当連結会計年度(平成27年9月1日~平成28年8月31日)におけるわが国経済は、政府による経済政策及び金融政策を背景とした企業収益の改善や雇用情勢の拡大等が見られ、緩やかな回復基調で推移いたしましたが、新興国の景気減速懸念や個人消費の伸び悩み等から、依然として先行き不透明な状況となりました。
当社グループの属する教育業界におきましては、2020年を目途に、「高大接続改革」の一環である「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」が実施される予定ですが、そこでは「暗記力」だけでなく、グローバルに通用する力を身につけるための「思考力」「判断力」「表現力」が求められることから、「高等学校教育」を中心とした学校教育全般が大きく変わろうとしております。また、英語教育についても4技能(聞く、話す、読む、書く)に対応する指導のニーズが高まる等、新たなサービスの開発が求められております。
当社グループはこのような環境のなか、明確な目標を設定し遂行するため、平成25年10月に「中期経営計画」(平成26年8月期~平成28年8月期)を策定・公表し、これに基づいて事業活動を行ってまいりました。
当連結会計年度におきましては、
(i) サービス内容の更なる拡充(教科コンテンツの開発強化、「新生明光義塾」の開発に向けた更なる探求と研究、各種研修の見直し等)
(ⅱ) サービスの更なるクオリティ向上(「地域No.1学習塾」を目標とした、お客様対応の強化及びお客様満足度調査の実施)
(ⅲ) 職場環境の整備(仕事の成果が正当に評価されるとともに、女性がより一層活躍できるような大規模な人事制度改革及び従業員一人ひとりが仕事の幅を広げ成長できるような人事異動の実施)
(ⅳ) 講師から社員まで、明光グループで働く全ての人々への喜びの提供
(ⅴ) コンプライアンスを重視したクオリティの高い教室運営の実施
等に取り組んでまいりました。
当連結会計年度におきましては、これらの取り組みを基本としながら、どのような時代・環境にも適応できる柔軟かつ強靭な組織及び人材を育成するための人事制度改革の推進や、階層別人材育成プログラムの実施等により、高い成長意欲を持った人材の育成に努めてまいりました。
明光義塾の新たなサービスとしては、中学生を対象とした理科・社会のオンライン学習サービスや、高校生を対象とした映像授業サービスの導入推進を図ってまいりました。
プロモーション活動につきましては、「YDK(やれば・できる・子)応援塾」というメッセージ及び「ダルマはかせ」「サボロー」といったオリジナルキャラクターを軸に、テレビCM、インターネット及びモバイル等を活用した各種施策を実施することで、生徒・保護者の共感度の向上及び広域的な生徒募集の強化を図ってまいりました。更に、学習スケジュール作成機能や友人とのコミュニケーション機能等を備えた学習管理用スマートフォンアプリ「Yo! サボロー」のリリース等を通じ、ブランド認知度の向上に努めてまいりました。これらの施策と並行して、講師の募集活動を積極的に進めるために、テレビCM・動画サイト等で「合格ドキュメンタリームービー」の配信を行い、明光義塾講師の仕事の魅力や働きがいを訴求してまいりました。
また、直営・FCチェーン全体としてコンプライアンス研修及び労務管理の更なる強化を図るとともに、アルバイト講師等への労働時間管理・賃金の支払いに関する適正運用の徹底を行ってまいりました。
海外での事業展開につきましては、平成27年9月25日開催の取締役会において、「翰林出版事業股份有限公司」、「翰林建設開発股份有限公司」、「百大文教事業有限公司」及び当社の4社により、台湾における個別指導塾事業を展開するための合弁会社設立に関する合弁事業契約を締結することを決議し、それを受け、平成27年11月4日に合弁会社「明光文教事業股份有限公司」を設立し、平成27年11月11日に同社とマスターフランチャイズ契約を締結いたしました。当連結会計年度において既に7教室を新規開校しております。
平成28年2月25日開催の取締役会において、「JCLI日本語学校」を運営する国際人材開発株式会社の発行済株式の全部を取得する決議を行い、同日、株式譲渡契約を締結し、平成28年3月4日付で株式を取得することによって、同社を連結子会社といたしました。当社グループが従来から運営する「早稲田EDU日本語学校」に、「JCLI日本語学校」を加え、2つの日本語学校を運営することにより、各種ノウハウの共有、スケールメリットの追求等のシナジー効果を発現させてまいります。
更に、事業領域の拡大を図るため、平成28年2月25日開催の取締役会において、大学入試、大学教育に関する事業を営む株式会社古藤事務所の発行済株式の全部を取得する決議を行い、同日、株式譲渡契約を締結し、平成28年3月4日付で株式を取得することによって、同社を連結子会社といたしました。
業績面といたしましては、売上高は、在籍生徒数が低調に推移したこと、広告・備品売上が減少したこと等により減収となりました。
利益面につきましては、ブランドイメージ向上を図るための販促キャンペーン(テレビCM、新聞折り込みチラシ等の強化)による販売促進費の増加、講師募集費及び講師給与増による労務コストの増加、及び研修費用の増加等により大幅な減益となりました。更に、当連結会計年度において、講師給与調整金(特別損失)として408百万円を計上しております。
これらの結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は18,672百万円(前年同期比0.5%減)、営業利益2,175百万円(同38.8%減)、経常利益2,325百万円(同38.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益944百万円(同60.2%減)と、前年同期比で減収減益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
直営事業につきましては、生徒・保護者とのコミュニケーションの充実による顧客満足度の向上や、より安全で通いやすい教室をつくるための環境整備に取り組んだほか、明光義塾の新たなサービスとして、中学生を対象とした理科・社会のオンライン学習サービスを全教室で導入いたしました。
しかしながら、講師募集費及び講師給与増による労務コストの増加等により、利益面では厳しい結果となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は10,123百万円(当社売上高7,037百万円、株式会社MAXISエデュケーション売上高3,085百万円)(前年同期比1.9%減)、セグメント利益(営業利益)は1,331百万円(当社営業利益1,185百万円、株式会社MAXISエデュケーション営業利益289百万円、のれん償却額143百万円)(同26.4%減)となりました。教室数は323教室(当社直営230教室、株式会社MAXISエデュケーション直営93教室)、在籍生徒数は24,786名(当社直営17,948名、株式会社MAXISエデュケーション直営6,838名)となりました。
フランチャイズ事業につきましては、地域単位の合同会議の実施や成功教室事例の情報共有等により、直営教室との一体的な運営指導を推進するとともに、フランチャイズオーナー・教室長向けの定例研修を強化する等、フランチャイズチェーン本部としての機能をより充実させてまいりました。
新規オーナーの募集を積極的に進める一方、教室展開エリアの再編を行い、未開校エリアへの教室の開設を推進いたしました。一方で不採算教室の閉鎖を含む教室のスクラップアンドビルド等により教室数が減少したこと、フランチャイズ教室の新年度の生徒募集活動が低調に推移したことで在籍生徒数が減少したこと、販売促進費が増加したこと等により、売上・利益の両面で厳しい結果となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は5,597百万円(前年同期比7.0%減)となり、セグメント利益(営業利益)は2,147百万円(同28.7%減)、教室数は1,779教室(株式会社MAXISエデュケーション直営除く。)、在籍生徒数は105,473名(株式会社MAXISエデュケーション直営除く。)となりました。
連結子会社である株式会社東京医進学院による予備校事業につきましては、医系大学への進学実績がある高等学校への訪問を強化し、ピンポイントな生徒募集活動に努めてまいりました。また、各教科の指導指針及びカリキュラムの充実並びに模擬試験結果の詳細な分析等の施策により、合格率を高める指導に注力した結果、2016年の合格実績は前年を大きく上回る良好なものとなりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は689百万円(前年同期比7.7%増)、セグメント利益(営業利益)は113百万円(同54.4%増)、校舎数は3校、在籍生徒数は139名となりました。
明光サッカー事業につきましては、スクール生一人ひとりが高い技術と自立した精神を身に付けられるように、コーチ・スタッフ研修の強化及び運営体制の見直しを行い、指導力向上に取り組んでまいりました。また、提供サービスの質を向上させるため、お客様満足度調査を実施し、クラス構成の見直しやスクール環境の改善を図りました。
これらの結果、明光サッカー事業における当連結会計年度の売上高は147百万円、営業損失は6百万円、スクール数は16スクール(うちフランチャイズ1スクール)、在籍スクール生は971名となりました。
早稲田アカデミー個別進学館事業につきましては、株式会社早稲田アカデミーとのアライアンスの強化により、個別指導カリキュラム、各種研修及び指導方法等の充実を図りました。また、お客様満足度調査の実施等、提供サービスの質の更なる向上を図ってまいりました。
合格実績といたしましては、中学受験については、開成中学校、麻布中学校、武蔵中学校、桜蔭中学校等、高校受験では、筑波大学附属高等学校、お茶の水女子大学附属高等学校、慶応義塾女子高等学校、早稲田実業学校高等部等、全国屈指の難関中学校及び高等学校に多数の合格者を輩出することができました。
難関校合格実績に対する認知度が向上したこと等により生徒数が増加し、当連結会計年度における全校舎の生徒数は、2,355名となりました。
校舎展開といたしましては、30校(当社直営7校、株式会社MAXISエデュケーション直営4校、株式会社早稲田アカデミー直営10校及びフランチャイズ9校)の体制で展開いたしました。
これらの結果、早稲田アカデミー個別進学館事業における当連結会計年度の売上高は438百万円、営業損失は52百万円となりました。
キッズ事業につきましては、運営オペレーションの改善、社会見学及びサマーキャンプ等の体験型イベントの強化や習い事ラインナップの見直しを実施し、顧客満足度を高めることで訴求力の強化を図ってまいりました。また、幼稚園の課外授業の運営受託や、私立小学校からのアフタースクール運営受託の促進も同時に進めてまいりました。これらの結果、明光キッズにおける当連結会計年度のスクール数は13スクール(直営7スクール、運営受託6施設)、在籍スクール生は608名となりました。
連結子会社である株式会社早稲田EDUにつきましては、中国やベトナム、ネパール等からの留学生を対象とした「早稲田EDU日本語学校」を東京都新宿区にて1校舎運営しております。生徒数の定員増加に向けて、組織体制の強化を図るべく専任講師の増員等を進めてまいりました。グローバル化に伴い留学生も順調に増加し、在籍生徒数は461名(定員520名)となりました。
連結子会社である国際人材開発株式会社につきましては、第4四半期連結会計期間から連結業績に含めております。同社は、「JCLI日本語学校」を東京都新宿区にて3校舎運営しており、在籍生徒数は919名(定員1,380名)となりました。
連結子会社である株式会社古藤事務所につきましては、第4四半期連結会計期間から連結業績に含めております。主軸の入試問題ソリューション業務において、新規顧客の獲得に努めるとともに、堅実なサービス提供を続けた結果、確実に受注を進め、業績は堅調に推移いたしました。
連結子会社である株式会社ユーデックにつきましては、主軸の模擬試験販売において、大手塾を中心に新規受注が増加したことにより、受験者数が順調に増加いたしました。書籍売上は、公立高校入試過去問題集の受注が伸び悩んだものの、塾対象教材の販売数増加により、堅調に推移いたしました。学内予備校事業は新規顧客の獲得に努めるとともに、顧客満足度の向上を図った結果、堅調に推移いたしました。
連結子会社である株式会社晃洋書房につきましては、主軸である大学教科書の発行において、営業部の体制を強化し、新たな販売ルートの開拓に努め、大学の前期テキスト採用に向けた営業活動に注力した結果、新刊及び再販が好調に推移し、近年では最高の新刊発行点数を記録しました。
<ご参考> 明光義塾教室数、明光義塾在籍生徒数及び明光義塾教室末端売上高等の推移
|
回次 |
第31期 |
第32期 |
|||
|
連結会計年度 |
自 平成26年9月1日 |
自 平成27年9月1日 |
|||
|
経営成績他 |
前年同期 |
経営成績他 |
前年同期 |
||
|
明光義塾期末直営教室数 |
|
222 |
+5 |
230 |
+8 |
|
明光義塾(MAXIS)教室数 |
|
91 |
+91 |
93 |
+2 |
|
明光義塾期末フランチャイズ教室数 |
|
1,824 |
△96 |
1,779 |
△45 |
|
明光義塾期末教室数合計 |
|
2,137 |
- |
2,102 |
△35 |
|
明光義塾期末直営教室在籍生徒数 |
(名) |
18,173 |
+816 |
17,948 |
△225 |
|
明光義塾(MAXIS)教室在籍生徒数 |
(名) |
7,323 |
+7,323 |
6,838 |
△485 |
|
明光義塾期末フランチャイズ教室在籍生徒数 |
(名) |
111,394 |
△6,980 |
105,473 |
△5,921 |
|
明光義塾期末在籍生徒数合計 |
(名) |
136,890 |
+1,159 |
130,259 |
△6,631 |
|
明光義塾直営事業売上高 |
(百万円) |
10,321 |
+3,259 |
10,123 |
△198 |
|
明光義塾フランチャイズ事業売上高 |
(百万円)※1 |
6,017 |
△547 |
5,597 |
△420 |
|
予備校事業売上高 |
(百万円) |
640 |
+47 |
689 |
+49 |
|
その他の事業売上高 |
(百万円) |
1,788 |
+442 |
2,260 |
+472 |
|
売上高合計 |
(百万円) |
18,768 |
+3,202 |
18,672 |
△96 |
|
明光義塾直営教室売上高 |
(百万円) |
10,321 |
+3,259 |
10,123 |
△198 |
|
明光義塾フランチャイズ教室末端売上高 |
(百万円) |
37,440 |
△3,575 |
35,998 |
△1,441 |
|
明光義塾教室末端売上高合計 |
(百万円)※2 |
47,762 |
△315 |
46,122 |
△1,640 |
※1 明光義塾フランチャイズ事業売上高は、ロイヤルティ収入及び商品売上高等を記載しております。
2 明光義塾教室末端売上高合計は、直営教室の入会金、授業料、教材費、テスト料等の全売上高と、フランチャイズ教室の入会金、授業料等の売上高を合計したものであり、フランチャイズ教室の教材費、テスト料等の売上高は含んでおりません。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,189百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
営業活動の結果得られた資金は937百万円(前年同期比61.6%減)となりました。
これは主に、法人税等の支払額1,214百万円があった一方、税金等調整前当期純利益が1,817百万円であったことによるものであります。
投資活動の結果得られた資金は115百万円(前年同期は使用した資金1,460百万円)となりました。
これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,528百万円があった一方、定期預金の減少による資金の増加1,549百万円があったことによるものであります。
財務活動の結果使用した資金は2,486百万円(前年同期比169.7%増)となりました。
これは主に、自己株式の取得による支出1,500百万円、配当金の支払額973百万円があったことによるものであります。
当社グループは、生徒に対しての授業を行うことを主たる業務としておりますので、該当事項はありません。
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
明光義塾直営事業 |
376,322 |
△9.7 |
|
明光義塾フランチャイズ事業 |
1,213,466 |
△14.5 |
|
予備校事業 |
4,285 |
△13.1 |
|
その他 |
454,739 |
+4.9 |
|
合計 |
2,048,813 |
△9.9 |
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 金額は、実際仕入価格で表示しております。
3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、生徒に対しての授業を行うことを主たる業務としておりますので、該当事項はありません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
明光義塾直営事業 |
10,123,645 |
△1.9 |
|
明光義塾フランチャイズ事業 |
5,597,810 |
△7.0 |
|
予備校事業 |
689,604 |
+7.7 |
|
その他 |
2,260,956 |
+26.4 |
|
合計 |
18,672,016 |
△0.5 |
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、教育・文化事業を核として更なる成長を図り、人づくりのトップカンパニーとなることを2020年ビジョンとして掲げております。成長し続ける明光グループを作り2020年ビジョンを実現するための第3ステージとして、平成28年10月「中期経営計画」(平成29年8月期~平成32年8月期)を策定いたしました。
2020年を目処に実施される学習指導要領の改訂や大学入試制度の改革等により、事業環境の大幅な変化が予想され、学習塾及び予備校市場においては、様々な方向性の模索が活発化しております。
予想される大規模な変化に対して柔軟且つスピーディに対応し、企業グループとして持続的な成長を続け、全てのステークホルダーから高い信頼を得るために、以下のような5つの戦略を実行し2020年ビジョンの実現を目指してまいります。
(明光義塾事業の強化)
生徒の主体的な学びを実現し、より一層の成績向上を実現する指導方法の進化、生徒の学習の進捗状況や履歴等をデジタルにて可視化するICTの開発と活用により、授業の質の向上を図ります。また、マーケティング戦略と地域戦略の強化徹底を図り、お客様のニーズを的確に把握することによって、時代や地域に適合した各種施策をタイムリーに実行してまいります。
(全ての事業の収益力強化)
明光義塾事業の収益力を強化すると共に、他の事業についても収益力の強化を図り、新たな基幹事業を確立してまいります。また、各グループ間でのノウハウを共有し、経営効率を高めつつシナジーを最大化することによって、グループ総合力を強化してまいります。
(持続的な成長に向けた事業領域の拡大)
教育・文化事業の領域において、当社の経営理念に基づくビジネス展開で、本業の強化及び各事業の連携につながるM&Aや投資に取り組んでまいります。
(人材育成)
ワークライフバランスを実現し、意識改革と生産性向上を図り、グループの成長を牽引する人材の育成を行ってまいります。
(企業価値の向上)
持続的な成長と拡大を目指し、投資家にとって魅力ある資本配当政策を実施してまいります。
当社グループは、引き続き、事業拡大への積極投資と経営の革新化を推進し、収益機会の多角化、永続的な成長路線の維持に取り組んでまいります。また、当社グループは今後においても、グループ事業のあるべき将来像を描き、収益機会を創造し、最善の経営意思決定をするように努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在(平成28年8月31日)において判断したものであります。また、以下に記載したリスクは主要なものであり、これらに限られるものではありません。
当社は、全国に個別指導塾「明光義塾」のフランチャイズチェーン展開を図るために、加盟者とフランチャイズ契約を締結し、教室開設及び継続的な教室経営指導並びに教室用備品、教室用機器、教材、テスト及び広告宣伝物等の商品販売を行っております。
当社といたしましては、フランチャイズ加盟者への経営指導により、経営者意識の確立、生徒の募集及び教室数の増加に注力しております。また、当社とフランチャイズ加盟者が一体となり「明光義塾」の優位性の向上を図るため、様々な施策を講じております。
しかしながら、何らかの事情によりフランチャイズ加盟者は、当社とのフランチャイズ加盟契約を解消する可能性があります。また、当社の指導の及ばない範囲で、フランチャイズ加盟者の契約違反等が発生する場合があります。
上記のような事態が発生した場合、当社の経営成績に影響を及ぼすだけでなく、ブランドイメージにも影響を与え、事業展開及びフランチャイズ展開に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、フランチャイズ契約の内容は、第2〔事業の状況〕の5〔経営上の重要な契約等〕の項目をご参照下さい。
当社が属する学習塾業界は、いわゆる「少子化」の進行により、市場規模が微減傾向にあり、今後もこの傾向は続くものと予想されております。
このような状況下、業界の最近の動向として、時代のニーズの変化に応じ、集団指導塾から個別指導塾へシフトする学習塾が増加しております。個別指導の指導形態は一人ひとりの子どもを大切に教育するという社会の傾向を受けて着実に伸びており、今後も需要が高まるものと予想されております。
また、近年では個別指導塾の中でも差別化が進む傾向が顕著であります。個別指導塾においては、当社が経営する「明光義塾」、株式会社東京個別指導学院が経営する「東京個別指導学院」、並びに株式会社リソー教育が経営する「トーマス」等が有力塾とされており、その他に集団指導塾が併営する個別指導塾等があります。
以上のような状況下にあって、当社は個別指導塾として優位性を維持できるものと考えておりますが、競合他社の事業拡大や新規参入等により、業績に影響を与える可能性があります。
当社は、学習塾を経営するとともに、独自のフランチャイズシステムに基づき、加盟者と契約を締結し継続的な教室運営指導を行っております。なお、教室運営の過程において、生徒、保護者及び講師等の個人情報を入手する立場にあります。当社では、これらの個人情報管理について、「個人情報保護規程」に則り、「リスク管理委員会」による情報漏洩未然防止策の検討、施策の運用状況の検証等を行い、個人情報保護対策に努めております。
しかしながら、様々な要因によりこれらの個人情報が漏洩する可能性があります。
上記のような事態が発生した場合、顧客からの信用が失墜するとともに、営業機会の損失及び損害賠償の請求等、業績に影響を与える可能性があります。
当社グループが所有する有価証券の会計処理については、「金融商品に係る会計基準」を適用しております。
市場性のあるその他有価証券は時価評価を行い、時価と取得原価との差額については、税効果会計適用後、純資産の部にその他有価証券評価差額金として表示しております。
満期保有目的の債券、関連会社株式及び市場性のないその他有価証券は、償却原価法又は原価法等により連結貸借対照表価額としております。
なお、これら有価証券の将来の市場価額及び実質価額が著しく下落し、回復可能性があると判断できないものについては、減損処理が必要となります。
当社グループでは、人材こそが最も重要な経営資源であり、教育サービスを担う社員及び講師の確保と育成を重要な課題であるととらえております。
したがいまして、新規採用時の研修や季節・地域ごとの定例ブロック研修、コンプライアンス教育等、多くの研修メニューを通じて社員・講師の育成に力を入れております。また、事業活動によって新たな仕事に挑戦する機会をつくり出し、当社グループの将来を担う人材の育成に努めております。
しかしながら、こうした取り組みにもかかわらず、社員・講師の安定的な採用・育成が困難になった場合、教育サービスの質が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが展開している地域において、大規模な地震等の自然災害やインフルエンザ等の感染症が発生した場合、業務遂行が困難になる可能性があります。
当社グループでは、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、これら自然災害等が想定を大きく上回る規模で発生した場合には、教育サービスの提供が困難となり、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループはアルバイト・パート社員を多数雇用しております。したがいまして、労働基準法等の法令や労働条件等諸制度の変更があった場合には、当社グループの人件費が増加し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが展開している日本語学校事業において、入国管理局および国の外国人受け入れに関連する法的規制が存在しております。法的規制を受けた場合、計画通りの外国人学生の募集活動ができず、日本語学校事業の運営に支障をきたす可能性があります。また、留学生の出身国である中国や東南アジア各国他で事件勃発等により対日感情が悪化すると、日本への留学生が減少する可能性(カントリーリスク)が存在しており、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、全国に学習塾のフランチャイズチェーン展開を図るために、加盟者とフランチャイズ契約を締結しております。契約のタイプ、当社が徴収する主な対価、契約期間及び更新は、以下のとおりであります。
a. 当社を明光義塾本部とし、加盟者を加盟単位とするフランチャイズ契約(二者間契約)
b. 当社を明光義塾本部とし、エリアフランチャイズ権を付与した加盟者と、そのエリア内の別の加盟者との三者によるフランチャイズ契約(三者間契約)
(注) 現行、当社が、「エリアフランチャイズ契約」を締結しエリアフランチャイズ権を付与した加盟者は株式会社明光ネットワーク九州のみであり、エリアフランチャイズ権を付与した地区は山口県、九州全県及び沖縄県であります。
当社が所有する商標及びノウハウ等の使用に対し、当社は加盟者から下記のような対価を徴収しております。
a. 加盟者は、ロイヤルティとして月間売上高の一定割合を支払う(主として10%)。

b. 加盟者は、フランチャイズ加盟時にはフランチャイズ加盟金(300万円)を支払う。
現行3ヶ年。ただし、期間満了後、審査のうえ契約を更新する。
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契約会社名 |
相手先の名称 |
所在地 |
契約年月日 |
業務提携の概要 |
契約期間 |
|
株式会社明光ネットワークジャパン |
NEXCUBE Corporation, Inc. |
大韓民国 |
平成19年10月22日 |
NEXCUBE Corporation, Inc.をサブフランチャイジーとして、当社の保有する学習指導システム「個別指導」のノウハウを提供 |
現行5ヶ年 自動更新 |
(注) 上記契約の当社が徴収する主な対価は、以下のとおりであります。
①NEXCUBE Corporation, Inc.が個別指導教室を運営する加盟者から徴収したロイヤルティの10%
②NEXCUBE Corporation, Inc.の直営教室のうち個別指導に係る売上の1%
③その他
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契約会社名 |
相手先の名称 |
所在地 |
内容 |
合弁会社名 |
契約日 |
|
株式会社明光ネットワークジャパン |
翰林出版事業股份有限公司 |
台湾 |
台湾において個別指導塾事業を展開するための合弁会社設立契約 |
明光文教事業股份有限公司 |
平成27年9月29日 |
合弁会社「明光文教事業股份有限公司」は平成27年11月4日に設立され、平成27年11月11日に当社は同社とマスターフランチャイズ契約を締結しております。
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契約会社名 |
相手先の名称 |
契約年月日 |
契約内容 |
|
株式会社明光ネットワークジャパン |
株式会社学研ホールディングス |
平成20年8月28日 |
業務提携 ①両社の対面教育事業における生徒の相互紹介 ②教材の共同開発及び当社での利用 ③同社の教育システムを当社で活用 ④その他模擬試験の共同開発・実施、教具の共同購入、講師の派遣等の実施 資本提携 |
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株式会社早稲田アカデミー |
平成22年8月27日 |
業務提携 ①高学力層向け個別指導塾「早稲田アカデミー個別進学館」の開発及び展開 ②教育情報・受験情報・地域情報等の共有と相互提供 ③教材・指導コンテンツ、研修コンテンツ類の共同開発並びに相互提供 ④相互協力による人材育成 |
|
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平成22年9月9日 |
資本提携 |
該当事項はありません。
文中における予想等の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在(平成28年8月31日)において判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性等を内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性がありますので、ご留意下さい。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り、判断及び仮設定を行わなければなりません。具体的には、貸倒引当金、減価償却累計額、有価証券の評価及び繰延税金資産等が該当いたします。
これら蓋然的な事項についての見積り、判断及び仮設定については、過去の実績等合理的な基準で行っておりますが、見積り特有の不確実性により、将来において実際値と見積値に差異が生じる可能性があります。
なお、当社グループの経営陣が当連結会計年度において、見積り、判断及び仮設定により当社グループの連結財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えられる項目は次のとおりであります。
当社グループが所有する有価証券の会計処理については、「金融商品に係る会計基準」を適用しております。
市場性のあるその他有価証券は時価評価を行い、時価と取得原価との差額については、税効果会計適用後、純資産の部にその他有価証券評価差額金として表示しております。
満期保有目的の債券、関連会社株式及び市場性のないその他有価証券は、償却原価法又は原価法等により連結貸借対照表価額としております。
なお、これら有価証券の将来の市場価額及び実質価額が著しく下落し、回復可能性があると判断できないものについては、減損処理が必要となります。
当社グループは、連結貸借対照表上の資産・負債の計上額と課税所得の計算上の資産・負債との一時差異に関して法定実効税率を用いて繰延税金資産及び繰延税金負債を計上しております。これらの繰延税金を決定する際に、一時差異が解消した時に予想される法定実効税率を見積って算定しております。
また、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を十分に検討し合理的に見積る必要があります。したがいまして、将来の課税所得が予想を下回った場合は、繰延税金資産が減少し税金費用が計上され、連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末と比較して2,963百万円減少(30.1%減)し6,865百万円となりました。これは主に、国際人材開発株式会社及び株式会社古藤事務所の株式を取得したこと、並びに自己株式を取得したこと等により、現金及び預金が2,711百万円減少したことによります。
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末と比較して1,252百万円増加(14.2%増)し10,105百万円となりました。これは主に、国際人材開発株式会社及び株式会社古藤事務所を連結子会社化したこと等により、のれんが1,568百万円増加したことによります。
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比較して297百万円減少(8.9%減)し3,059百万円となりました。これは主に、前受金が458百万円増加した一方、未払法人税等及び未払消費税等がそれぞれ398百万円及び187百万円減少したことによります。
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比較して6百万円増加(0.9%増)し701百万円となりました。これは主に、従業員長期未払金が9百万円減少した一方、資産除去債務が24百万円増加したことによります。
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比較して1,419百万円減少(9.7%減)し13,209百万円となりました。これは主に、自己株式が1,500百万円増加したことによります。
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して96百万円減少(0.5%減)し18,672百万円となりました。これは主に、その他の事業の売上高が472百万円増加した一方、明光義塾直営事業と明光義塾フランチャイズ事業の売上高が合わせて618百万円減少したことによります。
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度と比較して372百万円増加(3.2%増)し12,165百万円となりました。これは主に、人件費が348百万円増加したことによります。売上原価率は、65.2%となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して911百万円増加(26.6%増)し4,331百万円となりました。これは主に、販売促進費が789百万円増加したことによります。
上記の営業損益計算の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度と比較して1,380百万円減少(38.8%減)し2,175百万円となりました。
売上高営業利益率については、11.7%となりました。
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度と比較して69百万円減少(23.6%減)し225百万円となりました。
当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度と比較して27百万円増加(56.3%増)し75百万円となりました。
上記の経常損益計算の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度と比較して1,477百万円減少(38.8%減)し2,325百万円となりました。売上高経常利益率については、前連結会計年度と比較して7.8ポイント悪化し、12.5%となりました。
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度と比較して47百万円減少(41.5%減)し67百万円となりました。
当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度と比較して556百万円増加し575百万円(前年同期は19百万円)となりました。これは主に、講師給与調整金408百万円を計上したことによります。
上記の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して1,425百万円減少(60.2%減)し944百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の85円84銭に対し、当連結会計年度は35円25銭となりました。
なお、事業全体の包括的な分析及びセグメント別の分析は、第2〔事業の状況〕の1〔業績等の概要〕(1) 業績の項目をご参照下さい。
第2〔事業の状況〕の1〔業績等の概要〕(2) キャッシュ・フローの状況の項目をご参照下さい。
当社の経営成績に重要な影響を与える主たる要因につきましては、第2〔事業の状況〕の4〔事業等のリスク〕の項目をご参照下さい。当該箇所で記載いたしましたフランチャイズ契約について、少子化傾向、競合他社の事業拡大や新規参入、個人情報の漏洩等が、当社の経営に重要な影響を与える要因であると認識しております。
当社グループは主として、学習塾事業という特性上、早期における債権回収及び低資本による教室開設・運営が可能であり、特段の投融資がない限り、剰余金の増加により現金及び現金同等物の増減は毎期プラスとなります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、税金等調整前当期純利益1,817百万円及び定期預金の減少による資金の増加1,549百万円等の資金増加要因と、法人税等の支払額1,214百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,528百万円及び自己株式の取得による支出1,500百万円等の資金減少要因があったことにより、当連結会計年度末には4,189百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、第2〔事業の状況〕の1〔業績等の概要〕(2) キャッシュ・フローの状況の項目をご参照下さい。
当社経営陣は、急速な業界環境や経済動向の変化に対応するため、当社事業のあるべき将来像を描き、収益機会を創造し、明確な目標設定を基本とする戦略的事業展開を推進し、最善の経営意思決定をするように努めております。
なお、今後の解決すべき主たる重点課題及び今後の方針等につきましては、第2〔事業の状況〕の3〔対処すべき課題〕の項目をご参照下さい。