(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府による経済対策及び金融政策等の影響もあり、企業業績や雇用情勢の改善が続く一方で、アジア新興国等の経済成長に対する減速懸念や原油価格下落による株式市場の影響等、先行きが不透明な状況で推移いたしました。
このような環境の中、当社グループは「人の能力により社会に貢献する」ことを理念として掲げ、事業を運営してまいりました。当社グループのネットワークする、クリエイター、医師、ITエンジニア、弁護士、会計士、建築士、ファッションデザイナー、シェフ、プロフェッサー等、専門的な能力を有するプロフェッショナルへのニーズは旺盛で、グループとして今後の成長に繋がる取り組みを積極的に推進してまいりました。
平成27年4月には、広告分野における人材事業を強化することを目的に、広告・Web業界に特化した求人メディア「広告転職.com」を運営する株式会社プロフェッショナルメディアの株式取得及び第三者割当増資を引き受け、連結子会社化いたしました。また、平成27年5月には、当社が手掛ける映像、Web、ゲーム、広告・出版物等、あらゆるクリエイティブコンテンツの企画・開発における付加価値を高めることを目的に、データ解析技術において独自のノウハウを有するエコノミックインデックス株式会社の第三者割当増資を引き受け、持分法適用関連会社化いたしました。更に、平成27年3月には、シェフ・職人・料理人とよばれる「食のプロフェッショナル」のためのエージェンシー事業(シェフ・エージェンシー事業)、平成27年7月には、教授や准教授をはじめとする「研究者」のためのエージェンシー事業(プロフェッサー・エージェンシー事業)を立ち上げました。今後も当社グループの持続的な成長のため、「プロフェッショナル分野に特化したエージェンシー事業」の拡大を目指し、新たなプロフェッショナル分野での事業展開を積極的に進めてまいります。
当連結会計年度における売上高は、当社グループ全体で着実に成長する一方で、建築、ファッション、シェフ、プロフェッサー等、新規エージェンシー事業の立ち上げ及び、既存部門における需要増に伴う人員増強に加え、当社オリジナルスマートフォンゲーム『戦国修羅SOUL』のリリースに伴う広告宣伝・販売促進費の投下等を積極的に行なってまいりました。また、平成27年4月に連結子会社化した株式会社プロフェッショナルメディアにおいては、広告分野に特化した求人メディアの全面リニューアル等に伴う費用が先行いたしました。同様に、平成27年5月に持分法適用関連会社化したエコノミックインデックス株式会社は、サービス開発に伴う先行投資段階にあり、当連結会計年度においては持分法投資損失を計上いたしました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高24,909百万円(前年同期比108.7%)、営業利益1,177百万円(前年同期比90.9%)、経常利益1,116百万円(前年同期比84.5%)、当期純利益626百万円(前年同期比84.2%)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
① クリエイティブ分野(日本)
クリエイティブ分野(日本)は、グループの中核となる当社が、映像、ゲーム、Web・モバイル、広告・出版等のクリエイティブ領域で活躍するクリエイターを対象としたエージェンシー事業を展開しております。各領域において展開する派遣稼働人数が過去最高に達し、事業が順調に伸長しております。
映像・TV・映像技術関連分野においては、当社独自のリクルーティングによる映像専門社員90名が平成27年4月に入社し、TV番組の制作スタッフ数が増加していることに加え、日本全国の放送局をネットワーク化する等、サービスを拡充しております。
ゲーム分野においては、コンシューマー、アミューズメント、ソーシャル分野のクリエイターの人材需要の増加に着実に対応するとともに、昨年拡張した制作スタジオにて、制作受託案件や自社開発への対応及びクリエイターの育成機能を強化しております。平成27年10月には、当社が共同製作した3DCGアニメ映画『GAMBA ガンバと仲間たち』の公開に合わせ、当映画のキャラクターと世界観を共有したスマートフォンゲーム『GAMBA RACER』の配信を開始した他、初の大型自社開発タイトルである『戦国修羅SOUL』を平成27年12月にリリースいたしました。
Web分野においては、大手広告代理店を経由した大規模Webサイトの制作案件が増加し、当社独自の採用、育成によるアカウントプロデューサー社員を中心に対応しております。
出版分野では、Amazon Kindleを始めとした複数の専用端末に対し当社が取次を行なう電子書籍取次事業において、順調に配信数、ダウンロード数が増加しております。また、日本の人気コミック『静かなるドン』の中国国内における映像化権に関して、中国のコンテンツ企画・製作会社にてドラマ化するライセンス契約の締結をサポートいたしました。
YouTube「オンラインクリエイターズ」の運用においては、クリエイターによりアップロードされた動画の再生回数が順調に増加している他、地方自治体や企業のプロモーション案件が増加し、事業の基盤が着実に整いつつあります。平成27年10月には、YouTubeに自作動画を投稿するクリエイターとクライアントとを繋ぐ、ソーシャルクリエイターマッチング・分析プラットフォーム「EUREKA(エウレカ)」の提供を開始いたしました。
また、新領域への進出として、建築分野、ファッション分野の他に、シェフ・エージェンシー事業、プロフェッサー・エージェンシー事業を開始いたしました。
当連結会計年度における売上高は堅調に推移したものの、建築、ファッション、シェフ、プロフェッサー等、新規エージェンシー事業の立ち上げ及び、既存部門における需要増に伴う人員増強に加え、『戦国修羅SOUL』リリースに伴う広告宣伝・販売促進費の投下等を積極的に行なったこと等により、営業利益においては前年同期を若干下回ることとなりました。
これらの結果、クリエイティブ分野(日本)は、売上高15,220百万円(前年同期比106.3%)、セグメント利益(営業利益)718百万円(前年同期比89.4%)となりました。
② クリエイティブ分野(韓国)
クリエイティブ分野(韓国)は、連結子会社CREEK & RIVER KOREA Co.,Ltd.が、クリエイティブ分野(日本)と同様のビジネスモデルを韓国にて展開しております。
TV・映像分野におけるクリエイターの派遣需要に的確に対応している一方で、韓国国内における派遣事業の競争激化等の影響を受けており、利益率が低下傾向にあります。TV分野におけるクリエイター・ネットワークを活かした受託案件への展開、漫画家を中心としたトップクリエイターのマネジメントによる韓国で流行のWebコミック案件や当社グループの他分野と連動した出版エージェンシー事業の推進により、収益の多様化を目指しております。
当連結会計年度における売上高は堅調に推移いたしましたが、利益率の低下により、セグメント利益としては前年同期を下回る結果となりました。
これらの結果、クリエイティブ分野(韓国)は売上高3,819百万円(前年同期比116.7%)、セグメント利益(営業利益)23百万円(前年同期比57.0%)となりました。
③ 医療分野
医療分野は、連結子会社株式会社メディカル・プリンシプル社が、「民間医局」のブランドのもと、ドクター・エージェンシーを中心とした事業展開をしております。
医療機関や自治体、医師や看護師の多様なニーズに応えるべく、医師の紹介事業を中心に、医学生・研修医を対象とした「レジナビフェア」、臨床研修情報サイト「レジナビ」、医師の転職・求人・募集情報サイト「Medigate(メディゲート)」、医師を対象に提供する教育プログラム「民間医局アカデミー」等のサービスを展開しております。
全国各地での慢性的な医師不足、地域的偏在を背景に、医師へのニーズは引き続き高く、医師の紹介事業が好調に推移し、当連結会計年度における売上高及びセグメント利益は堅調に推移いたしました。
これらの結果、医療分野は売上高2,908百万円(前年同期比106.5%)、セグメント利益(営業利益)409百万円(前年同期比113.3%)となりました。
④ その他の事業
IT分野のエージェンシー事業を展開する連結子会社株式会社リーディング・エッジ社では、プログラム言語Pythonに精通したエンジニアの育成を中心に、市場ニーズに合ったエンジニアの輩出に注力しております。
法曹分野のエージェンシー事業を展開する連結子会社株式会社C&Rリーガル・エージェンシー社では、弁護士の登録者数が8,500名を超え、弁護士の紹介事業が順調に伸長しております。併せて、世界中の弁護士のためのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)プラットフォーム「JURISTERRA(ジュリステラ)」の開発を進めております。
会計分野のエージェンシー事業を展開する連結子会社ジャスネットコミュニケーションズ株式会社では、会計・経理人材の派遣事業・紹介事業が拡大する一方で、会計関連各種団体との関係強化、クライアント企業・事務所との共同セミナーの積極的な開催、様々な企業や事務所から提供される経理・財務分野に特化した教育講座が学べるプラットフォーム「Accountant's Library」等を通じ、会計業界における認知度向上をはかっております。
ファッション分野のエージェンシー事業を展開する連結子会社株式会社インター・ベルにおいては、アパレルメーカーとの豊富なネットワークと同社の持つ販売員育成ノウハウにより、アパレルメーカーからのニーズが増加しております。
また、広告分野における人材事業を強化することを目的に連結子会社化した株式会社プロフェッショナルメディアにおいては、平成27年9月に、広告・Web業界専門の求人サイト「広告転職.com」を全面的にリニューアルいたしました。今後、当社の持つクリエイティブ業界におけるクライアント及びクリエイター・ネットワークとのシナジーにより、事業規模・収益基盤の拡充を目指してまいります。
当連結会計年度における売上高は堅調に推移し前年同期を上回ったものの、IT分野における大型案件が減少したこと及び、株式会社プロフェッショナルメディアにおいて事業基盤強化に向け費用が先行していること等により、利益面では前年同期を下回ることとなりました。
これらの結果、その他の事業は売上高2,959百万円(前年同期比113.5%)、セグメント利益(営業利益)24百万円(前年同期比28.4%)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動によるキャッシュ・フロー621百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フロー1,375百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー42百万円の収入により、前連結会計年度末に比べ732百万円減少し2,425百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,143百万円、減価償却費152百万円、持分法による投資損失68百万円、投資有価証券売却益80百万円、売上債権の増加額289百万円、仕入債務の増加額208百万円、その他の負債の減少額285百万円及び法人税等の支払額483百万円等により、621百万円の収入(前連結会計年度は1,350百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出603百万円、関係会社株式の取得による支出211百万円、有形固定資産の取得による支出107百万円、無形固定資産の取得による支出270百万円及び敷金保証金の増加等に伴うその他の投資による支出162百万円等により1,375百万円の支出(前連結会計年度は13百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加額250百万円、長期借入金の返済による支出64百万円及び配当金の支払額148百万円等により42百万円の収入(前連結会計年度は556百万円の支出)となりました。
販売実績
|
セグメントの名称 |
第26期 平成28年2月期 |
||
|
金額(百万円) |
構成比(%) |
前年同期比(%) |
|
|
クリエイティブ分野(日本) |
15,220 |
61.1 |
106.3 |
|
クリエイティブ分野(韓国) |
3,819 |
15.3 |
116.7 |
|
医療分野 |
2,908 |
11.7 |
106.5 |
|
その他の事業 |
2,959 |
11.9 |
113.5 |
|
合計 |
24,909 |
100.00 |
108.7 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等を含んでおりません。
3 主要顧客(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
クリエイティブ業界を始め、医療、IT、法曹、会計、建築、ファッション、食、研究業界においては、社会環境の変化により、専門的な技術を有するプロフェッショナルに対するニーズは多様化の一途をたどっています。
一方、経済環境は、政府の経済政策及び金融政策等の影響もあり、企業業績や雇用情勢の改善が進む一方で、企業の設備投資や個人消費は想定より低く推移する等、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。
当社グループはこうした環境の下、クライアントとプロフェッショナルの方々のニーズをより的確に捉え、新たな課題の変化に迅速に対応するために、次の諸施策に取り組んでおります。
(1) プロフェッショナル・ネットワークの拡大
クライアントのニーズの多様化により、優秀なプロフェッショナルの確保・育成は当社グループの事業拡大における基盤となるものと認識しております。当社グループでは、様々な分野で活躍するプロフェッショナルに国内外の仕事の情報を提供し、またプロフェッショナルの生涯価値を高めるための教育の場を提供する等、様々な施策を展開しております。今後は更に、新たな人材の確保とキャリアアップを支援するため、専門教育やWebを活用した戦略的コミュニケーション等を積極的に行なってまいります。
(2) 人材確保及び社内教育制度の充実
当社グループでは、質の高いサービスの提供を維持しつつ、継続的な業容拡大を続けていくために、中途・新卒を問わず優秀な人材の積極的な採用が必要であると考えております。また、人員の増加に併せ、定期的な社内研修の実施等、教育制度の一層の充実に努めてまいります。
(3) 情報管理体制及び内部管理体制の強化
当社グループでは、多数のプロフェッショナルからなるネットワークを有し、また多くのクライアントとの取引があることから、情報管理は経営の重要課題と認識しております。プライバシーマーク認定を取得する等、より一層の情報管理体制の強化に努めております。
また、当社グループは、金融商品取引法により法制化された財務報告に係る内部統制報告が義務付けられております。今後は法令が求める内部統制システムの一層の運用強化をはかってまいります。
(4) CSR(企業の社会的責任)重視の経営
当社グループは、CSRの重要性の高まりを強く認識し、CSRを重視した経営を推進してまいります。具体的には、コンプライアンス、情報開示等の向上に向けた社内体制の整備を進め、企業活動を通じた社会問題への取り組みを積極的に展開するとともに、持続可能な社会の実現に貢献し、責任ある企業市民の一員として企業価値の向上を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には以下のようなものがあります。また、必ずしもそのような事項に該当しない要因についても、投資家の投資判断において重要と考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。ただし、以下の記載は当社グループの事業展開上のリスクを全て網羅するものではありません。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、予想を超える事態が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響が及ぶ可能性があると考えられます。
(1) 市場環境について
社会の多様化により、専門的な知識・技術を有するプロフェッショナルへのニーズは比較的高く、プロフェッショナル分野に特化した人材サービスを提供する企業は増加傾向にあります。当社グループは、プロフェッショナル分野に特化したエージェンシー事業を日本で先駆けて展開し、人材のみならず請負・アウトソーシング、知的財産の管理・流通・販売等総合的なサービス提供により、独自のノウハウを蓄積しておりますが、他企業の事業展開や市場動向によっては当社グループの優位性が低下する可能性があります。
また、当社グループ各社は、クリエイティブ、医療、IT・法曹・会計・建築・ファッション・食・研究の各分野の業界動向・市場環境によっては、各社の事業活動に影響を受け、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(2) 法的規制について
当社グループが提供するサービスの内、人材派遣サービスは、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」(労働者派遣法)に基づいた一般労働者派遣事業として、また人材紹介サービスは、「職業安定法」に基づいた有料職業紹介業として、それぞれ厚生労働大臣の許可を受けて行なっております。
労働者派遣法では、労働者派遣事業の適正な運営を確保するために、当社グループが一般労働者派遣事業主としての欠格事由(労働者派遣法第6条)及び、当該事業許可の取消事由(同法第14条)に該当した場合には、厚生労働大臣が事業許可の取消、業務の停止を命じることができる旨を定めております。
現時点において認識している限りでは、当社グループにおいてはこれらの法令に定める欠格事由及び取消事由に該当する事実はありません。しかしながら将来、何らかの理由により許可の取消等が発生した場合には、当社グループの事業運営に大きな支障をきたすとともに、業績及び財務状況に大きな影響を与える可能性があります。
なお、平成27年9月30日に「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律」(以下、「改正労働者派遣法」という)が施行されましたが、改正労働者派遣法が、当社グループの業績に与える影響は限定的であると認識しております。
当社グループは前述の労働者派遣法の他、職業安定法、労働基準法等の労働関連法令等により、規制を受けております。法令の変更、新法令の制定、または解釈の変更等が生じた場合、当社グループの事業が制約され、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3) エージェンシー事業における情報の管理について
プロフェッショナル・エージェンシー事業を展開する当社グループは、サービスの提供にあたりプロフェッショナルの方々の個人情報を管理しております。その個人情報については、高度な機密性が必要なものと認識し、これらの情報管理には十分留意しております。当社及び連結子会社株式会社メディカル・プリンシプル社、株式会社リーディング・エッジ社、ジャスネットコミュニケーションズ株式会社ではプライバシーマークを取得し、「個人情報保護マネジメントシステム(JISQ15001:2006)」の準拠により、個人情報に関する管理責任者の任命と、全社員に対する教育の実施・徹底等、管理体制強化に努めております。
しかしながら、技術変化の速度は非常に速く、当社グループ各社が採用しているネットワークにおけるデータやプログラムの保護及びプライバシー保護に関する対策にも関わらず、外部からの不正アクセス等による個人情報等の流出の可能性は存在します。更に、全社員への教育の実施にも関わらず、人的ミス等による個人情報等の流出の可能性も存在します。個人情報等の流出が発生した場合、当社グループに対する何らかの損害賠償の請求、訴訟その他責任追及がなされる可能性があります。また、これらの追及が社会的な問題に発展し当社グループが社会的信用を失い、当社グループの事業活動に影響を及ぼし、業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは個人情報保護法等の関連法規を遵守し、個人情報の取扱いに留意しておりますが、法令の解釈や適用の変化によっては、新たな対応策が必要となり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(4) システムについて
当社グループの事業は、イントラネット、インターネットによる通信ネットワークによる業務処理が増大しております。情報管理規程に基づき、社内システムの定期的点検の実施及びセキュリティ面の強化を進め、事故の無いよう万全を期しておりますが、コンピュータウイルスの進入・停電・自然災害・各種システムトラブル等の発生により、システムダウンが発生した場合及び当該システムの復旧に時間を要する事態が発生した場合には、接続中断や情報データの消失等により、一時的に制作・管理業務が滞り、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(5) プロフェッショナル・ネットワークの拡大について
当社グループの中核事業であるエージェンシー事業は、プロフェッショナル・ネットワークの拡大が重要な課題であります。当社グループのブランドとサービスの向上を図り、またインターネットを始めとするプロモーションに加え、イベント・セミナー等を通じた各種施策や既存登録者からの紹介により、プロフェッショナル・ネットワークの拡大に努めておりますが、それぞれのマーケットにおいてプロフェッショナル人材に対するニーズは依然として高い状況で、予定通りにプロフェッショナル・ネットワークの拡大が進まない可能性もあります。その場合は、関連する費用の増加や、クライアントからの受注に応じられない等の可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(6) 派遣・請負スタッフに関する業務上のトラブルについて
スタッフによる業務遂行に際して、スタッフの過誤による事故やスタッフの不法行為により訴訟の提起又はその他の請求を受ける可能性があります。当社グループは、スタッフの作業にあたり、事故を未然に防ぐために管理体制を整えておりますが、上記トラブルによる訴訟内容及び請求金額によっては、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(7) 請負事業者の責任について
当社グループのクリエイティブ分野(日本)、IT分野、会計分野においては、請負役務提供を行なっており、請負契約に基づく請負事業者として、請負作業の完了に関しクライアントに対して責任を負っております。このため役務の提供に先立ち、クライアントとの間で請負業務の範囲及び内容について確認を実施しております。しかしながら、請負作業の遂行にあたって業務の進捗及び完了に関する認識の相違が発生した場合、クライアントからの代金回収が困難又は不能となる場合がある他、賠償金の請求、提訴その他の責任追及がなされる可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(8) 社会保険負担について
当社グループのクリエイティブ分野(日本)、IT・法曹・会計分野では労働者派遣事業を行なっており、派遣労働者の雇用事業主として、加入資格を有する全ての派遣労働者を厚生年金、健康保険、雇用保険等各種保険に加入させております。
厚生年金保険料においては、平成16年6月の通常国会において成立した年金改革関連法に基づき、平成29年9月まで段階的に引き上げられることとなっています。また、平成20年4月からの医療改革において、高齢者医療制度への納付金等の付加が課されるようになった他、当社の所属する健康保険組合において、平成24年3月より介護保険料率の引き上げが行なわれ、平成25年3月より健康保険料率の引き上げが行なわれております。これにより、当社グループ各社の負担額が増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。今後新たに制度の改定が行なわれる等、健康保険組合の負担額が増加する場合には、派遣労働者の雇用事業主である当社グループ各社にも負担が発生し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(9) 人材確保・育成について
当社グループは、事業の拡大に伴い、積極的に人材の獲得・確保・育成を進めております。優秀な人材の獲得・確保・育成のために、人事評価制度やストック・オプション制度・株式給付信託型ESOP等の導入に加え、教育制度の充実等の施策を実施しております。しかしながら、今後退職者の増加や採用の不振等により必要な人材を確保することができない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(10) 当社の知的財産権について
当社では、コンテンツの企画・制作・管理・流通・販売及びコンテンツの権利に関わる業務等を直接的及び間接的に行なっております。著作権等の知的財産権について、当社では第三者の権利を侵害しないよう留意し、調査を行なっておりますが、万一、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者より損害賠償請求及び使用差止請求等を提訴される可能性ならびに当該知的財産権に関する対価の支払等が発生する可能性があります。一方、当社が所有する知的財産権についても、第三者に侵害される可能性は存在します。こうした場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(11) 新規事業について
当社グループは、今後も引き続き「プロフェッショナルの生涯価値の向上」と「クライアントの価値創造への貢献」を追求し更なる成長のため、クリエイティブ分野で蓄積したノウハウを活かし、他の専門分野に積極的に事業を展開していく方針であります。新規事業の展開にあたっては、慎重に市場調査や収支のシミュレーションを行ない、事業リスクの軽減を図りながら投資判断を行なっております。
しかしながら、予期せぬ事態の発生や様々な外部要因の変化により、計画の大幅な変更、遅延、中止等の可能性があります。この結果、計画通りに事業を展開することができず、当社グループの財政状況及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また、新規事業の展開にあたっては、加速的な成長を狙いとして、企業買収等を行なう可能性があります。企業買収等を行なった結果、多額の資金需要やのれんの償却負担等の発生により、当社グループの財政状況及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(12) 海外事業について
当社グループでは、現在韓国及び中国にて事業展開を行なっておりますが、今後は、米国及びアジア各国にて事業展開をはかっていく予定です。当社グループの連結決算にあたっては、海外子会社における収益及び資産等を円換算しているため、円換算時の為替変動によっては、これらの円換算後の価値が影響を受ける可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、海外子会社は、事業展開をしている国の法的規制の影響を受けます。今後当該国において法令の変更、新法令の制定、または解釈の変更等が生じた場合、海外子会社の事業が制限され、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(13) 災害等について
地震等の自然災害や事故、テロをはじめとした当社グループによるコントロールが不可能な事由によって、当社グループの事業所等が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社グループの事業活動が中断もしくは売上高の低下を招く可能性があります。また、強力な新型インフルエンザ等の感染症が流行した場合、当社グループの事業活動が制限され、業績に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(1) 重要な会計方針及び会計上の見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、連結決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。
当社グループは、特に以下の会計方針が連結財務諸表の作成において重要な判断と見積りに影響を及ぼすと考えております。
棚卸資産の評価基準、貸倒引当金の計上基準、投資損失引当金の計上基準、保証履行引当金の計上基準、工事損失引当金の計上基準、退職給付に係る会計基準、固定資産の減損に係る会計基準、資産除去債務に関する会計基準、税効果に関する会計基準等の重要な会計方針及び見積りについては、後述の注記事項に記載しておりますが、これらの見積り及び判断・評価は、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づいて行なっております。しかしながら、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果がこれらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より105百万円減少して8,947百万円となりました。このうち、流動資産は168百万円増加し6,683百万円に、固定資産は273百万円減少し2,263百万円となっております。
負債及び純資産につきましては、流動負債は156百万円増加し3,583百万円に、固定負債は310百万円減少し174百万円に、純資産は48百万円増加し5,189百万円となりました。
それぞれの内容については、次のとおりです。
① 流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は、6,683百万円(前連結会計年度末比168百万円の増加)となりました。これは、主として主として現金及び預金の減少、受取手形及び売掛金の増加等によるものであります。
② 固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は、2,263百万円(前連結会計年度末比273百万円の減少)となりました。これは主として、クリエイティブ分野(日本)において基幹システムのリニューアルを実施しており、無形固定資産「その他」に含まれるソフトウェア仮勘定が増加したこと、エコノミックインデックス株式会社の第三者割当増資の引受けにより投資その他の資産「その他」に含まれる関係会社株式が増加したこと、時価の変動や売却により投資有価証券が減少し、投資その他の資産が減少したこと等によるものであります。
③ 流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は、3,583百万円(前連結会計年度末比156百万円の増加)となりました。主として短期借入金の増加、営業未払金の増加、「その他」に含まれる未払金及び未払消費税の減少等によるものであります。
④ 固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は、174百万円(前連結会計年度末比310百万円の減少)となりました。これは、主として投資有価証券の時価の変動や売却により評価差額が減少し、繰延税金負債が減少したことによるものであります。
⑤ 純資産の部
当連結会計年度末における純資産の残高は、5,189百万円(前連結会計年度末比48百万円の増加)となりました。これは、主として当期純利益の計上により利益剰余金が増加した一方で、投資有価証券の時価の変動や売却によりその他有価証券評価差額金が減少したことによるものであります。
(3) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度における売上高は、売上高24,909百万円(前年同期比108.7%)となりました。
これは、当社グループのネットワークする、クリエイター、医師、ITエンジニア、弁護士、会計士、建築士、ファッションデザイナー、シェフ、プロフェッサー等、専門的な能力を有するプロフェッショナルへのニーズは旺盛で、事業が堅調に推移したことによるものであります。
② 売上総利益
売上総利益は、7,995百万円(前年同期比110.4%)となり、売上高に対する比率は0.5ポイント上がり32.1%となっております。
③ 販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、6,818百万円(前年同期比114.7%)となり、売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は1.4ポイント上がり27.4%となっております。これは、前連結会計年度より売上高が増加したものの、人員増加に伴う人件費の増加、広告宣伝費及び販売促進費の増加等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度における営業利益は、1,177百万円(前年同期比90.9%)となりました。
④ 経常利益
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度より204百万円減少し1,116百万円(前年同期比84.5%)となりました。
⑤ 特別損益
当連結会計年度において、投資有価証券売却益80百万円等を計上いたしました。この結果、当連結会計年度の特別損益は27百万円の利益となりました。
⑥ 当期純利益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は161百万円減少し1,143百万円となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は18百万円減少し476百万円(前年同期比96.3%)となりました。この結果、当連結会計年度は当期純利益626百万円(前年同期比84.2%)となりました。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 4事業等のリスク」に記載のとおり、市場環境、法的規制、エージェンシー事業における情報の管理等様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは、優秀な人材の採用、新規事業の開拓、セキュリティ対策等により、リスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。
(5) 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、「プロフェッショナルのための真のエージェンシー・グループ」を目指し、①エージェンシー事業の更なる収益力の強化、②新規事業のサービス基盤の確立、③グループ力の一層の強化、④コーポレート・ガバナンスの強化、の4つの基本戦略を基に、より高い信頼を得られる企業グループを目指し、グループ全体での価値向上に努めております。
各項目ごとの施策は下記のとおりです。
① エージェンシー事業の更なる収益力の強化
クライアントのニーズに的確かつ迅速に対応できる機動的な体制を整えるとともに、これまで蓄積したノウハウを活用し更なる深耕をはかってまいります。更に、新たなサービス、システム等による付加価値を提供することにより、クライアントの企業価値向上への貢献を目指してまいります。
② 新規事業のサービス基盤の確立
当社は、急激に変化する市場を先行的に捉え、的確に対応するため、サービスの多様化に取り組んでまいります。日本のコンテンツの海外展開、VR(Virtual Reality)等新たな市場でのサービス基盤の確立を目指してまいります。また、新たな専門分野におけるエージェンシー事業の展開をより一層加速してまいります。
③ グループ力の一層の強化
グループ各社の特性を最大限に活かした事業展開を行なうことで、各々の成長をはかってまいります。また、連結経営の高度化により、グループ全体の経営効率を高め、強い結束力とシナジー効果を発揮する企業グループを目指してまいります。
④ コーポレート・ガバナンスの強化
当社グループの規模拡大に伴い、増大するリスクに未然に対処するため、法令遵守、リスク管理の徹底と内部統制機能の充実を更に進めてまいります。また、適宜業務フローの整備・改善を行ない、正確・迅速な業務処理を進め、効率的な資産管理とキャッシュ・フローの管理に努めてまいります。
なお、過年度において、IT分野の連結子会社において不適切な取引及び会計処理が発生いたしましたが、当社はこの事態を真摯に受け止め、再発防止に向けた改善措置をグループ一丸となって取り組んでおり、今後につきましても法令遵守の徹底及び内部統制機能の強化に努めてまいります。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動によるキャッシュ・フロー621百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フロー1,375百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー42百万円の収入により、前連結会計年度末に比べ732百万円減少し2,425百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,143百万円、減価償却費152百万円、持分法による投資損失68百万円、投資有価証券売却益80百万円、売上債権の増加額289百万円、仕入債務の増加額208百万円、その他の負債の減少額285百万円及び法人税等の支払額483百万円等により621百万円の収入(前連結会計年度は1,350百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出603百万円、関係会社株式の取得による支出211百万円、有形固定資産の取得による支出107百万円、無形固定資産の取得による支出270百万円及び敷金保証金の増加等に伴うその他の投資による支出162百万円等により1,375百万円の支出(前連結会計年度は13百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加額250百万円、長期借入金の返済による支出64百万円及び配当金の支払額148百万円等により42百万円の収入(前連結会計年度は556百万円の支出)となりました。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、スピーディな経営意思決定と最善の経営方針を立案するよう努めております。
当社グループは、「人の能力を最大限に引き出し、人と社会の幸せのために貢献する」ことを統括理念とし、安定的な成長を続け、あらゆるステークホルダーから信頼される企業グループとして、社会的責任を果たしていくことを経営目標としております。
また、「プロフェッショナルの生涯価値の向上」と「クライアントの価値創造への貢献」を追求し、クリエイティブ、医療、IT、法曹、会計、建築、ファッション、食、研究の各分野において、独創的かつ付加価値の高いサービスを提供することにより、企業価値の最大化を図り、社会の繁栄と活性化の一翼を担っていきたいと考えております。
なお、当社グループの規模拡大に伴い、増大するリスクに未然に対処するため、法令遵守、リスク管理の徹底と内部統制機能の充実を更に進めてまいります。諸施策につきましては、「第4 提出会社の状況 6コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。