第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「“伝える・伝わる・笑顔になる”をPOP(POWER OF POP)で実現したい」というビジョン実現に向けて企業活動を進め、その事業ドメインとして当社グループが定めた「“買いたい”をつくり続ける」という領域において、消費者・ショッパーに消費財を創出するメーカー、購買機会を提供する流通小売業とともに、消費者・ショッパーが心から“欲しい”そして“買いたい”と想う気持ち・笑顔を、未来に渡ってつくり続けたいと考え、事業活動を行ってまいります。

 これまでは、あらゆる素材・形態のPOP広告ツールを取扱い、さまざまな業種を対象とし、その企画・デザインから販売までを行う会社として事業活動をしてまいりましたが、今後は、POP広告事業の可能性を更に追求した事業活動を展開していく所存です。

 具体的には、従来の購買時点広告(Point of purchase advertising 購買欲求、比較・検討、来店・購入の販促)の提供のみならず、その前後の購買行動(認知・共感、興味・関心、情報収集から継続購入、顧客化、共有拡散の各ステージ)における価値提供をするべく、新たな企画・デザイン・サービス・提案を創り出していきます。

 そして、創業以来提供してきた"製品をデザイン・製作してお届けする"というモノを提供する事業形態から、"モノ・サービスを通じて消費者・ショッパーに“欲しい”そして“買いたい”という気持ち・笑顔を与えられる、買う意味を心に残すこと“を実現できる事業形態へと、その歩を進めたいと考え、事業活動をしてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループでは、提供する製商品・サービスの付加価値を測る尺度としての「売上総利益」と、事業活動を効率的に行った結果としての「営業利益」、そして効率性を表す数値として「総資産経常利益率」を重要な経営指標と捉えております。

 当社グループは新規事業の創出及び既存事業の効率化を通じて、企業価値を安定的に高めていくことを目標としており、その向上を目指します。

 当連結会計年度における各経営指標の実績につきましては、売上総利益は2,189百万円(前連結会計年度比11.4%減)、営業損失は146百万円(前連結会計年度は88百万円の営業損失)、総資産経常利益率△3.1%(前連結会計年度は△0.1%)となっております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、POP広告業界における独自ポジション確立に向け、主要3事業である「POP GALLERY事業」、「店頭プロモーション事業」、「サービス・デザイン事業」の付加価値創出に取り組んでまいります。そして、現場主体の自由な発想により、主要3事業のブラッシュアップを長期にわたり継続し、競合他社との差別化を実現し、当社顧客層への独自の価値提供を通じて、当社グループの収益性の向上を図ってまいります。

 リスク管理面では、グループ従業員に対するコンプライアンス教育により法令遵守を徹底するとともに、内部統制システムにつきましても一層の充実と体制強化を図ってまいります。また、時代と共に変化する社会的な要請に対しても、ESG、SDGsやコーポレートガバナンスコードなどに照らし合わせ、継続して取り組みをしてまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは「POP GALLERY事業」、「店頭プロモーション事業」、「サービス・デザイン事業」の主要3事業の付加価値創出に取り組むことを中長期の経営戦略としております。その達成のために、長期・継続的なブラッシュアップをするとともに、特に優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、今後社会的に重要性が高まるデジタル領域における製品・サービス、事業の開発であります。「POP GALLERY事業」におきましては、当社オリジナル製商品である「POP GALLERY」のオンラインサイトへのシステム投資の拡充を今後も進めてまいります。「店頭プロモーション事業」におきましても、当社の主力サービスとして定着してきたクローズドキャンペーンのプロモーションについて、実店舗・紙媒体での展開から、WEBやSNSを利用したサービスへと、デジタル技術を駆使したサービスへと今後も進化を進めてまいります。また、「サービス・デザイン事業」におきましては、子会社POPKIT株式会社を設立し、当社オリジナルデジタルサービスとして、日本初のPOP作成アプリサービスPOPKIT(ポップキット)の運営・提供事業を開始いたしました。このように各事業におきまして、デジタル領域における新しいサービスの開発に取り組むとともに、新サービス・事業提携・M&A等を模索し、高付加価値企画提案活動の強化を図ってまいります。

 また、リアル店舗での購買からECサイトでの購買へと消費・購買行動が劇的に大きく変容した場合、当社グループが行うリアル店舗・空間を基点としたプロモーション提供というビジネスモデルが根底から覆されるリスクもシミュレーションしながら事業活動を行う必要性があります。加えて、WEB3.0、メタバース、NFT、仮想通貨等、新しい概念・技術革新が生まれており、ビジョンに照らし当社として、どのような事業、可能性があるのか、検討してまいります。

 しかしながら、これらの課題は当社グループのビジネスモデルの根幹にかかわる問題であり、その解決策や対処法は短期的に見出すことは極めて困難であり、継続的な対応を行いながら、随時検討を進めてまいります。

 そして、当社グループは「“伝える・伝わる・笑顔になる”をPOP(POWER OF POP)で実現したい。」という当社ビジョン実現に向け、行動してまいりますが、その活動の原動力は付加価値を生み出す当社グループ社員の人間力であり、その人的資本が有効に機能するべく、教育投資・システム投資・人事制度構築等に対して継続的に経営資源を投じてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経済・市場の状況について

 当社グループは、一般消費者が店舗において購買を行う、その時点に着目した販売促進ツール(POP広告)を現状、主として取り扱っております。

 当社グループの販売先は、近年、食料・飲料製造業など一般消費者を最終顧客とする製造業に対する販売活動に注力することにより、その比率を高めております。その一方で従来からの販売先であるスーパーマーケット・家電量販店・小売専門店等の流通小売業の比率が依然高いことから、景気後退、消費低迷等により流通小売業の販促費予算が削減されPOP広告経費が削減された場合、業績・財務状況に影響を及ぼす可能性があります。2020年に発生しました新型コロナウイルスに端を発した景気後退と同程度の不況に見舞われた場合、当社グループの業績が大幅な営業赤字に陥る恐れがあります。

 

(2)別注製品の依存度について

 別注製品は、個々のニーズに対応したデザイン制作を必要とするため、ポップギャラリー製商品と比べ売上総利益率が低くなっております。そして、クライアントからの個々のニーズをきめ細かく把握し、より付加価値の高い企画・デザインにするためにも、企画営業部、営業推進部、メディア・デザイン部等、数多くの部署の人員が携わり活動します。また、クライアントが指定するオーダーメイドの商材・提案となるため、競合他社が提供する商材・提案と競合することも年々多くなってきており、受注率にも影響することが今後も懸念されます。

 当社グループとしては、専門性の向上や企画提案の強化によって、企画からデザインそして最終製作物としての別注製品の付加価値を高め、粗利率並びに受注率の向上を図っております。しかしながら、別注製品の需要動向並びに獲得した売上高・売上総利益によっては、当社グループの製商品の構成比が大きく変化し売上総利益率の変動等の影響により、業績・財務状況に影響を及ぼす可能性があります。この対策として、ポップギャラリー製商品の販売促進やPOPKIT(ポップキット)などの新サービスの開発・販売に注力し別注製品に過度に依存しない事業体制の構築に注力してまいります。

 

(3)ポップギャラリー製商品の在庫について

 当社グループが取り扱うポップギャラリー製商品のポスター類・のぼり類は、季節に対応した製商品として大量生産し、多くのユーザーに少量販売の体制をとっており、随時デザインの見直しによる入れ替えを行っております。

 生産につきましては売れ筋を見極めた厳正な管理を実施しておりますが、製商品の入れ替えに伴い在庫処分が発生することがあります。

 また、近年ユーザーニーズの多様化により、イベント品・プレミアム品を中心に品揃えを充実させておりますが、魅力がなくなった製商品は、在庫処分として売却損や廃棄損を計上することがあり、業績・財務状況に影響を及ぼす可能性があります。さらに、在庫販売を基本とするポップギャラリー製商品の販売金額が落ち込み、想定よりも資金化に時間を要する場合には、在庫評価損を計上し、業績・財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)製商品の欠陥について

 当社グループが取り扱う製商品・サービスの品質管理には十分注意しておりますが、万が一、不良品やサービスミスが発生した場合には、製商品の作り直し、回収費用、廃棄、値引き等の負担がかかる可能性があります。

 受注金額の大きな案件において上記事象が発生した場合には、業績・財務状況に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループにおける事業品質の維持及び向上のため、外部コンサルタントの助言を受けながら、継続的な改善の取り組みをしております。

 

(5)DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展に伴うデータ及びデジタル技術の活用について

 近年DX導入の必要性が強く要請されておりますが、当社グループが属する業界や取り扱う製商品・サービス分野においても、データ及びデジタル技術を活用した事例が増えてきております。消費者の購買行動自体が新型コロナウイルス感染症拡大の影響を強く受け行動が変容し、実際の購買行動も実店舗からの購入に加え、ECサイトからの購入が増加するなど顕著な変化が見受けられます。また消費者の購買行動はデータ活用によりますます可視化されていきます。このような環境の中、当社グループにおいても、実店舗における従来の販促商品・サービスに加え、デジタル領域におけるデータ活用・販促サービスの提供をする必要に迫られます。

 当社グループにおいても、WEBサービスPOPKIT(ポップキット)の提供を開始しております。今後も既存事業におけるデータ・デジタル技術の活用に加え、新しいサービスの開発や事業提携、M&A等も検討してまいりますが、デジタル分野の技術革新はその速度が極めて速く、当初優位性を持った商品・サービス・事業が急速に陳腐化し、無形固定資産の減損等の発生リスクもあることから、慎重に事業活動を進めてまいります。

 

(6)季節要因の影響について

 当社グループの主たる販売先は、スーパーや家電量販店などの流通小売業の他、食料・飲料製造業など一般消費者を最終顧客とする製造業などです。

 近年製造業に対する販売活動に注力することにより、売上高に占める比率は高まってきており、通年での売上実績の獲得が期待できますが、慣例的行事やイベントの集中する上半期(歳暮・クリスマス・年末年始・成人式・バレンタインデー)に流通小売業に対する売上実績や販促企画に伴う売上実績が集中するという、季節要因の影響は依然として残っており、売上高及び営業利益が上半期に偏る傾向があります。従いまして、上半期に営業利益が赤字となった場合、通期業績においても営業利益が赤字に陥る恐れがあります。このため、下半期に売上・営業利益の獲得が見込めるメーカー向け企画提案のさらなる推進やPOPKIT(ポップキット)等の新サービスの販売により、通期で営業利益が獲得できる事業体制の構築に注力してまいります。

 

(7)法的規制について

 当社グループは、下請代金支払遅延等防止法、個人情報の保護に関する法律、著作権法等の法令及び諸規制の重要性を認識し、厳格な管理のもとで運用に努めています。コンプライアンスの重要性を含めて社員教育を実施するとともに、管理状況に関する監視と不具合の継続的改善に一層の徹底を図ってまいります。

 しかしながら、各種法令・諸規制に対して事故が発生した場合には信頼性の低下に伴う売上高の減少や損害賠償の請求を受ける等、当社の業績・財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、WEB3・0、メタバース、NFT、仮想通貨等、新しい概念・技術革新が生まれており、これらの領域や新技術を利用し、事業活動を行う場合、関係法令等の慎重なる確認・検討が必要となります。

 

(8)継続企業の前提に関する重要事象等について

 当社グループは前々連結会計年度、前連結会計年度及び当連結会計年度において3期連続で営業損失を計上していることにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況が発生していると認識しております。

 これに関して、取引銀行との当座貸越契約等により必要な運転資金を確保しております。

 また、新型コロナウイルス感染症の影響に関しては、緊急事態宣言等の行動制限は行われておらず、翌連結会計年度業績への影響は軽微であると仮定しております。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化や原油価格及び原材料価格の高騰や急激な円安の進行等により、受注減や仕入価格の上昇など業績への影響が続くものと想定されます。翌連結会計年度の上期についてはその影響が残りますが、下期より徐々に回復するものとして、ポップギャラリー製商品として“POP GALLERY”オンラインショップ(WEB受注)による売上増、別注製品・役務サービスは、SNSなどを活用した消費者向け販促キャンペーンの受注増、POPKITの受注拡大を目指していきます。

 当社グループとしては、これらの施策の実行により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 ①財政状態及び経営成績の状況

 (経営成績)

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルスのワクチン接種の普及により経済活動は徐々に再開され、企業収益や設備投資は持ち直しの動きが見られたものの、地政学的リスクや原油価格及び原材料価格の高騰に急激な円安の進行も加わり、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。

 このような環境の中、当社グループは引き続きメーカーと小売業のタイアップ企画である消費者向け販促キャンペーンやPOPKITの受注強化など、販促製品・サービスを組み込んだ企画・提案に注力してまいりました。

 ポップギャラリー製商品におきましては、オンラインショップ(WEB受注)の活用を図りましたが、新型コロナウイルス感染防止用品の反動減や、企業の経費抑制姿勢が強まったため、中小流通小売業からの受注が減少し、売上高は2,531百万円、構成比で45.0%となりました。

 別注製品におきましては、メーカー向けキャンペーン資材に持ち直しの動きがみられたものの、イベント自粛の傾向が残っており、ノベルティ関連商品や演出物などの戻りが鈍く、総合スーパーやドラッグストア等からの受注が減少し、売上高は2,316百万円、構成比で41.2%となりました。

 役務サービスにおきましては、デザイン受注の促進やデジタル技術を利用したキャンペーンを促進し、事務局運営業務の増注に努めた結果、売上高は775百万円、構成比で13.8%となりました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は5,623百万円(前連結会計年度は5,764百万円)となりました。

 一方、損益面では効率化や人件費の削減など経費の抑制を図りましたが、中小流通小売業、総合スーパーやドラッグストア等からの受注が減少したことや、物価上昇によるコストの増加等もあり、営業損失は146百万円(前連結会計年度は88百万円の営業損失)、営業外収益において雇用調整助成金の受給等があったものの、経常損失は113百万円(前連結会計年度は4百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は133百万円(前連結会計年度は690百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 また、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、従来の方法に比べて、当連結会計年度の売上高は278百万円増加しております。よって、経営成績に関する説明の売上高については、前連結会計年度と比較しての前連結会計年度増減率を記載しておりません。詳細は、「第5 経理の状況 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)(収益認識に関する会計基準等の適用)」に記載のとおりであります。

 なお、当社グループは広告等販売促進用品の企画・製作及び販売等を行う事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

 (生産、仕入及び販売の実績)

 当社グループは広告等販売促進用品の企画・製作及び販売等を行う事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。

 a.生産実績

当連結会計年度の生産実績を単一セグメント内の製品別に示すと次のとおりであります。

単一セグメント内製品区分

 

当連結会計年度

(自 2021年9月1日

至 2022年8月31日)

前連結会計年度比(%)

ポップギャラリー製品(千円)

700,644

104.7

別注製品(千円)

2,069,812

67.1

合計(千円)

2,770,457

73.8

 (注)上記の金額は販売価格で表示しております。

 

 b.商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績を単一セグメント内の商品別に示すと次のとおりであります。

単一セグメント内商品区分

 

当連結会計年度

(自 2021年9月1日

至 2022年8月31日)

前連結会計年度比(%)

ポップギャラリー商品(千円)

1,417,972

104.5

 (注)上記の金額は仕入価格で表示しております。

 

 c.販売実績

 1)品目別売上高

 当連結会計年度の販売実績を単一セグメント内の製・商品別に示すと次のとおりであります。

単一セグメント内製品・商品区分

 

当連結会計年度

(自 2021年9月1日

至 2022年8月31日)

前連結会計年度比(%)

ポップギャラリー製商品(千円)

2,531,409

別注製品(千円)

2,316,724

役務サービス(千円)

775,279

合計(千円)

5,623,412

 (注)1.数量の表示は、取扱い品目が多岐にわたり記載が困難なため省略しております。

2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しているため、前連結会計年度比は記載しておりません。

 

 2)地域別売上高

 当連結会計年度の販売実績を単一セグメント内の地域別に示すと次のとおりであります。

単一セグメント内地域区分

 

当連結会計年度

(自 2021年9月1日

至 2022年8月31日)

前連結会計年度比(%)

北海道・東北地区(千円)

283,272

関東地区(千円)

3,034,440

甲信越・北陸地区(千円)

136,896

東海地区(千円)

527,315

近畿地区(千円)

901,043

中国・四国地区(千円)

436,220

九州・沖縄(千円)

304,223

合計(千円)

5,623,412

 (注)1.上記の区分は、当社グループ販売先の住所によっております。

2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しているため、前連結会計年度比は記載しておりません。

 

 3)業種別売上高

 当連結会計年度の販売実績を単一セグメント内の業種別に示すと次のとおりであります。

単一セグメント内業種区分

 

当連結会計年度

(自 2021年9月1日

至 2022年8月31日)

前連結会計年度比(%)

製造業(千円)

1,967,360

卸売業(千円)

781,043

小売業(千円)

1,852,176

飲食業(千円)

52,239

サービス業(千円)

785,731

その他(千円)

184,860

合計(千円)

5,623,412

 (注)「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しているため、前連結会計年度比は記載しておりません。

 

 (財政状態)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ301百万円減少し3,521百万円となりました。

 流動資産は、現金及び預金が179百万円減少したこと、受取手形、売掛金及び契約資産(前連結会計年度は受取手形及び売掛金)が72百万円減少したこと、商品及び製品が39百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ215百万円減少し2,458百万円となりました。

 固定資産は、有形固定資産が10百万円減少したこと、投資その他の資産が退職給付に係る資産の減少等により74百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ85百万円減少し1,062百万円となりました。

 流動負債は、電子記録債務が17百万円減少したこと、短期借入金が30百万円増加したこと、1年内返済予定の長期借入金が55百万円増加したこと、未払金が67百万円減少したこと、未払消費税等が28百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ31百万円減少し1,740百万円となりました。

 固定負債は、長期借入金が20百万円増加したこと、繰延税金負債が30百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ18百万円減少し646百万円となりました。

 純資産は、利益剰余金が147百万円減少したこと、退職給付に係る調整累計額が98百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ250百万円減少し1,134百万円となりました。

 

 ②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、154百万円減少し、当連結会計年度末は579百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、営業活動の結果使用した資金は154百万円(前連結会計年度は104百万円の獲得)となりました。これは、税金等調整前当期純損失が128百万円となったこと、退職給付に係る資産の増加額29百万円、売上債権の減少額92百万円、棚卸資産の増加額42百万円、未払消費税等の減少額33百万円があったこと等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は73百万円(前連結会計年度比9百万円減)となりました。これは、定期預金の預入による支出95百万円、定期預金の払戻による収入120百万円、無形固定資産の取得による支出38百万円、投資有価証券の取得による支出50百万円があったこと等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、財務活動の結果得られた資金は74百万円(前連結会計年度比40百万円減)となりました。これは、短期借入金の純増加額30百万円、長期借入れによる収入300百万円、長期借入金の返済による支出223百万円、配当金の支払額32百万円があったこと等によるものです。

 

 ③資本の財源及び資金の流動性についての分析

イ 資金需要

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製作に係る労務費及び外注加工費、商品仕入、販売費及び一般管理費でありますが、不稼働在庫の圧縮による在庫適正化の推進、仕入先との価格交渉、各種経費削減施策の実施により、必要資金の削減に努めており、資金需要が想定外に大きく伸びる状況にはないものと考えております。

 

ロ 財務政策

 当社グループは、運転資金につきまして、内部資金、または短期借入金及び長期借入金により調達することとしております。

 流動資産(除く現金及び預金)から流動負債(除く借入金)を控除した運転資本は、前連結会計年度及び当連結会計年度の末日において、それぞれ460百万円、541百万円であり十分な運転資本を確保しております。

 また当社グループでは、取引金融機関との間で当座貸越契約を締結し、必要となる運転資金の融資枠を確保することで安定した資金繰りの維持に努めております。

 

(2)経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 ①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たりましては、連結決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に繰延税金資産の回収可能性、貸倒引当金、賞与引当金等各種引当金であり、継続して評価を行っております。

 なお、見積り及び判断・評価については過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは第5 経理の状況 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載しております。

 

 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループでは、主要3事業である「POP GALLERY事業」、「店頭プロモーション事業」、「サービス・デザイン事業」をブラッシュアップするとともに、流通小売業、製造業からその他業界に顧客層を拡げるとともに、デジタル技術を活用した新規事業を推進すべく事業に取り組んでおります。

 具体的には「POP GALLERY事業」においては、全国の営業拠点を活用したリアルな販売活動を行うと同時に、外部ECサイトを含めたPOP GALLERYオンラインというWEB経由の販売に注力しております。店頭プロモーション事業においては、企画営業部、営業推進部が相互に連携し、組織としての企画提案に注力し、価値提供をする顧客層を拡げております。サービス軸においては、クローズドキャンペーンが当社主力サービスとして確立しており、SNS等のデジタル領域への拡張に注力しております。また、サービス・デザイン事業においては、メディア・デザイン部が提供するデザインや動画POPなどデジタル技術を活用したサービスを展開するとともに、WEBサービスPOPKIT(ポップキット)など、新たなデジタルサービスの開発・提供に注力しております。

 当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおり、原油価格及び原材料価格の高騰等により、企業の販促費抑制姿勢が強まったため、各種イベントやキャンペーン企画の自粛、ノベルティや演出物の購入減等により、売上高は減収となり、営業損益以下については営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失という結果になりました。

 既存事業においては、「POP GALLERY事業」、「店頭プロモーション事業」を基軸とした事業展開を継続してまいりましたが、各種販促物の購入減やイベント・キャンペーン企画が自粛したこと等が影響しております。

 デザイン・サービス事業におきましては、WEBサービスPOPKIT(ポップキット)の新アプリがリリースされ、好評を得ており、引き続き拡販に努めてまいります。

 また、地域別と業種別の売上については以下のとおりです。

 地域別では、売上高は近畿圏を除き減収となりました。特に中京圏の減収が大きくなっております。

 当社グループでは、全国ネットの営業拠点を保持し販売活動を行っておりますが、地方圏は小売業、サービス業が多く、従来から景況感に敏感に左右される傾向がありましたが、原油価格及び原材料価格の高騰等により、販促費抑制姿勢が強まった影響により、当社グループにとって厳しい結果となりました。また、東京を中心とした大都市圏においては、大口顧客への取引深耕、製造業向けの販促キャンペーン等の推進により、製造業向けに売上を伸ばしておりましたが、全体として各種イベント・キャンペーン企画が自粛となり、大都市圏においても売上高減少という結果となってしまいました。

 業種別販売実績については、製造業、飲食業を除き、前連結会計年度を下回りました。当社グループでは、販促キャンペーンの促進により、製造業の比率を上げる施策を継続しており、販促キャンペーンの伸長により、製造業向けの売上は伸びており、引き続き注力してまいります。

 また、当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業活動のための適切な資金確保、流動性並びに健全な財政状態を常に目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出を最優先事項として考えております。なお、当連結会計年度末の現金及び預金残高は1,120百万円であり、十分な流動性を確保している状況であることから、健全な財務状況と認識しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、多様化するユーザーニーズに即応した、リーズナブルな販売促進製品や効果的な販促サービスを研究・開発することを基本方針としております。

 実務レベルではPOPGALLERY事業部及びマーケティング部が主管となり、営業活動や企業活動からの製品及び商品ニーズ発掘や、店舗調査、メディア及びマーケティング情報の収集など市場を適格に把握し、新たな事業、サービス並びに製品の研究・開発、取扱商品の改良・充実を図っております。

 当連結会計年度は前連結会計年度に続き、主にコロナ禍対策商品や小売店における集客や消費喚起に係る販促品の開発と拡充を行いました。併せて子会社POPKIT株式会社による日本初のPOP作成アプリサービスPOPKIT(ポップキット)につきましては、新アプリをリリースするなど高付加価値企画提案活動強化を目的にソフトウエア開発を継続しました。なお、当連結会計年度に支出した研究開発費は、143百万円であります。