当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の持直しが緩慢となったものの、企業収益や賃金、雇用の改善が見られるなど、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。
当企業集団が属する情報サービス産業におきましても、市場全体の売上高は引き続き緩やかに成長いたしましたが、金融分野ではマイナス金利政策の影響により金融機関の情報化投資抑制傾向が顕在化しております。
このような事業環境の下で、当企業集団は最終年度を迎えた中期経営計画「S.KCSチャレンジ50“飛躍”~ PhaseⅠ 飛躍に向けた体質強化~」を推進し、本計画で掲げた企業体質強化のための重点施策に取り組むとともに、さらなる「生産性の向上」と「収益力の改善」に向け、「制作原価の低減」や「販売・管理コストの抑制」といった直接的な施策に加え、次の3項目に取り組んでまいりました。
① 既存事業の活性化と新しい事業領域への参入
持続的成長の維持を目的として、既存事業の活性化・運営効率化と新たな事業領域への参入を進めており、ヘルスケアビジネスや授業料等の学費収納を切り口とした文教ビジネスなどを注力事業として選定・推進しております。こうした戦略的に推進する事業を担当する事業部として、平成29年4月に「戦略ビジネス事業部」を新設し、ヘルスケアビジネス・コンサルティング・ITインフラサービスに係わる3部門を編入いたしました。今後は、本部からの支援・関与を強化し、事業の拡大スピードを速めてまいります。
また、自社ソリューションについては、決済関連ソリューション『さくらUTOPIAクラウド 債権管理ゲートウェイサービス(以下、「債権管理ゲートウェイサービス」という。)』のオプション機能や周辺サービス機能の拡充を行ったほか(*1)、産業分野ではお客さまの経費精算業務を効率化する『経費キャッシュレス』や化学物質取扱事業者向けのラベル発行システム『GHS LABEL Meister』などの新ソリューションの開発を行い、その強化・拡充に取り組んでまいりました。
② ストックビジネスのさらなる拡大による収益基盤の安定化
三井住友フィナンシャルグループ各社との連携強化及びKCSソリューションズとの協働強化により、当企業集団が強みとしている決済関連サービスや各種BPO(*2)サービスの強化・拡充を推進しております。
当期においては、入金管理システムのベンダーとして豊富な経験と実績を有する株式会社アール・アンド・エー・シーとの業務提携及び資本提携を実施いたしました。これにより、同社が持つソリューションパッケージ『Victory‐ONE』のOEM供給を受け、その入金消込機能を当社の『債権管理ゲートウェイサービス』に組み込み、商品力の強化を行っております。
こうした取組みに加え、過去に獲得したBPO案件の売上寄与やソフトウェア保守の増加もあり、ストックビジネスの売上高は前年同期比で増加しております。
③ 不採算案件の発生抑制
前期から新たに開始した「本部の所管部門による第三者検証」「不採算案件の予兆段階での早期発見」「予兆を発見した案件の個別管理及び全社的対応による早期収束」などの取組みについて、全社への徹底と定着化を推進いたしました。
こうした取組みの効果もあり、当期の不採算案件に関する損失計上額は、前年同期比で減少しております。
今後はこうした体制強化などの組織対応に加え、「プロジェクト管理ツールの刷新」によるシステム面での対応強化もあわせて行い、不採算化する予兆の察知能力及び品質の向上に取り組んでまいります。
*1 これまで提供してまいりました『債権管理ゲートウェイサービス』について、オプション機能や周辺サービス機能の拡充に合わせ、決済関連サービスに関するメニュー体系の見直しを行い、『さくらUTOPIAゲートウェイ』シリーズとして新たにサービスの提供を開始いたしました。
*2 「BPO」とは、ビジネス・プロセス・アウトソーシングの略で、単なる情報システムのアウトソーシングではなく、お客さまの業務についてその企画・運営から人材の確保まで、一括して請け負うサービスのことであります。
当連結会計年度の業績につきましては、売上高が、公共関連部門のシステム構築・システム機器販売や産業関連部門のシステム運用管理は増加しましたが、マイナス金利政策を受けた金融機関における情報化投資抑制の影響を主因として金融関連部門のシステム構築が大きく減少したことから、前年同期比480百万円(2.0%)減の23,066百万円となりました。
一方、損益面につきましては、減収の影響があったものの、不採算案件発生の抑制により売上総利益率が改善したことに加え、経費削減効果などにより販売費及び一般管理費が減少したことから、営業利益は417百万円と前年同期比27百万円(7.1%)の増益、経常利益も489百万円と前年同期比27百万円(6.0%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益も317百万円と前年同期比50百万円(18.7%)の増益となりました。
連結のセグメント別売上高は、次のとおりです。
① 金融関連部門
三井住友フィナンシャルグループ向け取引の減少や大規模プロジェクトの縮小に伴いシステム構築が減少したことを主因として、売上高は7,320百万円と前年同期比1,392百万円(16.0%)の大幅減収となりました。
② 公共関連部門
政府の「自治体情報セキュリティ強化対策事業」に伴い、兵庫県下の自治体から情報セキュリティ強化対策案件の受注が増加したことを主因としてシステム構築及びシステム機器販売が増加し、売上高は6,144百万円と前年同期比720百万円(13.3%)の大幅増収となりました。
③ 産業関連部門
大手ベンダー向け取引が堅調に推移したことによるシステム構築の増加に加え、BPO案件獲得によるシステム運用管理の増加を主因として、売上高は9,600百万円と前年同期比191百万円(2.0%)の増収となりました。
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末比1,819百万円増加し、6,538百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比457百万円増加し1,068百万円のプラスとなりました。資金増加の主な要因は、前期から当期にかけて長期にわたる大規模案件が増加したことに伴い、前期において仕入債務の支払による支出が一部先行したため一時的に資金が減少し、当期において反動的に資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比1,385百万円増加し、1,290百万円のプラスとなりました。資金増加の主な要因は、期間が3ヵ月を超える譲渡性預金の償還によるものであります。
資金減少の主な要因は、固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比15百万円減少し、538百万円のマイナスとなりました。
当連結会計年度における資金減少の主な要因は、リース債務の返済及び配当金の支払いによるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
区分 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
金融関連部門 |
|
|
|
システム構築 |
5,268 |
81.9 |
|
システム運用管理 |
1,902 |
95.7 |
|
その他の情報サービス |
101 |
87.5 |
|
小計 |
7,272 |
85.2 |
|
公共関連部門 |
|
|
|
システム構築 |
2,380 |
106.5 |
|
システム運用管理 |
1,333 |
99.8 |
|
その他の情報サービス |
765 |
102.7 |
|
小計 |
4,479 |
103.8 |
|
産業関連部門 |
|
|
|
システム構築 |
5,096 |
103.0 |
|
システム運用管理 |
1,699 |
111.3 |
|
その他の情報サービス |
1,233 |
94.8 |
|
小計 |
8,028 |
103.3 |
|
合計 |
19,779 |
95.9 |
(注) 1 システム構築の生産高については、当連結会計年度の販売実績高に仕掛増減額の販売高相当額を加味し、算出しております。なお、それ以外につきましては、販売高を記載しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
区分 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
金融関連部門 |
|
|
|
|
|
システム構築 |
5,193 |
84.8 |
1,623 |
97.8 |
|
小計 |
5,193 |
84.8 |
1,623 |
97.8 |
|
公共関連部門 |
|
|
|
|
|
システム構築 |
2,352 |
105.6 |
557 |
98.8 |
|
小計 |
2,352 |
105.6 |
557 |
98.8 |
|
産業関連部門 |
|
|
|
|
|
システム構築 |
4,912 |
95.0 |
1,165 |
92.5 |
|
小計 |
4,912 |
95.0 |
1,165 |
92.5 |
|
合計 |
12,459 |
92.1 |
3,345 |
96.0 |
(注) 1 システム構築以外の業務については、継続業務が大半であり、業務も多岐にわたり把握することが困難なため、システム構築についてのみ記載しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
区分 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
金融関連部門 |
|
|
|
システム構築 |
5,230 |
81.0 |
|
システム運用管理 |
1,902 |
95.7 |
|
その他の情報サービス |
101 |
87.5 |
|
商品売上高 |
85 |
57.9 |
|
小計 |
7,320 |
84.0 |
|
公共関連部門 |
|
|
|
システム構築 |
2,359 |
105.0 |
|
システム運用管理 |
1,333 |
99.8 |
|
その他の情報サービス |
765 |
102.7 |
|
商品売上高 |
1,685 |
154.0 |
|
小計 |
6,144 |
113.3 |
|
産業関連部門 |
|
|
|
システム構築 |
5,006 |
100.9 |
|
システム運用管理 |
1,699 |
111.3 |
|
その他の情報サービス |
1,233 |
94.8 |
|
商品売上高 |
1,661 |
102.5 |
|
小計 |
9,600 |
102.0 |
|
合計 |
23,066 |
98.0 |
(注) 1 主な相手先別の販売実績及びそれぞれの総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高 (百万円) |
割合 (%) |
販売高 (百万円) |
割合 (%) |
|
|
富士通㈱ |
1,892 |
8.0 |
2,928 |
12.7 |
|
㈱三井住友銀行 |
2,641 |
11.2 |
1,836 |
8.0 |
なお、上記の販売実績以外に、㈱三井住友銀行の情報システム部門で行っているシステム関連機能については、㈱日本総合研究所を通じて取引しており、同社、同社子会社の㈱日本総研情報サービス、同社関連会社の㈱N&J金融ソリューションズへの販売実績は、次のとおりであります。
|
㈱日本総合研究所 |
1,749 |
7.4 |
1,671 |
7.2 |
|
㈱日本総研情報サービス |
314 |
1.3 |
314 |
1.4 |
|
㈱N&J金融ソリューションズ |
5 |
0.0 |
- |
- |
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
本項の記載内容のうち、将来に関する事項を記載している場合には、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社は、不断に変化する事業環境に的確に対応し、ステークホルダーの視点から当社としての企業経営のあり方を明確にするため、次の「経営理念」を掲げております。
・ IT価値を提供することにより、社会・お客さまの発展に貢献する。 (社会・お客さまの信用)
・ 変化に対応できる強靭な企業体質を構築し、企業価値の向上を図る。 (会社の繁栄)
・ 個人価値を自ら向上させ、組織貢献できる社員に活躍の場を提供する。(社員の成長)
当企業集団は、平成29年4月より新たな中期経営計画「S.KCSチャレンジ50“飛躍”~PhaseⅡ 100年企業に向かって飛躍 ~」(平成29年4月~平成32年3月)」を開始しております。
新中期経営計画(以下、「本計画」という。)は、前中期経営計画において「企業体質強化」のために取り組んだ施策の効果を具現化することにより「安定成長を実現する期間(PhaseⅡ)」と位置付けております。
この計画の2年目には創立50周年(平成31年3月29日)を迎えることから、本計画終了時点における当社の姿として、次のビジョンを掲げることといたしました。
|
社会、お客さま、社員及びその家族、株主の皆さまなど 誰からも信認されることにより一流と評される会社を目指し、 50年企業から100年企業への第一歩を踏み出す |
また、各年度の位置付けと何をすべきかを明確化するため、1年目は体質強化を具現化する「萌芽」、2年目は安定成長の持続を具現化する「生長」、3年目は一流の証を具現化する「結実」の年度と定め、本計画で取り組む各種施策の工程管理を行うこととしております。
本計画では、これまで取り組んできた既存事業の活性化と新しい事業領域への参入という「選択と集中」を念頭に置きつつ、主な事業戦略として次の5項目に注力してまいります。
① ソリューション/サービス提供型ビジネスの比重拡大
決済関連サービス『さくらUTOPIAゲートウェイ』シリーズ及び自治体向け周辺業務パッケージ 『Sossianクラウド』シリーズといった自社ソリューション/サービスの商品力強化・サービスメニュー拡充に取り組み、従来型の個別受託開発ビジネスからソリューション/サービス提供型ビジネスへのシフトを進めてまいります。
② 成果物・サービスの品質向上
不採算案件の一層の抑制及び品質の向上を図るため、「本部の所管部門による第三者検証」や「トラブル事例の分析」といった組織的な対応に加え、「プロジェクト管理ツールの刷新」によるシステム的な対応を行い、不採算化する予兆察知能力及び品質の向上に取り組んでまいります。
③ 一般民需向け直販ビジネスの強化
市場規模の大きい首都圏市場については、ソリューション/サービス提供型ビジネスにより優良顧客の開拓に取り組むとともに、マザーマーケットである兵庫県を中心とした関西圏市場については、既存顧客との関係強化及びITインフラサービスの強化による地域密着型営業を推進してまいります。
④ SMFGグループ向け/富士通をはじめとする大手ベンダー向けビジネスの進化・深化
当社の主要取引先である三井住友フィナンシャルグループのグループ企業や富士通グループ向け取引については、当社が強みを持つ領域においてニーズ対応力の強化によりさらなるシェア拡大に注力するとともに、新たな領域への参入も進めてまいります。
⑤ 戦略ビジネス/ニュービジネスの育成
戦略的に推進する事業を担当する「戦略ビジネス事業部」を平成29年4月1日付で新設し、本部からの支援・関与を強化することによる事業の拡大を図ってまいります。また、AI(人工知能)やIoT(*1)といった新技術、今後さらなる普及・拡大が見込まれるクラウドコンピューティングについても取組みを強化してまいります。
また、こうした事業戦略を含む本計画の推進並びにビジョン達成を担う従業員が個性・能力を最大限に発揮することを促すため、働き方改革や処遇制度の見直し、人材育成の強化といった人事施策について優先的に取り組むこととしております。
当企業集団では、上記の中期経営計画の推進にあたり、到達点を明確にするため、経営指標及び経営目標を設定しております。
経営指標につきましては、株主価値及び資本効率重視の観点から「ROE(自己資本利益率)」を、また、安定配当を基本方針としつつ、株主還元方針の目安となる「配当性向」も重視しております。そして、これら経営指標の向上のため、事業の収益性を示す「営業利益率」の向上に注力してまいります。
経営目標につきましては、「女性の職場生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づき策定した行動計画目標やお客さま・社員の満足度、社会貢献活動への参加率などの目標を設定し、本計画におけるビジョンの達成を目指してまいります。
|
|
項 目 |
本計画終了時点の |
備 考 |
|
経営指標 |
①ROE(自己資本利益率) |
3% |
70%以上の自己資本比率を堅持することにより健全な財務体質を維持しつつ、資本効率の安定的な改善を目指します。 |
|
②配当性向 |
30~40%を |
安定配当方針を堅持しつつ、市場平均水準を意識してまいります。 |
|
|
経営目標 |
①労働者全体の残業時間 |
月平均23時間以内 |
「女性活躍推進法」における行動計画目標として掲げているものであり、「働き方改革」の観点においても重要視しております。 |
|
②有給休暇の取得率 |
70%(14日以上) |
||
|
③係長級の役職者に占める女性割合 |
12%以上 |
||
|
④社員向け職場アンケートにおける |
- |
社員満足度の向上により社内活性化を図ってまいります。 |
|
|
⑤CSアンケートにおける |
- |
お客さま起点の徹底によりお客さまからの信認を得られるよう努めてまいります。 |
|
|
⑥社員による |
- |
社会からの信認を高めるよう努めてまいります。 |
(4) 会社の対処すべき課題
今後のわが国経済の見通しにつきましては、海外景気の回復などを背景に、引き続き緩やかに回復していくことが期待されます。一方で、地政学リスクの高まりや反グローバリズムの台頭など、景気の先行きに対する不透明感も増しております。
情報サービス産業におきましても、産業分野を中心に総じて緩やかな成長が見込まれますが、金融分野ではマイナス金利影響に伴う情報化投資抑制の影響が続き、公共分野でも制度改正対応などの大規模情報化投資が一巡するなど、当企業集団の事業環境は厳しくなることが予想されます。
このような事業環境下、当企業集団は、将来にわたって「多様化する顧客ニーズへの対応力を一層高め、事業環境の変化に強く、安定的かつ持続的成長を実現可能とする筋肉質な体質への転換と定着」を目指しており、対処すべき当面の課題としては、平成29年4月からスタートしている新中期経営計画の着実な遂行であります。
本計画の詳細については、「(2) 中長期的な会社の経営戦略」をご参照ください。
*1 「IoT」とは、インターネットオブシングス(Internet of Things)の略で、パソコンやスマートフォンなどのIT関連機器だけでなく、自動車・家電・ロボット・施設などのさまざまな「モノ」がセンサーと通信機能によりインターネットに接続し、情報通信を行うことであります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、本項の記載内容のうち、将来に関する事項を記載している場合には、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動はありません。
ただし、経済情勢の変化などによるシステム投資動向、競合状況、大型プロジェクト案件の存否、個別プロジェクトの進捗状況や採算性などにより、経営成績が変動する可能性があります。
また、当企業集団の事業につきましては、システムの納入が第2四半期(7~9月)及び第4四半期(1~3月)に集中する傾向があり、売上高が第1四半期(4~6月)及び第3四半期(10~12月)において減少し、第2四半期(7~9月)及び第4四半期(1~3月)に増加するパターンとなり、四半期毎・半期毎の経営成績が変動いたします。
(2) 特定取引先への依存
(三井住友フィナンシャルグループとの関係について)
親会社である株式会社三井住友フィナンシャルグループ及び同社のグループ会社との間では、システム構築、システム運用管理及びシステム機器販売などの営業取引のほか、資金取引などを行っております。同グループは当企業集団の大口かつ安定した取引先であり、同グループの業績及び情報化投資が当企業集団の業績に一定の影響を及ぼすことが考えられます。
(富士通グループとの関係について)
法人主要株主である富士通株式会社及び同社のグループ会社との間では、システム構築及びシステム機器仕入などの営業取引を行っております。同グループは当企業集団の大口かつ安定した取引先であり、同グループの業績が当企業集団の業績に一定の影響を及ぼすことが考えられます。
(3) システム構築業務について
当企業集団は、お客さまからシステム構築の委託を受けておりますが、お客さまからの要求が複雑化・大型化・短納期化する傾向にあり、お客さまと合意した品質・納期の未達成やコストの増加などにより、業績に影響を及ぼすことが考えられます。
このため、大規模システム構築案件のリスク管理強化の観点から、関連部門による「見積検討会」において受託是非の検討を行うとともに、経営会議メンバーによる「システム案件協議会」において案件毎の進捗状況確認や対応指示などを行う体制をとっております。さらに、「本部の所管部門による第三者検証」「不採算案件の予兆段階での早期発見」「予兆を発見した案件の個別管理及び全社的対応による早期収束」など、一層の社内管理体制の整備・強化も実施しております。
今後はこうした体制強化などの組織対応に加え、「プロジェクト管理ツールの刷新」によるシステム面での対応強化もあわせて行い、全社を挙げて不採算案件の発生抑制及び品質の向上に努めてまいります。
(4) 大規模災害及びシステムトラブル、情報流出について
お客さまの基幹システムの運用などを受託していることから、大規模災害によるお客さまのシステムの停止や当企業集団が運用しているお客さまのシステムのトラブル、お客さまからお預かりした情報の流出といった事態が発生した場合、お客さまなどからの損害賠償請求や信用失墜などにより、業績に影響を及ぼすことが考えられます。
このため、災害対策として各種設備の強化・拡充に努めるとともに、他のデータセンター保有事業者との相互協力・バックアップ体制の構築や品質管理・情報セキュリティに関する体制強化に取り組んでおります。また、個人情報保護対策としてプライバシーマークを取得するとともに、データセンター運営部署において情報セキュリティに関する国際規格「ISO/IEC 27001」、ITサービスマネジメントシステムに関する国際規格「ISO/IEC 20000」及び事業継続マネジメントシステムに関する国際規格「ISO 22301」を取得するなど、第三者機関の評価・認証を受けております。
該当事項はありません。
当社は、お客さまの経営課題解決に活用できるITソリューションを提供し続けるため、研究開発活動を行っております。
研究開発活動は、市場ニーズの変化や新技術への対応等、当社競争力の向上に資するものであることを基本方針として、金融・公共・産業関連の幅広い分野で培ったノウハウを活用し、より付加価値の高いサービスおよび商品を提供するために実施しております。
当社では、研究開発を専門とする部署は設置しておりませんが、技術統括部を所管部とし、各事業部門において研究開発課題を選定し、実施する体制をとっております。
なお、子会社の株式会社KCSソリューションズは、研究開発活動を行っておりません。
当連結会計年度の研究開発費の計上額は3百万円であります。
セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。
(1) 産業関連部門
産業関連部門における当連結会計年度の研究開発費の計上額は3百万円であり、主な活動内容は次のとおりであります。
① マルチデバイス対応の地図連携に係る研究開発
当社はこれまでスマートデバイス向けアプリケーションの開発にあたって、主に普及しているAndroid、iOSというそれぞれのOS向けに開発を実施してきました。このような開発手法では開発コストが肥大化する傾向にあったことから、最新のWeb仕様であるHTML5をベースとして、Andoroid、iOSの両方に対応し、パソコン向けにも対応したアプリケーションの開発技法を研究しました。
また、当社商品への地図機能の組み込みを見据え、地図連携アプリケーションの開発技法についても研究を実施しました。
この研究開発成果は、情報システムのマルチデバイス対応等の開発に活用しております。
(資産)
資産合計は、前年同期比931百万円増加し、21,007百万円となりました。
流動資産は、前年同期比420百万円増加し、14,508百万円となりました。前年同期比で増加している主な要因は、当連結会計年度末の受取手形及び売掛金が前年同期比434百万円増加したことによるものであります。また、譲渡性預金の解約により有価証券が前年同期比2,000百万円減少し、現金及び預金が増加しております。
固定資産は、前年同期比510百万円増加し、6,498百万円となりました。前年同期比で増加している主な要因は、株価回復に伴う評価差額の増加により投資有価証券が前年同期比256百万円増加したことに加え、退職給付に係る資産が前年同期比142百万円増加したことによるものであります。
(負債)
負債合計は、前年同期比507百万円増加し、5,733百万円となりました。
流動負債は、前年同期比502百万円増加し、4,380百万円となりました。前年同期比で増加している主な要因は、当連結会計年度末の買掛金が前年同期比583百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、前年同期比5百万円増加し、1,352百万円となりました。前年同期比で増加している主な要因は、繰延税金負債が前年同期比89百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産合計は、前年同期比424百万円増加し、15,273百万円となりました。前年同期比で増加している主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が前年同期比182百万円増加したことに加え、株価回復に伴い、その他有価証券評価差額金が前年同期比183百万円増加したことによるものであります。
(売上高・売上原価)
売上高は、金融関連部門でシステム構築が大きく減少したことを主因として23,066百万円と前年同期比480百万円の減収となりました。売上原価は、不採算案件発生の抑制などにより前年同期比449百万円減少し、18,587百万円となり、その結果、売上総利益は4,478百万円と前年同期比31百万円の減益となりました。詳細につきましては、「1 業績等の概要、(1)業績」をご参照ください。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、経費削減効果により前年同期比58百万円減少し、4,061百万円となりました。
その結果、営業利益は、417百万円と前年同期比27百万円の増益となりました。
(営業外収益・営業外費用)
営業外収益は、前年同期比5百万円増加し、139百万円となりました。これは主に、保険配当金等の増加によるものであります。また、営業外費用は、前年同期比5百万円増加し、66百万円となりました。これは主に、固定資産除売却損の増加によるものであります。
その結果、経常利益は、489百万円と前年同期比27百万円の増益となりました。
(特別利益・特別損失)
特別利益及び特別損失は、当連結会計年度において発生しておりません。
その結果、税金等調整前当期純利益は、489百万円と前年同期比27百万円の増益となりました。
(法人税等)
法人税等は、前年同期比22百万円減少し、172百万円となりました。前年同期比で減少している主な要因は、法人税等の税率の変更により法人税等調整額が減少したことによるものであります。
現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比1,819百万円増加し、6,538百万円となりました。詳細につきましては、「1 業績等の概要、(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。