わが国では、急速な高齢化の進展や医療の高度化を背景に国民医療費が過去最高を更新し、今後も増加が見込まれていることから、各種の医療制度改革が実施され、医療費抑制に向けた様々な取り組みが行われております。
受託臨床検査業界におきましては、今年度は2年毎に実施されている診療報酬改定の年度にあたり、検体検査に係る保険点数(公定価格)は、全体として大きな引き下げはなかったものの、業者間競争が続いていることから、事業環境は引き続き厳しい状況にあります。
こうした中、予定しておりました施策の費用発生が、一部、第2四半期以降にずれ込むなどの影響もあり、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高28,469百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益2,932百万円(前年同期比30.8%増)、経常利益3,077百万円(前年同期比32.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,951百万円(前年同期比39.5%増)となりました。
以下に事業別の概況をご報告いたします。
臨床検査事業につきましては、現場と本部の連携を強化し、クリニック市場の開拓を図るとともに、大型施設へのFMS/ブランチラボ方式(検査機器・システムなどの賃貸と運営指導/院内検査室の運営受託)による提案営業、既存ユーザーへの重点検査項目拡販などの深耕営業を進めてまいりました。
この結果、臨床検査事業の売上高は、前年同期比3.7%の増収となりました。
その他検査事業につきましては、食品衛生事業において、㈱BMLフード・サイエンスで食品衛生コンサルティング、ノロウイルス検査等が順調に推移いたしました。これらにより、売上高は前年同期比4.6%の増収となりました。
以上の結果、検査事業の売上高は27,119百万円と前年同期比3.7%の増収となりました。
医療情報システム事業につきましては、診療所版電子カルテ「クオリス(Qualis)」と「メディカルステーション(MS)」のラインアップにより、引き続き新規契約の獲得と既存ユーザーへのリプレイスを推進しましたが、既存ユーザーへのリプレイスが減少したことなどから、売上高は前年同期比1.0%の減収となりました。
その他事業につきましては、㈱岡山医学検査センターの調剤薬局事業の売上が薬価(公定価格)の引き下げの影響で減少し、その他事業全体の売上高は前年同期比0.5%の減収となりました。
資産、負債及び純資産の状況
当第1四半期連結会計期間末の連結財政状態は、総資産100,040百万円(前期末比646百万円増)、純資産66,528百万円(前期末比1,321百万円増)、自己資本比率63.4%(前期末比0.9%増)となっています。
主な増減項目は、資産の部では、流動資産で受取手形及び売掛金が1,178百万円増加しています。負債の部では流動負債で支払手形及び買掛金が658百万円増加しております。また、純資産の部では利益剰余金が1,314百万円増加しています。
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は74百万円であります。
当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の状況は、次のとおりであります。
平成28年5月より、ロシュの診断薬によるEGFR遺伝子変異解析version2.0の受託を開始しました。肺癌の分子標的治療薬として第一世代のゲフィチニブとエルロチニブ、第二世代のアファチニブに続き、同年3月に第三世代の新しい治療薬オシメルチニブが製造販売承認を受けました。本治療薬は、代表的な薬剤耐性遺伝子変異であるT790Mを有する肺癌にも有効とされ、EGFR遺伝子変異解析version2.0は、この変異の有無を確認してオシメルチニブの投与対象者を選定するためのコンパニオン診断薬として保険収載されました。