(1) 業績
当連結会計年度における国内自動車流通市場は、新型モデルの買替え需要の増加などもあり、登録車の新車登録台数が3,357千台(前期比7.5%増)と前期実績を上回ったのに対し、軽自動車税増税などの影響を受け、軽自動車の新車登録台数は1,719千台(前期比5.1%減)と前期実績を下回る結果となりました。この結果、新車登録台数全体では5,077千台(前期比2.8%増)となりました。
また、中古車登録台数についても、登録車が3,785千台(前期比1.4%増)と前期実績を上回ったのに対し、軽自動車は2,994千台(前期比0.6%減)と前期実績を下回り、中古車登録台数全体では6,779千台(前期比0.5%増)となりました。((一社)日本自動車販売協会連合会、(一社)全国軽自動車協会連合会調べ)
中古車輸出市場については、主な仕向地であるアフリカ諸国やスリランカ、ミャンマー向けの輸出台数が減少したことなどから輸出台数は1,200千台(前期比3.1%減)となりました。(財務省貿易統計調べ)
オートオークション市場については、出品台数は7,245千台(前期比0.2%減)、成約台数は4,547千台(前期比0.2%増)、成約率は62.8%(前期実績62.6%)となりました。((株)ユーストカー調べ)
このような経営環境の中、USSグループの当連結会計年度における経営成績は、売上高67,179百万円(前期比2.1%減)、営業利益32,396百万円(前期比6.1%減)、経常利益32,999百万円(前期比6.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益22,909百万円(前期比1.9%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は6期連続して過去最高益となりました。
当連結会計年度のセグメントの業績は、次のとおりであります。
オートオークション
当連結会計年度においては、東京会場や九州会場で前期よりもオートオークションの開催回数が少なかったことなどから、出品台数は2,353千台(前期比1.7%減)、成約台数は1,508千台(前期比3.4%減)、成約率は64.1%(前期実績65.3%)となりました。
収益面では、出品台数の減少や成約率の低下などによりオートオークション手数料収入が減少したものの、前連結会計年度において新たに連結の範囲に追加した(みなし取得日 平成27年12月31日)株式会社ジャパンバイクオークションの増収効果などもあり、売上高は増加しました。また、営業費用については、オートオークション会場への大規模な設備投資により減価償却費や消耗品費が増加したことに加え、外形標準課税の税率改正により法人事業税が増加しました。
前連結会計年度および当連結会計年度に実施した主な設備投資は次のとおりです。
前連結会計年度
①名古屋会場の立体駐車場建設 7,676百万円
当連結会計年度
①R-名古屋会場の新築移転 1,620百万円
②静岡会場の新築建替 1,602百万円
③東京会場の12レーン化およびシステム機器入替 1,408百万円
④横浜会場のオークション設備等改修およびシステム機器入替 694百万円
この結果、オートオークションのセグメントは、外部顧客に対する売上高52,811百万円(前期比0.4%増)、営業利益31,869百万円(前期比5.0%減)となりました。
中古自動車等買取販売
中古自動車買取専門店「ラビット」は、競争環境の激化により取扱台数が減少したほか、台当たり粗利益が減少したことなどから減収減益となりました。事故現状車買取販売事業は、良質な車両の取引が増加したことから取扱車両の価格が上昇したものの、台当たり粗利益が減少したことなどから増収減益となりました。
この結果、中古自動車等買取販売のセグメントは、外部顧客に対する売上高9,373百万円(前期比7.2%減)、営業利益202百万円(前期比58.3%減)となりました。
その他
廃自動車等のリサイクル事業は、金属スクラップ相場が平成28年11月以降上昇に転じたものの、廃自動車の取扱台数が減少したほか、親会社からの事業用地取得により取得関連費用が発生したことなどから、減収減益となりました。
中古自動車の輸出手続代行サービス事業は、中古車輸出台数の減少に伴い取扱台数が大幅に減少したことなどから、営業損失となりました。
なお、廃ゴムのリサイクル事業は、前連結会計年度に実施した株式譲渡に伴い、連結の範囲から除外(みなし売却日 平成27年10月1日)しております。
この結果、その他のセグメントは、外部顧客に対する売上高4,995百万円(前期比15.6%減)、営業利益111百万円(前期比52.9%減)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して10,507百万円増加し、47,878百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は28,882百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益32,481百万円(前期比5.6%減)、法人税等の支払額10,353百万円(前期比13.5%減)、減価償却費及びその他の償却費4,691百万円(前期比37.4%増)、未払消費税の増加などによるその他の増加額844百万円(前期実績 減少額1,516百万円)によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は4,823百万円となりました。これは主に、譲渡性預金の満期に伴う有価証券の償還による収入3,000百万円(前期比83.4%減)、R-名古屋会場の新築移転や静岡会場の建て替えなどに伴う有形固定資産の取得による支出5,148百万円(前期比39.1%減)、定期預金の純増加額1,980百万円(前期比15.6%減)によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は13,550百万円となりました。これは主に、配当金の支払額11,178百万円(前期比8.9%増)、自己株式の取得による支出8,230百万円(前期比618.3%増)、廃自動車等のリサイクル事業における事業用地取得などに伴う長期借入による収入4,040百万円(前期実績-百万円)によるものです。
当連結会計年度における実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(a) オートオークション
(1) USSオートオークションの状況
|
区分 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
出品台数(台) |
2,353,536 |
98.3 |
|
成約台数(台) |
1,508,843 |
96.6 |
|
成約率(%) |
64.1 |
98.2 |
|
成約車両金額(百万円) |
987,613 |
95.3 |
|
開催回数(回) |
788 |
99.5 |
(注)成約車両金額は、オートオークションによる成約(落札)車両取扱高であり、車両代金(消費税等を含まず)の総額であります。
(2) USS登録会員数
|
区分 |
当連結会計年度末 (平成29年3月31日現在) |
前年同期比(%) |
|
現車オートオークション登録会員数 (社) |
47,111 |
100.6 |
|
衛星TV情報サービス登録会員数(社) |
2,894 |
93.3 |
|
インターネット情報サービス登録会員数(社) |
29,966 |
101.5 |
(3) 1台当たり手数料の状況
|
区分 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
出品手数料(円) |
5,282 |
99.0 |
|
成約手数料(円) |
8,001 |
101.3 |
|
落札手数料(円) |
11,920 |
102.5 |
(注)1.上記各手数料につきましては会場、出品ブロック(時間帯および出品車両による区分)により異なりますので、年間平均手数料を記載しております。
2.出品手数料および成約手数料は出品会員が負担し、落札手数料は落札会員が負担いたします。
3.出品手数料および成約手数料につきましては、大口出品会員に対する手数料割戻制度を有しており、割戻後の金額を記載しております。
4.記載金額には、消費税等は含んでおりません。
(4) JBAバイクオークションの状況
|
区分 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
出品台数(台) |
107,070 |
377.9 |
|
成約台数(台) |
99,172 |
363.0 |
|
成約率(%) |
92.6 |
96.1 |
|
開催回数(回) |
98 |
392.0 |
(注)株式会社ジャパンバイクオークションについては、前連結会計年度において連結の範囲に追加(みなし取得日 平成27年12月31日)したため、前年同期比(%)は当該連結対象期間の実績との比較数値を記載しております。
(5) 販売(営業収益)の実績
① 種類別販売(営業収益)の実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
出品手数料(百万円) |
12,432 |
97.3 |
|
成約手数料(百万円) |
12,073 |
97.9 |
|
落札手数料(百万円) |
17,986 |
99.0 |
|
バイクオークション手数料(百万円) |
704 |
382.9 |
|
商品売上高(百万円) |
1,494 |
101.0 |
|
その他の営業収入(百万円) |
8,120 |
106.2 |
|
合計(百万円) |
52,811 |
100.4 |
(注)1.記載金額には、消費税等は含んでおりません。
2.株式会社ジャパンバイクオークションについては、前連結会計年度において連結の範囲に追加(みなし取得日 平成27年12月31日)したため、前年同期比(%)は当該連結対象期間の実績との比較数値を記載しております。
3.バイクオークション手数料は、株式会社ジャパンバイクオークションが運営するバイクオークションの手数料であります。
② 会場別販売(営業収益)の実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
名古屋会場(百万円) |
9,605 |
105.9 |
|
九州会場(百万円) |
3,023 |
89.9 |
|
福岡会場(百万円) |
481 |
106.7 |
|
東京会場(百万円) |
13,343 |
93.2 |
|
岡山会場(百万円) |
1,182 |
100.3 |
|
静岡会場(百万円) |
1,241 |
108.3 |
|
札幌会場(百万円) |
2,338 |
98.1 |
|
埼玉会場(百万円) |
894 |
110.9 |
|
群馬会場(百万円) |
1,035 |
89.1 |
|
東北会場(百万円) |
1,223 |
93.8 |
|
大阪会場(百万円) |
2,176 |
99.1 |
|
横浜会場(百万円) |
3,501 |
99.5 |
|
R-名古屋会場(百万円) |
2,410 |
102.8 |
|
神戸会場(百万円) |
1,230 |
112.2 |
|
北陸会場(百万円) |
236 |
81.9 |
|
新潟会場(百万円) |
546 |
97.8 |
|
物流サービス(百万円) |
199 |
92.2 |
|
衛星TV情報サービス(百万円) |
1,829 |
94.3 |
|
インターネット情報サービス(百万円) |
5,141 |
109.3 |
|
金融サービス(百万円) |
328 |
102.9 |
|
バイクオークション(百万円) |
840 |
379.7 |
|
合計(百万円) |
52,811 |
100.4 |
(注)1.記載金額には、消費税等は含んでおりません。
2.岡山会場の営業収益は、四国会場の営業収益を含めて算出しております。
3.株式会社ジャパンバイクオークションについては、前連結会計年度において連結の範囲に追加(みなし取得日 平成27年12月31日)したため、前年同期比(%)は当該連結対象期間の実績との比較数値を記載しております。
(b) 中古自動車等買取販売
(1) 中古自動車買取店舗数
|
区分 |
当連結会計年度末 (平成29年3月31日現在) |
前年同期比(%) |
|
中古自動車買取店舗数(店舗) |
169 |
99.4 |
(注)フランチャイジーの店舗数(147店舗)を含めております。
(2) 種類別販売(営業収益)の実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
中古自動車買取販売(百万円) |
5,804 |
85.8 |
|
事故現状車買取販売(百万円) |
3,568 |
107.1 |
|
合計(百万円) |
9,373 |
92.8 |
(注)記載金額には、消費税等は含んでおりません。
(c) その他
種類別販売(営業収益)の実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
廃自動車等のリサイクル(百万円) |
4,507 |
96.6 |
|
廃ゴムのリサイクル(百万円) |
- |
- |
|
中古自動車の輸出手続代行サービス(百万円) |
398 |
75.2 |
|
その他(百万円) |
89 |
107.1 |
|
合計(百万円) |
4,995 |
84.4 |
(注)1.記載金額には、消費税等は含んでおりません。
2.廃ゴムのリサイクルを営んでいる株式会社東洋ゴムチップについては、前連結会計年度において連結の範囲から除外(みなし売却日 平成27年10月1日)しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてUSSグループが判断したものであります。
(会社の経営の基本方針)
「Challenge to Next Stage」
-USSは中古車流通業界をリードする総合企業に変わります-
① 社会に貢献できる中古車流通総合企業を目指します。
② お客様や社会に信頼される企業を目指します。
③ グループ総合力により変化に対応できる企業を目指します。
④ 将来のUSSグループを担う自立した人材を育成します。
⑤ 株主を重視した経営を行います。
(目標とする経営指標)
健全な財務体質を維持し、資本効率を重視した経営を標榜し、自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標として捉え、中期的に15%以上の水準を目指してまいります。(平成29年3月期ROE実績14.7%)
(中長期的な会社の経営戦略)
USSグループは、会社の経営の基本方針に「Challenge to Next Stage」を掲げ、以下の重点課題に取組んでまいります。
① 社会に貢献できる中古車流通総合企業を目指します
・ 最新の技術を開発・導入することにより、公正かつ透明性の高いオークションを運営します。
・ インターネットなどチャネルを拡充し、全国共通のサービスを提供します。
・ 地球環境を守るため廃車等の適正処理を行い、リサイクル事業を強化します。
② お客様や社会に信頼される企業を目指します
・ オークション運営の質を向上し、全国共通のサービスを提供します。
・ IT管理体制を強化し、災害対策も含め情報セキュリティを強化します。
③ グループ総合力により変化に対応できる企業を目指します
・ グループ会社間の連携を強化し、事業環境の変化に迅速に対応できる組織体制を構築します。
・ 中古車オークションを軸にして、他企業との連携を積極的に推進します。
・ 金融サービス事業など新事業に積極的に取組みます。
④ 将来のUSSグループを担う自立した人材を育成します
・ 社員の自立を促す人事制度を導入します。
・ 教育・人事制度を充実させ、将来の経営を担う人材を育成します。
⑤ 株主を重視した経営を行います
・ 株主への利益還元を最重要課題の一つとして認識します。
・ 平成29年3月期より連結配当性向を50%以上とします。
これらの活動を通して、USSグループはさらなる事業成長を達成し、中古車流通業界をリードする総合企業を目指します。
(会社の対処すべき課題)
自動車流通市場は、少子高齢化、若年層の車離れ、自動車買替年数の長期化など、さまざまな要因により中長期的には縮小傾向になるものと考えられ、オートオークション市場の出品台数にも影響が懸念されます。
このような市場環境を認識し、USSグループは「オートオークション市場におけるシェア拡大」を掲げております。
なお、USSグループが対処すべき課題は以下のとおりです。
① 会員の利便性向上
会員の利便性向上に資する設備投資については優先的に実施し、会員の満足度向上を図ります。
② 効果的なM&Aの実施
USSグループはM&Aを企業成長の機会と捉え、将来キャッシュ・フローの増加に繋がる案件については積極的な投資を行います。
③ 他業種企業との連携
業務・資本提携などの実施により、シナジー効果の獲得が見込まれる他業種企業との連携を模索します。
④ 中古自動車等買取販売事業、その他の事業の強化
オートオークション事業を核として、中古自動車等買取販売事業やリサイクル事業を拡大し「中古車流通業界をリードする総合企業」を目指します。
(株式会社の支配に関する基本方針)
(1)基本方針の内容
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、なにより当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させていくことが可能な者である必要があると考えています。
USSグループは、経営理念を①公正な市場の創造、②会員との共生、③消費者への奉仕、④株主への還元、⑤社員の尊重、⑥地域への貢献と定めています。この理念のもとに、事業を推進していくことが、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上につながるものと考えています。
また、当社は、公開会社として当社株式の自由な売買が認められている以上、特定の者の大規模な買付行為に応じて当社株式を売却するか否かは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきものと考えており、当社株式に対する大規模な買付行為があった場合においても、これが当社の企業価値の向上および株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。
しかしながら、当社株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、株主や会社に対して、買付に係る提案内容や代替案を検討するための十分な時間や情報を与えないもの、買付目的や買付後の経営方針等に鑑み、当社の企業価値・株主共同の利益に対する侵害をもたらすおそれのあるもの、株主に株式等の売却を事実上強要するおそれのあるもの、買付条件が当社の企業価値・株主共同の利益に鑑み不十分または不適当であるもの等、企業価値・株主共同の利益に資さないものも想定されます。
このような大規模な買付行為や買付提案を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。
(2)基本方針の実現に資する取組み
当社は、上記の基本方針を実現するため、経営理念のもとに、事業を推進していくことに加え、以下のとおりコーポレートガバナンスの充実に取り組んでいます。
USSグループでは、健全で持続的な成長を確保し、株主の皆様をはじめとするステークホルダーからの社会的信頼に応えていくことを企業経営の基本的使命と位置づけており、その実現のための重要施策として、コーポレートガバナンスの充実に取り組んでいます。
当社取締役会では、USSグループの事業に精通した取締役と、独立性の高い社外取締役による審議を通して、意思決定の迅速性と透明性を高めています。また、社外監査役を含む監査役による監査を通して、取締役の職務執行の適法性、効率性、合理性、意思決定プロセスの妥当性等を厳正に監視・検証し、経営に対する監査機能の充実を図っています。
USSグループでは、コンプライアンスの基本原則を「USS行動・倫理規範」として定めており、取締役が率先して企業倫理の遵守と浸透にあたっています。また、財務報告の信頼性の確保および意思決定の適正性の確保などを含めた「USSグループ内部統制システム」を定めており、USSグループの業務が適正かつ効率的に実施されることを確保するための内部統制システムを整備しています。
内部統制システムの有効性については、内部監査担当部署が年間計画に基づき内部監査を実施し、重要な事項について取締役会および監査役に報告しています。
(3)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、平成18年5月16日開催の取締役会において、当社の企業価値または当社株主の皆様の共同の利益の確保・向上の取組みとして、大規模買付行為により当社の企業価値または当社株主の皆様の共同の利益が毀損されることを未然に防止するため、当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)を導入することを決議いたしました。その後、かかる買収防衛策は、平成21年6月24日開催の第29期定時株主総会および平成24年6月26日開催の第32期定時株主総会において、それぞれ、その一部を変更の上継続することについて株主の皆様のご承認を頂きました(以下、平成24年6月26日開催の第32期定時株主総会において株主の皆様にご承認頂いたプランを「本プラン」といいます。)。
当社は、平成27年6月30日をもって有効期間満了を迎える本プランの取扱いについて検討した結果、現在の経営環境を前提とすると、本プランを継続することが必要不可欠なものではないと判断し、平成27年5月13日開催の取締役会において、かかる有効期間満了をもって本プランを継続しないことを決議しました。
もっとも、当社は、本プランの有効期間満了後も引き続き、当社株式に対して大規模な買付行為や買付提案を行おうとする者に対しては、関係する法令に従い、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の開示を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示するとともに、株主の皆様の検討のために必要な時間と情報の確保に努めるなど、適宜適切な措置を講じてまいります。
(4)基本方針の実現に資する取組みについての取締役会の判断
当社は、上記基本方針を実現するための取組みとして上記(2)および(3)の取組みを進めることにより、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上につなげられると考えていると同時に、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大規模な買付行為や買付提案を行うことは困難になるものと考えています。また、大規模な買付行為や買付提案を行う者が現れた場合も、その是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報および時間の確保に努めるなど、適切な措置を講じてまいります。したがって、上記(2)および(3)の取組みは基本方針に沿うものであり、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
USSグループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてUSSグループが判断したものであります。
(公的規制等)
USSグループは、国内において、古物営業法、環境・リサイクル関連法等の法的規制の適用を受けております。USSグループにおきましては、法的手続きによる権利の保全にも万全を期しておりますが、将来において、現在予測し得ない法的規制が設けられる可能性があり、これらの法的規制に係る指摘を受けた場合、USSグループの事業活動が制限されるおそれがあり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(会員およびオークション参加の勧誘および確保について)
USSグループの事業にとって、新会員の勧誘、既存会員の確保、会員のオークション参加促進は重要な施策となります。しかし、下記の場合などには、これらの施策に支障が生じる可能性があります。
・ 競合他社がUSSグループの提供しないサービス、施設または便益を提供する場合
・ オークション会場での出品台数・成約率が競合他社と比べて低い場合
・ 役員および従業員の行為がUSSグループの評判に悪影響を与える場合
・ 大口出品業者が、何らかの理由で他の販路を選ぶ場合
(出品車両の調達について)
オートオークション事業はオークション出品車両の調達に大きく依存しており、車両の供給が不足する場合には、最適な規模でのオークション開催ができない可能性があります。
現状、出品車両の調達は大口出品業者にある程度依存しており、USSグループはこれらの業者の参加促進のために、手数料の大口割引制度を実施しています。将来USSグループが手数料などの条件を変更した場合には、これらの大口出品業者等の出品台数に影響を与える可能性があります。また、今後とも必要な出品台数を確保できるという保証はなく、これが事業および経営成績に影響を与える可能性があります。
(成約率の低下について)
USSグループは成約率(オークション出品車両のうち売買契約が締結された割合)の低下を経験しています。成約率の低下は、出品台数に影響を与える可能性があります。
(既存設備拡張の限界について)
USSグループの既存設備における事業拡張については、必要とする駐車スペースの確保等の面で能力に限界があります。駐車スペースの拡張には、土地の購入、賃借または立体駐車場の建設など、大規模な設備投資が必要となります。
(新しい施設に関連するリスクについて)
USSグループはオークション会場の新設ならびに同業者の買収により事業を拡大しておりますが、今後とも事業拡大のために、会場の新設、同業者の買収や提携を進める可能性があります。このような事業拡大には下記のようなリスクを伴います。
・ 新設や買収したオークション会場で十分な量の会員または出品車両を確保できない可能性があります。
・ 買収や合併に際しては、偶発債務もしくは簿外債務、経営上の問題、権利の瑕疵など、不確実な要因が残る場合があります。
・ 事業の拡張によって拡大、複雑化する組織を適切に監督するため、当社の経営負担は増大する可能性があります。
・ オークション会場の拡張や移転をするためには、当局による各種許認可を取得する必要があります。これらの許認可の取得に支障が生じた場合には、計画を遅延または中止しなくてはならない可能性があります。
(資産の減損)
USSグループの保有する減損会計の対象となる資産について、将来キャッシュ・フローにより資産の帳簿価額を回収できないと判断される場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することになります。保有資産に係る将来キャッシュ・フローの見込みにより、減損損失を計上することとなった場合、USSグループの事業展開、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(市場全体の成長の限界について)
現在、日本における自動車流通市場は成熟しており、成長の余地は大きくはないものと考えられます。USSグループの事業は、オートオークションの利用者にとって有益な自動車流通システムを開発し、これを浸透させることが重要でありますが、USSグループが競合他社を凌ぎ、市場シェアを拡大することができない場合には、収益の減少、成長率の低下等に結びつく可能性があります。
これまでUSSグループは各営業地域のオークション会場において高いシェアを確保してきました。しかし、競合他社が積極的な事業の拡大を行ったり、合併や提携を進めた場合、これらの企業がUSSグループにとって対抗できない大規模な施設、サービス、その他便益を提供する可能性があります。一方、自動車メーカー等がその系列販売会社の流通網を活用し、新たな中古自動車の流通形態を構築したときには、強力な競争相手となり得ます。競争の激化はUSSグループの成長性、収益性に悪影響を与えかねません。またUSSグループが設定する手数料および各種料金は、常に競合他社よりも低水準であるという保証はありません。
(急激な技術革新について)
現車オークション、衛星TV回線およびインターネットを通じたオークション情報提供に関しては、急激な技術革新と顧客の需要の変化が市場の特徴となっており、USSグループの将来の成功は、急激な技術革新、サービス競争の激化、需要レベルの高度化に対応していくことができるか否かによって決まります。しかしながらこれらの変化に順応できない場合、USSグループの事業、財政状態および業績は影響を受ける可能性があります。さらに競合するオークション会場が一層高度な電子商取引技術等を広範に取り入れた場合、USSグループはその対応のために相当な出費を余儀なくされる可能性があります。これらの出費はUSSグループの財源を圧迫し、事業計画の変更や、財政状態および業績に影響を与えるということもあり得ます。また、USSグループがこれらの技術を利用した競争力のあるサービスの提供を行うことができるという保証はありません。
(USSグループの集中管理について)
当社の連結対象子会社の管理業務全般は、当社統括本部にて集中管理をしており、データのバックアップをとるなどの対策を講じているものの、システムに何らかの支障が生じた場合には、業務に影響を与える可能性があります。
(会員情報の管理について)
USSグループのオークションは会員制オークションであり、会員の多くは中古自動車販売業を営んでおります。これらの会員の情報は、個人情報が含まれているため、個人情報保護方針に基づき厳正に管理をしておりますが、万一、漏洩した場合には、USSグループに対する信用の失墜につながり、業績に影響を与える可能性があります。
(自然災害、事故災害に関するリスクについて)
地震、台風、津波等の自然災害や火災等の事故災害が発生し、USSグループの拠点等が被災した場合、その一部または全部の操業が中断し、サービスの提供や販売ができなくなる可能性があります。また、被災した建物、設備等を復旧するために多額の費用が発生するおそれもあり、その結果、USSグループの事業、財政状態および業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、平成29年1月18日開催の取締役会において、株式会社ジェイ・エー・エーの株式を取得して子会社化することを決議し、同日付けで株式譲渡契約を締結いたしました。なお、本株式取得の実行は、公正取引委員会より「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(昭和22年法律第54号)に基づく排除措置命令を行わない旨の通知がなされることが条件となります。
詳細については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
特記すべき事項はありません。
USSグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、連結財務諸表に基づいて分析したものであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてUSSグループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針および見積り
USSグループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、決算日における資産・負債の報告数値、各連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りおよび仮定設定を行っております。主に貸倒引当金、退職給付に係る負債、繰延税金資産等に対して、継続して評価を行っております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果と異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は197,374百万円、純資産は159,197百万円で、自己資本比率は80.1%となりました。主な増減内容は以下のとおりです。
(総資産)
当連結会計年度末の資産合計は197,374百万円となり、前連結会計年度末と比較して10,542百万円増加しました。これは現金及び預金が12,487百万円、オークション貸勘定が1,055百万円増加した一方で、譲渡性預金の満期により有価証券が3,000百万円減少したことなどによるものです。
(負債)
負債合計は38,176百万円となり、前連結会計年度末と比較して6,528百万円増加しました。これは廃自動車等のリサイクル事業における事業用地取得などに伴う長期借入金が3,798百万円、オークション借勘定が1,763百万円増加したほか、未払金や未払消費税の増加により流動負債のその他が1,539百万円増加したことなどによるものです。
(純資産)
純資産合計は159,197百万円となり、前連結会計年度末と比較して4,013百万円増加しました。これは、利益剰余金が11,562百万円増加した一方で、自己株式が7,746百万円増加したことなどによるものです。
(3) 経営成績の分析
USSグループの当連結会計年度の売上高は、前期と比較して1,427百万円減少して67,179百万円(前期比2.1%減)となりました。主な内訳は、オートオークション事業52,811百万円(前期比0.4%増)、中古自動車等買取販売事業9,373百万円(前期比7.2%減)、その他の事業4,995百万円(前期比15.6%減)であります。
売上高の減少した主な要因は、中古自動車買取販売事業における競争環境の激化により取扱台数が減少したほか、台当たり単価が低下したことなどによるものです。
売上原価は、前期と比較して546百万円増加して26,413百万円(前期比2.1%増)となりました。増加した主な要因は、オートオークション事業における大規模な設備投資により減価償却費や消耗品費が増加したことなどによるものです。
販売費及び一般管理費は、前期と比較し120百万円増加して8,368百万円(前期比1.5%増)となりました。増加した主な要因は、外形標準課税の税率改正により法人事業税が増加したことなどによるものです。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前期と比較して2,094百万円減少して32,396百万円(前期比6.1%減)となりました。
営業外収益は、不動産賃貸料429百万円などにより680百万円、営業外費用は77百万円となりました。
特別利益は、投資有価証券売却益140百万円などにより154百万円、特別損失は、固定資産売却損485百万円などにより672百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前期と比較して432百万円増加して22,909百万円(前期比1.9%増)となりました。
(4) 経営戦略の現状と見通し
USSグループは変化する市場環境に即応し、公正・公平なオークション運営を通して会員の利便性および顧客満足度を高め、今後も出品台数の確保とシェア拡大に努めてまいります。
新車販売市場については、新型モデルの発表が予定されているものの、エコカー減税の基準厳格化による影響などから前年並みの水準で推移するものと考えられます。
このような経営環境の中、USSグループは各地域における台数シェア向上を目指し、平成29年5月に札幌会場の新築建替えを行い、その後も北陸会場の新築移転を予定しております。
平成30年3月期の連結業績見通しにつきましては、オートオークションにおける出品台数2,400千台(前期比2.0%増)、成約台数1,520千台(前期比0.7%増)、成約率63.3%(前期実績64.1%)を前提としております。
(5) 資本の財源および資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して10,507百万円増加して47,878百万円となりました。これは、営業活動により得られた資金28,882百万円に対して、R-名古屋会場の新築移転や静岡会場の建て替えなど投資活動により支出した資金4,823百万円、配当金の支払い、自己株式の取得など財務活動により支出した資金13,550百万円によるものであります。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 1.業績等の概要」に記載しております。
また、USSグループは、必要な運転資金および設備投資資金については、自己資金または銀行借入により調達することとし、当連結会計年度末における有利子負債残高は4,092百万円であります。