第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

わが国では、急速な高齢化の進展や医療の高度化を背景に国民医療費が過去最高を更新し、今後も増加が見込まれていることから、各種の医療制度改革が実施され、医療費抑制に向けた様々な取り組みが行われております。

受託臨床検査業界におきましては、今年度は2年毎に実施されている診療報酬改定の年度にあたり、検体検査に係る保険点数(公定価格)は、全体として大きな引き下げはなかったものの、業者間競争が続いていることから、事業環境は引き続き厳しい状況にあります。

こうした中で、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高84,810百万円(前年同期比2.7%増)、営業利益8,008百万円(前年同期比16.3%増)、経常利益8,228百万円(前年同期比14.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益5,003百万円(前年同期比17.1%増)となりました。

以下に事業別の概況をご報告いたします。

臨床検査事業につきましては、引き続き現場と本部の連携を強化し、クリニック市場の開拓を図るとともに、大型施設へのFMS/ブランチラボ方式(検査機器・システムなどの賃貸と運営指導/院内検査室の運営受託)による提案営業、既存ユーザーへの重点検査項目拡販などの深耕営業、さらに取引先毎にきめ細かい採算管理を進めてまいりました。

この結果、臨床検査事業の売上高は、前年同期比3.0%の増収となりました。

その他検査事業につきましては、食品衛生事業において、㈱BMLフード・サイエンスで食品の事故、事件等を背景とした食に対する衛生管理意識の向上により、食品衛生コンサルティングが堅調だったことや、ノロウイルス検査が増加したことで順調に推移いたしました。これらにより、売上高は前年同期比5.7%の増収となりました。

以上の結果、検査事業の売上高は80,861百万円と前年同期比3.1%の増収となりました。

医療情報システム事業につきましては、診療所版電子カルテ「クオリス(Qualis)」と「メディカルステーション(MS)」のラインアップにより、引き続き新規契約の獲得と既存ユーザーへのリプレイスを推進しましたが、前年のOSサポート終了に伴う入替の反動を受け、既存ユーザーへのリプレイスが減少したことなどから、売上高は前年同期比4.2%の減収となりました。

その他事業につきましては、㈱岡山医学検査センターの調剤薬局事業の売上が薬価(公定価格)の引き下げの影響で減少し、その他事業全体の売上高は前年同期比4.5%の減収となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の連結財政状態は、総資産102,540百万円(前期末比3,146百万円増)、純資産69,245百万円(前期末比4,038百万円増)、自己資本比率64.3%(前期末比1.8%増)となっています。

主な増減項目は、資産の部では、流動資産で現金及び預金が3,379百万円増加しています。負債の部では、流動負債で未払法人税等が1,100百万円減少しています。純資産の部では利益剰余金が3,623百万円増加しています。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は222百万円であります。

当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の重要な変更は、次のとおりです。

平成28年5月より、ロシュの診断薬によるEGFR遺伝子変異解析version2.0の受託を開始しました。肺癌の分子標的治療薬としては、第一世代のゲフィチニブとエルロチニブ、第二世代のアファチニブに続き、同年3月に第三世代の新しい治療薬オシメルチニブが製造販売承認を受けており、代表的な薬剤耐性遺伝子変異であるT790Mを有する肺癌にも有効です。EGFR遺伝子変異解析version2.0は、この変異の有無を確認してオシメルチニブの投与対象者を選定するためのコンパニオン診断薬として保険収載されました。

また、研究検査の新規開発として血液疾患の分野で実用化に向けた進展がありました。急性リンパ芽球性白血病の寛解導入・強化療法における、血中のL-アスパラギナーゼ活性測定で、L-アスパラギナーゼは、本疾患の治療のために長年使用されてきた化学療法プロトコールの必須の成分です。

腫瘍化したリンパ芽球は正常細胞とは異なり、必須アミノ酸であるL-アスパラギンを自ら産生することができないため、細胞外の供給源に依存しています。L-アスパラギナーゼを投与し、細胞内のL-アスパラギンを分解することで、腫瘍化リンパ芽球の栄養素を選択的に枯渇させ、細胞増殖を止めて死滅させる効果があります。本活性が上がらない症例では中和抗体の産生が疑われ、治療プロトコールの再考を検討する指標になります。まずは日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)の臨床研究において試用され、有用性の検証や判定基準の策定などが行われる予定です。