第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益や雇用環境の改善などを背景に、緩やかな回復の動きが見られたものの、中国を始めとするアジア新興国の経済減速、英国のEU離脱問題の影響など、先行き不透明な状況で推移しました。

当社グループを取り巻く事業環境におきましては、「プレイステーション4」が全世界累計実売台数4,000万台を突破したほか(株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント発表)、同機の魅力を高め、ゲーム体験をより豊かにするバーチャルリアリティシステム「プレイステーションVR」が平成28年10月13日に発売されることにより、今後のさらなる普及・拡大に弾みがつくことが期待されます。また、任天堂株式会社が新型ゲーム機「Nintendo Switch」を平成29年3月に、米マイクロソフトが4Kゲームや高精細VR(仮想現実)に対応した高機能新型ゲーム機「Project Scorpio」を平成29年の年末商戦期に発売予定と発表するなど、次世代機に関する活発な動きが見られ、今後これらのゲーム機に対応するソフトの拡充に伴い、開発需要が高まることが期待されます。

一方で、大手家庭用ゲームソフトメーカーが自社の有力コンテンツをスマートフォンゲーム市場に積極的に展開し、人気を博すなど競争が過熱している中、新たに家庭用ゲーム機メーカーが自社の有力なコンテンツを活用したスマートフォンゲームの配信を開始し、爆発的な人気を得るなど、今後さらなる市場の競争激化が予想されます。

このような状況のもと、当社グループは、当連結会計年度から開始した中期経営計画(平成28年度~平成30年度)に基づく経営方針に従い、中長期的な企業価値と資本効率の向上に向けて重点施策に取り組む中、当連結会計年度の業績は、スマートフォン向け大型ゲームの開発案件において、開発初期段階で実施した作業の成果物を開発中盤以降に大きく改修する必要が生じ、本案件の対応に多数の要員を投入した影響により、予定していた引き合い案件に関して要員を確保することができず、残る人員体制では受注することができなかったこと、パチンコ・パチスロ案件において受注状況が想定以上に低調に推移したこと及び東南アジア向けコンテンツ配信事業において当初想定していた時期にコンテンツの配信を開始することができず、売上を計上できなかったことから、売上高は48億74百万円(前連結会計年度比12.6%減)となりました。

利益面につきましては、前連結会計年度に比べて売上高が減少したことや前述のスマートフォン向け大型ゲームの開発案件が赤字プロジェクトとなり、大幅に原価を計上したことに伴って、売上総利益が減少した結果、営業利益は2億59百万円(前連結会計年度比50.0%減)となりました。また、前連結会計年度に計上した為替差益などの営業外収益が減少したことに加え、為替相場の変動により、当社が保有・運用する外貨建資産の評価損や為替差損などを想定以上に計上した結果、経常利益は2億円(前連結会計年度比70.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は93百万円(前連結会計年度比77.6%減)となりました。

なお、開発完了タイトル数は、家庭用ゲーム機向け23タイトル、パソコン向け2タイトル、携帯端末向け15タイトルの合計40タイトルとなりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。

 

① ゲームソフト開発事業

ゲームソフト開発事業におきましては、開発条件の良い案件や有力タイトルの引き合いなど受注環境が良好に推移する中、据置型ゲーム機向けやスマートフォン向け大型ゲームの開発案件において、顧客の仕様の追加により開発費が増額となったものの、スマートフォン向け大型ゲームの対応に多数の要員を投入したことから、予定していた引き合い案件に関して要員を確保することができず、残る人員体制では受注することができなかった結果、開発売上は32億41百万円となりました。

ロイヤリティ売上につきましては、当連結会計年度に開発完了したニンテンドー3DS向けタイトルを中心に好調に推移した結果、70百万円となりました。

この結果、当事業の当連結会計年度の売上高は33億11百万円(前連結会計年度比15.5%減)となりました。また、前述のスマートフォン向け大型ゲームの影響により、営業利益は2億24百万円(前連結会計年度比65.0%減)となりました。

 

 

② モバイル開発事業

モバイル開発事業におきましては、前連結会計年度に受注したスマートフォン向け大型案件を計画通り完了できたことに加え、過年度に開発を完了したコンテンツの一部の追加開発案件に関して、当初より開発費が増額となったものの、一部の新規案件で受注に至らなかった案件が発生した結果、開発売上は4億49百万円となりました。

運営売上につきましては、既存の案件が概ね順調に推移したことに加え、大型のスマートフォン向け案件の運営業務を開始した結果、5億52百万円となりました。

ロイヤリティ売上につきましては、スマートフォン向けコンテンツ及びパソコン向けSNSのロイヤリティ売上が好調に推移した結果、1億56百万円となりました。

この結果、当事業の当連結会計年度の売上高は11億58百万円(前連結会計年度比5.1%減)、営業利益は2億66百万円(前連結会計年度比52.7%増)となりました。

 

③ その他事業

その他事業におきましては、ウェアラブル及びスマートトイ関連のアプリ開発が好調に推移したものの、東南アジア向けコンテンツの受託開発案件が想定どおりに進まなかった結果、開発売上は2億69百万円となりました。

運営売上につきましては、子会社の株式会社フォネックス・コミュニケーションズが展開するスマートフォン向けコンテンツ配信サービスにおいて、音楽及びエンターテイメント業界で採用実績を拡大したほか、コンビニエンスストアでの販路拡大など新たな取り組みにも注力したものの、60百万円となりました。

ロイヤリティ売上につきましては、前述のとおり東南アジア向けコンテンツ配信事業の進展に遅れが生じたことなどから、74百万円となりました。

この結果、当事業の当連結会計年度の売上高は4億4百万円(前連結会計年度比8.2%減)となりました。また、東南アジア向けコンテンツ配信事業におきましては、クライアントの有力IPを用いたスマートフォン向けコンテンツの配信を開始するなど一定の進展が見られたものの、こうした新規事業の推進にかかる先行費用が継続して発生していることから、営業損失2億31百万円(前連結会計年度は営業損失2億96百万円)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して5億26百万円減少し、7億78百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動により得られた資金は、1億27百万円(前連結会計年度は5億71百万円の資金獲得)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益1億77百万円、減価償却費90百万円、売上債権の減少額2億16百万円、たな卸資産の減少額1億59百万円などの収入があった一方で、賞与引当金の減少額77百万円、前受金の減少額2億9百万円、法人税等の支払額1億88百万円などの支出があったことによるものであります。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果使用した資金は、4億25百万円(前連結会計年度は78百万円の資金使用)となりました。主な内訳は、投資有価証券の売却による収入52百万円、投資有価証券の償還による収入2億1百万円などがあった一方で、定期預金預入による支出2億96百万円、有形固定資産の取得による支出32百万円、投資有価証券の取得による支出3億34百万円などの支出があったことによるものであります。 

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果使用した資金は、1億75百万円(前連結会計年度は1億72百万円の資金使用)となりました。これは、ストック・オプションの行使に伴う自己株式の処分による収入11百万円があったものの、配当金の支払額1億86百万円があったことによるものであります。

 

 

2 【開発、受注及び販売の状況】

(1) 開発実績

当連結会計年度における開発実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

ゲームソフト開発事業

3,241,162

83.7

モバイル開発事業

1,001,394

92.6

その他事業

330,190

91.6

合計

4,572,747

86.1

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は販売価格によっております。

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

4 上記金額には、運営業務に係る売上高が含まれております。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりです。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比
(%)

受注残高(千円)

前年同期比
(%)

ゲームソフト開発事業

2,679,049

76.1

634,653

53.3

モバイル開発事業

1,003,134

89.7

205,793

114.0

その他事業

324,056

91.9

21,736

133.5

合計

4,006,239

80.2

862,183

62.1

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

ゲームソフト開発事業

3,311,541

84.5

モバイル開発事業

1,158,057

94.9

その他事業

404,744

91.8

合計

4,874,344

87.4

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3 主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。

相手先

前連結会計年度

(自 平成26年9月1日

至 平成27年8月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年9月1日

至 平成28年8月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社スクウェア・エニックス

1,314,873

23.6

1,305,309

26.8

株式会社カプコン

633,264

11.3

 

4 株式会社カプコンは当連結会計年度においては相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。

 

 

3 【対処すべき課題】

近年、当社グループを取り巻く事業環境におきましては、家庭用ゲーム市場が有力タイトルや新型ゲーム機向けを中心に一定の市場規模を維持する中、ソーシャルゲーム市場の拡大を経て、スマートフォンゲーム市場が大幅に成長するとともに、今後AR(拡張現実)・VR(仮想現実)市場の拡大が見込まれるなど、市場構造が激しく変化しております。

これらの事業環境を踏まえ、当社グループは中期経営計画2年目となる平成29年8月期において、1年目の出遅れを挽回すべく既存事業の強化、すなわち企画提案から開発・運営に至るワンストップの開発サービスの業務推進体制をより一層強化するとともに、リスク管理の徹底とサービスの品質向上に努めてまいります。また、東南アジア向けコンテンツ配信事業におきましては、収益モデルの確立と配信チャネルの増加に努め、立て直しを図ってまいります。

一方で、コンテンツを供給するプラットフォームの変遷や多様化が進む中、IoT(インターネット・オブ・シングス)、ARやVRを活用したコンテンツが登場し、さらに今後はICT(情報通信技術)やAI(人工知能)技術の進化が見込まれるなど、技術環境が著しく変化しております。当社グループは、これらの変化に柔軟に対応するために最新技術やスキルの習得、開発ノウハウの蓄積に取り組んでまいります。加えて、顧客ニーズに迅速、柔軟かつ的確に対応するためにも、引き続き優秀な人材の確保及び人材育成に取り組んでまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① 市場動向について

当社グループが事業を展開しているコンテンツ市場においては、家庭用ゲーム市場が有力タイトルや新型ゲーム機向けを中心に一定の市場規模を維持する中、ソーシャルゲーム市場の拡大を経て、スマートフォンゲーム市場が大幅に成長するとともに、今後AR(拡張現実)・VR(仮想現実)市場の拡大が見込まれます。また、ユーザ層の嗜好の変化が早くなるなど、市場環境が激しく変化しております。当社グループは、ユーザの嗜好に留意し、ニーズに合った魅力あるコンテンツをタイムリーに提供できる体制を確立し、事業の強化を図っております。しかしながら、当社グループの予期せぬ要因により市場の発展が阻害される場合には、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

② 技術革新について

当社グループが取り組む事業分野においては、コンテンツを供給するプラットフォームの変遷や多様化が進むとともに、IoT(インターネット・オブ・シングス)、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)を活用したコンテンツが登場し、さらに今後はICT(情報通信技術)やAI(人工知能)技術の進化が見込まれるなど、技術環境が著しく変化しております。当社グループは、これらの変化に柔軟に対応するために、先端的なテクノロジーの知見やノウハウの蓄積に取り組んでおります。しかしながら、そうした急速な技術革新への対応に時間がかかる場合は、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

③ 他社との競合について

当社グループが取り組む事業分野においては、数多くの競合他社が存在しております。当社グループは、日々のコスト削減や開発効率の向上策などに取り組むとともに、長年にわたり培ってきたノウハウや企画力・技術力を活かした魅力的なコンテンツを供給し続けることで、他社との差別化を図っております。しかしながら、当社グループの優位性を上回るような競合他社が出現した場合には、次第に顧客からの依頼は減少し、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

 

(2) 受託開発に関するリスク

① 売上について

当社グループが顧客から得るコンテンツの企画・開発・運営の対価は、開発業務の進行に合わせて受け取る開発売上、コンテンツ配信後の運営に伴う運営売上、顧客からユーザへのコンテンツ販売数量に基づき受け取るロイヤリティ売上から成り、安定的に収益が得られるよう努めております。しかしながら、顧客からコンテンツの納期や仕様変更の要請があった場合、何らかの理由により顧客との契約が終了するなどした場合には、売上の計上時期及び計上額が変わり、その結果によっては、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

② 開発期間の長期化について

当社が主力としているゲームコンテンツの開発期間は半年から長いもので3年を要します。開発が長期間にわたるため、計画段階において予測した開発期間と実際の開発期間に差異が生じる可能性があります。当社グループは、受託契約の締結に際し、長期間にわたる大型かつ包括的な契約を避け、複数の個別契約に分割して影響を最小限にするなど対応をしておりますが、仕様追加や納期変更など計画段階では想定できなかった事態が生じた場合、その結果によっては、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

③ コンテンツの瑕疵について

当社グループは、顧客に納入するコンテンツを高い品質に保つため、開発スタッフ以外にも数多くの検査専門スタッフを活用して、コンテンツの厳しい社内検査を行っております。しなしながら、当社グループが顧客に納入したコンテンツに瑕疵が発生しないという保証はなく、さらに大規模なリコールなどで当社グループが多額の損害賠償請求を受けることも考えられ、その結果によっては、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(3) 事業展開に関するリスク

① 新規事業について

当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、積極的にビジネス領域の拡大に取り組んでいく考えであります。これにより、費用が先行し、利益率が低下する可能性があります。また、見通しとは異なる状況が発生するなどにより新サービスや新規事業の展開が計画通りに進まない場合、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

② 新興国市場への進出について

当社グループは、今後経済成長及び市場規模の拡大が見込まれる海外の新興国市場への進出を行っております。新興国市場における需要は、新興国内の法規制や金融情勢など社会的、政治的リスクに左右されるおそれがあり、また、社会インフラやユーザの嗜好、消費行動など国内や他の先進国の需要とは大きく異なる可能性があります。これらの要因などから、今後、市場動向を的確に見極められない場合や提携先との良好な関係を維持できない場合、進出のために支出した投資額を回収できなくなり、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(4) 組織体制に関するリスク

① 人材の確保について

当社グループは、コンテンツの企画・開発・運営に関する事業においてデザイナーやプログラマー、音楽や効果音に取り組むコンポーザーなど特殊技術を持つ数多くの人材を活用しております。質の高いサービスを安定的に供給するためには、開発部門を中心に極めて高度な技術力・企画力を有する人材が要求されていることから、当該人材の採用及び既存の人材の更なる育成・維持に積極的に努めております。しかしながら、これらの人材が当社グループより流出した場合、当社グループの採用基準を満たす優秀な人材の確保や人材育成が計画通りに進まなかった場合には、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

 

② 内部管理体制について

当社グループは、企業価値の持続的な向上を図るために、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、更には健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しており、内部管理体制の充実に努めております。しかしながら、事業の急速な拡大により、内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、適切な事業運営が困難となり、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(5) 法的規制・訴訟に関するリスク

① 法的規制について

当社グループが取り組む事業分野においては、「著作権法」、「特許法」、「商標法」、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(アミューズメントマシンに関する規制)」、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」、「下請代金支払遅延等防止法」及びその他関連法令の規制を受けております。また、主に人材を活用する事業であることから、「労働基準法」及び関連法令の遵守にも特に留意する必要があります。これらの法的規制は、社会状況の変化に応じて、今後も適宜改正ないし解釈の変更などがなされる可能性があり、これらに的確に対応できなかった場合には、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

② 情報管理について

当社グループは、個人情報や開発・営業に係る機密情報を保有しております。情報管理に関しては、機密保持を含めた契約の締結及び情報管理を実践するとともに、社員には、入社時と毎年秘密保持などに係る誓約書の提出を義務付け、情報管理・指導を徹底しております。しかしながら、何らかの影響でこれらの機密情報が漏洩した場合、当社グループの信用失墜や損害賠償請求により、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

③ 知的財産権の侵害について

当社グループが取り組む事業分野においては、「著作権」、「特許権」、「商標権」、「実用新案権」、「意匠権」などの知的財産権が関係しております。そのため、知的財産権に関する十分な調査を行っておりますが、第三者の知的財産を侵害しているかどうかをすべて調査、把握することは事実上困難であります。当社グループのコンテンツ、技術、商標などが第三者の知的財産を侵害し、ロイヤリティの支払や使用差止、損害賠償を請求された場合、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

④ 第三者との紛争について

当社グループは、役員、従業員の法令違反などの有無に関わらず、顧客、株主、従業員を含む第三者との予期せぬトラブル、訴訟などが発生する可能性があります。その結果によっては、企業イメージが低下する可能性があるほか、多大な訴訟対応費用などが発生し、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(6) 有価証券の保有について

当社グループは、余剰資金の有効活用のため、現預金や換金性の高い有価証券を保有しております。これらの資産は国内外の株式や債権などに投資し、安全かつ効率的な資産運用を行っておりますが、株式及び債券市場、為替相場、経済情勢などが急激に変動した場合には、保有する有価証券の減損や評価損が発生し、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)は、『縁の下の力持ち』を経営戦術の基本として、ゲームメーカーをはじめとするエンターテイメント業界やモバイル・インターネット業界など幅広い業種の顧客と取引を行っており、コンテンツの企画提案から開発、運営まで一貫したサービスの提供を通じて、顧客と共に発展する総合的なソフトウェア開発企業を志向しております。

当社グループは、変化の激しい事業環境の中で、顧客に満足していただける高度で質の高いサービスを適切なコストで提供し続けていくために、日々研究開発活動に取り組んでおります。

当連結会計年度の研究開発費の総額は3,415千円となりました。セグメント別の主な研究開発活動につきましては、次のとおりであります。なお、当連結会計年度における「モバイル開発事業」の研究開発費の金額、各セグメントに配分できない研究開発費の金額につきましては僅少であるため記載を省略しております。

 

(1) ゲームソフト開発事業

ゲームソフト開発事業におきましては、既存の家庭用ゲーム機やパソコンに限らず、将来登場すると想定されるハードウェアに向けたソフトウェアを効率よく開発するための研究開発を日々行っております。当連結会計年度では、据置型ゲーム機に対する開発力・技術力や開発効率の向上のための基礎研究を行いました。

当事業に係わる研究開発費は、3,111千円であります。

 

(2) モバイル開発事業

モバイル開発事業におきましては、スマートフォンやタブレット端末に搭載される新機能に対応する研究を続けるとともに、運営業務の品質向上や効率化に向けて、ユーザの動向を分析するツールの開発、集計データの活用を日々行っております。当連結会計年度では、リッチ化するスマートフォン向けコンテンツの制作における企画力、表現力、ユーザビリティやネットワーク関連の技術力の更なる向上に向けた基礎研究に取り組みました。

 

(3) その他事業

当連結会計年度におきましては、その他事業における研究開発活動は行っておりません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

詳細につきましては、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高及び営業利益

当連結会計年度の売上高は48億74百万円(前連結会計年度比12.6%減)、営業利益2億59百万円(前連結会計年度比50.0%減)となりました。

なお、セグメントの業績の概要につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」をご参照ください。

 

② 営業外損益及び経常利益

当連結会計年度の営業外損益は、59百万円の損失(前連結会計年度は1億56百万円の利益)となりました。これは、円高が進んだことによる為替差損41百万円、投資有価証券評価損56百万円などを計上したことによるものであります。

この結果、経常利益は、2億円(前連結会計年度比70.3%減)となりました。

 

③ 特別損益及び税金等調整前当期純利益

当連結会計年度の特別損益は、23百万円の損失(前連結会計年度は38百万円の利益)となりました。これは、社葬関連費用23百万円などの計上によるものであります。

この結果、税金等調整前当期純利益は、1億77百万円(前連結会計年度比75.2%減)となりました。

 

④ 親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は93百万円(前連結会計年度比77.6%減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が減少したことによるものであります。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 事業等のリスク」をご参照ください。

 

 

(4) 経営戦略の現状と見通し

当社グループを取り巻く事業環境におきましては、「プレイステーションVR」などの様々なVRデバイスの登場により、VR市場に注目が集まる中、人気シリーズ最新作のソフトを投入するなど、ゲームソフトメーカー各社がVR市場への参入に積極的な姿勢を見せております。

一方で、スマートフォンゲーム市場の成熟化が進み、ユーザ獲得に向けた競争激化が進行する中、クオリティの高いゲームを求めるユーザニーズに応えるためには、今までにない斬新な面白さをもったゲーム性、家庭用ゲーム機向け開発と同等の技術力、サービス運営力が益々重要となってきております。

当社グループといたしましては、こうした事業環境の変化に合わせた機動的かつ柔軟な開発体制の構築を進めるとともに、今後大きな成長が期待できるVRコンテンツ案件、市場ニーズや収益性の高いスマートフォンゲーム案件の受注拡大に努めてまいります。また、家庭用ゲームソフトやスマートフォン向けコンテンツにおける開発業務の大型化・高度化に対応するために、フィリピン現地子会社の開発力・技術力向上にも取り組んでまいります。

この結果、平成29年8月期の連結業績予想につきましては、売上高60億86百万円(前連結会計年度比24.9%増)、営業利益7億31百万円(前連結会計年度比181.7%増)、経常利益7億68百万円(前連結会計年度比283.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4億46百万円(前連結会計年度比379.7%増)を予定しております。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 資産、負債及び純資産の概況

当連結会計年度末における総資産残高は、前連結会計年度末と比較して7億97百万円減少し、65億45百万円となりました。資産の部におきましては、有価証券が増加したものの、現金及び預金、売掛金、仕掛品、繰延税金資産などが減少したことにより、流動資産が6億46百万円減少しております。また、繰延税金資産が増加したものの、償却による有形固定資産の減少及び投資有価証券、退職給付に係る資産などが減少したことにより、固定資産が1億50百万円減少しております。

負債につきましては、買掛金、未払法人税等、前受金、賞与引当金などが減少したことにより、前連結会計年度末と比較して5億98百万円減少し、7億99百万円となりました。

純資産につきましては、ストック・オプションの行使に伴う自己株式の減少などがあったものの、配当金の支払いによる利益剰余金の減少やその他有価証券評価差額金の変動などにより、前連結会計年度末と比較して1億98百万円減少し、57億45百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 対処すべき課題」をご参照ください。