第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

本項の記載内容のうち、将来に関する事項を記載している場合には、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、不断に変化する事業環境に的確に対応し、ステークホルダーの視点から当社としての企業経営のあり方を明確にするため、次の「経営理念」を掲げております。

・ IT価値を提供することにより、社会・お客さまの発展に貢献する。  (社会・お客さまの信用)

・ 変化に対応できる強靭な企業体質を構築し、企業価値の向上を図る。  (会社の繁栄)

・ 個人価値を自ら向上させ、組織貢献できる社員に活躍の場を提供する。(社員の成長)

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

当企業集団は、平成29年4月より新たな中期経営計画「S.KCSチャレンジ50“飛躍”~PhaseⅡ 100年企業に向かって飛躍 ~」(平成29年4月~平成32年3月)」を開始しております。

 

新中期経営計画(以下、「本計画」という。)は、前中期経営計画において「企業体質強化」のために取り組んだ施策の効果を具現化することにより「安定成長を実現する期間(PhaseⅡ)」と位置付けております。

この計画の2年目には創立50周年(平成31年3月29日)を迎えることから、本計画終了時点における当社の姿として、次のビジョンを掲げることといたしました。

 

社会、お客さま、社員及びその家族、株主の皆さまなど

誰からも信認されることにより一流と評される会社を目指し、

50年企業から100年企業への第一歩を踏み出す

 

 

また、各年度の位置付けと何をすべきかを明確化するため、1年目は体質強化を具現化する「萌芽」、2年目は安定成長の持続を具現化する「生長」、3年目は一流の証を具現化する「結実」の年度と定め、本計画で取り組む各種施策の工程管理を行うこととしております。

 

本計画では、これまで取り組んできた既存事業の活性化と新しい事業領域への参入という「選択と集中」を念頭に置きつつ、主な事業戦略として次の5項目に注力してまいります。

 

① ソリューション/サービス提供型ビジネスの比重拡大

決済関連サービス『さくらUTOPIAゲートウェイ』シリーズ及び自治体向け周辺業務パッケージ 『Sossianクラウド』シリーズといった自社ソリューション/サービスの商品力強化・サービスメニュー拡充に取り組み、従来型の個別受託開発ビジネスからソリューション/サービス提供型ビジネスへのシフトを進めてまいります。

 

② 成果物・サービスの品質向上

不採算案件の一層の抑制及び品質の向上を図るため、「本部の所管部門による第三者検証」や「トラブル事例の分析」といった組織的な対応に加え、「プロジェクト管理ツールの刷新」によるシステム的な対応を行い、不採算化する予兆察知能力及び品質の向上に取り組んでまいります。

 

③ 一般民需向け直販ビジネスの強化

市場規模の大きい首都圏市場については、ソリューション/サービス提供型ビジネスにより優良顧客の開拓に取り組むとともに、マザーマーケットである兵庫県を中心とした関西圏市場については、既存顧客との関係強化及びITインフラサービスの強化による地域密着型営業を推進してまいります。

 

④ SMBCグループ向け/富士通をはじめとする大手ベンダー向けビジネスの進化・深化

当社の主要取引先であるSMBCグループや富士通グループ向け取引については、当社が強みを持つ領域においてニーズ対応力の強化によりさらなるシェア拡大に注力するとともに、新たな領域への参入も進めてまいります。

 

 

⑤ 戦略ビジネス/ニュービジネスの育成

戦略的に推進する事業を担当する「戦略ビジネス事業部」を平成29年4月1日付で新設し、本部からの支援・関与を強化することによる事業の拡大を図ってまいります。また、AI(人工知能)やIoT(*1)といった新技術、今後さらなる普及・拡大が見込まれるクラウドコンピューティングについても取組みを強化してまいります。

 

また、こうした事業戦略を含む本計画の推進並びにビジョン達成を担う従業員が個性・能力を最大限に発揮することを促すため、働き方改革や処遇制度の見直し、人材育成の強化といった人事施策について優先的に取り組むこととしております。

 

(3) 目標とする経営指標

当企業集団では、上記の中期経営計画の推進にあたり、到達点を明確にするため、経営指標及び経営目標を設定しております。

経営指標につきましては、株主価値及び資本効率重視の観点から「ROE(自己資本利益率)」を、また、安定配当を基本方針としつつ、株主還元方針の目安となる「配当性向」も重視しております。そして、これら経営指標の向上のため、事業の収益性を示す「営業利益率」の向上に注力してまいります。

経営目標につきましては、「女性の職場生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づき策定した行動計画目標やお客さま・社員の満足度、社会貢献活動への参加率などの目標を設定し、本計画におけるビジョンの達成を目指してまいります。

 

 

項 目

本計画終了時点の
目標

備 考

経営指標

①ROE(自己資本利益率)

3%

70%以上の自己資本比率を堅持することにより健全な財務体質を維持しつつ、資本効率の安定的な改善を目指します。

②配当性向

30~40%を
目安とした安定配当

安定配当方針を堅持しつつ、市場平均水準を意識してまいります。

経営目標

①労働者全体の残業時間

月平均23時間以内

「女性活躍推進法」における行動計画目標として掲げているものであり、「働き方改革」の観点においても重要視しております。

②有給休暇の取得率

70%(14日以上)

③係長級の役職者に占める女性割合

12%以上

④社員向け職場アンケートにおける
社員満足度向上

社員満足度の向上により社内活性化を図ってまいります。

⑤CSアンケートにおける
顧客満足度向上

お客さま起点の徹底によりお客さまからの信認を得られるよう努めてまいります。

⑥社員による
社会貢献活動参加率向上

社会からの信認を高めるよう努めてまいります。

 

 

*1 「IoT」とは、インターネットオブシングス(Internet of Things)の略で、パソコンやスマートフォンなどのIT関連機器だけでなく、自動車・家電・ロボット・施設などのさまざまな「モノ」がセンサーと通信機能によりインターネットに接続し、情報通信を行うことであります。

 

 

(4) 会社の対処すべき課題

今後のわが国経済の見通しにつきましては、米国の金融・財政・通商政策運営や地政学リスク等が海外経済に与える影響が懸念されるものの、引き続き緩やかな回復が続くことが期待されます。

情報サービス産業におきましても、産業分野を中心に総じて緩やかな成長が見込まれますが、金融分野では金融機関の情報化投資が大きく回復する見込みは立っておらず、当企業集団の事業環境は引き続き厳しいものになることが予想されます。

 

このような事業環境の下で、当企業集団は中期経営計画の2年目を『生長』と位置付け、1年目から取り組んでいる諸施策を着実に業績向上へ反映させるとともに、あわせて将来の成長につながる施策への取組みにもバランス良く注力することにより、安定成長の実現を目指してまいります。

 

 また、特に対処すべき当面の課題として、次の3項目に注力してまいります。

 

① システム構築力(ものづくり力)と技術力の強化

当社ビジネスの中核であるシステム構築においては、お客さまのニーズに応じた個別受託型の開発案件が大部分を占めていることから、こうした案件に対するものづくり力を確実に向上させることと並行して、クラウドの進展に伴って不可逆的に広がりを見せているサービス提供型ビジネスへの対応もさらに強化する必要があります。

ものづくり力の向上につきましては、要件定義力の強化に加えて、プログラミングやテスト工程の自動化等による開発プロセスの効率化、そして不採算案件の発生抑制に向けたプロジェクト管理力や品質向上など、開発スタイルの変革に取り組んでまいります。

サービス提供型ビジネスへの対応は、市場ニーズを把握するためのマーケティング力に加えて、新技術を事業に適用していくための技術力が欠かせません。技術力の向上につきましては、単なる技術・ノウハウの習得だけに止まることなく、事業化を意識した形で進めてまいります。

 

② お客さま対応力の強化

前中期経営計画では、「企業体質強化」を目的としたさまざまな施策を実施してまいりましたが、今後はその効果を具現化していく段階に入ったことを踏まえ、社内業務の徹底した効率化等、生産性の向上により、お客さまの視点に立った的確かつスピーディーな対応力を一層高めてまいります。

 

③ 働き方改革への対応

当社では、働き方改革の一環として、メリハリのある勤務環境の実現を目指し「ワーク・ライフ・バランス推進運動」を実施しており、残業時間削減や休暇取得日数増加の面では着実に改善が進んでおります。

今後も労働力確保と生産性向上に向け、業務効率化・テレワーク拡大といった勤務環境の柔軟性向上や福利厚生の充実といった取組みを進め、従業員満足度やモチベーションの向上を図ってまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、本項の記載内容のうち、将来に関する事項を記載している場合には、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動はありません。

ただし、経済情勢の変化などによるシステム投資動向、競合状況、大型プロジェクト案件の存否、個別プロジェクトの進捗状況や採算性などにより、経営成績が変動する可能性があります。

また、当企業集団の事業につきましては、システムの納入が第2四半期(7~9月)及び第4四半期(1~3月)に集中する傾向があり、売上高が第1四半期(4~6月)及び第3四半期(10~12月)において減少し、第2四半期(7~9月)及び第4四半期(1~3月)に増加するパターンとなり、四半期毎・半期毎の経営成績が変動いたします。

 

(2) 特定取引先への依存

(SMBCグループとの関係について)

親会社である株式会社三井住友フィナンシャルグループ及び同社のグループ会社との間では、システム構築、システム運用管理及びシステム機器販売などの営業取引のほか、資金取引などを行っております。同グループは当企業集団の大口かつ安定した取引先であり、同グループの業績及び情報化投資が当企業集団の業績に一定の影響を及ぼすことが考えられます。

 

(富士通グループとの関係について)

法人主要株主である富士通株式会社及び同社のグループ会社との間では、システム構築及びシステム機器仕入などの営業取引を行っております。同グループは当企業集団の大口かつ安定した取引先であり、同グループの業績が当企業集団の業績に一定の影響を及ぼすことが考えられます。

 

(3) システム構築業務について

当企業集団は、お客さまからシステム構築の委託を受けておりますが、お客さまからの要求が複雑化・大型化・短納期化する傾向にあり、お客さまと合意した品質・納期の未達成やコストの増加などにより、業績に影響を及ぼすことが考えられます。

このため、大規模システム構築案件のリスク管理強化の観点から、関連部門による「見積検討会」において受託是非の検討を行うとともに、経営会議メンバーによる「システム案件協議会」において案件毎の進捗状況確認や対応指示などを行う体制をとっております。さらに、「本部の所管部門による第三者検証」「不採算案件の予兆段階での早期発見」「予兆を発見した案件の個別管理及び全社的対応による早期収束」など、一層の社内管理体制の整備・強化も実施しております。

また、こうした体制強化などの組織対応に加え、「プロジェクト管理ツールの刷新」によるシステム面での対応強化もあわせて進めており、全社を挙げて不採算案件の発生抑制及び品質の向上に努めてまいります。

 

(4) 大規模災害及びシステムトラブル、情報流出について

お客さまの基幹システムの運用などを受託していることから、大規模災害によるお客さまのシステムの停止や当企業集団が運用しているお客さまのシステムのトラブル、お客さまからお預かりした情報の流出といった事態が発生した場合、お客さまなどからの損害賠償請求や信用失墜などにより、業績に影響を及ぼすことが考えられます。

このため、災害対策として各種設備の強化・拡充に努めるとともに、他のデータセンター保有事業者との相互協力・バックアップ体制の構築や品質管理・情報セキュリティに関する体制強化に取り組んでおります。また、個人情報保護対策としてプライバシーマークを取得するとともに、データセンター運営部署において情報セキュリティに関する国際規格「ISO/IEC 27001」、ITサービスマネジメントシステムに関する国際規格「ISO/IEC 20000」及び事業継続マネジメントシステムに関する国際規格「ISO 22301」を取得するなど、第三者機関の評価・認証を受けております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(経営成績等の概要)

当連結会計年度における当企業集団の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度の業績につきましては、売上高が、システム構築において金融機関向け取引や大手ベンダー経由の自治体・一般法人向け取引が想定以上に減少したことに加えて、自治体向けのシステム機器販売が前期の反動減により減少したことを主因として、前年同期比1,549百万円(6.7%)減21,517百万円となりました。

 

損益面につきましては、主要取引先向け案件での利益率低下やデータセンター事業における体制強化に伴う費用増加があった一方で、不採算案件の発生を抑制できたことなどから、売上総利益率は前期とほぼ同水準を維持し、加えて経費削減効果などにより販売費及び一般管理費も減少しました。しかし、減収影響に伴う売上総利益の減少を補うまでにはいたらず、営業利益は232百万円と前年同期比184百万円(44.2%)の減益経常利益も311百万円と前年同期比178百万円(36.4%)の減益親会社株主に帰属する当期純利益も209百万円と前年同期比107百万円(33.9%)の減益となりました。

 

連結のセグメント別売上高は、次のとおりです。

 

①  金融関連部門

金融機関の情報化投資抑制影響によるSMBCグループ向け取引の減少や大規模プロジェクトの縮小に伴いシステム構築が減少したことを主因として、売上高は6,929百万円と前年同期比391百万円5.4%)の減収となりました。

 

②  公共関連部門

大手ベンダー経由の自治体向けシステム構築案件が減少したことに加え、自治体向け大規模案件により前期にシステム機器販売が増加したことの反動減があったことを主因として、売上高は5,504百万円と前年同期比1,096百万円16.6%)の大幅減収となりました。

 

③  産業関連部門

システム機器等の販売やその関連作業などの一般法人向け直販ビジネスは堅調に推移しましたが、大手ベンダー経由の一般法人向けシステム構築案件が減少したことを主因として、売上高は9,083百万円と前年同期比60百万円0.7%)の微減となりました。

 

当連結会計年度末における財政状態は、社内システムの再構築に伴い固定資産取得が増加した一方で、売上高減少に伴い期末日時点における受取手形及び売掛金が減少したことを主因として、総資産が前期比954百万円減少し、20,052百万円となりました。一方、純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加を主因として、前期比95百万円増加し、15,369百万円となりました。

この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比3.9%上昇し、76.6%となっております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末比985百万円増加し、7,523百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比845百万円増加し、1,913百万円のプラスとなりました。資金増加の主な要因は、前期末に集中した売上に対する債権回収が進んだことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比1,711百万円減少し、420百万円のマイナスとなりました。資金減少の主な要因は、社内システムの再構築に伴う固定資産の取得によるものであります。

また、前期比で大きく減少している主な要因は、前期において期間が3ヵ月を超える譲渡性預金の償還による収入があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比31百万円増加し、507百万円のマイナスとなりました。資金減少の主な要因は、リース債務の返済及び配当金の支払いによるものであります。

 

 

(3) 生産、受注及び販売の実績

平成29年4月1日付の組織変更に伴い、当連結会計年度より産業関連部門の一部を公共関連部門として集計するよう変更しており、以下の前年同期比については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

区分

生産高(百万円)

前年同期比(%)

金融関連部門

 

 

  システム構築

4,752

90.2

  システム運用管理

1,840

96.7

  その他の情報サービス

122

121.5

  小計

6,716

92.3

公共関連部門

 

 

  システム構築

2,337

82.3

  システム運用管理

1,364

102.3

  その他の情報サービス

715

93.5

  小計

4,417

89.5

産業関連部門

 

 

  システム構築

4,305

92.8

  システム運用管理

1,664

98.0

  その他の情報サービス

1,343

108.9

  小計

7,313

96.6

合計

18,447

93.2

 

(注) 1 システム構築の生産高については、当連結会計年度の販売実績高に仕掛増減額の販売高相当額を加味し、算出しております。なお、それ以外につきましては、販売高を記載しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

区分

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

金融関連部門

 

 

 

 

  システム構築

4,532

87.3

1,271

78.3

  小計

4,532

87.3

1,271

78.3

公共関連部門

 

 

 

 

  システム構築

2,384

86.3

586

101.7

  小計

2,384

86.3

586

101.7

産業関連部門

 

 

 

 

  システム構築

4,407

97.9

1,186

103.5

  小計

4,407

97.9

1,186

103.5

合計

11,324

90.9

3,043

91.0

 

(注) 1 システム構築以外の業務については、継続業務が大半であり、業務も多岐にわたり把握することが困難なため、システム構築についてのみ記載しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

区分

販売高(百万円)

前年同期比(%)

金融関連部門

 

 

  システム構築

4,884

93.4

  システム運用管理

1,840

96.7

  その他の情報サービス

122

121.5

  商品売上高

81

94.5

  小計

6,929

94.6

公共関連部門

 

 

  システム構築

2,374

84.3

  システム運用管理

1,364

102.3

  その他の情報サービス

715

93.5

  商品売上高

1,049

62.2

  小計

5,504

83.4

産業関連部門

 

 

  システム構築

4,366

96.0

  システム運用管理

1,664

98.0

  その他の情報サービス

1,343

108.9

  商品売上高

1,709

102.9

  小計

9,083

99.3

合計

21,517

93.3

 

(注) 1 主な相手先別の販売実績及びそれぞれの総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高

(百万円)

割合

(%)

販売高

(百万円)

割合

(%)

富士通㈱

2,928

12.7

3,471

16.1

㈱三井住友銀行

1,836

8.0

2,055

9.6

 

なお、上記の販売実績以外に、㈱三井住友銀行の情報システム部門で行っているシステム関連機能については、㈱日本総合研究所を通じて取引しており、同社、同社子会社の㈱日本総研情報サービスへの販売実績は、次のとおりであります。

㈱日本総合研究所

1,671

7.2

1,213

5.6

㈱日本総研情報サービス

314

1.4

316

1.5

 

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

経営者の視点による当企業集団の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当企業集団の当連結会計年度の経営成績等につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。当社の経営課題といたしましては、収益力の向上と考えております。そのため、前中期経営計画より、外部環境の変化に影響を受けない収益体質への転換を図っております。具体的には、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 中長期的な会社の経営戦略」に記載している現中期経営計画において注力する5項目の事業戦略に加えて、主力事業であるシステム構築における開発スタイルの変革による原価率の低減や、間接部門の見直しも含めた販売費及び一般管理費の削減に取り組むことにより、抜本的な費用構造の見直しを進めてまいります。

当企業集団の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

当企業集団の当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

翌連結会計年度のキャッシュ・フローの見通しにつきましては、社内システムの再構築等の設備投資による支出647百万円を見込んでおりますが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や売上債権の回収により営業活動によるキャッシュ・フローが増加する見込みであり、その結果、翌連結会計年度の資金は当連結会計年度末に比べて増加する見込みであります。なお、設備投資の所用資金については、主に自己資金を充当し、必要に応じてリースを利用する予定であります。

 

セグメントごとの当連結会計年度の経営成績等につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであり、セグメントごとの課題・対策については、次のとおりであります。

 

①  金融関連部門

マイナス金利政策が継続する中、金融機関における情報化投資が大きく回復する見込みは立っておらず、当社にとっては厳しい状況が続く見込みであります。このため、既存の分野では新たな顧客・業務領域への対応強化や案件に対する取組方法の見直しを進めるほか、今後の投資拡大が見込まれるAI(人工知能)等の新しいIT技術を活用する分野への対応力を強化してまいります。

 

②  公共関連部門

自治体との直接取引については、基幹システムの更改案件が一巡しており、大きな制度改正等も予定されていないことから、クラウドを活用した周辺業務システムの全国拡販や文教分野における決済関連案件獲得等に注力いたします。一方、大手ベンダー経由の取引は、大手ベンダーにおける受注が前期比で増加することを見込んでおり、案件情報の早期入手や対応体制の整備により、確実な受注に繋げてまいります。

 

③  産業関連部門

直販ビジネスの強化が喫緊の課題であり、BPOサービス等のストックビジネス拡大による収益基盤安定化と、主力品目であるシステム構築の強化に注力いたします。このため、首都圏・関西圏において、案件が活発化している決済関連ソリューションや機能を向上した経費・旅費精算ソリューションなど自社ソリューションの拡販に注力するとともに、関西圏では、兵庫県下の地元企業のITニーズに確実に応えられるよう、きめ細かな対応を行うことにより、地域における存在感を一層高めてまいります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社は、お客さまの経営課題解決に活用できるITソリューションを提供し続けるため、研究開発活動を行っております。

研究開発活動は、市場ニーズの変化や新技術への対応等、当社競争力の向上に資するものであることを基本方針として、金融・公共・産業関連の幅広い分野で培ったノウハウを活用し、より付加価値の高いサービスおよび商品を提供するために実施しております。

当社では、研究開発を専門とする部署は設置しておりませんが、技術統括部を所管部とし、各事業部門において研究開発課題を選定し、実施する体制をとっております。

なお、子会社の株式会社KCSソリューションズは、研究開発活動を行っておりません。

 

当連結会計年度の研究開発費の計上額は20百万円であります。

 

セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。

 

(1) 金融関連部門

金融関連部門における当連結会計年度の研究開発費の計上額は7百万円であり、主な活動内容は次のとおりであります。

近年、IT業界では人工知能を活用した省力化や効率化の機能をシステムに組み込む動きが出始めています。今般、当社でも新聞記事などの公開情報(文字)を学習データとして分析し、文章中に登場する人物や団体の属性情報を自動でデータベース化し、この情報を元に、反社会的勢力(人物)であるかどうかを自動的に判断する技術について研究開発活動を実施しました。

本研究開発では、文字情報の解析、関連性分析、および、機械学習に関する技術修得とノウハウの蓄積を行いました。

 

(2) 産業関連部門

産業関連部門における当連結会計年度の研究開発費の計上額は7百万円であり、主な活動内容は次のとおりであります。

当社商品の1つである「経費キャッシュレス」に関して、スマートフォンやタブレットなどのマルチデバイスに対応させるとともに、関連法規に準拠した仕様策定と設計に関する研究開発活動を実施しました。

この研究開発成果を活用し、「経費キャッシュレス」には、「コーポレートカード連携機能」の強化をはじめ、「領収書のスマートフォン撮影画像による取り込み」「領収書のOCR読み取り」等の著しい改良を実施しました。

 

(3) 全社共通

全社共通における当連結会計年度の研究開発費の計上額は5百万円であり、主な活動内容は次のとおりであります。

Webアプリケーション開発の生産性向上を目的に、当社では自社版フレームワークを適用してきましたが、近年、アプリケーションをクラウド提供する形態が一般化していることから、JavaによるWebアプリケーション開発の自社版フレームワークもこれに対応させるべく、今般、マルチテナント機能、帳票出力機能に関する機能強化の研究開発を実施しました。

この研究成果は、インターネット公開型のWebアプリケーション開発に活用しています。