【要約四半期連結財務諸表注記】

1.  一般的事項

(1) 報告企業

楽天(株)(以下、当社)は、日本に所在する企業です。当社及び連結子会社(以下、当社グループ)の事業の内容及び主要な活動は、注記4. セグメント情報をご参照ください。

 

(2) 作成の基礎

当社グループの要約四半期連結財務諸表は、IAS第34号「期中財務報告」に準拠して作成しています。当社は、「四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(平成19年内閣府令第64号)第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たしているため、同第93条の規定を適用しています。なお、年次連結財務諸表で求められている全ての情報が含まれていないため、2017年12月31日に終了した連結会計年度の連結財務諸表と併せて利用されるべきものです。

本要約四半期連結財務諸表は、2018年5月10日の取締役会によって承認されています。

 

(3) 連結範囲の重要な変更

当第1四半期連結累計期間(自 2018年1月1日 至 2018年3月31日)

 

本要約四半期連結財務諸表における連結範囲は以下を除き、2017年12月31日に終了する連結会計年度に係る連結財務諸表から重要な変更はありません。 

当第1四半期連結会計期間において朝日火災海上保険株式会社の株式を取得したため、連結の範囲に含めています。

 

2. 重要な会計方針

当社グループが本要約四半期連結財務諸表において適用する重要な会計方針は、以下を除き、前連結会計年度に係る連結財務諸表において適用した会計方針と同一です。なお、当第1四半期連結累計期間の法人所得税費用は、見積平均年次実効税率をもとに算定しています。

 

IFRS第9号(2014年改訂版)の適用

当社グループは、これまでIFRS第9号(2010年改訂版)を適用してきましたが、当第1四半期連結会計期間よりIFRS第9号(2014年改訂版)を適用しています。

 

IFRS

改訂内容

IFRS第9号

金融商品

金融資産の分類及び測定、減損及びヘッジ会計に関する改訂

 

 

これにより、(1) 金融資産の分類及び測定、(2) 金融資産の減損、(3) ヘッジ会計の規定が改訂されています。それぞれの具体的な改訂の内容やその影響額は以下のとおりです。

なお、当社グループでは、経過措置に準拠してIFRS第9号の改訂された規定を適用し、適用開始の累積的影響を当連結会計期間の利益剰余金及びその他の資本の構成要素の期首残高の修正として認識しています。

 

 (1) 金融資産の分類及び測定

IFRS第9号の改訂に伴い、負債性金融商品をその他の包括利益を通じて公正価値で事後測定する区分が新設されました。当社グループでは当連結会計年度の期首時点の当該金融商品を保有する事業モデル及び金融商品の契約条件を評価し、以下の要件をともに満たす場合に、その他の包括利益を通じて公正価値で事後測定しています。

・当社グループの事業モデルにおいて、契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方を目的として保有している場合

・契約条件により、特定の日に元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローを生じさせる場合

その結果、適用時点以前に償却原価で事後測定していた負債性金融商品及び純損益を通じて公正価値で事後測定していた負債性金融商品の一部をその他の包括利益を通じて公正価値で事後測定するように分類変更し事後測定しています。

これにより、従前の会計基準を適用した場合と比較し、期首時点で銀行事業の有価証券が14百万円、保険事業の有価証券が349百万円、繰延税金負債が105百万円及びその他の資本構成要素が258百万円それぞれ増加しています。

 

 (2) 金融資産の減損

当社グループは、IFRS第9号の金融資産に係る減損の規定を以下のとおり適用しています。

当社グループは、償却原価で測定する金融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品については、期末日時点で金融商品にかかる信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、期末日後12ヶ月以内の生じうる債務不履行から生じる予想信用損失(12ヶ月の予想信用損失)により貸倒引当金の額を算定しています。この場合、過去の貸倒実績率、公表されているデフォルト率、その他合理的に利用可能な将来予測情報等をもとに将来12ヶ月の予想信用損失を集合的に見積って当該金融商品にかかる貸倒引当金の額を算定しています。一方で、期末日時点で金融商品にかかる信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融商品の予想存続期間にわたる全ての生じうる債務不履行から生じる予想信用損失(全期間の予想信用損失)により貸倒引当金を算定しています。この場合、過去の貸倒実績、将来の回収可能価額や公表されているデフォルト率、その他合理的に利用可能な将来予測情報等をもとにその金融商品の回収にかかる全期間の予想信用損失を個別に見積って当該金融商品にかかる貸倒引当金の額を算定しています。

ただし、重要な金融要素を含んでいない売上債権などの営業債権及び契約資産(以下、営業債権等)については、上記に関わらず、常に全期間の予想信用損失により貸倒引当金の額を算定しています。原則として、取引先の属性に応じて営業債権等をグルーピングした上で、過去の貸倒実績率、その他合理的に利用可能な将来予測情報等を考慮して集合的に予想信用損失を測定しています。

一定の日数が経過した延滞した金融資産のうち債務者の重大な財政的困難等により金融資産の回収可能性が特に懸念されるものであると判断された場合には、信用減損が発生しているものと判定しています。

これにより、従前の会計基準を適用した場合と比較し、期首時点で貸倒引当金が50,679百万円増加、利益剰余金が35,421百万円減少、その他の資本の構成要素が57百万円増加しています。また、従前の会計基準を適用した場合と比較し、当第1四半期連結累計期間における営業収益が90百万円増加、営業費用が1,383百万円減少、四半期利益が1,021百万円増加しています。

2017年12月31日現在の貸倒引当金と期首現在の貸倒引当金の調整は以下のとおりです。

 

 

 

(単位:百万円)

 

償却原価で測定する金融資産

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品

2017年12月31日期末現在の貸倒引当金(改訂前IFRS第9号に基づき算定)

42,202

48

期首修正再表示の金額

50,727

34

2018年1月1日期首現在の貸倒引当金(IFRS第9号に基づき算定)

92,929

82

 

(注)  その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品は、当期首時点において償却原価で測定する金融資産及び純損益を通じて公正価値で測定する金融資産から分類変更されたものです。

 

(3) ヘッジ会計 

当社グループはIFRS第9号のヘッジ会計の規定を適用し、IAS第39号「金融商品:認識及び測定」に従ってヘッジ会計の適格要件を満たすヘッジ関係で、IFRS第9号に従ってもなおヘッジ会計の適格要件を満たすものは、継続しているヘッジ関係として取扱っています。

 

 

3. 重要な会計上の見積り及び判断

IFRSに準拠した要約四半期連結財務諸表の作成に当たって、一部の重要な事項について会計上の見積りを行う必要があります。また、当社グループの会計方針を適用する過程において、経営者が自ら判断を行うことが求められています。会計上の見積りの結果は、その性質上、関連する実際の結果と異なる場合があります。

会計上の見積り及び仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの変更による影響は、見積りが変更された会計期間及び将来の会計期間において認識されます。

 

本要約四半期連結財務諸表の金額に重要な影響を与える見積り及び判断は、以下を除き原則として前連結会計年度に係る連結財務諸表と同様です。

償却原価で測定する金融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の減損

当社グループは、償却原価で測定する金融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品にかかる予想信用損失は、契約に従って受け取る契約上の将来キャッシュ・フローと受け取ると見込んでいる将来キャッシュ・フローとの差額の現在価値について認識しています。

将来キャッシュ・フローの見積りに際しては、債務不履行の可能性、発生損失額に関する過去の傾向及び合理的に予想される将来の事象等を考慮しています。これらの見積り及び仮定は、前提とした状況が変化すれば、償却原価及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の減損損失の金額が著しく異なる可能性があるため、当社グループでは、当該見積りは重要なものであると判断しています。

 

4. セグメント情報

(1) 一般情報

当社グループは、インターネットサービスと、FinTechという2つの事業を基軸としたグローバル イノベーション カンパニーであることから、「インターネットサービス」、「FinTech」の2つを報告セグメントとしています。
  これらのセグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっています。
 「インターネットサービス」セグメントは、インターネット・ショッピングモール『楽天市場』をはじめとする各種ECサイト、オンライン・キャッシュバック・サイト、旅行予約サイト、ポータルサイト、デジタルコンテンツサイト等の運営や、これらのサイトにおける広告等の販売、メッセージング及び通信サービスの提供、プロスポーツの運営等を行う事業により構成されています。
「FinTech」セグメントは、インターネットを介した銀行及び証券サービス、クレジットカード関連サービス、生命保険サービス、損害保険サービス及び電子マネーサービスの提供等を行う事業により構成されています。

 

(2) 事業セグメントの売上収益と損益の測定に関する事項

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、重要な会計方針に記載されているIFRSに基づいており、事業セグメントの売上収益及び損益は一部の連結子会社を除き連結修正を考慮していない内部取引消去前の金額です。経営者が意思決定する際に使用する社内指標は、IFRSに基づく営業利益に当社グループが定める非経常的な項目やその他の調整項目を調整したNon-GAAP営業利益ベースです。

経営者は、Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当社グループの恒常的な経営成績や将来見通しを理解する上で有益な情報を提供できると判断しています。なお、非経常的な項目とは、将来見通し作成の観点から一定のルールに基づき除外すべきと当社グループが判断する一過性の利益や損失のことです。その他の調整項目とは、適用する基準等により差異が生じ易く企業間の比較可能性が低い、株式報酬費用や子会社取得時に認識した無形資産の償却費等を指します。

また、当社グループは、最高経営意思決定者が使用する事業セグメントへ、資産及び負債を配分していません。

 

前第1四半期連結累計期間(自  2017年1月1日  至  2017年3月31日)

(単位:百万円)

 

インターネット
サービス

FinTech

合計

セグメントに係る売上収益

149,086

77,960

227,046

セグメント損益

26,548

17,032

43,580

 

 

当第1四半期連結累計期間(自  2018年1月1日  至  2018年3月31日)

(単位:百万円)

 

インターネット
サービス

FinTech

合計

セグメントに係る売上収益

173,453

90,014

263,467

セグメント損益

14,627

20,591

35,218

 

(注) 「2.重要な会計方針」に記載のとおり、当第1四半期連結会計期間よりIFRS第9号(2014年改訂版)を適用しています。これにより、従前の会計基準を適用した場合と比較し、インターネットサービスセグメントのセグメント損益が1百万円増加し、FinTechセグメントのセグメントに係る売上収益が90百万円増加し、セグメント損益が1,472百万円増加しています。

 

セグメントに係る売上収益から連結上の売上収益への調整は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前第1四半期連結累計期間

(自  2017年1月1日

至  2017年3月31日)

当第1四半期連結累計期間

(自  2018年1月1日

至  2018年3月31日)

セグメントに係る売上収益

227,046

263,467

内部取引等

△14,969

△21,596

連結上の売上収益

212,077

241,871

 

 

セグメント損益から税引前四半期利益への調整は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前第1四半期連結累計期間

(自  2017年1月1日

至  2017年3月31日)

当第1四半期連結累計期間

(自  2018年1月1日

至  2018年3月31日)

セグメント損益

43,580

35,218

内部取引等

271

△3,375

Non-GAAP営業利益

43,851

31,843

無形資産償却費

△1,558

△1,754

株式報酬費用

△1,877

△1,991

営業利益

40,416

28,098

金融収益及び金融費用

△701

△749

持分法による投資損失

△1,501

△1,427

税引前四半期利益

38,214

25,922

 

 

5. 売上収益

①  売上収益の分解

前第1四半期連結累計期間(自  2017年1月1日  至  2017年3月31日)

(単位:百万円)

 

セグメント

インターネット

サービス

FinTech

合計

主要な

サービス

ライン

楽天市場及び楽天トラベル

49,423

49,423

爽快ドラッグ及びケンコーコム

16,050

16,050

Ebates

12,808

12,808

楽天モバイル

7,745

7,745

楽天ブックス

6,910

6,910

OverDrive

5,838

5,838

楽天コミュニケーションズ

4,861

4,861

東北楽天ゴールデンイーグルス

936

936

楽天カード

28,936

28,936

楽天銀行

15,331

15,331

楽天証券

10,834

10,834

楽天生命

8,112

8,112

その他

41,191

3,102

44,293

合計

145,762

66,315

212,077

 

(注) グループ会社間の内部取引控除後の金額を表示しています。

 

当第1四半期連結累計期間(自  2018年1月1日  至  2018年3月31日)

(単位:百万円)

 

セグメント

インターネット

サービス

FinTech

合計

主要な

サービス

ライン

楽天市場及び楽天トラベル

53,002

53,002

爽快ドラッグ及びケンコーコム

16,429

16,429

Ebates

15,372

15,372

楽天モバイル

11,990

11,990

楽天ブックス

9,253

9,253

OverDrive

6,026

6,026

楽天コミュニケーションズ

5,050

5,050

東北楽天ゴールデンイーグルス

1,002

1,002

楽天カード

34,080

34,080

楽天銀行

17,910

17,910

楽天証券

13,239

13,239

楽天生命

8,288

8,288

その他

47,233

2,997

50,230

合計

165,357

76,514

241,871

 

(注) グループ会社間の内部取引控除後の金額を表示しています。

 

当社グループは、インターネットサービス及びFinTechサービスを有するグローバル イノベーション カンパニーであり、EC(電子商取引)事業を中心に複数のビジネスを行っています。これらのビジネスから生じる収益は顧客との契約に従い計上しており、変動対価等を含む売上収益の額に重要性はありません。また、約束した対価の金額に重要な金融要素は含まれていません。

 

   インターネットサービス

 

インターネットサービスセグメントにおいては、『楽天市場』、『楽天トラベル』、『楽天モバイル』、『Ebates』、『楽天ブックス』、『爽快ドラッグ』、『ケンコーコム』、『OverDrive』、『楽天コミュニケーションズ』、『東北楽天ゴールデンイーグルス』等のサービスを提供し、主な収益を下記のとおり認識しています。

 

   楽天市場及び楽天トラベル

マーケットプレイス型ECサービスである『楽天市場』や、旅行予約サービスである『楽天トラベル』等においては、取引の場を顧客に提供することをその基本的な性格としています。当社グループは、これらのサービスの運営にあたり、出店者・旅行関連事業者への出店サービス及びシステム利用に関するサービス、当社グループを通じた販売拡大のための広告関連サービス、出店者・旅行関連事業者と消費者の決済に関する決済代行サービス等を提供しています。また、これらのサービスは諸規約に基づき、サービス内容や当事者間の権利と義務が定められており、サービスの内容の区分可能性や顧客への移転パターンに基づき、主な履行義務を下記のとおりに識別して、収益を認識しています。

 

『楽天市場』への出店サービスについて、当社グループは規約に基づき出店者に対し契約期間に渡り、当社グループのマーケットプレイス型ECウェブサイトへの出店サービス及び出店コンサルティングサービス等を提供する義務を負っています。当該履行義務は、契約期間に渡り時の経過につれて充足されるものであり、収益は当該履行義務が充足される契約期間において、出店形態別に定められた金額に基づき、各月の収益として計上しています。なお、取引の対価は3ヶ月、半年あるいは1年分を履行義務の充足前である契約時に前受けする形で受領しています。

 

システム利用に関するサービスについて、当社グループは規約に基づき、出店者・旅行関連事業者に対して出店者・旅行関連事業者と主として楽天会員との間での個々の取引の成立に関するサービスの提供を行う義務を負っています。当該履行義務は、出店者・旅行関連事業者と主として楽天会員との個々の取引の成立時点で充足されるものであり、当該履行義務の充足時点で、流通総額(出店者・旅行関連事業者の月間売上高)にサービス別・プラン別・流通総額の規模別に定められている料率を乗じた金額にて収益を計上しています。当該金額は、履行義務の充足時点である取引成立時点から概ね3ヶ月以内に支払いを受けています。

 

広告関連サービスについて、当社グループは広告規約に基づき、出店者・旅行関連事業者に対し期間保証型の広告関連サービスを提供しており、契約で定められた期間に渡り、広告を掲示する義務を負っています。当該履行義務は時の経過につれて充足されるため、当該契約期間に応じて期間均等額で収益を計上しています。広告料金の支払いは、原則として広告掲載開始日が属する月の翌々月末までに行われます。

 

決済代行サービスについて、当社グループは、カード決済規約に基づき、楽天グループのサービスを利用する消費者と出店者・旅行関連事業者との間での決済代行サービスを提供しています。当該サービスにおいては、クレジットカードによる取引代金決済のための取引承認、代金決済情報やキャンセル等のデータを送受信・処理する義務を負っています。当該サービスについては、主に消費者のカード利用取引が生じた時点が履行義務の充足時点となると判断し、同時点で手数料収益を計上しています。当該手数料の支払いは、履行義務の充足後、支払区分に基づいた請求締切日から1ヶ月半以内に受領しています。

 

楽天モバイル
 『楽天モバイル』は、移動体通信事業者の回線網を利用するMVNO(仮想移動体通信事業者)として、主に音声

通話・データ通信サービス(以下、通話・通信サービス)の提供と、携帯端末の販売を行っています。通話・通

信サービスについては、契約に基づき、契約者に常時利用可能な通話・通信サービス回線を提供し、当該回線を

利用した通話・通信サービスを提供することを履行義務として識別しています。また、携帯端末の販売について

は、携帯端末を引き渡すことを履行義務として識別しています。なお、複数のサービスをセットで提供する場合

には、契約者から受領する対価をそれぞれの履行義務に対して独立販売価格で案分しています。常時利用可能な

回線を維持する履行義務については時の経過に基づき、通話・通信サービスの提供の履行義務については回線の

利用に応じて充足されると判断しており、したがって、回線の提供については契約期間に渡って収益を計上し、

通話・通信サービスの提供については回線の利用状況に応じた回線使用料を各月の収益として計上しています。

携帯端末の販売については契約者に端末を引き渡し、回線が開通した時点で履行義務が充足されると判断してお

り、当該時点にて関連する収益を計上しています。いずれの履行義務に対する支払いも、請求日から概ね2ヶ月

以内に受領しています。

 

   Ebates

『Ebates』においては、Ebates会員に対するキャッシュバックを通じ、Ebates会員による小売業者(顧客)のウェブサイトでの購入を促進するサービス(以下、キャッシュバックサービス)、ウェブサイトにおける広告掲示、個人向けターゲティングメールサービス等を提供しています。主なサービスであるキャッシュバックサービスに関しては、契約に基づきEbates会員による小売業者のウェブサイトでの購入を促進する義務を負っており、当該履行義務はEbates会員による購入時点が履行義務の充足時点となると判断しています。Ebates会員の購入を確認した時点で購入金額に一定の料率を乗じた金額を手数料として収益計上しており、同時にEbates会員に対するキャッシュバック費用を計上しています。当該サービスの提供により生じる収益及び費用は、『Ebates』が顧客及びEbates会員とのそれぞれに対して価格設定を含む取引の裁量権を有していることから総額にて計上しており、手数料は履行義務の充足時点である注文確定月の月末から概ね3ヶ月以内に支払いを受けています。

 

 

   楽天ブックス、爽快ドラッグ及びケンコーコム

インターネットサービスのうち、当社グループが主に楽天会員に対して商品を提供するインターネット通販サイト『楽天ブックス』、『爽快ドラッグ』及び『ケンコーコム』等のサービスにおいては、当社グループが売買契約の当事者となります。これらの直販型の取引においては顧客に商品が到着した時点で収益を計上しています。また、履行義務の充足時期である商品到着後、概ね2ヶ月以内に支払いを受けています。なお、楽天ブックスのうち、国内における書籍(和書)販売については、再販売価格維持制度を考慮すると代理人取引としての性質が強いと判断されるため、収益を関連する原価と相殺の上、純額にて計上しています。

 

   OverDrive

『OverDrive』においては、図書館・教育機関向けに電子書籍及びオーディオブック等のコンテンツ配信サービスを提供しています。主要な顧客である図書館との契約において、当社グループは契約に基づきコンテンツ配信、ホスティングに係るサービス及びカスタマーサポートを提供する義務を負っています。コンテンツ配信は、図書館によるコンテンツの購入時点が履行義務の充足時点となると判断しており、当該時点にて関連する収益を計上しています。当該履行義務に関する支払いは、請求月から概ね2ヶ月以内に受領しています。ホスティングに係るサービス及びカスタマーサポートの履行義務は、契約期間に渡り時の経過につれて充足されるものであり、当該履行義務が充足される契約期間において、期間均等額で収益を計上しています。なお、取引の対価は各年度において履行義務の充足前に前受けする形で受領しています。

 

   楽天コミュニケーションズ

『楽天コミュニケーションズ』においては、中継電話事業を中心とした電話関連サービス・インターネット接続サービス等を提供しています。電話関連サービスについては、契約に基づき、契約者に対して常時利用可能な回線を提供し、当該回線を利用した通話サービスの提供を行うことを履行義務として識別しています。常時利用可能な回線を維持する履行義務については時の経過に基づき、通話サービスの提供については回線の利用に応じて履行義務が充足されると判断しています。したがって、回線の提供については契約期間に渡って期間均等額により収益として計上するとともに、通話サービスの提供については回線の利用状況に応じた回線使用料を各月の収益として計上しています。また、インターネット接続サービスについては、契約期間に渡り、契約者へのインターネット回線の提供を行うことを履行義務として識別しており、回線使用料を各月の収益として計上しています。各月の収益として計上された金額は、利用者により選択された決済手段に従って、クレジット会社等が別途定める支払条件により履行義務充足後、短期のうちに支払いを受けています。

 

   東北楽天ゴールデンイーグルス

『東北楽天ゴールデンイーグルス』においては、プロ野球チームの運営を通じて、チケットの販売や関連グッズ等の商品販売、スタジアムにおける広告の掲載等のサービスを提供しています。チケットの販売に関しては、試合が行われる毎に履行義務が充足されると判断しており、当該時点において収益を認識しています。チケット代金は、予約申込成立後、購入者が選択した決済方法に従って、クレジット会社等が別途定める支払条件により支払いを受けています。商品販売については、商品の引渡時点において履行義務が充足されると判断しており、当該引渡時点において収益を認識しています。商品代金は履行義務の充足時点である商品引渡時に受領しています。広告サービスについては、契約で定められた期間に渡り、広告を掲示する義務を負っています。当該履行義務は時の経過につれて充足されるため、当該契約期間に応じて期間均等額で収益を計上しています。広告料金の支払いは、原則として契約期間の開始後4ヶ月以内に行われます。

 

   FinTech

 

FinTechセグメントにおいては、『楽天カード』、『楽天銀行』、『楽天証券』、『楽天生命』等の金融サービスを提供し、主な収益を下記のとおり認識しています。

 

楽天カード

『楽天カード』においては、主としてクレジットカード関連サービスを提供しています。主にクレジットカード利用者と加盟店間の資金決済を通じて得られる加盟店手数料、クレジットカード利用者から得られるリボルビング払い手数料、分割払い手数料及びキャッシング手数料を得ています。加盟店手数料に関しては、カード会員のショッピング取引後、加盟店から楽天カード(株)へ売上データが送信されたタイミングにおいて、決済サービスの提供という履行義務が充足されるため、同時点でクレジットカードの決済金額に一定の料率を乗じた手数料収益を計上しています。また、カード決済金額の1%分の通常ポイントをカード会員に付与しており、これらのポイント費用は加盟店手数料から控除しています。楽天カード(株)はカード会員から基本的に1ヶ月に1回所定の日にカード利用代金の回収を行うため、履行義務充足後、概ね2ヶ月以内に実質的に支払いを受けることとなります。リボルビング払い手数料及び分割払い手数料と融資収益に含まれるキャッシング手数料に関しては、リボルビング残高、分割支払回数及びキャッシング残高に対してそれぞれ一定の料率を乗じた利息収益を、IFRS第9号に従いその利息の属する期間に認識しています。

 

楽天銀行

『楽天銀行』においては、インターネットを通じた銀行業務(預金、貸出、為替)及びその他様々なサービスを提供しています。貸出については、個人向けローンである「楽天スーパーローン」及び住宅ローンである「楽天銀行住宅ローン(金利選択型)」等を取り扱っており、貸出金利息収入を得ています。また、資金運用から生じる有価証券利息等の利息収入も得ています。貸出金利息や有価証券利息等の資金運用収益は、IFRS第9号に従い、その利息の属する期間に収益を認識しています。為替手数料等については、取引が行われた時点で履行義務が充足されるため、同時点において手数料収益を認識しています。

 

楽天証券

『楽天証券』においては、金融商品取引業務とその他の付随業務を提供し、これら取引に付随して発生する手数料やトレーディング損益、利息等を収益の源泉としています。金融商品取引業務には、国内株式取引に加え、外国株式取引、投資信託の販売等、様々な取引が存在し、それぞれの手数料体系は異なっています。現物株式に関する委託取引、信用取引及び投資信託の販売取引等に関連して発生する手数料に関しては、約定日等の取引成立時において履行義務が充足されるため、同時点において手数料収益を計上しています。現物株式取引から生じる手数料については、原則として履行義務の充足後3営業日以内に、信用取引及び先物取引から生じる手数料は建玉の決済が行われる半年から概ね1年以内に受領しています。また、IFRS第9号に従い、外国為替証拠金取引については、公正価値で測定された利得及び損失が売上収益及び営業費用にそれぞれ計上され、国内株式信用取引の建玉に対する金利収益については、その利息の属する期間に収益を認識しています。

 

   楽天生命

『楽天生命』においては、生命保険業務を行っており、主たる商品である個人向け保障性生命保険契約からの保険料等収入及び有価証券利息を中心とした資金運用収益を計上しています。保険料等収入を構成する保険料は、IFRS第4号に従い、個別契約ごとに予め定められた保険料率により算定された金額を収益として計上しています。また、資金運用収益については、IFRS第9号に従い、その発生期間に収益を認識しています。

 

②  顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産

当社グループは、顧客との契約獲得のための増分コスト及び契約に直接関連する履行コストのうち、回収可能であると見込まれる部分について資産(以下、契約コストから認識した資産)として認識しており、要約四半期連結財政状態計算書上は「その他の資産」に計上しています。契約獲得のための増分コストとは、顧客との契約を獲得するために発生したコストで、当該契約を獲得しなければ発生しなかったであろうものです。

当社グループにおいて資産計上されている契約獲得のための増分コストは、主に楽天カードにおける顧客を獲得するために発生した入会関連費用並びに楽天モバイルにおける代理店手数料及びアフィリエイトプログラムに関する費用です。また契約履行のためのコストは、主に楽天カードの作成及び楽天モバイルのSIMに関する費用です。楽天カードにおいて資産計上された当該入会関連費用は楽天カードへの新規入会者に付与した楽天スーパーポイントに関するコストであり、契約を獲得しなければ発生しなかった増分コストです。なお、当該費用を資産計上する際には、カードの有効稼働会員割合等を加味した上で、回収が見込まれる金額のみを資産として認識しています。また、当該資産については、会員のカード利用による決済サービスの提供という履行義務が充足されるカード会員の見積契約期間に応じた10年間との均等償却を行っています。

楽天モバイルにおいて資産計上された代理店手数料及びアフィリエイトプログラムに関する費用は顧客の獲得に応じて支払う手数料であり、契約を獲得しなければ発生しなかった増分コストです。通話・通信サービスに係る当該資産においては、通信サービスの提供という履行義務が充足されるユーザーの継続利用期間を見積もって4年間で均等償却を行っています。通話・通信サービス及び携帯端末の販売をセットで提供する場合には、契約獲得のための増分コストは、それぞれの履行義務の独立販売価格で案分したうえで、携帯端末の販売に係る当該資産については、契約者に端末を引き渡し、回線が開通した時点で一時に償却しています。

また、契約コストから認識した資産については、計上時及び四半期ごとに回収可能性の検討を行っています。楽天カードにおける検討に当たっては、当該資産の帳簿価額が、カード会員との契約が継続すると見込まれる期間に渡り関連するクレジットカード関連サービスと交換に当社グループが受け取ると見込んでいる対価の残りの金額から、当該サービスの提供に直接関連し、まだ費用として認識されていないコストを差し引いた金額を超過しているかどうか判断を行っています。

また、楽天モバイルにおける検討に当たっては、当該資産の帳簿価額が、ユーザーとの契約が継続すると見込まれる期間に渡り関連する通話・通信と交換に当社グループが受け取ると見込んでいる対価の残りの金額から、当該サービスの提供に直接関連し、まだ費用として認識されていないコストを差し引いた金額を超過しているかどうか判断を行っています。これらの見積り及び仮定は、前提とした状況が変化すれば、契約コストから認識した資産に関する減損損失を損益に認識することにより、契約コストから認識した資産の金額に重要な影響を及ぼす可能性があるため、当社グループでは、当該見積りは重要なものであると判断しています。

前連結会計年度末(2017年12月31日)及び当第1四半期連結会計期間末(2018年3月31日)現在、当社グループが契約コストから認識した資産の残高は、それぞれ49,890百万円及び52,472百万円です。

 

6. 1株当たり利益

基本的1株当たり四半期利益は、親会社の所有者に帰属する四半期利益を、当該四半期の発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。発行済普通株式の加重平均株式数には、当社が買い入れて自己株式として保有している普通株式は含んでいません。

希薄化後1株当たり四半期利益は、全ての希薄化性潜在的普通株式の転換を仮定して、普通株式の加重平均株式数を調整することにより算定しています。

当社にはストック・オプションによる希薄化性潜在的普通株式が存在しています。ストック・オプションについては、未行使のストック・オプションに付与されている新株予約権等の価額に基づき、公正価値(当社株式の期間平均株価)で取得可能株式数を算定しています。

 

1株当たり四半期利益を算出するために用いた親会社の所有者に帰属する四半期利益及び加重平均株式数の状況は、以下のとおりです。

 

 

前第1四半期連結累計期間

(自  2017年1月1日

至  2017年3月31日)

当第1四半期連結累計期間

(自  2018年1月1日

至  2018年3月31日)

基本的

調整

希薄化後

基本的

調整

希薄化後

親会社の所有者に帰属する四半期利益
(百万円)

25,060

△0

25,060

17,421

△0

17,421

加重平均株式数(千株)

1,421,120

8,569

1,429,689

1,347,074

10,842

1,357,916

1株当たり四半期利益(円)

17.63

△0.10

17.53

12.93

△0.10

12.83

 

 

当第1四半期連結会計期間末日(2018年3月31日)から要約四半期連結財務諸表の承認日までの期間において、1株当たり四半期利益に重要な影響を与える取引はありません。

 

7. 偶発事象及び契約

(1) 貸出コミットメントライン契約及び保証債務

一部の連結子会社は、クレジットカードに附帯するキャッシング及びカードローンによる融資業務を行っています。当該貸付金については、貸出契約の際に設定した額(契約限度額)のうち、当該連結子会社が与信した額(利用限度額)の範囲内で顧客が随時借入を行うことができる契約となっています。

なお、同契約は融資実行されずに終了するものもあり、かつ、利用限度額についても当社グループが任意に増減させることができるものであるため、融資未実行残高は必ずしも全額が貸出実行されるものではありません。

また、一部の連結子会社において、連結子会社の業務提携先から融資を受けた一般顧客に対して債務保証を行っています。

上記の貸出コミットメントに係る未実行残高及び営業保証業務における保証債務残高の状況は、次のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2017年12月31日)

当第1四半期連結会計期間末
(2018年3月31日)

貸出コミットメントラインに係る未実行残高

3,081,408

3,160,814

金融保証契約

8,715

8,334

合計

3,090,123

3,169,148

 

 

(2) 借入コミットメントライン契約

当社及び一部の連結子会社では、複数の金融機関と借入コミットメントライン契約を締結しており、未実行残高は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2017年12月31日)

当第1四半期連結会計期間末
(2018年3月31日)

借入コミットメントラインの総額

191,750

178,124

借入実行残高

38,621

66,687

未実行残高

153,129

111,437

 

 

(3) コミットメント(契約)

前連結会計年度末日(2017年12月31日)、当第1四半期連結会計期間末日(2018年3月31日)現在、契約しているものの連結財務諸表上認識していない重要な資本的支出(コミットメント)は存在しません。

 

8. 配当金

前第1四半期連結累計期間及び当第1四半期連結累計期間における配当金支払額は、以下のとおりです。

前第1四半期連結累計期間(自  2017年1月1日  至  2017年3月31日)

決議日

1株当たり配当金
(円)

配当金支払総額
(百万円)

基準日

効力発生日

2017年2月13日

4.5

6,419

2016年12月31日

2017年3月13日

 

 

当第1四半期連結累計期間(自  2018年1月1日  至  2018年3月31日)

決議日

1株当たり配当金
(円)

配当金支払総額
(百万円)

基準日

効力発生日

2018年2月13日

4.5

6,060

2017年12月31日

2018年3月12日

 

 

 

9. 金融商品の分類

当社グループにおける金融商品の分類は、以下のとおりです。

 

前連結会計年度(2017年12月31日)

(金融資産)

(単位:百万円)

 

公正価値で測定する金融資産

償却原価で測定
する金融資産

合計

純損益を通じて
公正価値で測定
する金融資産

その他の包括利益を
通じて公正価値で
測定する資本性金融商品

現金及び現金同等物

700,881

700,881

売上債権

897

127,160

128,057

証券事業の金融資産

793

1,888,364

1,889,157

カード事業の貸付金

1,223,195

1,223,195

銀行事業の有価証券

13,423

1

189,737

203,161

銀行事業の貸付金

753,419

753,419

保険事業の有価証券

701

21,102

21,803

デリバティブ資産

19,978

19,978

有価証券

204,539

49,529

7,520

261,588

その他の金融資産

4,979

171,448

176,427

合計

244,609

50,231

5,082,826

5,377,666

 

 

(金融負債)

(単位:百万円)

 

公正価値で測定する金融負債

償却原価で測定
する金融負債

合計

強制的に公正価値で測定される金融負債

純損益を通じて公正
価値で測定する
ものとして指定
された金融負債

仕入債務

202,874

202,874

銀行事業の預金

6,324

1,939,818

1,946,142

証券事業の金融負債

1,790,388

1,790,388

デリバティブ負債

6,918

6,918

社債及び借入金

1,015,781

1,015,781

その他の金融負債

351,779

351,779

合計

6,918

6,324

5,300,640

5,313,882

 

 

 

当第1四半期連結会計期間末(2018年3月31日)

(金融資産)

(単位:百万円)

 

公正価値で測定する金融資産

償却原価で測定
する金融資産

合計

純損益を通じて
公正価値で測定
する金融資産

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品

現金及び現金同等物

734,775

734,775

売上債権

792

104,932

105,724

証券事業の金融資産

869

1,829,575

1,830,444

カード事業の貸付金

1,180,289

1,180,289

銀行事業の有価証券

1,557

183,042

0

13,548

198,147

銀行事業の貸付金

787,223

787,223

保険事業の有価証券

11,882

204,478

66,634

282,994

デリバティブ資産

30,191

30,191

有価証券

201,011

46,528

7,518

255,057

その他の金融資産

4,923

233,317

238,240

合計

251,225

387,520

113,162

4,891,177

5,643,084

 

 

(金融負債)

(単位:百万円)

 

公正価値で測定する金融負債

償却原価で測定
する金融負債

合計

強制的に公正価値で
測定される金融負債

純損益を通じて公正
価値で測定する
ものとして指定
された金融負債

仕入債務

172,230

172,230

銀行事業の預金

2,848

1,937,666

1,940,514

証券事業の金融負債

1,717,176

1,717,176

デリバティブ負債

5,939

5,939

社債及び借入金

1,172,894

1,172,894

その他の金融負債

15,942

339,054

354,996

合計

21,881

2,848

5,339,020

5,363,749

 

 

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品

「2.重要な会計方針」に記載のとおり、当社グループでは当第1四半期連結会計期間より改訂後のIFRS第9号を適用しています。この改訂後の規定の下、公社債等の一部の負債性金融商品は、当社グループの事業モデルが契約上のキャッシュ・フローの回収および当該資産の売却の両方によって達成されることから、当連結会計年度期首において償却原価による測定区分からその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の測定区分に分類変更しました。当該負債性金融商品の契約上のキャッシュ・フローは元本と利息のみです。2018年1月1日時点で簿価が176,679百万円であった銀行事業の有価証券を2018年1月1日時点の公正価値176,693百万円でその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の測定区分に振り替えています。また、2018年1月1日時点で簿価が21,002百万円であった保険事業の有価証券を2018年1月1日時点の公正価値21,351百万円でその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の測定区分に振り替えています。

この他に、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産について、2018年1月1日時点で簿価が11,783百万円であった銀行事業の有価証券を2018年1月1日時点の公正価値11,783百万円でその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の測定区分に振り替えています。

2018年1月1日時点の銀行事業の有価証券および保険事業の有価証券の測定区分は下表のとおりです。

 

(銀行事業の有価証券)

(単位:百万円)

測定区分

帳簿価額

改訂前IFRS第9号

IFRS第9号

改訂前IFRS第9号

IFRS第9号

償却原価

その他の包括利益を通じて公正価値で測定

176,679

176,693

純損益を通じて公正価値で測定

その他の包括利益を通じて公正価値で測定

11,783

11,783

合計

188,462

188,476

 

 

(保険事業の有価証券)

(単位:百万円)

測定区分

帳簿価額

改訂前IFRS第9号

IFRS第9号

改訂前IFRS第9号

IFRS第9号

償却原価

その他の包括利益を通じて公正価値で測定

21,002

21,351

合計

21,002

21,351

 

 

 

10. 金融商品の公正価値

(1) 金融商品の公正価値及び帳簿価額

下記は、当社グループの保有する金融商品の帳簿価額と公正価値の比較を示しています。

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2017年12月31日)

当第1四半期連結会計期間末
(2018年3月31日)

帳簿価額

公正価値

帳簿価額

公正価値

(金融資産)

 

 

 

 

証券事業の金融資産

1,889,157

1,889,157

1,830,444

1,830,444

カード事業の貸付金

1,223,195

1,234,530

1,180,289

1,224,566

銀行事業の有価証券

203,161

203,224

198,147

198,147

銀行事業の貸付金

753,419

758,947

787,223

791,050

保険事業の有価証券

21,803

22,153

282,994

282,994

デリバティブ資産

19,978

19,978

30,191

30,191

有価証券

261,588

261,794

255,057

255,254

その他の金融資産

176,427

176,427

238,240

238,240

合計

4,548,728

4,566,210

4,802,585

4,850,886

(金融負債)

 

 

 

 

銀行事業の預金

1,946,142

1,946,355

1,940,514

1,940,712

証券事業の金融負債

1,790,388

1,790,388

1,717,176

1,717,176

デリバティブ負債

6,918

6,918

5,939

5,939

社債及び借入金

1,015,781

1,017,245

1,172,894

1,175,077

合計

4,759,229

4,760,906

4,836,523

4,838,904

 

 

公正価値の算定方法

・証券事業の金融資産

 証券事業の金融資産は、主に短期間で決済されるものであり、公正価値は帳簿価額に近似していることから、当該帳簿価額を公正価値としています。

・カード事業の貸付金、銀行事業の貸付金

 カード事業の貸付金及び銀行事業の貸付金の公正価値は、一定の期間毎に区分して、将来のキャッシュ・フローを満期までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値によって算定しています。

・銀行事業の有価証券、保険事業の有価証券及び有価証券

 これらのうち、上場株式の公正価値については連結会計期間末日の市場の終値、非上場株式の公正価値については類似業種比較法等、適切な評価技法を用いて算定しています。債券等の公正価値については、売買参考統計値、ブローカーによる提示相場等、利用可能な情報に基づく合理的な評価方法により算定しています。

・その他の金融資産

その他の金融資産は、一定の期間毎に区分して、将来のキャッシュ・フローを満期までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値によって算定しています。

・デリバティブ資産及び負債

 デリバティブ資産及び負債のうち、為替予約については、先物為替相場等に基づき連結会計期間末日の公正価値を算定しています。また、金利スワップの公正価値は、将来のキャッシュ・フローを満期までの期間及び連結会計期間末日の金利スワップの利率により割り引いた現在価値により算定しています。
 なお、金利スワップ契約の取引相手先は高格付けを有する金融機関に限定しており、信用リスクは僅少であるため、公正価値の算定にあたり考慮していません。

・銀行事業の預金

 銀行事業の預金のうち、要求払預金については、連結会計期間末日に要求された場合の支払額(帳簿価額)を公正価値としています。また、定期預金の公正価値は、一定の期間毎に区分して、将来のキャッシュ・フローを満期までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値により算定しています。なお、残存期間が短期間(1年以内)のものは、公正価値は帳簿価額に近似していることから、当該帳簿価額を公正価値としています。

・証券事業の金融負債

 証券事業の金融負債は、主に短期間で決済されるものであり、公正価値は帳簿価額に近似していることから、当該帳簿価額を公正価値としています。

・社債及び借入金

 社債及び借入金のうち満期までの期間が長期のものの公正価値は、一定の期間毎に区分して、将来のキャッシュ・フローを満期までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値により算定しています。

 

なお、その他の金融負債は、主に短期間で決済されるものであり、公正価値は帳簿価額に近似しています。

 

(2) 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類

金融商品のうち、当初認識後に公正価値で測定される金融商品に関して分析を行っています。下記は、公正価値をレベル1からレベル3までの公正価値ヒエラルキーに基づく分類を示しています。

 

<各ヒエラルキーの定義> 

レベル1:同一の資産または負債について活発な市場における(未調整の)公表価格

レベル2:当該資産または負債について直接にまたは間接に観察可能な、レベル1に含まれる公表価格以外のインプットを使用して算定された公正価値

レベル3:観察不能なインプットを含む評価技法によって算定された公正価値

当社グループは、各ヒエラルキー間の振替を、振替を生じさせた事象が発生した各四半期連結会計期間末日において認識しています。

 

連結財政状態計算書において公正価値で測定される資産及び負債に関するヒエラルキー別分類

 

前連結会計年度(2017年12月31日)

(単位:百万円)

 

レベル1

レベル2

レベル3

合計

証券事業の金融資産

793

793

銀行事業の有価証券

13,424

13,424

保険事業の有価証券

701

701

有価証券

6,363

247,706

254,069

その他の金融資産

4,979

4,979

銀行事業の預金

6,324

6,324

デリバティブ資産/負債

△7

13,067

13,060

 

前連結会計年度においてレベル1とレベル2の間の重要な振替はありません。

 

 

当第1四半期連結会計期間末(2018年3月31日)

(単位:百万円)

 

レベル1

レベル2

レベル3

合計

証券事業の金融資産

869

869

銀行事業の有価証券

100,866

83,733

184,599

保険事業の有価証券

67,976

91,541

123,477

282,994

有価証券

9,788

237,751

247,539

その他の金融資産

4,923

4,923

銀行事業の預金

2,848

2,848

デリバティブ資産/負債

△10

24,262

24,252

 

当第1四半期連結会計期間においてレベル1とレベル2の間の重要な振替はありません。

 

(3) レベル3ヒエラルキーの調整表

下記の表は、一つ以上の重要なインプットが観察可能な市場データに基づかないレベル3に分類された金融商品の期首から期末までの残高の増減を示す調整表です。

 

 前第1四半期連結累計期間(自 2017年1月1日 至 2017年3月31日)

(単位:百万円)

 

銀行事業の有価証券

有価証券

その他の金融資産

合計

2017年1月1日

4,423

153,934

1

158,358

利得又は損失

 

 

 

 

  純損益

△43

16,552

16,509

  その他の包括利益

△0

△898

△898

購入

1,761

2,137

3,898

売却

発行

決済

償還

△4,002

△4,002

その他

△6,422

△6,422

レベル3への振替

レベル3からの振替(注)

△430

△430

2017年3月31日

2,139

164,873

1

167,013

 

 

前第1四半期連結累計期間末日に保有する金融商品に係る純損益の合計

△34

16,552

16,518

 

(注)  公正価値の測定に使用する重要なインプットが観察可能となったことによる振替です。

 

前第1四半期連結累計期間(自  2017年1月1日  至  2017年3月31日)の純損益に含まれている利得又は損失は、「売上収益」及び「その他の収益」に含まれています。

 

 

 当第1四半期連結累計期間(自 2018年1月1日 至 2018年3月31日)

(単位:百万円)

 

銀行事業の
有価証券

保険事業の
有価証券

有価証券

その他の
金融資産

合計

2018年1月1日

13,424

247,706

4,979

266,109

分類変更による影響額

61,097

5,015

66,112

利得又は損失

 

 

 

 

 

  純損益

△83

665

56

638

  その他の包括利益

△3

△219

△1,150

△1,372

購入

87,157

2,015

89,172

売却

△492

△2

△494

発行

決済

償還

△77,807

△71

△35

△77,913

その他

△52

△1

△11,448

△112

△11,613

レベル3への振替

レベル3からの振替

新規連結による増加額

119,245

119,245

2018年3月31日

83,733

123,477

237,751

4,923

449,884

 

 

当第1四半期連結累計期間末日に保有する金融商品に係る純損益の合計

△83

665

56

638

 

 

当第1四半期連結累計期間(自  2018年1月1日  至  2018年3月31日)の純損益に含まれている利得及び損失は、「売上収益」及び「その他の収益」に含まれています。

 

非上場株式の公正価値の測定は、所定のルールに従って営業部門から独立した管理部門により行われています。公正価値を測定するにあたり、個々の資産の性質、特徴並びにリスクを最も適切に反映できる評価モデルを決定しています。評価モデルの採用論拠及び評価過程について、リスクの管理部署に報告され、公正価値の評価の方針及び手続に関する適正性が確保されています。

 

銀行事業の有価証券の公正価値の測定は、時価算定事務基準に従いリスク管理部門により行われています。取引金融機関等から提供される価格については、有価証券種別ごとに分類し、それぞれの分類に応じて時価変動に影響を与えうる重要な指標の推移をモニタリングし、価格変動との整合性の確認を行っています。検証内容については、月次でリスク管理委員会・経営会議・取締役会に報告しています。

 

レベル3に分類された銀行事業の有価証券について、インプットがそれぞれ合理的に考えうる代替的な仮定に変更した場合の公正価値の増減は重要ではありません。また、レベル3に分類されたその他の金融商品については、インプットがそれぞれ合理的に考えうる代替的な仮定に変更した場合の重要な公正価値の増減は見込まれていません。

 

 

11.企業結合

当第1四半期連結累計期間(自  2018年1月1日  至  2018年3月31日)

朝日火災海上保険株式会社との企業結合

(1) 企業結合の概要は、以下のとおりです。

① 被取得企業の名称及び事業の内容

被取得企業の名称  朝日火災海上保険株式会社

事業の内容     損害保険事業

② 企業結合を行った理由

当社は生命保険事業を営んでいますが、同社の子会社化により新たに損害保険を事業に含めることで、顧客に対しより幅広い保険商品の提供が可能になります。また、同社が有する既存契約者に対して当社のサービスを提供することは、新たな会員獲得と当社エコシステムの更なる拡大に繋がります。加えて、当社はECやFinTechなどインターネットを通じた多種多様な事業を営んでいますが、これらの事業を通じて提供するサービス・商品に伴う付随的なリスクに対する損害保険の提供により、当社の顧客に対して商品・サービスをより一層安心かつ快適な形で提供できる、といったシナジー効果の発揮も期待できます。以上の理由により同社を子会社化しました。

③ 企業結合日      2018年3月30日

④ 企業結合の法的形式  株式の取得

⑤ 結合後企業の名称   結合後企業の名称に変更はありません。

⑥ 取得した議決権比率  99.3%

⑦ 取得企業を決定するに至った根拠

当社が現金を対価として株式を取得したことによります。

 

(2) 被取得企業の取得対価及びその内訳 

(単位:百万円)

取得の対価:

 

   現金

44,685

取得対価の合計

44,685

 

 

(3) 取得に直接要した費用は94百万円であり、「営業費用」にて費用処理しています。

 

(4) 企業結合日に受け入れた資産及び負債の額は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

公正価値

資産の部

 

 現金及び現金同等物

47,545

 保険事業の有価証券

263,063

 その他

81,104

 資産合計

391,712

負債の部

 

 保険契約準備金

322,004

 その他

24,767

 負債合計

346,771

純資産

44,941

 

 

(5) 非支配持分 

 企業結合日に認識した非支配持分は313百万円です。企業結合日における被取得企業の公正価値で測定した純資産に、支配獲得日時点の企業結合後の非支配持分比率(0.7%)を乗じて測定しています。

 

(6) 発生したのれんの金額及び発生原因は、以下のとおりです。

① 発生したのれんの金額 57百万円

 ※なお、のれんの金額は取得原価の配分が完了していないため、暫定的に算定された金額です。

② 発生原因       今後の事業展開によって期待される将来の超過収益力の合理的な見積りにより発生したものです。

 

(7) 企業結合が期首に行われたと仮定した場合の当社グループの売上収益及び当期利益に与える影響は軽微なため、記載を省略しています。

 

12. 後発事象

  該当事項はありません。

 

2 【その他】

当社は、2018年2月13日開催の取締役会において、剰余金の配当を決議しています。配当金の総額及び1株当たりの金額は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 8. 配当金」に記載のとおりです。