第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

  当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券
報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に、穏やかな回復基調が継続いたしました。一方、米中通商問題や英国のEU離脱が世界経済に与える影響や、昨年10月に実施された消費税増税による個人消費等への影響が懸念され、先行きは不透明な状況で推移しております。

このような環境下、当社グループにおきましては、引き続き、既存事業の強化を推進すべく、重点課題である“人材の採用と育成”“サービス品質の向上”“業務効率改善”に注力いたしました。採用に関しては、正社員・非常勤職員ともに、グループ間での連携を含め順調に進んでおり、育成につきましても、新入職員研修の強化・充実に取り組み、高品質な教育サービスを安定的に提供するための体制作りに注力してまいりました。

経営効率の改善に向けては、本社移転により部署間連携が強化されるとともに、ICT環境の充実が進んだことから、管理系業務のペーパーレス化推進や校舎小口現金のキャッシュレス化が実現するなど、業務の効率化と省力化が加速しております。また、アルバイト職員の給与手当のベースアップや、有給休暇の取得促進を進めながらも、変形労働時間制度の活用と業務効率改善への取り組みにより、労務費の増加率抑制を図ってまいりました。

また、ブランドムービー配信や当社企画協力によるムック本『早稲田アカデミー by AERA「本気でやる子」が育つ理由』(株式会社朝日新聞出版)の出版などにより、ブランディング戦略の強化やWeb媒体によるプロモーションの強化に取り組んでまいりました。

国内子会社3社(株式会社野田学園、株式会社水戸アカデミー、株式会社集学舎)の業績につきましては、いずれも年度予算を上回って順調に推移しており、難関校合格実績伸長に向けても、特別講座の共同開催及び講師職を中心とした人材交流等、連携強化に取り組んでまいりました。

海外子会社2社(WASEDA ACADEMY USA CO.,LTD.・WASEDA ACADEMY UK CO.,LTD)につきましても、昨年9月1日の開校以来、塾生数は順調に伸長しており、株式会社学研スタディエ及びその海外子会社(シンガポール・ベトナム・台湾)との業務提携による海外学習塾事業と合わせて、帰国生入試における合格実績伸長と在外生・帰国生市場における占有率向上に注力してまいります。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は18,420百万円(前年同期比5.2%増)、営業利益1,069百万円(前年同期比8.5%増)、経常利益1,067百万円(前年同期比6.7%増)、賃貸用不動産物件の売却益220百万円を特別利益に、賃貸用不動産物件等の売却意思決定に伴う減損損失等95百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は743百万円(前年同期比24.9%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

(教育関連事業)

当事業におきましては、当社グループのブランド力を支える難関校合格実績の伸長に向け、教育・入試制度の変更等に対応するためのコース仕様の見直しや、講座・教材・カリキュラムの開発、指導品質の向上に直結する研修の充実に取り組みました。

英語教育改革への対応としては、当社オリジナルのカリキュラムとコンテンツによるオンライン英語学習サービスを開始いたしました。2月から始まる新年度授業より、小5・小6Kコース(高校受験準備コース)及び中1を対象に全校舎で一斉導入し、授業・家庭学習・オンライン英語の相乗効果により受験に対応した英語4技能の効果的な指導を進めるとともに、中学生の中長期的な集客につなげてまいります。また、株式会社ソニー・グローバルエデュケーションとの業務提携により、小学校低学年向けの新たなSTEM教育プログラム「CREATIVE GARDEN」を新設し、プログラミング教育への対応にも着手いたしました。

個別指導部門におきましては、2019年10月1日付で「個別指導MYSTA(マイスタ)」ブランドを「早稲田アカデミー個別進学館」に統合し、ブランド力強化を図ってまいりました。ブランド統合後も難関校受験向け個別指導ブランドとして順調に推移しており、今後の個別指導市場における業容拡大に期待しております。

当第3四半期連結累計期間における期中平均塾生数(海外子会社含まず)は、小学部20,726人(前年同期比8.3%増)、中学部15,464人(前年同期比0.1%減)、高校部3,255人(前年同期比6.1%減)、合計では39,445人(前年同期比3.6%増)となりました。

以上の結果、教育関連事業の売上高は18,382百万円(前年同期比5.3%増)、セグメント利益3,765百万円(前年同期比16.1%増)となりました。

 

(不動産賃貸)

当事業におきましては、保有資産の有効活用を図るとともに、教育関連事業に人的リソースを集中させるため、当社が保有する賃貸用不動産物件の売却を進めてまいりました。その結果、当事業における売上高は83百万円(前年同期比10.7%減)、セグメント利益は15百万円(前年同期比8.3%減)となりました。

 

②財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産額は16,733百万円となり、前連結会計年度末に比べ、1,669百万円増加いたしました。増加の要因は、流動資産1,947百万円の増加と固定資産278百万円の減少によるものであります。流動資産の増加の内訳は、現金及び預金683百万円、営業未収入金1,014百万円、商品及び製品184百万円の増加等であります。また、固定資産の減少の内訳は、有形固定資産156百万円、無形固定資産228百万円の減少と、投資その他の資産106百万円の増加であります。

 

当第3四半期連結会計期間末の負債総額は、8,441百万円となり、前連結会計年度末に比べ、1,003百万円増加いたしました。増加の要因は、流動負債864百万円、固定負債138百万円の増加によるものであります。流動負債の増加の内訳は、支払手形及び買掛金387百万円、前受金738百万円の増加と、未払法人税等456百万円の減少等であります。固定負債の増加の内訳は、リース債務126百万円の増加等であります。

 

当第3四半期連結会計期間末の純資産額は、8,291百万円となり前連結会計年度末に比べ、665百万円増加いたしました。その要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益743百万円、その他有価証券評価差額金190百万円の増加、配当金の支払278百万円等であります。

 

以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の50.6%から49.6%となりました。

 

(2)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)主要な設備

前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、売却等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。

 

 2019年9月25日開催の取締役会において、当社所有の「セントヒルズ池尻大橋ほか9箇所」の土地・建物等の売却意思決定をし、2019年10月、11月に売却いたしました。

会社名

事業所名(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

帳簿価額

(千円)

売却年月

株式会社

早稲田アカデミー

セントヒルズ池尻大橋ほか

(東京都目黒区ほか)

教育関連事業

不動産賃貸

全社

教室

賃貸物件(土地及び建物並びに附属設備)等

476,622

2019年10月、11月

(注)1.上記帳簿価額は2019年3月31日現在の帳簿価額であります。

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

当第3四半期連結累計期間において、前連結会計年度末の計画に基づき、以下のとおり主要な設備の新設及び売却が完了いたしました。

イ.新設

会社名

事業所名(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

完了年月

株式会社早稲田アカデミー

本社

(東京都豊島区)

教育関連事業

全社

統括業務施設(保証金及び建物並びに附属設備)

2019年8月

 

ロ.売却

会社名

事業所名(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

帳簿価額

(千円)

売却年月

株式会社

早稲田アカデミー

スカイ狭山市

(埼玉県狭山市)

不動産賃貸

賃貸物件(土地及び建物並びに附属設備)

69,604

2019年4月

株式会社

早稲田アカデミー

セブンスターハイツ上北沢

(東京都世田谷区)

不動産賃貸

賃貸物件(土地及び建物並びに附属設備)

78,952

2019年6月

合計

148,557

(注)1.上記帳簿価額は2019年3月31日現在の帳簿価額であります。

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容

当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大量買付行為であっても、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。又、最終的には株式の大量買付行為に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えております。
 ただし、株式の大量買付行為の中には、例えばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性をもたらすなど、当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社の企業価値及び株主共同の利益の向上に資するとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な時間や情報が十分に提供されないものもありえます。
 そのような行為に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大量買付者との交渉などを行う必要があると考えております。

 

②基本方針の実現に資する特別な取組み

当社は、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上によって、株主、投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくため、前記①の基本方針の実現に資する特別な取組みとして、以下の施策を実施してまいります。

イ.当社の企業価値の源泉

 当社は、1976年に「早稲田大学院生塾」として発足して以来、一貫して「本気でやる子を育てる」という教育理念を掲げ、自分たちの力で日本一の学習塾になろうとの目標のもと、学習塾としての原点を見失うことなく、「成績向上と志望校合格」という生徒・保護者の期待とニーズに応えることを最優先に、質の高い授業の提供に努めております。
 そして、当社の企業価値は、教育理念、従業員と経営陣の信頼関係に基礎をおく組織力、組織力を生み出す企業文化、多くの利害関係者との間の信頼関係、その他の有形無形の財産に源泉を有するものであります。

 当社が、かかる教育理念に基づいて、顧客や従業員への貢献を実現すれば、自ずとコーポレートビジョンが具現化され、業績向上を通じて、広い意味で社会への貢献を実現できるとともに、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保・向上させていくことができるものと考えております。

ロ.企業価値向上への取組み

 当社のコア事業は学習塾経営であり、その事業運営においては「本気でやる子を育てる」という創業教育理念に基づき、単に志望校に合格することだけを目的とするのではなく、受験勉強を通じて、「自らの力で考え、困難を乗り越えていける子供を育てる」ことを基本方針としてまいりました。

 当社としては、このような基本方針のもと、当社の企業価値向上を実現するべく、中長期の経営戦略を策定しております。学習塾事業の拡大・発展に留まらず、新規事業への取組みも積極的に進め、進学塾としてNo.1の姿を達成した後は、未来のリーダー育成や、日本の教育の質の向上に貢献できる“総合教育企業”への成長を目指してまいります。

ハ.コーポレート・ガバナンスについて

 当社は、時代のニーズと経営環境の変化に迅速に対応することができ、かつ健全で効率的な経営組織の構築を基本としており、内部統制及び監督機能の充実、リスクマネジメント及びコンプライアンスの強化、正確かつ迅速な情報開示に努め、企業統治が有効に機能する体制の構築を目指しております。

 これまで当社は、この方針に基づき、ガバナンスが有効に機能する体制作りに努めてまいりましたが、今後も、当社は、株主の皆様、顧客の皆様(生徒・卒業生及びその保護者)、取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーの皆様からの信頼を一層高めるべく、法令・ルールの遵守を徹底し、内部統制の充実・強化に努め、企業としての社会的責任を果たしてまいります。

ニ.業績に応じた株主の皆様に対する利益還元

 当社は多数のステークホルダーの皆様にご支持いただくことが、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保・向上させていくための重要な要素であると考えており、中でも株主の皆様への利益還元を強化していくことは重要な経営課題の一つと認識しております。

 今後も、安定的な経営基盤の確立と株主資本利益率の向上に努めるとともに、株主の皆様への利益還元を更に強化するべく経営努力を継続してまいります。

 

③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取

組み

当社は、定時株主総会において株主の皆様からご承認をいただき、当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みとして、「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」という。)を定めております。

本プランは、大量買付者が遵守すべきルールを明確にし、株主及び投資家の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに大量買付者との交渉の機会を確保することを目的としております。そして、大量買付者が本プランにおいて定められる手続に従うことなく大量買付行為を行う場合や、大量買付者が本プランに定める手続に従って大量買付行為を行う場合であっても、当社取締役会が当該大量買付行為の内容を検討し、大量買付者との協議、交渉等を行った結果、その買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を害する大量買付行為であると認められる場合に、当社取締役会によって対抗措置が講じられる可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に資さない当社株式の大量買付行為を行おうとする者に対して警告を行うものであります。

本プランの対象となる当社株式の大量買付行為とは、買付け等の結果、a.当社の株券等の保有者が保有する当社の株券等に係る株券等保有割合の合計又はb.当社の株券等の公開買付者が所有し又は所有することとなる当社の株券等及び当該公開買付者の特別関係者が所有する当社の株券等に係る株券等所有割合の合計のいずれかが20%以上となる者(当該買付け等の前にa.又はb.のいずれかが20%以上である者を含む。)による買付け等又は買付け等の提案としております。

本プランにおける対抗措置は、原則として、株主の皆様に対し、大量買付者及びその関係者による権利行使が認められないとの行使条件並びに当社が当該大量買付者及びその関係者以外の者から当社株式と引換に新株予約権を取得する旨の取得条項等を付すことが予定される新株予約権の無償割当てを実施するものとなっております。

本プランにおいては、対抗措置の発動又は不発動について取締役会の恣意的判断を排除するため、当社取締役会が、取締役会から独立した委員のみから構成される「独立委員会」の判断を最大限尊重して、対抗措置の発動又は不発動を決定することとしております。又、独立委員会が対抗措置の発動に際して、予め株主総会の承認を得るべき旨を勧告した場合、又は独立委員会への諮問後であっても、当社取締役会が株主総会の開催に要する時間的余裕等の諸般の事情を勘案した上で、善管注意義務に照らして、株主の皆様の意思を確認することが適切であると判断した場合には、株主の皆様の意思を確認するための株主総会を招集し、大量買付者に対して対抗措置を発動するか否かの判断を、株主の皆様に行っていただきます。

なお、本プランの有効期間は2021年3月期に関する定時株主総会の終結の時までとされております。ただし、有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合又は当社取締役会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、その時点で廃止されるものとしております。

 

④前記取組みが会社の支配に関する基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないことについての取締役会の判断及びその理由

前記②に記載の取組みは、当社の企業価値の源泉を十分に理解した上で策定されており、前記①の基本方針に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、又、当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。

又、前記③に記載の取組みは、当社株式に対する大量買付行為がなされた際に、当該大量買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、又、当社取締役会が株主の皆様のために代替案を提示し、大量買付者と交渉を行うこと等を可能とするために必要な情報や時間を確保することにより、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保又は向上することを目的として導入されるものであり、会社の支配に関する基本方針に沿うものであります。

更に、本プランは、

・買収防衛策に関する指針の要件等を完全に充足していること

・株主意思を重視していること

・独立性の高い社外者(独立委員会)の判断を重視していること

・合理的な客観的要件が設定されていること

・独立した地位にある専門家の助言を取得できること

・デッドハンド型やスローハンド型買収防衛策ではないこと

等の理由から、前記①に記載の基本方針に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、又、当社役員の地位の維持を目的とするものでもないと考えております。

(5)研究開発活動

該当事項はありません。

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。