第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社の経営方針

経営理念  :永遠に続く会社づくり

使命      :より良い製品とサービスを社会に提供し、健全で豊かな社会の実現に寄与する

スローガン:地球のココロおどらせよう。

 

当社グループは、「永遠に続く会社づくり」を経営理念に、従業員や顧客、地域社会などのすべてのステークホルダーとともに、継続的に成長していくという考え方を根底として、事業活動を推進しております。当社グループは設立以来、特定の資本系列下ではない独立系のデジタルコンテンツ開発会社として、ゲームソフトメーカーやコンテンツプロバイダをはじめとする幅広い業種の顧客に対し、ゲームソフトやモバイルコンテンツなどの企画提案から開発、運営に至る幅広いサービスを提供してまいりました。そのなかで、ディベロッパー専業としては質・量ともにトップクラスの人的基盤を構築しております。その開発人財が、変化の激しい業界の中で常にアップデートしてきた開発技術と知見に裏打ちされた、高い開発品質を軸として、人々のQOL向上に貢献し、社会の幸福度増加に寄与し続けることを、当社グループの使命としております。この使命をさらに発展させていくため、当社グループが主にデジタルエンタテインメントのフィールドで蓄積してきた開発技術力を応用し、他のフィールドでも発揮していきたいと考えております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益及びROE(自己資本利益率)を重要な経営指標と位置づけ、収益性と資本効率の向上に取り組んでおります。

 

(3) 経営環境及び対処すべき課題

2026年8月期のゲーム事業につきましては、国内のスマートフォンゲーム市場は競争の激しい状況が継続しており、新規コンテンツの投入は慎重に検討される傾向が続くと考えられることから、当社は引き続き、スマートフォンゲームよりも家庭用ゲーム機向けの開発依頼を優先し、開発技術の向上や知見の蓄積に取り組む方針です。したがって、スマートフォンゲームの新規開発は期初時点では計画しておりません。一方で、家庭用ゲーム機関連ではNintendo Switch 2の普及が進むことが見込まれ、対応ソフトの開発も活発化してくることが予想されます。グローバルの市場規模は高い水準を維持しており、需要を取り込める余地は多くあります。当社においては、マルチプラットフォームで展開する新規タイトルの開発や、既存タイトルのNintendo Switch 2向けへの適応などに取り組んでまいります。2026年8月期には、これまでに進めてきた複数の主要な開発プロジェクトのうちいくつかが終盤を迎える予定であり、入れ替わりに新しい開発プロジェクトの立ち上げが重なる見通しです。以上のことから、スタッフをスムーズに新しいプロジェクトへシフトさせながら、2025年8月期末にまだ見られた開発人財における稼働状況の空きを適正水準まで解消していくことが肝要となります。また2025年8月期はレベニューシェア(開発したタイトルの販売に応じて分配される成功報酬であり、原価を伴わない収益)が想定を超えて発生しましたが、2026年8月期はクライアントによるソフトの販売時期等から貢献するタイトルが限られる見込みであることや、現在携わっているスマートフォンゲームの運営は縮小傾向にあることから、レベニューシェアは減少する見通しであり、そのためゲーム事業では営業減益となる予想です。

非ゲーム領域における当社を取り巻く環境といたしましては、エンタテインメント性を持つ多様なコンテンツサービスがグローバルで拡大しており、ビジネス機会の幅も広がっています。これをとらえ、当社のその他事業では、新たな領域に向けたコンテンツやIP関連サービス等の提供や、従前より技術やノウハウを蓄積してきた教育関連分野、また教育と親和性の高いメンタル・ウェルビーイング分野を中心に、多様な業種に対して働きかけ、新しいビジネスの創出を進めてまいります。そのことから、2026年8月期は市場調査や研究開発等に一層注力する投資フェーズとなり、加えて2025年8月期に寄与した教育関連のコンテンツ開発の剥落もあることから、その他事業では減収減益を予想しております。

 

中期的に取り組むべき課題としては、以下図のとおり、ビジネス面での2点、リソース面での2点を相互に作用させて、優先的に対処しております。

 


 

ゲーム領域では、高性能プラットフォーム向けゲームやリメイクタイトルなどの開発を主軸に、優れた企画提案と堅実なコンテンツ開発力を強みとして、既存・新規、国内・海外問わず、より多くのクライアントから選ばれるパートナーを目指し、事業成長と収益性向上を図ってまいります。

一方、非ゲーム領域では、既に実績のある教育関連分野や、その知見を応用できるメンタル・ウェルビーイング領域、またIP活用を含む幅広いエンタテインメント領域などにおいて、社会の課題やニーズを捉え、当社の開発技術やノウハウの応用力、コラボレーションの企画力を活かして製品・サービスを開発・展開するマーケット・インのアプローチで、新しいビジネスの創出に取り組んでまいります。

それらの事業拡大を支える基盤強化のために、開発技術の継続的な高度化、生産性の最大化に取り組んでおります。開発スタッフによる研究機会の拡充と社内展開の強化により、AIを含む先端技術やハイエンド開発の知見等を継続的に取り込みます。また、すべての部門でAI活用やDX推進によって業務を効率化し、クリエイティブ業務や、成長施策に投下する時間を拡大してまいります。そして、各職種、各スタッフの専門性や開発キャパシティを引き上げ、大規模で難度の高い開発に挑戦できる人財やチームの育成に努めます。

また、人的資本の拡充、組織の最適化を進めてまいります。社内教育の充実とキャリア採用の強化によって、開発人財の質を一段と高めます。そして引き続き、職場環境の改善、キャリア形成への支援、報酬・評価制度のアップデートなど、多面的な施策を推進し、従業員エンゲージメントの向上を図ります。さらに建替えを進めている長岡京新オフィスビルを活用して、クリエイティブな開発を促進する職場環境を構築し、柔軟で活力ある組織体制へ転換してまいります。

以上のような中期的な取り組みで、さらなる付加価値の向上に努めてまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 

(1)サステナビリティ基本方針と、推進のためのガバナンス体制及びリスクに対する考え方

当社グループのサステナビリティ基本方針は以下のとおりです。

 

当社グループは「永遠に続く会社づくり」という経営理念のもと、企業活動を通じ、将来にわたってより良い社会、持続可能な社会の実現に寄与し続けます。付加価値を生み出し続けるための企業成長はもちろんのことながら、すべてのステークホルダーとともに様々な社会問題の解決へ積極的に取り組み、企業の責任を果たしてまいります。

 

 

 

この基本方針に基づき、当社グループでは、すべての経営判断において、サステナビリティを考慮するプロセスが含まれるべきであると考えております。現在は、代表取締役社長を中心とした執行体制の中で、コーポレート部門が主に企画や啓発を担い、事業部門も含め全社でサステナビリティを意識した事業活動や成長施策を推進し、取締役会がそれを監視・監督しております。なお、当社のコーポレート・ガバナンス体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③ コーポレート・ガバナンス体制図」をご覧ください。

 

当社グループは、サステナビリティを推進することを、社会や当社グループにとってより良い将来をもたらすための、前向きな機会であると捉え、事業活動や企業成長の根幹のひとつとして、取り組みを進めています。しかしながら、対応の遅れや誤りなど、適切に対応ができなかった場合には、将来に影響を及ぼす重大なリスクになり得ることを理解し、以下のリスクマネジメント体制でモニタリングや評価を実施し、対策を講じております。リスクマネジメント体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ④ 内部統制システムの整備状況 (ハ) 当社及び当社子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制」も併せてご確認ください。

 


 

(2)サステナビリティの推進において重視する項目と取組の方向性

社会と当社グループのサステナブルな成長のために、当社グループは特に以下の項目を重視し、注力して取り組んでいます。

 

① 多様性の拡大を含む人財の増強や育成

(3)人的資本をご覧ください。

 

② 技術革新への貢献

自然環境との共生を前提とし、社会全体の豊かさや利便性を高めるために、テクノロジーの発展に貢献することを目指し、先進技術の取り込みや研究開発に積極的に取り組みます。

 

③ 知的財産の保護と活用

知的財産を最大限に活用できれば、多くの組織にとってビジネスチャンスが大きく広がるとともに、人々のQOLの著しい向上にもつながると考えております。当社グループは、デジタルコンテンツの創造に深く関わる企業として、企画・提案や、質の高い開発・運営サービスの提供等、事業活動を通じて知的財産の創造やノウハウの蓄積に努め、将来的なデジタルコンテンツの価値向上に寄与してまいります。また、当社グループ内で知的財産の保護に関する啓発を進め、全従業員が知的財産を尊重し適正かつ慎重に取り扱うとともに、知的財産管理を担当する部署が、業界における知的財産に関する議論や調査に参画し、権利侵害の防止に努めます。

 

④ 地域社会との共生

当社グループは、グローバルなサステナビリティに貢献し続けたいという想いと同時に、創業地である京都の発展にも寄与する企業でありたいという想いを持っています。事業活動を通じた地域との関わりだけでなく、京都の芸術・文化やスポーツの振興、次世代教育などをサポートすることにも、積極的に携わっております。

 

(3)人的資本

当社グループの主な事業は、人々に楽しみや感動を提供したり、生活の利便性を高めたりするゲームソフトやデジタルコンテンツの開発です。これらの提供価値の源泉は、自ら考え課題を解決し、技術と感性を融合させて新たな体験を創造できる「クリエイティブな人財」に他なりません。開発の根幹を担う「人財」は、当社グループにとって最も重要な資産の一つであり、持続的な企業成長を牽引するドライバーであると位置づけています。そのため当社グループでは、人的資本の拡充を最重要経営課題のひとつとして力強く進めております。人財への投資に継続して取り組んできた結果、その効果は、離職率の低下などの具体的な指標の改善に、徐々に現れてきています。人的資本への投資においても投資対効果の評価が不可欠であると考えており、グループ内での啓発・理解を促進するとともに、1人当たり利益の業界比較等の指標を取り入れることを検討しております。現時点では、業績への連動性が高いと考えられる従業員数や、直接的な指標である男女比率や育児休業取得率、エンゲージメントサーベイの調査結果などを人的資本に対する施策の効果を測定する指標とし、指標の継続的な改善を目指して、取り組んでおります。

 

 

① 軸とする戦略と、それぞれの具体的なアクション

人的資本の拡充のため、以下2点を戦略の軸とし、具体的なアクションを進めています。

a. 従業員数を安定して増加させ、多様性を拡大する

当社グループの継続的な事業拡大と成長には、人的資本の量的拡大が不可欠と考えています。また多様な視点・意見を持ち寄って議論することが、より良い意思決定や、事業の推進、イノベーションにつながります。人的資本の量的拡大並びに多様性の拡大のために、具体的には以下2点を軸に、取り組みを進めています。

● 採用活動を強化し、毎年安定的に人財を採用する

労働人口の減少やビジネスの多様化を背景に、人財を獲得することが難しくなるなかでも、キャリア採用を以前よりも強化しながら、20~50名程度の安定的な採用を継続することに努めています。新卒の採用活動においては、当社グループで働くことのイメージをより明確に持ってもらいマッチング度を高めるために、インターンシップの拡充や意見交換会を実施するなど、事業部門と直接接してもらう機会を増やしています。性別、国籍、身体的特徴などで差別せず採用することは当然ですが、新卒・キャリアともに、いろいろな経験・背景・考え方を持つ人財を採用することで、ダイバーシティを推進しております。

● 従業員エンゲージメントを高め、リテンションを徹底する

従業員エンゲージメントを高めることは、従業員の貢献意欲を高め業績を向上させるために肝要ですが、離職防止のためにも注力しています。2025年8月期には新たにエンゲージメントサーベイを導入し、これまで以上に従業員の意識・行動・職場環境をより多面的かつ精緻に把握することで、優先順位を付けて職場環境を向上させる施策に反映しています。エンゲージメントと従業員のウェルビーイング両方を高めるための、職場環境の整備方針については、後述のb. の中の「社内環境整備方針」をご覧ください。

 

b. 従業員一人ひとり及び組織としてのパフォーマンスを向上する

相乗的に付加価値を高めるため、個人のパフォーマンス向上と、組織としての総合力の向上、両方の取り組みを推進しています。取り組みにおいては、以下に述べる人財育成方針、社内環境整備方針を軸とし、それぞれに沿ったアクションを実施しています。

● 従業員の自律的な成長と挑戦を支援する(人財育成方針)

当社グループでは、行動指針のひとつに「成長と挑戦」を掲げています。

 

私たちは、従業員一人ひとりが努力を怠らず成長することで、人々に感動を与える革新的な製品とサービスの提供に挑戦し続けます。

 

 

この行動指針に基づき、経営理念を共有し、ともに実現できる人財を育成します。

具体的な育成方法や方針は以下のとおりです。現在、より体系的に育成・教育を進めていけるよう、体制やプログラムの見直し・再構築を行っております。

育成の方法や方向性:

- 新卒・若手社員の早期戦力化のために十分な研修機会を提供する
 (取組例)新入社員研修、フォローアップ研修、2年次研修

- 階層に応じた教育機会を充実させる
 (取組例)昇級後の年数に応じたマネジメント研修

- 多様な視点・意見を交わし合える、風通しがよく公平な体制を整備する
 (取組例)組織のフラット化

- 適切に権限委譲し新しいチャレンジができる機会を提供する

- 定期的なOne on oneを実施し、個人に即したキャリア形成を支援し、リスキリングの機会を提供する

 

● 安心して力を発揮できる職場環境を常に提供する(社内環境整備方針)

当社グループでは、行動指針のひとつに「人財との共生」を掲げています。

 

私たちは、事業活動の源であるすべての従業員とその家族の健康と安全を最優先し、すべての従業員の個性を尊重し、それぞれが生き生きと働き、企業とともに成長できる職場づくりに取り組み続けます。

 

 

この行動指針にある職場づくりを目指し、以下の方向性で職場環境の整備を進めております。

職場環境の整備の方向性:

- 組織のマネジメントや課題解決に関する研修機会を拡大し、中核人財のマネジメント力を強化する

- デジタル技術を活用して組織的な業務改善を推進する
 (取組例)決裁システムを内製

- 報酬水準を引き上げる

 (取組例)ベースアップの実施、賞与基準の見直し

- 多様なキャリアパスを提供する

 (取組例)特定の分野で高い能力を有し、全社の技術力向上に資する人財に付与する役割を設置し、組織運営を担う管理職と同等の待遇としている

- 公正な評価制度を追求する
 (取組例)細分化された評価項目で毎年評価を実施

- 従業員個々の事情に応じて多様な働き方を支援する

 (取組例)在宅勤務、フレックス勤務、副業制度

- コンプライアンス教育を徹底し、互いに尊重し合う職場・取引関係づくり

 (取組例)全従業員向けハラスメント教育の実施

- 福利厚生の充実を含む、物理的な職場環境を向上させる
 (取組例)長岡京トーセビル建替え、ゲーム部屋の設置、食堂リニューアル

 

② 指標と目標

①で述べた戦略を進める上で、改善度合いを評価する指標として、以下を重視しています。人的資本への投資対効果を評価する指標の導入については、本章(3)人的資本の冒頭で述べたとおり、社内での啓発を進めるとともに、継続して検討しております。

 

                                (明示がない場合、単位は人)

 

2023年8月期

2024年8月期

2025年8月期

目標

従業員数(連結)      a

632

aに対する割合

653

aに対する割合

613

aに対する割合

継続増加

 男性

408

64.6%

414

63.4%

395

64.4%

継続増加

 女性

224

35.4%

239

36.6%

218

35.6%

継続増加

 外国人

80

12.7%

81

12.4%

50

8.2%

継続上昇

取締役数(単体)※1    b

8

bに対する割合

8

bに対する割合

8

bに対する割合

 男性

7

87.5%

7

87.5%

7

87.5%

 女性

1

12.5%

1

12.5%

1

12.5%

1以上

管理職の人数(単体)    c

26

cに対する割合

29

cに対する割合

29

cに対する割合

 男性

26

100.0%

28

96.6%

28

96.6%

 女性

―%

1

3.4%

1

3.4%

cに対する割合を、従業員数に占める女性割合に近づける

係長級の人数(単体)   d

56

dに対する割合

55

dに対する割合

57

dに対する割合

 男性

46

82.1%

44

80.0%

46

80.7%

 女性

10

17.9%

11

20.0%

11

19.3%

dに対する割合を、従業員数に占める女性割合に近づける

男女の賃金の差異※2

(単体)

 

 

 

 

 全労働者※3

82.3%

77.4%

82.1

100.0

 うち正規雇用労働者※4

84.1%

78.5%

83.2

100.0

 うち非正規雇用労働者
  ※5、6、7、8

―%

―%

137.8

100.0

育児休業取得者(単体)

       取得率※9

 

 

 

 

男性

66.7%

100.0%

50.0

100.0

 うち正規雇用労働者

66.7%

100.0%

50.0

100.0

 うち非正規雇用労働者

―%

―%

100.0

女性

200.0%

100.0%

100.0

100.0

 うち正規雇用労働者

200.0%

100.0%

100.0

100.0

 うち非正規雇用労働者

―%

―%

100.0

離職率(単体)

6.3%

4.2%

7.4

7.5%以下

 

※1 2025年8月期の取締役数については、2025年11月20日(有価証券報告書提出日)現在の人数です。

※2 男性従業員の平均年間給与に対する、女性従業員の平均年間給与の割合です。

   ※3~5まで厚生労働省が指定している計算方法に準じて計算しています。

    (計算方法の詳細はhttps://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000970983.pdf)

※3 すべての男性従業員の平均年間給与に対する、すべての女性従業員の平均年間給与の割合です。

※4 正規雇用の男性従業員の平均年間給与に対する、正規雇用の女性従業員の平均年間給与の割合です。
正規雇用労働者の男女の賃金の差異は、管理職などの高職位における男性の比率が高いことが主な要因であり、当社の賃金制度において性別の差異はありません。

※5 非正規雇用の男性従業員の平均年間給与に対する、非正規雇用の女性従業員の平均年間給与の割合です。

※6 2023年8月期における非正規雇用の従業員がすべて女性であったため、「―」としております。

※7 2024年8月期における非正規雇用の男性従業員の勤務期間が1ヶ月に満たず、平均年間給与を比較するには十分なデータではないと判断し、「―」としております。

※8 2025年8月期における非正規雇用労働者の男女の賃金の差異は、男性従業員2名のうち1名が期中に退職したことが主な要因であり、正規雇用同様、賃金制度において性別の差異はありません。

 

※9 該当年度中に本人または配偶者が出産した従業員に対する、該当年度中に育児休業を取得した従業員の割合。なお、過年度に本人または配偶者が出産した従業員が、翌年度に育児休業を取得することがあるため、取得率が100%を超える場合もあります。

 

当社グループのサステナビリティ推進については、当社webサイト(https://www.tose.co.jp/csr/index.html)でもご説明、ご紹介していますので、併せてご覧ください。

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① 市場動向について

当社グループが事業を展開しているデジタルコンテンツ市場においては、技術の進化やユーザーの嗜好の変化が加速しているなど、市場環境が変化する速度が上がっております。当社グループは、そのような事業環境の変化に適宜対応できるよう、技術の研鑽とトレンドの分析を継続的に行う体制を確立し、事業の強化を図っております。しかしながら、予期せぬ要因により市場の発展が阻害される場合には、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

② 技術革新について

当社グループが取り組む事業分野においては、コンテンツを供給するプラットフォームの変遷や多様化が進むとともに、ARやVRなどのクロスリアリティ技術や、AI等を活用したコンテンツの台頭など、今後もさらなる技術の進化が見込まれ、技術環境が著しく変化しております。当社グループは、これらの変化に柔軟に対応するために、先進的で高度な技術やノウハウの蓄積に取り組んでおります。しかしながら、そうした急速な技術革新への対応に時間がかかる場合は、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

③ 他社との競合について

当社グループが取り組む事業分野においては、数多くの競合他社が存在しております。当社グループは、企画から開発・運営までワンストップでサービスを提供できる国内最大級の開発体制を擁していることに加え、日々向上を続けている開発技術力や、長年にわたり培ってきたノウハウや企画力によって質の高い魅力的なコンテンツを供給し続けることで、他社との差別化を図っております。しかしながら、当社グループの優位性を上回るような競合他社が出現した場合には、次第に顧客からの依頼は減少し、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

 

(2) 受託開発に関するリスク

① 収益認識について

当社グループでは、ゲームを中心とするデジタルコンテンツの企画・開発・運営などが主な事業であり、主に受託契約を締結しております。当該契約については、一定の期間にわたり履行義務が充足されると判断し、履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識する方法を採用しております。履行義務の充足にかかる進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生した開発原価が、予想される開発原価の合計に占める割合に基づいて行っております。また、契約の初期段階において、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができないが、発生する費用を回収することが見込まれる場合は、原価回収基準にて収益を認識しております。原価の予想精度を高めるよう取り組み、また、プロジェクトの進行に伴う予想原価の変動も含めて異常値の有無を確認するなどの適切な体制を構築し運用しておりますが、開発途中において顧客側の事情等により、当初定めた仕様や工期の変更に伴う作業工数の増加が生じ、予想される原価が増加する可能性があります。その場合には、進捗度に変動が生じ、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

② 開発期間の長期化について

当社が主力としているゲームコンテンツの開発期間は、長いもので3年を超えるものも増えております。開発が長期間にわたるため、計画段階において予測した開発期間と実際の開発期間に差異が生じる可能性があります。当社グループは、受託契約の締結に際し、長期間にわたる大型かつ包括的な契約を避け、複数の個別契約に分割して影響を最小限にするなど対応をしておりますが、仕様追加や納期変更など計画段階では想定できなかった事態が生じた場合、その結果によっては、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

③ コンテンツの瑕疵について

当社グループは、顧客に納入するコンテンツを高い品質に保つため、開発スタッフ以外にも数多くの検査専門スタッフを活用して、コンテンツの厳しい社内検査を行っております。しかしながら、当社グループが顧客に納入したコンテンツに瑕疵が発生しないという保証はなく、大規模な改修の費用や、改修でサービス中断を余儀なくされた場合に逸失した収益などの、損害賠償請求を受けることも考えられます。その結果によっては、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(3) 新規事業に関するリスク

当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、積極的にビジネス領域の拡大に取り組んでおります。これにより、費用が先行し、利益率が低下する可能性があります。また、見通しとは異なる状況が発生することなどにより新サービスや新規事業の展開が計画どおりに進まない場合、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(4) 組織体制に関するリスク

① 人財の確保について

当社グループは、コンテンツの企画・開発・運営に関する事業においてアーティストやプログラマー、音楽や効果音に取り組むサウンドクリエーターなど特殊技術を持つ数多くの人財を活用しております。質の高いサービスを安定的に供給するためには、事業部門を中心に極めて高度な技術力・企画力を有する人財が要求されていることから、当該人財の採用及び既存の人財のさらなる育成・維持に積極的に努めております。しかしながら、人財の獲得競争は激しさを増す一方であるなか、これらの人財が当社グループより流出した場合や、当社グループの採用基準を満たす優秀な人財の確保や人財育成が計画どおりに進まなかった場合には、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

② 内部管理体制について

当社グループは、企業価値の持続的な向上を図るために、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらには健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しており、内部管理体制の充実に努めております。しかしながら、事業の急速な拡大により、内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、適切な事業運営が困難となり、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

 

(5) 法的規制・訴訟に関するリスク

① 法的規制について

当社グループが取り組む事業分野においては、「著作権法」、「特許法」、「商標法」、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(アミューズメントマシンに関する規制)」、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」、「下請代金支払遅延等防止法」及びその他関連法令の規制を受けております。また、主に人財を活用する事業であることから、「労働基準法」及び関連法令の遵守にも特に留意する必要があります。これらの法的規制は、社会状況の変化に応じて、今後も適宜改正ないし解釈の変更などがなされる可能性があり、これらに的確に対応できなかった場合には、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

② 情報管理について

当社グループは、個人情報や開発・営業に係る機密情報を保有しております。こうした重要な情報資産を安全に保護し、適正に管理・運用するため、個人情報保護法等の関連法規の遵守や機密保持を含めた契約の締結などの徹底に加え、社内教育や自己研鑽によって従業員の情報リテラシーを高めることに努めております。しかしながら、不正アクセスやサイバー攻撃、自然災害などの外部からの脅威、また、誤操作等のヒューマンエラーや意図的な不正などの内部からの脅威などにより、これらの機密情報が漏洩した場合、当社グループの信用失墜や損害賠償請求により、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

③ 知的財産権の侵害について

当社グループが取り組む事業分野においては、「著作権」、「特許権」、「商標権」、「実用新案権」、「意匠権」などの知的財産権が関係しております。そのため、知的財産権に関する十分な調査を行っておりますが、第三者の知的財産を侵害しているかどうかをすべて調査、把握することは事実上困難です。当社グループのコンテンツ、技術、商標などが第三者の知的財産を侵害し、ロイヤリティの支払や使用差止、損害賠償を請求された場合、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

④ 第三者との紛争について

当社グループは、役員、従業員の法令違反などの有無に関わらず、顧客、株主、従業員を含む第三者との予期せぬトラブル、訴訟などが発生する可能性があります。その結果によっては、企業イメージが低下する可能性があるほか、多大な訴訟対応費用などが発生し、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(6) 有価証券の保有に関するリスク

当社グループは、余剰資金の有効活用のため、現預金や換金性の高い有価証券を保有しております。これらの資産は国内外の株式や債券などに投資し、安全かつ効率的な資産運用を行っておりますが、株式及び債券市場、為替相場、経済情勢などが急激に変動した場合には、保有する有価証券の減損や評価損が発生し、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(7) 情報セキュリティに関するリスク

当社グループは、事業部門・コーポレート部門両方の業務において様々な情報システムを活用しており、これらのシステムが複雑に連携するなかで、膨大かつ機密性の高いデータを取り扱っております。こうした情報システムに対しては、コンピュータウイルスやランサムウエアなどによるマルウエア感染、不正アクセスや故意・過失による情報漏洩、自然災害、システム故障などの「脅威」が高まっており、その被害も甚大になる傾向にあります。当社グループでは、アンチウイルスソフトウエアの導入や、クラウドの利用、従業員に対するセキュリティ教育などで対策しておりますが、それら対策の不足や、ミス・不備などの「脆弱性」を突かれることによって障害が発生した場合、業務が停止したり当社の情報資産の価値が損なわれたりすることによって、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

 

(8) 地政学に関するリスク

当社グループは、フィリピンと中華人民共和国に子会社を有しております(なお、フィリピンの子会社については現在清算手続き中です)。日常的に現地の情勢を把握し、突然の機能不全等重大な事態は避けるよう、情勢に応じた対策を前広に講じるよう努めておりますが、所在国・周辺国の政策や情勢次第で、子会社の事業活動に影響が及ぶ可能性があります。

また、当社グループは海外の顧客との取り引きも今後拡大していきたいと考えております。取り引きの際には、関連地域の情報収集を徹底し、事前にリスクと対策をよく検討し、常に適切な対応が素早くとれる体制で臨んでおります。しかしながら、顧客の国の情勢や政策等が当社との取り引きに影響し、それが当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。当社グループは顧客とのコミュニケーションを非常に重視しており、密に行っておりますので、そのような点からも、早い段階でリスクをキャッチし、対策を講じることに努めてまいります。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におきましては、雇用・所得環境が改善し国内の景気は緩やかに回復しているものの、円安の長期化、物価上昇の継続に加え、米国の通商政策の影響や、世界各地の紛争による混乱など、不確実性は依然として高い状況です。

当社グループが属するゲーム業界では、グローバル市場でユーザー層の拡大と嗜好の多様化が進み、市場規模は高い水準を維持しています。2025年6月に発売されたNintendo Switch 2は過去最高の滑り出しを記録し、今後、対応ソフトの開発・販売の増加が見込まれます。他方、インディーゲームが映画化されるなど活発なクロスメディア展開が見られたり、生成AIの開発における活用が進むなど、ビジネスモデルと技術の両面での変革も加速しました。2025年4月に開幕した大阪・関西万博でも、次世代モビリティや低遅延・大容量通信など未来の技術に注目が集まりました。

そのような状況のもと、当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、ゲーム事業の複数のプロジェクトにおいて開発活動が活発に進行したことで、前連結会計年度に比べ大幅に増収し、売上高は66億36百万円(前連結会計年度比43.8%増)となりました。

利益面につきましては、前連結会計年度には開発トラブル2件による大きな損失が発生しましたが、当連結会計年度にその影響は一切及んでいないことに加え、主要な開発プロジェクトを円滑に進めたことで収益性が想定を上回り、またレベニューシェアも一時的に増加し、増益に寄与しました。この結果、営業利益は6億89百万円(前連結会計年度は営業損失5億22百万円)、経常利益は6億77百万円(前連結会計年度は経常損失5億1百万円)と、前連結会計年度の赤字からの回復に留まらず、従前の水準を超える大幅な増益となりました。2025年3月24日に発表したお知らせのとおり、当社が長岡京市に有する長岡京トーセビルの建替えを計画しており、現存する建物の減損損失等3億14百万円が、特別損失として発生しました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2億50百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失2億60百万円)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりです。文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。

なお当連結会計年度より、報告セグメントを「ゲーム事業」と「その他事業」に変更したことに伴い、前連結会計年度との比較・分析は、変更後のセグメント区分に基づいております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。

 

 

イ.ゲーム事業

家庭用ゲーム機・PC関連については、2023年8月期以前から取り組んできたものを中心に複数のプロジェクトで開発活動が最も活発なフェーズに入り、なかには追加発注等により当初の想定を上回る開発ボリュームとなったプロジェクトもあったことから、開発売上が大きく伸長しました。この結果、売上高は47億69百万円(前連結会計年度比75.1%増)となりました。

スマートフォン関連については、複数のスマートフォンゲームの運営に引き続き従事し、運営業務全体の売上としては前連結会計年度に比べ微減となりました。一方でスマートフォンゲーム市場は競争の激しい状況が継続していることを鑑み、新規開発のご依頼については家庭用ゲーム機向けのものを優先して対応したことから、開発売上は前連結会計年度に比べ減収となりました。この結果、売上高は12億67百万円(前連結会計年度比9.4%減)となりました。

その他については、売上高8百万円(前連結会計年度比79.7%減)となり、以上の結果、当事業の売上高は60億45百万円(前連結会計年度比45.1%増)となりました。

セグメント営業利益については、前連結会計年度の後半に、クライアントにおけるゲーム開発の方針や考え方の転換を受け複数の開発プロジェクトが中止や失注となったことで、当連結会計年度は開発人財の稼働状況に大きな空きがある状態でスタートしましたが、期中に海外の大手ゲーム会社との新規プロジェクトが本格的に立ち上がるなど稼働状況を改善することができました。ただし、豊富なプロジェクトマネジメントスキルを有する人財が足りず受け切れない依頼があったことや、プロジェクトに配置されていない開発スタッフのスキルとプロジェクトに必要なスキルとの不一致もあり、稼働状況の空きを解消するには至っておりません。一方で、前連結会計年度に大きな損失を出した開発トラブル2件の影響は、当連結会計年度に一切及んでおりません。それに加え、主要な開発プロジェクトを総じて順調に進行できたことで各プロジェクトの収益性が想定を上回って推移したこと、第1四半期を中心にレベニューシェアが一時的に増加したことにより、当事業の営業利益は6億21百万円(前連結会計年度は営業損失5億73百万円)と、前連結会計年度に比べ大幅な増益となりました。

 

ロ.その他事業

従前より技術やノウハウを蓄積してきた教育関連分野において、複数の新しいクライアントとコンテンツの開発に取り組んだことで売上が伸長しました。同分野で新しいビジネスの創出に向けて企画や商談を進めております。そのほか、スポーツや芸能関連等、多様な業種に対して複数の提案を行い、事業化を目指して取り組みました。そのなかで、複数件の試作プロジェクトが売上に寄与しました。本開発に進んだ大きなプロジェクトはまだないものの、引き続き、多様な業種に対しアプローチしてまいります。家庭用カラオケ楽曲配信事業の収益は引き続き安定して推移し、前連結会計年度とほぼ横ばいの売上となりました。これらの結果、当事業の売上高は5億91百万円(前連結会計年度比31.6%増)、営業利益68百万円(前連結会計年度比32.6%増)となりました。

 

また、当連結会計年度における財政状態の概況は次のとおりです。

当連結会計年度末における総資産残高は、前連結会計年度末と比較して6億8百万円増加し、78億36百万円となりました。資産の部におきましては、仕掛品やその他に含めて計上している未収法人税等などが減少したものの、売掛金及び契約資産などが増加したことにより、流動資産が6億45百万円増加しました。また、投資不動産に含めていた長岡京トーセビルの土地の一部を振替えたことにより土地が増加したほか、投資有価証券、退職給付に係る資産などが増加したものの、長岡京トーセビルの建替え計画に伴う減損損失を計上したことなどによる投資不動産、建物及び構築物などの減少により固定資産が36百万円減少しております。

負債につきましては、関係会社整理損失引当金などが減少した一方で、賞与引当金やその他の科目に含めて計上している売却予定地の手付金や未払消費税等などが増加したことにより、前連結会計年度末と比較して5億26百万円増加し、16億74百万円となりました。

純資産につきましては、配当金の支払いに伴う減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことや退職給付に係る調整累計額が変動したことなどにより、前連結会計年度末と比較して82百万円増加し、61億61百万円となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して83百万円増加し、13億61百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

・ 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動により得られた資金は、3億32百万円(前連結会計年度は12億86百万円の資金使用)となりました。これは主に、売上債権の減少額7億15百万円などがあった一方で、税金等調整前当期純利益3億69百万円、減損損失1億63百万円、賞与引当金の増加額1億53百万円、減価償却費1億6百万円などの資金の増加要因があったことによるものです。

 

・ 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果使用した資金は、51百万円(前連結会計年度は1億96百万円の資金獲得)となりました。これは主に、投資有価証券の償還による収入1億50百万円、有形固定資産の売却に係る手付金収入1億50百万円などの資金の増加があった一方で、投資有価証券の取得による支出2億63百万円などの資金の減少があったことによるものです。

 

・ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果使用した資金は、1億88百万円(前連結会計年度は1億89百万円の資金使用)となりました。これは、配当金の支払額1億88百万円があったことによるものです。

 

③ 開発、受注及び販売の状況

イ.開発実績

当連結会計年度における開発実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

ゲーム事業

5,774,837

144.3

その他事業

344,393

158.0

合計

6,119,231

145.0

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は販売価格によっております。

3 上記金額には、運営業務に係る売上高が含まれております。

 

ロ.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比
(%)

受注残高(千円)

前年同期比
(%)

ゲーム事業

8,192,743

228.0

3,405,920

386.7

その他事業

158,733

59.6

11,957

12.9

合計

8,351,476

216.3

3,417,877

351.0

 

(注)  セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

ハ.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

ゲーム事業

6,045,035

145.1

その他事業

591,253

131.6

合計

6,636,289

143.8

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。

相手先

前連結会計年度

(自 2023年9月1日

至 2024年8月31日)

当連結会計年度

(自 2024年9月1日

至 2025年8月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社アトラス

1,021,398

22.1

1,481,310

22.3

株式会社スクウェア・エニックス

1,121,043

16.9

株式会社バンダイナムコスタジオ

967,695

14.6

株式会社タカラトミー

651,775

14.1

802,522

12.1

株式会社アクアプラス

597,414

12.9

株式会社バンダイナムコエンターテインメント

570,916

12.4

 

3 株式会社スクウェア・エニックス、株式会社バンダイナムコスタジオは前連結会計年度においては相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。

4 株式会社アクアプラス、株式会社バンダイナムコエンターテインメントは当連結会計年度においては相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益及びROE(自己資本利益率)を重要な経営指標と位置づけております。当連結会計年度の目標値は、経常利益2億60百円、親会社株主に帰属する当期純利益1億60百万円であり、中長期的なROEの目標値は8.0%としております。それに対し、当連結会計年度の業績は、経常利益6億77百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2億50百万円、ROEは4.1%となりました。なお、京都府長岡京市に有する長岡京トーセビルの建替えに際し一部の土地を売却することに関連して発生した減損損失等の特別損失を除いて計算した場合、ROEは7.7%となります。

 

イ.売上高及び営業利益

当連結会計年度の売上高は、ゲーム事業の複数のプロジェクトにおいて開発活動が活発に進行したことで、66億36百万円(前連結会計年度比43.8%増)となりました。営業利益については、前連結会計年度には開発トラブル2件による大きな損失が発生しましたが、当連結会計年度にその影響は一切及んでいないことに加え、主要な開発プロジェクトを円滑に進めたことで収益性が想定を上回り、またレベニューシェアも一時的に増加したことから、営業利益は6億89百万円(前連結会計年度は営業損失5億22百万円)となりました。

 

なお、セグメントの業績の概要につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。

 

ロ.営業外損益及び経常利益

当連結会計年度の営業外損益は、12百万円の損失(前連結会計年度は20百万円の利益)となりました。これは、不動産賃貸料12百万円などにより営業外収入が34百万円あったのに対し、不動産賃貸費用39百万円などにより営業外費用が46百万円あったことによるものです。

この結果、経常利益は、6億77百万円(前連結会計年度は経常損失5億1百万円)となりました。

 

ハ.特別損益及び税金等調整前当期純利益

当連結会計年度の特別損益は、3億7百万円の損失(前連結会計年度は33百万円の損失)となりました。これは、投資有価証券売却益22百万円により特別利益が22百万円あったのに対し、長岡京トーセビルの建替えに伴う固定資産の減損損失1億47百万円、移転補償金1億66百万円などにより特別損失が3億30百万円あったことによるものです。

この結果、税金等調整前当期純利益は、3億69百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失5億35百万円)となりました。

 

ニ.親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は2億50百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失2億60百万円)となりました。これは、税金等調整前当期純利益を計上したことに加え、法人税、住民税及び事業税98百万円などを計上したことによるものです。

 

② 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、当該事業リスクが発生した場合、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループにおける資金需要の主なものは、製造費用、販売費及び一般管理費の営業費用による運転資金及び設備投資資金であり、デジタルコンテンツの企画・開発・運営などの営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とした自己資金により賄っております。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、資産の評価や引当金の計上など一部に将来の合理的な見積りが求められているものもあります。これらの見積りは当社グループにおける過去の実績・現状・将来計画を考慮し、合理的と考えられる事項に基づき判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。

 

⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

5 【重要な契約等】

(固定資産の譲渡)

当社は、2025年2月26日開催の取締役会において、下記のとおり固定資産を譲渡することを決議し、2025年3月24日に売買契約を締結いたしました。

 

(1)譲渡の理由

当社が京都府長岡京市に有する、長岡京トーセビル及び隣接する長岡ターミナルビルの老朽化が進んでいることから、この度その2棟のビルを解体し、新たなオフィスビル1棟を建設することを計画しております。それに伴い、長岡京トーセビル及び長岡ターミナルビルの解体後、新オフィスビル建設予定地以外の土地を譲渡することといたしました。

 

(2)譲渡資産の内容

資産の内容

面積

所在地

現況

土地

1,333.20㎡

京都府長岡京市長岡1-1-2

長岡京開発センター、賃貸用不動産

 

 

(3)譲渡先の概要

譲渡先の意向により公表を差し控えますが、国内法人1社です。当該譲渡先と当社との間には、特記すべき資本関係、人的関係及び取引関係はなく、関連当事者にも該当しません。

 

(4)譲渡の日程

取締役会決議日

2025年2月26日

契約締結日

2025年3月24日

物件引渡日

2026年8月(予定)

 

 

(5)業績への影響

当該固定資産の譲渡に伴い、土地の譲渡益(売却益)約789百万円が特別利益として、関連費用が特別損失として発生いたします。関連費用のうち、土地の売却に係ると認められる部分については、売却収入の発生と合わせて2026年8月期に計上いたします。それ以外の費用については、2025年8月期に計上しております。各期に発生する利益と損失の金額は以下の表のとおりです。なお、関連費用の金額は現時点における見込額であり、今後増減する可能性があります。

損益表示・百万円単位

 

2025年8月期

2026年8月期

合計

特別利益

土地の譲渡益(売却益)

789

789

※譲渡価格から帳簿価額、譲渡に係る費用等の
見積り額を控除した概算額です。

特別損失

移転補償金、投資不動産の減損損失等

△314

△314

損益合計

 

△314

789

475

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、ゲームメーカーをはじめとするエンタテインメント業界やモバイル・インターネット業界などの幅広い業種の顧客と取り引きを行っており、コンテンツの企画提案から開発・運営まで一貫したサービスの提供を通じて、顧客とともに発展する総合的なデジタルコンテンツ開発企業を志向しております。

当社グループは、変化の激しい事業環境のなかで、常に先端の開発ニーズに応えられるよう、開発技術力を継続的に成長・発展させていくことを、重要な経営課題のひとつとしております。そのため研究開発活動も拡充してきており、当連結会計年度の研究開発費の総額は24,558千円となりました。

当連結会計年度の主な研究開発活動としては、AIに関連した研究開発を、基礎的な内容と、より実用的な内容の2つの方面から進めてまいりました。基礎的な研究としては、AIの強化学習に関する内容を中心に、学習環境の構築や、学習手順やアルゴリズムの選定、学習結果のレビューを通じたプロセスの効率化の検討などを実施しました。よりゲーム開発に密着した実用面での検証としては、コードレビューや画像生成などそれぞれの業務に最適なツールの検討や、AIを活用した技術資料データベースの整備について検討を進めました。AIの活用により、ゲーム等のデジタルコンテンツのおもしろさや品質を向上させることと、開発業務等の効率性を向上させることの、両方を目指しております。

他にも、主要な家庭用ゲーム機等の各種プラットフォームや、開発エンジン等の各種開発ツール、スマートフォンやタブレット端末に搭載される新機能などについての研究を進めており、新しい知見を積み上げております。