第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第1四半期連結累計期間におきましては、本年4月に統一地方選挙が実施されるとともに、7月に参議院選挙が実施されたことから、一部公共事業関連を中心に予算執行が停滞する傾向が見受けられ、関連する市場のお客様の購買意欲に影響を与える環境にありました。また、昨年11月より、準天頂衛星による高精度位置情報の配信が本運用として開始されておりますが、公共測量などの実務現場において本格的な利活用に至るには、しばらく時間を要する環境にあります。一方、自動運転技術を用いた自動走行に関する事業分野では、自治体、交通事業者等を主体とした実証実験が計画されるとともに、MaaS(Mobility as a Service)と呼ばれるサービスの提供に向け、異業種間の連携も活発に行われております。

 こうした状況の中で当社グループは、中期経営計画2年目の年間目標達成に向けて、当第1四半期連結累計期間では新たな受注案件の発掘時期として、「第2回建設・測量 生産性向上展(CSPI-EXPO)」、「自動車技術展 人とくるまのテクノロジー展2019 横浜」のような大規模展示会から、全国の販売店様が開催するプライベート展示会まで、多くのイベントへ積極的に出展いたしました。当社最新製品がお客様の生産性向上に大きく貢献できる点をPRするとともに、自動運転関連事業分野における高精度三次元地図の作製実績、及び累計で100箇所以上に及ぶ自動運転実証実験の実績などをPRし、業界・業種を問わず多くの事業者との新たな取引を目指した活動を行ってまいりました。

 前年同期との比較につきましては、以下の通りとなります。

A)自社ソフトウェアに関連する事業は、当社主力商品である「Wingneo」のライセンス販売において、前年同期に一部OSの不具合に起因して生じた特需により売上高が伸長した反動により、前年同期の実績を下回りました。

B)MMS計測車両販売は、当第1四半期連結累計期間までに受注した複数の案件において、第2四半期以降に納品となるため、前年同期の実績と比較して、売上の計上時期に差異が発生しました。前連結会計年度においては、第1四半期に複数の案件の売上を計上いたしましたが、当連結会計年度においては、第2四半期以降での計上を見込んでおります。

C)高精度三次元地図整備は、大型受注案件における当第1四半期連結累計期間の納品数量が前年同期と比較し減少いたしましたが、当連結会計年度においては、前連結会計年度と同水準の売上を見込んでおります。併せて、当社グループ内における生産体制の強化を進め、業務の再委託を抑制したことにより、外注費が減少し、利益面での改善が進みました。

D)自動走行システムの販売は、前連結会計年度においては、第1四半期で売上の計上がなされた案件がありましたが、当連結会計年度においては、第2四半期以降での売上の計上を見込んでおります。

E)今後の事業活動拡大や利益確保に向けた必要な投資を行った結果、人件費及び研究開発費が増加したことにより、販売管理費は前年同期の実績を上回る状況で推移しております。人件費は、近年積極的に人財投資を行ったことに伴う人員増から増加したものでありますが、すでに事業活動の中で好影響が現れております。また、研究開発費については、計画に基づく新たなソフトウェアの開発を推進するため、積極的に投資を行ったものであります。

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は730百万円(前年同期比18.8%減)、営業利益は89百万円(前年同期比43.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は65百万円(前年同期比38.1%減)となりました。

 なお、当第1四半期連結会計期間において、自動走行関連に係るシステムや請負など新規事業分野への進出に向け体制強化を図り、より適切な意思決定を行うことを目的に、「G空間ソリューション事業」に含めておりました自動走行関連に係る事業を中心とした「新規事業」を新たなセグメントとして設けることと致しました。その結果、報告セグメントを「測地ソリューション事業」と「G空間ソリューション事業」の2区分から、「測地ソリューション事業」、「G空間ソリューション事業」及び「新規事業」の3区分に変更しております。

 報告セグメントに属する主要な製品及びサービスは次の通りであります。

 

報告セグメント

主要な製品等

測地ソリューション事業

測量土木関連ソフトウェア及び保守サービス、三次元点群処理ソフトウェア、測量計測機器、その他関連ハードウェア 等

G空間ソリューション事業

MMS計測機器及び関連製品、MMSを用いた三次元計測・解析業務の請負、高精度三次元地図データベース構築業務の請負、衛星測位に係るサービス、その他関連ハードウェア 等

新規事業

自動走行関連に係るシステム構築、自動走行関連に係る実証実験業務の請負 等

 セグメント別においては、次の通りであります。

①測地ソリューション事業

 測地ソリューション事業におきましては、当社グループの主力製品である「WingneoINFINITY」の最新バージョンを、当該製品のサポートサービスの一つとして、対象となるサポートサービスに加入しているお客様に対し、当第1四半期連結累計期間にお届けしたことにより、当該役務の完了に応じた収益を計上することができました。一方で本年4月の統一地方選挙、本年7月の参議院選挙がお客様の設備投資活動に対して影響するとともに、前連結会計年度において「WingneoINFINITY」が動作するパソコンの一部OSに起因し発生した不具合を要因として発生した一過性の需要の反動もありましたが、近年の積極的な人員増加などにより販売体制を強化したことで、売上高は前年同期と同水準を維持いたしました。

 測量・土木分野における点群処理ツール「WingEarth」は、お客様がIT導入補助金等の補助金を活用して、当社のソフトウェア及びサービスを導入することを見込んだ販売が計画より伸び悩んだことにより、前年同期の実績は上回ったものの、計画を下回る結果となりました。

 一方、人財投資による人件費増加や、新たなソフトウェア開発のための積極的な研究開発を進めた結果、販売費及び一般管理費は前年同期から増加いたしました。

 第2四半期以降は、選挙の終了に伴い、停滞していた公共事業関連の予算執行が想定されるため、お客様の設備投資に対する需要も回復すると見込まれます。また、本年10月に予定される消費増税を控えての一部の駆け込み需要、来年1月に予定されるWindows7のサポート終了によるシステムのアップデート需要の発生などの外部環境も、計画達成に向けた今後の業績に寄与すると想定しております。測量・土木分野でのi-Construction推進の流れは顕著であり、引き続き、「WingEarth」のライセンス供給をはじめとする測量・土木分野のソフトウェア及びサービスを幅広く提供していけるよう新規商流の開拓を含めた案件受注活動を推進してまいります。

 以上の結果、測地ソリューション事業の売上高は542百万円(前年同期比0.6%増)、セグメント利益(営業利益)は228百万円(前年同期比19.9%減)となりました。

②G空間ソリューション事業

 G空間ソリューション事業におきましては、引き続き国内の多くの企業や自治体などが、自動運転の実用化に向けた実証実験や試験走行を計画する中で、高精度三次元地図の需要も高まっております。当社グループでは、本事業にかかる多くの受託案件について、前連結会計年度末に売上を計上しておりますが、当連結会計年度におきましても、新たな高精度三次元地図データベース構築業務を受注すべく、営業活動に取り組んでおります。前連結会計年度において複数の国土交通省所管地方整備局へのMMS導入が進んだことを受け、MMSを活用した公共事業関連における三次元計測業務請負の需要が発生することが見込まれることから、その受注に向けた活動を推進してまいります。

 MMS計測機器販売においては、建設コンサルタント分野、社会インフラ分野の企業や自治体への納品に向けて準備を進めており、第2四半期以降において、順次売上を計上する予定であります。MMS計測機器は受注から納品まで一定期間を要するため、当連結会計年度における売上計画達成に向けては、第2四半期に重点的な営業活動を行うことにより、売上計画達成を目指します。

 高精度三次元地図関連事業においては、受注状況は堅調ではありますが、売上計上時期が年度末に集中する傾向にあり、当連結会計年度ではその傾向が顕著であるため、第3四半期までの期間は利益面で厳しい状況が続くものと想定しております。年度計画の達成に向けた案件受注活動を推進するとともに、生産効率の向上に向けた施策を講じることにより、計画した利益の確保を目指します。

 以上の結果、G空間ソリューション事業の売上高は171百万円(前年同期比44.6%減)、セグメント損失(営業損失)は24百万円(前年同期は15百万円のセグメント損失)となりました。

③新規事業

 新規事業におきましては、ITSの分野において、当連結会計年度においても、前連結会計年度に引き続き、国内の多くの企業や自治体などが自動運転の実用化に向けた実証実験や試験走行を計画しております。当社グループでは、多くの自動走行実証実験受託業務について、前連結会計年度末で売上を計上しておりますが、当連結会計年度におきましても、自動走行を行うために不可欠なシステムや機材などをサポートすることにより幅広く業務を受注すべく、営業活動に取り組んでおります。

 自動走行関連実証実験事業における各方面からの案件受注は堅調ではありますが、高精度三次元地図関連事業と同様に、売上計上が年度末に集中する傾向にあるため、第3四半期までの期間は、利益面で厳しい状況が続くものと想定しております。年度計画の達成に向けた案件受注活動を推進することで、計画した利益の確保を目指します。

 自動走行の分野では、多方面のパートナーと連携し、一般道においての実証実験を継続して実施することにより、前連結会計年度末までに累計で100箇所以上にのぼる多くの走行データとノウハウを蓄積してまいりました。本年2月に発表した、国内全域における計画的かつ安心・安全な自動運転サービス実証を支えるインシュアテックソリューション「Level Ⅳ Discovery」の共同開発を株式会社ティアフォー、損害保険ジャパン日本興亜株式会社と進めております。

 当社グループでは、現時点における本事業分野を投資フェーズと捉えており、将来の事業活動に向けた先行投資として、当第1四半期連結累計期間においても、自動走行を行うために不可欠なシステム構築や機材などの調達を積極的に行いました。

 以上の結果、新規事業の売上高は13百万円(前年同期比72.0%減)、セグメント損失(営業損失)は24百万円(前年同期は33百万円のセグメント損失)となりました。

④その他

 その他事業の売上高は2百万円(前年同期比増減なし)、セグメント利益(営業利益)は1百万円(前年同期比0.7%増)となりました。

 

 財政状態に関する説明

(資産)

 当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて444百万円減少し、6,723百万円となりました。その主な要因は受取手形及び売掛金が399百万円減少したこと等によります。

(負債)

 当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて439百万円減少し、1,258百万円となりました。その主な要因は支払手形及び買掛金が430百万円減少したこと等によります。

(純資産)

 当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて5百万円減少し、5,464百万円となりました。その主な要因は利益剰余金が6百万円減少したこと等によります。

 

(2)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期連結累計期間において当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について前連結会計年度末にに有価証券報告書で記載した事項、及び本年5月11日に公表しました中期経営計画に掲げた事項から重要な変更はありません。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 なお、前連結会計年度に掲げた課題について、当第1四半期連結累計期間において対処した事項は以下の通りとなります。

①測地ソリューション事業では、「WingEarth」を中心とする当社のソフトウェア及びサービスを、IT導入補助金等の助成金制度の活用によって、お客様の生産性向上を実現させる提案活動を実施いたしました。当第1四半期連結累計期間の計画には届きませんでしたが、前年同期を上回る実績を残すことができました。引き続き、お客様の生産性の向上に貢献する製品の認知度を高めるべく、8月以降、製品利用体験会を実施していく計画であり、商談につなげて売上拡大を図ることに努めております。

②G空間ソリューション事業では、高精度三次元地図及び地図データベースの構築業務における、品質管理の向上に向けた体制を再構築するとともに、内製化を進めた結果、原価率の向上を図ることができました。引き続き、品質管理の向上と原価の低減を図るべく、作業の効率化やシステム化に取り組んでおります。

③国内全域における計画的かつ安心・安全な自動運転サービス実証を支えるインシュアテックソリューション「Level Ⅳ Discovery」の共同開発を株式会社ティアフォー、損害保険ジャパン日本興亜株式会社と進めております。

④準天頂衛星の利用等により得ることができるリアルタイムの高精度な位置情報を、地図上で最適な位置に整合させる技術の提供を開始いたしました。本技術を当社グループ事業の柱の一つに引き上げるべく、高精度位置情報を利活用する各方面に向けた提案活動を開始しております。

⑤ガバナンス体制の強化を目的として、2019年6月25日開催の第49期定時株主総会において新たに社外取締役1名を選任いたしました。2019年7月1日付で就任しております。

 

(4)研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は45百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの事業資金については、2017年2月にエクイティ・ファイナンスにより調達した資金を含む自己資金及び金融機関からの借入金により調達しております。なお、当第1四半期連結会計期間末現在において、当社グループの流動性は十分な水準にあり、資金調達手段は分散されていることから、財務の柔軟性は引き続き高いと考えております。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。