当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当社はXNETサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績は示しておりません。
①経営成績の分析
(売上高)
当社は、社会的存在意義であるパーパスを「資産運用業界に新しい価値を生み出し、社会の今と未来を支える」と定めております。当社はパーパス実現に向け、資産運用管理ソリューション「XNETサービス」の提供を通じ、資産運用業界におけるあらゆる課題解決に貢献することで、よりよい社会の基盤作りと更なる発展を目指してまいります。
資産運用管理ソリューション「XNETサービス」は、大別して以下に区分されます。
・ 有価証券管理システムを中心としたXNETシステムの月額利用料を収益源とするアプリケーションサービス
・ XNETシステムに関する導入や保守、会計制度変更対応等の業務を請負うAMOサービス
・ XNETシステムを利用して、機関投資家の経理事務等の実務を受託し、効率的に集約、処理することで収益を獲得するSOサービス
このうちアプリケーションサービスについては、主力である有価証券管理システムのほか、個人向け信託管理システム等が堅調に推移しております。また、サービスの新たな柱の一つとなる融資管理システムにおいても、システムは順調に稼働し安定的にサービスを提供しており、従来の生命保険業界のほか、地域金融機関に対する導入も拡大しております。
以上の通り、アプリケーションサービスについては全体としては安定的に推移しているものの、一部顧客のサービス利用料減額の影響等により、売上高としては前期並みとなりました。
AMOサービスについても全体としては堅調であり、安定的な収益獲得につながる月額保守契約が増加する一方で、スポット的な新規導入案件や基盤更改案件については、前期と比較すると案件数・規模ともにやや縮小し、前期比減収となりました。
SOサービスについては、従来からの投信・投資顧問会社向けサービスが引き続き堅調であるほか、生損保業界に対するSOサービスについては、前期より2社目のサービス提供を開始、現在も複数の生損保会社への導入準備を進めております。
以上のような要因により、2025年3月期中間会計期間(2024年4月1日から2024年9月30日まで)の売上高は、中核商品である「XNETサービス」の売上高が2,635百万円(前年同期比4.3%減)となり、機器販売等を含めた売上高は2,638百万円(前年同期比4.5%減)となりました。
売上高の内訳は下表の通りです。
|
品目 |
2024年3月期 中間会計期間 |
2025年3月期 中間会計期間 |
|||
|
金額 |
構成比 |
金額 |
構成比 |
前期比 |
|
|
(1) XNETサービス |
百万円 |
% |
百万円 |
% |
% |
|
2,753 |
99.7 |
2,635 |
99.9 |
△4.3 |
|
|
アプリケーションサービス |
1,928 |
69.8 |
1,922 |
72.9 |
△0.3 |
|
AMO・SOサービス |
825 |
29.9 |
713 |
27.1 |
△13.5 |
|
(2) 機器販売等 |
9 |
0.3 |
2 |
0.1 |
△74.1 |
|
合計 |
2,762 |
100.0 |
2,638 |
100.0 |
△4.5 |
また当社は、2023年3月期より4カ年の中期経営計画を策定し、このなかで新たに売上を以下の区分に分け、管理することといたしました。
・ コア売上 : サブスクリプションモデルにより安定的に売上を確保できるセグメント
(対象サービス)アプリケーションサービス、AMOサービス(月額)、SOサービス
・ スポット売上 : コアを維持するために必要ではあるが、あくまで一過性の取引による売上
(対象サービス)AMOサービス(スポット)
このうち、コア売上について、当社の安定的な収益基盤の確保につながるものと捉え、2026年3月期におけるコア売上50億円の達成を目標として掲げております。当中間会計期間においてはコア売上高2,348百万円となり、前年同期比2.2%増となりました。
当期においては、人的資本活用最適化の一環として比較的採算性の低いスポット案件からの撤退を開始した影響もあり、スポット売上高については減少しておりますが、コア売上高については継続的に拡大しております。
当社は2024年5月の自己株式取得によりNTTデータグループより離脱いたしましたが、コア売上高目標達成に向け、既存顧客のニーズを捉えたサービス拡大や、豊富なノウハウや高いサポート力によって新規顧客の獲得等を推進し、グループ離脱後においても業容は堅調に拡大しております。
(営業利益、経常利益、中間純利益)
当中間会計期間の利益は、営業利益405百万円(前年同期比24.6%減)、経常利益391百万円(前年同期比29.7%減)、中間純利益262百万円(前年同期比30.4%減)となり、売上高営業利益率は15.4%となりました。
当中間会計期間においては、NTTデータグループからの離脱に伴う社内システム構築コスト等が発生しているほか、業容拡大およびサービス品質維持・向上を目的とした積極的な社員採用により、採用コストも増加しております。これにより、原価率、売上高販管費率ともに上昇し、前期比減益となっておりますが、これらのコスト上昇要因はいずれも当期に限定される一時的なものであります。
また、当社中期経営計画における目標の一つである売上高営業利益率については、当第1四半期(2024年4月1日から2024年6月30日まで)においては14.8%となっておりましたが、当中間会計期間においては業務委託費の減少等により改善し15.4%となり、目標である15%を上回っております。そのほか、営業外費用として、NTTデータグループ離脱に伴う自己株式取得に係るアドバイザリーフィー等の各種費用を計上しており、経常利益、中間純利益の減益幅は、営業利益よりも大きくなっております。
②財政状態の分析
当中間会計期間末の総資産は、主に現金及び預金の減少により前期末比3,517百万円減の6,392百万円となりました。負債につきましては、主に短期借入金の増加により前期末比2,302百万円増の3,695百万円となりました。純資産につきましては、5,959百万円の自己株式の取得等により、前期末比5,820百万円減の2,697百万円となり、自己資本比率は42.2%(前期末85.9%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は1,219百万円(前事業年度末比1,818百万円減)となりました。
当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は339百万円(前年同期は570百万円の獲得)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は1,430百万円(前年同期は191百万円の使用)で、主に関係会社預け金の払戻によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3,588百万円(前年同期は124百万円の使用)で、主に自己株式の取得によるものです。
(3)経営方針・経営戦略等
当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。