第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、創業時から継承してきた「本気でやる子を育てる」という教育理念と「目標に向かって真剣に取り組む人間の創造」という経営理念を実践し、進学塾としての本来価値である学力向上と志望校合格の実現にとどまらず、あらゆる物事に本気で真剣に取組む姿勢、自ら設定した目標の実現に向けて果敢に挑戦するチャレンジ精神、問題を発見し解決する力、困難にあっても本気で粘り強くやり抜く力を身につけた子どもたちの育成を目指しております。

グローバル化と技術革新が急速に進行する世界の中で日本が発展していくためには、将来を予測し、自ら問題や課題を発見・解決していくことのできる優秀な人材の育成が求められています。当社グループは、受験指導を通じて、日本の未来を支える人材育成に寄与し、教育企業としての社会的使命と責任を果たしてまいります。

同時に上場企業として、永続的な成長を実現できる強固な経営基盤を確立し、企業価値の最大化を目指してまいります。

 

(2)経営環境と経営戦略等

学習塾・予備校業界は、少子化による学齢人口の減少や物価高による家計負担の増大などにより、需要が押し下げられかねない厳しい環境下にあります。さらに、2020年以降の新型コロナウイルス感染拡大がもたらした社会変容と価値観の多様化、教育制度改革や国際化の進行などにより、業界全体が大きな変革の時期を迎え、企業間競争も一段と激化しております。

当社グループにおいても少子化の影響は避けられないものの、当社グループが事業展開する首都圏においては、首都圏外と比べ学齢人口の減少は緩やかです。また、依然として私国立中学への受験熱が高い状況にあることに加え、高校の授業料無償化拡大などの制度変更も相まって、当社に対する顧客ニーズは高まっております。

当社グループは、進学塾としてのブランド力の源泉であり、集客力向上のための大きなファクターでもある「難関上位校への合格実績」を伸長させることにより他社との差別化を図り、業容を拡大するという基本戦略を推進しておりますが、潜在顧客である難関上位校の志望者数は、少子化の中にあっても安定的に推移しております。

当社グループの難関上位校への合格者数は毎年着実に伸長し、それに伴い同業他社に対する競争力も高まっております。近年は、中学受験における男女御三家、早慶附属等の難関私国立中学校で合格実績が大きく伸長しました。高校受験においては、開成・早慶附属等の難関私国立高校への圧倒的な合格実績により、首都圏におけるトップブランドとして顧客の皆様から大きな期待と信頼をいただけているものと自負しております。

更に、コロナ禍を契機にオンライン教育が急速に普及するとともに、ICTの発展や生成AIの普及によりインターネットやデジタル技術を活用した教育サービスや学習コンテンツ、学習支援ツール等への需要が一層高まっております。このようなニーズへの対応は各社にとっての課題であると同時に、新たなビジネスチャンスとなっております。

以上の経営環境を踏まえまして、当社グループは、“子どもたちの未来を育む独自の価値を提供し続け民間教育企業No.1を目指す”という企業目標の実現に向け、2026年5月に中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)を策定し、一層の業容拡大と企業価値向上を図ってまいります。

基本戦略といたしましては、「本気でやる子を育てる」という教育理念の徹底実践を起点に、生徒の本気を引き出す授業によって成績向上と志望校合格を実現し、その結果、顧客満足度を高めて地域の評判を獲得し、市場支持を拡充することで業容拡大を図るという戦略(当社では「合格実績戦略」と呼びます。)を推進してまいります。

また、学力向上・志望校合格という進学塾としての本来価値と前向きな人生を歩む素地・豊かな人生を送る礎となる姿勢と能力を身につけさせるという当社独自の付加価値(この本質価値を「ワセ価値」と称します。)を両輪としてコア事業を強化し、着実なシェア拡大を進めております。

そして企業目標を実現するため、以下の事業戦略「3本の柱」に取組んでおります。

ⅰ)標準校舎(中高受験集団指導型校舎)のさらなる伸長

ⅱ)大学受験部門と個別指導部門の強化による「Life Time Value(顧客生涯価値)」の最大化

ⅲ)新たな成長戦略として、「インオーガニック領域の拡充促進」

これら事業戦略を支える機能別戦略として「人的資本戦略」「DX戦略」「財務戦略」を3つの主要戦略として掲げ、品質の向上を実現してまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、中期経営計画及び年度予算で設定した連結売上高・連結経常利益の達成度を、経営上の目標の達成状況を判断するための指標としております。また、事業運営におきましては、収益の基盤となる塾生数の動向を重要な指標として注視しております。

収益性の指標といたしましては、連結売上高経常利益率10%超及びROE15%超の維持を目標に経営効率の向上に努めてまいります。

 

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループを取り巻く経営環境を踏まえ、前述の経営戦略を推進していくための優先課題として、以下の諸施策に取組んでまいります。

また、財務面では、健全で安定的な財務基盤を維持しながら、成長への投資と株主還元とのバランスがとれた資金配分を進めることにより、持続的な企業価値向上に努めてまいります。

 

1.標準校舎(中高受験集団指導型)の更なる成長に取組むとともに、成長余地の大きい大学受験部門への継続率向上及び個別指導部門との併用率向上に取組み、校舎展開と合わせて収益基盤を強化し、「Life Time Value(顧客生涯価値)」の最大化を目指してまいります。

2.高品質な教育サービスを支える人材の採用と育成に注力してまいります。

3.入試制度改革や多様化する顧客ニーズへの対応を拡充し、合格実績戦略を支える教務システムやコンテンツ、ツールの品質向上に注力し、業容拡大を推進してまいります。

4.更なるDX・AI活用を推進し、新規サービスの提供やサービス品質向上による顧客満足度向上を図るとともに、業務効率の改善による人的資本の再配分と従業員満足度の向上を実現してまいります。

5.内部統制システムとリスク管理体制の強化、ガバナンス体制の充実を推進し、永続的な成長の実現に向けたより強固な組織体制を構築してまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みにつきましては、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス及びリスク管理

 当社グループは、サステナビリティの視点も含めた事業継続におけるリスク及び機会を識別・評価・管理するために用いるプロセスとして、内部統制システムの基本方針に基づき毎年実施しているリスク評価を活用しております。リスク及び機会を監視・管理し、重要性を判断するためのガバナンス体制並びにプロセスは、当社管理本部が事務局となり、当社及びグループ会社の部長以上の管理職・業務執行役員に対しアンケートを実施し、リスク及び機会と認識される事項並びにその発生頻度と重要度についての意見を取りまとめ、その結果を経営会議・取締役会に報告し、審議を行うこととしております。また、情報セキュリティ委員会から四半期ごとに、不正アクセス・サイバー攻撃・情報漏洩に関する事故等の発生有無及びそれらのリスクに対する防止対策の実施状況を取締役会に報告するとともに、毎年1回実施する取締役会実効性評価では、アンケート結果に基づいた課題設定と改善計画を策定し、取締役会の実効性向上に向けた取組みを展開し、継続的にガバナンスやリスク管理の高度化を進めております。

 なお、サステナビリティ推進については、当社管理本部が主体となって検討、推進しており、適宜、経営会議・取締役会に報告し、審議を行うこととしておりますが、特に、人的資本に関するリスク及び機会は、ビジネスの中核に影響を及ぼすものであるという認識のもと、経営推進本部が主体となって、別途モニタリングを行っております。

 

(2)人的資本に関する戦略

当社グループは、「本気でやる子を育てる」という教育理念と、「目標に向かって真剣に取り組む人間の創造」という経営理念の実践を通じて、持続可能な社会を推進するための人間的な素地を育むことで、社会的な課題の解決と持続可能な社会の実現に資する人材の育成に貢献することを人材育成方針としております。生徒の本気を引き出し、成績向上と志望校合格という本来価値と、教育理念の実践により前向きに豊かな人生を歩む素地の習得という本質価値を提供する教育企業のメンバーの一員として、直接的・間接的に貢献できる人材を、職員に期待する人物像としております。このため、人材の採用・育成に対する投資を経営上の最重要課題と位置付けており、教育・研修制度や報酬制度の充実などにより職員の「価値提供力」を高めるとともに、「職員の帰属意識と満足度向上」に繋げてまいります。

また、アルムナイ(卒塾生)とのネットワーク構築を進め、良好な関係の継続と優秀な人材を確保する仕組みの構築(内部リクルートの強化や採用手法の充実)に取組むことで当社の教育理念や学習体験への共感度が高く、定着も期待できる人材の確保を目指してまいります。加えて、可視化されたデータに基づく適正な配置、働きやすい職場環境の整備を進めるとともに、障害者雇用や女性・高年齢者の活躍推進にも取組んでまいります。

なお、TCFDの枠組みにおける「戦略」については、当社グループの事業活動にとって気候変動リスクと機会が必ずしも重要とはいえないと認識していることから、開示の対象外としております。

 

(3)人的資本に関する主な指標・目標と実績

 上記「(2)人的資本に関する戦略」において記載した、当社グループにおける人材育成方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標及び目標とその実績につきましては以下のとおりであります。

①内部リクルートの強化

内部リクルート入社率の定義として、大学または大学院の学生であったときに当社で非常勤職員として勤務していた新卒入社職員数を新卒入社職員数全体で割ったものを百分率で表すものとします。2026年4月入社者の内部リクルート入社率は50.0%を目標としておりましたが、実績は51.2%となり、目標を達成するとともに、前年実績25.8%に対し、25.4ポイント上昇しました。

当社で非常勤職員として勤務する大学生及び大学院生を対象とした意識調査や希望者への面談、内部リクルート対象者限定オンライン説明会等の実施など、新卒入社職員の獲得に向けた社内プロモーション強化に取組んだ成果といえます。引き続き内部リクルート入社率の向上に向けた施策の充実に取組んでまいります。

 

②人材確保のための採用手法の改善

2023年12月の非常勤職員の採用管理システムの入替後、応募から面接実施までのリードタイム短縮に継続的に取組んでおります。2026年3月期の1月から3月までの非常勤職員の入社者数の前年同時期比は8.9%増を目標としておりましたが、実績は8.8%増となりました。引き続き前期を上回る非常勤職員の獲得に努めてまいります。

 

③正社員の有給休暇取得率

2026年3月期までに正社員の有給休暇取得率を80%とすることを目標に掲げておりましたが、2026年3月期の実績は64.3%となりました。人員確保と業務平準化を進める中で、計画的な休暇の取得の推進を図ってまいります。

 

なお、管理職の内、中途採用者の割合が約55%となっていることから、中途採用者登用の目標設定は予定しておりません。また、女性の管理職については、育児・介護休業制度、育児及び介護のための短時間勤務制度を導入するとともに、男女間格差がない人事報酬制度を運用する等、仕事と家庭を両立して活躍できる職場環境を整備しているものの、当社グループの営業時間の関係から女性管理職は少数にとどまっております。

外国人については、日本人子女を対象に進学学習指導を行うという当社グループの事業特性からほとんど在籍しておらず、積極的に外国人材を活用することが当社グループの企業価値向上に資するとは必ずしも言えないことから、目標設定についても予定しておりません。管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異については、「5 従業員の状況等 (2)従業員の状況」に記載のとおりです。

 

当社においては、関連する指標のデータ管理とともに具体的な取組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、上記の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

 

3【事業等のリスク】

 本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等に与える影響の程度につきましては、合理的に予見することが困難なため記載をしておりません。

 また、以下は当社グループの事業活動等に係る全てのリスクを網羅したものではなく、記載した以外のリスクも存在しております。

 文中の将来に関する事項につきましては当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)少子化と当社グループの経営戦略について

当社グループが属する学習塾・予備校業界は、出生率の低下等による少子化の問題に直面しております。少子化の影響は、在籍生徒数の減少という直接的なものにとどまらず、学校数やその定員の減少、あるいは、入学試験の平易化が起こることにより、入塾動機の希薄化、通塾率の低下につながる可能性があります。

このような状況下、当社グループといたしましては引き続き、難関上位校への合格実績伸長を入塾動機及び通塾率の向上に繋げ、また、計画的な校舎展開により塾生を確保し、事業の拡大を図っていく方針であります。

現状では、少子化の中でも首都圏を中心とした当社グループの事業展開エリアは、他のエリアと比較して少子化の進行が緩やかであり、当社グループにとっての潜在顧客である難関上位校への志望者数は安定的に推移していることから、経営戦略に基づいて業績を伸ばしていくことは十分可能だと考えておりますが、今後、少子化が更に進行した場合、あるいは、当社グループが注力している難関校受験指導へのニーズが低下した場合には、塾生数の減少等により業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)人材の確保及び育成について

当社グループが質の高い教育サービスを継続的に提供し、経営計画に基づき業容拡大を図っていくためには、人材の確保及び育成が重要課題であります。そのため、要員計画に沿った人材確保に向け、新卒・中途・非常勤職員の採用活動を計画的に実施するとともに、勤労意欲向上と採用力強化につながる人事制度の構築に取組んでおります。

また、育成につきましても、階層別・職種別研修に注力し人材の早期育成を図っております。

しかしながら、今後、採用環境の急激な変化等により必要な要員が十分に確保できない場合、あるいは、人材育成が計画どおりに進捗しなかった場合には、経営計画の遂行が遅延し、質の高い教育サービスが提供できないこと等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)生徒の安全管理について

当社グループは、安全かつ学力向上につながる学習環境の提供を重要課題として事業運営にあたっております。合宿開催にあたっては、生徒の安全と健康管理を最優先事項として細心の注意をもって運営にあたっております。また、日常の事業運営におきましても、防犯カメラの設置や巡回警備等により安全管理の徹底に努めております。

しかしながら、今後、万一、何らかの事情により当社もしくは子会社の管理責任が問われる事態が発生した場合には、当社グループの信頼性や評判の低下に繋がり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)個人情報の管理について

当社グループでは、顧客及び職員に関わる多数の個人情報を保有し利用しております。そのため、個人情報の管理については、グループ全体の重要な課題と認識し、当社においてプライバシーマークを取得するとともに、継続的に管理体制の見直しと管理レベルの向上を図っております。子会社につきましても、当社が主導して、個人情報の適切な管理に努めております。

しかしながら、万一、当社グループが保有する個人情報が流出した場合には、信用失墜による塾生数の減少または損害賠償請求などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)情報セキュリティに関するリスクについて

当社グループの事業活動において、情報システムへの依存度は年々高くなっており、それに伴いサイバー攻撃やコンピュータウイルス等の脅威も高まっております。そのため、サイバーセキュリティに関するリスクを重要課題の一つと認識し、セキュリティ対策の強化、定期的な保守点検や従業員教育等による対策に注力しております。

しかしながら、これらの対策にもかかわらず、サイバー攻撃やその他の要因により深刻なシステム障害が発生した場合、個人情報や営業秘密の漏洩、業務の中断等が余儀なくされることにより、当社グループの信頼失墜が生じたり、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)大規模災害の発生による影響について

当社グループでは、大規模な地震・火災等の災害の発生に備えて、管理体制の整備に努めておりますが、万一、当社グループが事業展開をする地域において、想定を上回る規模の大規模災害が発生した場合には、長期にわたり複数エリアの校舎において授業の提供が困難となり、また、コンピュータシステムのトラブル等により顧客サービスに支障をきたす状況が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)パンデミック発生による影響について

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中でも、当社グループはZoomを活用した「双方向Web授業」の実施等により、生徒・保護者及び従業員の健康と安全を第一に事業を継続し業績向上を図ってまいりました。今後、新たなパンデミックが発生した場合でも、新型コロナウイルスへの対応で得た経験等を活かして、事業の継続に努めてまいりますが、万一、当社グループの想定を上回る規模のパンデミックが発生し、円滑な事業活動を維持できなくなる事態が生じた場合には、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)四半期ごとの収益変動について

当社グループにおきましては、通常授業(スポット的な講座や模試を含む。)の他に、春・夏・冬の講習会及び夏期合宿・夏期集中特訓、正月特訓を行っており、通常授業のみ実施する月に比べ、これら講習会等が実施される月の売上高が高くなります。また、各講習会が実施される時期に重点をおいて生徒募集を行う関係で、収益の基礎となる塾生数は期首から月を追うごとに増加し、1月にピークを迎えるという推移を示しております。対して、営業費用の中で大きなウエイトを占める校舎の地代家賃、人件費、賃借料等の固定的費用は期首より毎月発生するため、第1四半期の収益性が他の四半期と比較して低くなる傾向にあります。

 

 なお、最近2連結会計年度の各四半期の売上高及び経常利益の推移は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

売上高(千円)

6,544,553

10,428,341

8,645,763

9,451,333

35,069,991

構成比率(%)

18.7

29.7

24.7

26.9

100.0

経常利益または経常損失(△)(千円)

△383,375

1,880,355

906,783

1,196,898

3,600,662

構成比率(%)

△10.6

52.2

25.2

33.2

100.0

 

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

売上高(千円)

7,021,962

11,250,597

9,248,058

10,138,248

37,658,867

構成比率(%)

18.6

29.9

24.6

26.9

100.0

経常利益または経常損失(△)(千円)

△314,128

1,992,155

835,975

1,454,371

3,968,373

構成比率(%)

△7.9

50.2

21.1

36.6

100.0

 

 

(9)校舎物件の確保について

当社グループが運営する学習塾は、国内においては全て首都圏にあり、今後も、首都圏を中心に校舎を展開していく方針ですが、適切な物件を適切な時期に確保できない場合には、校舎新設計画の遅延等により業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)株式会社四谷大塚との提携塾契約について

当社が提携塾契約を締結している株式会社四谷大塚は、中学受験指導の草分け的存在でありますが、大学受験指導を主たる事業とする株式会社ナガセが完全子会社化しております。

当該提携塾契約の主たる内容は、株式会社四谷大塚の発行する教材類を一定の掛け率(割引価格)で購入できること、同社のカリキュラムに準拠して指導すること、並びに同社の公認テスト会場として、当社がその代行的な業務を行うことができること等が定められており、1997年9月の契約締結以来、円滑に更新(2年ごとに自動更新)されております。

当社は、中学受験指導において、株式会社四谷大塚のカリキュラムに準拠した指導を行っており、合格実績も提携塾の中でトップクラスにあることから、当該契約の更新に支障はないものと考えております。また、何らかの理由により当該契約が更新されなかった場合の影響は、割引価格による教材購入ができなくなること、並びに公認テスト会場の運営ができなくなること等、限定的なものであり、その場合においても、株式会社四谷大塚の指導カリキュラムの継続は可能であり、また、当社がこれまでに培った独自のノウハウにより新しいカリキュラムを立ち上げることも十分に可能であると考えております。

当社は引き続き、株式会社四谷大塚との提携関係を維持していく方針でありますが、万一、契約更新ができなくなった場合には、公認テスト会場としてのサービスの提供に支障がでること、あるいは新しい指導カリキュラムへの移行に時間を要すること等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)株式会社ナガセとのフランチャイズ契約について

当社グループがフランチャイズ契約を締結している株式会社ナガセは、大学受験指導において、直営校の「東進ハイスクール」とフランチャイズの「東進衛星予備校」の2ブランドを日本全国に約1,100校展開しております。

当該フランチャイズ契約の主たる内容は、株式会社ナガセが加盟校に提供している「東進衛星予備校システム」に基づき、講義の実施及び学習指導に係る一連のシステムパッケージと経営ノウハウが提供されること等が定められており、契約締結以降、5年ごとに自動更新されるものです。

当社グループは、大学受験指導において、今後も東進衛星予備校による事業展開を予定しており、東大をはじめとする難関大合格実績を伸長させていることから、当該契約の更新に支障はないものと考えております。また、何らかの理由により当該契約が更新されなかった場合には、当社グループがこれまでに培った独自のノウハウにより、新たなサービスを立ち上げることも十分に可能であると考えております。

当社グループは引き続き、株式会社ナガセとのフランチャイズ契約を維持していく方針でありますが、万一、契約更新ができなくなった場合には、東進衛星予備校に替わる新たなサービスの提供に時間を要する等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)「早稲田アカデミー個別進学館」のフランチャイズ展開について

「早稲田アカデミー個別進学館」ブランドにつきましては、当社が直営校を展開するほか、フランチャイズシステムによる事業展開を行っております。

フランチャイズ加盟者に対しては、当社から、校舎運営及び教務システムや講師育成面での継続的な指導とサポートを行い、高品質で均質な指導サービスを提供できる体制の整備に努めております。

更に、当社とフランチャイズ加盟者が一体となり、「早稲田アカデミー個別進学館」ブランドの優位性とブランドイメージの向上を図るための様々な施策に注力しております。

当社は今後も、フランチャイズ加盟者への指導、支援に努めてまいりますが、万一、フランチャイズ加盟者が経営する当該ブランド校舎において重大な事故が発生し、若しくは契約違反にあたる事態が生じた場合は、当該ブランドのイメージ低下に留まらず、「早稲田アカデミー」ブランド全体に対する信頼性の低下等に繋がり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(13)早稲田アカデミー海外校の展開について

「早稲田アカデミー」海外校につきましては、当社の在外子会社が直営校を運営するほか、株式会社学研スタディエ(以下「学研スタディエ」という。)の在外子会社が、当社との業務提携契約に基づいて、海外において事業展開を行っております。

学研スタディエの在外子会社に対しては、当社から教務システムや講師育成面での継続的な指導と支援を行うとともに、共同でイベントを開催するなど、集客面におけるサポートも行っております。

当社は今後も、学研スタディエ及びその在外子会社への指導、支援に努めてまいりますが、万一、学研スタディエの在外子会社が経営する「早稲田アカデミー」ブランド校舎において重大な事故が発生し、または契約違反にあたる事態が生じた場合は、「早稲田アカデミー」ブランド全体に対する信頼性の低下等に繋がり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(14)減損損失について

当社グループは、有形固定資産やのれん等の固定資産を保有しております。これらの資産については減損会計を適用し、毎年、減損の兆候について精査し、減損処理が必要と判断される場合は適切に処理することとしております。そのため、将来において、買収した会社の事業計画が達成できない場合はのれん等の減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業の収益性が著しく低下した場合には、保有する有形固定資産やのれん等に係る減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)敷金・差入保証金の保全、回収について

当社グループが展開する校舎の多くは、賃借物件を利用しております。新規で賃貸借契約を締結するに際しては、可能な限り賃貸人の経営状況等の確認を行うとともに、契約条件も近隣相場や採算性を十分考慮して決定しております。また、契約締結後も、主管部署が中心となり賃貸人の状況変化の把握に努めております。

しかしながら、全ての賃貸人の状況変化を適時に把握することは困難であるため、賃貸人に急激な状況変化が生じた場合には、敷金・差入保証金の保全・回収ができない可能性があります。

 

(16)法令遵守について

当社グループが営む事業に関連する主な法令・条例としては、特定商取引に関する法律、個人情報の保護に関する法律、青少年保護育成に関する条例、著作権法、不当景品類及び不当表示防止法等があります。当社グループでは、法令違反を予防する体制の整備、従業員への継続的な教育の実施などにより、法令遵守体制の強化に努めております。

しかしながら、将来にわたり、関連法令に基づく損害賠償請求等に係る訴訟を提訴される事案が生じる可能性が皆無とは言い切れず、万一、そのような事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況及びその分析につきましては、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 

(1)経営成績等の状況の概要

①経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、緩やかな回復基調で推移いたしました。他方、地政学リスクの高まりや米国の通商政策の動向による景気の下振れ懸念や継続する物価上昇が消費者マインドに及ぼす影響には、注視が必要な状況が続いております。

学習塾業界におきましては、少子化の進行による市場縮小や物価高による家計負担も増大する中で、高校の授業料無償化拡大や大学入試制度改革をはじめとする国の教育政策の変化により顧客ニーズも多様化しており、ニーズに適った付加価値の高い教育サービスの提供が求められております。

このような環境下で、2025年に創立50周年を迎えた当社では、「本気でやる子を育てる」という教育理念のもと、進学塾としての「本来価値(成績向上と志望校合格)」と当社独自の「本質価値(ワセ価値)」を両輪に、質の高い教育サービスの提供に努めてまいりました。

今春の中学入試では、御三家中学の合格者数が700名に迫る勢いで当社過去最高数更新、高校入試では、最難関私国立高校の圧倒的な合格実績に加え、最難関都県立高校の合格者数も飛躍し、さらに大学入試では、東京大学・早慶上智大学等の合格者数が大きく伸長し、中学・高校・大学入試の全てにおいて、合格実績を大躍進させることができました。こうした合格実績の伸長が当社グループのブランド力や集客力を高め、塾生数の増加・業容の拡大、更なる合格実績の伸長に繋がる好循環を生み出しており、厳しい経営環境における他社との競争優位の原動力となっております。

運営面では、合格実績躍進の効果に加え、人気アニメとのコラボレーションによる広告施策を2年連続で展開したことにより、前年を上回るお問い合わせが続いており、その結果、塾生数は順調に推移いたしました。

個別指導部門につきましては、2025年7月に早稲田アカデミー個別進学館成増校、同11月に早稲田アカデミー個別進学館綾瀬校(FC)、2026年3月に早稲田アカデミー個別進学館王子校(FC)を新規開校し、フランチャイズ校を含め76校体制となりました。さらに、2026年3月には「個別指導本部」を新設し、中期経営計画に掲げる「個別指導校舎100校体制」の仕上げを加速させるとともに、集団指導校舎との連携強化を図ってまいります。

「大学受験部の新領域開拓」として展開を進めている東進衛星予備校については、2025年7月に東進衛星予備校都立大学校、同10月に東進衛星予備校王子校、同11月に東進衛星予備校月島校を新規開校し、9校体制となり、引き続き積極展開していく方針です。

また、既存校舎のリニューアルにより学習環境改善を進めるとともに、小・中学生の集団指導校舎を中核に拠点の集約を行い、集団指導と個別指導の併用や、大学受験部門・東進衛星予備校への接続など、多様な学習ニーズに対応できる体制を整備することで、「Life Time Value(顧客生涯価値)」の最大化を推進してまいりました。

経営上の重要課題である「採用と育成の強化」につきましては、採用面では就活イベントの開催や内部リクルートの強化により、当社の教育理念に共感する人材の獲得に注力いたしました。育成面では、各種研修や全社をあげた授業技術コンテストの開催等を通じて教務力やサービス品質の向上を進めつつ、創立50周年の様々な施策の展開により、従業員エンゲージメントを高めることにも尽力いたしました。

こうした一連の取組みにより、中期経営計画の最終年度である当連結会計年度では、売上高、経常利益等の数値目標をいずれも達成することができました。次なる50年に向けても、教育理念の徹底実践により顧客満足度の向上を実現しつつ、時代の変化に合わせて経営基盤をより強固にすることで、業績伸長、企業価値向上につなげてまいります。

当連結会計年度における期中平均塾生数につきましては、50,837人(前期比4.0%増)と堅調に推移いたしました。学部別では、小学部30,666人(前期比4.9%増)、中学部17,136人(前期比1.0%増)、高校部2,879人(前期比13.0%増)、その他156人(前期と同数)と、引き続き小学部が全体を牽引いたしました。

以上により、当連結会計年度の売上高は、37,658百万円(前期比7.4%増)、営業利益3,960百万円(前期比11.6%増)、経常利益3,968百万円(前期比10.2%増)、固定資産売却益225百万円を特別利益に、減損損失594百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,487百万円(前期比6.3%増)となりました。

 

当社グループの事業は、単一セグメントのためセグメント別の記載は省略しております。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより9,644百万円となり、前連結会計年度末に比べ、2,477百万円増加いたしました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3,599百万円、減価償却費1,168百万円、減損損失594百万円、のれん償却額181百万円等が収入要因となり、他方、固定資産売却益225百万円、売上債権の増加額124百万円、法人税等の支払額1,368百万円等が支出要因となりました。

この結果、営業活動によるキャッシュ・フローは、4,202百万円の収入となり、前連結会計年度末に比べ、316百万円収入が増加いたしました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出599百万円、無形固定資産の取得による支出445百万円、差入保証金の差入による支出85百万円等が支出要因となり、他方、有形固定資産の売却による収入698百万円等が収入要因となりました。

この結果、投資活動によるキャッシュ・フローは、422百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べ920百万円支出が減少いたしました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済による支出204百万円、配当金の支払額1,113百万円が支出要因となりました。

この結果、財務活動によるキャッシュ・フローは、1,317百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べ806百万円支出が減少いたしました。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

イ.生産及び受注の状況

当社グループは、生徒に対して授業を行うことを主たる業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。また、受注実績につきましても、該当事項はありません。

 

ロ.販売実績

品目別の販売実績は次のとおりであります。

品目

 前連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

 比較増減

生徒数(人)

金額(千円)

生徒数(人)

金額(千円)

 金額(千円)

小学部

29,233

20,965,487

30,666

22,896,858

1,931,370

中学部

16,960

12,107,929

17,136

12,521,025

413,096

高校部

2,548

1,745,196

2,879

1,976,842

231,645

その他

156

251,378

156

264,141

12,763

合計

48,897

35,069,991

50,837

37,658,867

2,588,875

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.生徒数は、期中平均(4~3月の各月の平均)の在籍人数を記載しております。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額および収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的に判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.財政状態の分析

当社グループは、企業価値極限化を実現するための「最適資本構成を図る」を財務方針としております。

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末比2,565百万円増加の13,817百万円となりました。これは、現金及び預金2,500百万円、営業未収入金125百万円の増加、有価証券30百万円の減少が主な要因であります。

固定資産は、前連結会計年度末比852百万円減少の12,380百万円となりました。うち、有形固定資産は、前連結会計年度末比925百万円減少の4,977百万円、無形固定資産は、前連結会計年度末比158百万円減少の1,613百万円、投資その他の資産は、前連結会計年度末比231百万円増加の5,789百万円となりました。

この結果、当連結会計年度末の資産総額は、前連結会計年度末比1,712百万円増加し、26,197百万円となりました。

 

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末比242百万円増加の6,020百万円となりました。これは、未払金124百万円、役員株式給付引当金79百万円の増加、未払法人税等65百万円、支払手形及び買掛金62百万円の減少が主な要因であります。

固定負債は、前連結会計年度末比97百万円増加の3,619百万円となりました。これは、退職給付に係る負債65百万円、リース債務49百万円の増加が主な要因であります。

なお、有利子負債(1年内返済予定のリース債務、リース債務)は、前連結会計年度末比42百万円増加の525百万円であります。有利子負債の構成比率は2.0%となっております。

この結果、当連結会計年度末の負債総額は、前連結会計年度末比339百万円増加し、9,640百万円となりました。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産額は、前連結会計年度末比1,372百万円増加の16,557百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益2,487百万円と剰余金の配当による減少1,114百万円が主な要因であります。

 

以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の62.0%から63.2%となりました。また、1株当たり純資産額は、896円32銭となりました。

 

なお、当連結会計年度末の構成比率は、流動資産52.7%、固定資産47.3%、流動負債23.0%、固定負債13.8%(負債合計36.8%)、純資産63.2%となっております。

 

 

ロ.経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度におきましては、引き続き、成績向上と志望校合格という進学塾としての「本来価値」と、早稲田アカデミー独自の「本質価値」である「ワセ価値」を両輪として、教育理念の徹底実践による質の高い教育サービスの提供に努めてまいりました。その成果は中学・高校・大学入試のすべてにおいて大きく伸長した合格実績に表れております。加えて、既存校舎のリニューアルによる学習環境改善や集団指導と個別指導の併用、大学受験部・東進衛星予備校への接続など、多様な学習ニーズに対応できる体制を整備することで、集客力やブランド力を高める好循環につながりました。子会社各社におきましても、サービス品質向上と一人ひとりの生徒に適応したきめ細かい指導による顧客満足度の向上に努めてまいりました。

この結果、少子化が進行する中でも、塾生数は小学部が全体を牽引し、前期比4.0%増の50,837名と伸長したことに加え、一部商品の価格改定による効果もあり、当連結会計年度の売上高は、前期比7.4%増の37,658百万円となりました。

 

(営業利益・経常利益)

売上原価につきましては、前期比5.4%増の25,465百万円、売上高比率としては、前期比1.3ポイント低下の67.6%となりました。

売上原価の中で最も大きなウエイトを占める労務費につきましては、給与水準引き上げ及びサービス品質向上に向けて校舎に配置する要員の増加、合格実績伸長に伴う報奨金の増加等により、前期比5.9%増の12,935百万円となりました。

原材料費につきましては、塾生数増加に連動した教材・模試仕入の増加等により前期比6.4%増の4,662百万円となりました。

校舎物件に係る地代家賃につきましては、前期比2.8%増の4,176百万円となりましたが、主に新規出校、校舎の移転・増床に伴う賃料の増加や既存校の家賃上昇によるものであります。

 

販売費及び一般管理費につきましては、創立50周年の様々な施策や人材採用に係る費用、人材育成のための各種研修費用、DX推進に伴うソフトウェア償却等の増加により、前期比11.8%増の8,232百万円、売上高比率としては前期比0.9ポイント増加の21.9%となりました。

広告宣伝費につきましては、Web広告を中心に戦略的に費用投下しつつも、前期に続き人気アニメーションとのコラボレーションによる認知施策を展開したこと等により、前期比21.1%増の1,508百万円、売上高比率は前期比0.4ポイント上昇の4.0%となりました。

 

以上の結果、営業利益は前期比11.6%増の3,960百万円、経常利益は前期比10.2%増の3,968百万円となりました。

なお、当社が「経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載)」としている連結売上高経常利益率につきましては、各種効率化や費用統制に努めた結果、前期比0.2ポイント上昇の10.5%となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度におきましては、固定資産売却益225百万円を特別利益に、減損損失594百万円を特別損失に計上し、税金等調整前当期純利益から法人税等合計1,112百万円を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比148百万円増加(6.3%増)の2,487百万円となり、前期に続き過去最高益を更新しました。

 

ハ.キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

ニ.資本の財源及び資金の流動性

(資金需要)

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、前受制度となっている売上債権と翌月支払となっている営業活動において必要な労務費、教材費等の仕入債務の支払とのギャップに対する支出によるもののほか、広告宣伝費等の販売費及び一般管理費であります。

投資を目的とした資金需要は、校舎施設関連及び情報システムに係る設備投資、並びに持続的な成長のための投資等があります。

今後の資金需要の内、設備投資につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。

 

(資金管理)

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と源泉を安定的に確保することを基本としております。

運転資金は自己資金及びグループ内融資を基本としており、設備投資の調達につきましては、自己資金及び必要に応じ金融機関からの長期借入を基本としております。

資金は、原則として当社で集中管理し、当社グループ内の余剰資金の有効活用を図っております。当社グループ内における新規の設備投資資金の調達については、諸条件を勘案し決定いたしますが、すべて当社の事前承認に基づいております。

当連結会計年度末における借入金及びリース債務等を含む有利子負債の残高は525百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は9,644百万円となっております。

 

5【重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。