文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、創業以来「新しい足場文化と安全文化の創造」を理念に掲げ、単に「安全・安心」だけでなく「感動」も提供できるサービス会社として社会に貢献することを経営の基本方針としておりましたが、2021年4月21日付で新たに企業理念と経営の基本方針を設定いたしました。
企業理念「私たちは志を高く持ち常に未来を創造します」「私たちは社会の持続と発展に貢献します」について、当社のコア事業である建築向け足場の生産・販売と足場の施工サービスは、ともに“仮設資材”の提供であり、使用される現場において常設されることはありません。しかしながら、建物を作る上では欠かせない資材であり、建物自体の品質や働く方の安全・安心を大きく左右する存在でもあります。そのため、当社で働くすべてのスタッフが、現場の安全を守る強い志を立て、お客様への対応や技術の向上に努めることで、快適で持続可能な社会の実現に貢献できることを理念としております。
基本方針「ファーストなサービスを心から」については、前事業年度より当社グループ全体で掲げている方針であり、グループに所属するすべてのスタッフが、“心から”お客様に向き合い、最大限の技術と品質を提供することを表しており、行動の結果としてお客様からいただける“ありがとう”が、さらなる企業価値を創造し、業界の地位向上にもつながっていくと考えております。これからも常にお客様ファーストで物事を考え、感謝いただけるサービスを提供してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、事業を継続的に発展させていくためには、売上高を増加させ、適正な利益確保を図っていくことが必要であると考えております。また、成長のための財政基盤を強化する観点から営業外の活動も重視し、「売上高経常利益率」を重要な経営指標として捉え、その向上を図る経営に努めてまいります。
(3)経営環境
当社グループを取り巻く経営環境について、日本国内では今後さらに若年層の減少と高齢化が進み、単独世帯が増加していくものと想定されます。そのため、当社に関連の深い住宅業界については、新築の戸建てに対する建設需要は減衰するものの、リフォームに対する需要は堅調に推移するものと考えられます。また、建設業全体において、従事する労働者は減少を続けており、全産業と比べても高齢化が進行しておりますが、足場施工の業界においても、人手不足と高齢化が重要な課題になっております。
このような中、政府としては、建設分野の全てのプロセスにおいて、ICT等の新たな技術を活用し、建設現場の生産性向上を目指す「i-Construction」が推進されています。
在外子会社のあるシンガポールについては、日本と同様に高齢化が続くことで、労働者不足と賃金上昇が進むものと想定されます。子会社に関連する石油化学産業は、定期的にプラントのメンテナンス工事は実施されるものの、中期的には原油の需給動向に左右され、プラント新設などの大型プロジェクトは先延ばしになるものと考えております。政府としては、国家の課題を解決すべく2014年より「スマートネーション構想」として、全産業にIOT、ICT技術の導入が進められております。
(4)会社の対処すべき課題と中期経営計画
①会社の対処すべき課題
当社グループでは、これからの経営環境を踏まえ、以下の課題を掲げております。
<戸建向け足場施工から戸建て以外用途へのシフト>
当社の開発したビケ足場は、住宅向け足場のトップブランドとして市場に定着したことから、低層向けの足場として使用されることが多いですが、長期的には戸建住宅の建設需要が減少していくものと予測されるため、戸建て以外の建物へのシフトが求められています。
<労働集約型ビジネスモデルからの脱却>
売上高の大半を占める施工サービス事業では、顧客から足場施工の依頼は多いものの、雇用環境が好調であることから、全ての依頼に対応できる程度には施工スタッフ数の確保ができず、収益向上に対するボトルネックとなっており、労働集約型ビジネスモデルからの脱却が求められています。
<足場の施工効率向上と施工スタッフの高齢化への対応>
足場施工に関する一連の作業は、ほとんどが手作業で、作業効率の向上に限界があり、また、体への負担が大きく、高齢での作業従事が困難であることから、作業者の負担を軽減し、より効率的に働くことが求められています。
<多様な人財の獲得と働き方改革>
建設業全体での就業者数は減少を続けており、特に建設技能者の採用状況は厳しさを増していることから、様々な雇用形態、魅力的な労働環境等を整備し、多くの人財を確保すると共に、安心して一生涯働ける会社になることが求められています。
<足場施工技術の向上による安全な社会への貢献>
社会の安全と高品質なインフラのために足場の果たす役割は大きいものと考えております。グループ内においては、国内外で対象とする施工現場が異なりますが、さらに安全な社会の実現に貢献するため、足場の施工技術向上が求められています。
<デジタルトランスフォーメーション(DX)推進による効率化>
グループ内では会社規模や所在する国が異なることから、組織内での統制の強度、地理的な遠隔性や文化、言語、法律など、様々な違いがあり、ヒトやモノの活発な交流や活用に課題があります。今後、IoTやAI、高速通信を活用したDX推進により、グループ内における活発な交流と業務効率化の実現が求められています。
<グローバル人財の育成>
今後、グループとしてアジア圏内でのビジネスを展開してまいりますが、そのためには語学力、コミュニケーション能力の基礎的なスキルの習得だけでなく、様々な環境へ対応できるチャレンジ精神旺盛な人財の育成がグループ内で求められています。
②中期経営計画とその進捗
当社グループでは、対処すべき課題を前提に、2019年4月期から2021年4月期までの3連結会計年度を期間とする中期経営計画を『第2次中期経営計画』として策定し取り組んでまいりました。
<中期経営計画の基本方針>
「建設現場にファースト(最上級)なサービス(FS品質)を心から」
創業以来「新しい足場文化と安全文化の創造」を理念に掲げ、社会の課題に対応した取り組みを行ってまいりました。単に「安全・安心」だけでなく「感動」も提供できるサービス会社として成長してまいりましたが、中期経営計画では、足場施工を事業の中心としながらも事業領域を“建設現場”全体に拡げ、“ビケ足場=高品質の足場”という評価にまで高めた“最上級のサービスを提供する”(FS品質)精神を当社だけでなくダイサンに関わる企業の皆様を通じて、社会的問題の解決に取り組む想いを方針といたしました。
<目標数値>
当社グループでは、以下の通り、各連結会計年度の売上高、営業利益、営業利益率の目標を設定し進めました。なお、目標値については、新型コロナウイルス感染症拡大による業績への影響を鑑み、2020年3月3日と2020年6月5日および2020年10月12日に修正しております。
<5つの重点戦略と進捗>
a.中層大型建築物向け足場施工と製商品の販売拡大
当社グループでは、将来的に新築の戸建て工事は減少していくものと予想しておりますが、“マンションリフォーム”“都市部での宿泊施設”“高齢者向け施設”“物流センター”などの中層大型建築物に対する需要は引き続き堅調に推移するものと考えております。具体的な取り組みは、『施工技術の向上』『外部工事業者との連携』『足場以外のサービス提供』『中層大型建築物向け製商品の提供』などになります。
当連結会計年度においては、引き続き中層大型建築物向けの営業活動に注力したものの、コロナ禍の影響により、大規模修繕工事や新設プロジェクトの延期が増え、施工サービス事業の中層大型建築物向け足場施工に対する売上高は、前年同期比で79.4%となりました。
b.新たな市場への挑戦
これまで当社事業は国内のみで展開しておりました。足場部材の調達・生産・販売、足場の施工工事、工事現場に関する各種サービスなど、国内市場だけにとらわれず、海外に向けた事業展開を進めてまいりました。また、今後はインフラメンテナンス市場の規模が拡大していくものと想定されており、当社としては、土木工事向けのサービスや製商品の販売を行う上で、重要なマーケットと位置づけております。土木向け仮設材の企画開発生産を行い、需要が見込めるインフラメンテナンス市場を開拓してまいりました。
当連結会計年度においては、シンガポールの足場工事、熱絶縁工事、人材派遣等の事業を展開する「Mirador Building Contractor Pte. Ltd.」(連結子会社)において、今後、収益が見込めるプラント向けの塗装工事、機械設置工事の人材と機材を拡充し、資材置場の拡張計画を進めました。また、建設現場での安定した需要が見込まれる工事用メッシュシートを海外調達に切り替えて、仕入れ価格を低減するとともに、新たな収益源として販売促進に取り組みました。
c.施工サービス事業の資源を利用した事業領域の拡大
“FS品質”のもと顧客満足を最大限に高めるため、社内保有の資源を活用し、社外向けにサービスとして提供することで、収益向上に資する新たなセグメントを検討してまいりました。また、既存事業以外についても、「建設現場に関わるサービス」をキーワードにM&Aの利用も進めてまいりました。具体的な取り組みは、『(足場部材のみの)リース・レンタル事業』『機材整備事業』『カメラ事業』『キャドシステム事業』『教育事業』の展開などになります。
当連結会計年度においては、九州地区にて開始した足場部材の施工無し『リース・レンタル事業』について、首都圏での展開に向けた資材ヤードの確保やレンタル用での新型足場「レボルト®」の量産、『カメラ事業』については、クラウド型現場管理カメラ「魚眼くん」のラインナップとして筐体を小型化した「魚眼くんプチ」のリリース、『キャドシステム事業』については、ベトナム子会社での足場計画図のさらなる増産に取り組みました。
d.足場施工サービスの施工効率向上
当社では、“施工スタッフの増員”や“施工スタッフの高齢化への対応”を重要な経営課題に掲げております。ただし、昨今は、雇用情勢が好調であることからも、大幅に増員ができる環境ではありません。そのため、在籍する施工スタッフの施工スピードを向上させることと作業負担の軽減を図ることを共に両立させることが、将来を見据えた重要なテーマになっています。足場施工の効率化を進めるためにも、施工作業の動作研究を行い、新たな技術の導入に努めてまいります。具体的な取り組みは、『足場部材の軽量化』『作業の機械化』『施工管理システムの刷新及び事務処理の自動化』などになります。
当連結会計年度においては、前連結会計年度に中層大型建築物向けに足場部材の荷揚機を開発し、施工サービス部門で試行を行っていた新商材「マイティーBOX180」について、販売を開始いたしました。シンガポールの子会社では、プラント向け工事のレンタル足場について、国内と同様のシステム足場を一部利用することで、施工効率を高める取り組みを始めました。
e.多様な人財の獲得と働きやすい職場環境の構築
当社では、将来にわたって持続的に成長していくために、働く社員が様々な個性を活かし、いきいきと働けることが重要と考えています。いろいろな価値観・背景を持つ社員が、毎日充実して過ごせる環境と風土づくりを進めてまいります。具体的な取り組みは、『外国籍社員の積極採用』『女性の活躍推進』『高齢者の積極採用』『多様な勤務体系の構築』『ロボティクス・プロセス・オートメーション(以下、RPA)等の新技術導入による業務効率化』などになります。
当連結会計年度においては、本社スタッフとしてインドネシアより2名の新卒者を採用し、同国より1年間の長期インターン生2名も採用いたしました。勤務体系として、コロナ禍前より体制整備していたテレワーク勤務を本社・東京支店で推進し、緊急事態宣言下では、ほぼ6割以上の在宅勤務率になりました。そのほか、本社内にてRPAを活用した各種業務の自動化を推進いたしました。
この度、2022年4月期から2024年4月期までの3連結会計年度を期間とする新たな中期経営計画を『第3次中期経営計画』として作成いたしましたが、その内容は、以下の通りになります。
<中期経営計画の基本方針>
「ヒト創りとデジタル技術の共進」
当社グループでは、会社を支え発展させる源は人財であると考えておりますが、今後、国内における労働人口は減少し、高齢化も進むと想定されることから、各種の規制緩和が進まない限り、将来、事業活動で必要となる人材を十分確保していくことは難しくなると考えております。そのため、現場の足場施工も含め、さまざまな業務にデジタル技術を採用し、作業の効率化や自動化を進めると共に、お客様を含む社会からの期待に素早く応えられるよう、従来の考え方にとらわれない多様性を重視した組織を創り、自ら考え、判断し、行動できるヒトを育て、ひとりひとりが事業の成長と社会の発展に貢献する組織を目指してまいります。
<目標数値>
当社グループでは、中期経営計画の最終年度である2024年4月期の連結売上高、連結営業利益の目標を以下の通り設定いたしました。
<5つの重点戦略>
a.既存事業の再構築と事業間連携の強化
これまでの事業運営では、部門の取引先や取り扱う商材、ノウハウを部門間で共有する機会が少なかったため、各部独自の取引先を増やすことができ、また、技術を高めることができた一方、営業活動や生産・施工活動が非効率となっておりました。そのため、今後は収益性を高めるためにも、情報や人財の共有、デジタル技術の導入、部門統合、新規事業立上げのほか、子会社を含めたグループ内での資源共有により、組織全体での営業体制を整え、事業間連携によるシナジーを発揮し、資源の効率化を図り、お客様から、より選ばれる組織となることで、今まで以上に社会のニーズに応えてまいります。
b.新市場の創造と東南アジアでのビジネス基盤確立
当社に関連の深い戸建てを中心とする住宅市場や国内での人材が確保しにくくなる労働集約型のビジネスは、今後、縮小を続けるものと考えております。そのため、新たな収益源を確保するためにも、これまで蓄積してきた足場の技術や取引先のネットワーク、業務効率化の仕組みを活用し、新たなマーケットに参入するほか、足場事業以外の市場を創造してまいります。また、事業活動の地域については、東南アジアを中心とした国外に拡げることで、新たなビジネスの機会を創出してまいります。
c.未来社会に貢献するヒト創りと商品サービスの開発
当社グループが関わる社会課題として、建設技能者の不足と高齢化、建設現場における墜転落事故の防止、災害発生後の早期インフラの復旧などがあります。これまで社内で蓄積してきた教育プログラムや企業文化をさらに発展、浸透させることで、高い技術と安全への強い使命感を持つスタッフを増やしていくと共に、より安全な仮設資材や工事用の装備品、システムの開発に注力することで、事故のない社会の実現に貢献してまいります。また、足場施工サービスを通じて得られた人財やノウハウを活かし、人手不足にある業界にアプローチすることで、社会全体の課題にも取り組んでまいります。
d.ヒトとデジタル技術をつないだビジネス革新
足場施工スタッフの大幅な増員は、今後も見込み難いと考えております。そのため、一人当たりの生産性を向上し、収益性を高めることが求められていますが、これまで取り組んできた施工管理システムを進化させるほか、IOT機器と連携したアプリケーションの開発、さまざまなデータの見える化など、デジタル技術の積極的な採用を進めることで、生産性を上げるだけでなく、スタッフの負担削減にも取り組んでまいります。また、社内で採用するデジタル技術を社外にも提供することで、社会全体での生産性向上に貢献してまいります。
e.ES(従業員満足)ファーストのガバナンス体制構築
当社グループでは、会社が永続するために最も大事にすべきはスタッフである従業員と考えております。スタッフの働く環境や待遇の向上は、お客様に対する対応品質の向上に繋がり、お客様の満足度が向上すれば収益が向上し、結果として企業価値が高まると捉えております。そのため、従業員が最大限に満足して働くことができるよう、統治体制の見直しを進め、多様な働き方の実現、充実した福利厚生制度のほか、全てのスタッフが成長を実感できる教育体系の構築を目指して取り組んでまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループとして、優先的に対処すべき事業上の課題は、新型コロナウイルス感染症拡大による景気悪化が業績へ与える影響と捉えております。提出日時点において想定されるセグメント別の影響と今後の取り組みは以下の通りですが、新型コロナウイルス感染症に対する政府・自治体の規制や経済の動向、感染拡大の状況によっては大きく変わる可能性があります。
①施工サービス事業
施工サービス事業においては、顧客であるハウスメーカーやゼネコンにて、前期同様に感染が拡大した場合、営業活動の自粛、施工現場の工事中断が行われ、足場施工の受注量が低調に推移するものと考えられます。このような状況を想定し、引き続き新規顧客の獲得に向けた営業、現場の遠隔監視用カメラ「魚眼くん」の販促、足場計画図の作図請負の提案を進めるほか、中層大型建築物向けの受注を拡大し、プラント向けの足場施工にも取り組み、売上に繋がる行動に努めてまいります。
また、事業活動においては、引き続き新型コロナウイルス感染症による感染予防のため、営業担当はマスク着用と営業車への除菌水常備を徹底し、施工現場においては、作業時以外はマスク着用を徹底、施工中に関しては顧客による取り決めに従い対応してまいります。
②製商品販売事業
製商品販売事業については、コロナ禍により、これまで延期されてきた新設着工をともなうプロジェクトや修繕工事などが徐々に再開し、主要顧客においては、前期の買い控えの反動から、一定程度の受注が見込めると判断しているものの、感染拡大の状況により、建設工事に対する需要は不透明さが続くと想定されます。このような状況においても、コロナ禍後を見据え、継続して取引先の開拓を行い、中層大型建築物向けの工事で需要が見込まれる新製品「レボルト®」と前期に受注好調であった工事用メッシュシートについては、引き続き在庫の確保に努めてまいります。
新型コロナウイルス感染症による感染予防について、施工サービス事業同様、営業担当はマスク着用と営業車への除菌水常備を徹底すると共に、引き続き時差出勤やテレワーク、モバイルワークも実施してまいります。
③海外事業
海外事業においては、在外子会社の決算期が2022年1月期となることから、日本国内よりも事業活動に対するコロナ禍の影響は強く受けるものと想定しております。収益の源泉となる外国籍の労働者増員については入国規制が続き、これまでのように国外からの労働力確保は期待できないと考えているため、前期より国内での確保に切り替え、採用活動に努めております。また、現地で営む事業内容が、人材派遣や足場工事のほか、熱絶縁工事、電気工事、機械設置工事、塗装工事など複数種類ある強みを活かし、受注案件に付随する他の種類の工事や人材派遣を組み合わせて提案し、案件ごとの受注単価を増やすとともに、現場あたりの生産性を高めることで、収益向上に取り組んでまいります。営業活動においても、引き続き石化プラント向け工事のほかに、製薬工場、半導体・電子部品工場、データセンター向けの案件獲得を進めてまいります。
新型コロナウイルス感染症による感染予防については、政府によって一律に対策が義務付けられておりますので、各種ルールの順守を徹底してまいります。
また、当社グループとして、優先的に対処すべき財務上の課題は、事業上の課題同様、新型コロナウイルス感染症による景気悪化が長期化した場合に備えた財務基盤の強化と捉えております。現在の方針として、まずは当社グループの全スタッフの雇用維持と安全衛生確保を掲げております。現時点でも内部資金と借入枠に一定程度の余裕はありますが、今後も不透明な情勢は続くものと想定し、引き続き在外子会社と共に主要取引行との連携を強化し、予算統制を厳格に行ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める所存であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 住宅着工戸数の動向について
当社グループは、住宅関連産業を通して事業展開を行っておりますので、例えば建築基準法の改正、消費税率引き上げ、住宅ローン減税等の優遇策、住宅ローン金利の今後の動向により、大幅に新設住宅着工戸数が減少した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応として、住宅用途以外の建築物に対する足場施工サービスの展開によりリスクを分散することと、現在のセグメント以外の事業育成によりリスク回避することを進めております。
② 施工力の変動
当社グループは、ビケ足場施工サービスを事業の柱としておりますが、施工スタッフの数、すなわち施工力が事業運営に大きな影響を及ぼします。その結果、施工力が計画的に確保できない場合には、業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクへの対応として、まずは施工スタッフの定着のため、請負から社員への転換を進めるなど、働く環境の改善を進めるほか、施工スタッフの増員については、外国人技能実習生の採用を増やすことに取り組んでおります。また、自社資源だけでなく、当社グループの安全・品質方針に理解がある足場施工会社への外注も進めております。
③ 原材料価格の変動
当社グループは、ビケ足場および一般仮設機材の製造を行っており、原材料価格の著しい変動が、製品原価の高騰を招いた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応として、毎期、原材料の受入予定価格を設定しており、できる限り安い価格の際に発注するよう努めております。
④ 為替の変動
当社グループには、シンガポールの連結子会社があるため、為替が著しく変動した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応として、予算編成の際に想定する為替レートを設定し、その範囲で対応できるよう、機会に応じて為替予約やデリバティブ取引などを利用し、できるだけ為替変動による業績への影響を回避するよう努めております。
⑤ 新型コロナウイルス感染症等
当社グループは、中期経営計画に基づき海外市場への展開を進めております。新型コロナウイルスを始めたとした感染症が長期化する場合やその他想定外の大規模災害等が発生する場合、業績に大きな影響を与える可能性があります。
⑥ その他
当社グループは、事業展開上、様々なリスクがあることを認識し、それらを出来る限り事前に防止、分散あるいは回避するように努めております。しかしながら、当社グループが事業を遂行するにあたり、経済情勢、金融・株式市場、法的規制や災害およびその他の様々な影響が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により急速に悪化し、その後は経済活動の回復が続いていたものの、再び都市部を中心とした緊急事態宣言が発出される事態となり、先行き不透明な状況となりました。
当社に関連の深い住宅業界について、新設住宅着工戸数は利用関係別で持家、貸家、分譲ともに前年を下回る状況が続き、年度末にかけて持ち直しの動きは見られたものの、全体では前年同期と比べマイナスとなりました。
こうした状況において、当社グループでは当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画を立ち上げ、既存事業の効率化と資源の有効活用および国内における労働集約型ビジネスモデルの脱却を目指し、新たな市場開拓や新規事業の展開を進めました。
また、新型コロナウイルス感染症に対する全社的な対応として、マスク着用、手指のアルコール消毒、検温、本社・支店スタッフのテレワーク勤務、時差出勤などの感染防止策を継続して行い、受注量の減少による事業活動の縮小に対しては、全スタッフを対象にした一部の稼働日の休業を実施し、休業手当を100%支給するとともに、雇用調整助成金の助成を受けました。
なお、2020年8月3日に公表いたしました「公正取引委員会による勧告について」のとおり、公正取引委員会より請負契約の施工スタッフに対する消費税の転嫁不足に対する勧告を受け、2014年4月以降の支払い対価の不足額49百万円を特別損失として計上しております。また、当社の非連結子会社であるDRC株式会社について、IOT機器の開発に社内資源を集中させたことから、収益が大きく減少し、株式投資に対する将来の回収可能性に不確実性が生じたことから、関係会社株式評価損53百万円を特別損失として計上しております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は8,653百万円(前年同期比8.9%減)、営業損失131百万円(前年同期は営業利益265百万円)、経常利益177百万円(前年同期比31.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益34百万円(前年同期比71.5%減)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(施工サービス事業)
施工サービス事業につきましては、期首に政府が発出した緊急事態宣言を受け、多くの顧客が営業活動の自粛、建設現場の工事停止を決定したため、当社の受注活動も停滞するなど、厳しい状況が続きました。宣言解除後は、感染対策を徹底した上で積極的に営業を行い、徐々に受注が戻り始めたものの、再度、緊急事態宣言が発出されたことから、営業活動の制約や工事延期が業績に影響を与えることになりました。
そのような状況において、前事業年度より促進している請負契約の施工スタッフの社員化に取り組むとともに、営業担当者の業務効率化を図るため、現場調査のIT化やWEB会議システム活用を進め、現場管理用カメラ「魚眼くん」の拡販、CADを利用した足場計画図の提供など、将来を見据えた新しいビジネスモデルの構築に取り組みました。
以上の結果、売上高は6,690百万円(前年同期比6.3%減)、売上総利益は1,979百万円(同16.2%減)となりました。
(製商品販売事業)
製商品販売事業につきましては、景気悪化への懸念が高まり、主要顧客を中心に足場部材の買い控えが続いておりましたが、新販路への営業に注力したことで、新たに購入いただく機会が緩やかに増えました。しかし、下半期には緊急事態宣言が再発出されたため、感染リスクを考慮し、対面での営業活動を制約したこともあり、計画していた受注量の確保には至りませんでした。
このような中、中層大型建築物向けに安全性を高めた新製品「レボルト®」に対する今後の需要拡大と施工サービス事業への社内投入を目論み、生産工程の稼働率を最大限まで高め、専用の商品センターを開設するなど、在庫の確保に努めました。そのほか、建設現場で安定した需要が見込まれる工事用メッシュシートを海外調達に切り替えて、仕入れ価格を低減するとともに、「レボルト®」と同様、新たな収益源として、販売促進に取り組みました。
以上の結果、売上高は1,006百万円(前年同期比25.5%減)、売上総利益は269百万円(同19.9%減)となりました。
(海外事業)
海外事業につきまして、在外子会社のあるシンガポールでは、新型コロナウイルス感染症に関する政府の拡大防止策が徹底されたため、国内経済の停滞が続き、事業活動にも大きな影響を与えました。年度末に向けて段階的に規制が緩和され、現場への労働者派遣や各種工事の受注量は前期の水準に戻りつつありましたが、国外からの労働者入国に厳しい規制がなされ、労働力の確保が進みませんでした。
このような状況において、コロナ禍後を見込み、新たな取引先と受注を増やすため、前事業年度と同様に業界経験の豊富なマネージャーを採用し、今後、さらに成長が見込まれる製薬工場やデータセンター向けの仕事を積極的に受注し、大手の日系企業に対する働きかけを強めて関係強化を図ることで、先々の受注基盤の拡大に取り組みました。
以上の結果、売上高は887百万円(前年同期比4.5%減)、売上総利益は150百万円(同24.4%減)となりました。
なお、前連結累計期間は、子会社化の時期の関係上、連結対象となる月数は9ヵ月間となります。
(その他)
その他につきましては、業務受託料および保険代理店収入等で構成されており、売上高は69百万円(前年同期比8.4%減)、売上総利益は51百万円(同2.2%減)となりました。
b.資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は5,154百万円となり、前連結会計年度末に比べ227百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が601百万円減少、賃貸用仮設材が383百万円増加したことによるものであります。
固定資産は4,846百万円となり、前連結会計年度末に比べ168百万円減少いたしました。これは主に建物及び構築物が313百万円増加、のれんが62百万円減少、関係会社株式が53百万円減少、投資その他の資産のその他に含まれる投資不動産が188百万円減少、長期預金が100百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は10,000百万円となり、前連結会計年度末に比べ396百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は2,131百万円となり、前連結会計年度末に比べ67百万円増加いたしました。これは主に短期借入金が155百万円増加、1年内返済予定の長期借入金が77百万円減少したことによるものであります。
固定負債は1,155百万円となり、前連結会計年度末に比べ165百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が163百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、3,287百万円となり、前連結会計年度末に比べ98百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は6,713百万円となり、前連結会計年度末に比べ298百万円減少いたしました。これは主に資本剰余金が79百万円減少、利益剰余金が112百万円減少、非支配株主持分が76百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は66.4%(前連結会計年度末は66.0%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,488百万円と期首より601百万円減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は14百万円(前年同期は319百万円の収入)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益が146百万円、減価償却費213百万円、仕入債務の増加104百万円に対し、たな卸資産の増加額84百万円、賃貸用仮設材の増加額382百万円、法人税等の支払額93百万円等があったことを反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は114百万円(前年同期は1,165百万円の支出)となりました。その主な要因は、定期預金の払戻による収入100百万円に対し、有形固定資産の取得による支出224百万円等があったことを反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は468百万円(前年同期は584百万円の収入)となりました。その要因は、長期借入金の返済による支出234百万円、配当金の支払額147百万円、連結の範囲を変更を伴わない子会社の取得による支出156百万円等があったことを反映したものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.施工能力
施工用資産であるビケ部材の当社の保有高は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
品目別 |
当連結会計年度 (自 2020年4月21日 至 2021年4月20日) |
前年同期比(%) |
|
施工サービス事業 |
施工能力㎡数(千平方メートル) |
1,283 |
97.3 |
(注)当社の施工用資産は極めて多種多様にわたり、かつ同種の品目であっても仕様、構造、形式は一様ではありません。このため、保有する主要部材で施工可能な広さを建物の架㎡数で表示しております。
ここに、主要部材とは、支柱・踏板・布材・ブラケット・ジャッキベースのことであります。
b.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
品目別 |
当連結会計年度 (自 2020年4月21日 至 2021年4月20日) |
前年同期比(%) |
|
製商品販売事業 |
ビケ部材等(千円) |
1,053,924 |
76.4 |
|
一般仮設(千円) |
266,205 |
119.6 |
|
|
合計(千円) |
1,320,130 |
82.4 |
|
(注)1.金額は販売価格によります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.外注の実績
当社は、製商品販売事業における製品の製造及び部品加工の大部分を外注に依存しております。その依存度は、外注費が総製造費用に対し当連結会計年度で41.5%を占めております。
なお、主な外注先は、株式会社山本興業、株式会社シズカ、株式会社興和工業所等であります。
d.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
品目別 |
当連結会計年度 (自 2020年4月21日 至 2021年4月20日) |
前年同期比(%) |
|
製商品販売事業 |
ビケ部材等(千円) |
233,556 |
118.0 |
|
一般仮設(千円) |
64,714 |
70.3 |
|
|
合計(千円) |
298,270 |
102.9 |
|
(注)1.金額は仕入価格によります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
e.受注実績
当連結会計年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
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セグメント の名称 |
品目別 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
製商品 販売事業 |
製品 |
ビケ部材等 |
588,653 |
61.6 |
25,824 |
70.1 |
|
一般仮設 |
286,557 |
137.3 |
14,552 |
192.6 |
||
|
商品 |
ビケ部材等 |
68,687 |
84.5 |
2,573 |
122.6 |
|
|
一般仮設 |
52,715 |
77.0 |
1,783 |
22.4 |
||
|
合計 |
996,614 |
75.9 |
44,733 |
82.2 |
||
(注)1.数量については、種類が多岐にわたり表示が困難であるため記載を省略しております。
2.受注高は出荷額をベースに記載しております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
f.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
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セグメント の名称 |
品目別 |
当連結会計年度 (自 2020年4月21日 至 2021年4月20日) |
前年同期比(%) |
|
|
施工サービス事業(千円) |
6,690,312 |
93.7 |
||
|
製商品 販売事業 |
製品 |
ビケ部材等(千円) |
599,678 |
59.8 |
|
一般仮設(千円) |
279,562 |
134.8 |
||
|
計(千円) |
879,240 |
72.7 |
||
|
商品 |
ビケ部材等(千円) |
68,213 |
85.0 |
|
|
一般仮設(千円) |
58,879 |
95.4 |
||
|
計(千円) |
127,092 |
89.5 |
||
|
合計(千円) |
1,006,333 |
74.5 |
||
|
海外事業(千円) |
887,104 |
95.6 |
||
|
報告セグメント計(千円) |
8,583,750 |
91.1 |
||
|
その他(千円) |
69,852 |
91.6 |
||
|
合計(千円) |
8,653,603 |
91.1 |
||
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表を作成するにあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載しておりますが、特に以下の連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(のれんの減損処理)
のれんについては、投資効果が及ぶ期間にわたり、均等償却しております。のれんの対象事業の収益性が低下し、減損の必要性を認識した場合には、のれんの減損処理を行う必要があります。
(固定資産の減損処理)
固定資産については、資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、回収可能価額までの下落額を減損損失として計上しております。事業計画や市場環境の変化により、見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(関係会社株式の評価)
関係会社株式については、純資産価額にもとづく実質価額が著しく下落している場合、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、評価損を計上することにしております。業績悪化により純資産価額が減少し、事業計画に基づく回復可能性が認められないとされる場合、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による事業への影響については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析
当社グループは、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載の通り、「売上高経常利益率」を重要な経営指標として捉えています。
当連結会計年度においては、0.6%を目標として事業を進めましたが、結果として2.0%となりました。
③ 財政状態の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.資産、負債及び純資産の状況」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと下記のとおりであります。
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|
2020年4月期 |
2021年4月期 |
|
自己資本比率(%) |
66.0 |
66.4 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
39.0 |
42.3 |
|
債務償還年数(年) |
4.7 |
- |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
26.2 |
- |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
2.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
3.債務償還年数(年)は、2021年4月期については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
4.インタレスト・カバレッジ・レシオは、2021年4月期については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
b.契約債務
2021年4月20日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
|
区分 |
当期首残高 (千円) |
当期末残高 (千円) |
平均利率 (%) |
返済期限 |
|
短期借入金 |
102,954 |
258,022 |
2.2 |
- |
|
1年以内に返済予定の長期借入金 |
235,815 |
158,416 |
0.5 |
- |
|
1年以内に返済予定のリース債務 |
45,092 |
45,107 |
2.0 |
- |
|
長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く。) |
1,100,165 |
936,518 |
0.7 |
2022~2035年 |
|
リース債務(1年以内に返済予定のものを除く。) |
18,088 |
21,597 |
2.0 |
2022年 |
|
その他有利子負債 1年以内に返済予定の割賦未払金 割賦未払金(1年以内に返済予定のものを除く。) |
18,352 25,226 |
15,311 9,515 |
2.0 2.0 |
- 2022~2035年 |
|
合計 |
1,545,695 |
1,444,488 |
- |
- |
(注)1.「平均利率」については、期末借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.長期借入金、リース債務及び割賦未払金の連結決算日後5年間の返済予定額は以下のとおりであります。
|
|
1年以内 (千円) |
1年超2年以内 (千円) |
2年超3年以内 (千円) |
3年超4年以内 (千円) |
4年超5年以内 (千円) |
|
長期借入金 |
158,416 |
134,249 |
123,089 |
109,841 |
110,505 |
|
リース債務 |
45,107 |
21,597 |
- |
- |
- |
|
割賦未払金 |
15,311 |
7,366 |
2,148 |
- |
- |
c.財務政策
当社は、運転資金及び設備投資資金については、内部資金を充てるほか、銀行等の金融機関からの借入金や社債発行により資金調達することとしております。
2021年4月20日現在の契約債務の状況は「b.契約債務」に記載のとおりであります。
⑤ 経営成績の分析
当連結会計年度における業績について、国内外とも期首よりコロナ禍による営業活動の自粛や建設現場の工事中断が当社の受注活動にも影響し、年度半ばには前年同期の水準にまで戻りつつあったものの、再度感染者が増え、緊急事態宣言が発出される事態となり、年度末までに前年の水準に戻ることはありませんでした。なお、営業損失に対し経常利益が生じておりますが、その要因として、コロナ禍による受注減少に対し、全従業員を対象にした休業取得を行い、100%の休業手当を支給いたしましたが、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例として、雇用調整助成金の支給を受けたことによるものです。これは、在外子会社のあるシンガポールにおいても同様で、外国籍の労働者に課せられる外国人税が還付、免除されるなど、コロナ禍に対する政府の助成を受けています。また、2020年8月3日には公正取引委員会による請負契約の施工スタッフに対する消費税の転嫁不足の勧告を受け、支払い対価の不足額を特別損失として計上しました。また、当社の非連結子会社であるDRC株式会社については、関係会社株式評価損を特別損失として計上しました。そのほか、長年保有していた政策保有株式を売却し、売却益を特別利益に計上しました。以上の結果、売上高、各段階利益とも前連結会計年度より減少いたしました。
セグメント別の状況について、足場の施工サービス事業では、戸建て分譲向けの受注が好調ではあったものの、大手ハウスメーカーによる各種活動の自粛が影響し、想定していたほどに受注が伸ばせず、前期まで好調であったマンションの修繕工事や工場、店舗等の中層大型建築物向けの足場施工についても、延期や中止の影響により大きく減少しました。特に利益面に関しては、前期から請負契約の施工スタッフ社員化を促進しているため、スタッフの定着率は大きく改善しましたが、施工作業費の固定化が受注の減少局面にあって、マイナスに作用しました。ただし、このようなコロナ禍後を見据えた方針として、新たなソフトウエアの開発やWEB会議システムの活用など、デジタル技術を利用した作業の効率化を目指し、生産性を向上させる取り組みを進めました。以上の結果、売上高、売上総利益とも前連結会計年度に比べ減少いたしました。
足場部材を販売する製商品販売事業では、主要顧客による足場部材の買い控えが続き、購入機会が最も多くなる3月末までの期間においても景気の先行きに対する不透明感から、予定していた受注量の確保には至りませんでした。このような中でも、新製品である「レボルト®」は、コロナ禍後に中層大型建物向けの工事需要が高まると考え、専用の商品センターを開設するなど、在庫の確保に努めました。そのほか、建設現場で安定した需要が見込まれる工事用メッシュシートを海外調達に切り替え、仕入れ価格を低減し、新たな収益源として積極的に営業を行いました。以上の結果、売上高、売上総利益とも前連結会計年度に比べ減少いたしました。
海外事業について、在外子会社のあるシンガポールでは、日本の国内以上に新型コロナウイルス感染症に対する政府の規制が厳しかったことから、国内全体で経済の停滞が続き、事業活動に大きな影響を与えたものの、政府による助成が想定以上の期間で行われたことから、利益面への影響は当初の予想より緩和されました。このような状況下にあっても、営業活動は強化し、今後成長が見込まれる製薬工場やデータセンター向けの仕事を積極的に受注し、大手日系企業に対する働きかけを強めて関係強化を図ることで、受注基盤の拡大を進めました。以上の結果、売上高、売上総利益とも前連結会計年度に比べ減少いたしました。
該当事項はありません。
研究開発は、当社営業本部製品開発部製品開発課が主管となって行っております。
この研究の推進にあたっては、製品開発課を中心に製商品販売事業部門、及び施工サービス事業部門が協同し、顧客と一体となったマーケティングを実施して設計開発業務を推進しております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は
また、製品開発については年々需要が増えてきているリフォーム工事も視野に入れ、現場の安全・作業性向上・現場環境のイメージアップ等につながる独自のオリジナル製品の開発および既存部材の改良に取り組んでおります。