第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度(平成27年1月1日~平成27年12月31日)におけるわが国経済は、緩やかな景気回復基調で推移しましたが、一部に弱さも見られました。

このような経済状況にあって国内企業のIT投資は、企業業績の回復を背景に概ね堅調に推移しました。国内におけるパソコン販売台数はWindows XP買い換え需要の反動などもあり前年割れが続いていますが、マイナンバー制度への対応やセキュリティ対策についての関心も高まりました。

以上のような環境において当社グループは、「お客様の目線で信頼に応え、ソリューションでオフィスを元気にする」を平成27年度のスローガンに掲げ、マイナンバー制度やセキュリティ強化への対応を必要としているお客様、競争力強化を目的としたIT投資のニーズを持つお客様に、生産性向上・コスト削減・節電対策など付加価値のある複合提案を行うことで、攻めのIT投資に繋がるソリューションを提供できるよう取り組んできました。そして、魅力あるオフィスサプライ商品の品揃え、企業活動の生産性向上や負荷軽減を支援する保守サービスメニューの開発など、ストックビジネスの強化も図りました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は、6,090億45百万円(前年同期比0.5%増)と前年第1四半期の特需の影響があり微増収となりました。利益につきましては、営業利益373億11百万円(前年同期比0.6%増)、経常利益
382億40百万円(前年同期比0.3%増)、当期純利益237億5百万円(前年同期比1.1%増)となりました。

 

(システムインテグレーション事業)

コンサルティングからシステム設計・開発、搬入設置工事、ネットワーク構築まで最適なシステムを提供するシステムインテグレーション事業では、セキュリティ対策やモバイル端末の需要を喚起するソリューションに力を入れ、9月には個人番号の通知に先駆けマイナンバーの収集・保管・利用・廃棄の一連の業務プロセスを網羅した「らくらくマイナンバー対応システム」の提供を開始するなど、複写機やタブレット等の販売台数を伸ばしましたが、前年の特需の影響もあり売上高は3,531億70百万円(前年同期比2.5%減)となりました。

 

(サービス&サポート事業)

サプライ供給、ハード&ソフト保守、テレフォンサポート、アウトソーシングサービス等により導入システムや企業活動をトータルにサポートするサービス&サポート事業では、オフィスサプライ通信販売事業「たのめーる(*1)」のWEBサイトのリニューアルを行い販売機会の向上を図り、一部商品で原材料高騰などに伴う値上げを実施し、9月には「梱包・工具・作業用品」の取扱い数を約10万点に大幅拡充しました。また、保守等では「たよれーる ひかり(*2)」の開始やIT運用管理業務のアウトソーシングサービス「らくらくソリューションシリーズ(*3)」の強化を図るなど、売上高は2,554億90百万円(前年同期比5.0%増)となりました。

 

(その他)

その他の事業では、売上高は3億85百万円(前年同期比1.1%増)となりました。

 

*1 たのめーる=MRO(Maintenance, Repair and Operation:消耗品・補修用品など、企業内で日常的に使用されるサプライ用品のこと)事業の中核を担う事業ブランド。

 

*2 たよれーる ひかり=お客様の情報システムや企業活動全般をサポートする事業ブランド「たよれーる」のサービスの1つで、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社が提供する光コラボレーションモデルを利用した法人向けの光ブロードバンドサービス。

 

*3 らくらくソリューションシリーズ=「たよれーる」のサービスの1つで、ITの導入から運用まで専門的な知識がなくても利用可能なサービス群。「らくらくサーバー管理」「らくらくWi-Fi」「らくらくファイアウォール」「らくらくマイナンバー」などのサービスで構成されている。

 

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて116億43百万円増加し、
1,095億87百万円となりました。

各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動から得られた資金は276億21百万円となり、前連結会計年度に比べ65億8百万円減少いたしました。これは主に、「売上債権の増減額」が増加に転じたことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動に使用した資金は72億35百万円となり、前連結会計年度に比べ18億25百万円増加いたしました。これは主に、前連結会計年度において「子会社の清算による収入」が発生したことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動に使用した資金は87億42百万円となり、前連結会計年度に比べ11億62百万円増加いたしました。これは主に、「配当金の支払額」が増加したことによるものです。

 

また、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて83億34百万円減少し、203億86百万円となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社グループの主たる業務は、システム導入までのシステムインテグレーションからシステム導入後のサポート等であります。これらは顧客の注文に応じてサービス及びサポートを提供するものであり受注形態も多岐にわたっております。このため数量の把握をはじめ生産概念の意義が薄く、生産実績を把握することは困難でありますので、記載を省略しております。

 

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

商品仕入高(百万円)

前年同期比(%)

システムインテグレーション事業

260,083

△1.5

サービス&サポート事業

112,497

+6.9

その他

25

△6.4

合計

372,607

+0.9

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.金額は仕入価額によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注状況

当社グループの生産業務の内容は、ハードウエア及びソフトウエアの保守メンテナンスといったサポート業務が主なものであり、個別受注生産の占める割合が少ないため、受注状況の記載を省略しております。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

システムインテグレーション事業

353,170

△2.5

サービス&サポート事業

255,490

+5.0

その他

385

+1.1

合計

609,045

+0.5

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

当社グループは、経営環境や経営課題の変化に柔軟に対応できるよう経営の質を充実させ、取引顧客の深耕・拡大を軸に総合力を活かして収益力の向上と売上高の伸長を図ります。

そのために対処すべき課題として、

・グループ経営力の強化

・各事業分野の評価徹底と経営資源の最適配分

・サービス開発体制の強化

・ワンストップ運営体制の強化

・人材の育成

に取り組んでまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財政状態等に影響を与える可能性のある代表的なリスクには、次のようなものが考えられます。これらの項目は、リスクのうち代表的なものであり、実際に起こりうるリスクは、これらに限定されるものではありません。

なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 顧客に関するリスク

当社グループの顧客は、大企業から中堅・中小企業まで、企業規模・業種ともに幅広く分散しており、特定顧客への依存度は低いと認識しております。

しかし、予測を超えた経済情勢の変化等により、多くの企業のIT投資動向が同一方向に変化した場合、当社グループの経営に影響を与える可能性があります。

 

(2) 調達先に関するリスク

当社グループは顧客に応じた最適な問題解決を行うため、多くの調達先から各分野の優れた製品、サービス、技術(以下、製品等)の供給を受けています。これらの安定的な供給を受けられるよう、調達先との緊密な関係作りに注力する一方、新たな製品等に関する情報収集を絶えず行っています。

しかし、調達先の何らかの事情により、製品等の十分な供給が受けられない事態となり、しかも代替品の供給が得られない場合には、顧客に対して製品等の十分な提供ができず、当社グループの経営に影響を与える可能性があります。

 

(3) 情報漏洩に関するリスク

当社グループでは業務に関連して多数の個人情報及び企業情報を保有しており、これらを厳重に管理しています。また、当社は一般財団法人日本情報経済社会推進協会より「プライバシーマーク」の認定を取得しており、インターネットデータセンターにおいては、「ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)適合性評価制度」の認証を取得しています。

情報管理に係る具体的な施策としては、個人情報保護方針を社内外に公表するとともに、個人情報保護規程、機密管理規程、情報システムセキュリティ規程等の諸規程を定めております。就労者と機密保持誓約書を取り交わした上で、独自の教育制度である「CP(コンプライアンスプログラム)免許制度」などにより情報管理への意識を高め、外部への情報漏洩を防いでいます。

しかし、これらの施策にもかかわらず、個人情報や企業情報が万一漏洩した場合には、損害賠償責任を負うばかりでなく社会的信用を失うこととなり、当社グループの経営に影響を与える可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 技術の提携

該当事項はありません。

 

(2) 仕入及び販売についての主な提携

該当事項のうち重要なものはありません。

 

(3) その他の主な業務提携

該当事項のうち重要なものはありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動については、当社及び研究開発を担当する子会社である株式会社OSKが主な対象会社となり、当連結会計年度における研究開発費の総額は、5億61百万円であります。

なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載は行っておりません。

 

当社グループでは、コンピューターシステムのソフトウエアに関する以下のテーマについて研究開発を行っております。その目的は、新しい情報技術や製品の研究を基礎として、オリジナルのソフトウエア製品に常に新しい技術を取り入れ、高機能、高品質で先進的な製品を開発することにあります。この他、システムエンジニアのシステムサポート活動の効率アップを図るために、ソフトウエアの生産効率化ツールの開発にも取り組んでおります。

①  新しい情報技術や新製品の利用・活用に関する調査研究

②  オリジナルソフトウエア製品の開発

・業種・業務パッケージソフトの新製品開発と既存製品の著しい改良

・統合グループウエア関連ソフトの新製品開発と既存製品の著しい改良

③  受託ソフトウエアの開発における生産性向上、高品質化、標準化のための開発ツールの研究及び開発

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5  経理の状況  1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について」に記載されているとおりであります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

(売上の状況)

当連結会計年度における当社グループの売上高は、前連結会計年度比32億79百万円増の6,090億45百万円(前連結会計年度比0.5%増)となりました。売上高の状況については、「第2  事業の状況  1.業績等の概要  (1) 業績」に記載しております。

 

(損益の状況)

利益につきましては、増収に伴う売上総利益の増加により、営業利益373億11百万円(前連結会計年度比0.6%増)、経常利益382億40百万円(前連結会計年度比0.3%増)、当期純利益237億5百万円(前連結会計年度比1.1%増)となりました。

 

(財政状態の分析)

(資産の部)

当連結会計年度末における資産合計は3,247億55百万円となり、前連結会計年度末に比べ192億41百万円増加しました。

流動資産は、「現金及び預金」などが増加したことにより2,556億79百万円と前連結会計年度末比207億48百万円増加しました。固定資産は、690億75百万円と前連結会計年度末比15億6百万円減少しました。

 

(負債の部)

当連結会計年度末における負債合計は1,503億52百万円となり、前連結会計年度末に比べ91億87百万円増加しました。

流動負債は、「支払手形及び買掛金」、「電子記録債務」が増加したことなどにより、1,395億23百万円と前連結会計年度末比62億40百万円増加しました。固定負債は、108億29百万円と前連結会計年度末比29億46百万円増加しました。

 

(純資産の部)

当連結会計年度末における純資産合計は、「利益剰余金」が増加したことなどにより1,744億2百万円と前連結会計年度末に比べ100億54百万円増加しました。

この結果、自己資本比率は53.3%となり、前連結会計年度末より0.1ポイント低下いたしました。

 

(キャッシュ・フローの状況の分析)

キャッシュ・フローの状況については、「第2  事業の状況  1.業績等の概要  (2) キャッシュ・フロー」に記載しております。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況  4.事業等のリスク」に記載しております。

 

 

(4) 経営戦略の現状と見通し

今後、国内景気は引き続き緩やかながらも回復していくことが期待されます。しかし米国の利上げや中国景気の動向、原油価格の下落の影響、地政学的リスクなど懸念材料もあり、一部に慎重な動きも予想されます。

このような経済環境のもとで、国内企業は引き続き生産性向上や競争力強化のための攻めのIT投資が必要とされているほか、マイナンバーの運用や軽減税率への対応準備などが始まります。結果として、企業のIT投資は今後も底堅く推移するものと予想されます。

以上のような経済状況や企業のIT投資動向に対する見通しを前提として、当社グループはマイナンバー制度や軽減税率への対応はもとより、数多くの取扱い商材やサービスを活かし、お客様のシステム環境の整備・充実を通して国内企業の生産性向上や収益力向上をサポートしていきます。そのためにお客様との接点をさらに強化し、総合力でソリューション提案を行います。そして魅力あるオフィスサプライ商品の品揃え、企業活動の生産性向上や負荷軽減を支援する保守サービスメニューの開発など、ストックビジネスを強化し、お客様と安定的かつ長期的な取引関係を構築し収益基盤の充実を図ります。また、人材育成と仕組みの両面から営業力やサポート力の底上げを図り、いっそうの生産性向上を図っていきます。

 

(システムインテグレーション事業)

システムインテグレーション事業では、企業のIT投資動向やIT活用ニーズを見極めながら、複写機、コンピューター、タブレット等のモバイル端末、電話機、光回線、Wi-Fi環境、セキュリティ商材等を組み合わせた複合システム提案や総合提案をさらに推進し、ソリューション提案の強化を図ります。マイナンバー制度への対応についても、単なる制度への対応だけではなく、対応に伴い整備した環境をさらに生産性向上やコスト削減に繋げる、付加価値のある提案を積極的に行います。

 

(サービス&サポート事業)

サービス&サポート事業では、オフィスサプライ通信販売事業「たのめーる(*1)」において、お客様のニーズに合わせた品揃え、商材の拡充、プライベートブランド商品「TANOSEE」の充実等を図るとともに、お客様との接点を更に強化し販売に繋げます。また、サポート事業「たよれーる(*2)」において、運用代行型のサービスやセキュリティ関連サービスの開発を行い、ハードウェアに依存しない新しいサービスを強化します。

 

*1  たのめーる=MRO(Maintenance, Repair and Operation:消耗品・補修用品など、企業内で日常的に使用されるサプライ用品のこと)事業の中核を担う事業ブランド。

 

*2  たよれーる=お客様の情報システムや企業活動全般をサポートする事業ブランド。

 

なお、本有価証券報告書に記載しております見通しなど将来についての事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、予測しえない経済状況の変化等さまざまな要因があるため、その結果について当社グループが保証するものではありません。