第2【事業の状況】

 この項の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、新興国経済の停滞や英国のEU離脱決定、米国新政権の発足など、国際情勢の大きな変化に直面いたしました。特に米国については、新政権の政策方針に不透明感がある一方、堅調な経済指標を下支えとして経済政策への期待感が高まり、世界経済における持ち直しの動きにもつながっております。国内につきましては、力強さには欠けるものの、企業努力の成果もあり製造業を中心として業績は回復基調にあります。

当社グループの主要取引先である自動車業界は、米国新政権の方針を注視する必要はあるものの、好調な販売が続く米国に加え、日本や中国においても回復の兆しが見えており、堅調さを維持しております。また、電機・精密業界につきましては、事業ポートフォリオの再構築や業界再編の動きが一層激しくなる中、車載向けのコンポーネントや電子機器向けメモリ及びセンサーは好調に推移しております。

このような状況下、当社グループでは、各社においてそれぞれの特長を活かした事業戦略を推進しながら、グループ間の連携も促進することで事業基盤の一層の強化とビジネスの拡大に取り組んでまいりました。

この結果、当連結会計年度の業績は、当社及びグループ各社の業績が堅調に推移し、売上高は34,847百万円(前期比2.4%増)となりました。営業利益につきましては、技術者を中心とした採用強化や従業員の待遇改善に取り組んだことで人件費を中心に販売管理費を積み増しましたが、昨年4月に事業を開始した連結子会社、株式会社CAD SOLUTIONSの寄与に加え、内製化やプロジェクト管理の厳格化などの効果で売上高総利益率が改善し、3,110百万円(前期比26.3%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、大幅な営業増益を達成したことから、2,110百万円(前期比26.9%増)となりました。

売上高をセグメント別にご説明いたしますと、次のとおりであります。

 

セグメント区分

サービス区分

前連結会計年度

当連結会計年度

比較増減

売上高

(百万円)

構成比

(%)

売上高

(百万円)

構成比

(%)

金額

(百万円)

増減率

(%)

PLM事業

PLMソリューション

21,945

64.5

22,405

64.3

460

2.1

システム構築支援

9,001

26.5

9,108

26.1

106

1.2

HW保守・その他

1,518

4.4

1,656

4.8

138

9.1

小 計

32,465

95.4

33,170

95.2

705

2.2

EDA事業

EDAソリューション

1,560

4.6

1,677

4.8

116

7.5

合 計

34,026

100.0

34,847

100.0

821

2.4

上記の表においては、セグメント間の取引金額を相殺して表示しております。

 

以下、セグメント別の概要をご報告いたします。

[PLMソリューション]

2次元CADシステムの販売を軸にビジネスを展開する新規連結子会社、株式会社CAD SOLUTIONSの寄与があったこと、また、自動車業界において活発化している性能向上や規制対応、次世代自動車の研究開発等に関わるIT投資に対し、当社の技術力を活かして積極的な需要の取り込みを行ったことから、前連結会計年度比460百万円(2.1%)増加し、22,405百万円となりました。

[システム構築支援]

解析・分析基盤の強化や既存システムの増強・更新等、企業及び研究所向けを中心に受注を積み重ね、前連結会計年度比106百万円(1.2%)増加し、9,108百万円となりました。

[HW保守・その他]

サーバーを中心としたHW販売が伸長したことに伴い保守料も増加し、前連結会計年度比138百万円(9.1%)増加し、1,656百万円となりました。

[EDAソリューション]

主要顧客であるFPD(Flat Pannel Display)業界の急回復という追い風に加え、新たに立ち上げた受託関連ビジネスの売上が拡大したことから、前連結会計年度比116百万円(7.5%)増加し、1,677百万円となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ3,406百万円(同37.7%)増加し、12,434百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は2,556百万円となりました。

収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益3,389百万円、減価償却費96百万円、のれん償却費242百万円、賞与引当金の増加額53百万円、役員賞与引当金の増加額10百万円、退職給付に係る負債の増加額189百万円、株式給付引当金の増加額30百万円、役員株式給付引当金の増加額14百万円、売上債権の減少額429百万円、前受金の増加額218百万円、未払消費税等の増加額73百万円、その他流動負債の増加額162百万円であり、支出の主な内訳は、長期未払金の減少額1百万円、仕入債務の減少額975百万円、たな卸資産の増加額295百万円、前渡金の増加額119百万円、その他流動資産の増加額32百万円、法人税等の支払額893百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は1,468百万円となりました。

収入の主な内訳は、定期預金の払戻による収入1,934百万円、長期預金の払戻による収入500百万円、有価証券の償還による収入1,900百万円であり、支出の主な内訳は、定期預金の預入による支出1,933百万円、差入保証金の差入による支出2百万円、有形固定資産の取得による支出59百万円、無形固定資産の取得による支出48百万円、投資有価証券の取得による支出800百万円、長期前払費用の取得による支出12百万円、ゴルフ会員権の取得による支出16百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は607百万円となりました。

収入の主な内訳は、新株予約権の行使による株式の発行による収入54百万円であり、支出の主な内訳は、配当金の支払額644百万円、非支配株主への配当金の支払額18百万円であります。

 

2【仕入等、受注及び販売の状況】

(1)仕入等の実績

当連結会計年度における仕入等の実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント/サービス

金額(千円)

前年同期比(%)

PLM事業

 

 

PLMソリューション

16,676,381

97.7

システム構築支援

7,678,930

101.1

HW保守・その他

1,289,555

99.9

小 計

25,644,867

98.8

EDA事業

 

 

EDAソリューション

578,792

118.5

合 計

26,223,660

99.1

(注)1 「PLMソリューション」及び「システム構築支援」は主にハードウェア及びそれらに搭載するソフトウェアに係る商品仕入、社内SEコスト、外注費であります。

2 「HW保守・その他」は主に保守等に係る原価であり、主として外部からの仕入費用であります。

3 「EDAソリューション」は主に自社開発製品に係る労務費、外注費であります。

4 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注状況

当連結会計年度における受注高及び受注残高の状況を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。

①受注高

セグメント/サービス

金額(千円)

前年同期比(%)

PLM事業

 

 

PLMソリューション

22,261,126

97.3

システム構築支援

9,445,757

102.0

HW保守・その他

1,552,622

94.2

小 計

33,259,506

98.4

EDA事業

 

 

EDAソリューション

1,725,623

92.4

合 計

34,985,129

98.1

(注)1 金額は、販売価額によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

②受注残高

セグメント/サービス

金額(千円)

前年同期比(%)

PLM事業

 

 

PLMソリューション

3,776,103

96.8

システム構築支援

1,046,117

147.6

HW保守・その他

445,027

81.0

小 計

5,267,248

102.1

EDA事業

 

 

EDAソリューション

894,112

103.6

合 計

6,161,360

102.3

(注)1 金額は、販売価額によっております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント/サービス

金額(千円)

前年同期比(%)

PLM事業

 

 

PLMソリューション

22,405,446

102.1

システム構築支援

9,108,586

101.2

HW保守・その他

1,656,796

109.1

小 計

33,170,829

102.2

EDA事業

 

 

EDAソリューション

1,677,154

107.5

合 計

34,847,984

102.4

(注)1 主要な販売先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
主要な販売先の販売実績については、総販売実績に対する割合が100分の10以上のものはありません。

2 セグメント間の取引については相殺消去しております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当連結会計年度は、売上高2.4%増加、営業利益が26.3%増加となり、売上高、営業利益ともに過去最高となりました。

国内企業において、事業拡大、人的リソース不足、セキュリティ強化、顧客サービスの改善といった経営課題を見据えたIT投資が活発化しつつあります。更に、それらの課題解決のために、ビッグデータ、クラウド、IoTといった最新テクノロジーの利用も拡大傾向にあります。当社グループの主要取引先である自動車業界でも同様の動きが見られ、グローバルな開発・生産体制の確立や、安全・環境性能への高度な要求などに対応するため、様々なテクノロジーを活用しながら、データベースの構築、コンピューターシミュレーションの導入、ITインフラの増強といったIT投資を積極的に行っております。

このようなニーズにお応えし、お客様のビジネスの発展を実現するソリューションを提供するには、「PLMソリューション」や「システム構築支援」で培った経験・技術の応用及び融合、新技術の導入、グループ体制の強化は必須であると考えております。アルゴグラフィックスグループ全体の連携を加速させると共に、先端技術の研究や人材育成などに関わる諸施策を着実かつスピード感をもって実行することで、顧客開拓や取引深耕によるビジネスの拡大につなげてまいります。

 

4【事業等のリスク】

当社グループは、PLMソリューションの提供を主たる業務とする他、各種サーバー、PCクラスター等のシステム構築及びハードウェアの保守並びにEDAソリューションに係る業務を行っておりますが、当社グループの顧客は製造業が中心となっております。当社グループでは、製造業向けのソリューション提供を通じて習得した技術をベースに他産業における顧客の開拓に努めておりますが、依然として製造業向けの売上高比率が高い状況にあります。従いまして、製造業のIT投資の規模が縮小された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。

また、主力製品である3次元設計システム「CATIA」を中心とする仕入先ダッソーシステムズ社の経営方針の大幅な変更、製品の評価により当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

経営に関する契約

契約会社名

相手先

契約書及び契約内容

契約期間

㈱アルゴグラフィックス

SCSK㈱

資本・業務提携に係る基本合意書

本契約は、SCSK㈱(旧社名住商情報システム㈱)との間の信頼関係を基盤として相互の事業の拡大と発展を図ることを目的とし、資本提携関係を構築するとともに、ビジネスパートナーとして製造業を対象とした基幹系及びエンジニアリング系ソリューションを総合的に展開すべく業務提携するものである。

本契約は、締結日より1年間を契約期間とするが、期間満了2ヶ月前までに当事者の一方から相手方に対して解約の意思表示がない限り、1年間自動延長される。

 

仕入に関する契約

契約会社名

相手先

契約書及び契約内容

契約期間

㈱アルゴグラフィックス

日本アイ・ビー・エム㈱

IBMビジネス・パートナー契約書

本契約は、日本アイ・ビー・エム㈱がビジネス・パートナー(以下「BP」という)をそれぞれのタイプに認定し、BPは認定されたBPタイプに基づき、「製品」及び「サービス」を取扱うことに関して定めるものである。

本契約は、2年間を契約期間として自動更新される。ただし、当事者の一方から相手方に対して契約期間満了日の3ケ月前までに書面による通知をもって、本契約を終了することができる。

㈱アルゴグラフィックス

ダッソー・システムズ㈱

Distributor Agreement

本契約は、ダッソー・システムズ㈱(以下「DS社」という)との間の、CATIAをはじめとするDS社製品の販売代理店契約である。

本契約は、期間の定めを設けていないが、必要に応じて内容を更新している。

 

6【研究開発活動】

当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は257,477千円であります。内訳は、㈱ジーダットが電気・電子系CADソフトの開発を行うEDA事業において240,108千円、製造業を中心とした民間企業及び官公庁向けのシステム開発を行うPLM事業において17,368千円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態の分析

当連結会計年度における資産合計及び負債純資産合計は、以下の要因により、前連結会計年度末に比べ1,721百万円増加し、34,959百万円となりました。

①資産

流動資産は、現金及び預金が3,218百万円増加、受取手形及び売掛金が429百万円減少、有価証券が1,612百万円減少、商品が261百万円増加、仕掛品が34百万円増加、繰延税金資産が61百万円増加、その他が134百万円増加したことにより、前連結会計年度末比1,668百万円増の23,499百万円となりました。

固定資産は、無形固定資産が276百万円減少、投資その他の資産のうち、投資有価証券が909百万円増加、繰延税金資産が12百万円増加、長期預金が600百万円減少、その他が6百万円増加したことにより、前連結会計年度末比52百万円増の11,459百万円となりました。

②負債

流動負債は、買掛金が975百万円減少、未払法人税等が339百万円増加、賞与引当金が53百万円増加、役員賞与引当金が10百万円増加、前受金が218百万円増加、その他が190百万円増加したことにより、前連結会計年度末比164百万円減の8,191百万円となりました。

固定負債は、退職給付に係る負債が122百万円増加、株式給付引当金が30百万円増加、役員株式給付引当金が14百万円増加、繰延税金負債が29百万円増加、その他が3百万円減少したことにより、前連結会計年度末比193百万円増の2,593百万円となりました。

この結果、負債合計は前連結会計年度末比29百万円増の10,784百万円となりました。

③純資産

純資産は、資本金が32百万円増加、資本剰余金が125百万円増加、利益剰余金が1,465百万円増加、その他有価証券評価差額金が46百万円増加、退職給付に係る調整累計額が46百万円増加、為替換算調整勘定が59百万円減少、新株予約権が19百万円減少、非支配株主持分が146百万円増加したことにより、前連結会計年度末比1,692百万円増の24,174百万円となりました。

 

(2)経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べて821百万円(2.4%)増加し、34,847百万円となりました。昨年4月に事業を開始した㈱CAD SOLUTIONSの寄与に加え、当社及びグループ各社の業績が堅調に推移いたしました。

(売上総利益)

当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べて1,146百万円(14.8%)増加し、8,885百万円となりました。内製化やプロジェクト管理の厳格化などにより売上高総利益率が改善いたしました。

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて498百万円(9.5%)増加し、5,775百万円となりました。積極的な採用増や待遇改善に伴い人件費を中心に費用が増大いたしました。

(営業利益)

当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べて647百万円(26.3%)増加し、3,110百万円となりました。販売管理費が増加したものの、増収及び売上高総利益率の改善に伴い利益も拡大いたしました。

(経常利益)

当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べて662百万円(24.3%)増加し、3,381百万円となりました。営業外収益272百万円の主な内訳は、受取利息62百万円、受取配当金114百万円、持分法による投資利益64百万円であります。

(特別損益)

特別利益として新株予約権戻入益7百万円を計上いたしました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて447百万円(26.9%)増加し、2,110百万円となりました。これは、経常利益が増加したことに加え、前期計上した特別損失が当期において解消されたためであります。

 

(3)キャッシュ・フローの分析

第2[事業の状況] 1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。

 

(4)キャッシュ・フロー指標のトレンド

 

平成25年

3月期

平成26年

3月期

平成27年

3月期

平成28年

3月期

平成29年

3月期

自己資本比率(%)

61.4

64.3

64.2

63.2

64.5

時価ベースの自己資本比率(%)

55.4

65.2

61.5

55.4

71.1

キャッシュフロー対有利子負債比率(年)

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

(注)上記の値の算出は、いずれも連結ベースの財務数値を用い、以下の式によっております。

自己資本比率           :自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率     :株式時価総額/総資産

キャッシュフロー対有利子負債比率(年)           :有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/利払い

・株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。

・営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フロー「小計」に「利息及び配当金の受取額」を加えた値を使用しております。

・有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

・利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。