第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1)業績の状況

 当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済状況は、急速な円高による逆風をうける自動車産業を中心とする輸出企業の業績の足踏みとともに、個人消費の停滞から国内景気はもたつき、先行きが見通せない状況にありました。

 当社グループの主力市場であります測量・不動産登記に係る市場におきましては、国政選挙の影響もあり一時的に公共事業費執行が前年を下回りましたが、総じて政府による公共事業費執行の前倒し効果により公共事業請負金額は前年を上回る状況で推移しました。また、土木測量業界においては、国土交通省が提唱するICTを用いた建設業務への取り組みである「i-Construction」をフラッグシップに、UAVや三次元データの活用ニーズは一層の高まりを見せる状況となってまいりました。ITS分野においては、2015年度に内閣府から受託したSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)事業の成果を踏まえ、自動走行・安全運転支援システムの早期実現に向け、ダイナミックマップの共通基盤部分となる高精度三次元地図のサンプルデータとして、国内の主要高速道路300キロメートル分の地図の整備を行うことが発表されるなど、自動走行運転の実現に向けた、新たな動きが顕在化する状況となりました。

 こうした状況の中で当社グループは、道路を走行しながら三次元データを取得する高精度三次元計測システム(以下、MMS)、空から三次元データを取得する産業用UAV「Winser」、地上で三次元データを取得する「MS60(ライカ製)」等の三次元計測機器及び計測手法を揃え、様々な用途・場面に合わせた三次元データ取得技術の提案を進めてまいりました。また、三次元データ取得技術とともに、今後更なる活用推進が見込まれる三次元データを測量、施工、施設維持管理等の業務、及び自動走行等の研究開発において大規模利用するためのソフトウェアとして本年3月にリリースしました、精密三次元空間データ生産ツール「3DWING」並びに主力製品「Wingシリーズ」の最新バージョン「Wingneo INFINITY Ver.6」の提案・販売活動を積極的に進めてまいりました。

 また、ITSの分野において、当社保有のMMSを利活用して作成される高精度三次元地図データは、その有用性を非常に高く評価されており、当該分野における計測・地図作成に係る受注案件は増加傾向にあります。更には「愛知県による県下15市町における自動走行の社会受容性実証実験事業の受託」「愛知県幸田町全域における高精度三次元地図の整備」「産学官連携自動走行実証実験促進事業(あま市モデル)」など、自動運転システムの実現を目指す産学官の各方面における、高精度三次元地図情報、並びに当社グループが創業来培ってまいりました高精度に位置情報を求める演算技術の需要が伸びてまいりました。

 以上の結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は1,288百万円(前年同期比21.7%増)、営業利益は46百万円(前年同期比14.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は28百万円(前年同期比5.7%減)となりました。

 セグメント別においては、次の通りであります。

①測地ソリューション事業

 測地ソリューション事業におきましては、各種補助金制度を活用した三次元計測機器をはじめとする測量計測機器と測量現場で利用するソフトウェアの販売が好調に推移するとともに、主力製品「Wingneoシリーズ」はお客様のご利用環境に応じたシステムを販売するなど、多様な提案活動を行った結果、前年同期と同水準の売上を計上致しました。本年4月に発生しました熊本地震からの復旧・復興事業が進められるなかで、測量計測機器の需要は高い状況にあることより、本年7月には被災地において技術セミナーを開催し、復旧・復興作業に欠かせない技術情報及び復旧・復興作業に利用可能な測量計測機器を含むソリューションの提案を行ってまいりました。

 以上の結果、測地ソリューション事業の売上高は838百万円(前年同期比10.0%増)、セグメント利益(営業利益)は191百万円(前年同期比14.8%増)となりました。

②G空間ソリューション事業

 G空間ソリューション事業におきましては、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた自動走行運転技術の実現を目指し、各方面での自動車の自動走行技術の研究開発及び実証実験が本格化してまいりました。その中で当社は愛知県から県下15市町における自動走行の社会受容性実証実験事業を受託し、高精度三次元地図の整備を進めるとともに、自動走行車両を用いた実証実験や、県内住民のご協力の下、無人タクシー等の新サービスのニーズ及び社会受容性の検証を行い、各方面より高い注目を集めました。一方、MMSの販売に関し、第1四半期連結会計期間よりスライドした受注案件も、当第2四半期連結会計期間に納品が完了したことにより収益計上を行いました。高精度三次元地図を作成する受注業務に関しても、受注状況は引き続き順調に推移するとともに、第3四半期連結累計期間以降に収益計上する受注案件も予想されており、それらは当事業年度末までに収益計上する予定です。また、当事業セグメントにおいては、事業拡大を目的として引き続き積極的な設備投資、研究開発投資を実施しました。

 以上の結果、G空間ソリューション事業の売上高は442百万円(前年同期比53.6%増)となり、セグメント損失△46百万円(前年同期は△21百万円のセグメント損失)となりました。

③その他

 その他事業の売上高は6百万円(前年同期比9.1%減)、セグメント利益は2百万円(前年同期は0百万円のセグメント利益)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は(以下「資金」という。)は、前年同四半期末と比較して301百万円増加し、1,141百万円となりました。

 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、獲得した資金は293百万円となり、前年同期より283百万円の収入増加となりました。これは主に、売上債権の減少330百万円、たな卸資産の減少137百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、支出した資金は78百万円となり、前年同期より16百万円の支出減少となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出55百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、支出した資金は91百万円となり、前年同期より10百万円の支出増加となりました。これは主に、配当金の支払額による支出41百万円等によるものであります。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

(4)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は45百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

 変化の激しいIT業界において、これまで測量市場を牽引してきた最新OSとパソコンをバンドルしたビジネスモデルは、タブレットPC及びスマートフォンの台頭により大きく転換しました。ソフトウェアの運用におきましても「クラウド」モデルが一般的となった今日においては、当社グループが開発・販売するソフトウェアとソリューションも同様の転換期にある環境です。また、当社グループにおける主たる販売市場であります測量市場におきましても、計測業務のあり方は、MMSやUAV、3Dスキャナなど新たな技術の登場により、データの3次元化が求められる状況にあります。

 当社グループといたしましては、当社グループが保有するテクノロジーを、顧客ニーズの変化に対し、迅速かつ的確に対応し、製品・サービスの創出、営業力、技術力を変化させていく事を課題として捉えながら、国産初の準天頂衛星「みちびき」に代表される新しい測量時代に向けた「モノ創り」に全うしてまいります。

 事業セグメント別及び研究開発部門、間接部門における対処すべき課題は以下の通りです。

(測地ソリューション事業)

 本事業では年度末にかけて公共事業が集中することにより、当社グループの売上や利益も同時期に集中する傾向にあります。現在、国でも公共事業を年間通じ平準化する動きがある中、当社グループにおいても第4四半期に集中する状況の改善が必要と考えております。あわせて、当社グループの主たる市場である測量市場においては、「i-Construction」や「データの3次元化」「UAV」といった新たな動きも登場しており、市場のニーズに即した測量計測機器、測地ソフトウェア、サポートサービス、周辺機器と業務の効率化を目指した製品・サービスの提案を強化していく必要があります。

(G空間ソリューション事業)

 自動車産業の分野では2020年の自動運転実用化を目指し、高精度三次元地図データベースの需要が加速度的に増加しております。高精度三次元地図データベース構築受託業務においては、計測のみの小規模受託案件から高精度三次元地図データの成果品作成までを必要とする大規模な案件にも対応すべく、ビジネスモデルの改良を行うとともに、高い品質を維持し続けるための体制強化と利益率の更なる向上を目指す必要があります。

(研究開発部門)

 2018年準天頂衛星本格運用時代に向けて、当社グループがこれまで培ってきた技術とこれまで実施してきた研究開発活動を融合し、新たな製品・サービスの開発に邁進する体制が必要となります。

 また、研究開発投資が当社グループの収益に貢献すべく、その活動の成果を明確にし、より効率的な活動を行っていく必要があります。

(間接部門)

 各項目にて述べた課題を克服すべく、適切なコスト負担による人材獲得と教育投資による人材の徹底活用を推進してまいります。また、毎年改正される税制及び各種会計基準に適正に対処すべく、関係機関とも連携を強化し、対応を進める必要があります。

 また、社内の様々な業務のIT化を推進し、事業部門及び間接部門の生産性を高めてまいります。

 以上、当社グループは、今後ともソフトウェアから測量計測機器までトータルで測量業務のソリューションを実現でき、且つ、自動車の自動走行に必要とされる高精度三次元地図に「測量」の技術を融合させることのできる国内唯一の企業として、市場での存在を確かなものとし、あわせて、組織体制、コンプライアンス体制、リスク管理体制をよりいっそう充実させるとともに、更なるコストの見直しと削減を進めてまいります。また、コーポレート・ガバナンス、内部統制の強化にも継続的に取り組み、公正で透明性の高い、社会から信頼を寄せられる経営を進めることで、当社グループに関わるステークホルダーに貢献してまいります。

 

(6)資本の財源及び流動性についての分析

 当社グループの事業資金については、自己資金及び金融機関からの借入金により調達しております。なお、当第2四半期連結会計期間末現在において、当社グループの流動性は十分な水準にあり、資金調達手段は分散されていることから、財務の柔軟性は引き続き高いと考えております。

 

(7)経営者の問題意識と今後の方針について

 「2018年実用準天頂衛星の本格運用」、「2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた自動走行運転支援技術の実現やその他新たなビジネスシーンの創造」の局面において、当社グループが誇る高精度位置情報解析技術をより追求した先行研究を更に充実させるとともに、タイムリーな製品・サービスの提供を目指した経営資源の集中をこれまで以上に行う必要があります。一方で、当社グループが提供するソフトウェアほか各種製品・高精度三次元地図データ、お客様より請け負った業務の成果、各種サービスの全てにおいて、品質管理の徹底が求められるとともに、公正で透明性の高い経営を追求してまいります。