文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
中長期的な経営戦略及び対処すべき課題
当社グループは、「知恵」「実行」「貢献」の社是のもと、知恵で地理空間情報のイノベーションを実行し社会資産の豊かな発展に貢献することを経営理念に掲げ、事業活動を行っております。
(1) 当社グループの経営方針
当社グループでは次の社是のもと、経営理念、行動指針を定め、経営を行っております。
社是
知恵 知恵それは無限の資産
実行 知恵は実行して実を結ぶ
貢献 実を結んで社会に貢献
経営理念
知恵で地理空間情報のイノベーションを実行し社会資産の豊かな発展に貢献する
行動指針
お 客 様 顧客満足度の追求
社 員 豊かな創造力と自主性の発揮
株 主 バランス経営による安定した利益還元
地域社会 事業と雇用創出及び納税
(2) 中期的な経営目標
当社グループは、優秀な人財の確保とその人財への教育制度の充実が経営の基礎と考えております。その中で、測量業務のソフトウェアから測量計測機器までのトータルでのソリューションを実現し、且つ、自動車の自動走行に必要とされる高精度三次元地図に「測量」の技術を融合させることのできる国内唯一の企業として、以下の目標達成を目指してまいります。
①売上高50億円、営業利益5.5億円を目指す。
②利益率の高い自社ソフトウェア製品の刷新を進め新たなサービスモデルによる提供を目指す。
③自動走行が実現する社会において当社の強みの技術を活かすビジネスモデルを構築する。
(3) 対処すべき課題
当社グループが事業活動を行っている不動産登記市場、土木測量市場、自動車関連市場において、利用されている測量システム、地図作製技術、自動運転技術には、現在大きな技術革新の波が押し寄せています。加えて、世界経済における不透明さ、2020年以降の建設需要の反動、消費増税後の消費低迷などを要因とする、国内景気の落ち込み予想も一部の報道では取り上げられております。そのような環境の中、当社グループといたしましては、創業来培ってきた当社グループのテクノロジーを基に、時代背景に合わせた顧客ニーズの変化を迅速かつ的確に捉え、製品やサービスの創出、営業力と技術力を向上させていくことを課題に据えながら、準天頂衛星「みちびき」やMMS、i-Constructionに代表される新しい測量時代ならびに「自動運転技術を活用した社会」の実現に向けた「ものづくり」に全うしてまいります。
加えて、コンプライアンス体制やリスク管理体制をより一層充実させた組織にするとともに、国内経済の落ち込み時にも柔軟に対応可能な組織とすべく、予算管理体制および原価管理体制の強化を進めてまいります。さらには、コーポレート・ガバナンスと内部統制の強化にも継続的に取り組み、公正で透明性の高い、社会から信頼を寄せられる経営を進めることで、当社グループに関わるステークホルダーに貢献してまいります。
(測地ソリューション事業)
測地ソリューション事業においては、お客様の業務の生産性を向上させるオプション製品のリリースを効果的な時期に行い、ソリューションの提案による需要の取り込みを継続していくことが必要であると捉えております。各種補助金制度を関連付けて提案活動を行いながら、当社グループの製品やサービスを中心とした最新ソリューションを各地域のお客様に実際に体験いただく「体験会」などを開催していくことで、事業計画の達成を目指します。
加えて中期的には、不動産登記行政機関である全国の法務局や地方法務局に対し、専用のシステムやソフトウェアとサポートサービスを提案するとともに、「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」の施行を受け、法律の背景にある課題を解決するソリューションを提案し販売を進めることで、測地ソリューション事業での新たな成長分野として取り組んでまいります。
(G空間ソリューション事業)
G空間ソリューション事業においては、自動走行の実証実験は世界的にも注目が高く、当社グループでは細心の安全管理・リスクアセスメントを徹底し、事故を発生させることなく実証実験を進める必要があります。そのためには、これまでに認識したリスクや課題を関係者で共有し、より安全な技術へと高めていくことが必要であります。その一つの取り組みが「Level IV Discovery」の共同開発であり、地域の交通事情や道路状況を考慮した「運行設計領域」の設定をはじめとして、自動運転技術を地域サービスとして社会実装するためのプロセスについて、今後も多くの技術開発とノウハウ蓄積に加え、リスク分析と対策を進めていく必要があります。同時に、2020年代後半にも予想される一般道における自動運転技術の実用化を見据えたパートナー戦略をはじめとしたビジネスモデルの構築を早急に進めてまいります。
加えて、自動車の自動走行の実現に向けた取り組みが高速道路から一般道へと拡がりつつある中、需要が増加する高精度な三次元計測及び地図データベース構築業務において、中期的なビジネスモデルのビジョンを明確にし、営業活動を進めるとともに、計測の受託から成果品の作成と品質管理に至るまで「人」を中心としたビジネスモデルからシステムを最大限活用するモデルへ移行することにより生産性を向上させることで、引き続き利益率の更なる向上を目指す必要があります。
同時に、日々地殻変動のある日本において、準天頂衛星の利用等により得ることができるリアルタイムの高精度な位置情報を、地図上で最適な位置に整合させる技術の研究を進める中、他の同様のサービスとの差別化を明確にし、市場のニーズにマッチした実用化段階への移行を進め、本技術を当社グループ事業の柱の一つに引き上げることが重要と考えています。
(研究開発部門)
研究開発部門では、2018年11月に準天頂衛星を用いた高精度位置情報の配信が開始され、その本格的な実用化が動き始める中、当社が培ってきた技術を活かすべく、対応する製品開発及びサービスの実現を目指した研究開発活動に邁進する体制が必要となります。また、研究開発投資を当社グループの収益に貢献させるべく、その活動の成果を明確にし、より効率的な活動を行っていく必要があります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 少子高齢化に関するリスク
当社グループでは、販売部門、研究開発部門、技術部門、間接部門のすべての部門において、社員である「人財」とそこから生み出される知恵と実行力を収益の源泉と考えております。
今後、少子高齢化に伴い若年層の人材確保がさらに困難になることが懸念されます。一部業務はAIやシステムに代わることが予想されますが、すべてをそれらが担うことは困難と考えております。事業を進めるに必要な労働力を確保できない場合、将来の当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 所有から共有する販売形態への移行に伴うリスク
現在、世界的に「モノ」を保有する時代から、「共有」する時代へ移り変わろうとしております。当社グループの主たる市場である測量、不動産登記、建設市場においても同様の流れにあります。従来、当社グループが開発するソフトウェアや仕入販売を行っている計測機器は、お客様へ販売しお客様の資産としてご利用いただくことが大半でした。新たな流れは、そういったこれまでの慣習を大きく転換するものであり、当社グループも製品開発の段階から対応策を検討し、実行する必要があります。その対応が遅れた場合には、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 2020年以後の建設業界の需要減少に係るリスク
現在、首都圏を中心に建設需要が高まっております。一方で、2019年後半には、その需要も落ち着き、建設業界を中心に経済が停滞することも予想されております。当社グループにおける主たる市場は測量、不動産登記、建設市場であり、その影響を大きく受けると考えております。その需要減に対する対策が遅れた場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 測量CADシステムへの依存
当社グループは、測量設計業・建設コンサルタント業及び土地家屋調査士業向けのCADシステムの開発及び販売を中心に、それらに付帯するサポートサービスの提案・販売を事業としております。これらの業種は公共事業に係る予算及び執行状況に需要が比例し、加えて関連する法改正の影響を受けるものであり、それらによって当社グループの業績に影響を与える場合があります。
(5) 特定の供給元への依存について
当社グループは各種計測機器の調達に関して、特定の供給元に依存しております。その供給が停止されると計測機器販売のみならず、当社が手がける高精度三次元計測事業にも支障が生じ、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 高精度三次元地図作成受託業務への対応について
高精度三次元地図作成の受託業務に関して、計測機器の特徴から計測が可能な時間、天候が限定されます。また、その成果品に関する品質は高い水準を維持する必要があります。これらの業務は、特に年度末に納品が集中する傾向にあり、そのための作業時期が冬場に集中し、その場合、1日に計測可能な時間が短時間であること、降雪の可能性のある地域では天候に業務が左右され、契約の納品時期及び成果品の品質に影響を及ぼすことがあり、その結果、当社グループの業績に影響を与える場合があります。
(7) 高額商材の販売について
高精度三次元計測機器であるMMS車両の1商談あたりの取引単価は50百万円以上となります。本商材の販売実績が計画値と乖離することにより、当社グループの業績予想に影響を与える場合があります。
(8) 自動運転技術を活用した自動走行実証実験の安全性について
世界的にも注目度の高い自動運転技術を活用した自動走行実証実験は、従来にない新たな技術を活用して実施しています。今後の我が国の技術の発展を推進し、事故等によりその発展を妨げないよう、安全を最重視し、取り組んでいく必要があります。万が一、実証実験で事故が発生した際には、当社グループの中期経営計画の達成に影響を与える場合があります。
(9) 自動運転社会実現に向けての法整備への影響について
現在、各方面で実施の自動運転に係る実証実験では、その社会実装に向けては、道路交通法等の各法律の改正が必要となります。既にその実用化に向け、警察庁より道路交通法の改正試案が公表され、2020年の施行を目指す予定とされております。加えて、自動運転車等の安全性を一体的に確保するための制度を整備する「道路運送車両法の一部を改正する法律案」が、閣議決定されるなど環境整備が進められております。また、現時点において一般道における無人自動運転についての具体的な法整備については今後の検討課題とされております。しかし、これらの検討内容に遅れや中止が発生した際には、当社グループの中期経営計画の達成に影響を与える場合があります。
(10) 急速に進む技術革新について
IT関連の技術革新を機に一層の加速が進む今日では、クラウドコンピューティングに代表される使用時間に比例した従量課金制のシステムの台頭から、その対応への速度が求められます。また、基本ソフトウェア(OS)に関してもマイクロソフトのWindowsを搭載したパソコンからGoogleのAndroidやアップルのiOSなどのOSが普及するとともに業務用の機器もパソコンから、タブレット、スマートフォンへの移行も進み、その対応が必要となります。各OSへの対応並びにバージョンアップ及びアップグレード毎への当社グループ製品の対応に遅延が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(11) 知的財産について
ソフトウェアに係る知的財産については、様々な特許等が存在し、かつ、出願される今日においては、当社グループが保有する知的財産への侵害と当社製品の抵触の可能性の双方が存在します。これらについて当社は、顧問弁理士・弁護士との協議から当社の知的財産の保全に努めるとともに、製品開発では知的財産に係る事前調査の徹底を図っておりますが、場合によっては、それらに対応する費用の発生によって当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(12) ビジネスパートナーとの関係悪化
当社グループは、販売代理店、協力企業等のビジネスパートナーと様々な提携・協力を行っており、それらを通じて、製品の開発、生産、販売・サービス体制の整備・拡充、ビジネスの展開を図っています。当社グループは、ビジネスパートナーとの間において今後も友好的関係を構築・維持できるよう努めておりますが、今後、その提携・協力関係が解消された場合には、当社グループの財政状態及び業績に影響が及ぶ可能性があります。
(13) サイバーセキュリティに関するリスク
当社グループは、事業活動に必要な各種システムを、主に外部委託先のデータセンターで管理しております。当該データセンターは、耐震設計、電源・通信回線の二重化、不正侵入防止などの安全対策を講じておりますが、想定を超える自然災害や事故により、設備の破壊やシステムの停止、各事業所との通信障害が起きた場合、事業活動に支障をきたし、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 個人情報・顧客情報管理に関するリスク
当社グループは営業活動上お客様の個人情報を保有しております。個人情報漏洩による企業経営・信用への影響も十分に認識し、各種規程・マニュアルの整備、社員教育を通じた周知徹底、個人情報に関する認証の取得など、個人情報の管理体制の整備を行っておりますが、万が一情報が漏洩した際には、損害賠償費用の発生、社会的信用の失墜などにより、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(15) 労務管理体制について
当社グループでは、社員の労務管理について、労務関連法規・法令を踏まえた人事制度の設計及び運用を通して、適切な労務管理を行っておりますが、労務管理法令の改正等に対しては、法令施行時に随時制度の見直しが必要となります。その対応が遅れた場合には、新たな労務問題が発生し、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(16) 自然災害に対するリスク
当社グループの本社機能、製品開発機能、物流機能の多くは、愛知県名古屋市と神奈川県横浜市に集中しております。これらの地域では、将来発生が予想される東南海地震、東海地震の影響を大きく受ける可能性があります。万が一の災害時に事業を継続可能な体制を構築できない場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における自動運転技術を用いた自動走行に関する事業分野では、将来の社会実装に向けた実証実験が各方面で活発に進められるとともに、MaaS(Mobility as a Service)をはじめとする新たなサービス分野や異業種間における連携など、従来の自動車産業のあり方を一新する動きが活発になりつつあります。また位置情報配信の分野では2018年11月より本格運用を開始した準天頂衛星「みちびき」が各方面で注目されるとともに、準天頂衛星から配信される高精度位置情報を活用した製品の発売やサービスの提供が発表されました。
このような状況の中で当社グループは、創業来培ってきた高精度に位置情報を求めるテクノロジーおよびノウハウを基に、引き続き、時代背景により変化する顧客ニーズを迅速かつ的確に捉えた製品やサービスの創出と、これを実現するための営業力・技術力を向上させていくことを課題として認識し、準天頂衛星「みちびき」やMMS、i-Constructionに代表される新しい測量技術が続々と活用される時代の中で、「自動運転技術を活用した社会」の実現に向けた「ものづくり」や「ソリューションの創造と提案」を推進してまいりました。
2018年5月に公表しました中期経営計画の目標達成に向けた初年度の取り組みとして、現在抱える経営課題の解決に資する人材を採用するなど、「ヒト」への投資を積極的に行うとともに、自動走行に係る事業での更なる成長を目指し、2018年8月にKDDI株式会社と資本業務提携を行いました。
(前連結会計年度との比較)
A)自社ソフトウェアに関連する事業は、当社主力製品である「WingneoINFINITY」の製品およびサポートサービス販売において、本製品が動作するパソコンの一部OSに起因し発生した課題から、お客様がご利用環境を最新のOS環境へ移行することに伴い、本製品を最新バージョンへアップデートする需要が発生したことにより、本製品の販売が順調に推移しました。また、当連結会計年度後半は、本製品とi-Construction向けの製品「WingEarth」との連携機能をリリースした相乗効果により両製品の需要が高まった結果、売上を伸ばし、前連結会計年度の実績を上回ることができました。
B)MMS計測機器販売は、複数の国土交通省地方整備局への導入をはじめとする多数の導入実績もあり、当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度の実績を大幅に上回る結果となりました。
C)高精度三次元地図は、前年同期に大型の受注案件を計上していた反動もあり、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度を下回る結果となりましたが、一定量の受注を確保するとともに、生産ツール開発による生産性向上と体制強化による利益率の改善に至り、その他自動運転向け高精度三次元地図の受注についても、引き続き好調に推移しました。
D)自動走行システムは、前連結会計年度を上回る売上実績となりました。全国各地での実用化に向けた実証実験やシステム構築を推進し、また自動走行システムの実現に向けた「ヒト」「モノ」への先行投資を積極的に進めました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は4,143百万円(前年同期比4.4%減)、営業利益は358百万円(前年同期比1.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は246百万円(前年同期比3.1%増)となりました。
セグメント別においては、次の通りであります。
ⅰ)測地ソリューション事業
測地ソリューション事業におきましては、一部OSにおける課題から起因し、「WingneoINFINITY」を最新のバージョンへアップデートする需要が発生したことにより、当連結会計年度前半において収益に貢献しました。
加えて、当連結会計年度後半においては、「WingneoINFINITY」と測量・土木分野における点群処理ツール「WingEarth」とのデータ連携機能が売上高を押し上げるとともに、点群データを取得する三次元計測機器や普及型測量機器の買い替え提案を行うことで、測量機器販売の分野でも前連結会計年度を上回る実績を上げる結果となりました。一方、「WingEarth」については、株式会社富士通マーケティングが提供するクラウド基盤を利用した新たな利用環境の提案を進めてまいりましたが、売上高は前連結会計年度実績を上回ったものの計画には未達となりました。その結果、売上高は前連結会計年度から増加したものの、利益率の高い自社製ソフトウェアの一部において販売計画に届かず、セグメント利益(営業利益)は当初の計画をわずかに上回る結果にとどまりました。
以上の結果、測地ソリューション事業の売上高は1,951百万円(前年同期比33.4%増)、セグメント利益(営業利益)は514百万円(前年同期比24.6%増)となりました。
ⅱ)G空間ソリューション事業
G空間ソリューション事業におきましては、高精度三次元地図の分野で、前連結会計年度に受注した大型受託案件の売上の反動はあるものの、当社が出資するダイナミックマップ基盤株式会社と自動走行の実現を目的とした連携を強化するとともに、自動運転向け高精度三次元地図の受注が引き続き順調に推移し、生産性向上による利益率改善に努めました。また自動走行の分野では、自動運転技術の実用化に向け、国内の多くの企業や自治体などによる実証実験や技術開発が本格化する中、多方面のパートナーと連携し、一般道での実証実験を継続して実施することで、累計で100箇所以上にのぼる多くの走行データとノウハウを蓄積してきました。2019年2月には、株式会社ティアフォー、損害保険ジャパン日本興亜株式会社との間で業務提携契約を締結し、国内全域における計画的かつ安心・安全な自動運転サービス実証を支えるインシュアテックソリューション「Level Ⅳ Discovery」の共同開発を行うことを発表しました。当社グループでは、本事業分野を現時点においては投資フェーズと捉えており、自動走行を行うために不可欠なシステムや機材などの調達を将来の事業活動に向けた先行投資として積極的に行っております。
また、愛知県から「自動運転実証推進事業」を2016年度、2017年度に引き続き受託しました。当連結会計年度では、2018年11月以降、愛知県豊橋市、一宮市、常滑市において、「遠隔型自動走行システム」を用いた実証実験、「次世代移動通信システム『5G』」等を搭載した車両を用いた実証実験、「同時に複数台走行させる」実証実験など、従前より難易度の高い実証実験に挑戦し、実用化に向けた取り組みを推進しました。また、日本郵便株式会社との「自動運転車の物流分野への活用実現に向けた実証実験」、国土交通省による「道の駅を拠点とした自動運転サービスにおける実証実験」の全国4箇所への参加など、積極的な事業を推進してまいりました。
MMS計測機器販売においては、国土交通省による、MMS等の三次元計測機器を利用した道路の三次元データを収集する方針の発表に起因し、複数の地方整備局をはじめ、社会インフラの維持管理を目的とした企業等へのMMSの導入を進めました。
以上の結果、G空間ソリューション事業の売上高は2,180百万円(前年同期比23.7%減)、セグメント利益(営業利益)は114百万円(前年同期比42.0%減)となりました。
ⅲ)その他
その他事業の売上高は11百万円(前年同期比増減なし)、セグメント利益(営業利益)は4百万円(前年同期比6.1%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は3,975百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は791百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益344百万円、減価償却費260百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、支出した資金は176百万円となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出130百万円、有形固定資産の取得による支出60百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、獲得した資金は458百万円となりました。これは主に、株式の発行による収入が665百万円である一方、配当金の支払額62百万円、長期借入金の返済による支出48百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
測地ソリューション事業(千円) |
774,241 |
123.6 |
|
G空間ソリューション事業(千円) |
1,427,219 |
66.2 |
|
その他(千円) |
- |
- |
|
合計(千円) |
2,201,461 |
79.1 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
測地ソリューション事業(千円) |
671,077 |
162.0 |
|
G空間ソリューション事業(千円) |
1,639,235 |
77.9 |
|
その他(千円) |
- |
- |
|
合計(千円) |
2,310,312 |
91.7 |
(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
測地ソリューション事業(千円) |
1,951,109 |
133.4 |
|
G空間ソリューション事業(千円) |
2,180,859 |
76.3 |
|
その他(千円) |
11,164 |
100.0 |
|
合計(千円) |
4,143,133 |
95.6 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、当連結会計年度につきましては、総販売実績に対する割合が10%未満のため、記載を省略しております。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
||
|
金額(千万円) |
割合(%) |
金額(千万円) |
割合(%) |
|
|
インクリメント・ピー 株式会社 |
1,205,689 |
27.8 |
- |
- |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、当社グループは金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、第49期事業年度(2018年4月1日から2019年3月31日まで)の連結財務諸表について、仰星監査法人により監査を受けております。
②当連結会計年度の経営成績の分析
「[ 経営成績等の状況の概要 ]」をご参照ください。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
「[ 事業等のリスク ]」をご参照ください。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は3,975百万円となりました。
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
|
|
2017年 3月期 |
2018年 3月期 |
2019年 3月期 |
|
自己資本比率(%) |
74.8 |
73.9 |
76.3 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
352.6 |
265.0 |
187.0 |
|
キャッシュ・フロー 対有利子負債比率(年) |
0.7 |
0.5 |
0.1 |
|
インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍) |
51.8 |
112.5 |
300.3 |
※ 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
|
(注1) |
連結ベースの財務数値により計算しております。 |
|
(注2) |
株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。 |
|
(注3) |
キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。 |
|
(注4) |
有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。 |
技術援助契約等の概要
|
契約発効日 |
契約締結先 |
契約内容 |
対価 |
有効期間 |
|
1999年7月1日 |
㈲キーノスロジック |
当社のソフトウェア開発に係る研究開発業務の一部を委託 |
委託内容・対価等は、個別契約によって支払っております。 |
1999年7月1日から2004年6月30日までの5年契約とする。以後2年ごとの自動更新。 |
当社グループでは経営戦略・事業戦略を実現するため、製品競争力強化と事業拡大に向けた研究開発を積極的に推進しております。当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は
(1) 測地ソリューション事業
創業来培ってきた測量用ソフトウェアにおける高精度位置計算技術に現在の最新技術を組み合わせた新プラットフォームの研究開発を行ってまいりました。本プラットフォームを将来の次世代アプリケーションの基礎となるべく計画しております。
これら測地ソリューション事業に係る研究開発費は
(2) G空間ソリューション事業
創業来培ってきた測量用ソフトウェアにおける高精度位置計算技術や道路設計技術を活用し、三次元の高精度位置情報の解析や地図データベース作成のための研究開発を行ってまいりました。
これらG空間ソリューション事業に係る研究開発費は
(3) 基礎研究
準天頂衛星「みちびき」の配信データを利用した高精度位置情報技術に係る研究活動やサービスおよび製品化に向けた研究開発を行ってまいりました。
これら基礎研究に係る研究開発費の総額は41百万円であり、報告セグメントに帰属しない全社費用であります。