文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社企業グループが判断したものであります。
当社企業グループは、更なる成長を目指すべく、2016年から5ヶ年計画で「CRESCO Ambition 2020」の推進に取り組んでおります。
2019年度の経営方針
・「CRESCO Ambition 2020」に沿った経営
・サービス品質の強化による質的成長
・リソース及び技術戦略の強化による量的成長
・M&Aによる成長スピードの加速
当社企業グループは、持続的な成長に向け、中核技術となる「アプリケーション開発技術」「ITインフラシステム構築技術」「組込み技術」に、先端技術(AI等)を加えた多様な技術領域を軸とした、「デジタル革命」をリードする企業であります。2019年度は、「CRESCO Ambition 2020」に沿って、質的及び量的成長の追求、M&Aによる成長戦略を通じて企業価値向上を目指します。
2019年度(令和元年)の経済環境は、米中経済摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱問題、中国や欧州の景気減速等の懸念はあるものの、情報システムを含む設備投資は、全体では、昨年来の勢いを継続する、と予測しております。お客様の業界や業種により差はありますが、「攻めのIT経営」を主眼としたデジタル変革や2020年開催の東京オリンピック、インバウンドへの対応などが下支えとなる、と予測しております。一方、需要の拡大に伴い、人材の不足感は依然否めず、継続的な人材の獲得・育成、生産性及び品質の向上、開発体制の強化は、経年の優先課題となっております。
こうした経営環境に的確に対応し、ステークホルダーの期待にお応えするため、当社企業グループでは、以下の課題認識のもと、諸施策をすみやかに実行し、既存事業分野の付加価値を更に高めつつ、先端技術の研究、新たなビジネスモデルの創出を進め、持続的な成長と企業価値向上を実現してまいります。
①鉄板品質の提供
お客様に提供するサービス品質の改善・成長を目指すことは、結果として、企業の持続的な成長と企業価値の向上につながります。「契約・約束を守る」「仕事に責任を持つ」「品質(Q)、価格(C)、納期(D)を厳守する」等ビジネスでは当たり前のことを着実に実践し、プロジェクトマネジメントを含めたビジネス品質の向上を通じて、お客様からの信頼・信用を重ね、企業価値とクレスコブランドの向上を目指してまいります。
②生産性の追求
生産性向上の目的は、効率化によって作られた「時間」を有効に活用して、新たな価値や収益を生み出すことにあります。仕事の仕方を変え、小さな工夫を積み重ねながら、生産性向上を実現し、働き方改革や知的財産の活用、企業の持続的な成長といったテーマを克服してまいります。
③リソース戦略の強化
IT投資に関わる需要の増加に伴い、開発に従事する人材不足は依然否めず、案件の受注を支える開発体制の強化は、急務となっております。当社企業グループは、部門や企業間を横断する組織体制を構築する他、ニアショア(子会社や協力会社との協業による国内分散開発)やオフショア(ベトナムの現地企業との協業による国外分散開発)を積極的に活用し、機会損失(案件の失注や縮小など)が発生しないよう努めてまいります。
④人材の採用と育成
労働集約型の受託開発サービスにおいては、人材がお客様へ提供する価値の多くを生み出しており、その継続した発展のためには、人材の採用と育成が不可欠です。企業の提供する商品やサービスが厳しく選別される時代、特にIT業界においては、人材の差が企業の競争優位性を決定づける大切な経営資源と考えております。その適正な人員の確保・育成を専門とする人財戦略室を中心に、継続的な採用活動(新卒、技術職キャリア、上級マネジメント人材)と、「人財育成のモデル企業」を目指した学習する組織風土作り、人財育成プログラムを推進してまいります。
⑤新技術の研究・開発
産学連携を含め、新技術の研究・開発を進め、先端技術の進化に遅れることなく、市場ニーズに適時に応えることができる技術力の保持と迅速なサービス提供を目指します。当面は、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)といった事業領域に対し、タイムリーな先行投資や研究開発、共同研究を実行してまいります。また、研究・開発の成果を軌道に乗せ、継続的な収益事業に育成するため、事業の本格展開と収益への早期貢献に努めてまいります。
⑥グループ連携の強化
M&Aの推進による事業領域の拡大、人員の確保、新規取引先の開拓が急務と考えております。また、売上増進やコスト削減、技術力強化といった、グループシナジーを発揮するには、グループ企業間の営業連携や業務インフラ整備、人事交流といった施策がこれまで以上に必要となっております。当社企業グループ各社に対するマネジメントにつきましては、コーポレート・ガバナンスの観点から取締役あるいは監査役を派遣するほか、グループ事業推進本部を設置し、業績管理をはじめ、グループ経営全般を支援しております。
⑦営業体制及びお客様とのリレーションシップの強化
お客様のニーズの多様化、複雑化に伴い、IT企業は、お客様の事業目標達成や未来構想に向けたイノベーションを実現する、まさに「メインITパートナー」としての役割を期待されています。このような期待に応え、お客様とのリレーションシップを強化するため、営業専任者の増員と育成を継続的に実施し、営業体制の強化に努めてまいります。また、営業情報、お客様情報を共有できる仕組みを構築し、当社企業グループ間及び各事業部門の営業メンバーが連携し、戦略的、網羅的に幅広い提案型営業を展開してまいります。
⑧新規ビジネスの組成
「デジタル変革」が本格化する中、従来の受託開発ビジネス、システムインテグレーションビジネスのみならず、競争優位性を担保する独自のソリューションビジネスが必要であると考えております。当社企業グループが強みとするAIやIoT、クラウド分野を戦略技術に据えた、幅広い産業向けの新規ビジネスの組成を積極的に行ってまいります。なお、組成活動にあたっては、その範囲を自社内に限らず、社外とのオープンイノベーションを積極的に推進することで、早期の事業化に努めてまいります。
⑨コーポレート・ガバナンスの推進
企業の持続的な成長と企業価値の向上を実現するため、コーポレート・ガバナンス体制の強化が重要と考え、的確かつ迅速な意思決定及び業務執行体制並びに適正な監督・監視体制の構築を図っております。また、経営の健全性、公正性の観点から、コーポレート・ガバナンスの実効性を一層強化するため、当社企業グループ全体で、リスク管理、内部統制、コンプライアンスへの取組み(月次チェックや教育)を徹底し、信頼性の向上と自浄能力の増強に努めてまいります。
⑩健康管理と働き方改革の推進
「健康」や「働き方」は一個人の問題ではなく、企業の利益にもつながる大切な要素でもあり、企業が、能動的にマネジメントアプローチすべきテーマであります。心身の健康を維持・増進し、安心・安全に、自分らしい働き方を実現できる職場づくりを働く人の立場・視点で取組んでまいります。この取組みは、企業のレピュテーションや人材採用の面でも効果が期待できるものであり、あわせて、企業のリスクマネジメントとしても重要であります。当面は、「定時退社日の運用推進」「残業時間の削減」「有給休暇取得率の向上」「仕事と育児の両立支援」がポイントになると考えております。今後も国の政策や法制度の動向を鑑み、当社企業グループに即した諸施策を推進してまいります。
⑪ダイバーシティへの取組み
多様性の受け入れは、個人ひとりひとりが充実した人生を送り、あわせて、企業が変化する市場環境や技術構造の中で競争優位性を築くために、不可欠であります。多様な人材が組織に平等に参画し、その能力を最大限発揮できる機会の提供は、様々なイノベーションを生み出し、価値創造につながります。当社企業グループでは、個人の「違い」を尊重し、職務に関係のない性別、年齢、国籍等の属性を考慮せず、個人の成果や能力、貢献に応じて評価することを基本とします。女性の積極採用や女性管理職比率の増加にも注力し、2017年9月には「えるぼし」を取得しました。その他、外国人や障がい者の採用にも取り組んでおります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社企業グループが判断したものであります。
当社企業グループでは、経営環境の変化に柔軟に対応するため、市場動向の調査や事業領域・お客様層の拡大に努めておりますが、IT投資は、内外情勢や経済状況、景況感の他、国が推進、要請するIT戦略、高齢化や人口減少に伴う構造変化等により、その需要が大きく左右される傾向が強まっております。したがって、経済が低迷し、景気が悪化する場合にはIT投資が減少する恐れがあり、当社企業グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
当社企業グループは、プロジェクトの作業工程等に基づき必要工数やコストを予測し、見積りを行っておりますが、すべてのプロジェクトに対して正確に見積ることは困難であり、仕様変更や追加作業に起因する作業工数の増大により実績が見積りを超えた場合、低採算又は採算割れとなる可能性があります。
また、当社企業グループは、独自のメソッドに基づいたプロジェクトマネジメントを実践し、「品質(Q)、価格(C)、納期(D)」の厳守に努めております。しかしながら、外部要因をはじめとするリスクを完全に回避することは難しく、お客様と予め定めた期日までに作業を完了・納品できなかった場合には損害遅延金、最終的に作業完了・納品ができなかった場合には損害賠償が発生し、当社企業グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
当社企業グループは、業務遂行上、様々な秘密情報(営業情報、お客様情報、個人情報など)を取り扱う場合があり、慎重な対応と厳格な情報管理の徹底が求められております。これに対し当社は、内部統制委員会及び情報セキュリティ委員会を設置し、各種ポリシーを定め、関連する規程類を整備し、情報インフラの更改やマネジメント体制の強化など万全の対策を取っております。
さらに従業員及び協力会社に対しては、誓約書を取り交わした上で適切な研修やセキュリティチェックを継続的に行い、情報管理への意識を高め内部からの情報漏洩等を防いでおります。また、個人情報保護法への対応強化も推進し、プライバシーマークの認定やISMSの取得に取り組むとともに、個人情報マネジメントシステム(PMS)に則った責任体制を明確にし、安全管理に努めております。しかしながら、これらの施策にもかかわらず個人情報や秘密情報が万一漏洩した場合には、損害賠償責任、社会的信用の喪失等の発生により、当社企業グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
当社企業グループは、継続的な取引関係をベースとする事業特性により、特定の取引先に対する売上高が大きくなる傾向にあります。当該取引先との取引関係については、取引開始以来永年にわたり安定したものとなっておりますが、相手方の事業方針や外注政策が変化した場合には、当社企業グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
なお、当社企業グループの連結売上高のうち、日本アイ・ビー・エム㈱への売上高の割合が高くなっており、その状況は次のとおりであります。
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
恒常的な人手不足が叫ばれる中、人材の流動化は、避けられない時代となっております。当社企業グループでは、「今後も求人難が続き、退職者が増加する」という前提で、魅力ある組織作りに取組み、着実な人材確保を目指しております。しかしながら、このような取組みや施策にもかかわらず、計画通りに人材を確保、育成できず、また、退職者が増加した場合には、当社企業グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
当社企業グループは、事業運営に際して、協力会社との連携体制を構築しております。連携体制を強化するため、案件情報の提供やビジネスパートナーフォーラムの開催といった諸施策を講じておりますが、協力会社を適宜、適正に確保できない、あるいは関係に変化が生じた場合、プロジェクトの立ち上げや遂行、サービスの提供に支障が発生する等により、当社企業グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
当社企業グループは、「働き方改革」の法制化を踏まえ、労働時間管理や有給休暇の取得推進、保健師による健康診断等、労務管理に積極的に取り組んでおります。しかしながら、恒常的な人材不足をはじめ、当社企業グループが提供するサービス又は製品の他、システムの開発体制やお客様のシステム障害、開発遅延プロジェクトの対応などにより、ストレスに起因する健康不良やプロジェクトの離脱による生産性の低下が発生し、当社企業グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。
当社企業グループを取り巻く内外環境は、経済状況はもとより、技術革新の進歩も速く、それに応じて業界標準及び利用者のニーズも急速に変化しております。このような変化に俊敏に対応するため、新規ビジネスの組成や継続的な差別化戦略を推進しておりますが、画期的なサービスを展開する競合他社の出現や新技術への対応の遅れ、受注価格の変動等により、当社企業グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
当社企業グループでは、当社の内部統制委員会を中心として、「内部統制システムの構築に関する基本方針」「コンプライアンス経営行動基準」を制定し、企業倫理の向上を図るとともに、当社企業グループの役員・社員ひとりひとりに法令及び社内規程等の遵守を徹底させております。しかしながら、コンプライアンスに関わるリスクを完全に回避することは難しく、法令等に抵触する事態が発生した場合には、当社企業グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
事業活動に関連して、提供するサービス又は製品に関する責任、労務問題等に関し、訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては損害賠償請求負担や信用の失墜等により、当社企業グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。また、当社企業グループでは、提供するサービス又は製品が、第三者の知的財産権を侵害することの無いように、啓蒙及び社内管理体制を強化しておりますが、当社企業グループが把握できないところで第三者が既に知的財産権を保有している可能性があります。この場合、侵害を理由とする訴訟提起又は請求を受け、当社企業グループが損害を負担し、又は代替技術の獲得もしくは開発を余儀なくされ、当社企業グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
当社企業グループが保有する有価証券等の評価は、国内・海外の経済情勢や株式市場など金融市場の動向に依存し、影響を受けるため、資金運用等、投資における重要なリスクと捉えております。当社企業グループでは、有価証券等の時価を適時に把握することにより、リスクの最小化に取り組んでいますが、リスクを完全に回避することは難しく、資産価値の下落により当社企業グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。また、当社企業グループの保有する金融商品の価値が下落した場合、多額の損失が発生する可能性があります。加えて、今後、金融商品の時価に関する会計上の取扱いに関する制度・基準等が見直された場合には、当社企業グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
地震や風水害等の自然災害、火災等の事故、大規模なシステム障害、感染症等による事業所閉鎖、物理的なテロやネットワークテロなど、外的な脅威が顕在化した際には、事業所、オフィスの確保、要員の確保、安全の確保等の観点から事業の継続に支障が発生し、当社企業グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
当社企業グループは、主力であるソフトウェア開発事業の他、先端技術関連事業、新規事業分野における事業規模の拡大、事業領域の拡大及び収益基盤の強化を目的とした積極的なM&A及び資本・業務提携を推進しています。投資にあたっては、外部専門家の協力のもと、詳細なデュー・デリジェンスを実施するとともに、取締役会等において、事前に投資効果やリスク等を十分に検討した上で、実行しております。しかしながら、経営環境の変化等を要因として、当初見込んでいた利益が得られず、当該投資に対する回収可能性が低下する場合があります。回収可能性が低下する場合、経営の効率化及び経営基盤の強化のため、事業再編等を実行することもありますが、この場合において、一時的に再編に伴う費用が発生する可能性があり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、事業再編等を適切な時期や方法で実施できないこともあり、この場合、投資の全部又は一部が損失となる、あるいは追加出資が必要になる等、当社企業グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
当連結会計年度における当社企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
また、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)は、海外経済情勢に起因する景気の不透明感や為替・株式相場の動向、自然災害など、懸念事項は多々ありましたが、個人消費の回復や底堅いインバウンド需要、企業の収益性改善等が後押しし、経営環境は、回復基調が継続しております。
このような経営環境の中、企業の競争力と成長力を強化するための「第4次産業革命」や「働き方改革」「労働力不足」に対する取組みは、生産性改善に寄与するソフトウェア開発、システム開発の更なる需要を喚起し、これまでのコア技術(アプリケーション開発技術、ITインフラ構築技術、組込み技術)に先端技術(AI、ロボティクス、IoT等)を加えた幅広い事業領域を有する当社企業グループにとって、優位性を発揮できる機会となっております。
当社企業グループは、事業機会を着実に取り込み、更なる飛躍を果たすため、2016年4月「デジタル変革をリードする」ことを標榜した5ヶ年のビジョン「CRESCO Ambition 2020」を掲げ、業績目標の達成、重点施策の具現化、企業価値の向上を目指しております。
-コーポレートスローガン-
Lead the Digital Transformation ~『クレスコグループ』はデジタル変革をリードします。~
当該ビジョンのもと、当連結会計年度は、不採算案件の収束及び極小化に向けた対応をはじめ、市場の変化に即した顧客ポートフォリオ及び事業体制の見直しを図るとともに、新規顧客の開拓、先端技術を取り込んだ新規事業・サービスの開発に注力いたしました。また、グループ連携の強化や品質管理の再徹底を通じて、リソースに応じた適正な受注量の確保と顧客満足度の更なる向上に努めてまいりました。その他、エバンジェリスト活動の一環として、技術研究の成果発表や各種サービス・ソリューションのプロモーション活動を引き続き、推進いたしました。
良好な経営環境が継続している反面、エンジニア不足は、受託開発事業において、業績拡大のボトルネックになっております。当社企業グループでは、全社的な生産性改善活動(自社向けのイノベーション活動)はもとより、開発リソースの確保、受注単価の引き上げ、選別受注を積極的に実施し、業績の巻き返しに取り組んでまいりました。
なお、当連結会計年度のトピックスは、以下のとおりです。
2018年4月:
・㈱アイオスと㈱アプリケーションズの経営統合を完了
・関西地区における子会社(㈱メクゼスと㈱アイオス関西営業所)の組織統合を完了
・当社が大阪事業所を開設
2018年5月:
・日本経営システム学会「第60回全国研究発表大会」で当社社員が講演
・クレスコ北陸㈱が、石川県情報システム工業会主催の「e-messe kanazawa 2018」に出展
2018年6月:
・「Interop Tokyo 2018」にAIソリューションMinervaeシリーズを出展
2018年7月:
・RPAプラットフォーム「UiPath」の認定リセラー・パートナー契約を締結し、販売を開始
・電子情報通信学会において、角膜形状解析画像の機械学習を用いた分類に関する共同研究成果を発表
2018年8月:
・プロジェクトマネジメント学会「2018年度秋季研究発表大会」で当社社員が講演
2018年9月:
・行使価額修正選択権付第5回及び第6回新株予約権(行使許可条項付)の取得及び消却(2018年10月10日付)を発表
・アルス㈱の株式取得、子会社化(2018年10月1日付)を発表
2018年10月:
・UiPath社の新パートナープログラム「トレーニング・アソシエイト」に参画
・オープンイノベーションを推進する自社主催セミナー(主にAI及びRPA(Robotic Process Automation)関連)の提供開始
・㈱アイオスにおけるイーテクノ㈱の株式取得、子会社化(2018年11月1日付)を発表
2018年11月:
・人工知能学会「合同研究会2018」で当社社員が講演
・筑波実験動物研究会 第56回講演会で当社社員が講演
・当社IRサイトが、大和IR「2018年インターネットIR表彰」で「優秀賞」を受賞
2018年12月:
・「第57回 日本網膜硝子体学会総会」で当社社員が講演
・当社IRサイトが、モーニングスター「Gomez IRサイト総合ランキング 2018」で「IRサイト優秀企業:銀賞」を受賞
・当社IRサイトが、日興アイ・アール「2018年度 全上場企業ホームページ充実度ランキング調査」の総合ランキングで「最優秀サイト」を受賞
2019年1月:
・当社による連結子会社であるクレスコ九州㈱の吸収合併(簡易・略式)を発表(2019年4月1日付)
・情報処理学会ソフトウェア工学研究会「ウィンターワークショップ2019・イン・福島飯坂」で当社社員が論文を発表
2019年2月:
・日経BP社の書籍「AIプログラマになれる本」を当社社員が執筆(共著)
2019年3月:
・当社の技術研究所が「オープンハウス2019」を開催
・翔泳社の書籍「現場で使える!Watson開発入門」を当社社員が執筆(共著)
・当社の次期組織変更及び人事異動(2019年4月1日付)を発表
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高352億30百万円(前年同期売上高333億28百万円)、営業利益32億7百万円(前年同期営業利益30億91百万円)、経常利益36億58百万円(前年同期経常利益34億92百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益22億85百万円(前年同期親会社株主に帰属する当期純利益22億2百万円)と増収増益となりました。
セグメント別の状況は、以下のとおりであります。
①ソフトウェア開発事業
ソフトウェア開発事業の売上高は、288億98百万円(前年同期比4.2%増)となり、セグメント利益(営業利益)は、32億54百万円(前年同期比5.2%減)となりました。業種別の売上高を比較しますと、主力の金融分野においては主として銀行の大型案件が一段落した影響により、前年同期を14億29百万円下回りました。公共サービス分野につきましては、主として旅行業及び人材サービス業向け案件の増加により前年同期を7億51百万円上回りました。流通・その他の分野は、主として㈱アイオスにおける受注増加及び㈱ネクサスを2018年1月より連結した影響により前年同期を18億51百万円上回りました。
②組込型ソフトウェア開発事業
組込型ソフトウェア開発事業の売上高は、62億85百万円(前年同期比15.2%増)となり、セグメント利益(営業利益)は、11億46百万円(前年同期比26.6%増)となりました。製品別の売上高を比較しますと、通信システム分野においては、前年同期を16百万円上回りました。カーエレクトロニクス分野では、前年同期を3億48百万円上回りました。情報家電等、その他組込型分野につきましては、前年同期を4億62百万円上回りました。
③その他
商品・製品販売事業等その他の売上高は、46百万円(前年同期比67.9%減)となり、セグメント利益(営業利益)は、4百万円(前年同期比61.5%減)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製造原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度末における資産総額は前連結会計年度末に比べ12億44百万円増加し、253億72百万円となりました。
流動資産は前連結会計年度末に比べ13億85百万円増加し、162億81百万円となりました。これは主に、現金及び預金が6億72百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が10億57百万円、有価証券が4億93百万円、「その他」に含まれる未収入金が4億28百万円それぞれ増加したことによるものです。
固定資産は前連結会計年度末に比べ1億41百万円減少し、90億91百万円となりました。これは主に、ソフトウェアが4億30百万円、繰延税金資産が3億9百万円、のれんが2億48百万円それぞれ増加したものの、投資有価証券が11億6百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べ2億16百万円増加し、92億35百万円となりました。
流動負債は前連結会計年度末に比べ4億56百万円増加し、58億58百万円となりました。これは主に、短期借入金が91百万円、未払金が66百万円それぞれ減少したものの、「その他」に含まれる固定資産取得未払金が2億36百万円、未払法人税等が1億54百万円、賞与引当金が1億38百万円、買掛金が1億21百万円それぞれ増加したことによるものです。
固定負債は前連結会計年度末に比べ2億40百万円減少し、33億76百万円となりました。これは主に、長期借入金が2億80百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末における純資産合計は前連結会計年度末に比べ10億27百万円増加し、161億37百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が4億19百万円減少したものの、利益剰余金が14億65百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ6億91百万円減少し、62億1百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは18億24百万円の収入(前年度21億74百万円の収入)となりました。
これは主に、法人税等の支払額が11億12百万円、売上債権の増加額が9億49百万円あったものの、税金等調整前当期純利益が33億86百万円、利息及び配当金の受取額が3億51百万円あったことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは12億38百万円の支出(前年度1億79百万円の支出)となりました。
これは主に、投資有価証券の償還による収入が11億91百万円、有価証券の売却による収入が10億7百万円、有価証券の償還による収入が3億80百万円あったものの、有価証券の取得による支出が18億58百万円、投資有価証券の取得による支出が18億15百万円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が3億54百万円あったことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは12億78百万円の支出(前年度6億6百万円の支出)となりました。
これは主に、配当金の支払額が8億19百万円、長期借入金の返済による支出が3億56百万円あったことによるものです。
当社企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたりまして、貸倒引当金、賞与引当金、受注損失引当金及び退職給付に係る負債等の見積り計上を継続的に行っておりますが、この見積り及び評価につきましては過去の実績や当社企業グループ所定の計算方法等の合理的と判断される算定基準に基づき行っております。
なお、見積りには不確定要素もあるため、実際の結果と異なる場合があります。
当社企業グループの当連結会計年度の経営成績について、売上高は前年同期に比べて5.7%増の352億30百万円となりました。経常利益は前年同期に比べて4.8%増の36億58百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期に比べて3.8%増の22億85百万円となりました。
ソフトウェア開発事業の売上高は、前連結会計年度に比べて4.2%増の288億98百万円となり、組込型ソフトウェア開発事業の売上高は、前連結会計年度に比べて15.2%増の62億85百万円となりました。
売上原価は、前連結会計年度より15億35百万円増加し、285億56百万円となりました。これは主に労務費が10億54百万円、外注費が6億52百万円増加したことによるものです。
売上原価率は、前連結会計年度と同様に81.1%となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、前連結会計年度から2億50百万円増加し、34億66百万円となりました。これは主に役員報酬及び給料手当が1億20百万円、法定福利費が22百万円、事業税が17百万円、のれん償却費が14百万円、賞与引当金繰入額が12百万円増加したことによるものです。
営業外収益は、前連結会計年度より30百万円増加し、5億25百万円となりました。これは主に有価証券売却益が1億33百万円減少したものの、受取利息が1億35百万円、デリバティブ評価益が30百万円それぞれ増加したことによるものです。
営業外費用は、前連結会計年度から20百万円減少し、74百万円となりました。これは主に投資顧問料が46百万円増加したものの、デリバティブ評価損が49百万円、自己株式取得費用が21百万円それぞれ減少したことによるものです。
特別利益は、前連結会計年度から1億43百万円減少し、85百万円となりました。これは主に投資有価証券売却益が85百万円、関係会社株式売却益が58百万円減少したことによるものです。
特別損失は、前連結会計年度から53百万円減少し、3億58百万円となりました。これは主に創立記念関連費用が48百万円増加したものの、投資有価証券評価損が1億24百万円減少したことによるものです。
当社企業グループは、お客様の要求事項に基づき、システムや製品の設計、開発、保守・運用サービス等を行うシステムインテグレーション、受託ソフトウェア開発を主軸とし、事業を展開しております。したがって、景気の動向により各企業のIT投資計画の見直しや変更が実施された場合、受注量や受注額が大きく増減し、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
事業別では、ソフトウェア開発事業は、金融関連分野の売上比率が高くなっておりますので、為替相場の大幅な変動や世界規模の金融不安が、銀行、生損保、証券などの各企業のIT投資に影響を与える可能性があります。また、組込型ソフトウェア開発事業は、製品分野(通信システム分野、カーエレクトロニクス分野、その他)によって異なるものの、各メーカー企業の製品開発サイクルや需要動向、為替相場の大幅な変動などが、各企業のIT投資に影響を与える可能性があります。
受託ソフトウェア開発に関しましては、引き合い、見積り(受注単価、納期、品質等)、受注段階からプロジェクトの立ち上げ・計画段階、開発、納品の各段階において、レビュー及び品質管理を徹底し、合わせてプロジェクトマネジメント力の強化と一貫したプロジェクト管理の徹底に努め、プロジェクト収益の確保、不採算案件発生の未然防止を図っております。しかしながら、計画や体制の見直しや要求事項・仕様の変更など、プロジェクトの進捗に伴い、リスクは増大する傾向にあり、トラブルが全く発生しない、という保証は難しく、万が一、トラブルが発生した場合、追加コストの発生や検収の遅延、損害賠償等により、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
当社企業グループが保有する有価証券等の評価は、リスクの最小化に取り組んではおりますが、国内・海外の経済情勢や株式市場など、金融市場の動向に依存し、影響を受けるため、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。また、当社企業グループは、M&Aや協業先企業への出資を積極的に実施し、事業拡大を図っておりますが、当該企業の動向により、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
当社企業グループの主な資金需要は、運転資金及び設備投資資金等であります。これらの資金につきましては営業活動による収入のほか、安定的な支払能力を確保するため、資金繰りの状況や金融情勢を勘案し、銀行からの借入れにより調達しております。
季節資金は、賞与や納税等季節性のある支払に充てるためのものであり、原則として営業キャッシュ・フローでまかなうこととしております。
設備資金は、社内で使用するソフトウェア及びソフトウェア開発・組込型ソフトウェア開発業務に使用するPCやサーバーの購入が主なものであり、基本的には手持資金でまかないますが、設備資金が多額の場合は銀行より長期借入金での資金調達も随時検討しております。
a. 事業環境と経済の見通し
2019年度の経済見通しは、内外の経済は先行きの不透明感が拭いきれないものの、事業環境自体は、企業の「デジタル変革(デジタルトランスフォーメーション:Digital Transformation、DX)」が生み出す需要に支えられ、概ね良好に推移すると予測いたします。2019年3月の日銀短観におけるIT投資の見通しでは、企業規模や業種、業態によって濃淡がありますが、クラウドやAI等の技術を利用した新しい製品やサービスにより、事業の変革を図り、価値創出や競争優位を確立するトレンドに大きな変化はなく、引き合いは、引き続き増加する見込みであります。
当社の主要セグメントにおいて特に成長が見込まれる分野
・ソフトウェア開発事業 :人材、旅行、物流
・組込型ソフトウェア開発事業:カーエレクトロニクス、情報家電
各分野は、「デジタル変革」の到来により、お客様層の裾野が更に拡大する局面にあり、当面の成長を見込んでおります。基幹系のシステム更改、新規サービス対応システム、新商品の組込みシステム、人材不足に起因する生産性向上を目的とするシステム(AI、RPA)、ハードウェア、運用のコスト削減を目的とするクラウドへの移行などは、有望なビジネスになると見込んでおります。
幅広い技術領域を有する当社企業グループが提供するサービスは、これらのトレンドを概ね取り込めるポジションにあり、あらゆる企業や団体、産業から「デジタル変革」のメインITパートナーとして期待されております。当社企業グループは、「デジタル変革」をリードし、お客様がビジネスモデルの革新を通じて自らの成長を実感できる現実的な提案をスピーディに行うため、事業の柱であるソフトウェア開発事業、組込型ソフトウェア開発事業において、技術及び品質の面で更なる強化を図ってまいります。あわせて、先端技術を積極的に取り込み、お客様の成長に寄与するサービス及びソリューションを充実させ、社会に貢献してまいります。
b. 不採算案件の未然防止及び早期の収束
ソフトウェア開発のプロジェクトにおける不確実性は避けて通れない最大の事業リスクであります。発生した不採算事業の徹底的な原因分析と再発防止及び不採算案件の撲滅に向けた取組みは、これからも継続すべき重点事項と認識しております。案件受注時及び案件着手後の早期の段階において、顧客の要望や技術的難易度などの諸条件についてリスクを分析し、収益が見通しどおりに確保できるか、などについて多段階のレビューを実施し、案件の精査を行っております。また、不採算案件の発生時は、重点プロジェクトとして、モニタリングを徹底し、全面的な支援体制の中、お客様の信用のキープのため、早期収束を図っております。
c. 技術力と品質の向上
洗練された技術力と確かな品質の実現に向けて、事業部門から独立した品質・コンピテンシー管理室による組織横断的な活動(プロジェクトの監視と社員向けの品質教育)の他、ビジネスニーズから採用、育成を一貫する人材開発や多種多様なスペシャリストの育成等を軸に、クレスコグループの技術力と品質の強化を図っております。また、ソフトウェア開発のマネジメントサイクル(要件定義、設計、製造、テスト等、各局面の一連の流れ)においては、独自に定めた「品質保証プロセス体系」(※)をプロジェクト推進の基本とし、多段階レビューやトレーニングを通して、品質の向上に努めております。その他、技術研究所が主催する先端技術をベースとした次世代人材育成プログラムによる高度専門技術者の育成や、プロジェクトマネジャーに対するPMP資格(アメリカ合衆国に本部を置く非営利団体Project Management Institute が主催しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格)の取得プログラムを実施し、マネジメント品質の向上も図っております。
※品質保証プロセス体系とは、品質管理を効果的に実施するために独自に構築した体系であり、提案からプロジェクトの実施、納品に至るまでの全てをカバーする「開発標準体系」をベースに、各局面を確実に実施していくことを目指したものです。
d. 知的財産の活用
当社企業グループは、「モノ作り」が基本であり、様々なプロジェクト実績を通じて、多くのアイデアやノウハウ、特許等のナレッジを有しており、このナレッジを「知的財産」として、共有・活用し、事業の競争優位性の確保や生産性向上に結びつけることが重要と考えております。
部門横断型のエキスパート制度の導入や知的財産(知識・知見・経験)の社内公開、特許化といった諸施策を通じて、「人と知的財産」という経営資源の質的向上を図り、品質管理、新製品・サービスの開発、戦略立案等、あらゆるビジネスシーンで英知を結集して、持続的な成長を目指してまいります。
e. 収益性の向上
個別受注案件の収益性は大きな課題であります。業務量の確保という観点に偏らぬよう見積り内容、受注条件等に関するレビューにより収益性の評価を十分に行うとともに、従来の事業とは一線を画した新たなビジネスモデルの構築を推進し、収益性の向上を目指してまいります。また、開発及び構築業務において、生産性向上ツールの開発やソフトウェアの知的財産化、パッケージソフト等の既製品の利用、設計手法や業務ノウハウといったナレッジの共有化などを推進し、収益性を確保してまいります。
f. 事業ポートフォリオの見直しと高収益事業の拡充
技術革新の進展と経済状況の変化により、IT産業に対する市場のニーズは大きく変化しております。情報投資は時代の趨勢により、その内容は変動するものの決して枯渇するものではありません。当社企業グループにおきましても、プロジェクトマネジメント力の強化等を継続し、従来の受託開発モデルの収益性向上を図るとともに、新たな収益領域となる市場を積極的に開拓し、新たな事業ポートフォリオを策定してまいります。また、当社企業グループの豊富な経験と技術力を結集し、最適なソリューション提案を行うサービスビジネス事業を拡充してまいります。
g. セキュリティ意識の向上
セキュリティ事故の内外に及ぼす影響に鑑み、ポリシーを定め、セキュリティ管理を強化しております。事業環境の変化や事業を取り巻くリスクに応じて、物理的対策、技術的対策、運用管理面の対策を適宜変更し、対応しておりますが、最大の脅威は「人間」つまりヒューマンエラーと認識しております。不正行為、誤操作等は、個人の意識に起因する面が多く、管理が難しい側面がございますが、コンプライアンスに関する定期的な教育研修や自己点検(コンプライアンスチェック)の実施などを通じて、セキュリティ意識の向上を徹底し、情報資産の安全対策に努めてまいります。
2019年度の情報サービス産業全体の動向は、企業の循環的な業績改善や「攻めのIT経営」を背景としたIT投資の活発化に加え、デジタル技術を活用したビジネスモデルの革新を推進する「デジタル変革」の潮流に乗り、システム開発の需要が確実に見込まれます。日本情報システム・ユーザー協会が実施している「企業IT動向調査2019」によれば、47.6%の企業が、2019年度の予算を昨年度に引き続き、「増やす」と回答しています。足許の営業状況からもお客様の投資意欲を窺うことができ、需要の更なる押し上げが実感できます。
このような経営環境において、持続的な成長と企業価値の向上を実現するため、2019年度は、前年度の教訓を活かし、今一度、品質管理の強化と生産性の向上を軸に足固めをしつつ、成長に弾みをつける時期にある、という認識でおります。
当社企業グループは、システムインテグレーションを含むソフトウェア開発(ITシステム基盤構築、アプリケーション開発、組込み型開発)を事業の柱とし、各種サービス・ソリューションやITコンサルティングを提供しております。
ITサービスのコモディティ化と低価格化が進む中、クラウドを活用したシステムを中心に、市場は拡大し、IoT、AI/機会学習、RPAといった先端技術のトレンドと相まって、投資意欲は一層拡大する、と予測しております。この大きな流れをしっかりと取り込み、自らも競争力を強化するイノベーションを実現し、高度化、多様化するお客様ニーズにスピーディに対応してまいります。
また、当社企業グループ各社が長年培ってきた営業力と経験を活かし、お客様の環境変化をいち早く捉え、お客様のビジネスチャンスを支援する新規性と利便性を備えたサービスを開発するとともに、当社企業グループの協業や他社とのアライアンスを含めた事業を展開いたします。
(注)1 当社は、1988年4月1日にテクトロン㈱と㈱メディアリサーチが合併し、新設会社として設立されましたが、日本アイ・ビー・エム㈱は㈱メディアリサーチとの基本契約を引継いでおりますので、当社としましての基本契約は1988年4月1日からとなります。
2 上記契約の契約期間につきましては、一年ごとの自動更新となっております。
当連結会計年度の研究開発活動は、医療領域での高度な知識を持っておられる医師たちとの共同研究で追究・検証し、さらに実用化へ向けた活動などを中心に行ってまいりました。また、今後ますます多様化、高度化する顧客ニーズに対応するため、ソフトウェア開発やインターネットを介して日々発展している様々な技術、人工知能や次世代プラットフォーム等あらゆる経営資源の発掘を目的として、幅広く取り組んでおります。
研究開発のテーマとしては「先端技術に関する研究開発」「ソリューションに関する研究開発」「開発技術に関する研究開発」に大別されます。
先端技術に関しては、大きく飛躍したのが機械学習に関する領域となります。特に、眼科領域における深層学習を用いた医大との共同研究は複数行ってきており、その成果を眼科学会や人工知能学会、さらには眼科の国際ジャーナルにおいても登録公開・発表してまいりました。眼科領域で培った技術を他の産業にも展開する取り組みにも着手しはじめております。この取り組みはまだ始めたばかりですが、成果の検証ができた段階で公開させていただき、より幅広い業界への適用を目指したいと考えております。また、次なる破壊的技術の候補となる技術に関しましても、調査及びベンチマークなどの活動を継続しております。
先端技術に関する活動の結果を用いて、実ビジネスへの展開にも取り組んでおります。眼底疾患における研究成果を第一弾として実機に搭載することに成功し、この春より販売が開始されました。このような実ビジネスへの適用に関しては、当社の技術研究所及びビジネスイノベーションセンターが協力し、実装を行う活動に取り組んでまいりました。
主たる業務となるシステム開発工程における開発の標準化、効率化、生産性向上、品質向上、管理手法などについて研究を行い、その成果をサービスコンピテンシー統括部及び品質・コンピテンシー管理室に展開し、共同で事業部門への展開を行っております。
なお、当連結会計年度における当社企業グループの研究開発費の総額は