第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得情勢が堅調に推移し、個人消費の持ち直しもあり、穏やかな回復傾向にあります。しかしながら、アメリカの新政策の動向、イギリスのEU離脱問題の影響、主要新興国における経済成長の鈍化など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

 当社グループが属する情報サービス産業におきましては、ビッグデータ、AI、及びIoTの活用に向けたIT投資の増加、オリンピック開催に向けたサイバーセキュリティ対策への投資の増加、及び金融機関や企業の底堅い需要に期待は持てますが、慢性的なIT技術者の不足などにより、依然として厳しい経営環境になっております。

 このような状況の中で当社グループは「顧客密着型ソリューションの競争力を強化する」、「長期ビジョン実現に向けた確かな一歩を踏み出す」、「新たな挑戦を支える管理基盤を構築する」の3つの基本方針のもと中期経営計画の達成に努めてまいりました。又、基本方針の1つ「長期ビジョン実現に向けた確かな一歩を踏み出す」の戦略である新たなサービスの創出として、連結子会社「株式会社LOCOBEE」による、インバウンド向けコミュニケーションアプリ「LocoBee(ロコビー)」のサービスを開始しました。

 これらの結果、当連結会計年度におきましては、売上高は7,398百万円となりました。又、利益につきましては、営業利益は343百万円、経常利益は383百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は206百万円となりました。

 

  事業部門別の業績を示すと、次のとおりであります。

 

  (ITソリューション事業

 ITソリューション事業につきましては、情報・通信・メディア、金融・証券・保険などの受注が増加したことなどにより、売上高は7,240百万円となりました。

 

  (ITサービス事業

 ITサービス事業につきましては、連結子会社「株式会社LOCOBEE」による新規サービス開始の遅れやチケット系サービスの受注が横ばいに推移したことなどにより、売上高は158百万円となりました

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、2,716百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フローの状況)

 営業活動の結果得られた資金は250百万円となりました。

 この主な要因は、法人税等支払額△232百万円、賞与引当金の増減額△52百万円となったものの、税金等調整前当期純利益352百万円及び退職給付に係る負債の増減額82百万円等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フローの状況)

 投資活動の結果使用した資金は2百万円となりました。

 この主な要因は、無形固定資産の取得による支出△25百万円、有形固定資産の取得による支出△9百万円となったものの、貸付金の回収による収入35百万円等及び従業員に対する貸付金の回収による収入4百万円等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フローの状況)

 財務活動の結果使用した資金は98百万円となりました。

 これは、配当金の支払額△98百万円によるものです。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との対比の記載はしておりません。

 

(1)生産実績

事業部門別の名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

ITソリューション事業

5,951,708

ITサービス事業

151,700

合計

6,103,408

(注) 上記金額は、消費税等を含まない製造原価で表示しております。

 

(2)受注実績

事業部門別の名称

受注高(千円)

前年同期比

(%)

受注残高(千円)

前年同期比

(%)

ITソリューション事業

7,157,188

69,907

ITサービス事業

179,119

21,052

合計

7,336,308

90,959

(注) 上記金額は、消費税等を含まない販売価額で表示しております。

 

(3)販売実績

事業部門別の名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

ITソリューション事業

7,240,447

ITサービス事業

158,067

合計

7,398,515

 (注)1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

当連結会計年度

(自 平成28年10月1日

  至 平成29年9月30日)

販売高

(千円)

割合(%)

株式会社日立システムズ

1,201,555

16.2

   2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、

  「情報処理のサービスを以て、社会に奉仕します。」

  「企業の理念に賛同、投資頂いた株主様に奉仕します。」

  「組織と共に成長を続ける社員に奉仕します。」

を企業理念としております。

 この理念にもとづき、あらゆるステークホルダーの皆様とともに発展し、継続的な経営成長を推し進め、企業価値の向上を目指してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社は、目標とする経営指標を売上高経常利益率としており、その目標数値は8.0%にしております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 平成26年9月期を初年度とする前中期経営計画に対する結果の振返りを行い、改めて経営課題を整理いたしました。その結果、今後の課題は「既存事業の安定化」と「ITサービス事業の成長」であると認識し、中長期にわたる継続的な発展を目的に新たな中期経営計画(平成28年10月~平成31年9月)を策定しております。

 

① 顧客密着型ソリューションの競争力を強化する

・ 一括案件のマネージメントの妥当性を監視する仕組みにより、収益の安定化を実現する。

・ 役務案件の顧客別収益を全社的に分析し、効率的な顧客サービスの実現と安定成長を実現する。

② 長期ビジョン実現に向けた確かな一歩を踏み出す

・ 社外リソースの積極活用で事業化を推進する。

・ スタートアップ期の業務提携、M&Aも選択肢とする。

・ 研究開発により、新たなサービスの創出を推進する。

③ 新たな挑戦を支える管理基盤を構築する

・ 経営の見える化を推進し、経営判断を効率化、合理化する。

・ PDCAサイクルを全社的に浸透させ、「改善力」を強みとする。

 

(4)会社の対処すべき課題

① 既存事業の安定化

 当社グループが基盤事業として位置付けるITソリューション事業は、労働力人口の減少によるIT技術者不足などから、今後も市場環境は厳しくなるものと想定されます。このような環境のもと、当社グループにおける当該事業が収益を支える重要な基盤であることを強く認識し、今後も継続的な事業の安定化を図ってまいります。

 

② ITサービス事業の成長

 当社グループが今後も継続的な企業成長を図るためには、高収益事業の創出が急務であると認識しております。自社保有技術の活用に加え、M&Aを含む社外リソースの活用などを積極的に行い、早期での事業化を目指します。

 

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は本有価証券報告書提出日(平成29年12月25日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 特定の販売先への依存度

 当社グループの販売先のうち、株式会社日立システムズをはじめとする日立グループ会社への販売は、平成29年9月期売上高のおよそ52%を占める状況であります。

 したがって、同グループ会社の受注動向の変化やその他の理由により、当社グループとの取引が縮小された場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 製品・サービスの品質問題

 当社グループは、設計・開発などの各過程において品質管理を行うことが重要であると認識しております。そのため、平成14年3月にISO9001を認証取得し、ISOの基準に基づいた品質管理を行っています。

 しかしながら、当社グループの提供する製品・サービスにおいて、不具合の発生やサービス不良など品質上の問題が発生しないという保証はありません。

 したがって、品質上の問題が発生した場合には、取引先などに対する信用を失墜させ、営業活動に支障をきたすとともに、手直し・回収などの追加コストや損害賠償責任などの発生により、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 情報セキュリティ

 当社グループは、取引の中で個人情報など各種情報を取り扱います。そのため、平成15年10月にプライバシーマークを認定取得し、個人情報に関する法令やその他規範の遵守を徹底しています。又、平成23年6月にはISO/IEC27001を認証取得し、ISMSの基準に基づいた情報セキュリティ管理を行っております。

 しかしながら、当社グループからの情報漏洩が発生しないという保証はありません。

 したがって、情報漏洩が発生した場合には、社会的信用や取引先などに対する信用を失墜させ、営業活動に支障をきたすとともに、損害賠償責任などの発生により、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 人員の拡充

 当社グループのビジネスモデルである「顧客密着型ソリューションサービス」は、優秀なIT技術者の確保と育成が重要であると考えておりますが、今後、必要な人員の拡充が計画どおりに進展しない状況が生じた場合には、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 基本方針の1つである「長期ビジョン実現に向けた確かな一歩を踏み出す」を実現するため、新規事業、新サービスの企画、研究開発を行っております。

 研究開発体制は、事業開発部門を中心に社内及び社外の有識者を加えプロジェクトを設定し推進しております。

当連結会計年度に発生した研究開発に係る費用は、49百万円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。又、この連結財務諸表の作成にあたって当社グループは、いくつかの重要な判断や見積りを行って連結財務諸表を作成しており、その性質上、一定の想定をもとに行われます。したがって、想定する諸条件が変化した場合には、実際の結果が見積りと異なることがあり、結果として連結財務諸表に重要な影響を与える場合があります。重要な会計方針については、後述の注記事項に記載しておりますが、特に重要と考える項目は、次の項目です。

 

① 退職給付に係る負債

 退職給付費用及び退職給付に係る負債は、割引率・退職率・死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率などの前提条件に基づいて算出されております。割引率は、安全性の高い長期の債券の利回りを基礎として決定しております。長期期待運用収益率は、年金資産が投資されている資産の運用利回りに基づいて決定しております。実際の結果が前提条件と異なる場合及び変更された場合には、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。

 

② 繰延税金資産

 繰延税金資産は、入手可能な情報や資料に基づき将来の課税所得の見積りなどを踏まえ、回収可能性に問題がないと判断した金額を計上しております。今後、将来の経営成績などが著しく変化し、繰延税金資産の全部又は一部に回収可能性がないと判断した場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。

 

(2)財政状態の分析

(資産)

 総資産は、6,133百万円となりました。

 流動資産は、4,154百万円となりました。その主な内訳は、現金及び預金2,716百万円及び売掛金1,170百万円であります。

 固定資産は、1,978百万円となりました。その主な内訳は、投資有価証券1,799百万円及び保険積立金61百万円であります。

 

(負債)

 負債合計は、2,134百万円となりました。

 流動負債は、1,336百万円となりました。その主な内訳は、賞与引当金439百万円及び未払金424百万円であります。

 固定負債は、798百万円となりました。その主な内訳は、退職給付に係る負債591百万円及び役員退職慰労引当金108百万円であります。

 

(純資産)

 純資産合計は、3,998百万円となりました。その主な内訳は、利益剰余金2,649百万円及びその他有価証券評価差額金718百万円であります。

 

(3)経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は、情報・通信・メディア、金融・証券・保険を中心とした受注が堅調に推移したことなどにより、7,398百万円となりました。

 

(売上総利益)

 当連結会計年度における売上総利益は、ITソリューション事業の生産性向上や、プロジェクトマネジメントオフィス設置による不採算プロジェクトの削減などにより1,295百万円となりました。

 

(販売費及び一般管理費)

 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、951百万円となり、売上高に対する割合は12.9%となりました。

 

(営業利益)

 当連結会計年度における営業利益は、343百万円となり、売上高営業利益率は4.6%となりました。

 

(経常利益)

 当連結会計年度における経常利益は、383百万円となり、売上高経常利益率は5.2%となりました。営業外損益の主な内訳は、受取配当金35百万円などであります。

 

(特別損益)

 当連結会計年度における特別損益は、特別損失31百万円となりました。これは、主に減損損失28百万円によるものであります。

 

(当期純利益)

 当連結会計年度における法人税、住民税及び事業税は156百万円、法人税等調整額は△10百万円となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は206百万円となり、売上高当期純利益率は2.8%となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、2,716百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フローの状況)

 営業活動の結果得られた資金は250百万円となりました。

 この主な要因は、法人税等支払額△232百万円、賞与引当金の増減額△52百万円となったものの、税金等調整前当期純利益352百万円及び退職給付に係る負債の増減額82百万円等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フローの状況)

 投資活動の結果使用した資金は2百万円となりました。

 この主な要因は、無形固定資産の取得による支出△25百万円、有形固定資産の取得による支出△9百万円となったものの、貸付金の回収による収入35百万円等及び従業員に対する貸付金の回収による収入4百万円等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フローの状況)

 財務活動の結果使用した資金は98百万円となりました。これは、配当金の支払額△98百万円によるものです。

 

 (参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

平成29年9月期

自己資本比率

65.2%

時価ベースの自己資本比率

63.9%

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

インタレスト・カバレッジ・レシオ

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注)1 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

   2 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

   3 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。