第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

 

〈経営理念〉 

・ 教育・文化事業への貢献を通じて人づくりを目指す

・ フランチャイズノウハウの開発普及を通じて自己実現を支援する

 

上記2つの経営理念のもとに、事業活動を通じて民間教育企業としての人づくりと、フランチャイズノウハウの提供による自己実現支援企業としての役割を果たすことで社会に貢献し、社会からその存在を認められる社会的存在価値の高い企業でありたいと考えております。

 

〈教育理念〉 

・ 個別指導による自立学習を通じて創造力豊かで自立心に富んだ21世紀社会の人材を育成する

 

上記の「教育理念」により多様化する教育に対する様々なニーズに応えたいと考えております。

 

これらの理念を「創業の精神」として、これからも変わらぬものとして引継ぎながら、社会環境の急速な変化に対応すべく、当社がこれからも選ばれ続ける企業となるために、未来社会に向けた当社の存在意義、在り方である “Purpose”、行動指針である“Values”、そして“Vision”を策定いたしました。進化の過程である明光ネットワークジャパンとその先の未来のために、改めて進化の向かう先を宣言いたします。

 

〈Purpose〉

   「やればできる」の記憶をつくる

Statement

明光ネットワークジャパンは「自分にYES」を出せる人づくりをします。

新しい“め”を育み、新しきに繋がる記憶と勇気をつくります。

創造性豊かな社会の実現のために、新しい価値を発揮し続けます。

 

〈Vision〉

   “Bright Light for the Future”

人の可能性をひらく企業グループとなり輝く未来を実現する

 

〈Values〉

   隣に立つ

 前でも、後ろでもない。向き合うでもない。同じ目線で、同じ方向を見る。

   繋ぐ

 点と点を繋ぎ、新たな結び目を創る。新結合によって新価値を生む。

   自分にYES

 自分にYESを出せる、自分でいる。判断行動する。社会をつくる。

 

(2) 経営環境

当社グループの属する教育サービス業界を取り巻く環境につきましては、少子化による学齢人口の減少が進む中で、個別指導塾市場は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う一時的な落ち込みはありながらも、集団指導塾から個別指導塾への業態転換や新規参入は加速しており、競争が激化しております。

当社グループのセグメントごとの経営環境の認識は、以下のとおりであります。

(明光義塾直営事業・明光義塾フランチャイズ事業)

明光義塾は、47都道府県すべてに教室を展開しており、2021年8月時点の教室数は1,767教室(当社直営205教室、連結子会社4社196教室、FC1,366教室)で、個別指導塾としては業界シェアトップであります。明光義塾は、小学生・中学生・高校生・既卒生まで全学年を対象としており、定期テスト対策や受験対策等、一人ひとりの目的・目標に向きあい、親身に寄り添ってオーダーメイドの学習プランを提供しております。また、明光義塾の授業は、講師の一方的な指導ではなく、授業の主役である生徒自身の「分かる(判断力)」「話す(表現力)」「身につく(思考力)」過程を繰り返し習慣化する「MEIKO式コーチング」を実施し自ら学ぶ力を育てます。なお、教育制度改革における英語4技能対策として、小学生を対象とした「明光みらい英語」、中学生を対象とした「明光の中学リスニング」などのタブレットを活用したICTコンテンツを提供しております。

(日本語学校事業)

外国人留学生向けの日本語学校事業は連結子会社の株式会社早稲田EDUが運営する「早稲田EDU日本語学校」と、国際人材開発株式会社が運営する「JCLI日本語学校」の2校を展開しております。国籍別では、中国からの留学生が中心となっており、大学・大学院進学コースのほか、早稲田EDU日本語学校は美術進学コース、「JCLI日本語学校」は在留資格特定技能制度における日本語対策講座等を提供しております。なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う入国制限により、留学生が入国することが困難となった結果、生徒数は厳しい水準となっております。

(その他)

長時間預かり型学習塾「キッズ(アフタースクール)」事業、高学力層向け個別指導塾「早稲田アカデミー個別進学館」事業、AIを活用した個別学習塾「自立学習RED」事業、オールイングリッシュの学童保育・プリスクール「明光キッズe」事業、株式会社古藤事務所による大学入試及び大学教育に関する事業、株式会社東京医進学院による医系大受験専門予備校事業等を展開しております。なお、株式会社東京医進学院は、2021年6月30日付で清算結了したことにより連結の範囲から除外しております。当連結会計年度においては、清算結了時までの損益計算書のみを連結しております。

 

(3) 中期経営戦略

当社グループが属する教育サービス業界におきましては、少子化による学齢人口の減少が継続する中で、教育制度改革による小学校での英語教科化及び中学校の教科書改訂、大学入学共通テストの導入のほか、コロナ禍によるGIGAスクール構想の計画前倒しや、オンライン学習・AIを活用した学習サービスの浸透により、教育のデジタル化・個別最適化が加速するなど、大きな変革期を迎えております。また、社会環境の急激な変化に対応すべく、M&A・アライアンスの動きが加速しているほか、周辺事業領域への拡大を図る動きもあり、企業間の差別化競争は激化しております。

このような中で、当社グループとして、2022年8月期を初年度とする中期3ヶ年計画を策定し、中期経営方針を「ファン・イノベーション“Fan・Fun Innovation”」としました。

当社は“Purpose”を起点として“蛻変(ぜいへん)”を繰り返しながら、“人の可能性をひらく”企業グループを目指してまいります。また、FanとFunを繋ぐInnovation(=新結合)により、ファンづくりを推進し、持続的な企業価値の向上と成長を実現します。

具体的には下記の基本方針のもとで、事業戦略・人事戦略・資本戦略を推進してまいります。

<基本方針>

① Fanをつくる

・DXの推進と明光ブランドの深化と探索により、新たなファンを創出します。

・社会の変化に対応した新しい価値の提案により、まなびのインフラをひろげます。

② Funをつくる

・“わくわく”を通じて満足と信頼に満ちたファン・エンゲージメントを育みます。

・働きがいのある、ウェル・ビーイングな職場づくりを目指します。

③ Innovation(=新結合)をつくる

・常に新しい“め”でみて意識変化し、判断行動します。

・事業収益のさらなる向上のために、事業構造を変革します。

 

<中期経営計画における戦略>

① 事業戦略

・既存事業における新教室フォーマットによる新規開校と、顧客エンゲージメント向上への取り組みを強化してまいります。

・新規事業である人材事業への取り組みを強化することで、教育事業に続く収益の柱を創出し、社会環境の変化に強い事業ポートフォリオへの変革を図ります。

・DX戦略として、「全社デジタルマーケティング機能の実現」と「DXデータプラットフォームの構築」に取り組んでまいります。

② 人事戦略

・イノベーション創出のためのダイバーシティ経営の推進と、働き方改革によるウェル・ビーイングの追求に取り組んでまいります。

③ 資本戦略

・事業基盤の強化・成長投資に必要な自己資本の充実と、株主の皆さまに対する安定的かつ持続的な利益還元を通じて中長期的に企業価値を高めてまいります。

 

(脚注)

Purpose(パーパス)

パーパスとは、企業の最大の目的は、永続的に成長する過程で社会的責任を果たすことであるという考えに基づき、自分たちは何のために存在するのか、何のために事業を行うのか(社会的存在意義)を定義したもの。CSRやSDGsを重視した経営にもつながります。

 

Innovation(イノベーション)

イノベーションとは、物事やサービスなどについてこれまでになかった新しい結び付きを見つけ、新たな価値を生み出すことです。

 

ファン・エンゲージメント

ファン・エンゲージメントとは、ファン(熱烈な支持者、応援者)との持続的な信頼関係のことであり、人と人、あるいは人と組織の「つながり」や「結びつき」のことを表現しています。

 

ウェル・ビーイング

ウェル・ビーイングとは、人々が、精神的・身体的・社会的に「よき在り方」「よい状態」であり、「幸せ」な状態であること。一時的な気持ちや感情の「幸せ」ではなく、人生の中での「長く続く幸せな状態」のことを意味します。

 

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社では、売上高及び営業利益の持続的成長を最大の経営目標とし、売上高営業利益率を経営上重要な指標と考えております。

KPI

(連結ベース)

2022年度目標値

2024年度目標値

売上高(百万円)

19,800

21,000

営業利益(百万円)

1,040

2,000

売上高営業利益率(%)

5.3

9.5

 

(注) 上記KPIについては有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。

 

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

(1)及び(3)に記載の、会社の経営の基本方針及び中期経営戦略を実行していくうえで、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。

(特に優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題)

ファン・エンゲージメントの育成・向上

当社グループは、コロナ禍における「蛻変(ぜいへん)の経営」の推進により、当連結会計年度(2020年9月1日~2021年8月31日)は縮小均衡から反転の兆しが明らかとなりました。このような状況を踏まえて、中期経営方針を「ファン・イノベーション“Fan・Fun Innovation”」と掲げ、ファンづくりの推進により、持続的な企業価値の向上と成長の実現に取り組んでまいります。

(その他の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)

① 新規開校の推進

当社グループは、「Fanをつくる」を中期経営計画における基本方針の一つとして掲げており、少子化が加速する地方においても成り立つ「低投資・低コスト・シンプル」な事業モデルの新教室フォーマットによる新規開校を強化・推進することで、新たなファンを創出してまいります。

② イノベーションの創出

当社グループは、「Innovation(=新結合)をつくる」を中期経営計画における基本方針の一つとして掲げており、イノベーションの源泉であるダイバーシティ経営の推進に向けて、積極的に女性・中途採用者を要職に登用しております。また、事業収益のさらなる向上のために、新規事業である人材事業への取り組みを強化しており、事業構造の変革を推進してまいります。

 

当社グループは今後においても、環境変化に柔軟に対応しながら、収益機会を創造し、持続的な成長の実現を目指してまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) フランチャイズ契約について

当社は、全国に個別指導塾「明光義塾」のフランチャイズチェーン展開を図るために、加盟者とフランチャイズ契約を締結し、教室開設及び継続的な教室経営指導並びに教室用備品、教室用機器、教材、テスト及び広告宣伝物等の商品販売を行っております。

当社といたしましては、フランチャイズ加盟者への経営指導により、顧客満足度の向上、生徒募集及び教室数の増加に注力しております。また、フランチャイズオーナー・教室を定期的に巡回し、教室運営オペレーションの徹底を図るとともに、フランチャイズ加盟者とその社員に対する遵法意識の向上を目的とした現場指導を行っております。

しかしながら、何らかの事情によりフランチャイズ加盟者は、当社とのフランチャイズ加盟契約を解消する可能性があります。また、当社の指導の及ばない範囲で、フランチャイズ加盟者の契約違反等が発生する可能性があります。

上記のような事態が発生した場合、当社の経営成績に影響を及ぼすだけでなく、ブランドイメージにも影響を与え、事業展開及びフランチャイズ展開に重要な影響を及ぼす可能性があります。

なお、フランチャイズ契約の内容は、4〔経営上の重要な契約等〕の項目をご参照下さい。

 

(2) 業界動向について

当社が属する学習塾業界は、大都市圏と、少子化の進行が著しい地方との事業環境の格差が広がりを見せる中で、市場規模としては概ね横ばいの推移となっており、今後もこの傾向は続くものと予想されております。

このような状況下、業界の最近の動向として、個別最適化された学びのニーズの高まりにより、集団指導塾から個別指導塾へシフトする学習塾が増加しており、今後も個別指導塾の需要は高まるものと予想されております。

また、個別指導塾においては、当社が経営する「明光義塾」、株式会社東京個別指導学院が経営する「東京個別指導学院」、株式会社リソー教育が経営する「TOMAS」、株式会社スプリックスが経営する「森塾」等が有力塾とされており、その他に集団指導塾が併営する個別指導塾等があります。

当社は小学生・中学生・高校生・既卒生まで全学年と対象としており、全国47都道府県すべてに教室を展開する業界シェアトップの個別指導塾として、一人ひとりの目的・目標に合わせたオーダーメイドの対話型個別指導を提供することで、優位性を維持できるものと考えております。また、今般の新型コロナウイルス感染症の感染拡大のような事業環境の急速な変化が発生した場合においても、状況に応じた施策を柔軟かつ迅速に実施してまいります。

しかしながら、今後、少子化が更に進行した場合や、競合他社の事業拡大、他業種からの新規参入等により、当社個別指導へのニーズが低下した場合には、教室数及び在籍生徒数の減少等により業績に影響を与える可能性があります。

 

(3) 個人情報管理について

当社は、学習塾を経営するとともに、独自のフランチャイズシステムに基づき、加盟者とフランチャイズ契約を締結し、継続的な教室運営指導を行っております。なお、教室運営の過程において、生徒、保護者及び講師等の個人情報を入手する立場にあります。当社では、これらの個人情報はデータベースにて管理しており、万全の管理体制の下、個人情報の漏洩防止に努めるほか、「個人情報保護規程」に則り、「リスク管理委員会」による情報漏洩未然防止策の検討、施策の運用状況の検証等を行い、個人情報の保護に努めております。また、全従業員に定期的に個人情報保護の重要性や情報の取り扱いについて指導を行っております。

しかしながら、様々な要因によりこれらの個人情報が漏洩する可能性があります。

上記のような事態が発生した場合、顧客からの信用が失墜するとともに、営業機会の損失及び損害賠償の請求等、業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(4) 有価証券の価格変動リスクについて

当社グループが所有する有価証券の会計処理については、「金融商品に係る会計基準」を適用しております。

市場性のあるその他有価証券は時価評価を行い、時価と取得原価との差額については、税効果会計適用後、純資産の部にその他有価証券評価差額金として表示しております。

満期保有目的の債券、関連会社株式及び市場性のないその他有価証券は、償却原価法又は原価法等により連結貸借対照表価額としております。

市場性のあるその他有価証券は、市場価格の変動リスクについて、定期的に把握された時価が取締役会に報告されております。また、市場性のないその他有価証券については定期的に財務諸表を入手し、財政状態等を把握しております。

満期保有目的の債券は、格付の高い債券のみを対象としているため、信用リスクは僅少であります。

なお、これら有価証券の将来における市場価額及び実質価額が著しく下落し、回復可能性があると判断できないものについては、減損処理が必要となります。

 

(5) 人材の確保・育成について

当社グループは、競争が激化する教育業界において継続的に事業を成長させるには、多様化した顧客ニーズに合致した質の高い教育サービスを提供する人材の確保・育成こそが最も重要な経営資源であり、コミュニケーション能力等に優れた人材の獲得、育成を推進してくことが重要であると捉えております。

教育サービスならではの価値を訴求し人材確保に努めておりますが、今後、少子高齢化に伴い労働人口が減少するなかで、競合他社との人材の獲得競争が激しくなることも想定され、計画通りの人材確保が困難となる場合や、優秀な人材が社外に流出してしまう可能性があります。人材の安定的な確保が困難になった場合、教育サービスの質が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

今後は、更に人材育成に注力して、研修・教育プログラムの充実を図りエンゲージメントを高めてまいります。また、ワークライフバランスを支える各種制度の整備し、多様な働き方に対応できる仕組みを構築して人材の定着を推進してまいります。

 

(6) 自然災害等のリスク

当社グループが展開している地域において、大規模な地震等の自然災害や、新型コロナウイルス感染症及びインフルエンザ等の感染症の大規模な流行が発生した場合、業務遂行が困難になる可能性があります。当社グループにおきましては、感染症の感染拡大防止策を徹底しておりますが、非常事態が発生した場合においては、生徒・保護者及び従業員の安心・安全を最優先として、オンラインによる生徒と講師間の双方向での個別指導による授業を展開し、自宅に居ながら対面授業と変わらない個別指導サービスの提供も出来る体制を採用しております。また、チェーン内で実施している各種研修会・フランチャイズオーナー会議などもオンラインで実施し、提供する情報の質と量についても、従前と変わらない体制を整えております。

当社グループでは、このように有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、これら自然災害等が想定を大きく上回る規模で発生した場合には、教育サービスの提供が困難となり、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 労務関連について

当社グループはアルバイト・パート社員を多数雇用しております。

昨今の労働行政を鑑みると、労働基準法等の法令や労働条件等諸制度の変更等や長時間労働等に対する監督官庁による指導・監督の強化への対応が必要不可欠であり、雇用者へのよりきめ細やかな労務管理と衛生管理等が企業に求められております。

更に、ハラスメントの防止やSNS等を介した個人情報の流失事故を未然に防ぐことを目的として「危機管理コンプライアンスマニュアル」を制定し、チェーン内に配布の上、定期的に教育を実施しております。このように当社グループとしては、現在、法令等に抵触する事実は無いものと認識しておりますが、今後の規制強化等があった場合、当社グループの人件費等が増加し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(8) 外国人留学生受入れにかかる法的規制及びカントリーリスク

当社グループが展開している日本語学校事業において、日本語教育機関の運営に関する基準や在留資格など、外国人留学生受け入れにかかる厳格な法的規制が存在しております。

コンプライアンスを重視し法的規制を厳守しておりますが、出入国在留管理庁及び国により法的規制が強化された場合、計画通りの外国人留学生の受け入れが認められず、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、今般の新型コロナウイルス感染症のように想定外の事態が顕在化した場合においても、入国制限及び行動制限措置を受けて事業の存続に大きな影響を与えることがあります。

世界情勢が複雑化しているなかで継続的に事業を推進していくために、オフラインでの教育サービスの質を向上させるだけでなく、オンラインでの提供など、新たな教育サービスの開発に努めてまいります。

 

(9) 投資の減損について

当社は、企業価値向上のため事業領域の拡大や新規事業の開発を経営上重要な施策としており、その一環としてM&Aを推進していく方針であります。M&A実施に際しては、対象企業の財務・法務・事業等について詳細な事前審査を行い、リスクの把握や正常収益力を分析した上で決定しております。

しかしながら、買収後の事業環境の変化等により、当初想定した事業計画どおり進まなかった場合、のれんの減損損失や株式の評価損が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

a. 経営成績

当連結会計年度(2020年9月1日~2021年8月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、度重なる緊急事態宣言の発令を余儀なくされたことにより、人流が抑制され対人接触型サービス消費の重石となりました。先行きについては、ワクチン接種進展とそれを受けた活動制限緩和で、ペントアップ需要発生による景気押上げ効果が期待される一方で、変異株感染拡大の長期化が懸念されるなど予断を許さない状況にあります。

当社グループの属する教育サービス業界におきましては、少子化が継続する中で、教育制度改革に加えて、GIGAスクール構想の計画前倒しや、オンライン学習・AIを活用した学習サービスの浸透により、教育のデジタル化・個別最適化が加速するなど、大きな変革期を迎えております。そのような中で、社会環境の急激な変化に対応すべく、M&A・アライアンスの動きが加速しているほか、周辺事業領域への拡大を図る動きもあり、企業間の差別化競争は激化しております。

当社グループはこのような環境の中、大きく変化した社会環境に対応しながら、全てのステークホルダーへ価値を提供するために、2021年8月期経営方針を「蛻変(ぜいへん)」といたしました。「蛻変」とは、蝉が卵から幼虫になり、さなぎになり、成虫になるときに、その都度古い皮を脱ぐことであり、蝉はそれを本能的現象として行っている一方、企業は変化する環境の中で意識的に「蛻変」を行わなければなりません。新型コロナウイルス感染症の影響で大きな環境変化を迎えている今、当社グループは「蛻変の経営」を推進し、変わり続けながら、持続的な企業価値向上と成長を通じて社会に貢献する企業グループを目指してまいりました。

当連結会計年度の重点戦略につきましては、

(a) 働きやすく、働きがいのある職場に

お客様満足度と同様に従業員満足度を向上させ、ニューノーマルに合った働きがいのある本部・教室を実現する。

(b) 小さくてもたくましい本社・本部に

本社・本部の業務改革を推進し、生産性を向上させるとともに、マーケティングデータとデジタル技術を活用し情報システム改革を成功させる。また、OODAループを回すことにより、経営の質とスピードを更に高める。

(c) 収益性重視の会社・教室運営に

収益性重視の会社・教室運営により営業利益率の向上を図るとともに、各事業においてフランチャイズ事業の拡大を推進し、フランチャイズ教室の収益性を向上させる。

等に取り組んでまいりました。

これらの取り組みを基本としつつ、対面での指導を希望する生徒が圧倒的に多い中で、生徒の安心・安全を最優先事項として、教室環境の整備・健康管理等の新型コロナウイルス感染症の感染防止策を前期に引き続き徹底したほか、リアルな教室における対面指導による学習成果の創出とICTコンテンツの活用による提供する価値の最大化を追求してまいりました。

プロモーション活動につきましては、夏期講習が大切な学習の機会であることを伝えるべく、全国の明光義塾の教室長が出演するTVCMを放映したほか、デジタルマーケティングとコンタクトセンターの活用により、お客様のご検討状況に合わせた最適なアプローチを実施することで、ホスピタリティの高いお客様対応と教室現場における業務負荷軽減の両立を進めてまいりました。

これらの結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は19,039百万円前年同期比4.5%増)、営業利益969百万円同351.2%増)、経常利益1,113百万円同146.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,140百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失2,232百万円)となり、縮小均衡から反転の兆しが明らかとなりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

(明光義塾直営事業)

直営事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染防止策を引き続き徹底しながら、対面での個別指導を中心として、学校の出題傾向を踏まえた定期テスト対策や志望校に合わせた受験対策など、生徒一人ひとりの目標に合わせた授業を実施してまいりました。また、教室運営の標準化及びナレッジの共有化を推進することで、経営効率とお客様満足度の向上に取り組んだ結果、在籍生徒数は前年同期比でプラスとなり、堅調に回復しております。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は11,557百万円(当社売上高5,955百万円、連結子会社4社売上高計5,602百万円)(前年同期比12.2%増)、セグメント利益(営業利益)は1,338百万円(当社営業利益856百万円、連結子会社4社営業利益計480百万円)(同354.3%増)となりました。教室数は401教室(当社直営205教室、連結子会社4社計196教室)、在籍生徒数は28,074名(当社直営15,002名、連結子会社4社計13,072名)となりました。

 

(明光義塾フランチャイズ事業)

フランチャイズ事業につきましては、コロナ禍の影響を受けたフランチャイズ教室の収益体質を回復・強化すべく、本部より生徒募集に係るプロモーション活動の支援を積極的に実施してまいりました。また、生徒の学習成果を高めるべく、対面での個別指導とともに、ICTコンテンツを効果的に活用したオーダーメイドの学習プランを提供することで、目標達成までのサポートに取り組んでまいりました。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は4,505百万円前年同期比3.6%増)となり、セグメント利益(営業利益)は1,367百万円同4.3%減)、教室数は1,366教室(連結子会社4社除く。)、在籍生徒数は74,377名(連結子会社4社除く。)となりました。

 

(日本語学校事業)

連結子会社である株式会社早稲田EDU(早稲田EDU日本語学校)及び国際人材開発株式会社(JCLI日本語学校)による日本語学校事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う入国制限により、留学生が入国することが困難となり、生徒数は前年同期と同様に厳しい水準となりました。なお、コロナ禍対応として、教室での感染防止策を徹底した対面授業とオンラインを選択可能にしたハイブリッド型授業を実施いたしました。

これらの結果、日本語学校事業における当連結会計年度の校舎数は2校(早稲田EDU日本語学校1校、JCLI日本語学校1校)、在籍生徒数は878名(早稲田EDU日本語学校432名、JCLI日本語学校446名)となり、売上高は840百万円前年同期比27.3%減)、セグメント損失(営業損失)は176百万円(前年同期はセグメント利益(営業利益)54百万円)となりました。

 

(その他)

キッズ事業(アフタースクール)につきましては、直営スクール「明光キッズ」のほか、民間学童クラブ(助成型)、公設民営、私立小学校・幼稚園からの受託、フランチャイズ加盟等、様々な運営形態を取りながら、新型コロナウイルス感染症の感染防止策の徹底も含め、お客様満足度の高い安心・安全な環境でのサービス提供と地域社会への貢献に取り組んでまいりました。

これらの結果、キッズ事業(アフタースクール)における当連結会計年度の売上高は544百万円、営業利益は1百万円、スクール数は31スクール(直営8スクール、学童クラブ5施設、フランチャイズ及び運営受託等18施設)、在籍スクール生は1,529名となりました。

 

早稲田アカデミー個別進学館事業につきましては、コロナ禍において、万全の感染防止策を実施した校舎での対面個別指導と、家庭での双方向オンライン個別指導のどちらも選択可能な体制を構築し、難関校受験向け個別指導ブランドとして、生徒一人ひとりの目標に合わせた最適な授業で、成績向上と志望校合格の実現に向けた取り組みを進めてまいりました。

校舎展開といたしましては、56校(当社直営7校、株式会社MAXISエデュケーション5校、株式会社早稲田アカデミー直営29校及びフランチャイズ15校)の体制で運営いたしました。

当連結会計年度における全校舎の生徒数は、4,986名となりました。

これらの結果、早稲田アカデミー個別進学館事業における当連結会計年度の売上高は620百万円、営業利益は31百万円となりました。

 

自立学習RED事業につきましては、AIを活用して生徒一人ひとりの学力・特性に応じた、個別最適化された学習プログラムを提供するとともに、株式会社スプリックスとのアライアンスを強化しながら、フランチャイズ教室の開校を積極的に進めてまいりました。

これらの結果、自立学習RED事業における当連結会計年度の売上高は109百万円、積極的な開校戦略による先行投資の拡大により営業損失は145百万円、教室数は46教室(当社直営16教室、フランチャイズ30教室)となりました。

 

明光キッズe事業につきましては、オールイングリッシュの学童保育・プリスクールとして、2020年春の直営2スクールのオープン以来、学童保育の需要拡大と幼児英語教育への関心の高まりといったお客様ニーズに対応してまいりました。また、2021年春に3スクール(直営1スクール、フランチャイズ2スクール)をオープンしたほか、2021年秋の新規オープン(フランチャイズ)に向けた準備・営業活動を推進してまいりました。

これらの結果、明光キッズe事業における当連結会計年度の売上高は106百万円、先行投資により営業損失は80百万円、スクール数は5スクール(当社直営3スクール、フランチャイズ2スクール)となりました。

 

連結子会社である株式会社古藤事務所による学校支援事業(入試問題ソリューション)につきましては、受注動向に大きな変動はなく、概ね堅調な業況推移となりました。

これらの結果、株式会社古藤事務所による学校支援事業における当連結会計年度の売上高は497百万円、営業利益は184百万円となりました。

 

株式会社東京医進学院による予備校事業における当連結会計年度の売上高は118百万円、営業損失は91百万円となりました。

なお、当社は、2021年2月24日開催の取締役会において、同社を解散及び清算することを決議し、2021年6月30日付で清算結了しております。

 

その他の事業の当連結会計年度の業績合計は、上記以外の事業も含めて売上高は2,135百万円前年同期比11.5%減)、セグメント損失(営業損失)は269百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)276百万円)となりました。

 

(脚注)OODA(ウーダ)ループとは、迅速な意思決定と行動を可能にする考え方の1つ。OODAループによってPDCAサイクルを回すスピードが飛躍的に上がり、組織の成長スピードも速くなります。

 

 

<ご参考> 明光義塾教室数、明光義塾在籍生徒数及び明光義塾教室末端売上高等の推移

 

回次

第36期

第37期

連結会計年度

自 2019年9月1日
至 2020年8月31日

自 2020年9月1日
至 2021年8月31日

経営成績他

前年同期
比較

経営成績他

前年同期
比較

  明光義塾(当社直営)教室数

 

244

+23

205

△39

  明光義塾(MAXIS)教室数

 

94

+2

93

△1

  明光義塾(ケイライン)教室数

 

41

41

  明光義塾(KMG)教室数

※3

42

△1

42

 明光義塾(One link)教室数

 

20

+20

明光義塾直営教室数計

 

421

+24

401

△20

明光義塾フランチャイズ教室数

     

1,441

△99

1,366

△75

明光義塾教室数合計

      

1,862

△75

1,767

△95

  明光義塾(当社直営)教室在籍生徒数

(名)

14,961

△611

15,002

+41

  明光義塾(MAXIS)教室在籍生徒数

(名)

6,613

△208

7,007

+394

  明光義塾(ケイライン)教室在籍生徒数

(名)

2,657

△77

2,952

+295

  明光義塾(KMG)教室在籍生徒数

(名)※3

2,086

△217

2,228

+142

 明光義塾(One link)教室在籍生徒数

(名)

885

+885

明光義塾直営在籍生徒数計

(名)

26,317

△1,113

28,074

+1,757

明光義塾フランチャイズ教室在籍生徒数

(名)

74,956

△10,695

74,377

△579

明光義塾在籍生徒数合計

(名)

101,273

△11,808

102,451

+1,178

明光義塾直営事業売上高

(百万円)

10,297

△342

11,557

+1,260

明光義塾フランチャイズ事業売上高

(百万円)※1

4,349

△685

4,505

+155

日本語学校事業売上高

(百万円)

1,156

△205

840

△315

その他の事業売上高

(百万円)

2,414

△516

2,135

△278

売上高合計

(百万円)

18,218

△1,749

19,039

+821

明光義塾直営教室売上高

(百万円)

10,297

△342

11,557

+1,260

明光義塾フランチャイズ教室末端売上高

(百万円)

26,386

△3,384

25,976

△409

明光義塾教室末端売上高合計

(百万円)※2

36,684

△3,726

37,534

+850

 

※1 明光義塾フランチャイズ事業売上高は、ロイヤルティ収入及び商品売上高等を記載しております。

 2 明光義塾教室末端売上高合計は、直営教室の授業料、教材費、テスト料等の全売上高と、フランチャイズ教室の授業料等の売上高を合計したものであり、フランチャイズ教室の教材費、テスト料等の売上高は含んでおりません。

  3  KMGは、株式会社ケイ・エム・ジーコーポレーションの略称であります。なお、2021年9月1日付で同社は社名を株式会社TOMONIに変更しております。

 

b. 財政状態

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ607百万円増加し、14,649百万円となりました。

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ55百万円増加し、4,624百万円となりました。

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ552百万円増加し、10,025百万円となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、8,577百万円となりました。

 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は742百万円前年同期比427.8%増)となりました。

これは主に、税金等調整前当期純利益1,744百万円があった一方、法人税等の支払額477百万円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は1,697百万円(前年同期比36.5%増)となりました。 

これは主に、有形固定資産の売却により収入1,235百万円及び投資有価証券の売却による収入221百万円であったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は628百万円前年同期比69.5%減)となりました。 

これは主に、配当金の支払額626百万円があったことによるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当社グループは、生徒に対しての授業を行うことを主たる業務としておりますので、該当事項はありません。

 

b. 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

明光義塾直営事業

419

+17.6

明光義塾フランチャイズ事業

1,185

+0.5

日本語学校事業

0

△66.3

その他

10

△95.1

合計

1,615

△7.5

 

(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。

2. 金額は、実際仕入価格で表示しております。

3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c. 受注実績

当社グループは、生徒に対しての授業を行うことを主たる業務としておりますので、該当事項はありません。

 

d. 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

明光義塾直営事業

11,557

+12.2

明光義塾フランチャイズ事業

4,505

+3.6

日本語学校事業

840

△27.3

その他

2,135

△11.5

合計

19,039

+4.5

 

(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。

2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 

a. 経営成績

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して821百万円増加4.5%増)し19,039百万円となりました。これは主に、日本語学校事業の生徒数が低迷し当該事業の売上高が315百万円減少した一方、明光義塾直営事業の1教室当たりの売上高が大幅に向上し、当該事業の売上高が1,260百万円増加したことによります。

 

(売上原価、販売費及び一般管理費)

当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度と比較して96百万円増加0.7%増)し13,912百万円となりました。これは主に、イベントの自粛等により経費が113百万円縮減出来たものの、明光義塾直営事業の1教室当たりの売上高が大幅に向上したことに伴い講師給与等が348百万円増加したことによります。

 

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して29百万円減少0.7%減)し4,157百万円となりました。これは主に、明光義塾フランチャイズ教室のプロモーション支援により販売促進費が396百万円増加した一方、賃借料及びのれん償却額がそれぞれ77百万円及び398百万円減少したことによります。

 

(営業利益)

上記の営業損益計算の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度と比較して754百万円増加351.2%増)し969百万円となりました。 

売上高営業利益率については、前連結会計年度と比較して3.9ポイント好転し、5.1%となりました。

 

(営業外収益、営業外費用)

当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度と比較して92百万円減少37.0%減)し157百万円となりました。これは主に、受取配当金及び貸倒引当金戻入額がそれぞれ22百万円及び56百万円減少したことによります。

当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度と比較して0百万円減少0.1%減)し12百万円となりました。

 

(経常利益)

上記の経常損益計算の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度と比較して661百万円増加146.5%増)し1,113百万円となりました。売上高経常利益率については、前連結会計年度と比較して3.4ポイント好転し、5.9%となりました。 

 

(特別利益、特別損失)

当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度と比較して297百万円減少(30.0%減)し696百万円となりました。これは主に前連結会計年度は投資有価証券売却益994百万円があったものの、当連結会計年度は有形固定資産売却益531百万円、投資有価証券売却益164百万円であったことによります。

 

当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度と比較して2,918百万円減少し65百万円(97.8%減)となりました。これは主に減損損失が前連結会計年度は2,453百万円でありましたが、当連結会計年度は11百万円であったことによります。

 

 

(親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失)

上記の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は1,140百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失2,232百万円)となりました。1株当たり当期純利益は45円47銭(前連結会計年度は1株当たり当期純損失85円21銭)となりました。 

 

(注)セグメントごとの分析等につきましては、(1)〔経営成績等の状況の概要〕の①〔財政状態及び経営成績の状況〕a. 〔経営成績〕の項目をご参照下さい。

 

b. 財政状態

    (流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末と比較して1,592百万円増加(18.0%増)し10,441百万円となりました。これは主に、有価証券が100百万円減少した一方、現金及び預金が1,711百万円増加したことによります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末と比較して984百万円減少19.0%減)し4,207百万円となりました。これは主に、建物及び構築物、土地及び長期預金がそれぞれ249百万円、384百万円及び100百万円減少したことによります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比較して28百万円増加0.8%増)し3,876百万円となりました。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比較して27百万円増加3.8%増)し747百万円となりました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比較して552百万円増加5.8%増)し10,025百万円となりました。これは主に、利益剰余金が389百万円増加及び自己株式が124百万円減少したことによります。

 

(注)セグメントごとに直接関連付けるのは困難であるため、包括的に記載しております。

 

c. キャッシュ・フロー

  (1)〔経営成績等の状況の概要〕の②〔キャッシュ・フローの状況〕の項目をご参照下さい。

 

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループは主として、学習塾事業という特性上、早期における債権回収及び低資本による教室開設・運営が可能であり、特段の投融資がない限り、剰余金の増加により現金及び現金同等物の増減は毎期プラスとなります。

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、法人税等の支払額477百万円及び配当金の支払額626百万円があった一方、税金等調整前当期純利益1,744百万円及び有形固定資産の売却による収入1,235百万円があったこと等により、1,811百万円増加し当連結会計年度末は8,577百万円となりました。

当社は、運転資金の効率的な調達を行う目的として、取引銀行2行と当座貸越契約(極度額25億円)を締結しております。これにより当社グループの成長に寄与する将来必要な運転資金を適宜調達しております。

なお、配当政策については、「第4 提出会社の状況 3配当政策」をご参照ください。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 国内フランチャイズ契約

当社は、全国に学習塾のフランチャイズチェーン展開を図るために、加盟者とフランチャイズ契約を締結しております。契約のタイプ、当社が徴収する主な対価、契約期間及び更新は、以下のとおりであります。

① 契約のタイプ

 当社を明光義塾本部とし、加盟者を加盟単位とするフランチャイズ契約(二者間契約)

 

② 当社が徴収する主な対価

当社が所有する商標及びノウハウ等の使用に対し、当社は加盟者から下記のような対価を徴収しております。

a. 加盟者は、ロイヤルティとして月間売上高の一定割合を支払う(主として10%)。


b. 加盟者は、フランチャイズ加盟時にはフランチャイズ加盟金(300万円)を支払う。

 

③ 契約期間及び更新

現行3ヶ年。ただし、期間満了後、審査のうえ契約を更新する。

 

(2) 海外フランチャイズ契約

契約会社名

相手先の名称

所在地

契約年月日

業務提携の概要

契約期間

株式会社明光ネットワークジャパン

NEXCUBE Corporation, Inc.

大韓民国

2007年10月22日

NEXCUBE Corporation, Inc.をサブフランチャイジーとして、当社の保有する学習指導システム「個別指導」のノウハウを提供

現行5ヶ年

自動更新

 

(注) 上記契約の当社が徴収する主な対価は、以下のとおりであります。

  ①NEXCUBE Corporation, Inc.が個別指導教室を運営する加盟者から徴収したロイヤルティの10%

  ②NEXCUBE Corporation, Inc.の直営教室のうち個別指導に係る売上の1%

  ③その他

 

(3) 合弁契約

契約会社名

相手先の名称

所在地

内容

合弁会社名

契約日

株式会社明光ネットワークジャパン

翰林出版事業股份有限公司
翰林建設開発股份有限公司
百大文教事業有限公司

台湾

台湾において個別指導塾事業を展開するための合弁会社設立契約

明光文教事業股份有限公司

2015年9月29日

 

 合弁会社「明光文教事業股份有限公司」は2015年11月4日に設立され、2015年11月11日に当社は同社とマスターフランチャイズ契約を締結しております。

 

 

(4) 業務資本提携契約

契約会社名

相手先の名称

契約年月日

契約内容

株式会社明光ネットワークジャパン

株式会社学研ホールディングス

2008年8月28日

業務提携

①両社の対面教育事業における生徒の相互紹介

②教材の共同開発及び当社での利用

③同社の教育システムを当社で活用

④その他模擬試験の共同開発・実施、教具の共同購入、講師の派遣等の実施

株式会社早稲田アカデミー

2010年8月27日

業務提携

①高学力層向け個別指導塾「早稲田アカデミー個別進学館」の開発及び展開

②教育情報・受験情報・地域情報等の共有と相互提供

③教材・指導コンテンツ、研修コンテンツ類の共同開発並びに相互提供

④相互協力による人材育成

2010年9月9日

資本提携
 株式の相互保有

株式会社スプリックス

2019年10月10日

業務提携

①個別学習塾「自立学習RED」の相互展開(各社による直営展開、フランチャイズ展開)

②①のための教材、ITコンテンツ等の開発及び提供

③その他共同開発及び相互提供

 

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。