第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当事業年度におけるわが国の経済は、政府・日銀の経済金融政策に支えられ、緩やかな回復基調となりました。海外経済が底堅く推移する中で、輸出・生産の持ち直しや個人消費の改善が進みました。しかしながら、保護主義の台頭、欧州の政治経済の不安定化、アジアの地政学リスクの高まりにより、景気の先行き不透明感が強まりました。

情報サービス業界では、幅広い分野でソフトウェア投資が堅調に推移いたしました。インターネットビジネスをはじめとして、官公庁、金融等の各分野でICT技術の戦略的な活用が進められております。

また通信分野では、モノのインターネットやクラウドサービスの普及に伴うネットワーク通信量の増加への対応や、ICT基盤の高度化が進められる一方、通信事業者の設備投資は低調なまま推移いたしました。

このような事業環境の中で、当社は受注環境の良好なオープンシステム分野へ積極的に展開し、受注の拡大と事業基盤の強化を図るとともに、リスクマネジメントの定着に取り組み、不採算案件発生の抑止に努めてまいりました。また、新たなビジネスの創出に向け取り組んでいるプロダクト・サービスビジネスにおいて、文教分野向けのソリューション販売に注力し、売上の拡大を図ってまいりました。

以上の結果、売上高は26,806百万円(前年同期比4.3%増)、営業利益は2,560百万円(前年同期比6.7%増)、経常利益は2,630百万円(前年同期比6.6%増)、当期純利益は1,737百万円(前年同期比13.9%減)となりました。

 

次にセグメント別の概況をご報告いたします。なお、文中における金額につきましては、セグメント間の内部振替前の数値となります。

①ソフトウェア開発関連事業

通信システム

通信事業者の設備投資抑制が継続したことにより、売上高は10,155百万円(前年同期比9.1%減)となりました。

イ)ノード

交換システム関連の売り上げは増加いたしましたが、伝送システム関連及び次世代ネットワーク(NGN)関連の売り上げが減少したことにより、売上高は2,090百万円(前年同期比1.4%減)となりました。

ロ)モバイルネットワーク

携帯端末関連の売り上げが増加したことにより、売上高は3,351百万円(前年同期比11.6%増)となりました。

ハ)ネットワークマネジメント

固定網インフラ関連の売り上げが減少したことにより、売上高は4,713百万円(前年同期比22.0%減)となりました。

ⅱ)オープンシステム

高水準の国内IT投資に支えられ、売上高は13,857百万円(前年同期比14.7%増)となりました。

イ)公共

官公庁向けシステム関連の売り上げが増加したことにより、売上高は5,461百万円(前年同期比9.2%増)となりました。

ロ)流通・サービス

インターネットビジネス関連の売り上げが増加したことにより、売上高は4,452百万円(前年同期比41.9%増)となりました。

ハ)金融

各種カード決済システム関連の売り上げが増加したことにより、売上高は2,017百万円(前年同期比19.1%増)となりました。

ニ)その他

製造業及びその他企業向けシステム関連の売り上げが減少したことにより、売上高は1,927百万円(前年同期比14.3%減)となりました。

 

組み込みシステム

OA機器関連の売り上げが減少したことにより、売上高は1,652百万円(前年同期比11.8%減)となりました。

②その他

文教ソリューション関連の売り上げが増加したことにより、売上高は1,140百万円(前年同期比96.8%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ1,249百万円増加し、当事業年度末には17,411百万円(前年同期比7.7%増)となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な増減要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,491百万円(前年同期比42.5%減)となりました。

これは主に、売上債権の増加752百万円(前年同期は1,395百万円の減少)があった一方、税引前当期純利益2,580百万円(前年同期比16.8%減)があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は352百万円(前年同期は2,720百万円の使用)となりました。

これは主に、定期預金の預入による支出3,000百万円(前年と同額)があった一方、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入2,600百万円(前年同期比194.8%増)及び定期預金の払戻による収入2,000百万円(前年同期比100.0%増)があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は594百万円(前年同期比33.2%減)となりました。

これは主に、配当金の支払594百万円(前年同期比33.2%減)によるものであります。

 

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当事業年度の生産実績は、次のとおりであります。

セグメント及び事業の区分

生産実績(千円)

前年同期比(%)

 

 

ノード

2,090,503

98.6

 

 

モバイルネットワーク

3,351,023

111.7

 

 

ネットワークマネジメント

4,713,986

78.2

 

通信システム

10,155,513

91.1

 

 

公共

5,462,095

107.5

 

 

流通・サービス

4,366,842

139.8

 

 

金融

2,017,566

119.2

 

 

その他

1,927,731

85.6

 

オープンシステム

13,774,235

113.3

 

組み込みシステム

1,655,305

88.4

ソフトウェア開発関連事業

25,585,054

101.6

その他

1,249,847

232.6

合  計

26,834,902

104.4

(注)1.金額は販売価格で表示しており、セグメント間の内部振替前の数値となります。

2.金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注状況

当事業年度の受注状況は、次のとおりであります。

セグメント及び事業の区分

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

 

 

ノード

2,057,750

99.8

287,253

89.7

 

 

モバイルネットワーク

3,270,095

111.2

426,893

84.1

 

 

ネットワークマネジメント

4,857,148

86.9

712,591

125.1

 

通信システム

10,184,994

96.2

1,426,738

102.1

 

 

公共

5,202,379

99.4

492,844

65.6

 

 

流通・サービス

4,883,487

130.7

1,492,426

140.7

 

 

金融

2,115,721

124.4

356,159

138.1

 

 

その他

2,002,937

96.1

370,427

125.7

 

オープンシステム

14,204,525

111.3

2,711,858

114.7

 

組み込みシステム

1,608,506

90.6

207,419

82.3

ソフトウェア開発関連事業

25,998,027

103.5

4,346,015

108.3

その他

1,276,886

274.9

319,666

174.7

合  計

27,274,913

106.6

4,665,682

111.2

(注)1.金額は販売価格で表示しており、セグメント間の内部振替前の数値となります。

2.金額には消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。

セグメント及び事業の区分

販売実績(千円)

前年同期比(%)

 

 

ノード

2,090,663

98.6

 

 

モバイルネットワーク

3,351,023

111.6

 

 

ネットワークマネジメント

4,713,986

78.0

 

通信システム

10,155,673

90.9

 

 

公共

5,461,030

109.2

 

 

流通・サービス

4,452,010

141.9

 

 

金融

2,017,518

119.1

 

 

その他

1,927,244

85.7

 

オープンシステム

13,857,802

114.7

 

組み込みシステム

1,652,976

88.2

ソフトウェア開発関連事業

25,666,452

102.2

その他

1,140,216

196.8

合  計

26,806,668

104.3

(注)1.金額はセグメント間の内部振替前の数値となります。

2.金額には消費税等は含まれておりません。

3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであ

ります。

相手先

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ

7,430,621

28.9

7,250,396

27.0

富士通株式会社

5,249,077

20.4

4,359,127

16.3

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、「和、信頼、技術」を社是とし、豊かな人間性と高い技術の融和を目指すとともに、企業理念として「常に発展する技術者集団」、「発展の成果を社会に常に還元する企業」を掲げ、「ソフトウェア開発及びプロダクト・サービスの提供」を通じて社会的課題の解決に取り組み、企業価値の継続的向上を図ることで社会、顧客、株主に貢献することを経営の基本としております。

 

以上の理念のもと、事業執行にあたっての基本方針は、以下のとおりであります。

・上質なサービスの提供

・顧客第一主義

・ソフトウェア生産技術でトップ

 

また、目指す企業像は以下のとおりであります。

“社員がイキイキと働き、業界・顧客に一目置かれ、業績をきちんと上げ続ける企業”

 

(2)経営環境及び経営戦略

当社の主要な事業領域である通信業界は現在、大きな構造変化の渦中にあります。音声通話収入の減少、料金定額化の普及、事業者間の競争激化による通信サービスの価格低下、更にはインターネットを通じて自社のサービスを直接利用者に提供する潮流の拡大により、通信事業の収益基盤そのものの再構築が急務となっております。このため、通信事業者はコスト削減と設備効率の向上を図るとともに、新たなICTサービスの展開による収益拡大を進めております。

一方、企業のIT投資は2020年の東京五輪に向けた経済活性化への期待や高水準の公共投資に後押しされる形で拡大基調にあります。最先端のICTが様々な分野でイノベーションを促進しており、企業はこうした次世代サービスへのIT投資を拡大させております。

このような事業環境のもと、当社が安定した収益基盤を確立し、持続的な成長を実現するための基本戦略は次のとおりであります。

①システム開発事業の基盤拡大

市場の拡大が見込めるオープンシステム分野及び新たなICTの利活用が進められている新市場へ積極的に展開し、事業基盤を拡大してまいります。

また、年々厳しさを増す他社との競争環境において、当社が常に選ばれ続ける企業であるためには、自社の「強み」に一層の磨きをかけるとともに、新たな「強み」を創出していく必要があります。当社は、ソフトウェア生産技術で卓越性を追求し、自社の競争力強化と付加価値向上を図ってまいります。

②新たな収益源となるビジネスの創出

安定した収益基盤の確立に向け、自社開発のプロダクトやサービスをベースにした新ビジネスの創出・拡大に取り組んでまいります。また、それらを活用した企画提案を既存顧客への深耕策としても積極的に展開し、新たな受注機会の創出とパートナーシップの強化を図ってまいります。

なお、現在は文教分野向けのソリューションに注力しております。教育現場では、情報リテラシー教育が活発化する中で、ICTを利活用した授業の導入が積極的に進められております。当社は、情報化のニーズが堅調な文教市場において、パソコン教室におけるシステム管理業務の負荷軽減を実現するソリューションを中心に、優れた製品とサービスの提供により、効率的かつ効果的な学校ICT環境の実現に貢献してまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、「持続的な成長の実現」という観点から、売上高と営業利益を重視した経営に取り組んでおります。中期的に、売上高300億円、営業利益30億円の達成を目指してまいります。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

情報サービス業界は、クラウドコンピューティングに代表されるソフトウェアのサービス化とグローバル競争の加速といった変化の中にあります。開発面では、ソフトウェアの大規模・複雑化によりソフトウェア開発の高度化が進む一方、プロジェクトの短納期化、低コスト化、人件費の安い海外企業の活用(オフショア開発)が進んでおります。技術面では、次世代のネットワーク制御技術やモバイル関連技術はもとより、クラウドコンピューティング、モノのインターネット、人工知能、ロボット等に関連した技術が日進月歩で進化しております。

このような変化の中で当社は、システム開発事業の基盤拡大と新たな収益源となるビジネスの創出を基本戦略として、持続的な成長と安定した収益基盤の確立を目指しております。そのために対処すべき課題は次のとおりであります。

①オープンシステム事業の優位性確保

当社のシステム開発事業では、堅調な国内IT市場を追い風にオープンシステム分野への事業領域のシフトが急速に進んでおります。オープンシステム分野を当社の新たな成長に向けた事業基盤として強化していくためには、この分野における更なる優位性の確保に努める必要があります。当社は、成長領域の選択と集中、開発体制の拡充、上流工程受注の強化等により事業規模の着実な拡大と内容の充実を図り、オープンシステム分野における優位性を確保してまいります。

②人的パワーの拡充

システム開発事業を拡大するためには、開発体制の継続的な強化が求められます。オープンシステム分野で求められる開発技術の向上はもとより、人工知能、ビッグデータ、クラウドサービスの活用シーンが急速に拡大しており、これらを支える技術への対応が不可欠であります。また、社会的にも健康、福祉、自動車、環境、家電、エネルギーといった幅広い分野で、ITの活用が進んでおります。

当社は、こうした先端技術へ迅速に適応する技術者の育成に積極的に取り組んでまいります。併せて、新卒者を中心に優秀な人材を採用し、開発体制の増強を図ってまいります。

③生産性の向上

開発面での変化はお客様から求められる業務内容にも様々な変化をもたらします。より上流工程からの参画依頼、ソフトウェア開発プロセスの部分的な自動化やオフショア開発への対応、開発工程ごとに契約が分割された業務依頼、先進的な高速開発手法の採用等、これらの顧客要請に迅速に対応していく必要があります。

当社は、これらの変化を踏まえた開発プロセスの改善に日々取り組み、これまでの豊富な経験で培った当社の「開発標準」を進化させ、顧客ニーズへの適切な対応を図ってまいります。また、ソフトウェア生産技術の調査・研究を推進し、生産性を向上する技術の獲得に取り組んでまいります。

④リスクマネジメントの定着

開発面での変化はプロジェクトの不採算リスクを高めます。また、情報セキュリティリスクに対する顧客要請は年々高まっております。このような環境のもと、当社はリスクマネジメントの体制強化を継続的に進めております。今後更に、全社的なリスクマネジメント体制を強化するためには、作業の標準化や監視の強化を進めるとともに、リスク感度の高い企業文化の形成が必須となります。

当社は、社員一人ひとりが、自身の担当する仕事の位置づけや、顧客をはじめとするすべてのステークホルダーへ与える影響について「自ら考える」組織風土を醸成してまいります。

⑤プロダクト・サービスビジネスの拡大

当社は主力のシステム開発事業に加えて、新たな収益源となるビジネスを創出するため、自社プロダクトや自社サービスを主軸としたビジネスの構築・拡大を進めております。このため、既存プロダクトの競争力強化及び新製品・新サービスの創出に向けた研究開発活動を積極的に進めてまいります。また、外部研究機関とのコラボレーションをはじめ、ビジネス開発・販売チャネルの強化に必要なアライアンスを推進いたします。併せて、システム開発事業とのシナジーにより、全社的な収益力向上に努めてまいります。

 

 

4【事業等のリスク】

当社が認識している経営成績、財政状態及び株価等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月30日)現在において当社が判断したものであります。

<当社の事業環境に関するリスク>

当社の主力事業は、情報通信システムのソフトウェア開発であることから、顧客である通信事業者、メーカー、サービス企業等の設備投資動向及び経営成績の影響を受けることが予想されます。

<情報セキュリティに関するリスク>

ソフトウェア開発では、顧客の企業情報や個人情報等のデータを取り扱うことがあります。このため、当社の責任による紛失、破壊、漏洩等の事象が発生した場合、信用力の低下や発生した損害に対する賠償金の支払い等の発生リスクがあります。

当社では、ISO/IEC 27001認証に基づく情報セキュリティマネジメントシステムの整備・運用により、業務情報の厳格な管理に努めております。また、近年ますます高度化・巧妙化するサイバー攻撃への備えとして、コンピュータセキュリティインシデントに対応するための専門チームであるCSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置し、セキュリティインシデントに関連する情報の収集・分析、並びに対応方針や手順の策定等に努めております。

<不採算案件の発生に関するリスク>

大規模・複雑化、短納期化するソフトウェア開発においては、仕様の追加や変更要望、仕様・進捗に関する顧客との認識の不一致等により開発費が増大したり、納入後の不具合等により修復に要する費用が追加発生するリスクがあります。

当社では、受注段階での見積精度を向上し、開発段階においてはプロジェクト管理及び品質管理の強化を図ることで、不採算案件の発生リスク低減に努めております。

なお、当社の中期的な事業展開に有効と判断される開発案件については、短期的に不採算となるリスクがあっても受注する場合があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社は、強みである通信システムのソフトウェア開発で得られた経験とノウハウをもとに、先進の通信技術に関する研究及びそれらを利用した製品の研究開発に取り組んでおります。このための専門組織として、経営企画本部の配下に技術推進部を設置し、産学官による共同研究を含めて精力的な活動を推進しております。

当事業年度に取り組んだ主な研究テーマは、以下のとおりであります。

①オープンソースソフトウェア応用システムに関する研究開発

②情報家電ネットワークに関する研究開発

③ヘルスケアシステムに関する研究開発

 

当事業年度における研究開発活動の金額は148,233千円(前年同期比11.6%減)であり、主な活動内容は次のとおりであります。これらはすべて新たなビジネスの創出のための活動であり、「その他の事業」に関連して行っております。

 

①オープンソースソフトウェア応用システムに関する研究開発

授業で多台数のパソコンを利用する教育機関において、運用管理者の負担を軽減するシステムの研究開発を推進いたしました。

既に製品化しているネットブート(注)型パソコン運用管理システム「V-Boot」(ブイブート)について、第2四半期にリリースした製品に対して、イメージ処理方式の高速化、多台数環境を想定したサーバ負荷分散機能、学内環境へのリモートアクセス機能の研究開発を実施し、第4四半期にリリースいたしました。

 

②情報家電ネットワークに関する研究開発

写真や音楽、動画等のデジタルコンテンツをホームネットワーク内で相互利用するための仕様であるDLNA(Digital Living Network Alliance)に関連する研究開発を推進いたしました。

既に製品化している、地デジ視聴にも対応した「Media Link Player」について、利用者から要望の多い機能について研究開発を実施しアプリケーション配布マーケットにリリースいたしました。

 

③ヘルスケアシステムに関する研究開発

既に製品化している介護サービス支援システム「alpha GoodCare Link」について、利用者の利便性を向上するため、TV電話の品質向上等に関する研究開発を推進いたしました。

 

(注)離れた場所にあるコンピュータやその上で動作するアプリケーションをネットワーク経由で別のコンピュータから起動すること。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当事業年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月30日)現在において当社が判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この財務諸表の作成に際し、重要な会計方針及び過去の実績や現状に基づいた見積りによる判断を行っており、特に以下の項目については重点的な分析を行っております。

なお、実際の結果は、見積りによる不確実性のため異なる結果となる場合があります。

 

①収益の認識

当社はソフトウェアの請負契約のうち当事業年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる請負契約については、工事進行基準により収益を認識しております。その他の売上高については、お客様が納品物や提供サービスを検収した時点で、契約又は注文に基づく受注金額を計上しております。

また、当事業年度末時点で将来の損失が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能な案件について、翌事業年度以降に発生が見込まれる損失額を受注損失引当金に計上しております。なお、当事業年度末においては該当案件がないため、受注損失引当金の計上はありません。

 

②固定資産の減損

当社は固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。なお、当事業年度においては減損の兆候がある固定資産がないため、減損損失の計上はありません。

 

③繰延税金資産

当社は毎事業年度継続してタックススケジュールを見直し、将来年度の課税所得の見積りと将来減算一時差異の解消見込みを検討し、将来回収可能部分につき、資産計上しております。

 

④退職給付債務

当社は退職給付債務の計算を外部機関に委託しており、従業員の残存勤務期間や退職率等の設定は直近の統計数値に基づいて算出しております。割引率については、当事業年度末時点の社債の市場利回りで算出した0.5%を採用しております。

 

(2)経営成績の分析

①売上高

当事業年度における売上高の概況は、1[業績等の概要](1)業績に記載のとおりであります。

 

②売上原価、販売費及び一般管理費

当事業年度の売上原価は20,643百万円(前年同期比4.6%増)となり、売上高に対する売上原価の割合は77.0%(前年同期比0.2ポイント増)となりました。文教ソリューション関連の売上増加に伴う材料費の増加やパートナー会社への委託費の増加があったものの、年間を通じて高い稼働率を維持したことや不採算案件が新たに発生しなかったことにより、原価率は前年同期とほぼ同水準となっております

当事業年度の販売費及び一般管理費は3,603百万円(前年同期比1.0%増)、売上高に対する販売費及び一般管理費の割合は13.4%(前年同期比0.5ポイント減)となりました。販売費及び一般管理費の主な増加要因は、税制改正による外形標準課税が増加したこと等によるものであります。

 

③営業利益、経常利益、当期純利益

当事業年度の営業利益は2,560百万円(前年同期比6.7%増)、経常利益は2,630百万円(前年同期比6.6%増)、売上高経常利益率は9.8%(前年同期比0.2ポイント増)となりました。

当事業年度の当期純利益は1,737百万円(前年同期比13.9%減)、1株当たり当期純利益金額は117.11円となりました。なお、潜在株式が存在しませんので、1株当たり当期純利益金額の希薄化はありません。

 

 

(3)財政状態の分析

当事業年度末の資産は、前事業年度末に比べ1,320百万円増加し、41,387百万円(前年同期比3.3%増)となりました。これは主に、売掛金の増加752百万円があったためであります。

負債は、前事業年度末に比べ167百万円増加し、8,179百万円(前年同期比2.1%増)となりました。これは主に、買掛金の増加371百万円があったためであります。

純資産は、前事業年度末に比べ1,152百万円増加し、33,207百万円(前年同期比3.6%増)となりました。これは主に、利益剰余金の増加1,144百万円があったためであります。自己資本比率は80.2%となりました。

 

(4)資金の財源及び資金の流動性についての分析

当事業年度のキャッシュ・フローの概況は、1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローに記載のとおりであります。

将来の事業活動に必要な運転資金及び設備投資資金につきましては、営業活動で得られる資金及び内部資金で手当てできると考えております。

資金の運用につきましては、資金の流動性確保を第一とし、一部について、信用リスク、金利等を考慮し、元本割れの可能性が極めて低いと判断した金融商品で運用しております。

当事業年度における流動比率は474.0%となり、高い流動性を確保しております。