当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、明記されている箇所を除き、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
当社企業グループは、2021年4月1日から、10年間の長期グループビジョン「CRESCO Group Ambition 2030」をスタートし、2021年度は、その初年度にあたります。また、当該ビジョンの具現化に向け、中期経営計画として、中期経営計画2023(2021年度~2023年度)、中期経営計画2026(2024年度~2026年度)、中期経営計画2030(2027年度~2030年度)の3ステップを設定し、最初のステップとなる中期経営計画2023では、「連結売上高500億円」「連結営業利益額50億円」「ROE15%以上」を目標といたしました。
「CRESCO Group Ambition 2030」
人が想い描く未来、その先へ
クレスコグループは最高のテクノロジーと絆で”わくわくする未来”を創造します
中期経営計画2023
「CRESCO Group Ambition 2030」の実現を通して売上高1,000億円を目指してまいります。この目標を具現化するため、中期経営計画2023では、以下の重点戦略、基本戦略、経営目標を策定いたしました。
(新たなビジネスの柱を生み出すための3つの重点戦略)
・デジタルソリューションの強化(デジタルソリューションの売上倍増、新規デジタルソリューションの拡充)
・機動的経営の進化(「DX銘柄」認定の取得、グループ連携の強化による事業拡大)
・人間中心経営の深化(「健康経営優良法人」上位企業へ、次世代人財育成の充実)
(コアビジネス領域をより強固にするための3つの基本戦略)
・ITサービスの拡大(エンタープライズ/金融/製造セグメントごとに定めた施策に基づく事業拡大)
・品質の強化(新技術/ニーズ変化に対応したマネジメントプロセスの継続的な改善と実践)
・技術の強化(新技術/重点技術(AI、クラウド、アジャイル)によるビジネス拡大)
(経営目標)
・連結売上高:500億円
・連結営業利益額:50億円
・ROE:15%以上
当第1四半期連結累計期間(2021年4月1日~2021年6月30日)の経営環境は、新型コロナウイルス禍が継続する中、内外でのワクチン接種の進展や東京オリンピック開催などで、幅広い業界で景況感が改善し、企業のIT戦略遂行はデジタル変革(DX)を核として加速してまいりました。
一方で、感染力の強い変異株の流行に対する警戒感や再度の緊急事態宣言の発出、まん延防止等重点措置の地域拡大や延長に起因する景気の下振れリスクは依然拭い切れず、楽観的にはなれない状況にあります。
当社企業グループでは、中期経営計画2023及び経営方針に則り、環境の変化に即した顧客ポートフォリオ及び事業体制の見直しや既存顧客を中心とした受注量の確保、先端技術(AI・クラウド等)を取り込んだ新規事業・サービスの開発に注力するとともに、社内DXの推進(テレワーク体制の強化、オンラインコミュニケーションツールの活用、デジタルマーケティングの強化)、オフィススペースの最適化など、攻めの施策を継続的に実施しております。
当第1四半期連結累計期間における取り組みとして、2021年7月1日に㈱OECの株式を取得し連結子会社化することを決定し、今後更なる需要が見込まれる各種製品向けの組込型ソフトウェア関連事業の拡大を図っております。
なお、当第1四半期連結累計期間のトピックスは、以下のとおりです。
2021年4月:
・グループビジョン「CRESCO Group Ambition 2030」をスタート
・当社社員が、UiPath社主催「UiPath Today」で講演
2021年5月:
・報告セグメントの変更を発表
・経済産業省から「DX認定事業者」に認定
・マイクロソフト社のパートナーとして「Goldコンピテンシー」に認定
2021年6月:
・新型コロナワクチン接種時及び副反応時の特別休暇制度を導入
・新型コロナウイルス感染症に係る支援により、日本赤十字社から「金色有功章」を拝受
・㈱OECの株式取得(子会社化)を発表
・報酬委員会の設置を発表
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高98億70百万円(前年同期売上高94億4百万円、5.0%増)、営業利益7億99百万円(前年同期営業利益4億26百万円、87.4%増)、経常利益8億83百万円(前年同期経常利益8億47百万円、4.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益7億2百万円(前年同期親会社株主に帰属する四半期純利益5億55百万円、26.5%増)と増収増益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当第1四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
①ITサービス事業
ITサービス事業の売上高は、94億84百万円(前年同期比3.2%増)となり、セグメント利益(営業利益)は11億36百万円(前年同期比52.7%増)となりました。サブセグメント別の状況は、次のとおりであります。
(エンタープライズ)
「エンタープライズ」区分の売上高は、42億80百万円(前年同期比4.6%増)となりました。これは主として、前年同期は新型コロナウイルス禍の影響を大きく受けていた「運輸」及び「人材紹介・人材派遣」の両分野での受注が回復したことによるものであります。
また、「エンタープライズ」区分のセグメント利益(営業利益)は、4億87百万円(前年同期比129.0%増)となりました。これは主として、前年同期の新型コロナウイルス禍に伴うテレワーク体制への移行時における生産性の低下が解消されたことに加え、前年同期に連結子会社において発生していた不採算プロジェクトの解消によるものであります。
(金融)
「金融」区分の売上高は、30億12百万円(前年同期比3.4%増)となりました。これは、「銀行」分野での案件は減少しましたが、「保険」及び「その他」の両分野の案件が増加したことによるものであります。
また、「金融」区分のセグメント利益(営業利益)は、3億46百万円(前年同期比8.2%増)となりました。これは、「銀行」分野における利益が案件に合わせて減少したものの、「その他」の分野において収益性の高い案件を獲得できたことによるものであります。
(製造)
「製造」区分の売上高は、21億90百万円(前年同期比0.5%増)となりました。これは、新型コロナウイルス禍が長期化したことに加え半導体不足の影響により「自動車・輸送機器」分野での受注が落ち込んだものの、「機械・エレクトロニクス」分野での案件が増加したことによるものであります。
また、「製造」区分のセグメント利益(営業利益)は、3億2百万円(前年同期比43.2%増)となりました。これは、「機械・エレクトロニクス」分野での受注が増加したことに加え、「自動車・輸送機器」分野において、前年同期の新型コロナウイルス禍の影響に伴う生産性の低下が解消されたことによるものであります。
②デジタルソリューション事業
デジタルソリューション事業の売上高は、3億86百万円(前年同期比77.4%増)となりました。これは主として、クラウド関連・ロボティクス関連のソリューション売上が増加したことによるものであります。
また、セグメント利益(営業利益)は1百万円(前年同期比88.9%減)となりました。これは、デジタルソリューション事業を推進していくための端緒として人的投資を行ったことによるものであります。
当第1四半期連結会計期間末における資産総額は前連結会計年度末に比べ、12億8百万円減少し、291億33百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ11億75百万円減少し、189億3百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産(前連結会計年度末は「受取手形及び売掛金」として表示)が11億13百万円減少したことによるものです。
固定資産は前連結会計年度末に比べ、32百万円減少し、102億29百万円となりました。これは主に、のれんが22百万円、ソフトウェアが14百万円それぞれ減少したことによるものです。
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は前連結会計年度末に比べ、14億76百万円減少し、93億80百万円となりました。
流動負債は前連結会計年度末に比べ、13億36百万円減少し、58億16百万円となりました。これは主に、「その他」に含まれる預り金が3億84百万円増加したものの、未払法人税等が9億76百万円、賞与引当金が7億97百万円それぞれ減少したことによるものです。
固定負債は前連結会計年度末に比べ、1億39百万円減少し、35億64百万円となりました。これは主に、退職給付に係る負債が27百万円増加したものの、長期借入金が1億67百万円減少したことによるものです。
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は前連結会計年度末に比べ、2億67百万円増加し、197億53百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が15百万円減少したものの、利益剰余金が2億82百万円増加したことによるものです。
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は33,143千円であります。
当社企業グループは、お客様のご要望に基づき、コンサルティングからIT企画、開発、保守・運用サービスを主軸としたITサービス事業及び顧客のDX実現を支援するデジタルソリューション事業を展開しております。
2020年度は、新型コロナウイルス禍により、経済活動が停滞し、IT投資の契約の見直しやプロジェクトの中止・中断・延期、対面による営業活動の制限などが生じ、市場の成長は鈍化いたしました。しかしながら、2021年度の市場はプラス成長に回帰し、ウィズコロナ、アフターコロナを踏まえたクラウド環境の整備やAI・RPAを活用した省人化・自動化対応等、DXへの取組みが加速し、受注状況も概ね回復傾向になっております。
IDC JAPANによると、「COVID-19のワクチンの配布が開始されることで2021年の経済成長率は2.8%のプラス成長に転じるが、経済活動がCOVID-19の感染拡大以前の水準に回復するのは2023年以降になる」という前提で、レガシーシステムの刷新や更新需要、企業によるDX投資の本格化が成長の支えとなり、国内IT市場の2020年から2025年まで年間成長率は2.6%、2025年の国内IT市場規模は、20兆3,776億円と予測されております。また、一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会の「企業IT動向調査2021」では、ニューノーマル時代のIT投資動向として、IT予算増加の主要因は「デジタル化に向けた対応と基幹システムの刷新」であり、「新型コロナウイルス禍にあっても、多くの企業で戦略的に進めれらている」としています。更に、経営視点では、非接触/非対面社会での新しい事業・業務・働き方転換を促すIT投資の重要性が、一段と高まっている、としております。
このような市況の動きは、本格的なデジタル変革時代を後押しするものであり、企業のデジタル化、DX化を加速させるものです。その中でもクラウドやAI、セキュリティなどが大きな役割を果たしております。先端技術(AI・クラウド等)を含む幅広い事業領域・技術領域を有する当社企業グループにとって、新たな事業機会になるもの、と考えております。
受託ソフトウェア開発に関しましては、標準化されたメソッドに基づいたプロジェクトマネジメントを実践し、引き合い、見積り(受注単価、納期、品質等)、受注段階からプロジェクトの立ち上げ・計画段階、開発、納品の各段階において、レビュー及び品質管理を徹底しております。また、プロジェクトマネジメント協会(PMI)が実施及び認定しております国際資格「PMP®:プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル(Project Management Professional®)」の取得義務や教育研修に努め、プロジェクト収益の確保、不採算案件発生の未然防止を図っております。しかしながら、持続的な成長と企業価値の向上を見据えた未開拓分野あるいは経験の浅い分野の案件の受注といった内的要因によるリスクや進捗中のプロジェクトにおける基本計画や体制の見直し、要求事項・仕様の変更など、外的要因によるリスクは増大する傾向にあり、トラブルが全く発生しない、という保証は難しく、万が一、トラブルが発生した場合、追加コストの発生や検収の遅延、損害賠償等により、損失が発生し、経営成績に重要な影響を与える要因となります。
当社企業グループの資金運用におきましては、各種金融商品の特性や経済動向、景気の先行き等を勘案し、歴史的な低金利の時代にあっても高収益を獲得できるよう投資ポートフォリオを構築するとともにリスク管理を徹底しておりますが、内外の経済情勢や金融市場の動向に依存し、影響を受けるため、評価損や売却損が発生した場合に経営成績に重要な影響を与える要因となります。この度の新型コロナウイルス禍を起因とする金融市場の変化を踏まえ、投資ポートフォリオの継続的な見直しが必要であると考えております。
また、当社企業グループは、成長戦略の一環として、M&Aやアライアンス、新技術の研究・開発等の事業投資を積極的に実施しておりますが、内外の経済情勢や技術革新の動向に依存し、影響を受けるため、機会損失が発生し、経営成績に重要な影響を与える要因となります。
2021年度の事業環境は、新型コロナウイルスの収束が当面困難な状況であるものの、足元では内外のワクチン接種の拡大で、経済正常化の期待が膨らみ、先行きの見通しは改善しております。また、ウィズコロナ・アフターコロナを踏まえた「新しい生活様式」や「ニューノーマル(新常態)」も、地域差はあるものの、徐々に定着しつつあります。一方で、変異株の発生や新規感染者の再増加、東京オリンピック開催に伴う人流の増加、繰り返される緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置の延長など、新型コロナウイルス禍に対する懸念は尽きません。再度、特定の業種における休業要請や時短要請、人流の抑制を中心とした感染予防対策等が講じられた場合、当社企業グループへの影響は避けられません。しかしながら、ITを活用したデジタル変革の流れは、新型コロナウイルス禍であっても更に加速するものと考えられ、当社企業グループへの影響は限定的であると判断しております。
2021年度の経済見通しは、ワクチン接種の進捗に左右される面があることは否めませんが、2021年6月の日銀短観では、代表的な指標である大企業・製造業の業績判断指数(DI)が、前回3月調査より9ポイント改善してプラス14となり、景況感の順調な回復が続いていることが確認できます。また、大企業・非製造業は2ポイント改善のプラス1となり、業種間での回復スピードにばらつきがあるものの、景況感は持ち直しております。2021年度のソフトウェア投資額(計画)も2020年度に比べ、全規模合計、全産業でプラスの推移となっており、2020年度のIT投資抑制の反動やDXの進展、設備投資の意欲の持ち直しがうかがえます。
これらの影響について、精緻に判断することは困難であるため、現時点で入手可能かつ合理的な情報による判断及び以下の仮定に基づいて、2022年3月期の業績予想(事業計画)を作成しております。
・新型コロナウイルス禍は、当面、収束は難しいが、影響は限定的であり、事業に大きな支障はない。
感染力の強い変異株の拡がりや、2021年7月の東京都・沖縄県を対象とした緊急事態宣言の発出・延長を受けて、新型コロナウイルス禍は、当面、収束は難しい見込みとなりました。しかしながら、内外のワクチン接種拡大に伴い、経済活動への制約は、着実に薄らいでくると考えております。オンラインや対面による営業活動やリモート開発、在宅勤務も常態化し、事業への大きな支障はありません。2021年度からの新ビジョン「CRESCO Group Ambition 2030」と「中期経営計画2023」に沿って、当社企業グループ全体の事業ポートフォリオの最適化に努め、コア事業であるITサービスや新たな価値を提供するデジタルソリューションを積極的に展開し、事業目標の達成と価値創出に取り組んでまいります。
・景況感は、業種・業態により濃淡はあるものの、IT投資は改善傾向であり、受注は増加する。
景況感は、業種・業態により濃淡はあるものの、内外のワクチン接種拡大に伴う経済正常化の期待を反映して、改善傾向にあり、IT投資の勢いも概ね回復しております。加えて、新型コロナウイルス禍がもたらしたニューノーマルへの対応ニーズ増大により、新たな事業価値の創出や競争力強化、イノベーションを実現する「デジタル変革」に大きく軸足が移り、需要は更に加速する見込みです。2021年度においては、環境の変化に即した顧客ポートフォリオの最適化を通じて、多様化、複雑化するニーズをしっかりと取り込み、そして、自らも競争優位性を確保するイノベーションを実現し、着実な受注の獲得に努めてまいります。
今後、これらの仮定の誤りにより開示すべき事象が発生した場合には、速やかにお知らせいたします。
b. 不採算案件の未然防止及び早期の収束
開発プロジェクトにおける不確実性は避けて通れない問題であります。規模の大きい不採算プロジェクトが発生した場合、当該プロジェクトの収益性悪化はもとより、他のプロジェクト活動や受注活動全体に対するしわ寄せも大きくなります。不採算プロジェクトの未然防止はもとより、不採算発生時の徹底的な原因分析と再発防止策の策定といった不採算プロジェクトの極小化に向けた取り組みは、継続すべきテーマと認識しております。受注時及び着手後の早期の段階では、見通しどおりの収益が確保できるか、お客様の要望や技術的難易度などの諸条件について、多段階のレビューやリスク分析などを含め、精査を行っております。また、プロジェクト遂行中は、「プロセスの見える化」を通じて、組織的な支援と監査を実施しております。不採算プロジェクトの発生時は、早期収束を図るため、重点プロジェクトとして、当該プロジェクトに対するモニタリングと情報のエスカレーションを徹底し、収益の確保とお客様の信用・信頼の獲得に努めております。
c. 技術力と品質の向上
洗練された技術力と確かな品質は、お客様満足度の向上はもとより、当社企業グループの持続的な成長と企業価値の向上にとって、正に生命線であります。サービスコンピテンシー統括本部や品質管理本部による組織横断的な活動の他、お客様や社会のニーズを見据えた人材開発体制や多種多様なスペシャリストの育成等を軸に、グループ各社と連携し、技術力とサービス品質の向上に取組んでおります。また、ソフトウェア開発のマネジメントサイクル(要件定義、設計、製造、テスト等、各局面の一連の流れ)においては、独自に定めた「品質保証プロセス体系」(※)をプロジェクト推進の基本とし、多段階レビューやトレーニングを通して、納品物の品質の向上に努めております。その他、技術研究所が主催する先端技術(AI・クラウド等)をベースとした次世代人材育成プログラムによる高度専門技術者の育成やプロジェクトマネジメント協会(PMI)が実施及び認定しております国際資格「PMP®:プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル(Project Management Professional®)」の取得プログラムを実施し、マネジメント品質の向上も図っております。
※品質保証プロセス体系とは、品質管理を効果的に実施するために独自に構築した体系であり、提案からプロジェクトの実施、納品に至るまでの全てをカバーする「開発標準体系」をベースに、各局面を確実に実施していくことを目指したものです。
d. 知的財産の活用
当社企業グループは、「モノ作り」が基本であり、様々なプロジェクト実績を通じて、多くのアイデアやノウハウ、特許等のナレッジを有しており、このナレッジを「知的財産」として、共有・活用し、事業の競争優位性の確保や生産性向上に結びつけることが重要と考えております。
部門横断型のエキスパート制度の導入や知的財産(知識・知見・経験)の社内公開、特許化といった諸施策を通じて、「人と知的財産」という経営資源の質的向上を図り、品質管理、新規ビジネス(サービス・製品)の組成、戦略立案等、あらゆるビジネスシーンで英知を結集して、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。
e. 収益性の向上
需給状況に応じた適正な価格設定や選別受注は、従来から実施しておりますが、受注案件の収益性の向上は継続的なテーマであります。業務量の確保という観点に偏らぬよう見積り内容、受注条件等に関する多段階のレビューにより収益性の評価を十分に行うとともに、従来のサービス・製品とは一線を画した新規ビジネスの組成を推進し、収益性の向上を目指してまいります。また、開発及び構築業務において、生産性向上ツールの開発やソフトウェアの知的財産化、パッケージソフト等の既製品の利用、設計手法や業務ノウハウといったナレッジの共有化などを推進し、収益性を確保してまいります。
f. 事業ポートフォリオの見直しと高収益事業の拡充
IT産業に対するお客様や社会のニーズは、技術革新の進展と内外の経済動向により、常に変化しております。また、IT投資は時代の趨勢により、その内容や規模は変動するものの、決して枯渇するものではありません。当社企業グループは、厳しさを増す経営環境に的確に順応するため、従来型の受託開発事業における技術革新や組織体制の再構築に加え、新たな事業領域となる市場(技術や顧客)を積極的に開拓し、事業ポートフォリオの最適化を図ってまいります。併せて、当社企業グループの豊富な経験と技術力を結集し、高付加価値なサービス・製品を提供する事業も拡充してまいります。
g. セキュリティ意識の向上
情報セキュリティ事故が発生した場合、業務に大きな支障が出るだけでなく、間接的被害も膨らみ、企業の存亡に関わる被害になるおそれもあります。このような影響を鑑み、当社企業グループは、セキュリティポリシーを定め、専門部署による情報管理体制のIT化や情報セキュリティに関わる体制の整備など、管理を強化しております。また、事業環境の変化や事業を取り巻くリスクに応じて、物理的対策、技術的対策、運用管理面の対策を適宜変更し、対応しておりますが、最大の脅威は「人間」つまりヒューマンエラーと認識しております。不正行為、誤操作等は、個人の意識に起因する面が多く、管理が難しい側面がございますが、コンプライアンスに関する定期的な教育研修や自己点検(コンプライアンスチェック)の実施などを通じて、セキュリティ意識の向上を徹底し、情報資産の安全対策に努めてまいります。
② 今後の方針について
当社企業グループが提供する多彩なITサービス及びデジタルソリューションは、「デジタル変革」の潮流を概ね取り込めるポジションにあり、お客様から「メインパートナー」として期待されております。
2021年度は、新型コロナウイルス禍の収束が依然難しい状況ですが、中長期視点では一過性のものであり、2020年度のIT投資抑制の反動やDXの進展を背景に、「デジタル変革」は、更に加速すると予測しております。高度化、多様化、複雑化するニーズを積極的に取り込み、そして、自らも競争優位性を確保するイノベーションを実現し、社会の発展に貢献する所存です。また、長年培ってきたコア技術と経験を活かし、当社企業グループ間の協業や他社とのアライアンスを積極的に展開して、お客様の「デジタル変革」をリードする新規性と利便性を備えたITサービス及びデジタルソリューションを提供してまいります。
併せて、新ビジョン「CRESCO Group Ambition 2030」と「中期経営計画2023」に沿った経営を進め、当社企業グループ全体の事業ポートフォリオの最適化と環境変化に適応した柔軟な組織経営に努め、持続的な成長と企業価値の向上を目指します。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。