第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当事業年度におけるわが国の経済は、年度前半に英国のEU離脱決定などの影響から、為替は円高で推移したものの、夏場以降は米国大統領選挙や米国の利上げ決定の影響から円安が進み、輸出企業を中心に業績の改善が続きました。また、雇用情勢は完全雇用に近い状態で推移し、人手不足感が強まったことからも、賃金は緩やかに持ち直し、弱さが続いていた個人消費に回復の兆しが見えるようになりました。

 当社に関連の深い住宅業界におきましては、マイナス金利政策による低金利と税制優遇策の継続により、賃貸住宅を中心に、住宅着工戸数は前年同期と比べ増加いたしました。

 こうした状況において、当社の施工サービス事業では、営業基盤の拡大とお客様の対応力強化を目的に、サービスセンター内の営業部署再編を行い、営業担当者の増員を行いました。また、引き続き大手住宅メーカーとの取引を拡大し、リフォーム物件の受注を増やしながらも、首都圏における受注量の増加と熊本県内での震災の復旧・復興に対応すべく、機動的に施工人員の移動を行い、施工効率を向上することで、施工力確保に努めました。これらにより、同事業では、前年同期と比べ、売上高、利益とも増加致しました。

 製商品販売事業では、販売効率を高めるための組織変更を行い、新たな製品の開発、商品ラインナップの拡充、新販路の開拓を積極的に進めた結果、前年同期と比べ、売上高、利益とも増加致しました。

 以上の結果、当事業年度における売上高は8,259百万円(前年同期比4.1%増)、利益につきましては、営業利益722百万円(同0.7%増)、経常利益736百万円(同2.0%減)、当期純利益については、前期に特別利益として投資有価証券売却益477百万円を計上しておりましたが、今期は計上がないため480百万円(同38.9%減)となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

(施工サービス事業)

 施工サービス事業につきましては、売上高は6,790百万円(前年同期比1.1%増)、売上総利益は2,176百万円(同15.0%増)となりました。

 

(製商品販売事業)

 製商品販売事業につきましては、売上高は1,370百万円(前年同期比22.3%増)、売上総利益は396百万円(同4.4%増)となりました。

 

(その他)

 その他につきましては、業務受託料および保険代理店収入等で構成されており、売上高は99百万円(前年同期比3.8%増)、売上総利益は62百万円(同7.7%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比較して231百万円減少の1,644百万円となりました。

各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果増加した資金は251百万円(前年同期は582百万円の収入)となりました。その主な要因は、税引前当期純利益736百万円、減価償却費58百万円、売上債権の増加額199百万円、賃貸用仮設材の減少額172百万円、法人税等の支払額538百万円等があったことを反映したものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果減少した資金は222百万円(前年同期は637百万円の収入)となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得による支出150百万円、長期預金の預入による支出100百万円、投資有価証券の取得による支出100百万円、有価証券の償還による収入200百万円等があったことを反映したものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果減少した資金は260百万円(前年同期は1,129百万円の支出)となりました。その主な要因は、社債の償還による支出60百万円、配当金の支払額167百万円等があったことを反映したものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)施工能力

 施工用資産であるビケ部材の当社の保有高は次のとおりであります。

セグメントの名称

品目別

当事業年度

(自 平成28年4月21日

至 平成29年4月20日)

前年同期比(%)

施工サービス事業

施工能力㎡数(千平方メートル)

1,334

103.0

(注)当社の施工用資産は極めて多種多様にわたり、かつ同種の品目であっても仕様、構造、形式は一様ではありません。このため、保有する主要部材で施工可能な広さを建物の架㎡数で表示しております。
ここに、主要部材とは、支柱・踏板・布材・ブラケット・ジャッキベースのことであります。

(2)生産実績

 当事業年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

品目別

当事業年度

(自 平成28年4月21日

   至 平成29年4月20日)

前年同期比(%)

製商品販売事業

ビケ部材(千円)

1,255,557

97.1

一般仮設(千円)

280,790

105.8

 合計(千円)

1,536,347

98.6

(注)1.金額は販売価格によります。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)外注の状況

 当社は、製商品販売事業における製品の製造及び部品加工の大部分を外注に依存しております。その依存度は、外注費が総製造費用に対し当事業年度で40.4%を占めております。

 なお、主な外注先は、株式会社山本興業、株式会社西川製作所、株式会社シズカ等であります。

(4)商品仕入実績

 当事業年度の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

品目別

当事業年度

(自 平成28年4月21日

   至 平成29年4月20日)

前年同期比(%)

製商品販売事業

ビケ部材(千円)

153,382

91.3

一般仮設(千円)

69,585

181.2

 合計(千円)

222,967

108.0

 (注)1.金額は仕入価格によります。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(5)受注状況

 当事業年度の受注状況を品目別に示すと、次のとおりであります。

セグメント

の名称

品目別

受注高(千円)

前年同期比

(%)

受注残高(千円)

前年同期比

(%)

製商品

販売事業

製品

ビケ部材

927,628

133.1

44,278

151.1

一般仮設

288,234

108.7

35,157

7,260.7

商品

ビケ部材

71,480

186.7

7,191

344.7

一般仮設

63,266

167.4

7,727

6,157.5

 合計(千円)

1,350,609

130.1

94,353

294.9

 (注)1.数量については、種類が多岐にわたり表示が困難であるため記載を省略しております。

2.受注高は出荷額をベースに記載しております。

3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(6)販売実績

 当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

セグメント

の名称

品目別

当事業年度

(自 平成28年4月21日

    至 平成29年4月20日)

前年同期比(%)

施工サービス事業(千円)

6,790,126

101.1

製商品

販売事業

製品

ビケ部材(千円)

983,228

128.1

一般仮設(千円)

267,185

95.8

計(千円)

1,250,414

119.5

商品

ビケ部材(千円)

64,471

177.2

一般仮設(千円)

55,619

147.4

計(千円)

120,090

162.0

合計(千円)

1,370,504

122.3

報告セグメント計(千円)

8,160,631

104.1

その他(千円)

99,114

103.8

合計(千円)

8,259,746

104.1

 (注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

    2.「施工サービス事業」には、足場施工と外装施工が含まれております。

    3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、安全・安心・感動をキーワードに「新しい足場文化と安全文化の創造」を推進し、社会に貢献してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社は、事業を継続的に発展させていくためには、売上高を増加させ、適正な利益確保を図っていくことが必要であると考え、「売上高経常利益率」を重要な経営指標として捉え、その向上を図る経営に努めてまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社では、平成28年4月期より、平成30年4月期に達成すべき3ヶ年での中期経営計画を進めております。施工量だけでなく、施工品質においても「日本一の施工サービス会社になる」ことを目標に、施工サービス事業を中心とした事業戦略に取り組んでおります。特に市場戦略においては、「大手ハウスメーカー」、「リフォーム市場」、「マンション、工場、店舗などの大型建築物」、「首都圏エリア」に対する受注基盤拡大を目指し、重点的に資源を投入しております。また、商品戦略として、「全国にありがとう溢れるサービスを提供する」をスローガンに、安全・安心のサービス提供はもとより、感動いただける現場の創造を全員で考える取組みを実施しております。

 今後も、足場を通じて社会に貢献できるよう、「新しい足場文化と安全文化の創造」と、事業のさらなる発展に貢献する経営戦略を進めてまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

 当社事業におきましては、施工サービス・足場部材を拡販し、シェア向上を図るため、営業基盤の強化、施工力の強化、商品力の強化を中心に取り組んでおります。

 会社の対処すべき課題としましては、具体的には、施工サービス事業において、大手ハウスメーカーとの関係強化や施工スタッフの採用強化、足場に関するさらなる安全の確保、社内検定や資格制度の推進による施工技術の向上と魅力ある施工スタッフ制度の拡充、情報技術を利用した施工効率の向上など、製商品販売事業においては、施工サービス事業との情報共有による商品開発、新たな販売チャネルの開拓などを課題として取り組んでおります。

 今後とも経営品質の向上に努め、売上高、利益を適正に確保してまいります。

 

 

4【事業等のリスク】

 当社の事業に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める所存であります。

 本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当事業年度末現在において判断したものであります。

① 住宅着工戸数の動向について

 当社は、住宅関連産業を通して事業展開を行っておりますので、例えば建築基準法の改正、消費税率引き上げ、および住宅ローン減税等の優遇策の今後の動向により、大幅に新設住宅着工戸数が減少した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 施工力の変動

 当社は、ビケ足場施工サービスを事業の柱としておりますが、施工スタッフの数、すなわち施工力が事業運営に大きな影響を及ぼします。その結果、施工力が計画的に確保できない場合には、業績に影響を与える可能性があります。

③ 原材料価格の変動

 当社は、ビケ足場および一般仮設機材の製造を行っており、原材料価格の著しい変動が、製品原価の高騰を招いた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ その他

 当社は、事業展開上、様々なリスクがあることを認識し、それらを出来る限り事前に防止、分散あるいは回避するように努めております。しかしながら、当社が事業を遂行するにあたり、経済情勢、金融・株式市場、法的規制や災害およびその他の様々な影響が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

  研究開発は、当社仮設営業部製品開発課が主管となって行っております。

  この研究の推進にあたっては、製品開発課を中心に製商品販売事業部門、及び施工サービス事業部門が協同し、顧客と一体となったマーケティングを実施して設計開発業務を推進しております。

  当事業年度における研究開発費の総額は40百万円となっており、全社共通の費用として管理しております。

 また、製品開発については年々需要が増えてきているリフォーム工事も視野に入れ、現場の安全・作業性向上・現場環境のイメージアップ等につながる独自のオリジナル製品の開発および既存部材の改良に取り組んでおります。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

 詳細につきましては、「第5[経理の状況][財務諸表等]」の注記事項、重要な会計方針をご参照ください。

(2) 財政状態の分析

(流動資産)

 当事業年度末の資産につきましては、流動資産の残高が4,828百万円となり、412百万円減少しました。その主な要因は、現金及び預金が68百万円、売掛金が186百万円増加した一方、賃貸用仮設材が172百万円、有価証券が499百万円減少したこと等によるものであります。

(固定資産)

 固定資産の残高は3,111百万円となり、371百万円増加しました。その主な要因は、構築物(純額)が74百万円、投資有価証券が105百万円、長期預金が100百万円増加したこと等によるものであります。

(流動負債)

 負債につきましては、流動負債の残高が1,288百万円となり、332百万円減少しました。その主な要因は、電子記録債務が199百万円増加した一方、支払手形が244百万円、未払法人税等が296百万円減少したこと等によるものであります。

(固定負債)

 固定負債の残高は194百万円となり、27百万円減少しました。その主な要因は、長期借入金が33百万円減少したこと等によるものであります。

(純資産)

 純資産につきましては、残高が6,457百万円となり、318百万円増加しました。その要因は、当期純利益480百万円を計上したこと等によるものであります。

(3) キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析につきましては、「1 [業績等の概要] (2)キャッシュ・フロー」の状況のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと下記のとおりであります。

 

平成28年4月期

平成29年4月期

自己資本比率(%)

76.9

81.3

時価ベースの自己資本比率(%)

60.8

64.1

債務償還年数(年)

0.2

0.2

インタレスト・カバレッジ・レシオ

388.2

317.4

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

1.株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。

2.営業キャッシュ・フローは、キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

(4) 経営成績の分析

 当事業年度の売上は、施工サービス事業で73百万円増の6,790百万円(前年同期比1.1%増)、製商品販売事業で250百万円増の1,370百万円(同22.3%増)となりました。損益面におきましては、営業利益は4百万円増の722百万円(前年同期比0.66%増)、経常利益は15百万円減の736百万円(同2.02%減)となり、当期純利益は305百万円減の480百万円(同38.9%減)となりました。