第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

 

2【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1)業績の状況

 当第3四半期連結累計期間における当社グループの主力市場であります測量・不動産登記に係る市場におきましては、昨年10月の衆議院選挙による予算執行の一時的な停止に伴い、停滞した時期はあったものの、準天頂衛星の4機体制が整い、2018年度の実用化に向けた動きが活発となりつつあります。また、「i-Construction」をフラッグシップに、三次元データの活用を目的とした計測機器及びソフトウェアのニーズは引き続き高まっています。

 一方、ITS分野においては、2017年6月に当社も出資しておりますダイナミックマップ基盤株式会社が事業会社となり、高速道路を中心とする自動運転の実現を目的とした高精度三次元地図整備が推進されるとともに、一般道における地図整備の検討も開始され始めております。また、「自動運転技術の確立」「過疎地域におけるラストワンマイル」をキーワードとした各方面での実証実験が計画、実施される状況となりました。

 こうした状況の中で当社グループは、2018年3月期のコミットメントとしている「売上高をはじめ、全ての利益目標の達成」「準天頂衛星時代を見据え、屋内外の位置情報サービス、自動走行支援向け高精度三次元地図データ、UAV Winser、ならびに大規模点群高速編集ツール WingEarthを事業として推進」「準天頂衛星を用いた位置情報サービス及び三次元計測データの利活用を推進するシステム開発に引き続き重点投資を実施」の方針に従い、事業活動を進めております。その中でも2017年3月にリリースした「WingEarth」は、「i-Construction」に対応する製品として新たな商流開拓も含めた積極的な営業活動を実施するとともに、引き続き需要の高い高精度三次元地図の営業活動、生産活動を実施してまいりました。加えて、2017年6月に提出した有価証券報告書の「事業等のリスク」に記載しておりました当社グループの経営成績の季節的変動については、第4四半期に売上高及び営業利益が偏る傾向にあることから、その対策として、当社グループの主力製品である「WingneoINFINITY」のサポートサービスの約款を変更しました。この対策に加えて、G空間ソリューション事業における大型案件の受注に伴い、当第3四半期において売上高及び営業利益の計上額が前年同期と比較し伸長いたしました。

 また、準天頂衛星から配信される情報を活用したシステムやアンテナ等につきましても、引き続き研究開発・製品開発を積極的に進めるとともに、国内外での講演会などでの技術力のアピールをしております。

 加えて、前事業年度に実施した第三者割当増資により得た資金を活用し、今後の当社グループでの販売・開発体制強化を目的とし、人員増加を実施するとともに、業務の生産性向上を目的としたシステム・サービスの導入などを積極的に行いました。また、新規事業展開に向けた業務提携をもとに、岡谷鋼機株式会社に対して実施した第三者割当増資により獲得した資金は、ワンマイルモビリティの事業推進を目的とするシステム開発並びに機器の導入を行うなど、積極的な投資を行っております。

 以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は3,124百万円(前年同期比60.9%増)、営業利益は人員増に伴う人件費が増加したものの238百万円(前年同期比200.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は154百万円(前年同期比206.0%増)となりました。

 セグメント別においては、次の通りであります。

①測地ソリューション事業

 測地ソリューション事業におきましては、主力製品「Wingneoシリーズ」において旧バージョンの製品をご利用いただいておりますお客様へのバージョンアップの施策を投入し、多様な提案活動を行うなど販売活動の強化に努めるとともに、本年3月に発売予定の「WingneoINFNITY VER.8」の製品企画、開発を進めてまいりました。一方、測量機器販売は、普及機の測量計測機器の販売が伸び悩む結果となりました。

 以上の結果、測地ソリューション事業の売上高は1,084百万円(前年同期比9.5%減)、セグメント利益(営業利益)は315百万円(前年同期比13.3%増)となりました。

②G空間ソリューション事業

 G空間ソリューション事業におきましては、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた自動走行技術の実現を目指し、各方面で自動車の自動走行技術の研究開発及び実証実験が本格化しております。そのような中、自動運転システムの実現を目指す産学官の各方面における、高精度三次元地図情報、並びに当社グループが創業来培ってまいりました高精度に位置情報を求める演算技術の需要が伸長してまいりました。今年度は愛知県による「自動走行実証推進事業」を昨年度に引き続き受託し、新たに県内10市町並びに愛知県警察の協力を得て実施する、公道での遠隔型自動走行システムを活用した自動走行実証実験も計画を進めてまいりました。自動走行技術のレベル4となる遠隔型自動走行システムの実証実験については、愛知県刈谷市及びあま市の閉鎖空間において10月に実施し、その後12月には、愛知県幸田町において日本で初めてとなる公道での実施をいたしました。さらには、2017年8月9日に発表しました通り、自動走行技術の中でも先行して市場形成が見込まれるワンマイルモビリティに着目し、この市場での優位性を獲得するため、岡谷鋼機株式会社及び名古屋大学発のベンチャー企業である株式会社ティアフォーとの間でワンマイルモビリティの事業化に関する業務提携を行い、社会課題解決型ソリューションビジネスの構築を目指して事業推進を開始しております。その実証実験として、国土交通省が推進する全国の中山間地域における道の駅を拠点とする自動運転の実証実験を受託し、今後の過疎地域における交通手段としての有効性の検証を進めております。一方、高精度三次元地図を作製する受託業務に関しても、受注状況は引き続き順調に推移し、大型案件に関しては工事進行基準を適用し、収益計上を行っております。また、当事業セグメントにおいては、事業拡大を目的として調達した資金を活用し積極的に新たな設備投資を実施しました。

 以上の結果、G空間ソリューション事業の売上高は2,031百万円(前年同期比176.6%増)、セグメント利益(営業利益)は前年度から大幅に改善し、111百万円(前年同期は49百万円のセグメント損失)となりました。

③その他

 その他事業の売上高は8百万円(前年同期比8.2%減)、セグメント利益(営業利益)は3百万円(前年同期比2.5%減)となりました。

 

(2)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(3)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は90百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究活動の状況に重要な変更はありません。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

 現在、不動産登記・測量市場においては、三次元データの活用やクラウドといった新しい波が押し寄せ、従来の最新OSとパソコンをバンドルしたビジネスモデルや普及型測量計測機器を用いた測量作業が大きな転換期を迎えようとしております。また、自動車の自動運転分野においても研究開発のステージからその実用化に向けた取り組みのステージへと急速に移りつつあり、自動車メーカーや部品供給メーカーに加え、IT業界など新たな分野からの参入も活発な状況です。自動運転に必要とされる高精度三次元地図データベースにおいても、高速道路から一般道へと整備を進めるにあたって、その整備コストの圧縮が必要であるとともに、海外企業含めた企業間の提携が発表される中、当社の役割を明確にする必要があります。

 当社グループといたしましては、創業来培ってきた当社グループのテクノロジーを基に、時代背景に合わせた顧客ニーズの変化を迅速かつ的確に捉え、製品・サービスの創出、営業力、技術力を変化させていく事を課題と据えながら、国産初の準天頂衛星「みちびき」に代表される新しい測量時代ならびに「自動運転社会」の実現に向けた「ものづくり」を全うしてまいります。

 事業セグメント別及び研究開発部門、間接部門における対処すべき課題は以下のとおりです。

(測地ソリューション事業)

 本事業においては、測量不動産登記を業務とする法人、個人事業主を主な顧客とし活動しております。その市場規模は、測量業者として国土交通省に登録している法人業者数、測量及び不動産の表示に関する登記の専門家である土地家屋調査士の個人会員数がともに減少傾向にある一方で、建築土木測量技術者は人手不足の状況となっております。

 そのような中、「i-Construction」、UAVといった新たな動きを的確に捉え、お客様の生産性を向上させるべく、市場のニーズに即した測量計測機器、測地計算ソフトウェア、サポートサービス、周辺機器と業務の効率化を目指した製品サービスの提案を着実に強化していく必要があります。

(G空間ソリューション事業)

 自動車産業の分野で需要が増加する高精度三次元地図データベース構築受託業務においては、計測受託から成果品作成、品質管理に至る「人」を中心としたビジネスモデルから「システム」を最大限活用したビジネスモデルへ移行することにより、高品質で且つ利益率の更なる向上を目指す必要があります。

 また、三次元計測業務を目的とした各種三次元計測機器及びそれら計測機器より取得した点群データの効率的な活用を進めるソフトウェアまで、トータルでの三次元計測事業の確立に向けた技術の蓄積と体制の強化を行う必要があります。

(研究開発部門)

 国産初の準天頂衛星「みちびき」は、いよいよ実用可能な4機体制が整い、その後本格的な実用化が期待されております。

 当社グループがこれまで培ってきた技術とこれまで実施してきた研究開発活動の集大成として、新たな製品・サービスの開発を事業化し、研究開発投資を当社グループの収益に結びつける必要があります。

(間接部門)

 各項目にて述べた課題を克服すべく、適切なコスト負担による人材獲得と教育投資による人材の徹底活用を推進してまいります。また、毎年改正される各種法令及び税制に適正に対処すべく、関係機関とも連携を強化し、対応していく必要があります。

 また、社内の様々な業務において、AIを活用するなどIT化を強力に推進し、事業部門及び間接部門の生産性を高めてまいります。

 以上、当社グループは、今後とも全ての測量業務をソフトウェアから測量計測機器までトータルでのソリューションを実現し、且つ、自動車の自動運転に必要とされる高精度三次元地図に「測量」の技術を融合させることのできる国内唯一の企業として、事業活動に邁進してまいります。また、組織体制、コンプライアンス体制、リスク管理体制をより一層充実させるとともに、更なるコストの見直しと削減を進めてまいります。さらに、コーポレート・ガバナンス、内部統制の強化にも継続的に取り組み、公正で透明性の高い、社会から信頼を寄せられる経営を進めることで、当社グループに関わるステークホルダーに貢献してまいります。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの事業資金については、平成29年2月にエクイティ・ファイナンスによる調達した資金、同年9月に岡谷鋼機株式会社への第三者割当による新株式の発行により調達した資金を含む自己資金及び金融機関からの借入金により調達しております。なお、当第3四半期連結会計期間末現在において、当社グループの流動性は十分な水準にあり、資金調達手段は分散されていることから、財務の柔軟性は引き続き高いと考えております。

 

(6)経営者の問題意識と今後の方針について

 「2018年実用準天頂衛星の本格運用」、「2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた自動走行運転支援技術の実現やその他新たなビジネスシーンの創造」の局面において、当社グループが誇る高精度位置情報解析技術をより追求した先行研究を更に充実させるとともに、タイムリーな製品・サービスの提供を目指した経営資源の集中をこれまで以上に行う必要があります。一方で、当社グループが提供するソフトウェアほか各種製品・高精度三次元地図データ、お客様より請け負った業務の成果、各種サービスの全てにおいて、品質管理の徹底が求められるとともに、公正で透明性の高い経営を追求してまいります。

 

(7)生産、受注及び販売の実績

 当第3四半期連結累計期間において、販売実績が著しく変動しております。その内容などについては、「(1)業績の状況」をご覧ください。