第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において、当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

 

 (1) 連結業績の概況

 当中間連結会計期間(2025年4月1日~2025年9月30日)の我が国の経済は、日経平均株価の上げ幅が半期としては過去最高を記録するなど、総じて好調であり、当社グループと密接に関係する投資信託分野は堅調に推移いたしました。

 その中で、当社は8月20日に新たにSBI岡三アセットマネジメント株式会社を子会社化することを公表し、9月11日に子会社化を完了、また9月30日には、同じくSBIレオスひふみ株式会社を吸収合併することにつき基本合意に達したことを公表するなど、着実にグループの経営基盤の拡充と成長に向けて前進いたしました。

 セグメント別の状況では、アセットマネジメント事業におきましては、主要子会社であるSBIアセットマネジメント株式会社では金(ゴールド)を実質的な投資対象とする投信等が好調であり、公募投信の運用残高が前中間期末(2024年9月末)に比べて42.2%増加するなど、同社投信全体の運用残高は10.7%増加の7.1兆円となりました。また、2025年9月からはSBI岡三アセットマネジメントが連結対象となったことから、グループ全体の運用残高は9.6兆円となり、前年同月比49.7%の増加となりました。また、運用残高増加に伴う運用報酬(信託報酬)も増加し、SBI岡三アセットマネジメントを除いても前年同期比6.0%増の5,052百万円、SBI岡三アセットマネジメントの9月分を合算したアセットマネジメント事業の売上高は前中間連結会計期間(2024年4月1日~2024年9月30日)より33.3%増収の6,355百万円となりました。

 ファイナンシャル・サービス事業においては、SBIグループの地方創生事業の一翼を担う、地域金融機関と共同で実施する資産運用フェアを着実に実施したほか、新たにYahoo!ファイナンスとの提携による上場企業向けIR支援サービスが好調であった一方、投信を販売する金融機関向けの情報サービスや株式関連情報については売り上げが伸び悩んだことから、ファイナンシャル・サービス事業の売上高は前年同期比で5.4%減少し、918百万円となりました。

 この結果、当中間連結会計期間の連結業績は、売上高が前年同期の5,738百万円から26.8%の増収となる7,273百万円となりました。

 また、売上原価は、前年同期の2,809百万円から37.6%増加の3,864百万円となり、販売費及び一般管理費は、前年同期の1,710百万円から16.5%増加し、1,992百万円となりました。

 以上の結果、当中間連結会計期間の営業利益は、前年同期の1,218百万円から16.2%の増益となる1,416百万円となり、営業外損益は、前年同期に比べて純額で134百万円増加し、当中間連結会計期間の経常利益は、前年同期の1,424百万円から23.4%の増益となる1,757百万円となりました。

 上記の結果、当中間連結会計期間の親会社株主に帰属する中間純利益は、前年同期の900百万円から16.9%の増益となる1,052百万円となり、連結売上高及び全ての中間利益項目で過去最高の数値を達成いたしました。

 

 (注)当中間連結会計期間において、9月1日付でみなし取得としたSBI岡三アセットマネジメント株式会社の同月単月業績を反映させております。当社グループの当中間連結経営成績における同社の売上高は1,303百万円、営業利益は159百万円、経常利益は183百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は65百万円であり、増収増益に大きく寄与いたしました。

   なお、その他の新規連結子会社3社につきましては、取得日を9月30日付としているため、中間連結損益に与える影響はありません。

 

[業績の概要]

 

2025年3月期中間

連結会計期間

2026年3月期中間

連結会計期間

増減

 

金額(千円)

利益率

金額(千円)

利益率

金額(千円)

比率

売上高

5,738,581

 

7,273,613

 

1,535,032

26.8%

営業利益

1,218,578

21.2%

1,416,445

19.5%

197,867

16.2%

経常利益

1,424,929

24.8%

1,757,794

24.2%

332,865

23.4%

親会社株主に帰属する中間純利益

900,600

15.7%

1,052,985

14.5%

152,384

16.9%

 

連結売上高は中間連結会計期間として、14期連続の増収、9期連続で過去最高の売上高を更新しました。

営業利益は中間連結会計期間として、6期連続の増益、5期連続の過去最高益を記録しました。

経常利益は中間連結会計期間として、16期連続の増益、14期連続の過去最高益を記録しました。

親会社株主に帰属する中間純利益は中間連結会計期間として、16期連続の増益、11期連続の過去最高益を

記録しました。

 

セグメント別売上高、サービス別売上高は、以下のとおりであります。

セグメント別売上高

前中間連結会計期間

2024年4月1日から

2024年9月30日まで

当中間連結会計期間

2025年4月1日から

2025年9月30日まで

増加率

(%)

金額(千円)

構成比(%)

金額(千円)

構成比(%)

アセットマネジメント事業

4,767,779

83.1

6,355,551

87.4

33.3

ファイナンシャル・サービス事業

970,802

16.9

918,062

12.6

△5.4

連結売上高

5,738,581

100.00

7,273,613

100.0

26.8

 

1)アセットマネジメント事業

 アセットマネジメント事業の従来の子会社3社の運用残高(投資助言残高を含む)は、前年同期末(2024年9月末)の6.4兆円から当中間連結会計期間末(2025年9月末)は18.8%増加の7.6兆円、SBI岡三アセットマネジメントを含めた残高では49.7%増の9.6兆円となりました。グループ全体の運用残高の拡大に伴い運用報酬(信託報酬)が増加したことと、SBI岡三アセットマネジメント株式会社の9月単月収益及び利益の寄与により、当セグメントの当中間連結会計期間の売上高は、前年同期の4,767百万円から33.3%の増収となる6,355百万円となりました。セグメント利益は、前年同期の1,050百万円から25.2%の増益となる1,315百万円となりました。

 

2)ファイナンシャル・サービス事業

  ウエルスアドバイザー株式会社においては、地域銀行等と共同で開催する資産運用関連セミナー(フェア)が堅調に推移し、また、新たなサービスであるYahoo!ファイナンスと連携しての上場企業向けIR支援サービスが好調である一方、投資信託の販売金融機関が活用する「Wealth Advisor」については、提供端末台数は堅調に推移し、運用関連のツールの利用先の拡大はあったものの、一部大口顧客の窓販戦略の変更の影響を受ける結果となりました。また、株式関連情報の減少等もあり、当セグメントの当中間連結会計期間の売上高は、前年同期の970百万円から5.4%減収となる918百万円となり、セグメント利益は、前年同期の168百万円から39.9%の減益となる101百万円となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

  ①資産、負債及び純資産の状況

   当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して19,027百万円増加し、37,286百万円となりました。

これは、流動資産が16,371百万円増加したことと、固定資産が2,653百万円増加したことによるものであります。流動資産では、主として、現金及び預金の増加が13,356百万円、売上債権の増加が2,646百万円となったことによるものです。これらの大半は、新たに連結対象となった子会社が中間決算日時点で計上しているものであります。その他の主な変動事由としましては、税金等調整前中間純利益1,770百万円の計上、親会社株主及び被支配株主への配当金の支払1,220百万円及び未払法人税等の納付541百万円の支出があります。

 固定資産の変動は、新たに連結対象となった子会社の建物附属設備及び器具備品が純額で192百万円となったほか、使用権資産が減価償却及び為替の変動により46百万円減少しました。無形固定資産は、新規取得と上記の連結子会社化に伴う増加もあったものの、のれんを含む減価償却が206百万円となった結果、純減いたしました。資その他の資産では、主として投資有価証券が2,444百万円増加し、長期差入保証金が254百万円増加しましたが、これらの増加につきましても、主に当該子会社の新規連結に伴うものであります。

 当中間連結会計期間末の負債合計は前連結会計年度末と比較して2,557百万円増加し、5,405百万円となりました。これは、流動負債が2,143百万円増加し、固定負債が413百万円増加したことによるものです。

 流動負債の増加は、主として、未払金の増加1,759百万円、未払法人税等の増加305百万円によるものです。これらの大半に関しても、新たに連結対象となった子会社が営業債務及び未払税金として中間決算日時点で計上しているものであります。

 固定負債の変動は、主として、当該新規連結子会社が中間決算日時点で計上している固定負債によるものであり、主なものは、繰延税金負債137百万円、退職給付に係る負債(退職給付引当金)213百万円によるものであります。

 当中間連結会計期間末の純資産合計は前連結会計年度末と比較して16,469百万円増加し、31,880百万円となりました。これは主として、当中間連結会計期間において実施した連結子会社の取得に伴う簡易株式交付により、当社の資本準備金が8,478百万円増加し、また、対象新子会社に係る非支配株主持分が8,146百万円となったことによるものです。

 このほか、当中間連結会計期間に1,052百万円の親会社株主に帰属する中間純利益が計上され、親会社株主に対して1,188百万円の配当を行った結果、利益剰余金が135百万円減少したこと、また、投資有価証券(投資信託等)の基準価額等や為替レートの変動に伴い、その他の包括利益累計額合計が純額で52百万円減少したことが要因であります。

 

 (注)当中間連結会計期間において、当社は、SBI岡三アセットマネジメント株式会社他計4社を新たに連結子会社としております。当中間連結貸借対照表日の当社グループの連結総資産における各社の総資産は19,335百万円、総負債は2,601百万円であり、当中間期の変動の主な要因となっております。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ14,154百万円増加し、17,365百万円となりました。なお、これには、当中間連結会計期間において実施した株式交付による連結子会社化に伴い増加した現金及び現金同等物14,193百万円が含まれております。

 その他の各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは1,118百万円の収入(前年同期は712百万円の収入)となりました。

これは、主として、税金等調整前中間純利益1,770百万円の計上、売上債権の減少573百万円、未払金の減少570百万円、法人税等の支払541百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは679百万円の支出(前年同期は36百万円の収入)となりました。

これは、主として、投資有価証券の売却・償還による収入410百万円及び新規取得に係る支出368百万円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出696百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは1,257百万円の支出(前年同期は1,196百万円の支出)となりました。

これは、親会社株主及び非支配株主への配当金の合計支払額が1,220百万円となったことと、リース債務の返済による支出37百万円によるものであります。

 

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(5)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

当期の連結業績予想につきましては、当社事業と関連性の高い金融市場の動向を当期を通じて想定するのは難しく、故に当社グループの業績を合理的な算定で行うことが困難であるため、現時点では未定とさせていただきます。

 

3【重要な契約等】

当社は、2025年9月30日開催の取締役会において、当社を吸収合併存続会社、SBIレオスひふみ株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、同日付で合併契約を締結いたしました。今後2025年11月21日開催予定の当社臨時株主総会での承認等を経て、2025年12月1日を効力発生日として組織再編が実行される予定です。

概要につきましては、「第4経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。