(1)経営成績の分析
当第1四半期連結累計期間(平成30年1月1日~平成30年3月31日)における世界経済は概ね堅調に推移しているものの、米中の貿易摩擦や地政学的リスクをはじめ様々なリスクが台頭する中で推移いたしました。
わが国経済は、企業収益はじめ各種経済指標において改善が見られ、緩やかな回復基調が続いておりますが、上記の世界経済の動きによって受ける影響や地政学的リスクの更なる高まりもある中で推移いたしました。
情報産業につきましては、国内外問わずサーバ仮想化を含むクラウドコンピューティングとそれに伴うITサービスの需要をはじめ、IoT(Internet of Things)やAI(Artificial Intelligence)などの新分野への関心がIT投資を牽引しており、2018年の世界におけるIT支出額は前年比4.5%増の3兆6,830億ドル規模に達する見通しだと言われております。
セキュリティ業界におきましては、引き続き特定の企業や組織を狙う標的型攻撃をはじめ、国家機関などを狙ったサイバー攻撃や企業の顧客情報、個人のプライベート情報の漏洩の被害などが散見されました。今後は身代金要求型不正プログラムであるランサムウェアや仮想通貨に関連した脅威、IoTにおけるデバイスや環境を狙った攻撃、社会的、政治的なサイバー攻撃など、より巧妙な攻撃が増加するとみられ注目を集めております。
このような環境下、当社グループの経営状況は、以下のようなものでありました。
日本地域につきましては、個人向けビジネスは昨年と同水準を維持し、企業向けビジネスは従来型セキュリティが堅調に推移しました。その結果、同地域の売上高は15,174百万円(前年同期比4.9%増)と増収となりました。
北米地域につきましては、個人向けビジネスが現地通貨ベースにおいてはプラス成長に回復しました。一方、企業向けビジネスは従前より他地域の顧客も担当していたTippingPoint関連ビジネスついて、当期より同地域の顧客のみとなったことによるマイナス影響があったものの、現地通貨ベースにおいては堅調に推移しました。しかしながら円高の影響により、同地域の売上高は9,675百万円(前年同期比0.3%減)と減収となりました。
欧州地域につきましては、クラウド関連ビジネス並びに標的型攻撃対策関連ビジネスが大幅に伸長したことに加え、TippingPointの貢献もあり企業向けビジネスは堅調でした。更に円安の影響もあり、その結果、同地域の売上高は6,835百万円(前年同期比16.1%増)と増収となりました。
アジア・パシフィック地域につきましては、主にオーストラリアと中東が同地域を牽引し、クラウド関連ビジネス並びに標的型攻撃対策関連ビジネスが大幅な伸びを見せました。加えてTippingPointの効果もあり、同地域の売上高は5,270百万円(前年同期比26.6%増)と5つの地域セグメントの中で最大の増収率となりました。
中南米地域につきましては、メキシコを中心に従来型セキュリティがふるいませんでしたが、標的型攻撃対策関連ビジネスは伸長しました。その結果、同地域の売上高は1,035百万円(前年同期比0.3%増) と増収となりました。
その結果、当社グループ全体の当第1四半期連結累計期間における売上高は37,993百万円(前年同期比7.8%増)となりました。
一方費用につきましては、主に人件費の他、パブリッククラウドの利用料が増加したこと等によって売上原価および、販売費及び一般管理費の合計費用は28,689百万円(前年同期比8.1%増)となり、当第1四半期連結累計期間の営業利益は9,303百万円(前年同期比6.7%増)となりました。
また、当第1四半期連結累計期間の経常利益は為替差損が減少したこと等により、9,148百万円(前年同期比16.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6,585百万円(前年同期比21.3%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の現金及び預金の残高は95,237百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,339百万円増加いたしました。また、有価証券及び投資有価証券並びに売掛金が大幅に減少したこと等により、当第1四半期連結会計期間末の総資産は前連結会計年度末に比べ23,605百万円減少の307,551百万円となりました。
一方、当第1四半期連結会計期間末の負債は繰延収益を中心に未払費用や賞与引当金等が減少したこと等により前連結会計年度末に比べ4,161百万円減少の149,918百万円となりました。
当第1四半期連結会計期間末の純資産は、配当金の支払いや為替換算調整勘定の減少等により、前連結会計年度末に比べ19,444百万円減少の157,633百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、前第1四半期連結累計期間と比較して2,692百万円収入が増加して12,185百万円のプラスとなりました。これは主に、売上債権の減少によりキャッシュフローが増加したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前第1四半期連結累計期間と比較して、13,815百万円収入が増加して18,392百万円のプラスとなりました。これは主に、有価証券及び投資有価証券の取得による支出の減少及び償還による収入の増加によるものです。
また、財務活動によるキャッシュ・フローは、前第1四半期連結累計期間と比較して、49百万円支出が増加して17,984百万円のマイナスとなりました。これは主に、配当金の支払い額が増加したことなどによるものであります。
これらの増減に現金及び現金同等物に係る換算差額を加えた結果、当第1四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物の残高は106,968百万円となり、前連結会計年度末に比べて8,528百万円増加しました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、2,764百万円であります。