第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループにおける経営方針につきましては、業務別組織に立脚した業種別SEがその業種におけるシステム開発・導入を繰り返し経験することでその業種固有の業務ノウハウを蓄積するとともに、その経験に基づいたパッケージ商品の開発と強化を進めること、新しいシステム化需要を他のユーザーに展開すること、新たなITを活用した提案を行うことであり、更に会計、人事・給与に関連するシステムを連携させてERPとして提案することであります。今後は、これらの方針を踏襲しつつ、当社の情報システム資産を活用したサービス商品の拡販を図ることであります。

 

(2)経営環境及び対処すべき課題等

 今後の経済情勢につきましては、ウクライナ情勢、為替相場の行方、インフレの動向、新型コロナウイルスの感染状況などが懸念され、景気の先行き不透明感が続くものと予想されます。

 当業界におきましても、景気の不透明感がユーザー企業の情報化投資計画に及ぼす影響が懸念されるものの、キャッシュレス対応、モバイル機器を活用したテレワーク、情報システムのクラウド化など、社会の変化に伴うシステム開発の需要は今後も根強く存在するものと予想されます。

 今後の経営方針といたしましては、各ユーザー企業向けのカスタマイズであるソフトウェア開発業務よりも当社の情報システム資産を活用したサービス商品の拡販を重要な目標に定めてまいります。

 

 当社ホームページに掲載しておりますが、当社では以下に記す「創業の精神」を共有し、重要な行動基準としております。

1.当社の機能はコンピュータとニーズの仲介役である

2.経営の要諦は市場の要請に対応することである

3.先憂後楽を旨とする

4.生成要は元を固むるにあり

5.社員一人ひとりが経営者

6.つねに向上心を持ち、努力する

 

 最初に掲げる「仲介役」とはユーザー企業における経営課題に対して情報システムの利用によってその解決策を提案・提供・運用の支援を行うことを意味し、これからも堅持していく設立以来の企業目的であります。同時に情報技術の進展、ユーザー企業の経営環境の変化に応じ、ユーザーニーズ即ち市場の要請も変化します。当社は得意とする技術に留まることなく常に市場の変化に対応した商品・サービスを提案し提供してまいりました。そして長らく市場の変化・要請に対してパッケージソフト及びそのカスタマイズを行うソフトウェア開発業務を行ってまいりましたが、一部に不採算案件が発生し収益の悪化をもたらした為、ソフトウェア開発業務につきましては受注方針から見直しを行い、収益性の改善を行いました。しかしながらソフトウェア開発業務の困難さや不確実性による不採算リスクを考慮すると、企業の成長をソフトウェア開発業務で目指すのは当社の採るべき方針ではないと考え、これまでの経験をいかしたユーザーの業種や業務に特化したサービス、特定機能に絞ったサービスを提供し、今後拡大を図っていかなければならないと認識しております。

 

 このようなサービス商品の営業方針は、以下の通りであります。

1.商品ライセンスのコストについて

サービス商品は当社資金にて開発を行い、ユーザーに利用の都度、利用料を課金する取引となっております。

2.カスタマイズへの対応について

商品ライセンスのソースは、原則として改修しない方針とし、ユーザーの業務とパッケージソフトとの間にギャップが生じたときには合理的な業務を検討した上で運用提案を行うことといたします。

なお、カスタマイズの要求事項が商品の競争力強化となる内容である場合は機能強化として商品に取り込むことといたしますが、個別性が強く汎用性に乏しい場合は外部連携(API・マッピング)を行うカスタマイズとして個別に見積もることといたします。

3.商品ライセンスの拡販について

商品ライセンスの売上は不特定多数のユーザー企業を対象に、ユーザー企業数を増やすことで売上を増加させる、積み上げ型といたします。

商品ライセンスの販売においては、特定ユーザーのカスタマイズ要求への対応を必要最小限にとどめ、同じものを繰り返し展開することで、生産性を向上させ、事業拡大のスピードを加速させるようにいたします。

営業プロセスはこれまでのような深耕営業は行わず、受注可能性を早期に判断する必要があり、見込みユーザーを効率よく、かつ数多く集めることが重要となります。

そのため、販売促進の手段として従前から実施しているネットによる広告宣伝のほか、当事業年度より東計電算販社会『TOPS100』を立ち上げ、販売チャネルを増やすことといたしました。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益であります。令和5年12月期の目標値は売上高189億72百万円、営業利益49億29百万円、親会社株主に帰属する当期純利益38億36百万円であります。

 

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。これらのリスクに対して当社グループは、発生の防止及び発生時における対処について、最善と考えられる施策を行い事業活動に努める方針であります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)当社の事業内容及び業績変動要因について

 当社グループは、「情報サービス産業」に属し、情報処理業務(電算機・通信ネットワーク等の運用・保守・管理業務等)、ソフトウェア開発業務(業種別・業務別アプリケーションソフト開発、制御系ソフト開発、グループウェアソフト開発等)、ファシリティ業務(データ入力、キーパンチャー派遣等)、及び当社グループが開発したシステムに必要な機器販売業務等の事業を行っております。

 コンピュータ関連技術は、ハードウェア面ではダウンサイジング化、ソフトウェア面ではネットワーク化等技術進歩が急速であります。そのためWeb型のホスティングサービス、ハウジングサービス業務の増加が進んでおり、又それに伴うソフトウェア開発業務売上が増加してくるなど、事業内容が変化してまいりました。今後も、得意先の情報化投資の動向等によっては、当社の業務内容や業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)顧客情報の漏洩について

 当社は、事業遂行に関連して、顧客の機密情報を有しております。これらの機密情報については、その管理に万全を期しておりますが、予期せぬ事態により流出する可能性が皆無ではなく、このような事態が生じた場合、当社の社会的信用に影響を与え、その対応のための多額の費用負担や信用力の低下が当社業績に影響を与える可能性があります。

(3)情報ネットワークのセキュリティについて

 当社は、ホストコンピュータやサーバーを外部からの物理的侵入が困難な当社所有コンピュータ専用ビル(データセンター)に設置しております。又、インターネットにより外部から社内ネットワークに侵入された場合には重大な障害が発生する事態も想定されるため、インターネットを経由して顧客との間で情報を受付け又は提供するシステムにおいては、インターネットと社内ネットワークの接続ポイントを限定し、認証システムにより許可されたユーザーからの特定データのみ通過させるファイアウォールやルータを設置する等の厳重な管理を実施しております。しかし、セキュリティホール等によりハッカー、クラッカー等が侵入した場合、ネットワークに重大な障害を与える可能性があります。

(4)品質問題について

 当社の主な製品はソフトウェアであります。ソフトウェア開発は無形物の製作であるという特性があります。ソフトウェア品質管理ではソフトウェアに要求される品質を経済的に達成するための一定基準を設け、計画・実行・統制を行い、最適な品質を確保できるよう、全力を挙げて取り組んでおりますが、開発時点では予期せぬシステム設計上の瑕疵や不具合或いは、プログラムのバグ等の発生によりユーザーよりクレームや損害賠償請求等を受ける可能性が皆無ではなく、この場合、当社業績に影響を与える可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 ① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、製造業において、部品供給不足が徐々に解消されつつあるものの、資源価格の高騰や急激な円安の進行により、原材料コストの増加などが収益を圧迫し、通期で景況感が悪化しました。一方、非製造業においては、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き、対個人サービスや宿泊・飲食サービスなど、対面型サービス業を中心に収益が改善し、第2四半期以降、3四半期連続で景況感が改善しました。

当業界におきましては、業務のIT化、デジタル化への推進に関心が高まり、ユーザー企業における情報化投資計画が、景気の先行きに不透明感があるものの、比較的堅調な水準を維持しました。

このような環境のなかで、当社グループは、システムインテグレータとして、多様化するお客様のニーズにフレキシブルに対応するため、業種別ソリューション、アウトソーシング、ネットワークの3つの基本戦略を掲げ、積極的に営業展開を進めてまいりました。

具体的には、当社の情報システム資産を活用したサービス商品の拡販を重点課題とし、商品化の促進やシステム運用業務売上の拡大に取り組んでまいりました。

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は176億5百万円(前期比4.9%増)、経常利益51億54百万円(同22.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益34億9百万円(同13.3%増)となりました。

 事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりであります。

 a.情報処理・ソフトウェア開発業務

当業務は、システム運用、ソフトウェア開発、及びファシリティサービスの3つの業務で構成されております。

当連結会計年度においては、ソフトウェア開発業務にかかる採算性の改善とともに、システム運用業務が堅調に推移しました。その結果、売上高は158億50百万円(前年同期比4.9%増)、営業利益は41億79百万円(同21.3%増)となりました。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、飲食業を対象とする一部の営業部門において収益の減少が見受けられましたが、当社はさまざまな業種に向けて事業を展開しておりますので、当社グループ全体からすれば軽微なものにとどまっております。

b.機器販売業務

当業務は、当社で開発したシステムに必要なサーバ、パソコン、プリンター、周辺機器等のハードウェアの販売業務であります。

当連結会計年度においては、ハードウェアの入替え需要が堅調に推移しました。その結果、売上高は14億12百万円(前年同期比8.5%増)、営業利益は2億89百万円(同24.0%増)となりました。

 c.リース等その他の業務

当業務は、各種事務用機器のリース、ビル・マンションの不動産賃貸業務であります。

当連結会計年度においては、不動産賃貸業務は堅調で賃貸ビルの入居率が改善して利益が増加したものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響により建設業界向け事務機器レンタル収入が伸び悩みました。その結果、売上高は3億41百万円(前年同期比7.9%減)、営業利益は72百万円(同16.0%増)となりました。

 

 ② キャッシュ・フローの状況

( 営業活動によるキャッシュ・フロー )

 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、44億72百万円の増加となりました。主として、税金等調整前当期純利益49億26百万円等によるものです。

( 投資活動によるキャッシュ・フロー )

 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、18億35百万円の減少となりました。主として、投資有価証券の取得・売却や有価証券の償還による収支支出14億56百万円及び有形固定資産の取得による支出2億10百万円等によるものです。

( 財務活動によるキャッシュ・フロー )

 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、14億4百万円の減少となりました。主として、配当金の支払額14億24百万円等によるものです。

 この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ12億32百万円増加し、32億66百万円となりました。

 ③ 生産、受注及び販売の実績

  a.生産実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 令和4年1月1日

至 令和4年12月31日)

前年同期比(%)

情報処理・ソフトウェア開発業務

(千円)

15,850,995

104.9

合計(千円)

15,850,995

104.9

 (注)金額は販売金額によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

  b.受注実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 令和4年1月1日

至 令和4年12月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

情報処理・ソフトウェア開発業務

4,624,822

121.2

2,191,952

96.6

機器販売業務

1,378,646

98.7

94,631

73.6

合計

6,003,468

115.2

2,286,583

95.4

 (注)1.金額は販売金額によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.その他上記業務以外の業務につきましては、継続業務が大半であり、サービス内容も多岐にわたり把握することが困難なため記載を省略しております。

 

  c.販売実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 令和4年1月1日

至 令和4年12月31日)

前年同期比(%)

情報処理・ソフトウェア開発業務

(千円)

15,850,995

104.9

機器販売業務(千円)

1,412,512

108.5

リース等その他の業務(千円)

341,720

92.1

合計(千円)

17,605,227

104.9

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績につきまして、当該割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

  a.財政状態に関する認識及び分析・検討内容

(資産の部)

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて6億87百万円増加して354億47百万円となりました。

 流動資産は、現金及び預金及び有価証券の増加等により前連結会計年度末に比べて13億25百万円増加して79億36百万円となり、固定資産は、投資有価証券の減少等により前連結会計年度末に比べて6億38百万円減少して275億11百万円となりました。

(負債の部)

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて1億35百万円減少して61億36百万円となりました。

 流動負債は、未払金及び未払法人税等の増加等により前連結会計年度末に比べて4億4百万円増加して48億84百万円となり、固定負債は、繰延税金負債の減少等により前連結会計年度末に比べて5億40百万円減少して12億51百万円となりました。

(純資産の部)

 当連結会計年度末の純資産合計は、利益剰余金の増加等により前連結会計年度末に比べて8億22百万円増加して293億11百万円となりました。

 

  b.経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度における売上高は176億5百万円(前期比4.9%増)、経常利益51億54百万円(同22.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益34億9百万円(同13.3%増)となりました。なお、事業の種類別セグメントの業績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

  a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは44億72百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは18億35百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは14億4百万円の減少となりました。

 この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ12億32百万円増加し、32億66百万円となりました。なお、詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

  b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの運転資金需要のうち主たるものは、仕入債務の弁済費用や販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資は、営業用・事務用器具備品等の増設及び更新、業種別パッケージ商品の開発及び拡充、投資有価証券の保有等によるものであります。

 なお、保有する投資有価証券のほとんどは純投資目的であり、長期保有を前提として流動性及び安定的な利回りが確保できるかどうかを重視して選別投資しており、上場株式、REIT、市場性のある債券を中心に投資しております。

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と財政状態の安定性の確保を基本方針としております。

 運転資金の調達につきましては、短期・長期にかかわらず、自己資金でまかなうことを基本としております。

 なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は32億66百万円であります。

 

 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 当社グループの連結財務諸表作成において、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する見積りの情報は、該当事項はありません。

 また、特に以下の事項は、会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。

 

a.ソフトウェア開発契約等における収益の認識

 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

b.工事損失引当金

 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 特記すべき事項はありません。

 

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、情報処理・ソフトウェア開発業務において、IoT(Internet of Things)等の最新技術を活用した商品開発やサービスの提供、及び当社グループの情報システム資産を活用したサービス商品の拡販にかかる研究開発活動を実施いたしており、当連結会計年度における研究開発費の総額は212百万円であります。