文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間における当社グループの主力市場であります測量・不動産登記に係る市場におきましては、2018年度の準天頂衛星の本格運用開始に向け、本年6月の2号機打ち上げを皮切りに、8月の3号機、10月の4号機の打ち上げ成功を受けて実用4機体制が整うとともに、実用化にむけた動きが活発となりつつあります。また、「i-Construction」をフラッグシップに、三次元データの活用を目的とした三次元計測機器及び三次元データを取り扱うソフトウェアのニーズが更に高まる環境にあります。一方、ITS分野においては、本年6月に当社も出資しておりますダイナミックマップ基盤株式会社が事業会社となり、高速道路を中心に自動運転を目的とした高精度三次元地図整備が推進されるとともに、一般道における地図整備の検討も開始され、「自動運転技術の確立」をキーワードに引き続き各方面での実証実験が計画、実施される状況となりました。
こうした状況の中で当社グループは、2018年3月期のコミットメントであります「売上高をはじめ、全ての利益目標の達成」「準天頂衛星時代を見据え、屋内外の位置情報サービス、自動走行支援向け高精度三次元地図データ、当社ブランドUAV Winserならびに大規模点群高速編集ツール WingEarthを事業として推進」「準天頂衛星を用いた位置情報サービス及び三次元計測データの利活用を推進するシステム開発に引き続き重点投資を実施」の方針に従い、事業活動を進めております。その中でも本年3月にリリースした「WingEarth」は、「i-Construction」に対応する製品として新たな商流開拓も含め積極的に営業活動を実施するとともに、引き続き高い需要がある高精度三次元地図の営業活動、生産活動を実施してまいりました。加えて、本年6月に提出した有価証券報告書の「事業等のリスク」に記載しておりました当社グループの経営成績の季節的変動については、第4四半期に売上高及び営業利益が偏る傾向にあることから、その対策として、当社グループの主力製品である「WingneoINFINITY」のサポートサービスの約款を変更しました。この対策に加えて、G空間ソリューション事業における大型案件の受注に伴い、当第2四半期において売上高及び営業利益の計上額が前年同期と比較し伸長いたしました。
また、準天頂衛星から配信される情報を活用したシステムやアンテナ等につきましても、引き続き研究開発・製品開発を積極的に進めるとともに、国内外での講演会などを通じて当社の技術やノウハウを配信しております。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は2,296百万円(前年同期比78.2%増)、営業利益は252百万円(前年同期比448.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は162百万円(前年同期比477.2%増)となりました。
セグメント別においては、次の通りであります。
①測地ソリューション事業
測地ソリューション事業におきましては、主力製品「Wingneoシリーズ」において旧バージョンの製品をご利用いただいておりますお客様へのバージョンアップの施策を投入し、販売活動の強化に努めましたが、前年同期と同水準の売上計上には至りませんでした。一方、当社グループの主力製品である「WingneoINFINITY」のサポートサービスの約款を変更したことに伴い、収益計上の時期が一部変更となり、当第2四半期累計期間において営業利益を大幅に押し上げる結果となりました。
以上の結果、測地ソリューション事業の売上高は743百万円(前年同期比11.4%減)、セグメント利益(営業利益)は265百万円(前年同期比38.5%増)となりました。
②G空間ソリューション事業
G空間ソリューション事業におきましては、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた自動走行運転技術の実現を目指し、各方面で自動車の自動走行技術の研究開発及び実証実験が本格化しております。そのような中、自動運転システムの実現を目指す産学官の各方面における、高精度三次元地図情報、並びに当社グループが創業来培ってまいりました高精度に位置情報を求める演算技術の需要が伸長してまいりました。今年度は愛知県による「自動走行実証推進事業」を昨年度に引き続き受託し、新たに県内10市町並びに愛知県警察の協力を得て実施する公道での遠隔型自動走行システムを活用した自動走行実証実験も計画しております中、10月には愛知県刈谷市及びあま市において閉鎖空間における実証実験を行っております。さらには、平成29年8月9日の発表の通り、自動走行技術の中でも先行して市場形成が見込まれるワンマイルモビリティに着目し、この市場での優位性を獲得するため、岡谷鋼機株式会社及び国立大学法人名古屋大学発のベンチャー企業である株式会社ティアフォーとの間でワンマイルモビリティの事業化に関する業務提携を行い、社会課題解決型ソリューションビジネスの構築を目指して事業推進を開始しております。一方、高精度三次元地図を作製する受注業務においても、受注状況は引き続き順調に推移し、大型案件に関しては工事進行基準を適用し、収益計上を行っております。また、当事業セグメントにおいては、事業拡大を目的として調達した資金を活用し、自動運転実証実験車両やモービルマッピングシステムなど積極的に新たな設備投資を実施しました。
以上の結果、G空間ソリューション事業の売上高は1,547百万円(前年同期比249.4%増)、セグメント利益(営業利益)は119百万円(前年同期は46百万円のセグメント損失)となりました。
③その他
その他事業の売上高は5百万円(前年同期比11.8%減)、セグメント利益(営業利益)は2百万円(前年同期比4.4%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は(以下「資金」という。)は、前年同四半期末と比較して1,773百万円増加し、2,915百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は294百万円となり、前年同期より0百万円の収入増加となりました。これは主に、売上債権の増加315百万円、仕入債務の増加370百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、支出した資金は636百万円となり、前年同期より557百万円の支出増加となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出472百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は88百万円となり、前年同期より179百万円の収入増加となりました。これは主に、新株の発行による収入195百万円等によるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は51百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
現在、不動産登記・測量市場においては、三次元データの活用やクラウドといった新しい波が押し寄せ、従来の最新OSとパソコンをバンドルしたビジネスモデルや普及型測量計測機器を用いた測量作業が大きな転換期を迎えようとしております。また、自動車の自動運転分野においても研究開発のステージからその実用化に向けた取り組みのステージへと急速に移りつつあり、自動車メーカーや部品供給メーカーに加え、IT業界など新たな分野からの参入も活発な状況です。自動運転に必要とされる高精度三次元地図データベースにおいても、高速道路から一般道へと整備を進めるにあたって、その整備コストの圧縮が必要であるとともに、海外企業含めた企業間の提携が発表される中、当社の役割を明確にする必要があります。
当社グループといたしましては、創業来培ってきた当社グループのテクノロジーを基に、時代背景に合わせた顧客ニーズの変化を迅速かつ的確に捉え、製品・サービスの創出、営業力、技術力を変化させていく事を課題と据えながら、国産初の準天頂衛星「みちびき」に代表される新しい測量時代ならびに「自動運転社会」の実現に向けた「ものづくり」を全うしてまいります。
事業セグメント別及び研究開発部門、間接部門における対処すべき課題は以下のとおりです。
(測地ソリューション事業)
本事業においては、測量不動産登記を業務とする法人、個人事業主を主な顧客とし活動しております。その市場規模は、測量業者として国土交通省に登録している法人業者数、測量及び不動産の表示に関する登記の専門家である土地家屋調査士の個人会員数がともに減少傾向にある一方で、建築土木測量技術者は人手不足の状況となっております。
そのような中、「i-Construction」、UAVといった新たな動きを的確に捉え、お客様の生産性を向上させるべく、市場のニーズに即した測量計測機器、測地計算ソフトウェア、サポートサービス、周辺機器と業務の効率化を目指した製品サービスの提案を着実に強化していく必要があります。
(G空間ソリューション事業)
自動車産業の分野で需要が増加する高精度三次元地図データベース構築受託業務においては、計測受託から成果品作成、品質管理に至る「人」を中心としたビジネスモデルから「システム」を最大限活用したビジネスモデルへの移行を推進し、利益率の更なる向上を目指す必要があります。
また、三次元計測業務を目的とした各種三次元計測機器及びそれら計測機器より取得した点群データの効率的な活用を進めるソフトウェアまで、トータルでの三次元計測事業の確立に向けた技術の蓄積と体制の強化を行う必要があります。
(研究開発部門)
国産初の準天頂衛星「みちびき」は本年計画されていた3機の打ち上げが成功し、いよいよ実用可能な4機体制が整い、その後本格的な実用化が期待されております。
当社グループがこれまで培ってきた技術とこれまで実施してきた研究開発活動の集大成として、新たな製品・サービスの開発を事業化し、研究開発投資を当社グループの収益に結びつける必要があります。
(間接部門)
各項目にて述べた課題を克服すべく、適切なコスト負担による人材獲得と教育投資による人材の徹底活用を推進してまいります。また、毎年改正される各種法令及び税制に適正に対処すべく、関係機関とも連携を強化し、対応していく必要があります。
また、社内の様々な業務において、AIを活用するなどIT化を強力に推進し、事業部門及び間接部門の生産性を高めてまいります。
以上、当社グループは、今後とも全ての測量業務をソフトウェアから測量計測機器までトータルでのソリューションを実現し、且つ、自動車の自動運転に必要とされる高精度三次元地図に「測量」の技術を融合させることのできる国内唯一の企業として、事業活動に邁進してまいります。また、組織体制、コンプライアンス体制、リスク管理体制をより一層充実させるとともに、更なるコストの見直しと削減を進めてまいります。さらに、コーポレート・ガバナンス、内部統制の強化にも継続的に取り組み、公正で透明性の高い、社会から信頼を寄せられる経営を進めることで、当社グループに関わるステークホルダーに貢献してまいります。
(6)資本の財源及び流動性についての分析
当社グループの事業資金については、本年2月にエクイティ・ファイナンスによる調達した資金、本年8月に岡谷鋼機株式会社への第三者割当による新株式の発行により調達した資金を含む自己資金及び金融機関からの借入金により調達しております。なお、当第2四半期連結会計期間末現在において、当社グループの流動性は十分な水準にあり、資金調達手段は分散されていることから、財務の柔軟性は引き続き高いと考えております。
(7)経営者の問題意識と今後の方針について
「2018年実用準天頂衛星の本格運用」、「2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた自動走行運転支援技術の実現や新たなビジネスシーンの創造」の局面において、当社グループが誇る高精度位置情報解析技術をより追求した先行研究を更に充実させるとともに、タイムリーな製品・サービスの提供を目指した経営資源の集中をこれまで以上に行う必要があります。一方で、当社グループが提供するソフトウェアをはじめとする各種製品・高精度三次元地図データ、お客様からの請負業務における成果、各種サービスの全てにおいて、品質管理の徹底が求められるとともに、公正で透明性の高い経営を追求してまいります。
(8)生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、販売実績が著しく変動しております。その内容などについては、「(1)業績の状況」をご覧ください。