第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

  当事業年度におけるわが国の経済は、企業業績が緩やかに回復し、設備投資や雇用情勢は徐々に改善しつつある中で、個人消費は低調に推移し、中国経済の景気減速や金融市場の混乱などから、一部には足踏みの動きが見られました。

 当社に関連の深い住宅業界におきましては、消費税増税による駆け込み需要の反動の影響が薄れ、住宅ローン金利が低水準で推移していることからも、緩やかながら持ち直しの傾向が続きました。

 こうした状況において、当社の施工サービス事業では、大手ハウスメーカーとの取引を拡大し、リフォーム物件の積極的な受注を進めたこと、受注量の多い首都圏に対し、機動的な施工人員の移動を行ったことなどにより、前年同期と比べ、売上高、利益とも増加致しました。

 一方、製商品販売事業では、消費税増税前の前倒しによる購入の影響が、当初予想よりも長引き、買い控えの動きが続いたことから、前年同期と比べ、売上高、利益とも減少致しました。

 以上の結果、当事業年度における売上高は7,932百万円(前年同期比2.3%増)となりました。利益につきましては、営業利益717百万円(同17.4%減)、経常利益752百万円(同16.1%減)、当期純利益については、特別利益として投資有価証券売却益(平成28年1月12日公表)を計上したことなどにより786百万円(同39.0%増)となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

(施工サービス事業)

 施工サービス事業につきましては、売上高は6,716百万円(前年同期比8.6%増)、売上総利益は1,892百万円(同6.2%増)となりました。

 

(製商品販売事業)

 製商品販売事業につきましては、売上高は1,120百万円(前年同期比23.6%減)、売上総利益は380百万円(同29.5%減)となりました。

 

(その他)

 その他につきましては、業務受託料および保険代理店収入等で構成されており、売上高は95百万円(前年同期比6.9%減)、売上総利益は57百万円(同15.5%減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比較して90百万円増加の1,875百万円となりました。

各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果増加した資金は582百万円(前年同期は279百万円の収入)となりました。その主な要因は、税引前当期純利益1,228百万円、減価償却費88百万円、役員退職慰労引当金の減少額105百万円、たな卸資産の増加額80百万円、投資有価証券売却益477百万円、法人税等の支払額141百万円等があったことを反映したものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果減少した資金は637百万円(前年同期は342百万円の支出)となりました。その主な要因は、長期預金の払戻による収入100百万円、投資有価証券の取得による支出100百万円、投資有価証券の売却による収入624百万円、有価証券の償還による収入100百万円等があったことを反映したものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果減少した資金は1,129百万円(前年同期は421百万円の支出)となりました。その主な要因は、配当金の支払額211百万円、自己株式取得による支出903百万円等があったことを反映したものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)施工能力

 施工用資産であるビケ部材の当社の保有高は次のとおりであります。

セグメントの名称

品目別

当事業年度

(自 平成27年4月21日

至 平成28年4月20日)

前年同期比(%)

施工サービス事業

施工能力㎡数(千平方メートル)

1,294

99.6

(注)当社の施工用資産は極めて多種多様にわたり、かつ同種の品目であっても仕様、構造、形式は一様ではありません。このため、保有する主要部材で施工可能な広さを建物の架㎡数で表示しております。
ここに、主要部材とは、支柱・踏板・布材・ブラケット・ジャッキベースのことであります。

(2)生産実績

 当事業年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

品目別

当事業年度

(自 平成27年4月21日

   至 平成28年4月20日)

前年同期比(%)

製商品販売事業

ビケ部材(千円)

1,293,422

92.6

一般仮設(千円)

265,446

72.1

 合計(千円)

1,558,868

88.4

(注)1.金額は販売価格によります。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)外注の状況

 当社は、製商品販売事業における製品の製造及び部品加工の大部分を外注に依存しております。その依存度は、外注費が総製造費用に対し当事業年度で37.9%を占めております。

 なお、主な外注先は、株式会社山本興業、株式会社シズカ、株式会社西川製作所等であります。

(4)商品仕入実績

 当事業年度の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

品目別

当事業年度

(自 平成27年4月21日

   至 平成28年4月20日)

前年同期比(%)

製商品販売事業

ビケ部材(千円)

168,033

91.3

一般仮設(千円)

38,399

43.5

 合計(千円)

206,433

75.8

 (注)1.金額は仕入価格によります。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(5)受注状況

 当事業年度の受注状況を品目別に示すと、次のとおりであります。

セグメント

の名称

品目別

受注高(千円)

前年同期比

(%)

受注残高(千円)

前年同期比

(%)

製商品

販売事業

製品

ビケ部材

696,896

72.7

29,303

29.3

一般仮設

265,151

72.1

484

3.4

商品

ビケ部材

38,287

41.7

2,086

1,143.0

一般仮設

37,784

50.8

125

156.9

 合計(千円)

1,038,120

69.5

31,999

28.0

 (注)1.数量については、種類が多岐にわたり表示が困難であるため記載を省略しております。

2.受注高は出荷額をベースに記載しております。

3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(6)販売実績

 当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

セグメント

の名称

品目別

当事業年度

(自 平成27年4月21日

    至 平成28年4月20日)

前年同期比(%)

施工サービス事業(千円)

6,716,350

108.6

製商品

販売事業

製品

ビケ部材(千円)

767,471

81.5

一般仮設(千円)

278,776

78.4

計(千円)

1,046,248

80.6

商品

ビケ部材(千円)

36,384

38.8

一般仮設(千円)

37,739

50.8

計(千円)

74,123

44.1

合計(千円)

1,120,371

76.4

報告セグメント計(千円)

7,836,721

102.4

その他(千円)

95,453

93.1

合計(千円)

7,932,175

102.3

 (注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

    2.「施工サービス事業」には、足場施工と外装施工が含まれております。

    3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

 当社事業におきましては、足場施工サービス・足場部材を拡販し、シェア向上を図るため、営業基盤の強化、施工力の強化、商品力の強化を中心に取り組んでおります。

 具体的には、施工サービス事業において、大手ハウスメーカーとの関係強化や施工スタッフの採用強化、足場に関するさらなる安全の確保、社内検定や資格制度の推進による施工技術の向上と魅力ある施工スタッフ制度の拡充、情報技術を利用した施工効率の向上など、製商品販売事業においては、施工サービス事業との情報共有による商品開発、新たな販売チャネルの開拓などを課題として取り組んでおります。

 今後とも経営品質の向上に努め、売上高、利益を適正に確保してまいります。

 

 

4【事業等のリスク】

 当社の事業に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める所存であります。

 本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当事業年度末現在において判断したものであります。

① 住宅着工戸数の動向について

 当社は、住宅関連産業を通して事業展開を行っておりますので、例えば建築基準法の改正、消費税率引き上げ、および住宅ローン減税等の優遇策の今後の動向により、大幅に新設住宅着工戸数が減少した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 原材料価格の変動

 当社は、ビケ足場および一般仮設機材の製造を行っており、原材料価格の著しい変動が、製品原価の高騰を招いた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 施工力の変動

 当社は、ビケ足場施工サービスを事業の柱としておりますが、施工スタッフの数、すなわち施工力が事業運営に大きな影響を及ぼします。その結果、施工力が計画的に確保できない場合には、業績に影響を与える可能性があります。

④ その他

 当社は、事業展開上、様々なリスクがあることを認識し、それらを出来る限り事前に防止、分散あるいは回避するように努めております。しかしながら、当社が事業を遂行するにあたり、経済情勢、金融・株式市場、法的規制や災害およびその他の様々な影響が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

  研究開発は、当社仮設営業部製品開発課が主管となって行っております。

  この研究の推進にあたっては、製品開発課を中心に製商品販売事業部門、及び施工サービス事業部門が協同し、顧客と一体となったマーケティングを実施して設計開発業務を推進しております。

  当事業年度における研究開発費の総額は33百万円となっており、全社共通の費用として管理しております。

 また、製品開発については年々需要が増えてきているリフォーム工事も視野に入れ、現場の安全・作業性向上・現場環境のイメージアップ等につながる独自のオリジナル製品の開発および既存部材の改良に取り組んでおります。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

 詳細につきましては、「第5[経理の状況][財務諸表等]」の注記事項、重要な会計方針をご参照ください。

(2) 財政状態の分析

(流動資産)

 当事業年度末の資産につきましては、流動資産の残高が5,241百万円となり、198百万円増加しました。その主な要因は、現金及び預金が190百万円、商品及び製品が85百万円、賃貸用仮設材が33百万円増加した一方、売掛金が108百万円、未収入金が38百万円減少したこと等によるものであります。

(固定資産)

 固定資産の残高は2,739百万円となり、1,324百万円減少しました。その主な要因は、投資有価証券が1,227百万円、長期預金が100百万円減少したこと等によるものであります。

(流動負債)

 負債につきましては、流動負債の残高が1,620百万円となり、207百万円増加しました。その主な要因は、未払法人税等が320百万円増加した一方、買掛金が63百万円、未払消費税等が56百万円減少したこと等によるものであります。

(固定負債)

 固定負債の残高は221百万円となり、340百万円減少しました。その主な要因は、繰延税金負債が318百万円減少したこと等によるものであります。

(純資産)

 純資産につきましては、残高が6,138百万円となり、993百万円減少しました。その要因は、当期純利益786百万円を計上、自己株式が903百万円増加、その他有価証券評価差額金が664百万円減少したこと等によるものであります。

(3) キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析につきましては、「1 [業績等の概要] (2)キャッシュ・フロー」の状況のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと下記のとおりであります。

 

平成27年4月期

平成28年4月期

自己資本比率(%)

78.3

76.9

時価ベースの自己資本比率(%)

70.8

60.8

債務償還年数(年)

0.5

0.2

インタレスト・カバレッジ・レシオ

129.8

388.2

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

1.株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。

2.営業キャッシュ・フローは、キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

(4) 経営成績の分析

 当事業年度の売上は、施工サービス事業で532百万円増の6,716百万円(前年同期比8.6%増)、製商品販売事業で345百万円減の1,120百万円(同23.6%減)となりました。損益面におきましては、営業利益は151百万円減の717百万円(前年同期比17.4%減)、経常利益は143百万円減の752百万円(同16.1%減)となり、当期純利益は220百万円増の786百万円(同39.0%増)となりました。