文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、韓流ビジネスを主軸としたメディアコンテンツ企業として、人々の生活をより楽しく、より豊かにし、社会貢献することを経営理念としております。そして①常に利用者・顧客の視点に立ったサービスに努め、②社員をはじめとした構成員の自主性を尊重し、その資質を充分に発揮できる企業文化の育成に努め、③社会、株主、取引先、構成員等のステークホルダーに対し中長期的観点に立って利益の還元を行えるよう収益の確保と拡大に努め、企業価値向上を経営の基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループの事業は、アーティストの活動(コンサートやイベントの開催時期、規模、回数)、大型ドラマ版権の市場価格・流通時期等による事業化の状況、放送事業はドラマ等の番組購入価格や放映時期等より、年度毎の業績変動が大きくなる傾向があります。当社は各事業の収益をプロジェクト単位で管理することで迅速な経営判断を行い、事業により利益率の差はありますが、全体での営業利益、営業利益率などの向上を目標としております。
また、高度の成長が期待される分野への経営資源の投入、効果効率を徹底的に追求した戦略的資源配分を行うことにより、激変する市場環境の中で売上高を伸張させ、利益を確保し続ける強固な企業体質を構築することを目指してまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2020年8月にエスエム・エンタテインメント・グループ所属アーティストのマネジメントやイベント開催を主な事業とする株式会社SMEJとの吸収合併を機に、総合メディアコンテンツ企業として事業IPと事業ポートフォリオを拡大してまいりました。
今後はアーティストラインナップの拡充と当社の強みでもあるIPコンテンツビジネスの更なる強化を推進し、2022年度は新型コロナウイルス感染症の影響からの回復期、2023年度以降は成長期と捉え、事業並びに利益の拡大を目指してまいります。
(4) 経営環境
今後のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の新たな変異株が確認される等、未だ先行き不透明な状況が続いておりますが、感染対策に万全を期し、経済社会活動を継続していく中で各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気の持ち直しが期待されております。当社グループにおきましても、当面の間は新型コロナウイルス感染症の新たな変異株による影響を受けざるを得ない状況が続くと予想されますが、上半期後半からは徐々に通常のビジネスを再開させ、大型オフラインイベント開催への準備を進めてまいります。国内での韓国コンテンツ需要は今後においても引き続き高い人気を維持し、視聴ニーズの沸騰や版権価格の高騰が予想される中、様々な映像プラットフォームで韓国コンテンツの放送・配信がなされるなど顧客の囲い込み競争が熾烈さを増しております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは、放送事業におきましては、郵送コストのかかる加入者用冊子をWEBサービスへ移行、『KNTV』や『Beyond LIVE』といった新規事業へ人員の配置転換の実施により映像配信サービスと放送サービスのシナジーを強化し、デジタル化を推進する等、引き続き業績回復に向けた収益構造の改善を図ってまいります。ライツ事業におきましては、特に韓国コンテンツの価格高騰や市場供給量の減少により以前に比べて版権の獲得が厳しい状況におかれています。日本で人気の高い俳優が出演する作品や需要の高い時代劇といった作品の権利獲得・販売のみならず、市場は小規模ながらここ近年人気を高めている中国や台湾等の他アジア圏における良質なコンテンツの獲得・販売にも注力してまいります。また、当社の強みである放送事業者への販売網に加え、配信サービスのニーズも高まっていることから、配信サービス事業者への営業を内製化し関係の強化を図り、利益構造の改善を推進してまいります昨年12月に独自のプラットフォームをロンチングした『Beyond LIVE』におきましては、本年1月1日に開催された『SMTOWN LIVE 2022』を配信し、161ヵ国から数多くの視聴者を集めました。他のプラットフォームに比べ接続の安定性が高く、多言語字幕も提供したことで全世界からのK-popファンから高評価を得ております。今後もオンラインコンサートならではの特色あるコンテンツを含め、既に昨年12月から開始しているオフラインコンサートの同時配信も回数を増やし、配信を拡大してまいります。エンターテインメント事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を特に大きく受け厳しい状況が続いておりますが、上半期後半からは政府のガイドラインに沿った上での大型オフラインコンサートの開催を予定し、本年5月、NCT127初のドームツアー『NCT127 2NDTOUR NEOCITY JAPAN-THE LINK』を発表する等、段階的な実績回復を進めてまいります。併せて、オフラインコンサートの再開に伴い音楽事業・MD事業も徐々に再開させビジネスの正常化を目指すとともに、オフラインイベントとオンラインイベントの同時開催も行う等、シナジーを発揮させた利益拡大に向け最善を尽くしてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成
績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおり
であります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避や発生した場合の適切な対
応に努めてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 新型コロナウイルス感染症の影響について
当社グループは、韓国最大のアーティストホルダーであるエスエム・エンタテインメント・グループ所属のアー
ティストの日本におけるマネジメントやイベント開催を主な事業とする株式会社SMEJとの吸収合併を機に、ライブ
やコンサート及びこれらに付随するMD事業等の「エンターテインメント事業」を新たな収益の柱として位置付け事
業展開してまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う政府や自治体からの要請でライブやコンサー
ト等イベントの中止や延期の判断を行わざるを得ず、当社グループの業績に大きな影響を及ぼしました。今後、感
染対策に万全を期し、2022年後半からは徐々に通常のビジネスを再開させ、オフラインでの大型イベント開催の準
備を進めてまいります。このようにライブやコンサート等のオフラインイベントは感染症の影響を受けやすい事業
であることから、再び感染力の強い新たな変異株の出現や更なる感染拡大が続いた場合には、当社グループの業績
に影響を及ぼす可能性があります。
(2) アーティストについて
アーティストの活動が休止した場合は、当社グループの業績に影響がある可能性があります。特に当社グループの事業は「韓流コンテンツ」を中心としております。そのため主要な男性アーティストや男性アイドルが兵役のため一定期間芸能活動を休止せざるを得ない、グループでの活動を制限せざるを得ない状況によりファン離れが生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、ヒットコンテンツの有無により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、アーティストとの契約は期間が限定されており、当該契約が継続されなかった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、アーティスト自身が法令違反や信用失墜行為等のトラブルを起こした場合、当社グループとの間で契約違反となるようなトラブルが生じた場合にはレピュテーションリスクが生じる可能性があります。
(3) アーティストの発掘・育成について
消費者の嗜好や流行の変化等によりアーティストの人気も影響を受けます。当社グループは特定のアーティストに依存することがないよう継続的なアーティストの確保と、様々な活動領域をもつアーティストの拡充を図るため、アーティストを発掘・育成する体制の整備を進めております。しかし、育成には長期に渡る先行投資が不可欠であり、また将来どの程度の収益を当社グループにもたらすかについては予測が困難です。そのため、収益次第では当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 著作権等について
当社グループが配信、放送及び商品化等するコンテンツは、著作権あるいは肖像権等と深く係わっていることから、問題が発生しないよう契約段階から細心の注意を払い、厳重に取扱っております。しかしながら意図せずに第三者に著作権を侵害されたり、また、意図せずに第三者の著作権を侵害してしまう可能性があります。また、海外やインターネット上での権利侵害に対しては、法規制その他の問題から、知的財産権の保護を十分に受けられない可能性があります。そのような事態になった場合、取扱う著作物の著作権者や肖像権者等が損害を被り、当社グループに対して損害賠償や使用差止等の訴訟を起こす可能性があります。万が一、これらの訴訟を起こされた場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 個人情報について
当社グループは、コンテンツ配信、ファンクラブ運営、e-コマースサイトでの物販等を行っているため個人情報を取得しております。提供サービスの信頼性を確保すべく、個人情報の外部への漏洩や、不適切な利用等防止のため、個人情報管理を事業運営上の最重要事項と捉えており、個人情報の取得・利用・管理・廃棄等に関して管理者を定め、またシステムセキュリティを強化する等、情報管理の強化に努めております。しかしながら、不測の事態により万が一情報漏洩等の事故が発生した場合には、当社グループの社会的信用力は失墜し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 海外取引増加について
当社グループは、ドラマ等映像作品をはじめとした事業の収益源であるコンテンツを主に韓国から調達しており、取引増加にともなう為替リスクが高まっていること、また著作権に関する法的規制、税法上の問題、並びに渉外上の法的事項について最大の留意をする必要性があります。これらのリスクに加え、国際関係等による影響により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 映像作品の買付・製作について
当社グループは、ドラマ等映像作品買付・製作のための投資については、大型案件に関しては原則として共同事業体方式を採っており、当社が幹事会社として出資を募る場合と、他社へ出資参加する場合があります。買付・製作した映像作品は、テレビ放映権、ビデオグラム化権、商品化権、イベント開催等、作品に係るより多くの権利を得ることで投資回収率を高めるよう努めております。また、過剰な先行投資がリスクであると認識し、投資残高に一定金額の制限を設けております。しかしながら、個々の作品の視聴率や投資から回収までの期間が長期化することなどによる収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合等には、損失が生じる可能性があります。また市場環境の変化による商品販売数の低迷などによる損失リスクもあります。また、韓流ブームが世界規模での拡大を見せる中、韓国コンテンツの価格高騰や市場供給量の減少により、以前にも増して版権の獲得が困難な状況におかれています。そのため当社グループは、市場は小規模ながら近年人気を高めている中国や台湾等の他アジア圏における良質なコンテンツの獲得や販売にも注力しておりますが、今後も人気の高い韓国コンテンツが獲得できない状況が続いた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 個々の作品やイベント等による業績変動について
大型イベントの開催は短期間での営業収入を急増させますが、開催時期が不定期であるため四半期毎や連結会計年度での業績変動が大きくなる可能性があります。また、インターネットを使った有料動画配信サービス市場(OTT市場)の急拡大に伴いDVD・BD市場は縮小の一途を辿っていることから、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 放送事業について
当社グループは、CS放送、CATV、IPTVにより有料放送サービスを提供しております。有料放送市場が成熟し成長ペースが減速する場合、放送サービスの加入者減少が懸念され、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、有料放送市場において競合チャンネルとの差別化を図り事業を展開しております。しかしながら、地上波放送、BS放送、CS放送、CATV、IPTVに加え、インターネットを使った動画配信サービスが次々と誕生している中、番組コンテンツの獲得や加入者の獲得での競争は年々激しくなっていることから、加入者数が想定に届かない場合等には当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
以上に記載いたしました影響を与える事項について、当社グループが対応できなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。なお、文中における将来に関する事項は本有価証券報告書の提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、度重なる「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」の発令による人流抑制策および経済活動の制限等により、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、厳しい状況が続きました。幸いワクチン接種の普及や感染予防の意識向上により、当期後半より新規感染者数が減少に転じ、経済活動の正常化に向け、一部厳しさは残るものの総じて持ち直しの動きが見られました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の新たな変異株が確認されたことによる第6波への警戒感と感染急拡大への危機感から再び経済活動などが停滞する可能性が懸念され、依然として先行き不透明な厳しい状況が続いております。
このような経営環境の中、当社におきましては、新型コロナウイルス感染症による業績への影響を最小限に止める対策として、モバイルへのプラットフォーム拡張や事業効率性の見直し等を行ってまいりました。
放送事業におきましては、継続的に赤字であった『Kchan!韓流TV』、『DATV』を閉局、『KNTV』への経営資源一本化を図り、更なるプレミアム化を進めました。10月からはモバイルデバイスからも視聴可能なサービス『KNTV+』をロンチングし、放送事業のデジタルシフトを促進いたしました。
また、オンラインイベント配信サービス『Beyond LIVE』も自社プラットフォームによる配信の準備を整え、12月に独自アプリをロンチングいたしました。この結果、これまで他社サービスを利用していたため大部分を委託費用として計上していたプラットフォーム利用手数料が当社の収益として計上するべく、利益構造の改善を推進いたしました。配信するイベントの種類に関しましても、オンライン専用ライブのみならずファンクラブミーティングのようなプレミアムイベントも配信した他、韓国でのオフラインコンサート再開に伴いライブ会場のみならず『Beyond LIVE』上での同時生配信も行うなど、サービスの幅を広げております。
このような状況により、日本国内を主なリージョンとしていた当社事業エリアは本格的に世界中のK-popファンを対象としたビジネス展開が可能となり、視聴収益の拡大が望める配信体制へと強化・移行いたしました。
しかしながら、当期後半には新型コロナウイルス感染症の影響も軽微なものとなり状況も改善される想定の下、当社事業の中核を担っているオフラインコンサート事業の再開を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の新たな変異株の発生が相次ぎ、前期に引き続き一度もオフラインコンサートを開催することができませんでした。また、それに付随するMD事業も滞るなど、非常に厳しい状況が続いた結果、営業損失が発生いたしました。
この結果、当連結会計年度における売上高は5,631百万円(前期比31.9%増)、営業損失は648百万円(前期は1,200百万円の営業損失)、経常損失は632百万円(前期は1,206百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は286百万円(前期は1,241百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。なお、当社が委託を請け負っておりましたエスエム・エンタテインメント所属アーティストのファンクラブサイトシステムの移管に伴う契約解約益等を特別利益に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は改善いたしました。
個別業績につきましては、売上高は5,563百万円(前期比31.2%増)、営業損失は608百万円(前期は1,212百万円の営業損失)、経常損失は581百万円(前期は1,227百万円の経常損失)当期純損失は29百万円(前期は1,242百万円の当期純損失)となりました。なお、当社連結子会社である株式会社エブリシングジャパンに対する債務超過解消による貸倒引当金戻入額380百万円等を個別業績では特別利益に計上したことにより、当期純損失は改善いたしました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(ライツ&メディア事業)
放送事業では継続的に赤字であった『Kchan!韓流TV』(3月)と『DATV』(5月)を閉局し、全てのリソースを『KNTV』へ集中させ経営資源の一本化を図り、収益構造の改善を行いました。また、キラーコンテンツの放送、時流をおさえた独自の特別編成を行う等のプレミアム化を推進し、チャンネルの競争優位性を高めつつ近年のコンテンツ視聴スタイルの多様化に対応すべく、10月には『KNTV+』をロンチング、モバイルデバイス等からの視聴も可能となりました。また、チャンネルのプレミアム化と配信サービスの開始により、新規加入者獲得を含め『KNTV』のロイヤリティ向上や解約防止に繋がりました。
ライツ事業では、全世界的に韓国コンテンツが人気を博し脚光を浴びる機会が増加、国内でも高いニーズを維持しており、当期におきましては、パク・ソジュン出演のバラエティ『ユンステイ』やソン・スンホン主演のドラマ『ボイス4(原題)』等人気俳優が出演する作品を獲得いたしました。なお、当事業では『KNTV』での放送をはじめ、地上波・BS・CSへの放送権販売やVOD権の販売を行った一方、DVD市場が縮小傾向にあることから、主な収益源の一つであるDVD権の販売が影響を受けました。
オンラインイベント配信サービス『Beyond LIVE』では、前期は計14回のイベントを配信いたしましたが、当期は東方神起やNCT等の当社グループ所属アーティストを始め、TWICE、DAY6等のJYPエンターテインメントに所属する人気アーティストが多数出演し、計19回のコンサートやイベントを配信いたしました。また、ライブコンサートのみならずファンクラブイベントやオフラインコンサートの生中継配信も積極的に行った結果、配信公演数も昨年度に比べ増加し、多様性のある高い集客力を持ったプラットフォームへと成長しております。
この結果、売上高は3,498百万円(前期比8.3%増)、セグメント利益は40百万円(前期は194百万円のセグメント損失)となりました。
(エンターテインメント事業)
音楽事業では、当期に5タイトルを発売いたしました。BAEKHYUN(EXO)のファーストミニアルバム『BAEKHYUN』はビルボードジャパンやiTunes21ヵ国でチャート1位、NCT127のミニアルバム『LOVE HOLIC』は日本レコード協会“ゴールドディスク”に認定され、オリコンをはじめとする各種チャートで同じく1位、SHINeeの日本オリジナルミニアルバム『SUPERSTAR』もオリコン1位、CHANGMIN(東方神起)のミニアルバム『Human』はオリコン2位を獲得する等、好調を維持してまいりました。
コンサート事業では、東方神起、SUPER JUNIOR、SHINeeなど計5回のオンラインファンミーティングを主催し、アーティストの入国や国内活動が制限される中においてもサービス提供が可能な体制を構築し、事業展開を推進してまいりました。
しかしながら、先述のとおり新型コロナウイルス感染症の長期化は業績に与える影響は大きく、また株式会社SMEJとの合併により引き継がれた株式報酬費用等を計上するなど、非常に厳しい状況が続きました。
この結果、売上高は2,124百万円(前期比104.8%増)、セグメント損失は161百万円(前期は307百万円のセグメント損失)となりました。
(その他事業)
その他事業では、売上高は8百万円(前期比679.6%増)、セグメント損益は35百万円(前期は13百万円のセグメント損失)となりました。
また、当連結会計年度末における総資産は12,215百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,218百万円増加いたしました。流動資産は7,108百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,693百万円減少いたしました。固定資産は5,107百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,911百万円増加いたしました。
当連結会計年度末の負債は3,159百万円となり、前連結会計年度末に比べ211百万円増加いたしました。流動負債は1,596百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,334百万円減少いたしました。固定負債は1,562百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,546百万円増加いたしました。
当連結会計年度末の純資産は9,056百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,007百万円増加いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ275百万円増加し、3,760百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、155百万円(前期は1,228百万円の使用)となりました。
収入の主な内訳は、売上債権の減少額1,258百万円、たな卸資産の減少額594百万円等によるものであり、支出の主な内訳は、仕入債務の減少額1,660百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、29百万円(前期は5百万円の使用)となりました。
収入の内訳は、敷金及び保証金の回収による収入109百万円、貸付金の回収による収入28百万円によるものであり、支出の主な内訳は、無形固定資産の取得による支出159百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、148百万円(前期比94.6%減)となりました。
収入の内訳は、株式の発行による収入139百万円によるものであり、支出の内訳は、リース債務の返済5百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、ライツ&メディア事業として、ドラマ等版権事業、放送事業、オンライン配信事業、及びエンターテインメント事業として、マネジメント事業、音楽制作事業、イベント事業、ファンクラブ運営事業、МD事業を主体とする会社であり、生産能力を測定することが困難なため、生産能力の記載は行っておりません。
b. 受注実績
当社グループは受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
前年同期比 (%) |
|
ライツ&メディア事業 (千円) |
3,498,416 |
8.3 |
|
エンターテインメント事業 (千円) |
2,124,551 |
104.8 |
|
報告セグメント計 (千円) |
5,622,967 |
31.7 |
|
その他事業 (千円) |
8,747 |
679.6 |
|
合計 (千円) |
5,631,714 |
31.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
エイベックス・エンタテインメント株式会社 (注)2 |
- |
- |
883,968 |
15.70 |
|
株式会社スカパー・エンターテイメント |
817,280 |
19.14 |
604,363 |
10.73 |
|
株式会社ジュピターテレコム (注)3 |
468,127 |
10.96 |
- |
- |
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.前連結会計年度では10%未満のため記載を省略しております。
3.当連結会計年度では10%未満のため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度末における総資産は12,215百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,218百万円増加いたしました。流動資産は7,108百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,693百万円減少いたしました。その主な要因は、売掛金が1,258百万円減少、コンテンツ事業権が659百万円減少したことによるものであります。また、固定資産は5,107百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,911百万円増加いたしました。その主な要因は、投資有価証券が4,778百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債は3,159百万円となり、前連結会計年度末に比べ211百万円増加いたしました。流動負債は1,596百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,334百万円減少いたしました。その主な要因は、買掛金が1,660百万円減少したことによるものであります。また、固定負債は1,562百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,546百万円増加いたしました。その主な要因は、繰延税金負債が1,550百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は9,056百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,007百万円増加いたしました。その主な要因は、資本金が72百万円増加、資本剰余金が72百万円増加、新株予約権が92百万円増加、その他有価証券評価差額金が1,923百万円及び非支配株主持分が1,132百万円、また親会社株主に帰属する当期純損失286百万円により減少したものであります。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度の63.6%から61.4%に減少しましたが、1株当たり純資産は49円65銭から64円74銭と増加しております。また、流動比率、当座比率についても一定の水準を満たしており、当社グループの健全な財務の安定性を維持していると認識しております。
また、当連結会計年度における売上高は5,631百万円(前期比31.9%増)、営業損失は648百万円(前期は1,200百万円の営業損失)、経常損失は632百万円(前期は1,206百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は286百万円(前期は1,241百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。なお、当社が委託を請け負っておりましたエスエム・エンタテインメント所属アーティストのファンクラブサイトシステムの移管に伴う契約解約益等を特別利益に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は改善しております。
経営成績の状況とそれらの要因につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 資金需要
当社グループの事業活動における資金需要は、営業活動については、放送事業での番組、版権事業でのコンテンツ事業権等のたな卸資産の購入及び製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資活動については、事業伸長、生産性向上等への設備投資への取得等であります。
c. 財務政策
当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。営業活動及び投資活動とも内部資金を財源として行うことを基本としておりますが、財務状況により機動的な資金の調達先として銀行借入を選択する場合もあります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、下記の重要な会計方針が連結財務諸表の作成に当たって使用される重要な見積り及び判断に大きな影響を及ぼすと考えております。当社グループの経営陣は、連結財務諸表等の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示並びに事業年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び判断を行わなければなりません。しかしながら、当社グループの経営陣は、過去の実績、現在の経済環境、その他の様々な要因に基づいて見積り及び判断を行っているため、実際の業績とは大きく異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの事業は、ライツ&メディア事業は大型ドラマ版権の市場価格・流通時期等による事業化の状況、ドラマ等の番組購入価格や放映時期の状況、エンターテインメント事業はアーティストの活動等により、年度毎の業績変動が大きくなる傾向があります。当社は各事業の収益をプロジェクト単位で管理することで迅速な経営判断を行い、事業により利益率の差はありますが、全体での営業利益、営業利益率などの向上を目標としております。
当社グループは、衛星放送契約者数の減少傾向が続くことによる視聴料収入の伸び悩みや大型案件の終了に伴うファンクラブ事業収入への影響等、厳しい経営環境の中において、既存事業の業績改善に積極的に取り組むとともに、一部業務の内製化による費用削減を進め、今後の成長に向けた専門的人材の採用やコンテンツ開発等の先行投資も行っております。今後は各事業の継続的且つ安定的な収益確保に加え、アーティストとメディアとの連携による付加価値の創出、SMエンタテインメントグループとの連携強化等により、継続的な増収増益を目指してまいります。
次期の各事業部門見通しについては次のとおりであります。
(ライツ&メディア事業)
ライツ&メディア事業におきましては、郵送コストのかかる加入者用冊子をWEBサービスへ移行、KNTV+』や『Beyond LIVE』といった新規事業へ人員の配置転換の実施により映像配信サービスと放送サービスのシナジーを強化し、デジタル化を推進する等、引き続き業績回復に向けた収益構造の改善を図ってまいります。
ライツ事業におきましては、特に韓国コンテンツの価格高騰や市場供給量の減少により以前に比べて版権の獲得が厳しい状況におかれています。日本で人気の高い俳優が出演する作品や需要の高い時代劇といった作品の権利獲得・販売のみならず、市場は小規模ながらここ近年人気を高めている中国や台湾等の他アジア圏における良質なコンテンツの獲得・販売にも注力してまいります。また、当社の強みである放送事業者への販売網に加え、配信サービスのニーズも高まっていることから、配信サービス事業者への営業を内製化し関係の強化を図り、利益構造の改善を推進してまいります。
12月に独自のプラットフォームをロンチングした『Beyond LIVE』におきましては、2022年1月1日に開催された『SMTOWN LIVE 2022』を配信し、161ヵ国から数多くの視聴者を集めました。他のプラットフォームに比べ接続の安定性が高く、多言語字幕も提供したことで全世界のK-popファンから高評価を得ております。
今後もオンラインコンサートならではの特色あるコンテンツを含め、既に12月から開始しているオフラインコンサートの同時配信も回数を増やし、配信を拡大してまいります。
(エンターテインメント事業)
エンターテインメント事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を特に大きく受け厳しい状況が続いておりますが、上半期後半からは政府のガイドラインに沿った上での大型オフラインコンサートの開催を予定し、2022年5月、NCT127初のドームツアー『NCT127 2NDTOUR´NEO CITY:JAPAN-THE LINK』を発表する等、段階的な実績回復を進めてまいります。併せて、オフラインコンサートの再開に伴い音楽事業・MD事業も徐々に再開させビジネスの正常化を目指すとともに、オフラインイベントとオンラインイベントの同時開催も行う等、シナジーを発揮させた利益拡大に向け最善を尽くしてまいります。
当社は、2020年12月22日開催の取締役会において、行使価額修正条項付第14回~第16回新株予約権の発行、及び金融商品取引法による届出の効力発生を条件として、割当予定先との間で新株予約権買取契約(第15回及び第16回新株予約権についてはターゲット・イシュー・プログラム「TIP」)を締結することを決議し、当社(発行会社)と割当予定先であるマッコーリー・バンク・リミテッド(買取人)との間で2021年1月7日に当該新株予約権買取契約を締結しております。
なお、当社は、2022年2月10日開催の取締役会において、当社が2021年1月7日にマッコーリー・バンク・リミテッドを割当先として第三者割当により発行した行使価額修正条項付第14回~第16回新株予約権につきましては、2022年3月8日において、残存する当該新株予約権の全部を取得するとともに、取得後直ちに消却することを決議いたしました。
詳細につきましては、「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な後発事象)」に記載しております。
該当事項はありません。