当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて変更及び追加があった事項は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
また、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 事業等のリスク」の項目番号に対応したものです。当該変更及び追加箇所については 罫で示しております。
(5) 経営成績の季節的変動について
当社グループが販売する製品及びサービスは官公庁、自治体を取引先とする測量・建設コンサルタント会社等に納入する割合が高く、公共事業や取引先企業の予算執行の関係から年度末に需要が集中するために、第4四半期に売上高及び営業利益が偏る傾向にあります。なお、直近3ヵ年の平均実績としましては、年間売上高に対する各四半期の売上高の比率は下表のとおりとなっております。
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第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
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直近3ヵ年 売上高比率 |
17.73% |
20.56% |
21.06% |
40.65% |
(8) ビジネスパートナーとの関係悪化
当社グループは、販売代理店、協力企業等のビジネスパートナーと様々な提携・協力を行っており、それらを通じて、製品の開発、生産、販売・サービス体制の整備・拡充、ビジネスの展開を図っています。当社グループは、ビジネスパートナーとの間において今後も友好的関係を構築・維持できるよう努めておりますが、今後、その提携・協力関係が解消された場合には、当社グループの財政状態及び業績に影響が及ぶ可能性があります。
(9) システム障害に関するリスク
当社グループは、事業活動に必要な各種システムを、主に外部委託先のデータセンターで管理しております。当該データセンターは、耐震設計、電源・通信回線の二重化、不正侵入防止などの安全対策を講じておりますが、想定を超える自然災害や事故により、設備の破壊やシステムの停止、各事業所との通信障害が起きた場合、事業活動に支障をきたし、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 個人情報・顧客情報管理に関するリスク
当社グループは営業活動上お客様の個人情報を保有しております。個人情報漏洩による企業経営・信用への影響も十分に認識し、各種規程・マニュアルの整備、社員教育を通じた周知徹底、個人情報に関する認証の取得など、個人情報の管理体制の整備を行っておりますが、万が一情報が漏洩した際には、損害賠償費用の発生、社会的信用の失墜などにより、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済状況は、世界の一部地域での保護主義的な主張を受けた景気の先行きに不透明な要素が芽生えるとともに、国内では個人消費の停滞から景気はもたつき、先行きが見通せない状況にありました。
当社グループの主力市場であります測量・不動産登記に係る市場におきましては、政府による公共事業費執行の前倒し効果により公共事業請負金額は総じて前年を上回る状況で推移しました。また、土木測量業界においては、国土交通省が提唱するICTを用いた建設業務への取り組みである「i-Construction」をフラッグシップに、UAVや三次元データの活用ニーズは引き続き高い状況にありました。ITS分野においては、自動運転技術の確立を目指した国際競争が激しい環境下において、政府は国内メーカー同士で協力して国際標準技術の確立を目指した自動走行・安全運転支援システムの早期実現に向けた取り組みを推進する中、自動走行システムの実現に必須のデジタルインフラと位置づけられているダイナミックマップの共通基盤部分となる高精度三次元地図のサンプルデータとして、国内の主要高速道路300キロメートル分の地図の整備を行うことが発表されるなど、自動走行運転の実現に向けた、新たな動きが顕在化する状況となりました。
こうした状況の中で当社グループは、1970年の創業以来、「測量」に係るシステムの技術発展と共に成長し、「高精度演算技術」をもって測量・不動産登記に関わる多くのお客様の業務効率を飛躍的に向上させる専用ソフトウェアの開発・販売の事業展開を進めてまいりました。近年では、創業以来培ってまいりました高精度に位置情報を解析する技術をさらに発展させ、当社グループのお客様、そして社会に貢献すべく、自動走行運転の実用化等をはじめとする新たな分野において、その研究開発を進めるとともに、高精度位置情報を利用したソリューションを提供する事業にも注力しております。
当社グループでは、主力製品「Wingシリーズ」の最新バージョン「Wingneo INFINITY Ver.6」の提案・販売活動を積極的に進めるとともに、商戦期である第4四半期中の販売開始を目指し、同シリーズの次期バージョン「Wingneo INFINITY Ver.7」の開発ならびに、昨年3月にリリースした、精密三次元空間データ生産ツール「3DWING」の技術を活かし、土木測量市場で非常にニーズの高い「i-Construction」に対応した三次元点群処理ツール「Wing Earth」の製品企画・開発を進めてまいりました。加えて、道路を走行しながら三次元データを取得する高精度三次元計測システム(以下、MMS)、空から三次元データを取得する産業用UAV「Winser」、地上で三次元データを取得する「MS60(ライカジオシステムズ製)」等の三次元計測機器及び計測手法を揃え、様々な用途・場面に合わせた三次元データ取得技術の提案を進めてまいりました。
財務面では、当社グループが事業展開する高精度三次元地図データベースに係る生産能力拡大、及び準天頂衛星から配信される位置情報の信号を活用した製品・サービスに係る研究開発の着実な推進に向けた体制の強化を図り、今後新たに見込まれる事業機会を機動的に獲得し、競争環境を勝ち抜く持続的な成長の実現を目指す為、平成28年12月16日に第三者割当による第1回新株予約権の発行を決議しました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は1,941百万円(前年同期比25.1%増)、営業利益は79百万円(前年同期比35.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は50百万円(前年同期比110.4%増)となりました。
セグメント別においては、次の通りであります。
①測地ソリューション事業
測地ソリューション事業におきましては、各種補助金制度を活用した三次元計測機器をはじめとする測量計測機器と測量現場で利用するソフトウェアの販売が好調に推移するとともに、主力製品「Wingneoシリーズ」はお客様のご利用環境に応じたシステムを販売するなど、多様な提案活動を行った結果、前年同期と同水準の売上を計上致しました。また、昨年4月に発生した熊本地震、昨年10月に発生した鳥取中部地震からの復旧・復興事業が進められるなかで、測量計測機器の需要は高い状況にあることより、昨年7月には被災地において技術セミナーを開催し、復旧・復興作業に欠かせない技術情報及び復旧・復興作業に利用可能な測量計測機器を含むソリューションの提案を行ってまいりました。
以上の結果、測地ソリューション事業の売上高は1,197百万円(前年同期比7.2%増)、セグメント利益(営業利益)は278百万円(前年同期比28.6%増)となりました。
②G空間ソリューション事業
G空間ソリューション事業におきましては、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた自動走行運転技術の実現を目指し、各方面で自動車の自動走行技術の研究開発及び実証実験が本格化してまいりました。そのような中、自動運転システムの実現を目指す産学官の各方面における、高精度三次元地図情報、並びに当社グループが創業来培ってまいりました高精度に位置情報を求める演算技術の需要が伸長してまいりました。愛知県による県下15市町における自動走行の社会受容性実証実験事業を受託し、高精度三次元地図の整備を進めるとともに、県内住民のご協力の下、無人タクシー等の自動走行車両を用いた新サービスのニーズ及び社会受容性の検証を行い、各方面より高い注目を集めました。一方、高精度三次元地図を作成する受注業務に関しても、受注状況は引き続き順調に推移し、それらの多くは当事業年度末までに納品し収益計上する予定で実施しております。また、当事業セグメントにおいては、事業拡大を目的として引き続き積極的な設備投資、研究開発投資を実施しました。
以上の結果、G空間ソリューション事業の売上高は734百万円(前年同期比73.0%増)、セグメント損失(営業損失)は△49百万円(前年同期は△13百万円のセグメント損失)となりました。
③その他
その他事業の売上高は9百万円(前年同期比6.1%減)、セグメント利益(営業利益)は3百万円(前年同期は△1百万円のセグメント損失)となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は78百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究活動の状況に重要な変更はありません。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
変化の激しいIT業界において、これまで測量市場を牽引してきた最新OSとパソコンをバンドルしたビジネスモデルは、タブレットPC及びスマートフォンの台頭により大きく転換しました。ソフトウェアの運用におきましても「クラウド」モデルが一般的となった今日においては、当社グループが開発・販売するソフトウェアとソリューションも同様の転換期にある環境です。また、当社グループにおける主たる販売市場であります測量市場におきましても、計測業務のあり方は、MMSやUAV、3Dスキャナなど新たな技術の登場により、データの3次元化が求められる状況にあります。
当社グループといたしましては、当社グループが保有するテクノロジーを、顧客ニーズの変化に対し、迅速かつ的確に対応し、製品・サービスの創出、営業力、技術力を変化させていく事を課題として捉えながら、国産初の準天頂衛星「みちびき」に代表される新しい測量時代に向けた「モノ創り」に全うしてまいります。
事業セグメント別及び研究開発部門、間接部門における対処すべき課題は以下の通りです。
(測地ソリューション事業)
本事業では年度末にかけて公共事業が集中することにより、当社グループの売上や利益も同時期に集中する傾向にあります。現在、国でも公共事業を年間通じ平準化する動きがある中、当社グループにおいても第4四半期に集中する状況の改善が必要と考えております。あわせて、当社グループの主たる市場である測量市場においては、「i-Construction」や「データの3次元化」「UAV」といった新たな動きも登場しており、市場のニーズに即した測量計測機器、測地ソフトウェア、サポートサービス、周辺機器と業務の効率化を目指した製品・サービスの提案を強化していく必要があります。
(G空間ソリューション事業)
自動車産業の分野では2020年の自動運転実用化を目指し、高精度三次元地図データベースの需要が加速度的に増加しております。高精度三次元地図データベース構築受託業務においては、計測のみの小規模受託案件から高精度三次元地図データの成果品作成までを必要とする大規模な案件にも対応すべく、ビジネスモデルの改良を行うとともに、高い品質を維持し続けるための体制強化と利益率の更なる向上を目指す必要があります。
(研究開発部門)
2018年準天頂衛星本格運用時代に向けて、当社グループがこれまで培ってきた技術とこれまで実施してきた研究開発活動を融合し、新たな製品・サービスの開発に邁進する体制が必要となります。
また、研究開発投資が当社グループの収益に貢献すべく、その活動の成果を明確にし、より効率的な活動を行っていく必要があります。
(間接部門)
各項目にて述べた課題を克服すべく、適切なコスト負担による人材獲得と教育投資による人材の徹底活用を推進してまいります。また、毎年改正される税制及び各種会計基準に適正に対処すべく、関係機関とも連携を強化し、対応を進める必要があります。
また、社内の様々な業務のIT化を推進し、事業部門及び間接部門の生産性を高めてまいります。
以上、当社グループは、今後ともソフトウェアから測量計測機器までトータルで測量業務のソリューションを実現でき、且つ、自動車の自動走行に必要とされる高精度三次元地図に「測量」の技術を融合させることのできる国内唯一の企業として、市場での存在を確かなものとし、あわせて、組織体制、コンプライアンス体制、リスク管理体制をよりいっそう充実させるとともに、更なるコストの見直しと削減を進めてまいります。また、コーポレート・ガバナンス、内部統制の強化にも継続的に取り組み、公正で透明性の高い、社会から信頼を寄せられる経営を進めることで、当社グループに関わるステークホルダーに貢献してまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの事業資金については、従来は、自己資金及び金融機関からの借入金により調達しておりましたが、現在当社グループが事業展開する高精度三次元地図データベースに係る生産能力拡大、及び準天頂衛星から配信される位置情報の信号を活用した製品・サービスに係る研究開発の着実な推進に向けた体制の強化を図り、今後新たに見込まれる事業機会を機動的に獲得し、競争環境を勝ち抜く持続的な成長の実現を目的として、エクイティ・ファイナンスにおける資金調達を平成28年12月16日に取締役会にて決議を行いました。なお、当第3四半期連結会計期間末において、当社グループの流動性は十分な水準にあり、資金調達手段は分散されていることから、財務の柔軟性は引き続き高いと考えております。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
「2018年実用準天頂衛星の本格運用」、「2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた自動走行運転支援技術の実現やその他新たなビジネスシーンの創造」の局面において、当社グループが誇る高精度位置情報解析技術をより追求した先行研究を更に充実させるとともに、タイムリーな製品・サービスの提供を目指した経営資源の集中をこれまで以上に行う必要があります。一方で、当社グループが提供するソフトウェアほか各種製品・高精度三次元地図データ、お客様より請け負った業務の成果、各種サービスの全てにおいて、品質管理の徹底が求められるとともに、公正で透明性の高い経営を追求してまいります。