当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におきまして、新型コロナウイルス感染症の感染の拡大・縮小を繰り返す中、感染予防を目的とした自粛要請、行動制限が期間前半にあったことから、世界経済、国内経済は総じて大きな落込みからのスタートとなりました。その後、新しい生活様式が取り入れられ行動制限が解除されるとともに、経済対策としてGoToトラベル事業などが実施され、回復基調にありましたが、年末にかけて急速に感染が広がったことから、景気の先行きに対する不透明感が強まってまいりました。感染収束に向けて期待されているワクチン開発の報道が海外を中心に発信されておりますが、その効果が出るには一定の期間を要するものと考えられ、当面はwithコロナ社会として対応していくことが求められております。一方、その間も、スーパーシティ法案の成立や自動運転社会実現に向けた規制改革など、各方面で議論が継続されております。
こうした状況の中で当社グループは、「withコロナ」での当社グループとしての働き方の指針「AISAN-New-Standard-Working Style with Corona」を定め、時差出勤、テレワークの活用、ウェブ会議システムを活用した商談など新たな様式を用いた事業活動を行ってまいりました。中期経営計画3年目の本事業年度は、2020年8月7日に公表の通り、新型コロナウイルス感染症拡大の影響などから経営目標の引き下げを行いましたが、事業活動としては引き続き、「未来の社会インフラを創造する」をキーワードに国土強靭化、次世代防災、不動産登記行政といった分野への取り組みとともに、スマートシティ、自動運転社会の実現や、次世代測量用ソフトウェアなどの新製品開発を目指し、積極的に投資を行っております。当第3四半期連結累計期間においては、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」として各種補助金等の事業が多方面より発表され採択されている中、お客様に自社製品、各計測機器への購買動機を高めるための活動を引き続き行ってまいりました。高精度三次元地図の作成請負業務については、前連結会計年度からの仕掛案件への対応、新たな案件受注に向けた取り組みを行ってまいりました。自動運転実証実験請負に関しては、今年度に計画される案件の受注に向けた活動とともに、受注済み案件の実施の為に協議を継続して実施してまいりました。
(前年同期との比較)
前年同期との比較につきましては、以下の通りとなります。
A)自社ソフトウェアに関連する事業は、前連結会計年度に、当社主力商品である「Wingneo」シリーズのライセンス販売において、消費増税並びにWindows7サポート終了を機に、それまで製品のアップデートに消極的だったお客様の購買意欲が高く、売上高が伸長しましたが、その反動から当第3四半期連結累計期間は前年同期の実績を下回りました。
B)MMS(Mobile Mapping System)計測機器販売は、前第3四半期連結累計期間にMMS計測機器を複数台の売上計上する大型案件が発生した一方、当第3四半期連結累計期間においては、これまで販売してきたMMSの保守契約に係る売上に加え、MMS計測機器の新規販売の売上を計上しましたが、販売台数で前連結会計年度を下回ったことから、前年同期の実績を下回りました。
C)三次元計測請負業務及び高精度三次元地図データベース整備は、第2四半期連結累計期間までは、自動走行の研究開発分野での利用を目的とした高精度三次元地図の受注が前連結会計年度に堅調に推移したことから、その仕掛案件への納品対応を行い、売上計上を行いました。一方で、国内の企業や自治体などにおいて、一部高精度三次元地図の商談が新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、次年度以降への延期、もしくは中止となっております。その結果、前年同期の実績を下回りました。
D)自動走行システムの販売および実用化に向けた実証実験は、これまでに受注していたシステムや受託業務の売上計上により、当第3四半期連結累計期間は前年同期の実績を上回りました。一方で、将来の事業活動に向けた先行投資として、当第3四半期連結累計期間においても、事業推進に必要な人財確保、システム構築や機材などの調達を積極的に行っております。
E)前連結会計年度から引き続き、今後の事業活動拡大や利益確保に向けた必要な投資を行った結果、人件費及び研究開発費が増加し、販売費及び一般管理費は前年の実績を上回りました。人件費は、近年積極的に人財投資を行ったことに伴う人員増から増加したものでありますが、すでに事業活動の中で効果が現れております。また、研究開発費については、計画に基づく新たなソフトウェアや、自動運転に関する技術の開発を推進するため、積極的に投資を行ったものであります。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は2,695百万円(前年同期比2.9%減)、営業利益は137百万円(前年同期比47.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は81百万円(前年同期比56.1%減)となりました。
セグメント別においては、次の通りであります。
① 測地ソリューション事業
測地ソリューション事業におきましては、当社グループの主力製品である「WingneoINFINITY」の最新バージョンを、当該製品のサポートサービスの一つとして、対象となるサポートサービスに加入しているお客様に対し、第1四半期にお届けしたことにより、当該役務の完了に応じた収益を計上しました。一方で、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から、テレワーク等でご利用いただくためのライセンスの売上計上はあったものの、上記前年同期との比較のA)に記載の理由から、新規でのライセンス販売は減少しました。以上により、売上高は前年同期実績を下回る結果となりました。
測量・土木分野における点群処理ツール「WingEarth」は、三次元測量の啓蒙活動を積極的に展開し、各種補助金を活用した販売により一定の効果がありました。特に、三次元計測機器とのセット販売をすることで売上を伸ばし、前年同期の実績を上回る結果となりました。また、高額商品である測量機器の利活用をサポートする測量機器総合マーケット「GEOMARKET」を開設し、リユース・リペア・レンタルの3Rサービスをウェブ展開することにより、収益に貢献しております。
コロナウイルスによる事業活動制限から一部科目では経費支出が減少した一方、新たなソフトウェアの研究開発に伴う人員及び工数の増加に加え、新事務所開設に係る経費、販売促進ツールの制作に伴い、販売費及び一般管理費が微増となりました。
以上の結果、測地ソリューション事業の売上高は1,452百万円(前年同期比1.8%減)、セグメント利益(営業利益)373百万円(前年同期比8.3%減)となりました。
② G空間ソリューション事業
G空間ソリューション事業におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大により国内の多くの企業や自治体などとの商談、打ち合わせがオンラインに代わるとともに、高額商材のMMSの商談や一部高精度三次元地図の商談において、次年度以降への延期や中止などの影響を与えることが想定されます。
MMS計測機器販売においては、当第3四半期連結累計期間にて、既存顧客へのMMSの保守契約に係る売上、性能向上のための受注に加え、新規のMMS計測機器などが売上となった一方、前連結会計年度の第2四半期会計期間においてMMS計測機器を複数台売上計上する大型案件が発生した反動や、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による商談の延期から、前年同期の実績を下回る結果となりました。
高精度三次元地図関連事業においては、自動走行の研究開発分野での利用を目的とした高精度三次元地図の受注が前連結会計年度に堅調に推移したことから、その仕掛案件への納品対応を行い、売上計上を行いました。一方で、国内の企業や自治体などにおいて、一部高精度三次元地図の商談が、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、次年度以降への延期、もしくは中止となっております。その結果、前年同期の実績を下回りました。
また、コロナウイルスによる事業活動制限から一部科目では経費支出が減少した一方、生産体制の強化や効率化、新たなツール開発のために開発部署を新設し、積極的な研究開発を進めた結果、販売費及び一般管理費は増加しました。
以上の結果、G空間ソリューション事業の売上高は847百万円(前年同期比20.6%減)、セグメント利益(営業利益)26百万円(前年同期比80.6%減)となりました。
③ 新規事業
新規事業におきましては、自動走行の分野につきまして、前連結会計年度に引き続き、当連結会計年度も、国内の多くの企業や地方自治体などから自動走行の実用化に向けた実証実験や自動走行車両の構築業務等を計画しております。自動走行車両の構築業務等は、前連結会計年度からの仕掛案件への納品対応を行い、売上計上を行いました。実証実験については、複数の事業で採択され、採択された案件の実施が当第3四半期に随時始まりました。しかしながら、昨年末からの新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、年明けの1月には複数の都道府県で緊急事態宣言が発出される状況になり、一部の実証実験では、その実施も不透明になってきております。これらの実証実験が中止・延期となった場合、本事業の収益に影響を及ぼす恐れがあります。
また、引き続き、現時点における本事業分野は投資フェーズと捉えており、将来の事業活動に向けた先行投資として、当連結会計年度においても、事業推進に必要な人財確保、システム構築や機材などの調達を積極的に行いました。
以上の結果、新規事業の売上高は386百万円(前年同期比76.2%増)、セグメント損失(営業損失)37百万円(前年同期比は38百万円のセグメント損失)となりました。
④ その他
その他事業の売上高は7百万円(前年同期比4.5%減)、セグメント利益(営業利益)4百万円(前年同期比21.6%増)となりました。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて457百万円減少し、7,029百万円となりました。その主な要因は受取手形及び売掛金が418百万円減少したこと等によります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて444百万円減少し、1,312百万円となりました。その主な要因は支払手形及び買掛金が291百万円減少したこと等によります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて12百万円減少し、5,716百万円となりました。その主な要因は利益剰余金が18百万円減少したこと等によります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において当社グループが定めている経営方針・経営戦略等につきましては、2020年8月7日に公表の「連結業績予想及び配当予想ならびに中期経営計画の業績目標修正に関するお知らせ」及び2020年8月7日提出の「2021年3月期第1四半期報告書」から重要な変更はありません。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
なお、前連結会計年度に掲げた課題について、当第3四半期連結累計期間において対処した事項は以下の通りとなります。
①新型コロナウイルス感染症拡大に対するリスクへの対処としては、有価証券報告書にも記載の通り、会社を感染源としない取り組みを優先的に実施してきました。その後、感染予防を目的とした自粛要請、行動制限が解除された後も「withコロナ」での新たな働き方の指針を定め、テレワーク、時差出勤の実施など継続的に取り組んでおります。事業分野においては、測地ソリューション事業では、お客様のテレワーク環境を支援すべく施策を投入し、収益の底上げを図っております。G空間ソリューション事業では、利益率の改善を目的に、生産体制の強化とともに、自社開発のソフトウェアを提供すべく、事業セグメント内に開発部門を設置し、その対応を進めております。
②世界経済、為替変動に関するリスクで記載した、G空間ソリューション事業における自動車産業に係る課題については、全国各地の地方整備局へのMMS導入効果や自治体における三次元データ流通拡大を背景にした公共事業分野への積極的な営業活動も行うことで、受注の落ち込みを最小限にすべく努めております。
③少子高齢化に関するリスクへの対処としては、コロナ禍においても、社員の雇用を守りつつ、かつ中長期的な視点では、新卒採用含めた新たな人財確保に努めております。特に現在では、対面での選考を行うのが難しい環境の中、ウェブ会議システムを活用しつつ、その活動を止めることなく実施し、計画した規模の内定者の確保ができました。
④「自動運転社会実現に向けての法整備への影響について」に記載の実証実験の安全性に関しては、前連結会計年度に引き続き国内全域における計画的かつ安心・安全な自動運転サービス実証を支えるインシュアテックソリューション「Level Ⅳ Discovery」の共同開発を株式会社ティアフォー、損害保険ジャパン株式会社と進めております。
⑤労務管理体制についての課題への対処としては、4月より同一労働同一賃金への対応など、顧問社会保険労務士とも確認を行い、対応を行いました。
⑥自然災害・事故災害に関するリスクへの対処としては、首都圏にて行っております商品の出荷等の物流部門の業務を、コロナウイルス感染症拡大による外出自粛制限により、他の地域での臨時的体制を構築し、実施するなどBCPとしての取り組みも行いました。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は190百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、投資有価証券の取得等によるものであります。また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。運転資金及び投資資金並びに株主還元等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金又は金融機関からの借入を基本としております。
当社グループは、健全な財務体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フロー創出能力により、今後も事業成長を確保する目的で手元流動性を高める資金調達や、個別投資案件への資金調達は可能であると考えております。
また、新型コロナウイルス感染症による当社グループのキャッシュ・フローに影響を与えるリスクに対応すべく、取引銀行1行とコミットメントライン契約を締結し、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保し、財務基盤の安定化に努めております。
(8)主要な設備
(重要な設備計画の完了)
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等のうち、当第3四半期連結累計期間に完了したものは、次のとおりであります。
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事業所名(所在地) |
セグメントの名称 |
設備の内容 |
投資総額 (千円) |
資金調達方法 |
着手年月 |
完了年月 |
完成後の増加能力 |
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本社 (名古屋市中区) |
測地ソリューション事業、G空間ソリューション事業、新規事業等 |
統括業務施設 |
33,355 |
自己資金 |
2020年5月 |
2020年9月 |
(注)1 |
(注)1.「完成後の増加能力」については、合理的な算出が困難なため、記載しておりません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。