(1)会社の経営の基本方針
当社は1962年の創業以来、自主自立の精神で、企業理念『わが社は、最新の情報技術を提供し、お客様の繁栄に寄与するとともに、社員の生きがいを大切にし、社会と共に発展することを目指します。』に則り、経営を続けてまいりました。今後も当社はこの精神のもと、『情報通信技術で社会とお客様の繁栄に寄与し、最も信頼されるパートナー企業となる』ことを経営ビジョンに掲げ、できる限りお客様に近い位置に存在し、お客様の真のニーズ・課題を、共に考え、解決案を提案し、実現していく企業を目指してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、成長性と収益性の拡大を追求して企業価値を高めることが株主重視の経営であると認識し、経営指標としては、売上高、営業利益、株主資本利益率を重視しております。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
当社グループが属する情報サービス産業においては、クラウドコンピューティング、AI(Artificial Intelligence)、IoT(Internet of Things)、RPA(Robotic Process Automation)、ブロックチェーン、マイクロサービス等の技術革新によるデジタルトランスフォーメーション(以下DX)の潮流が、企業の競争力強化に向けた戦略的投資需要を高め、IT投資需要は増加基調で推移していくことが見込まれております。
当社グループでは、2019年4月から2022年3月における中期経営計画「Shift to the Smart SI」に基づき「次世代型システムインテグレーター」を目指し、市場の潜在ニーズを捉え、デジタル技術の新たな潮流に対応した次世代型のシステムインテグレーション(以下SI)事業へと進化することをビジョンに掲げております。
このビジョンを実現するために、当社グループは二つの基本戦略を定めております。
一つ目の「高付加価値SIサービスの追求」では、顧客のDX推進に対して、最新の要素技術を活用して顧客の価値創造ニーズに応えるサービス事業を推進いたします。
二つ目の「SIモデル変革の推進」では、高付加価値SIサービスを実現するための基盤づくりや、高生産性と高品質を両立したSIプロセスの整備などをイノベーション的アプローチで実現し、他社との差別化を図ってまいります。
①高付加価値SIサービスの追求
顧客のDX推進に対して、最新の要素技術を活用して顧客の価値創造ニーズに応えるサービス事業を推進する
ⅰ)最新技術による顧客のDXの支援
ⅱ)ITサービスマネジメント、専門業務知識を含めたノウハウによる経営課題の解決の支援
ⅲ)ビジネスアーキテクト、ITアーキテクトを活用した解決の支援
②SIモデル変革の推進
ⅰ)広範囲でサービス品質の高いビジネス手法への変革
個別の特定プロジェクトでハイスキル人材を活用する現状から、複数の案件で活用するなど、より当社全体がサービス品質水準を高めるビジネス手法の確立を図る
・ハイスキル人材を集約、広範囲のプロジェクトで活用できる手法の構築
・顧客とサービスレベルやインセンティブ等を合意するなど、当社独自の契約モデルの構築
ⅱ)品質担保プロセスの効率化
プロジェクト管理、品質担保プロセス等の効率化を図るとともに、顧客のシステム開発に関わる負荷を軽減したSIサービスの確立
・品質担保プロセス、付帯作業等のスリム化
・次世代技術(自動化)等を活用したSIモデルの効率化
なお、今後のわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、個人消費を中心とした内需の悪化によって、一時的な成長鈍化が期初に見込まれるものの、今春より順次開始されたワクチン接種等を背景に、景気は緩やかに回復していくものと思われます。
情報サービス産業においても景況悪化に伴うICT投資の抑制が想定される一方、新しい生活様式への移行に伴い、クラウド化やキャッシュレス化など、新技術を活用したDXに向けた高付加価値SIサービス分野の引き合いはこれまで以上に多くなることが予想されます。
今後に向けて当社グループは、これら高付加価値SIサービス分野のニーズの一層の高まりに対応し、中期経営計画の方針を維持し、「次世代型SI事業」の拡大に向け市場ニーズに適時・的確に応えることができる技術力の保持と、新規ビジネスの創出に向けた取組みを強化して参ります。
当社グループの事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項は、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(2021年6月29日)現在において判断したものであります。
(1) 情報サービス産業における経営環境の変化及び価格競争等の影響
情報サービス産業においては、国家的なIT戦略や企業の生き残りをかけた戦略的情報システムの導入、モバイルやブロードバンドの普及による利用者の拡大等、IT需要の高まりとともにその裾野は拡大しております。しかしながら、日本経済が低迷又は悪化する場合には、顧客の情報化投資が減少するおそれがあり、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。
また、国内における情報サービス産業は激しい競争状態にあります。これら競合会社との直接的競合が生じた場合や競合各社が市場に大きな影響を与える商品や技術を開発した場合、当社グループに対しての一層の価格引き下げ圧力や当社グループの提供するサービスや製品が陳腐化し、競争力の低下を招く可能性があります。
(2) 人材の確保や育成
人材の新たな確保と育成は当社グループの事業運営には重要であり、人材の確保又は育成できなかった場合には、当社グループの将来の成長、経営成績等に影響を与える可能性があります。
(3) アライアンスパートナーとの協力体制
当社グループは、事業運営に関連して、ベンダーや協力会社等、様々なパートナーとの協力体制を構築しております。これらのパートナーとの関係に変化が生じた場合、サービスの提供もしくは適正な価格でのサービスの提供が困難になる等により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
(4) システム開発サービスにおける見積違い及び納期遅延等の発生可能性
当社グループでは、作業工程等に基づき発生コストを予測し見積りを行っておりますが、開発期間の短期化及び機能の複雑化など顧客からの要請は高度化しており、当初想定した以上の開発工数の増加や機能改善による追加コストにより、当初見積ったコストを上回り低採算または採算割れとなる可能性があります。また、当社グループが顧客との間であらかじめ定めた期日までに作業を完了・納品できなかった場合には遅延損害金、最終的に作業完了・納品できなかった場合には損害賠償責任が発生する可能性があります。
(5) 納品・検収後のシステムの不具合
当社グループは、ISO9001の認証を取得し製品やサービスの品質向上に取組んでおり、現在までシステムの不具合に関し訴訟等重大な影響を受ける損害賠償等を請求されたことはありませんが、当社グループの過失によるシステムの不具合が顧客に損害を与えた場合には、損害賠償請求負担及び信用の失墜等により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
(6) 特定の顧客への依存
当社グループは、日本電信電話株式会社グループ、日本アイ・ビー・エム株式会社グループ及び富士通株式会社グループ等への売上高比率が多くを占めると想定いたしますが、これら顧客において事業方針の変更がなされた場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
(7) 情報漏洩
当社グループは、事業において顧客の機密情報(個人情報を含む)に触れる場合があります。当社グループでは、ISO27001の認証を取得すると同時に、プライバシーマークを取得し、厳格な管理体制の整備を行っております。しかしながら、何らかの理由により機密情報の外部への漏洩が生じた場合、顧客より損害賠償請求を受ける可能性があり、また当社グループの信用の失墜を招くことにより、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
(8) 知的財産権侵害リスク
現在国内においてビジネスモデル特許は広範囲な権利を有し、その範囲が不明確な特許が認められる可能性があります。従いまして、クラウドサービスを始めとする当社グループのサービス分野において、第三者の特許権等の知的財産権を侵害するとしてサービス提供の差し止め、損害賠償等の請求を受ける可能性があります。
また、当社グループはシステム開発業務において、第三者が開発したプログラム等を利用する場合があり、使用権の許諾を有した上で利用することとしておりますが、第三者の著作権等の知的財産権を侵害するとして損害賠償請求、使用差し止め請求等を受ける可能性があります。
(9) 長時間労働と労務問題
提供するサービスや構築システムの社会性の高さ、またシステム開発の属人性の高さから、緊急時において長時間労働が発生する可能性があり、健康問題や労務問題につながる可能性があります。
(10) コンピューター設備への影響
当社グループは、コンピューター設備を保有しておりますが、災害や停電の他、不正アクセスやコンピューターウィルス等による被害が発生した場合、システム開発やサービスが遅延・中断することにより、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
(11) デリバティブ取引
当社グループは、効果的かつ効率的な資金運用のため、運用資金の上限設定及びリスク分散を基本方針として他社株転換社債等のデリバティブが組み込まれた複合金融商品への投資を行うことがありますが、対象銘柄の株価下落などがあった場合には損失が発生し、業績に影響を与える可能性があります。
(12) 自然災害等の発生による影響
地震・台風等の自然災害や、火災やパンデミックの発生等により、予期せぬ事態が発生した場合に備え、当社グループは事業継続のための対応を実施、検討しておりますが、災害の状況によっては、業務の全部または一部が停止し当社グループの業績に影響する可能性があります。
(13) 投資活動による影響
当社グループは、新規事業の立ち上げや事業拡大を目的として、資本提携、企業買収、子会社の設立などを行っております。これらの実施に当たっては、事前に収益性や回収可能性について調査・検討を行っておりますが、経営環境の変化等により投資先の事業が当初の想定とおりの成果を得られない場合、投資の損失の発生、あるいは、追加資金拠出が必要となる等、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 新型コロナウイルス感染症による影響
当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため、原則在宅勤務へ移行するとともに、出勤を要する従業員については時差出勤とするなど、従業員の健康と安全の確保と事業継続の両立を図っております。しかしながら、開発プロジェクトメンバーやお客様、協力会社関係者等において、新型コロナウイルスに感染し、関係者同士の接触等により感染が拡大した場合は、出勤停止措置等により、開発プロジェクトが一定期間中断される可能性があり、状況が長期化した場合には業績が悪化するリスクがあります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以 下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にありますが、社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていくなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあり、持ち直しの動きがみられております。ただし、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動などの影響を注視する必要があります。
このような状況の中、DXの推進が企業における喫緊の課題として浮き彫りとなってきており、情報サービス産業においては、ビジネスの在り方や働き方の変革に対するニーズが一層高まると考えております。
このような環境の中で、当社グループは2019年4月から2022年3月における中期経営計画「Shift to the Smart SI」に基づき「次世代型システムインテグレーター」を目指し、市場の潜在ニーズを捉え、デジタル技術の新たな潮流に対応した次世代型のSI事業へと進化することをビジョンに掲げております。
このビジョンを実現するために、当社グループは二つの基本戦略を定めております。
一つ目の「高付加価値SIサービスの追求」では、顧客のDX推進に対して、最新の要素技術を活用して顧客の価値創造ニーズに応えるサービス事業を推進いたします。
二つ目の「SIモデル変革の推進」では、高付加価値SIサービスを実現するための基盤づくりや、高生産性と高品質を両立したSIプロセスの整備などをイノベーション的アプローチで実現し、他社との差別化を図ってまいります。
当期は、中期経営計画「Shift to the Smart SI」に基づく取り組みを推進し、外部環境変化への柔軟な対応や、推進上の諸課題に確実に対応・改善を図ることを方針として参りました。主な取り組みは以下のとおりです。
1) 基本戦略「高付加価値SIサービスの追求」に関する取り組み
当社は、顧客の価値創造ニーズに応える高付加価値SIサービスを拡大するために、今後の社会やビジネスに大きなインパクトをもたらすテクノロジーを注力分野として見定め、人材育成や事業開発を積極的に行なって参りました。特に、2020年3月期より重点戦略分野として定めているアジャイル関連事業、セキュリティ関連事業などが順調に拡大し、2021年3月期においては、当該事業の売上高は計画比112.1%の3,362百万円、連結売上高構成比の12.3%を占めるまでに成長いたしました。
a.重点戦略分野 アジャイル関連事業
当社は、国内のエンタープライズ・アジャイル市場を拡大するために、過年度より産学連携による共同研究や、グローバル企業との協業などの取り組みを推進して参りました。当期においては、人材育成に注力し、アジャイル関連技術者を190名規模(前期比90.2%増)まで拡大いたしました。また、2020年2月に締結したグローバルシェアNo.1の大規模アジャイルフレームワークSAFe®を提供する米国Scaled Agile, Inc.とのゴールドパートナー契約によるアライアンスの強化に基づき、企業の迅速な経営判断、システム開発に資するコンサルティングサービス、教育サービスの提供を行いました。これらの取り組みにより、アジャイル関連事業の売上高は前期比54.6%増と順調に拡大しております。
b.重点戦略分野 セキュリティ関連事業
セキュリティ関連事業においては、資本・業務提携先であるネットワークセキュリティ分野に強みを持つ株式会社LTE-Xとローカル5Gを活用したSIソリューションの開発に向け、PoC案件を受注・推進した他、同社が保有する特許技術LTE over IPを活用し、リモートワークユーザの増大にも対応可能なクラウド型セキュアアクセスサービス「Tegata」の提供を開始いたしました。また、企業におけるパブリッククラウドの活用拡大に伴うセキュリティリスクに対し、世界的なベストプラクティスを活用したクラウドセキュリティ自動診断サービスを提供開始するなど、サービス強化に取り組みました。
2) 基本戦略「SIモデル変革の推進」に関する取り組み
当期は、2020年3月期に締結した他社との業務提携や、M&Aにより取得した子会社とのシナジー創出など、オープンイノベーション活動を推進いたしました。具体的には上記「高付加価値SIサービスの追求」の他社との協業推進や、マイグレーション需要の高いSAP分野に強みを持つ株式会社八木ビジネスコンサルタントをM&Aにより取得し、当社のソリューション事業部門と連携した顧客基盤・サービス提供体制の増強を行いました。
また、当社の提供サービスのさらなる品質向上や、開発プロジェクトにおける品質担保プロセスを効率化するために、データを活用した評価・分析手法の研究などを実施して参りました。
これらの取り組みが評価され、当社は2021年2月1日、経済産業省が定めるDX認定制度に基づき、「DX認定取得事業者」としての認定を情報サービス産業界で初めて取得いたしました。
■ DX認定制度の概要
DX認定制度とは、2020年5月15日に施行された「情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律」に基づく認定制度です。国が策定した「情報処理システムの運用及び管理に関する指針」を踏まえ、優良な取り組みを行う事業者を申請に基づいて認定するものです。ビジョンの策定や戦略・体制の整備などをすでに行い、DX推進の準備が整っている事業者の「企業がデジタルによって自らのビジネスを変革する準備ができている状態(DX Readyの状態)」を経済産業省が認定するものです。
3) 健康経営に関する取り組み
当社は、社員の健康を重要な経営資源の一つであると捉え、社員とその家族の健康活動に対する積極的な支援と、組織的な健康活動を推進することで「働きやすい、やりがいのある会社」づくりの取り組みを実施しています。また、多様な人材の活躍を目指し女性活躍推進の取り組みも実施しています。
これらの取り組みが認められ、経済産業省と日本健康会議が選定する「健康経営優良法人2020(ホワイト500)」に2018年度に続き認定されました。また、健康企業宣言東京推進協議会と日本健康会議が選定する「金の認定」に3年連続で認定されました。
これらの取り組みを推進した結果、当連結会計年度の業績は、新型コロナウイルス感染症により発生した一部の案件の延伸または一時中断や、受注活動における対面営業の制限等が影響し、売上高は27,292百万円(前年同期比1.8%減)となりました。一方、中期経営計画における事業の高付加価値化が着実に進捗したことで収益性が向上し、営業利益は2,358百万円(前年同期比6.9%増)、経常利益は2,564百万円(前年同期比13.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,711百万円(前年同期比14.1%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して1,697百万円増加し、10,077百万円(前期は8,379百万円)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
法人税等の支払い589百万円などがありましたが、税金等調整前当期純利益2,564百万円などがあり、営業活動によるキャッシュ・フローは2,273百万円(前期は1,299百万円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の取得による支出106百万円などがありましたが、投資事業組合からの分配による収入89百万円、利息及び配当金の受取額58百万円などがあり、投資活動によるキャッシュ・フローは17百万円(前期は△218百万円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払587百万円などがあり、財務活動によるキャッシュ・フローは△594百万円(前期は△518百万円)となりました。
③ 生産実績、受注及び販売実績
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
なお、当社グループは、開発から運用・管理までの一貫したシステム開発サービス及びシステム製品の販売等を一体とするシステム開発事業を営んでおり、当社グループにおけるセグメントは、「システム開発」のみの単一セグメントであります。
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
(注) 金額は、製造原価によっております。
当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。
(注) 金額は、販売価格によっております。
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
・売上高(分野別)
<ITコンサルティング&サービス>
ITコンサルティング&サービスはお客さまのDX推進に向けたIT戦略やシステム化構想の立案、技術コンサルティング、最新の技術や開発手法の教育サービスの提供や、自社開発のクラウドアプリケーションサービスの提供、BI(注1)/DWH(注2)、ERP(注3)/CRM(注4)に関連するソリューションサービスの提供を行っております。当期は、BI/DWH、ETL(注5)等のデータ分析基盤関連や、クラウド型のパッケージソリューション分野が堅調に推移し、売上高は前年同期比91.0%増収の2,458百万円となりました。
<金融ITソリューション>
金融ITソリューションは、金融業向けにシステム化構想・設計・開発・保守などの統合的なITソリューションの提供を行っております。当期はポイントカード関連のシステム開発案件等が堅調に推移したものの、保険業向けの案件が収束したことにより、売上高は前年同期比15.1%減収の13,276百万円となりました。
<公共法人ITソリューション>
公共法人ITソリューションは、流通業、製造業、サービス業や公共向けにシステム化構想・設計・開発・保守などの統合的なITソリューションの提供を行っております。当期は、製造業、運輸業向けの開発案件等が堅調に推移しており、売上高は前年同期比7.9%増収の7,945百万円となりました。
<プラットフォームソリューション>
プラットフォームソリューションは、ITインフラの環境設計、構築、運用支援、ネットワーク製品開発、ネットワークインテグレーション等の提供を行っております。当期は、保険業や官公庁向けのITインフラ構築案件が堅調に推移し、売上高は前年同期比2.8%増収の3,612百万円となりました。
(単位:百万円)
なお、当社グループは今後の事業の方向性を踏まえ当第1四半期連結累計期間から事業分野の見直しを行い、前年同期比較については、前年同期の数値を変更後の事業分野に組み替えて比較しております。
(注)1 BI :Business Intelligenceの略。社内の情報を分析し、経営に生かす手法。
2 DWH:Data Ware Houseの略。データ分析や意思決定のために、基幹系など複数システムから必要なデータを収集し、目的別に再構成して時系列に蓄積した統合データベースのこと。
3 ERP:Enterprise Resources Planningの略。基幹系情報システムのこと。
4 CRM:Customer Relationship Managementの略。顧客管理システムのこと。
5 ETL:Extract/Transform/Loadの略。データベースや基幹システムなど複数の情報源からデータを抽出・加工し、DWHへの書き出しを行う処理のこと。
・売上総利益
当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度と比較し120百万円増加し、5,398百万円となりました。
・営業利益
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度と比較し151百万円増加し、2,358百万円となりました。
・経常利益及び税金等調整前当期純利益
当連結会計年度における経常利益及び税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度と比較し298百万円増加し、2,564百万円となりました。
・親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較し210百万円増加し、1,711百万円となりました。
財政状態の分析
・流動資産
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末と比較して1,617百万円増加し、15,081百万円となりました。
その主な増減要因は、受取手形及び売掛金が93百万円減少したものの、現金及び預金が1,697百万円増加したことによります。
・固定資産
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末と比較して382百万円増加し、3,570百万円となりました。
その主な増減要因は、繰延税金資産が137百万円減少したものの、投資有価証券が565百万円増加したことによります。
・流動負債
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末と比較して410百万円増加し、4,757百万円となりました。
その主な増減要因は、買掛金が82百万円減少したものの、未払法人税等が314百万円、未払費用が152百万円増加したことによります。
・固定負債
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末と比較して34百万円増加し、231百万円となりました。
その主な増減要因は、役員株式給付引当金が18百万円、従業員株式給付引当金が12百万円増加したことによります。
・純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比較して1,555百万円増加し、13,663百万円となりました。
その主な増減要因は、利益剰余金が1,124百万円、その他有価証券評価差額金431百万円増加したことによります。
当社グループが重視している経営指標の売上高、営業利益、株主資本利益率の推移は次の通りです。
・株主資本利益率
株主資本の効率的運用による投資効率の高い経営を図るため、株主資本利益率を重視する経営指標としております。
当連結会計年度における株主資本利益率は、前連結会計年度に比べ0.6ポイント増加し14.2%となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
なお、自己資本比率、時価ベースの自己資本比率、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、次のとおりです。
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
* 連結ベースの財務数値により計算しております。
* 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
* 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
* 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を2019年3月期の期首から適用しており、2017年3月期及び2018年3月期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等になっております。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、人件費、外注費等の運転資金となります。これらにつきましては、基本的に営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金を充当し、状況に応じて金融機関からの借入等による資金調達で対応していくこととしております。
なお、現在の現金及び現金同等物の残高、営業活動によるキャッシュ・フローの水準については、当面事業を継続していくうえで十分な流動性を確保しているものと考えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に際し、当連結会計年度末日における資産及び負債の報告数値及び当連結会計年度における収益及び費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去の実績や当社グループを取り巻く環境等に応じて合理的と考えられる方法により計上しておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の収束時期などを想定することは困難であるものの、当社グループの事業計画の進捗状況等の情報に基づき検討し、同感染症による当社収益における通期への影響は限定的であると仮定して当連結会計年度(2021年3月期)の会計上の見積りを行っております。
・繰延税金資産の回収可能性
当社グループの連結財務諸表に計上されている資産及び負債の金額と課税所得計算上の資産及び負債の金額との間に生じる一時差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して、繰延税金資産を計上しております。将来の税金の回収可能予想額は、当社グループの将来の課税所得の見込額に基づき算出されておりますが、将来の課税見込額の変動により、繰延税金資産が変動する可能性があります。
・受注損失引当金
請負契約プロジェクトの特性に応じて個別に判断を行う必要があることから不確実性があり、実際に発生する製造原価が見積りと異なった場合に翌連結会計年度に係る連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは、情報技術の高度化やその適用・利用分野の拡大等を目指し、新技術の研究開発・調査や新市場・新分野を開拓するための実験・実用化研究を推進しております。
また、長年にわたる情報・ネットワーク分野における技術力を背景として、今後ともお客様のニーズに積極的に応えるため、必要に応じて研究開発費等の技術投資を行う方針であります。
主な研究課題は次のとおりであります。
これらの技術は、顧客への情報化提案や受注案件に適用しております。また、研究成果としては、SIビジネスに対する競争力を高めています。その他、独自のサービスとしてIT業界向け購買管理システム「BP-LINKS」、クラウド型ワークフローシステム「Styleflow」、IT技術者のスキル管理や調達業務管理システム「Meeepa」など既存サービスや、新たな分野として健康経営ソリューションの機能研究・調査やAIを活用したアクティブ・ラーニングにおける学生評価支援のための研究にも力を注いでおります。
当連結会計年度における研究開発費の金額は、