契約会社 | 相手先 | 契約 | 契約の内容 | 契約期間 |
㈱クレスコ | 日本アイ・ビー・ | 基本契約書 | 請負等に関し基本的事項を定める契約 | 平成27年12月11日から |
(注) 1 当社は、昭和63年4月1日にテクトロン㈱と㈱メディアリサーチが合併し、新設会社として設立されましたが、日本アイ・ビー・エム㈱は㈱メディアリサーチとの基本契約を引継いでおりますので、当社としましての基本契約は昭和63年4月1日からとなります。
2 上記契約の契約期間につきましては、一年ごとの自動更新となっております。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社企業グループが判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間(平成27年4月1日~平成27年12月31日)の経営環境は、中国経済に係る動向の影響等がみられるものの、緩やかな回復基調が続き、企業収益は、国内需要の回復やインバウンド需要の増加に支えられ、総じて好調に推移いたしました。
このような経営環境の中、当第3四半期連結累計期間の業績は、近距離無線通信関連事業が案件の小型化や案件受注の遅れにより計画を下回りましたが、当社企業グループ全体では、大企業、中堅企業を中心とする事業成長(事業領域の拡大、業務プロセス改革、ビジネスモデルの変革など)を目的とした「戦略的なIT投資」を背景に受注が拡大し、前年度に引き続き、増収増益となりました。
IT投資の領域では、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ、ソーシャル技術)、IoT(ロボティクス含む)、セキュリティ(標的型攻撃の防御やマイナンバー対策)への関心が高まっております。特に、クラウドとモビリティに関する領域は、パブリッククラウドやモバイル端末(スマートフォンやタブレットPCなど)の普及を背景に、検討する企業が増えており、幅広い事業領域を有する当社企業グループにとって、優位性を発揮できる機会と捉えております。
当社企業グループといたしましては、プロジェクト規模の拡大や引き合いの増加及び市場の変化に的確に対応すべく、開発体制の強化(人材の確保、育成等)、品質管理、グループ間連携に注力するともに、先端技術の研究、新規事業の創出、各種サービス・ソリューションの拡販等に努めてまいりました。当第3四半期連結累計期間に行った主な取組み実績は以下のとおりです。
◆4月1日、SAP®基幹業務パッケージシステムを中心としたシステムの連携/導入支援を主力事業とする㈱エス・アイ・サービスの全株式を取得し、子会社化。当社子会社「クレスコ・イー・ソリューション」と連携し、ERP事業の更なる成長を目指す。
◆5月1日、子会社「クレスコ北陸」が、スマートアプリ作成を支援するホスティングサービス『misterPARK』の販売を開始。アプリケーションやアイコン作成代行、システムの運用代行など本サービスを中核に置いた多面的なモバイルポータル事業を目指す。
◆5月12日、あらゆる「モノ」がインターネットにつながるIoTの実現手段として、インフラの提供からアプリケーション開発、運用まで幅広くサポートするセンサープラットフォーム「BeaconBridge(ビーコン ブリッジ)」を発表。
◆5月13日~15日、リードエグシビションジャパン社主催の「第6回 クラウド コンピューティングEXPO春」に当社の製品及びサービス(インテリジェントフォルダExpress、Creage(クレアージュ)、BeaconBridge )を出展。
◆5月26日、バスツアー等の団体旅行の他、会議や研修、イベントなどに利用可能な自動点呼ソリューション『みんなのてんこ』の販売を開始。
◆5月29日、ERP事業における戦略の実現と将来に向けた更なる業務拡大を目指し、子会社「エス・アイ・サービス」の資本金を1億円に増資。
◆6月19日、定時株主総会の承認を受け、監査等委員会設置会社への移行。取締役会の監督機能の強化及びコーポレートガバナンスの充実を図り、より透明性の高い経営の実現と経営の機動性の向上の両立を目指す。
◆6月30日、㈱Skeed(スキード)と共同し、「BeaconBridge」に対し、次世代技術である自律分散型P2Pネットワークを活用する取組みの開発・実験に着手することを発表。次世代のIoT基盤の共同開発を目指す。
◆7月11日、子会社「クレスコ ワイヤレス」が、電池持続時間を大幅に長寿命化した単三電池2本型のビーコンの販売を開始。
◆7月30日、『IBM Watsonエコシステムプログラム』の初期エコシステムパートナーとして、Watson関連ビジネスに参入。
◆8月20日、子会社「クレスコ・イー・ソリューション」と「エス・アイ・サービス」が、共同でデータ連携ツール「ConnectPlus for CONCUR Expense」を開発し、10月1日から販売を開始。
◆8月24日、子会社「クレスコ北陸」が、「外食ビジネスウィーク 2015」に、オーダーエントリー「クラウド型ハンディシステム『CMAC』」、 回転寿司設備「寿司皿自動精算機『TOPPAR』」を出展。
◆9月28日、Web関連開発を得意とする「メディア・マジック㈱(本社:大阪府)」の株式を65%取得し、子会社化。事業領域の拡大及び関西拠点の充実を図る。
◆9月29日、子会社「クレスコ・イー・ソリューション」が、SAP®ERPユーザー向けPDF配信システム『Any PDF Delivery』を開発し、10月1日から販売を開始。
◆9月30日、IoT時代の新たな企業間連携を生み出す企業連合「Kiiコンソーシアム」に参加。参加企業間におけるIoTの知見共有と社会への成果発信を機に、新たなビジネスモデル創出を目指す。
◆9月30日~10月2日、日経BP社主催の「「Cloud Days 2015」に当社の製品及びサービス(インテリジェントフォルダExpress、Creage、BeaconBridge )を出展。
◆10月6日、子会社「クレスコ ワイヤレス」が、スタンプ型のビーコン(Beacon)デバイス『Switch Beacon』を顧客と共同開発。
◆11月16日~17日、子会社「クレスコ北陸」が、北陸先端科学技術大学院大学が開催する、新産業の創出と人材育成への貢献を目的とした「Matching HUB Kanazawa 2015)」に出展。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高210億90百万円(前年同期売上181億54百万円)、営業利益19億51百万円(前年同期営業利益15億12百万円)、経常利益23億24百万円(前年同期経常利益16億90百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は16億2百万円(前年同期親会社株主に帰属する四半期純利益11億83百万円)と増収増益となりました。
セグメント別の状況は、以下のとおりであります。
①ソフトウェア開発事業
ソフトウェア開発事業の売上高は、174億96百万円(前年同期比16.7%増)となり、セグメント利益(営業利益)は、22億34百万円(前年同期比26.3%増)となりました。業種別の売上高を比較しますと、主力の金融分野においては、前年同期を15億34百万円上回りました。公共サービス分野につきましては、前年同期を8億71百万円上回りました。流通・その他の分野につきましては、前年同期を99百万円上回りました。
②組込型ソフトウェア開発事業
組込型ソフトウェア開発事業の売上高は、35億30百万円(前年同期比14.0%増)となり、セグメント利益(営業利益)は、5億1百万円(前年同期比17.1%増)となりました。製品別の売上高を比較しますと、通信システム分野では前年同期を58百万円下回りました。カーエレクトロニクス分野では、前年同期を3億9百万円上回りました。情報家電等、その他組込型分野につきましては、前年同期を1億81百万円上回りました。
③その他
商品・製品販売事業等その他の売上高は、63百万円(前年同期比2.6%減)となり、セグメント損失(営業損失)は、37百万円(前年同期セグメント損失26百万円)となりました。
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は69,069千円であります。
当社企業グループは、顧客の要求事項に基づき、システムや製品の設計、開発、保守・運用サービス等を行うシステムインテグレーション、受託ソフトウェア開発を主軸とし、事業を展開しております。従いまして景気の動向により各企業のIT投資計画の見直しや変更が実施された場合、受注量や受注額が大きく増減し、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
事業別では、ソフトウェア開発事業においては、金融関連分野の売上比率が高くなっておりますので、為替相場の大幅な変動や世界規模の金融不安が、銀行、生損保、証券などの各企業のIT投資に影響を与える可能性があります。また、組込型ソフトウェア開発事業においては、製品分野(通信システム分野、カーエレクトロニクス分野、その他)によって異なるものの、各メーカー企業の製品開発サイクルや需要動向、為替相場の大幅な変動などが、各企業のIT投資に影響を与える可能性があります。
また、ICT(情報通信技術)は、急速に高度化、多様化しており、これに対応した専門的な知識及び技能を有する人材(社員及び開発パートナー)の確保と育成が、受託ソフトウェア開発における「提案力」と「品質」を大きく左右し、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。なお「品質」につきましては、品質管理室を設置し、品質標準を設定するなど、サービスや納品物における管理を徹底し、品質保証を行うとともに、顧客満足度の向上に努めております。
受託ソフトウェア開発に関しましては、引き合い、見積り(受注単価、納期、品質等)、受注段階からプロジェクトの立ち上げ・計画段階、開発、納品の各段階において、レビュー及び品質管理を徹底し、合わせてプロジェクトマネジメント力の強化と一貫したプロジェクト管理の徹底に努め、不採算案件発生の未然防止を図っております。しかし、計画や体制の見直しや要求事項・仕様の変更など、プロジェクトの進捗に伴い、リスクは増大する傾向にあり、トラブルが全く発生しないという保証は難しく、万が一、トラブルが発生した場合、追加コストの発生や検収の遅延、損害賠償等により、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
当社企業グループが保有する有価証券等の評価は、リスクの最小化に取り組んでおりますが、国内・海外の経済情勢や株式市場など、金融市場の動向に依存し、影響を受けるため、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。また、当社企業グループは、M&Aや協業先企業への出資を積極的に実施し、事業拡大を図っておりますが、当該企業の動向により、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
営業専任者の増員、営業統括部の体制強化を通して、受注量の確保と新規顧客の開拓を推進しております。また、当社企業グループ及び部門間の連携を通じて、顧客に対するワンストップサービスの実現を図っております。
当社企業グループは、M&Aを積極的に推進しており、現在、海外を含む子会社10社、関連会社4社の体制となっております。営業拠点の広域化とサービスメニューの充実を図るとともに、各企業の独自性と販売チャネルを活かしたシナジー戦略を展開しております。また、他社との業務提携や資本提携を通じて、事業の拡大と拡販体制の強化を推進してまいります。
クラウドビジネス、スマートソリューション、IoTビジネス等のサービスビジネス推進部門を設置し、従来の受託ソフトウェア開発を主軸とした事業とは異なったビジネスアプローチで、各種ソリューションを提供してまいります。
当社企業グループが一体となった体質・体制の刷新を実現するため、経営方針及び目標の共有を積極的に進めております。売上規模の拡大、プロジェクトの収支管理の徹底、開発体制の見直し(ニアショア・オフショア開発含む)の他、コスト構造の見直しや業務改革の推進(プロセス改善及びムリ・ムラ・ムダの排除)を通じて、収益性の向上を図っております。
技術研究所、先端技術事業部を中心に、専門技術の高度化(人材育成)、先端技術を取り入れたビジネスモデルの開発及び事業化を推進しております。また、他社との共同研究や共同実験を通じ、新たなビジネスの可能性を追求してまいります。
開発プロセスの合理化、開発要員の確保、生産性の向上、品質管理の徹底、プロジェクトマネジメント力の強化などを通して、適正なプロジェクト収益の確保と不採算案件の撲滅を目指しております。
事業計画とのバランスを考慮し、適正な人員計画を策定し、新卒採用(一般採用、ユニーク採用)、経験者採用(シニア含む)、障がい者採用と幅広い活動を行っております。障がい者採用につきましては、法定雇用率の維持・向上を旨とし、通年実施しております。
次世代育成支援、ワークライフバランスを意識した制度を策定し、実施しております。また、健康管理につきましては、メンタルヘルス対応の充実(産業医面談等)や24時間利用可能な健康相談(専門業者に委託)などを提供し、社員の健康の維持・増進を図っております。人事諸制度につきましてはモチベーションアップに繋がる改革を継続しております。
プロジェクトの人的リソースとして欠かせない優秀なパートナー人材(協力会社)の確保は、購買担当が窓口となり調達機能を果たしております。「共生」をテーマに、案件説明会や人材育成プログラム、コンプライアンス研修などを実施し、協力会社との協業体制を強化しております。
内部監査室及び経営企画室が中心となり、当社企業グループ全体のコーポレートガバナンス及びコンプライアンスを統合管理する体制をとっております。「クレスコ コンプライアンス経営行動基準」を基本とし、啓蒙活動、委員会活動を行うとともに、定期的な自己点検や研修受講を義務付け、年に1回、誓約書の徴求を実施しております。
当社企業グループの動向や新サービスに関するコンテンツをプレスリリース、ニュースリリースといった形で、広報活動を積極的に行っております。また、自社サイトを通して、「よりわかりやすい情報開示」を実現してまいります。また、IR活動につきましては「株主や投資家の皆様に、当社の企業経営、企業活動の内容を理解してもらうことによって、当社の価値を正当に評価していただくための活動である」と捉え、「充実した情報(経営戦略、業績等)」を「公平」「正確」「適時」にお伝えすることを基本姿勢として取り組んでおります。
当第3四半期連結累計期間の事業環境は、慢性的な人手不足、原材料価格の高騰などの懸念事項を抱える中、公共事業の減少や中国経済の不透明感の増大、暖冬による影響等が加わり、景気は停滞気味となりました。しかしながら、平成28年度は、業界や業種で格差は生じるものの企業業績の改善や良好な雇用情勢、政府の景気対策等が下支えとなり、経済見通しは概ね明るいと予測しております。
各種動向調査では、中国や米国経済の動向、日銀の金融政策、税制改革等の懸念から、平成28年度の経済見通しを「踊り場」と予測するものもございますが、当社企業グループの顧客動向や営業状況から鑑み、新たな価値の創出や競争力強化を目指すIT投資(いわゆる「攻めのIT経営」)は、当面継続すると考えております。
IT投資は、クラウドやモバイル端末(スマートフォンやタブレットPC等)を利活用したシステムへの移行、ITシステム基盤の統合・再構築、ビッグデータの分析と活用、ソーシャル・テクノロジーのビジネス活用など、第3のプラットフォームといわれる「クラウド、モビリティ、ビッグデータ、ソーシャル技術」に関連する領域の成長が、ウェアラブルテクノロジーや「モノのインターネット」(Internet of Things:IoT)と相まって加速すると予測しております。特にクラウドとモビリティは、市場にイノベーションをもたらす分野になると考えており、ソフトウェア開発関連事業および近距離無線通信関連事業は、当面の成長を見込んでおります。
また、マイナンバー制度に伴う個人情報保護体制の強化や標的型攻撃に代表される高度なサイバー攻撃、悪意ある従業員による内部からの情報漏洩などの不祥事が多発する現状を背景に、企業のセキュリティに対する意識が高まっており、基盤システム関連事業、ネットワーク関連事業にとって、新たなビジネスチャンスと認識しております。
幅広い技術領域を有する当社企業グループが提供するサービスは、これらのトレンドを概ね取り込めるポジションにあり、システムインテグレーターとして第3のプラットフォームに関する先端技術的な提案のみならず、エンドユーザー企業が戦略的IT投資を通して成長を実現できる現実的な提案を期待されております。
当社企業グループといたしましては、事業の柱であるソフトウェア開発事業(ビジネス系ソフトウェア、組込型ソフトウェア)において、技術及び品質の面から更なる強化を図ってまいります。併せて、先端技術を積極的に取り込み、企業の業績改善に寄与するサービス、ソリューションを充実させるとともに提供のための体制を整備し、「メインITソリューション・パートナー」として、社会に貢献してまいります。
ソフトウェア開発のプロジェクトにおける不確実性は避けて通れない最大の事業リスクであります。発生した不採算事業の徹底的な原因分析と再発防止及び不採算案件の撲滅に向けた取組みは、これからも継続すべき重点事項と認識しております。案件受注時及び案件着手後の早期の段階において、顧客の要望や技術的難易度などの諸条件についてリスクを分析し、収益が見通しどおりに確保できるかなどについて多段階のレビューを実施し、案件の精査を行っております。また、不採算案件の発生時は、重点プロジェクトとして、モニタリングを徹底し、全面的な支援体制の中、早期収束を図っております。
品質管理室による組織横断的な活動を軸に、技術力と品質の向上を図っております。
ソフトウェア開発における技術については、ユーザー要件に対応した機能を定義する「機能技術」と機能を確実に実現するための「要素技術」に分類し、設計及び実装作業における技術の向上に努めております。
また、ソフトウェア開発のマネジメントサイクル(要件定義、設計、製造、テスト等、各局面の一連の流れ)においては、独自に定めた「品質保証プロセス体系」をプロジェクト推進の基本とし、多段階レビューやトレーニングを通して、品質の向上に努めております。
その他、人事部門主導の網羅的、継続的な教育プログラムや技術研究所が主催する先端技術をベースとした次世代人材育成プログラム、プロジェクトマネジャーに対するPMP資格(アメリカ合衆国に本部を置く非営利団体Project Management Institute が主催しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格)の取得プログラムを実施し、マネジメント品質の向上も図っております。
※品質保証プロセス体系とは、品質管理を効果的に実施するために独自に構築した体系であり、提案からプロジェクトの実施、納品に至るまでの全てをカバーする「開発標準体系」をベースに、各局面を確実に実施していくことを目指したものです。
ますます激化する受注競争の中、企業収益の源泉である営業力強化のために、営業専任者の増員を実施するとともに、営業推進体制及び組織の見直し、営業専任者の役割の明確化と目標管理の徹底を推進しております。また、営業情報、顧客情報を共有できる仕組みを構築し、当社企業グループ間及び各事業部門の営業メンバーが連携し、戦略的、網羅的に幅広い提案型営業を展開しております。
個別受注案件の収益性も大きな課題と認識しております。業務量の確保という観点に偏らぬよう見積り内容、受注条件等に関するレビューを十分に行うとともに、従来の事業とは一線を画した新たなビジネスモデルの構築を推進し、収益性の向上を目指してまいります。また、開発及び構築業務において、蓄積されたソフトウェアの部品化及びコンポーネント化、パッケージソフト等の既製品の利用、設計手法や業務ノウハウといったナレッジの共有化などを推進し、生産性と品質の向上を通して収益性を確保してまいります。
技術革新の進展と経済状況の変化により、IT産業に対する市場のニーズは大きく変化しております。情報投資は時代の趨勢により、その内容は変動するものの決して枯渇するものではありません。当社企業グループにおきましても、プロジェクトマネジメント力の強化等を継続し、従来の受託開発モデルの収益性向上を図るとともに、新たな収益領域となる市場を積極的に開拓し、新たな事業ポートフォリオを策定してまいります。また、当社企業グループの豊富な経験と技術力を結集し、最適なシステム提案を行うサービスビジネス事業を拡充してまいります。
「企業は人なり」と言われるように、企業が継続し発展していくには人材育成が不可欠です。特に、次世代の当社企業グループを担う人材の育成は急務であります。大量生産・大量消費の時代が終わり、企業の提供する商品やサービスが厳しく選別される時代、人材の差が企業の競争優位性を決めます。適正人員の確保という課題とのバランスをとりつつ優秀な人材を確保し、将来を担う世代を強く逞しく育てていく新たな風土作りと外部研修を含めた育成プログラムに取り組んでまいります。
セキュリティ事故の内外に及ぼす影響を鑑み、セキュリティ管理を強化しております。物理的対策、技術的対策は進んでおりますが、最大の脅威は「人間」つまりヒューマンエラーと認識しております。不正行為、誤操作等は、個人の意識に起因する面が多く、管理が難しい側面がございますが、定期的なコンプライアンス教育、セキュリティチェックの実施などを通じて、情報資産の安全対策に努めてまいります。
第3のプラットフォームといわれる「クラウド、モビリティ、ビッグデータ、ソーシャル技術」に関連するニーズが、ウェアラブルテクノロジーや「モノのインターネット」(Internet of Things:IoT)と相まって、急激に変化しております。特にスマートデバイスの普及によるモビリティ分野、利便性と低コストを両立できるクラウド・サービス分野は、需要を牽引しております。IT投資のトレンドが、受託開発型(作る)からサービス提供型(使う)へ変化する中、顧客のニーズは多様化し、期待効果も現場レベルから経営レベルのものにシフトしております。期待効果の「見える化」は、提案時の顧客価値を高め、受注活動における競争優位性の観点からも極めて重要なことと認識しております。
当社企業グループでは経営の基本方針の中で「信頼と成長」を掲げ、顧客の期待に応える積極的な提案活動と安心安全を保証する品質管理活動を行っております。顧客側からは常に「事業を成長させる新鮮なビジネス提案」と「顧客価値の提供」を求められております。顧客のニーズの多様化、複雑化に伴い、IT企業は、顧客の事業目標達成や未来構想に向けたイノベーションを実現する、まさにITソリューション・パートナーとしての存在を期待されるものと考えております。
当社企業グループといたしましては、次のステージに向けた更なる成長をテーマとし、平成23年から5ケ年計画で「次世代クレスコ」の推進に取り組んでおり、平成27年度はその最終年度にあたります。計画の達成に向けた重点施策の具現化を通して、企業価値の向上を図ってまいります。
(次世代クレスコ)の10のテーマ
1.中堅IT企業トップリーグ入り
2.現事業での卓越性
3.オリジナル製品及びサービスの開拓
4.ユニークな子会社群による複合IT企業
5.営業拠点の広域化
6.海外進出
7.技術研究所設立
8.女性が活躍できる職場
9.人材育成のモデル企業
10.クレスコブランドの浸透
(平成27年度の重点施策)
当社企業グループの飛躍に必要な投資を積極的に行ってまいります。重点施策と主な内容は、以下の5点であります。
1.人材の確保及び育成
・新卒及び経験者採用の活動強化
・協力会社との連携強化
・技術専門職の育成プログラム実施
2.開発及び営業体制の増強
・ニアショア開発(地方分散開発)体制の拡大
・オフショア開発(海外開発)体制の推進
・M&Aによる営業拠点の広域化及び開発体制の強化
3.品質管理の徹底
・プロジェクト管理の強化
・多段階レビューの実施
・クレスコグループにおける「開発標準体系」の展開
4.第3のプラットフォーム関連ビジネスの拡充
・ビジネスモデルの強化
・近距離無線技術の普及に合わせたソリューションの開発
・協業ビジネスの推進によるサービスラインナップの充実
5.新技術への取り組み
・ニーズの調査とIoTビジネスへの進出
・先端技術を取り込んだ共同研究の推進
・研究成果の知財化(リポジトリ)による競争力強化
日本情報システム・ユーザー協会が実施している「企業IT動向調査2016」によりますと、昨年度に引き続き、4割強の企業が、平成28年度の予算を引き続き増やすと回答しており、分野別では、金融、機械器具製造、素材製造、商社・流通が、規模別では、中堅・中小企業でのIT投資意欲が高まっており、足許の営業状況からも本調査結果を実感しております。重点投資分野は、「攻めのIT経営」を支える『経営の見える化』であり、業務プロセスの効率化、業務プロセスの質・精度向上、迅速な業務把握・情報把握、営業力強化が、依然上位を占めており、平成28年度も本業に直結する基幹系システムや情報系システムの需要が増加すると予測しております。
当社企業グループは、システムインテグレーションを含むソフトウェア開発(ITシステム基盤構築、アプリケーション開発、組込み型開発)を事業の柱とし、各種サービス・ソリューションやITコンサルティングを提供しております。ITサービスのコモディティ化と低価格化が進む中、「クラウド、モビリティ、ビッグデータ、ソーシャル技術」に代表される第3のプラットフォーム分野は、2020年には、IT市場の4割を占めるといわれております。この大きな流れをしっかりと取り込み、IoT基盤、ロボティクス、機械学習など、高度化、多様化する顧客ニーズにスピーディに対応してまいります。
また、当社企業グループ各社が長年培ってまいりました営業力と経験を活かし、顧客の環境変化をいち早くとらえ、顧客のビジネスチャンスを支援する新規性と利便性を備えたサービスを開発するとともに、当社企業グループの協業や他社とのアライアンスを含めた事業を展開してまいります。