当社事業内容・決算などに関する事項のうち、当社の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあると考えております。なお、当該事項は本書提出日現在において入手し得る情報に基づいて判断したものです。
(1)新型コロナウイルス収束後の事業環境について
・2019年来拡大した新型コロナウイルス感染症はそのようやく収束を迎え、各種規制が緩和され経済活動は活性化しつつありますが、ウクライナ情勢の長期化による資源・エネルギーコストの高騰と、それに伴う物価上昇が顕在化しており、国内外の金利・為替動向も変動が大きく、景気後退を含め事業環境の変化を常に注視する必要があります。当社は製造業向けの売上高比率が高い状況にあり、主要顧客である自動車関連・半導体関連の業況は国内外ともに今年度以降も引き続き予断を許さない状況にあると考えております。景気後退による製造業のIT投資、設備投資が大幅に縮小した場合には、当社グループの業績に影響が出る可能性があります。今後、当社業績への影響を重点的に把握し適切な施策を行うとともに、年初計画に変動が生じる場合には速やかに開示を行います。
・当社のハードウェアの仕入等のサプライチェーンに関して現状大きな混乱はないものの、地政学的リスクが高まる場合は、海外調達分を含めた納品遅れ等の問題を引き起こす可能性がございます。引き続き海外、国内からのハードウェア仕入と納品管理は十分留意いたしますが、今後の環境変化により、サプライチェーンに問題が生じ、当社業績に影響を与える可能性があります。
(2)経営の中長期成長の源泉としての人材投資について
・当社グループは、事業の推進にあたり、営業・技術、そしてスタッフ部門全般において人的資源に依存するビジネス展開をしており、当社グループの継続的な成長のためには、専門的で高付加価値な技術もしくは資格を有する人材の確保・育成が重要な課題であると認識しております。この認識のもと、人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことができるよう投資を行ってまいります。しかしながら、人材を獲得するための競争は厳しく、優秀な人材の確保・育成が想定通りに進まない場合や、賃金水準が上昇し人件費が大きく増加した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)全社的リスクマネジメント(ERM)としての視点
[商品価値]
・当社のソリューションはハードウェア、ソフトウェア、そして導入/構築/開発サービスの組み合わせとなります。中心となるソフトウェアはフランスのダッソー・システムズ社の開発のもとに提供しており、当該ソフトウェアは当社主要顧客産業において高い競争力を有していると考えております。ただし、今後当該商品競争力の低下がある場合には、当社事業に影響があります。
・当社はお客様のDX実現を最大限ご支援するために、最先端のソフトウェア、ハードウェアと共に当社の技術力を提供することに努めております。しかしながら、これらが先端技術を装備しない場合には競争力を失い、当社事業に影響する可能性があります。こうしたリスクへの備えとして、お客様のビジネス変革のニーズを捉え、ソリューションプロバイダーとして広範に蓄積された技術を基に、新たな分野へ挑戦し、当社のビジネス構造の革新を図ることを目的として「ビジネス革新推進本部」を設置しております。同本部を中心に新たな商品の発掘、新商品の分析を行い、次代への事業に対し寄与しており、コンサルティングサービスを展開し付加価値向上を実現すべく努めております。
[スキルの高い技術者の確保・育成]
・AI/IOT/クラウド/ディープラーニング等の新たな活用の本格化に伴い、該当するスキルを持つ人材の採用はIT業界としての課題となっており、人材確保は容易ではありません。当社はPLMのソフトウェア開発で一昨年度より技術者への教育投資を積極的に講じ、引き続き技術資格取得を会社の最優先項目として取り組んでまいりますが、人材の確保もしくは育成が十分でない場合には、ビジネス需要が増大している開発案件等のサービスプロジェクトの遂行上、品質低下を招き当社事業に影響が出る可能性があります。
[情報セキュリティ]
・情報セキュリティの遵守は、当社コンプライアンス上、最重要項目の1つとして運営を行っております。新型コロナウイルス感染症対応のために在宅勤務が回避できない状況において情報セキュリティのリスクが増大するという認識のもと、当社及びグループ会社に加え、業務委託先にもその教育を徹底するなど、最大限の施策を講じております。万一情報セキュリティに関わる事象が生じた場合には、当社事業に影響が出る可能性があります。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次の通りです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものとなります。
(1)サステナビリティ基本方針
アルゴグラフィックスグループは、お客様、従業員そして社会とともに成長することにより、人々の幸せと持続可能な未来社会の実現に貢献します。
①健全な企業経営の実現
社会への持続的な価値創出と当社グループの企業価値向上にむけて、実効性・透明性・信頼性の高いガバナンスを実現します。
②法令と社会規範の遵守
全ての企業活動で法令・社会規範を遵守すると共に、自らを律し、また、社会の期待・要請をいち早く把握し誠実に対応することで社会との信頼を築きます。
③誰もが住みやすい安心・安全な社会の実現
お客様に各種ソリューションの提供を通じ、誰もが住みやすい安心・安全な社会の実現に貢献します。
④働きがいのある職場づくり
社員一人ひとりが創造性を発揮できる多様性に富んだ組織づくりを通し、環境の変化に対応できるダイナミックな組織を実現します。
個人と組織の成長で最高のパフォーマンスを発揮するプロフェッショナル集団を実現します。
⑤人権の尊重
全ての企業活動において人権を保護・尊重します。
⑥地球環境への貢献
脱炭素社会の実現のために、製品・サービスの提供を通じ、お客様や社会の温室効果ガスの排出削減に貢献します。
資源利用の効率化など、事業活動に伴う環境負荷の削減に継続的に取り組みます。
⑦地方創生への貢献
スポーツ支援や地方への進出を図り、雇用創出等を行い、地域社会へ貢献します。
(2)ガバナンス
当社は、2022年10月24日開催の取締役会において、サステナビリティ委員会を設置することを決定いたしました。
①サステナビリティ委員会設置の目的
あらゆるサステナビリティの取り組みにかかわる意思決定を行うことにより、グループ全体の持続的な成長および社会課題の解決に資することを目的に、サステナビリティ委員会を設置します。
②サステナビリティ委員会の役割
サステナビリティに関する方針や目標、実行計画の策定、目標に対する進捗管理や評価、個別施策の審議等を行い、代表取締役に対し報告・答申を行います。
③サステナビリティ委員会の構成
本委員会は、管理担当取締役を委員長として、取締役および担当職務や専門知見から適切と認められるものから構成します。
(3)リスク管理
企業の経営環境は絶え間なく変化し続けており、当社はリスク管理規程の規定のもと、サステナビリティに関する項目を含む経営全般に関するリスクの識別、分析、評価とリスク管理を行っております。
①リスク管理の基本方針
当社及び当社グループ各社は、リスク管理規程を定め経営リスクを未然に防止しリスク発生時の速やかな対応と回復を図るため、以下を基本方針としリスク管理に努めています。
・リスク及び危機に備え、経営全般に関するリスクの識別、分析、評価を行い、リスクの回避、低減、発生時の早期回復のための対応策を整備し、実行する。
・リスク管理体制を整備し、毎期リスク管理に関する実行計画を策定し、これを継続的に実行し、その未然防止を図る。
・万一危機が発生した場合は、役職員はリスク管理規程に従って冷静かつ迅速に行動し、被害を最小限にとどめ速やかな回復に努める。
・常にリスクに対する社員の認識を高め、危機対応力の継続的向上に努める。
②ERMを用いたリスクの識別・分析・評価
企業の経営環境は絶え間なく変化し続けており、経営全般に関するリスクの識別、分析、評価のためにERM(Enterprise Risk Management / 全社統合リスク管理)による運営を行っております。主要なリスクを「外部的要因」「内部的要因」の観点から洗い出し、それらを発生頻度と損害規模で重みづけを行い、リスクマップとして可視化します。なお、当事業年度における重要なリスクは、「
③リスク管理の運営
a. コンプライアンス委員会の設置
当社のコンプライアンス全般及びリスク管理の中核的推進組織として、コンプライアンス委員会を設置しております。同委員会では全体のコンプライアンス及びリスク管理に関する基本方針及び年度活動計画の策定、運営状況の監視・評価、改善策の検討等を行い、必要に応じて各部門及び子会社の推進体制を整備するとともに、不測の事態や危機発生時には、コンプライアンス委員会の実行組織として、対策本部等を編成します。
b. リスク管理責任者と体制の整備
管理担当執行役員を推進責任者とし、当社及び連結子会社の総合的なリスク管理体制を整備します。また、不測の事態や危機への速やかな対応と復旧のための体制を整備します。リスク管理に係る各種情報の収集、計画立案及び対応策の推進、全社的な対応指示を実施します。
c. 業務継続体制の整備
緊急時の対応について、危機管理マニュアルを策定し、潜在リスクが発生した場合に備えて、事前に準備や緊急時対応を定めています。災害発生時、社員およびその家族の安否状況や各拠点における被災状況を確認・把握し、事業の早期復旧を図ることを目的とした安否確認システムを導入し、全社員に対して定期的に訓練を実施しています。
(4)重要なサステナビリティ項目
当連結会計年度末現在において当社が判断した重要課題は以下となります。
・健全な企業経営の実現
・誰もが住みやすい安心・安全な社会の実現
・働きがいのある職場環境づくり
・地球環境への貢献
・地方創生への地域貢献
これらの重要課題に対応するため、人材育成に関する方針を策定しております。
①基本方針
当社グループは、人的資本経営の最重要ファクターとして、以下の項目を掲げ、「個人と組織の成長で最高のパフォーマンスを発揮するプロフェッショナル集団」を目指します。
1 変化に対応するダイナミックな組織体制づくり
・事業戦略に応じた組織改革
・組織横断のプロジェクト推進
2 成長戦略のための人材育成・採用強化
・経営幹部の育成
・プロフェッショナルスキルを最大化する人材育成・リーダーシップ強化
・優秀な人材を誘引する採用強化
3 従業員エンゲージメントの向上
・企業理念の浸透
・やりがい・やる気を最大化する評価・報酬制度を構築
・従業員満足度の向上
4 女性活躍の推進
・女性活躍推進室を中心とした女性従業員のモチベーションを上げるための活動
・女性管理職比率の向上
②人的資本経営戦略
a. 採用
技術の進歩に常にキャッチアップするために、高度な技術を有したエンジニアおよび技術志向の強い営業に比重をおいた採用活動を行ってまいります。また、エンジニアの人材ポートフォリオを作成分析し、事業方針に合わせ、PLM分野とIT分野の比率を考慮し、新規採用、中途採用、リスキリングを行ってまいります。
b. 教育研修
現状の教育研修制度を踏襲し、一層の強化を図ります。人材育成に関わる費用については、柔軟に対応し、毎年必要に応じ増加させる方針です。
・現在、公的資格やベンダー資格取得に対する奨励金制度があり、対象資格は600を超えます。難易度に合わせて奨励金額が設定されており、これによってエンジニアのモチベーションとスキルの向上を図っています。
・エンジニアスキルのマイルストーンとして基本情報技術者試験、応用情報技術者試験の取得を推奨し、会社としてサポートを行っています。
・外部研修機関と契約し、ヒューマンスキル向上を含めた年に2回のセミナー受講を必須としています。
c. 従業員エンゲージメントの向上
従業員エンゲージメントの向上につなげるため、企業理念の浸透、労働環境整備、福利厚生、資産形成等について、施策の継続および改善に努めます。
・労働環境の整備(有給取得率の向上、時間外勤務の縮小、働きやすいオフィス環境整備)
・従業員エンゲージメント調査の実施
・経営層と一般社員とのコミュニケーションの促進
・個のスキルの効率的活用(社内公募制度の実施)
・福利厚生の向上(子育て支援、保養所の充実)
・資産形成の諸施策(株式給付信託制度の継続、社員持株会奨励金の維持)
・定年後の積極的な継続雇用
(5)人的資本経営戦略に関する指標及び目標
上記「(4)重要なサステナビリティ項目 ②人的資本経営戦略」において記載した内容を達成するための指標及び目標について、当社においては関連する指標のデータ管理とともに具体的な取り組みが行われておりますが、当社グループの全ての会社では行われていないことから、連結としての記載が困難であります。そのため、下記の指標及び目標は、連結グループにおいて主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。
|
指 標 |
目 標 |
|
管理職に占める女性労働者の割合 |
2028年3月期までに10% |
|
男性労働者の育児休業取得率 |
2028年3月期までに80% |
|
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) |
2028年3月期までに80% |
(6)気候変動に関する指標及び目標
当社グループは、事業活動を通じて地球環境の改善に貢献することは重要な課題と考えており、以下基本方針を策定し日常業務に取り組んでおります。
①基本方針
当社グループは、事業活動を通じて地球環境の改善に貢献する先進的なプロダクト及びサービスをご提供することにより、お客様や社会の温室効果ガスの排出削減に貢献します。
②気候変動指標と目標
当社グループのビジネスモデルの性質上、温室効果ガス排出量は少ない業態であり、環境に与える影響は大きくないと考えています。その上で、気候関連リスクの評価に際し、温室効果ガス排出量に関して次の目標を設定しました。
Scope1 + Scope2:2030年度「2021年度比50%削減」、2050年度「実質ゼロ」
(注)Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出
Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
*GHG排出量削減目標に係る削減計画や施策は、技術発展・経済性・政策などの進捗に応じて柔軟に変更します。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、PLMソリューションの提供を主たる業務とする他、各種サーバー、PCクラスター等のシステム構築及びハードウェアの保守並びにEDAソリューションに係る業務を行っておりますが、当社グループの顧客は製造業が中心となっております。当社グループでは、製造業向けのソリューション提供を通じて習得した技術をベースに他産業における顧客の開拓に努めておりますが、依然として製造業向けの売上高比率が高い状況にあります。従いまして、製造業のIT投資の規模が縮小された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。
また、主力製品である3次元設計システム「CATIA」を中心とする仕入先ダッソーシステムズ社の経営方針の大幅な変更、製品の評価により当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。
1 経営成績等の状況の概要
(1)経営成績の分析
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的急拡大から3年以上が経過する中で行動制限が段階的に緩和され、社会経済活動が以前の水準に戻りつつある一方、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料価格の高騰が国民生活へ与える影響は徐々に大きくなっております。
当社グループの主要取引先である自動車業界は、生産コストの上昇や半導体不足、中国における新型コロナウイルス感染症再拡大等の影響を受けながらも、引き続き「CASE(つながる車、自動運転、シェアリング、電動化)」対応や研究開発体制の強化のためのIT投資を拡大しております。当社グループのもう一方の主要顧客である半導体業界につきましては、足元の需給動向は弱含んでいる一方、自動車向けを中心に将来的な需要増加が見込まれることに加え、わが国の基軸産業とする政府方針も追い風となり、積極的な設備投資が継続しております。
このような状況下、当社グループでは新たなビジネス環境に適応しながら、各社の特長を活かした事業戦略と効果的な営業活動を推進するとともにグループ間の連携も進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、自動車業界の堅調な研究開発投資に加え、半導体業界の設備投資が期初の見通しよりも強含んで推移したこと、更に海外子会社が増収したことにより、売上高は過去最高となる53,347百万円(前期比15.5%増)となりました。営業利益につきましては、アルゴグラフィックスおよびサービス関連子会社のエンジニアの稼働率改善により、7,774百万円(同17.8%増)と2期連続で過去最高益を記録いたしました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、5,420百万円(同20.0%増)となりました。
売上高を製品区分別にご説明いたしますと、次のとおりであります。
|
セグメント区分 |
サービス区分 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
比較増減 |
|||
|
売上高 (百万円) |
構成比 (%) |
売上高 (百万円) |
構成比 (%) |
金額 (百万円) |
増減率 (%) |
||
|
PLM事業 |
PLMソリューション |
27,447 |
59.5 |
31,498 |
59.0 |
4,051 |
14.8 |
|
システム構築支援 |
14,427 |
31.2 |
17,379 |
32.6 |
2,952 |
20.5 |
|
|
HW販売に付帯する保守・その他 |
2,359 |
5.1 |
2,470 |
4.6 |
111 |
4.7 |
|
|
小 計 |
44,233 |
95.8 |
51,347 |
96.3 |
7,114 |
16.1 |
|
|
EDA事業 |
EDAソリューション |
1,954 |
4.2 |
2,000 |
3.7 |
46 |
2.4 |
|
合 計 |
46,188 |
100.0 |
53,347 |
100.0 |
7,159 |
15.5 |
|
上記の表においては、セグメント間の取引金額を相殺して表示しております。
以下、セグメント別の概要をご報告いたします。
[PLMソリューション]
既存CADソフトウエアを中核としたお客様のDX支援を行う基盤プラットフォームビジネス、また、働き方改革に対応したソリューションの拡販等により自動車関連ビジネスが好調を維持し、前連結会計年度比4,051百万円(14.8%)増加し、31,498百万円となりました。
[システム構築支援]
半導体業界の設備投資拡大を背景に工程管理システムの販売が順調に伸長し、前連結会計年度比2,952百万円(20.5%)増加し、17,379百万円となりました。
[HW販売に付帯する保守・その他]
前期から引き続き、システム構築支援が増加したことによってHW保守が拡大し、前連結会計年度比111百万円(4.7%)増加し、2,470百万円となりました。
[EDAソリューション]
主力製品であるSX-Meisterの海外大型複数年契約の寄与に加え、デバイス設計受託やソフトウエア設計受託等のソリューションビジネスも好調となったことから、前連結会計年度比46百万円(2.4%)増加し、2,000百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ250百万円(同1.0%)減少し、24,905百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3,365百万円となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益8,129百万円、減価償却費58百万円、のれん償却費149百万円、賞与引当金の増加額20百万円、役員賞与引当金の増加額20百万円、退職給付に係る負債の増加額106百万円、株式給付引当金の増加額68百万円、役員株式給付引当金の増加額11百万円、リース投資資産の減少額117百万円、前渡金の減少額310百万円、仕入債務の増加額2,041百万円、前受金の増加額220百万円、未払消費税等の増加額76百万円、その他流動負債の増加額106百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額4,828百万円、棚卸資産の増加額731百万円、その他流動資産の増加額63百万円、法人税等の支払額2,583百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,949百万円となりました。
収入の主な内訳は、定期預金の払戻による収入1,024百万円、差入保証金の回収による収入32百万円、投資有価証券の売却による収入41百万円、投資有価証券の償還による収入1,000百万円であり、支出の主な内訳は、定期預金の預入による支出1,940百万円、差入保証金の差入による支出81百万円、固定資産の取得による支出315百万円、無形固定資産の取得による支出33百万円、投資有価証券の取得による支出1,589百万円、子会社株式の取得による支出88百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,846百万円となりました。
支出の主な内訳は、配当金の支払額1,435百万円、自己株式の取得による支出245百万円であります。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。当社グループが採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債や収益・費用に影響を与える見積りは、過去の実績や現在の取引状況並びに入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点で最も合理的と考えられる見積りや仮定を継続的に使用しておりますが、見積り及び仮定には不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があります。
2 仕入等、受注及び販売の実績
(1)仕入等の実績
当連結会計年度における仕入等の実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメント/サービス |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
PLM事業 |
|
|
|
PLMソリューション |
22,804,968 |
116.5 |
|
システム構築支援 |
12,470,623 |
123.9 |
|
HW販売に付帯する保守・その他 |
1,938,675 |
104.4 |
|
小 計 |
37,214,267 |
118.2 |
|
EDA事業 |
|
|
|
EDAソリューション |
710,491 |
100.6 |
|
合 計 |
37,924,758 |
117.8 |
(注)1 「PLMソリューション」及び「システム構築支援」は主にハードウェア及びそれらに搭載するソフトウェアに係る商品仕入、社内SEコスト、外注費であります。
2 「HW販売に付帯する保守・その他」は主に保守等に係る原価であり、主として外部からの仕入費用であります。
3 「EDAソリューション」は主に自社開発製品に係る労務費、外注費であります。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注高及び受注残高の状況を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。
①受注高
|
セグメント/サービス |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
PLM事業 |
|
|
|
PLMソリューション |
32,789,308 |
111.5 |
|
システム構築支援 |
17,522,105 |
128.9 |
|
HW販売に付帯する保守・その他 |
2,967,736 |
136.4 |
|
小 計 |
53,279,150 |
117.9 |
|
EDA事業 |
|
|
|
EDAソリューション |
1,769,360 |
63.0 |
|
合 計 |
55,048,510 |
114.7 |
(注)金額は、販売価額によっております。
②受注残高
|
セグメント/サービス |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
PLM事業 |
|
|
|
PLMソリューション |
9,430,465 |
115.9 |
|
システム構築支援 |
3,135,185 |
104.8 |
|
HW販売に付帯する保守・その他 |
961,151 |
207.3 |
|
小 計 |
13,526,802 |
116.7 |
|
EDA事業 |
|
|
|
EDAソリューション |
1,457,475 |
86.3 |
|
合 計 |
14,984,278 |
112.8 |
(注)金額は、販売価額によっております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメント/サービス |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
PLM事業 |
|
|
|
PLMソリューション |
31,498,085 |
114.8 |
|
システム構築支援 |
17,379,457 |
120.5 |
|
HW販売に付帯する保守・その他 |
2,470,137 |
104.7 |
|
小 計 |
51,347,680 |
116.1 |
|
EDA事業 |
|
|
|
EDAソリューション |
2,000,304 |
102.4 |
|
合 計 |
53,347,984 |
115.5 |
(注)1 主要な販売先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
ホンダグループ |
- |
- |
7,368,673 |
13.8 |
前連結会計年度のホンダグループについては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
2 セグメント間の取引については相殺消去しております。
3 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1)財政状態の分析
当連結会計年度における資産合計及び負債純資産合計は、以下の要因により、前連結会計年度末に比べ6,672百万円増加し、65,502百万円となりました。
①資産
流動資産は、現金及び預金が677百万円増加、受取手形、売掛金及び契約資産が4,710百万円増加、電子記録債権が130百万円増加、リース投資資産が117百万円減少、有価証券が1,200百万円増加、商品が813百万円増加、仕掛品が81百万円減少、その他が193百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末比7,138百万円増の50,402百万円となりました。
固定資産は、有形固定資産が183百万円増加、投資その他の資産のうち、投資有価証券が653百万円減少、繰延税金資産が25百万円減少、その他が26百万円増加したことにより、前連結会計年度末比466百万円減の15,099百万円となりました。
②負債
流動負債は、買掛金が2,063百万円増加、未払法人税等が14百万円増加、賞与引当金が22百万円増加、役員賞与引当金が20百万円増加、前受金が220百万円増加、その他が189百万円増加したことにより、前連結会計年度末比2,530百万円増の17,481百万円となりました。
固定負債は、株式給付引当金が68百万円増加、繰延税金負債が28百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末比58百万円増の4,079百万円となりました。
この結果、負債合計は前連結会計年度末比2,589百万円増の21,560百万円となりました。
③純資産
純資産は、利益剰余金が3,984百万円増加、自己株式が225百万円増加、退職給付に係る調整累計額が70百万円増加、為替換算調整勘定が175百万円増加、非支配株主持分が71百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末比4,082百万円増の43,941百万円となりました。
(2)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べて7,159百万円(15.5%)増加し、53,347百万円となりました。自動車関連ビジネスが堅調に推移したことに加え、半導体関連ビジネスが想定を上回る伸びとなりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べて1,486百万円(11.7%)増加し、14,165百万円となりました。HPC(High Performance Computing)販売の拡大などセールスミックスの変化により売上総利益率が若干低下したものの、自動車関連ビジネスの伸長やシステムエンジニアの稼働率改善などにより二桁増益となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて313百万円(5.2%)増加し、6,390百万円となりました。待遇改善やインフレ対応に伴い人件費が増加した一方、引き続きグループ全体でのコストコントロールに取り組みました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べて1,173百万円(17.8%)増加し、7,774百万円となりました。売上高総利益率の水準維持と販売費及び一般管理費の伸び抑制により営業利益率は14.6%と前期比0.3ポイント改善し、二期連続での過去最高益となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べて1,256百万円(18.1%)増加し、8,200百万円となりました。営業外収益426百万円の主な内訳は、受取利息46百万円、受取配当金252百万円、持分法による投資利益50百万円であります。
(特別損益)
特別利益として投資有価証券売却益26百万円、補助金収入81百万円、特別損失として投資有価証券評価損97百万円、固定資産圧縮損81百万円を計上いたしました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて903百万円(20.0%)増加し、5,420百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの分析
「3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(4)キャッシュ・フロー指標のトレンド
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2019年 3月期 |
2020年 3月期 |
2021年 3月期 |
2022年 3月期 |
2023年 3月期 |
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自己資本比率(%) |
61.3 |
63.4 |
66.0 |
64.3 |
63.8 |
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時価ベースの自己資本比率(%) |
112.0 |
156.8 |
128.9 |
111.2 |
119.8 |
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キャッシュフロー対有利子負債比率(年) |
- |
- |
- |
- |
- |
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インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
- |
- |
- |
- |
- |
(注)上記の値の算出は、いずれも連結ベースの財務数値を用い、以下の式によっております。
自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
キャッシュフロー対有利子負債比率(年):有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/利払い
・株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
・営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フロー「小計」に「利息及び配当金の受取額」を加えた値を使用しております。
・有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
・利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。
経営に関する契約
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契約会社名 |
相手先 |
契約書及び契約内容 |
契約期間 |
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㈱アルゴグラフィックス |
SCSK㈱ |
資本・業務提携に係る基本合意書 本契約は、SCSK㈱(旧社名住商情報システム㈱)との間の信頼関係を基盤として相互の事業の拡大と発展を図ることを目的とし、資本提携関係を構築するとともに、ビジネスパートナーとして製造業を対象とした基幹系及びエンジニアリング系ソリューションを総合的に展開すべく業務提携するものである。 |
本契約は、締結日より1年間を契約期間とするが、期間満了2ヶ月前までに当事者の一方から相手方に対して解約の意思表示がない限り、1年間自動延長される。 |
仕入に関する契約
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契約会社名 |
相手先 |
契約書及び契約内容 |
契約期間 |
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㈱アルゴグラフィックス |
日本アイ・ビー・エム㈱ |
IBMビジネス・パートナー契約書 本契約は、日本アイ・ビー・エム㈱がビジネス・パートナー(以下「BP」という)をそれぞれのタイプに認定し、BPは認定されたBPタイプに基づき、「製品」及び「サービス」を取扱うことに関して定めるものである。 |
本契約は、2年間を契約期間として自動更新される。ただし、当事者の一方から相手方に対して契約期間満了日の3ヶ月前までに書面による通知をもって、本契約を終了することができる。 |
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㈱アルゴグラフィックス |
ダッソー・システムズ㈱ |
Distributor Agreement 本契約は、ダッソー・システムズ㈱(以下「DS社」という)との間の、CATIAをはじめとするDS社製品の販売代理店契約である。 |
本契約は、期間の定めを設けていないが、必要に応じて内容を更新している。 |
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は