【要約四半期連結財務諸表注記】
1. 一般的事項
楽天グループ株式会社(以下「当社」)は、日本に所在する企業です。当社及び連結子会社(以下「当社グループ」)の事業の内容及び主要な活動は、注記4. セグメント情報をご参照ください。
当社グループの要約四半期連結財務諸表は、IAS第34号「期中財務報告」に準拠して作成しています。当社は、「四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(平成19年内閣府令第64号)第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たしているため、同第93条の規定を適用しています。なお、年次連結財務諸表で求められている全ての情報が含まれていないため、2022年12月31日に終了した連結会計年度の連結財務諸表と併せて利用されるべきものです。
本要約四半期連結財務諸表は、2023年5月12日の取締役会によって承認されています。
当第1四半期連結累計期間(自 2023年1月1日 至 2023年3月31日)
本要約四半期連結財務諸表における連結範囲及び持分法適用範囲は、2022年12月31日に終了した連結会計年度に係る連結財務諸表から重要な変更はありません。
2. 重要性がある会計方針
当社グループが本要約四半期連結財務諸表において適用する重要性がある会計方針は、以下を除き、前連結会計年度に係る連結財務諸表において適用した会計方針と同一です。なお、当第1四半期連結累計期間の法人所得税費用は、見積平均年次実効税率をもとに算定しています。
IFRS第17号「保険契約」の適用
当社グループは、当第1四半期連結累計期間より以下の基準を適用しています。
基準移行日である前連結会計年度期首時点にてIFRS第17号「保険契約」(以下「IFRS第17号」)を適用し、前連結会計年度の期首時点で修正再表示しています。
・保険契約
当社グループにおいて、重要な保険リスクを引き受ける契約を保険契約として分類しています。保険契約は測定の目的上、保険契約グループとして集計し、保険契約グループは保険契約のポートフォリオを識別することによって決定しています。各ポートフォリオは、類似したリスクに晒されていて一括して管理されている複数の契約で構成され、各ポートフォリオに分割し、契約の収益性に基づき3つのグループに分割しています。
– 当初認識時に不利である契約のグループ
– 当初認識時において、その後に不利となる可能性が大きくない契約のグループ
– ポートフォリオの中の残りの契約
当社グループが発行した保険契約は、次のうち最も早い時点から認識しています。
– カバー期間(例:保険契約の境界線内の保険料に関して、当社グループがサービスを提供する期間)の開始時
– 保険契約者からの初回支払期限が到来した時、又は契約上の支払期限がない場合は、保険契約者から初回支払を受領した時
– 事実及び状況が、契約が不利であることを示唆している時
当社グループが保険契約者に保険料の支払を強制できる報告期間中、又は当社グループがサービス(保険カバー及び投資サービスを含む)を提供する実質的な義務を有している報告期間中に存在する実質的な権利及び義務から生じるキャッシュ・フローは、契約の境界線内にあります。
保険契約の境界線内のキャッシュ・フローは、契約の履行に直接関連するキャッシュ・フロー(当社グループが金額又は時期に対する裁量を有しているキャッシュ・フローを含む)です。これには、保険契約者に対する(又は保険契約者のための)支払、保険獲得キャッシュ・フロー、保険契約を履行する際に発生するその他のコストが含まれます。
当初認識時に、当社グループは保険契約グループを、(a)履行キャッシュ・フロー(見積将来キャッシュ・フロー(貨幣の時間価値及び関連する金融リスクを反映するように調整)、非金融リスクに係るリスク調整で構成される)、及び(b)契約上のサービス・マージン(以下「CSM」)の合計額で測定しています。保険契約グループの履行キャッシュ・フローは、当社グループの不履行リスクを反映していません。
保険契約グループの非金融リスクに係るリスク調整は、他の見積りとは別に決定されるものであり、キャッシュ・フローの金額及び時期に関する非金融リスクから生じる不確実性の負担に対して要求する対価です。
保険契約グループのCSMは、当社グループがその契約に基づきサービスを提供するにつれて認識することとなる未稼得利益を表しています。保険契約グループの当初認識時に、(a)履行キャッシュ・フロー、(b)その日に生じたキャッシュ・フロー、及び(c)当該グループに係るキャッシュ・フローに対して以前認識した資産又は負債の認識の中止から生じた金額(における保険獲得キャッシュ・フローに対する資産を含む)の合計が、正味のインフローである場合、当該グループは不利な契約ではありません。この場合、CSMはその正味のインフローと同額で正負が逆の金額として測定します。その結果、当初認識時に発生する損益はありません。
各報告日現在の保険契約グループの帳簿価額は、残存カバーに係る負債と発生保険金に係る負債の合計となります。
残存カバーに係る負債は、①将来の期間において契約に基づき提供されることとなるサービスに係る履行キャッシュ・フロー、及び②報告日の残存CSMで構成されます。
発生保険金に係る負債は既発生未報告の保険金を含む、未払の発生保険金及び費用に係る履行キャッシュ・フローを含んでいます。
投資要素を除く保険収益及び保険サービス費用は、以下のとおり認識しています。
当社グループは、履行義務を充足するにつれて(すなわち、保険契約グループに基づいてサービスを提供するにつれて)保険収益を認識しています。
各期間において提供したサービスに係る保険収益は、当社グループが対価を受け取ることを見込むサービスに関連する残存カバーに係る負債の変動の合計を表し、以下の項目で構成されています。
– 提供したカバー単位を基に測定したCSMの解放
– 現在のサービスに関連する、非金融リスクに係るリスク調整の変動
– 当年度に生じた保険金請求及びその他の保険サービス費用(当期首に見込んでいた金額で測定)。これには、保険契約グループの当初認識日における保険獲得キャッシュ・フロー以外のキャッシュ・フローに対する資産の認識の中止により発生した金額が含まれており、この金額は、その認識を中止した日に保険収益及び保険サービス費用として認識しています。
– 保険グループに対する現在又は過去のサービスについて受け取った保険料の実績調整及び発生した保険契約者の税金費用に係る金額を含むその他の金額
また、当社グループは、保険料のうちの保険獲得キャッシュ・フローの回収に関連する部分を、時の経過に基づいて規則的な方法で各期間に配分しています。当社グループは、関連する保険契約グループの当初認識時に決定した割引率に基づき発生した利息を調整した配分金額を保険収益として認識し、同額を保険サービス費用として認識しています。
当社グループは、不利な保険契約グループの残存カバーに係る負債の損失要素を設定しています。この損失要素は、その後、不利な契約に係る損失の戻入れとして純損益に表示され、保険収益の発生時に保険収益から除外される履行キャッシュ・フローの金額を決定するものです。履行キャッシュ・フローが発生する場合は、損失要素と、損失要素を除く残存カバーに係る負債とに規則的な方法で配分しています。
保険金融収益又は費用については、予想される金融収益又は費用の合計額を保険契約グループの存続期間にわたって規則的に配分して算定した金額を純損益に含め、契約グループの帳簿価額と規則的配分を適用する際に測定される金額との差額はその他の包括利益として計上しています。
当社グループは、損害保険事業にて発行した保険契約グループについては完全遡及アプローチを適用し、IFRS第17号が過去から適用されていたかのように識別し、認識し測定しています。
生命保険事業にて発行した保険契約グループについては完全遡及アプローチを2021年1月1日から2021年12月31日の新規契約分に適用し、2020年12月31日までの期間においては、修正遡及アプローチを適用し移行日(2022年1月1日)現在の契約グループの識別、認識及び測定しています。2020年12月31日までに発生した新規契約分については、必要な情報が収集されず(又は十分な粒度で収集されず)、システム移行、データ保持要件又はその他の理由で入手できなかったこと及び過年度における当社グループの経営者の意図についての仮定、又は事後的判断を用いずには行えなかった重要な会計上の見積りが不可能であるため、保険契約への完全遡及アプローチの適用は実務上不可能とみなしました。
修正遡及アプローチの目的は、過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報を用いて、可能な限り遡及適用に最も近い結果を得ることにあります。当社グループは、IFRS第17号を遡及適用するための合理的かつ裏付けのある情報を有していない範囲でのみ、修正を行っています。
当社グループは、一部の契約グループに対して以下の修正を行っています。
– 2020年12月31日までの間に発行、開始又は取得した契約グループの場合、当初認識時の将来キャッシュ・フローは、当該日以前に発生したことが判明しているキャッシュ・フローを修正することによって見積っています。
– 一部の契約グループの当初認識時の非金融リスクに係るリスク調整は、2020年12月31日現在の金額を2020年12月31日以前の予想されるリスクの解放額で修正することによって算定しています。予想されるリスクの解放額は、当社グループが2020年12月31日に発行した類似の契約についてのリスクの解放を参照することによって算定しています。
– 2020年12月31日以前に純損益で認識したCSMの金額は、当初認識時のカバー単位と2020年12月31日現在の残存カバー単位とを比較することによって算定しています。
なお、当社グループは、IFRS第17号をその後の期中財務諸表及び連結会計年度において適用する際に、過去の期中財務諸表において行った会計上の見積りの取扱いを変更しています。
当社グループは、IFRS第17号の経過措置を適用しており、IFRS第17号の適用による各財務諸表項目及び1株当たり利益への影響を開示していません。IFRS第17号の適用による2022年1月1日現在の要約四半期連結財務諸表への影響は、要約四半期連結持分変動計算書に表示しています。
表示方法の変更
(要約四半期連結包括利益計算書関係)
当第1四半期連結累計期間において、表示の明瞭性を高める観点から、要約四半期連結包括利益計算書において表示方法の変更を行っています。
表示方法の変更内容及び当該変更を反映させるため連結財務諸表の組替を行った結果による要約四半期連結包括利益計算書における影響は以下のとおりです。
前第1四半期連結累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
(要約四半期連結持分変動計算書関係)
当第1四半期連結累計期間において、表示の明瞭性を高める観点から、要約四半期連結持分変動計算書において、以下の表示方法の変更を行っています。
「その他の資本の構成要素」の内訳項目の表示を省略し、「その他の資本の構成要素」として総額で表示しています。「所有者との取引額等合計」の内訳として記載していた、「所有者による拠出及び所有者への分配合計」及び「子会社に対する所有持分の変動額合計」の記載は省略しています。
「ストック・オプション行使に伴う新株の発行」及び「ストック・オプション行使に伴う自己株式の処分」を集約して、「新株予約権の行使」として表示しています。
「新株予約権の発行」及び「新株予約権の失効」を集約して、「株式報酬費用」として表示しています。
「所有者による拠出及び所有者への分配」及び「子会社に対する所有持分の変動額」の内訳項目として各々表示していた「その他」を集約して、「所有者との取引額等」の内訳項目の「その他」として表示しています。
この表示方法の変更を反映させるため、前第1四半期連結累計期間の連結財務諸表の組替を行っています。この結果による、前第1四半期連結累計期間の要約四半期連結持分変動計算書の影響は以下のとおりです。
前第1四半期連結累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
(要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書関係)
前第1四半期連結累計期間において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「短期借入金の純増減額(△は減少)」に含めていた「銀行事業の短期借入金の純増減額(△は減少)」及び「長期借入れによる収入」に含めていた「銀行事業の長期借入れによる収入」は、表示の明瞭性を高める観点から、前第2四半期連結会計期間よりそれぞれ独立掲記しています。また、前第1四半期連結累計期間において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「短期借入金の純増減額(△は減少)」に含めていた「証券事業の短期借入金の純増減額(△は減少)」及び「カード事業の短期借入金の純増減額(△は減少)」、「長期借入れによる収入」に含めていた「カード事業の長期借入れによる収入」並びに「長期借入金の返済による支出」に含めていた「カード事業の長期借入金の返済による支出」は、表示の明瞭性を高める観点から、前第3四半期連結会計期間よりそれぞれ独立掲記しています。
これらの表示方法の変更を反映させるため、前第1四半期連結累計期間の要約四半期連結財務諸表の組替を行っています。
この結果、前第1四半期連結累計期間の要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書において、「短期借入金の純増減額(△は減少)」に表示していた96,800百万円は、「カード事業の短期借入金の純増減額(△は減少)」△11,700百万円、「銀行事業の短期借入金の純増減額(△は減少)」156,500百万円、「証券事業の短期借入金の純増減額(△は減少)」△48,000百万円として組み替えています。「長期借入れによる収入」に表示していた464,577百万円は、「長期借入れによる収入」41,400百万円、「カード事業の長期借入れによる収入」73,977百万円、「銀行事業の長期借入れによる収入」349,200百万円として組み替えています。「長期借入金の返済による支出」に表示していた△61,825百万円は、「長期借入金の返済による支出」△22,553百万円及び「カード事業の長期借入金の返済による支出」△39,272百万円として組み替えています。
前第1四半期連結累計期間において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「利息の支払額」は、金額的重要性が増したため、当第1四半期連結累計期間より独立掲記しています。この表示方法の変更を反映させるため、前第1四半期連結累計期間の要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書の組替を行っています。
この結果、前第1四半期連結累計期間の連結キャッシュ・フロー計算書において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に表示していた△2,173百万円は、「利息の支払額」△2,775百万円、「その他」602百万円として組み替えています。
3. 重要な会計上の見積り及び判断
IFRSに準拠した要約四半期連結財務諸表の作成に当たって、一部の重要な事項について会計上の見積りを行う必要があります。また、当社グループの会計方針を適用する過程において、経営者が自ら判断を行うことが求められています。会計上の見積りの結果は、その性質上、関連する実際の結果と異なる場合があります。
会計上の見積り及び仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの変更による影響は、見積りが変更された会計期間及び将来の会計期間において認識されます。
当第1四半期連結累計期間に係る要約四半期連結財務諸表の金額に重要な影響を与える見積り及び判断は、原則として前連結会計年度に係る連結財務諸表と同様です。
4. セグメント情報
当社グループは、インターネットサービス、フィンテック及びモバイルという3つの事業を基軸としたグローバル イノベーション カンパニーであることから、「インターネットサービス」、「フィンテック」及び「モバイル」の3つを報告セグメントとしています。
これらのセグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっています。
「インターネットサービス」セグメントは、インターネット・ショッピングモール『楽天市場』をはじめとする各種ECサイト、オンライン・キャッシュバック・サイト、旅行予約サイト、ポータルサイト、デジタルコンテンツサイト等の運営、メッセージングサービスの提供や、これらのサイトにおける広告等の販売、プロスポーツの運営等を行う事業により構成されています。
「フィンテック」セグメントは、クレジットカード関連サービス、インターネットを介した銀行及び証券サービス、暗号資産(仮想通貨)の媒介、生命保険サービス、損害保険サービス、電子マネーサービスの提供等を行う事業により構成されています。
「モバイル」セグメントは、通信サービス及び通信技術の提供並びに電力供給サービスの運営等を行う事業により構成されています。
なお、当第1四半期連結会計期間より、従前モバイルセグメントに含まれていたメディア&エンターテインメント部門に属する子会社及び事業について、楽天エコシステムの拡大及びシナジー効果を高めること等を目的に、インターネットサービスセグメントに移管しています。これらの変更により、前第1四半期連結累計期間のインターネットサービスセグメント及びモバイルセグメントに係る売上収益及びセグメント損益を修正再表示しています。
また、注記2.重要性がある会計方針に記載のとおり、当第1四半期連結会計期間の期首よりIFRS第17号を適用し、基準移行日である前連結会計年度期首時点に基準変更による累積的影響額を反映しています。これにより、前第1四半期連結累計期間のフィンテックセグメントに係る数値を修正再表示しています。
報告されている事業セグメントの会計処理の方法はIFRSに基づいており、事業セグメントの売上収益及び損益は一部の連結子会社を除き連結修正を考慮していない内部取引消去前の金額です。経営者が意思決定する際に使用する社内指標は、IFRSに基づく営業利益に当社グループが定める非経常的な項目やその他の調整項目を調整したNon-GAAP営業利益ベースです。
経営者は、Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当社グループの恒常的な経営成績や将来見通しを理解する上で有益な情報を提供できると判断しています。なお、非経常的な項目とは、将来見通し作成の観点から一定のルールに基づき除外すべきと当社グループが判断する一過性の利益や損失のことです。その他の調整項目とは、適用する基準等により差異が生じ易く企業間の比較可能性が低い、株式報酬費用や子会社取得時に認識した無形資産の償却費等のことです。
また、当社グループは、最高経営意思決定者が使用する事業セグメントへ、資産及び負債を配分していません。
前第2四半期連結会計期間より、本社管理部門と事業部門におけるポイント費用の集計方法を変更し、遡及適用しています。この変更に伴い、遡及適用前と比較して前第1四半期連結累計期間のインターネットサービスセグメントに係るセグメント利益が985百万円減少しています。なお、連結上の売上収益、Non-GAAP営業損失、営業損失に与える影響はありません。
前第1四半期連結累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
当第1四半期連結累計期間(自 2023年1月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 当第1四半期連結会計期間より、従前モバイルセグメントに含まれていたメディア&エンターテインメント部門に属する子会社及び事業をインターネットサービスセグメントに移管しています。これらの変更により、前第1四半期連結累計期間のインターネットサービスセグメントに係る売上収益は3,735百万円増加、セグメント利益は2,726百万円減少し、モバイルセグメントに係る売上収益及びセグメント損失は同額減少しています。
セグメントに係る売上収益から連結上の売上収益への調整は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
セグメント損益から税引前四半期損失(△)への調整は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注) 前第1四半期連結累計期間に計上された非経常的な項目8,614百万円は、楽天ポイントの規約等の変更によるポイント引当金の増加に伴う費用です。また、当第1四半期連結累計期間に計上された非経常的な項目には、前連結会計年度に発覚した子会社の元従業員及び取引先の共謀による不正行為に係る弁護士費用等、外部の専門家に対する報酬等が含まれています。
5. 社債
当第1四半期連結累計期間において、当社のドル建無担保社債450百万米ドル(利率10.25%、償還期限2024年11月30日)及び第22回無担保社債250,000百万円(利率3.30%、償還期限2025年2月10日)を発行しています。
6. その他の金融負債
その他の金融負債にはLyft, Inc.の株式を用いた株式先渡売買契約による預り保証金が含まれており、詳細は以下のとおりです。
Lyft, Inc.株式先渡売買契約
当社は2020年第3四半期連結会計期間において連結子会社であるLiberty Holdco Ltd.を通じて、当社が保有する
Lyft, Inc.の株式31,395,679株全てを活用した先渡売買契約につき、金融機関との間で基礎となる契約を締結しました。2020年第4四半期連結会計期間において当該取引を実行した結果、714百万米ドルの資金を調達しました。5年の契約期間満了時には、現金又はLyft, Inc.の株式で決済することをLiberty Holdco Ltd.が選択できます。当社はLyft,Inc.の株式をLiberty Holdco Ltd.に貸与し、これに関する預り金としてLiberty Holdco Ltd.から当該資金の差入れを受けています。なお、上記資金調達に加え、キャップとフロアーの設定されているカラー取引を締結し、Lyft, Inc.に対する株式投資の株価変動によるリスクの低減を行っています。
また、2021年第2四半期連結会計期間において、当初契約時からLyft, Inc.の株価が上昇したため、カラー契約より生じるデリバティブの公正価値変動リスクに備えるために、カラー契約の一部の想定元本に係るキャップとフロアーの上限及び下限の見直しを行い、契約上の条件変更を行っています。

なお、当第1四半期連結会計期間末において、Lyft, Inc.の株式を使用した資金調達に係る負債を償却原価で測定する負債として、その他の金融負債に145,337百万円(前連結会計年度末は143,210百万円)、Lyft, Inc.の株式に係るカラー契約をデリバティブ資産に97,590百万円(前連結会計年度末は88,189百万円)計上しています。
また、上記一連の取引は資金調達に係る取引であるため、Lyft, Inc.の株式の公正価値評価差額、Lyft, Inc.の株式に係るカラー契約より生じるデリバティブの公正価値評価差額、Lyft, Inc.の株式を使用した資金調達に係る負債より生じた償却原価費用及び為替換算差額は金融収益又は金融費用に計上されます。詳細は、注記13. 金融収益及び金融費用をご参照ください。
7. 資本金及びその他の資本項目
その他の資本性金融商品
当社は、資金調達手段の多様化、投資家層の拡大、財務基盤の一層の充実化等を目的として、2021年第2四半期連結会計期間において、米ドル建ノンコール5年永久劣後特約付社債(利払繰延条項付)、ユーロ建ノンコール6年永久劣後特約付社債(利払繰延条項付)及び米ドル建ノンコール10年永久劣後特約付社債(利払繰延条項付)(以下あわせて「本社債」)を発行しました。
本社債は、償還期限の定めがなく当社の裁量のみで償還が可能であること、また、利息支払の任意繰延が可能であり、支払義務がないこと等により、IFRSにおいて、資本性金融商品に分類されます。
なお、前第1四半期連結会計期間末及び当第1四半期連結会計期間末において、支払が確定していないためその他の資本性金融商品の所有者に対する分配として認識していない経過利息の金額は、それぞれ10,786百万円及び11,652百万円です。
また、本社債の元本及び利息について、米ドル、ユーロと日本円の通貨スワップ契約を締結しています。当該通貨スワップは、その他の資本性金融商品の所有者に対する分配額及び当社の裁量により将来償還される場合の現金支出額を固定する効果を有しています。
8. 売上収益
前第1四半期連結累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1 グループ会社間の内部取引控除後の金額を表示しています。
2 当第1四半期連結会計期間より、従前モバイルセグメントに含まれていたメディア&エンターテインメント部門に属する子会社及び事業をインターネットサービスセグメントに移管しています。これらの変更により、前第1四半期連結累計期間のインターネットサービスセグメントの「その他」及び「合計」の金額はそれぞれ3,101百万円増加し、モバイルセグメントの「その他」及び「合計」の金額は同額減少しています。
3 注記2. 重要性がある会計方針に記載のとおり、当第1四半期連結会計期間の期首よりIFRS第17号を適用し、基準移行日である前連結会計年度期首時点に基準変更による累積的影響額を反映しています。これにより、前第1四半期連結累計期間のフィンテックセグメントの「その他」及び「合計」の金額を修正再表示しています。
当第1四半期連結累計期間(自 2023年1月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1 グループ会社間の内部取引控除後の金額を表示しています。
2 IAS第20号「政府補助金の会計処理及び政府援助の開示」に基づく政府補助金を、売上収益に含めて表示しています。
当社グループは、インターネットサービス、フィンテック及びモバイルを有するグローバル イノベーション カンパニーであり、EC事業を中心に複数のビジネスを行っています。これらのビジネスから生じる収益は顧客との契約に従い計上しており、変動対価等を含む売上収益の額に重要性はありません。また、約束した対価の金額に重要な金融要素は含まれていません。
インターネットサービス
インターネットサービスセグメントにおいては、『楽天市場』、『楽天トラベル』、『Rakuten 24』、『Rakuten Rewards』、『楽天ブックス』等のサービスを提供し、主な収益を下記のとおり認識しています。
楽天市場及び楽天トラベル
マーケットプレイス型ECサービスである『楽天市場』や、旅行予約サービスである『楽天トラベル』等においては、取引の場を顧客に提供することをその基本的な性格としています。当社グループは、これらのサービスの運営にあたり、出店者・旅行関連事業者への出店サービス及びシステム利用に関するサービス、当社グループを通じた販売拡大のための広告関連サービス、出店者・旅行関連事業者と消費者の決済に関する決済代行サービス等を提供しています。また、これらのサービスは諸規約に基づき、サービス内容や当事者間の権利と義務が定められており、サービスの内容の区分可能性や顧客への移転パターンに基づき、主な履行義務を下記のとおりに識別して、収益を認識しています。
『楽天市場』への出店サービスについて、当社グループは規約に基づき出店者に対し契約期間に渡り、当社グループのマーケットプレイス型ECウェブサイトへの出店サービス及び出店コンサルティングサービス等を提供する義務を負っています。当該履行義務は、契約期間に渡り時の経過につれて充足されるものであり、収益は当該履行義務が充足される契約期間において、出店形態別に定められた金額に基づき、各月の収益として計上しています。なお、取引の対価は3ヶ月、半年又は1年分を履行義務の充足前である契約時に前受けする形で受領しています。
システム利用に関するサービスについて、当社グループは規約に基づき、出店者・旅行関連事業者に対して出店者・旅行関連事業者と主として楽天会員との間での個々の取引の成立に関するサービスの提供を行う義務を負っています。当該履行義務は、出店者・旅行関連事業者と主として楽天会員との個々の取引の成立時点で充足されるものであり、当該履行義務の充足時点で、流通総額(出店者・旅行関連事業者の月間売上高)にサービス別・プラン別・流通総額の規模別に定められている料率を乗じた金額にて収益を計上しています。当該金額は、履行義務の充足時点である取引成立時点から概ね3ヶ月以内に支払を受けています。
広告関連サービスについて、当社グループは広告規約に基づき、出店者・旅行関連事業者に対し期間保証型等の広告関連サービスを提供しており、契約で定められた期間に渡り、広告を掲示する義務を負っています。当該履行義務は時の経過につれて充足されるため、当該契約期間に応じて期間均等額で収益を計上しています。広告料金の支払は、原則として広告掲載開始日が属する月の翌々月末までに受領しています。
決済代行サービスについて、当社グループは、カード決済規約に基づき、楽天グループのサービスを利用する消費者と出店者・旅行関連事業者との間での決済代行サービスを提供しています。当該サービスにおいては、クレジットカード等による取引代金決済のための取引承認、代金決済情報やキャンセル等のデータを送受信・処理する義務を負っています。当該サービスについては、主に消費者のカード利用取引が生じた時点が履行義務の充足時点となると判断しており、同時点で手数料収益を計上しています。当該手数料の支払は、履行義務の充足後、支払区分に基づいた請求締切日から1ヶ月半以内に受領しています。
Rakuten 24、楽天ブックス
インターネットサービスのうち、当社グループが主に楽天会員に対して商品を提供するインターネット通販サイト『Rakuten 24』、『楽天ブックス』等のサービスにおいては、当社グループが売買契約の当事者となります。これらの直販型の取引においては顧客に商品が到着した時点で収益を計上しています。また、履行義務の充足時期である商品到着後、概ね2ヶ月以内に支払を受けています。なお、楽天ブックスのうち、国内における書籍(和書)販売については、再販売価格維持制度を考慮すると代理人取引としての性質が強いと判断されるため、収益を関連する原価と相殺の上、純額にて計上しています。
Rakuten Rewards
『Rakuten Rewards』においては、Rakuten Rewards会員に対するキャッシュバックを通じ、Rakuten Rewards会員による小売業者(顧客)のウェブサイトでの購入を促進するサービス(以下「キャッシュバック・サービス」)、ウェブサイトにおける広告掲示、個人向けターゲティングメールサービス等を提供しています。主なサービスであるキャッシュバック・サービスに関しては、契約に基づきRakuten Rewards会員による小売業者のウェブサイトでの購入を促進する義務を負っており、当該履行義務はRakuten Rewards会員による購入時点が履行義務の充足時点となると判断しています。Rakuten Rewards会員の購入を確認した時点で購入金額に一定の料率を乗じた金額を手数料として収益計上しており、同時にRakuten Rewards会員に対するキャッシュバック費用を原価として計上しています。当該サービスの提供により生じる収益及び費用は、『Rakuten Rewards』が顧客及びRakuten Rewards会員とのそれぞれに対して価格設定を含む取引の裁量権を有していることから総額にて計上しており、手数料は履行義務の充足時点である注文確定月の月末から概ね3ヶ月以内に支払を受けています。
フィンテック
フィンテックセグメントにおいては、『楽天カード』、『楽天証券』、『楽天銀行』等の金融サービスを提供し、主な収益を下記のとおり認識しています。
楽天カード
『楽天カード』においては、主としてクレジットカード関連サービスを提供しています。主にクレジットカード利用者と加盟店間の資金決済を通じて得られる加盟店手数料、クレジットカード利用者から得られるリボルビング払い手数料、分割払い手数料及びキャッシング手数料を得ています。加盟店手数料に関しては、カード会員のショッピング取引後、加盟店から楽天カード株式会社へ売上データが送信されたタイミングにおいて、決済サービスの提供という履行義務が充足されるため、同時点でクレジットカードの決済金額に一定の料率を乗じた手数料収益を計上しています。また、カード決済金額の1%分の通常ポイントをカード会員に付与しており、これらのポイント費用は加盟店手数料から控除しています。楽天カード株式会社はカード会員から基本的に1ヶ月に1回所定の日にカード利用代金の回収を行うため、履行義務充足後、概ね2ヶ月以内に実質的に支払を受けることとなります。リボルビング払い手数料、分割払い手数料及びキャッシング手数料に関しては、各残高に対してそれぞれ分割支払回数等に応じた一定の料率を乗じた利息収益を、IFRS第9号「金融商品」(以下「IFRS第9号」)に従いその利息の属する期間に認識しています。
楽天証券
『楽天証券』においては、金融商品取引業務とその他の付随業務を提供し、これら取引に付随して発生する手数料やトレーディング損益、利息等を収益の源泉としています。金融商品取引業務には、国内株式取引に加え、外国株式取引、投資信託の販売等、様々な取引が存在し、それぞれの手数料体系は異なっています。現物株式に関する委託取引、信用取引及び投資信託の販売取引等に関連して発生する手数料に関しては、約定日等の取引成立時において履行義務が充足されるため、同時点において手数料収益を計上しています。現物株式取引から生じる手数料については、原則として履行義務の充足後2営業日以内に、信用取引及び先物取引から生じる手数料は建玉の決済が行われる半年から概ね1年以内に受領しています。また、IFRS第9号に従い、外国為替証拠金取引については、公正価値で測定された利得及び損失が純額で売上収益に計上され、国内株式信用取引の建玉に対する金利収益については、その利息の属する期間に収益を認識しています。
楽天銀行
『楽天銀行』においては、インターネットを通じた銀行業務(預金、貸出、為替)及びその他様々なサービスを提供しています。貸出については、個人向けローンである「楽天銀行スーパーローン」及び住宅ローンである「楽天銀行住宅ローン(金利選択型)」等を取り扱っており、貸出金利息収入を得ています。また、資金運用から生じる有価証券利息等の利息収入も得ています。貸出金利息や有価証券利息等の資金運用収益は、IFRS第9号に従い、その利息の属する期間に収益を認識しています。為替手数料等については、取引が行われた時点で履行義務が充足されるため、同時点において手数料収益を認識しています。なお、為替手数料等に関する支払は同日に受領しています。
モバイル
モバイルセグメントにおいては、『楽天モバイル』、『楽天エナジー』等のサービスを提供し、主な収益を下記のとおり認識しています。
楽天モバイル
『楽天モバイル』は、移動体通信事業者(MNO)及び仮想移動体通信事業者(MVNO)として、主に音声通話・データ通信サービス(以下「通話・通信サービス」)の提供と、携帯端末の販売を行っています。通話・通信サービスについては、契約に基づき、契約者に常時利用可能な通話・通信サービス回線を提供し、当該回線を利用した通話・通信サービスを提供することを履行義務として識別しています。また、携帯端末の販売については、携帯端末を引き渡すことを履行義務として識別しています。なお、複数のサービスをセットで提供する場合には、契約者から受領する対価をそれぞれの履行義務に対して独立販売価格で案分しています。常時利用可能な回線を維持する履行義務については時の経過に基づき、通話・通信サービスの提供の履行義務については回線の利用に応じて充足されると判断しており、したがって、回線の提供については契約期間に渡って収益を計上し、通話・通信サービスの提供については回線の利用状況に応じた回線使用料を各月の収益として計上しています。携帯端末の販売については契約者に端末を引き渡し、回線が開通した時点で履行義務が充足されると判断しており、当該時点にて関連する収益を計上しています。いずれの履行義務に対する支払も、請求日から概ね2ヶ月以内に受領しています。
楽天エナジー
『楽天エナジー』においては、電気事業法に基づく小売電気事業者として、「楽天でんき」の運営を行っており、契約に基づき、顧客である契約者に電気を販売する履行義務を負っています。当該履行義務は調達した電気を一般送配電事業者等を介し顧客へ供給した時点で充足されると判断しており、したがって、顧客の電力の利用状況に応じた電力使用料を各月の収益として計上しています。主に使用電力量にプランごとに設定されている地域別の単価を乗じた金額を、月ごとに契約者に請求しており、当該支払は請求日から概ね2ヶ月以内に受領しています。なお、再生可能エネルギーの固定価格買取制度に基づき顧客から徴収し費用負担調整機関へ納付する再生可能エネルギー発電促進賦課金については、売上、売上原価の双方から除外しています。
なお、日本政府によるコロナ禍における「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」に基づく施策である「電気・ガス価格激変緩和対策事業」(2023年1月より発動)により受領する補助金について、IAS第20号「政府補助金の会計処理及び政府援助の開示」に基づき会計処理を行い、売上収益に含めて表示しています。また、受領する当該補助金は、事業の趣旨に従い、適切に全額小売価格に反映させています。
当社グループは、顧客との契約獲得のための増分コスト及び契約に直接関連する履行コストのうち、回収可能であると見込まれる部分について資産(以下「契約コストから認識した資産」)として認識しており、要約四半期連結財政状態計算書上は「その他の資産」に計上しています。契約獲得のための増分コストとは、顧客との契約を獲得するために発生したコストで、当該契約を獲得しなければ発生しなかったであろうものです。
当社グループにおける契約コストから認識した資産は、主に『楽天カード』と『楽天モバイル』において計上されており、計上時及び四半期ごとに回収可能性の検討を行っています。
回収可能性の検討に用いる見積り及び仮定は、前提とした状況が変化すれば、契約コストから認識した資産に関する減損損失を損益に認識することにより、契約コストから認識した資産の金額に重要な影響を及ぼす可能性があるため、当社グループでは、当該見積りは重要なものであると判断しています。
楽天カード
資産計上されている契約獲得のための増分コストは、主に顧客を獲得するために発生した入会関連費用です。また、契約に直接関連する履行コストは、主にカードの作成に関する費用です。資産計上された当該入会関連費用は新規入会者に付与した楽天ポイントに関するコストであり、契約を獲得しなければ発生しなかった増分コストです。なお、当該費用を資産計上する際には、カードの有効稼働会員割合等を加味した上で、回収が見込まれる金額のみを資産として認識しています。
当該資産については、会員のカード利用による決済サービスの提供という履行義務が充足されるカード会員の見積契約期間に応じた5年間から10年間の均等償却を行っています。
回収可能性の検討に当たっては、当該資産の帳簿価額が、カード会員との契約が継続すると見込まれる期間に渡り関連するクレジットカード関連サービスと交換に当社グループが受け取ると見込んでいる対価の残りの金額から、当該サービスの提供に直接関連し、まだ費用として認識されていないコストを差し引いた金額を超過しているかどうかの判断を行っています。
楽天モバイル
資産計上されている契約獲得のための増分コストは、主に代理店手数料及びアフィリエイトプログラムに関する費用です。また、契約に直接関連する履行コストは端末・SIMの発送に関する費用及びインターネット回線のセットアップ費用です。資産計上された代理店手数料及びアフィリエイトプログラムに関する費用は、顧客の獲得に応じて支払う手数料であり、契約を獲得しなければ発生しなかった増分コストです。
通話・通信サービスに係る当該資産においては、通信サービスの提供という履行義務が充足されるユーザーの継続利用期間を見積もって4年間から8年間で均等償却を行っています。通話・通信サービス及び携帯端末の販売をセットで提供する場合には、契約獲得のための増分コストは、それぞれの履行義務の独立販売価格の比率に基づき配分した上で、携帯端末の販売に係る当該資産については、契約者に端末を引き渡し、回線が開通した時点で一時に償却しています。
回収可能性の検討に当たっては、当該資産の帳簿価額が、ユーザーとの契約が継続すると見込まれる期間に渡り関連する通話・通信と交換に当社グループが受け取ると見込んでいる対価の残りの金額から、当該サービスの提供に直接関連し、まだ費用として認識されていないコストを差し引いた金額を超過しているかどうかの判断を行っています。
前連結会計年度末及び当第1四半期連結会計期間末現在、当社グループが契約コストから認識した資産の残高は、それぞれ108,867百万円及び110,214百万円です。
9. 1株当たり利益
基本的1株当たり四半期損失(△)は、親会社の所有者に帰属する四半期損失(△)を、当該四半期の発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。発行済普通株式の加重平均株式数には、当社が買い入れて自己株式として保有している普通株式は含んでいません。
希薄化後1株当たり四半期損失(△)は、全ての希薄化性潜在的普通株式の転換を仮定して、普通株式の加重平均株式数を調整することにより算定しています。
当社にはストック・オプションによる希薄化性潜在的普通株式が存在しています。ストック・オプションについては、未行使のストック・オプションに付与されている新株予約権等の価額に基づき、公正価値(当社株式の期間平均株価)で取得可能株式数を算定しています。
1株当たり四半期損失(△)を算出するために用いた親会社の所有者に帰属する四半期損失(△)及び加重平均株式数の状況は、以下のとおりです。
(注) 1 前第1四半期連結累計期間において、28,612千株相当の新株予約権は、逆希薄化効果を有するため希薄化後1株当たり四半期損失(△)の計算から除外しています。
当第1四半期連結累計期間において、28,704千株相当の新株予約権は、逆希薄化効果を有するため希薄化後1株当たり四半期損失(△)の計算から除外しています。
また、当第1四半期連結会計期間末から要約四半期連結財務諸表の承認日までの期間において、1株当たり四半期損失(△)に重要な影響を与える取引はありません。
2 注記2. 重要性がある会計方針に記載のとおり、当第1四半期連結会計期間の期首よりIFRS第17号を適用し、基準移行日である前連結会計年度期首時点に基準変更による累積的影響額を反映しています。これにより、前第1四半期連結累計期間の数値を修正再表示しています。
10. 偶発事象及び契約
一部の連結子会社は、クレジットカードに附帯するキャッシング及びカードローンによる融資業務を行っています。当該貸付金については、貸出契約の際に設定した額(契約限度額)のうち、当該連結子会社が与信した額(利用限度額)の範囲内で顧客が随時借入を行うことができる契約となっています。
なお、同契約は融資実行されずに終了するものもあり、かつ、利用限度額についても当社グループが任意に増減させることができるものであるため、融資未実行残高は必ずしも全額が貸出実行されるものではありません。
また、一部の連結子会社において、連結子会社の業務提携先から融資を受けた一般顧客に対して債務保証を行っています。
更に、当社は、一部の持分法適用関連会社のリース負債に対して債務保証を行っています。
上記の貸出コミットメントラインに係る未実行残高及び営業保証業務等における保証債務残高の状況は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(2) 借入コミットメントライン契約
当社及び一部の連結子会社では、複数の金融機関と借入コミットメントライン契約を締結しており、未実行残高は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(3) コミットメント(契約)
有形固定資産及び無形資産の取得に係るコミットメントの状況は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
11. 配当金
前第1四半期連結累計期間及び当第1四半期連結累計期間における配当金支払額は、以下のとおりです。
12. その他の収益及びその他の費用
(単位:百万円)
(単位:百万円)
13. 金融収益及び金融費用
(単位:百万円)
(注) 前第1四半期連結累計期間において、Lyft, Inc.株式の先渡売買契約のカラー契約より生じるデリバティブ評価益を9,656百万円、外貨建永久劣後特約付社債に係る通貨スワップから生じるデリバティブ評価益を5,997百万円計上しています。当第1四半期連結累計期間において、Lyft, Inc.株式の先渡売買契約のカラー契約より生じるデリバティブ評価益を9,401百万円、外貨建永久劣後特約付社債に係る通貨スワップから生じるデリバティブ評価益を5,910百万円計上しています。なお、外貨建永久劣後特約付社債については、注記7. 資本金及びその他の資本項目をご参照ください。
(単位:百万円)
(注) 1 Lyft, Inc.株式の先渡売買契約に係る金融負債を償却原価で測定したことによる金利費用を前第1四半期連結累計期間において209百万円、当第1四半期連結累計期間において237百万円計上しています。詳細は、注記6. その他の金融負債をご参照ください。
2 Lyft, Inc.への株式投資の評価損を前第1四半期連結累計期間において7,985百万円、当第1四半期連結累計期間において6,701百万円計上しています。
3 Lyft, Inc.株式の先渡売買契約による資金調達に係る負債より生じた為替換算差額を前第1四半期連結累計期間において6,931百万円、当第1四半期連結累計期間において1,890百万円計上しています。
14. 金融商品の分類
当社グループにおける金融商品の分類は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2022年12月31日)
(金融資産)
(単位:百万円)
(注) 1 デリバティブ資産のうち、17,352百万円については、ヘッジ手段であるデリバティブであり、公正価値の変動はその他の包括利益に計上されます。
2 保険契約資産19,860百万円及び再保険契約資産26,465百万円を除いています。
(金融負債)
(単位:百万円)
(注) 1 デリバティブ負債のうち、4,049百万円については、ヘッジ手段であるデリバティブであり、公正価値の変動はその他の包括利益に計上されます。
2 再保険契約負債8,518百万円を除いています。
当第1四半期連結会計期間末(2023年3月31日)
(金融資産)
(単位:百万円)
(注) 1 デリバティブ資産のうち、21,570百万円については、ヘッジ手段であるデリバティブであり、公正価値の変動はその他の包括利益に計上されます。
2 保険契約資産18,848百万円及び再保険契約資産25,600百万円を除いています。
(金融負債)
(単位:百万円)
(注) 1 デリバティブ負債のうち、3,238百万円については、ヘッジ手段であるデリバティブであり、公正価値の変動はその他の包括利益に計上されます。
2 再保険契約負債8,576百万円を除いています。
15. 金融商品の公正価値
下記は、当社グループの保有する金融商品の帳簿価額と公正価値の比較を示しています。
なお、現金及び現金同等物、売上債権、証券事業の金融資産及び金融負債、その他の金融資産、仕入債務、証券事業の借入金並びに銀行事業の借入金は下表に含めていません。
これらは主に短期間で決済されるものであり、公正価値と帳簿価額が近似する金融資産又は金融負債、もしくは将来のキャッシュ・フローを満期までの期間及び信用リスクを加味した割引率により算定した公正価値と帳簿価額が近似している金融資産又は金融負債で構成されています。
また、デリバティブ資産及びデリバティブ負債、保険事業の有価証券及び有価証券は経常的に公正価値で測定される金融資産又は金融負債で構成されているため下表には含めていません。
(単位:百万円)
(注) リース負債430,823百万円及び再保険契約負債8,518百万円を除いています。また、Lyft, Inc.株式先渡売買契約による預り保証金が帳簿価額に143,210百万円、公正価値に129,169百万円含まれています。Lyft, Inc.株式先渡売買契約については注記6. その他の金融負債をご参照ください。
(単位:百万円)
(注) リース負債425,725百万円及び再保険契約負債8,576百万円を除いています。また、Lyft, Inc.株式先渡売買契約による預り保証金が帳簿価額に145,337百万円、公正価値に133,208百万円含まれています。
公正価値の算定方法は以下のとおりです。
・カード事業の貸付金、銀行事業の貸付金
カード事業の貸付金及び銀行事業の貸付金の公正価値は、一定の期間ごとに区分して、将来のキャッシュ・フローを満期までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値によって算定しています。
・銀行事業の有価証券、保険事業の有価証券、有価証券
銀行事業の有価証券、保険事業の有価証券及び有価証券のうち、上場株式の公正価値については連結会計期間末の市場の終値を用いて算定しています。非上場株式の公正価値については、主に取引事例法等、適切な評価技法を用いて算定しています。また、債券等の公正価値については、売買参考統計値やブローカーによる提示相場等、利用可能な情報に基づく合理的な評価方法により算定しています。
・その他の金融負債
その他の金融負債の公正価値は、一定の期間ごとに区分して、将来のキャッシュ・フローを満期までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値によって算定しています。
・デリバティブ資産、デリバティブ負債
デリバティブ資産及び負債のうち、為替予約の公正価値については、先物為替相場等に基づき算定しています。相対取引のデリバティブについては、ブローカーによる提示相場等に基づき算定しています。また、金利スワップの公正価値については、将来のキャッシュ・フローを満期までの期間及び連結会計期間末の金利スワップの利率により割り引いた現在価値により算定しています。
なお、金利スワップ契約の取引相手先は高格付を有する金融機関に限定されており、信用リスクは僅少と判断
しているため、公正価値の算定にあたり考慮していません。
・銀行事業の預金
銀行事業の預金のうち、要求払預金の公正価値については、連結会計期間末に要求された場合の支払額(帳簿価額)としています。また、定期預金の公正価値は、一定の期間ごとに区分して、将来のキャッシュ・フローを満期までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値により算定しています。なお、残存期間が短期間(1年以内)のものは、公正価値は帳簿価額に近似していることから、当該帳簿価額を公正価値としています。
・社債及び借入金、カード事業の社債及び借入金
社債及び借入金並びにカード事業の社債及び借入金のうち、満期までの期間が長期のものの公正価値は、一定の期間ごとに区分して、将来のキャッシュ・フローを満期までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値により算定しています。
下記は、公正価値のレベル1からレベル3までの公正価値ヒエラルキーに基づく分類を示しています。
<各ヒエラルキーの定義>
レベル1:同一の資産又は負債について活発な市場における(無調整の)公表価格
レベル2:当該資産又は負債について直接に又は間接に観察可能な、レベル1に含まれる公表価格以外のインプットを使用して算定された公正価値
レベル3:観察不能なインプットを含む評価技法によって算定された公正価値
当社グループは、各ヒエラルキー間の振替を、振替を生じさせた事象が発生した各四半期連結会計期間末において認識しています。
連結財政状態計算書において公正価値で測定される資産及び負債に関するヒエラルキー別分類
前連結会計年度(2022年12月31日)
(単位:百万円)
前連結会計年度においてレベル1とレベル2の間の重要な振替はありません。
当第1四半期連結会計期間末(2023年3月31日)
(単位:百万円)
当第1四半期連結累計期間においてレベル1とレベル2の間の重要な振替はありません。
下表は、一つ以上の重要なインプットが観察可能な市場データに基づかないレベル3に分類された金融商品の各連結会計年度の期首から期末までの残高の増減を示す調整表です。
前第1四半期連結累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
前第1四半期連結累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年3月31日)の純損益に含まれている利得及び損失は、「売上収益」、「その他の収益」、「その他の費用」、「金融収益」及び「金融費用」に含まれています。
レベル3に分類された非上場株式の評価技法として、主に取引事例法を採用しています。その他の評価技法及びインプットは以下のとおりです。
観察可能でないインプットの割引率については上昇した場合に株式の公正価値が減少する関係にあります。
当第1四半期連結累計期間(自 2023年1月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 「有価証券」については、投資先が取引所に上場したことに伴い、活発な市場における無調整の公表価格が利用可能となったことによる振替です。
当第1四半期連結累計期間(自 2023年1月1日 至 2023年3月31日)の純損益に含まれている利得及び損失は、「売上収益」、「その他収益」、「その他の費用」、「金融収益」及び「金融費用」に含まれています。
レベル3に分類された非上場株式の評価技法として、主に取引事例法を採用しています。その他の評価技法及びインプットは以下のとおりです。
観察可能でないインプットの割引率については上昇した場合に株式の公正価値が減少する関係にあります。
非上場株式等の公正価値の測定は、所定のルールに従って営業部門から独立した管理部門により行われています。公正価値を測定するにあたり、個々の資産の性質、特徴及びリスクを最も適切に反映できる評価モデルを決定しています。評価モデルの採用論拠及び評価過程について、リスク管理部門に報告され、公正価値の評価の方針及び手続に関する適正性が確保されています。
銀行事業の有価証券の公正価値の測定は、時価算定事務基準に従いリスク管理部門により行われています。取引金融機関等から提供される価格については、有価証券種別ごとに分類し、それぞれの分類に応じて時価変動に影響を与えうる重要な指標の推移をモニタリングし、価格変動との整合性の確認を行っています。検証内容については、月次でリスク管理委員会・経営会議・取締役会に報告しています。
保険事業の有価証券の運用・管理については、「職務権限規程」及び「資産運用リスク管理規程」に従っています。株式の多くは、営業と密接な関係のある政策目的で保有しているものであり、取引先の市場環境や財務状況等をモニタリングしており、価格変動との整合性の確認を行っています。
レベル3に分類された銀行事業の有価証券、保険事業の有価証券及び有価証券について、インプットがそれぞれ合理的に考えうる代替的な仮定に変更した場合の公正価値の増減は重要ではありません。また、レベル3に分類されたその他の金融商品については、インプットがそれぞれ合理的に考えうる代替的な仮定に変更した場合の重要な公正価値の増減は見込まれていません。
16. 後発事象
(楽天銀行株式会社の株式上場及び同社の募集株式発行並びに当社所有株式の一部売出しについて)
当社の連結子会社である楽天銀行株式会社(以下「楽天銀行」)は、2023年4月21日に、東京証券取引所プライム市場に新規上場しました。株式上場に際し、楽天銀行は、公募による新株式の発行を、当社は、当社が所有する楽天銀行の普通株式(以下「楽天銀行株式」)の一部売出しを行いました。
(1) 上場の目的
楽天銀行は、2001年の開業以来20年以上にわたり、インターネットを活用して利便性の高い金融サービスをより多くのお客さまに提供することに努めてきました。この継続的な取組により楽天銀行のサービスの利便性が評価されたことで、2022年12月末には1,338万口座を突破する等、現在では多くの個人及び法人のお客さまに利用いただくに至ったと考えています。また、楽天銀行は、当社グループのフィンテックカンパニーの一つとして、様々な当社グループ内の金融サービスと連携し、便利でお得でユニークなサービスを開発してお客さまに提供してきたと認識しています。このように、楽天銀行はデジタル・バンクの先駆者として金融サービスのデジタル化を推進してきたと認識しており、楽天銀行では、これを“第一の成長ステージ”と位置づけています。
楽天銀行は、株式上場を通じて、より自律的な経営視点を持ちながら成長戦略を遂行し、また、独自の資金調達を含めた様々な成長及び財務戦略を可能とすることを目指しています。楽天銀行は、2022年4月28日付の「楽天銀行株式会社 中長期ビジョンについて」において公表したとおり、中長期ビジョンに基づき“第二の成長ステージ”における成長戦略を遂行し、事業の拡大及び企業価値の向上を実現してまいります。
(2) 楽天銀行の概要
(3) 新規発行株式募集の概要
(注) 資本組入額は、1株当たりの増加する資本金の額です。なお、増加する資本準備金は1株につき665円です。
(4) 当社が所有する楽天銀行の普通株式の一部売出しの概要
(注) 1 オーバーアロットメントによる売出しは、国内募集及び引受人の買取引受による国内売出しに伴い、その需要状況等を勘案した結果、大和証券株式会社が行う日本国内における売出しです。
2 オーバーアロットメントによる売出しに関連して、楽天銀行は、2023年3月22日開催の取締役会において、本件第三者割当増資の決議を行っています。また、大和証券株式会社は2023年4月21日から2023年5月19日までの期間、当社から借受けている株式の返還に充当するために、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社、みずほ証券株式会社、ゴールドマン・サックス証券株式会社及びSMBC日興証券株式会社と協議の上、取引所においてオーバーアロットメントによる売出しに係る売出株式数を上限とする楽天銀行普通株式の買付けを行う場合があります。
(5) 連結財務諸表に与える影響額
当社は、上記(3)及び(4)の取引後も楽天銀行の発行済株式総数の63.3%を引き続き所有していることから、上記(3)及び(4)の取引は支配関係が継続している子会社の株式の一部売却等に該当します。そのため、上記(3)及び(4)に係る持分変動差額及び株式売却損益(税引前)は、資本剰余金の減少として計上されます。これにより、当四半期報告書提出日現在において、資本剰余金が約70億円減少し、非支配株主持分が約850億円増加しています。
(持分法適用関連会社株式の譲渡)
当社は、2023年5月12日に開催の取締役会において、当社グループが保有する株式会社西友ホールディングス(以下「西友HD」)の全株式をSY Investment L.P.(譲渡先企業)を通じて譲渡先企業の親会社であるKKR & Co. Inc.(以下「KKR」)に譲渡することを決議し、同日株式譲渡契約を締結しました。これにより、西友HDは当社グループの持分法適用関連会社から除外されます。
(1) 株式譲渡の理由
当社グループは2021年に西友HDに出資して以来、KKRとともに西友HDの成長を支援し、協業体制を深めることで市場シェア、顧客満足度、アソシエイト(従業員)満足度、財務に関する主要指標で目標を達成し、一部は目標を超えて達成を実現しています。当社グループの最適な資産ポートフォリオの構成を見直した結果、全株式をKKRに譲渡することが適切であると判断しました。
(2) 譲渡する相手会社の名称 SY Investment L.P.
(3) 譲渡の時期 2023年5月31日
(4) 持分法適用関連会社の名称 株式会社西友ホールディングス
(5) 譲渡価額 22,000百万円(概算)
(7)に記載の条件付対価は含まれていないため、概算としています。
(6) 譲渡損益
当該譲渡による影響は現在精査中ですが、(7)に記載の条件付対価によるものを含め連結業績に与える影響は軽微と見込まれます。
(7) その他重要な特約等
当該譲渡には、一定の条件が満たされた場合、追加で対価が支払われる条項が付されていますが、上記譲渡価額には含まれていません。
当社は、2023年2月14日開催の取締役会において、剰余金の配当を決議しています。配当金の総額及び1株当たりの金額は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 11. 配当金」をご参照ください。