第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社はインターネットを通じて多くの人々の生活が「より便利に、より楽しく」なるサービスを創造することをモットーに経営を展開しております。

当社では、インターネットビジネスが当社のコアコンピタンスであるとの認識のもと、ヒト、モノ、カネ、情報などからなるすべての経営資源を最大限に活用して収益機会の多様化を図り、企業価値の向上を通じて、株主の皆様の期待に応えるべく努力してまいります。

また、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)が当社の経営環境に与える影響につきましては、直近の販売実績等から軽微と考えておりますが、日々変化している状況に応じて適宜対応してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

 当社の経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存でありますが、あくまでも当事業年度末現在において把握している主要なリスクであり、リスクのすべてを網羅するものではありません。

 

 1. インターネット通信回線及びサーバー機器等のトラブルについて

 当社の事業は、すべてインターネット上で展開しているため、インターネットサービスを支えるサーバーについて複数サーバーによる負荷分散、バックアップの励行等を図り、その安全運用に努めております。また、利用者数の増大に合わせたサーバー増強を継続的に行う方針であります。こうした対応にもかかわらず、予期せぬ規模の自然災害の発生等により通信回線の遮断やサーバー機器等のシステムトラブルが発生した場合には、利用者へのサービス提供が出来なくなり、業績に影響を与える可能性があります。

 

 2. 個人情報の保護について

当社は、2005年11月に財団法人日本情報処理開発協会(JIPDEC)より「プライバシーマーク」の認定を取得し、JISQ15001に適合した個人情報保護体制を構築・運用しております。不測の事態により、万が一個人情報の漏洩があった場合には、信用低下による取引の縮小や停止、損害賠償が発生するなど業績に影響を与える可能性があります。

 

 3. データベースの保護について

 当社のデータベースは、すべて外部からの不正アクセスができないように、ファイアウォール等のセキュリティ手段によって保護されております。さらにソフトウェアの販売サービスのデータベースは、当社の他のデータベースとは独立し、このデータベースには外部からの接続はもとより、社内でも限られた者しかアクセスできないようになっています。これらのデータの漏洩等があった場合には、信用低下による取引の縮小や停止、損害賠償が発生するなど業績に影響を与える可能性があります。

 

 4. 不動作、コンピュータウィルスのチェックについて

 当社は、ソフトウェアの公開前に「各ソフトの作者から公開の許諾を得ること」、「コンピュータウィルスをチェックすること」、「分類目的で内容をチェックすること」を行っていますが、それ以外のチェックは原則として行っておりません。また、ソフトウェアが利用者の意図したとおりに動作しないこと、ソフトウェアのコンピュータウィルス感染などに対して発生した損失や損害に関して、一切責任を負わないことをソフトダウンロードサービスの利用に際して免責事項としております。しかしながら、ソフトウェアの動作不良やコンピュータウィルス感染が取扱い商品の多くで起こった場合、当社の信用低下に繋がり、業績に影響を与える可能性があります。

 

 

  5. 決済方法とセキュリティについて

 当社は、利用者が商品の購入代金やサービスの利用代金を決済する方法の一つとしてクレジットカード決済を提供しており、その業務を株式会社イーコンテクストに委託しております。これにより、原則として当社が利用者のクレジットカード情報を保持しないこととしております。

また、盗用されたクレジットカードが当社の決済に不正使用されることを防止するため、3Dセキュア(本人認証サービス)や独自の監視システムを導入しております。

上記のように、リスクの最小化とセキュリティレベルの向上に努めておりますが、不測の事態により、万が一利用者のクレジットカード情報が漏洩した場合、あるいは盗用されたクレジットカードが当社の決済に不正使用されることが増加した場合、信用低下による取引の縮小や停止、損害賠償が発生するなど業績に影響を与える可能性があります。

 

  6. 事業体制について

 当社は、2022年3月31日現在、役員7名並びに従業員24名と比較的組織が小さく、内部管理体制も当該規模に応じたものになっております。今後の事業組織の拡大、人員の増加とともに、内部管理体制の一層の充実を図る方針であります。コンピュータ技術、あるいは管理部門に精通しているなど当社が必要とする人材の確保は容易ではないため、人材の確保及び管理体制の強化が順調に進まなかった場合には、適切かつ十分な組織的対応できず、業務に支障をきたす可能性があります。

また、人材の確保及び管理体制の強化が順調に行われた場合でも、人件費、教育及び設備コスト増大など固定費の増加によって収益性の悪化を余儀なくされる可能性があります。

 

  7. ソフトバンクグループ各社との関係について

(1) SB C&S㈱との提携関係及び仕入先の依存状況について

SB C&S㈱は当社の親会社であるソフトバンク㈱の子会社であります。当社と同社は、2000年1月8日付けでソフトウェアのダウンロード販売等に関する業務提携に関する契約を締結しており、ダウンロード販売事業の仕入れの約3割を同社から行っております。現在、同社との関係性は良好であり、安定的に仕入れを行っておりますが、提携関係の変更・解消があった場合には、業績に影響を与える可能性があります。

(2) ソフトバンク㈱との提携関係及び受託先の依存状況について

当社の親会社であるソフトバンク㈱と当社は、2018年5月23付けで同社が提供するAndroidアプリ取り放題サービス「App Pass」の運用に関する業務提携の契約を締結しており、App Pass事業の運用について同社から委託され受託を行っております。現在、同社との関係性は良好であり、安定的に受託収益を計上しておりますが、提携関係の変更・解消があった場合には、業績に影響を与える可能性があります。

 

   8. 法令について

当社は、企業活動に関わる各種法令(公正な競争、消費者保護、プライバシー保護、労務、知的財産権、租税、為替に関する各種関係法令を含みますが、これらに限りません。)の規制を受けています。当社がこれらの法令に違反する行為を行った場合、違反の意図の有無にかかわらず、行政機関からの行政処分や行政指導を受ける可能性があります。その結果、当社の信頼性や企業イメージが低下したり、事業展開に支障が生じたりする可能性があるほか、金銭的負担の発生により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、これらの法令の改正もしくは新たな法令の施行または法令の解釈・適用(その変更を含みます。)により、当社の期待通りに事業を展開できなくなる可能性があります。

 

  9.新型コロナウイルス感染症(Covid-19)について

世界的な新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の影響により、従業員の安心・安全を第一に、次のような対策により感染予防に取り組んでおります。

・安全衛生の徹底(マスク着用、手指のアルコール消毒の設置)

・在宅勤務、時差出勤の推進、Web会議等の活用

今後も動向を注視しながら適宜対策を講じてまいりますが、さらなる感染拡大等、想定を超えるような事態が発生する場合には、当社の財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(業績等の概要)

(1) 業績

「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当事業年度の期首から適用し、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することとしております。詳細は、「第5[経理の状況] 2[財務諸表等] (1)[財務諸表] [注記事項] (会計方針の変更)」をご参照ください。

 

当事業年度(2021年4月1日~2022年3月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症の拡散により国内外の経済が大きく影響を受け、景気及び先行きは非常に厳しい状況が続いております。

このような環境のもと、ソフトウェア販売の当事業年度の営業収益は、コロナウィルスの影響による在宅勤務用のパソコンで使用するソフトウェアの需要が一巡したこと、前事業年度は書体の特価販売が好調だったことなどにより、前事業年度より減少(収益認識に関する会計基準による影響額を除く)しております。サイト広告販売の当事業年度の営業収益は、掲載単価の改善により前事業年度より増加しております。「App Pass」の当事業年度の運用受託収益は、「App Pass」利用者数の減少に伴い前事業年度より減少しております。「PayPayポイント」のスマホ専用ポイントモール「QuickPoint」の営業収益は、利用者数の増加に伴い前事業年度より増加しております。また、当事業年度より2021年2月よりサービスを開始した電子署名サービス「みんなの電子署名」及び2022年3月よりサービスを開始したファイルへのタイムスタンプ付与サービス「みんなのタイムスタンプ」の営業収益を計上しておりますが、その額は軽微であります。

当事業年度の営業費用は、2021年2月より開始した電子署名サービス「みんなの電子署名」のプロモーション活動を実施したこと、役員退職慰労引当金の計上等により、前事業年度より増加(収益認識に関する会計基準による影響額を除く)しております。

以上の結果、当事業年度の営業収益は3億65百万円(前事業年度比57.9%減)、営業損失は3億45百万円(前事業年度は70百万円の営業損失)、経常損失は3億44百万円(前事業年度は57百万円の経常損失)、当期純損失は3億45百万円(前事業年度は59百万円の当期純損失)となりました。

なお、「収益認識会計基準」の適用により、当事業年度の営業収益及び営業費用がそれぞれ2億54百万円減少しており、同基準適用前の従来基準で算定した場合の営業収益は6億19百万円(前事業年度比28.6%減)、営業費用は9億65百万円(前事業年度比2.9%増)となっております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

① 現金及び現金同等物

当事業年度において現金及び現金同等物は、期首残高の8億62百万円から78百万円減少し、期末残高が7億83百万円となりました。

② 営業活動によるキャッシュ・フロー

当事業年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純損失3億44百万円から減価償却費1億35百万円、役員退職慰労引当金の増加額68百万円、売上債権の減少額83百万円等の加算や仕入債務の減少21百万円、預り金の減少額73百万円等の減算をした小計段階で1億75百万円の支出となり、利息及び配当金の受取りと法人税等の支払いを加減算した結果、1億73百万円の支出(前事業年度は91百万円の収入)となりました。

③ 投資活動によるキャッシュ・フロー

当事業年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、無形固定資産(ソフトウェア)取得による4百万円の支出がありましたが、投資有価証券の売却による1億円の収入があり、95百万円の収入(前事業年度は7百万円の支出)となりました。

④ 財務活動によるキャッシュ・フロー

当事業年度の財務活動によるキャッシュ・フローの収支はありませんでした(前事業年度はありません)。

⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合わせた純現金収支(フリーキャッシュ・フロー)は、78百万円の支出(前事業年度は83百万円の収入)となっております。

 

(キャッシュ・フロー関連指標の推移)

 

2018年
3月期

2019年
3月期

2020年
3月期

2021年
3月期

2022年
3月期

自己資本比率(%)

82.8

55.0

71.7

76.5

71.0

時価ベースの自己資本比率(%)

441.3

315.5

160.4

408.9

454.6

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

インスタント・カバレッジ・レシオ(倍)

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

該当事項はありません。

 

(2) 受注実績

該当事項はありません。

 

(3) 商品仕入実績

当事業年度における商品仕入実績はありません。

 

(4) 販売実績

当事業年度における販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

販売金額(千円)

前年同期比(%)

インターネットおよびインターネットに関する技術を使用したサービス

365,330

△57.9

合計

365,330

△57.9

 

(注)1. 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

 

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

ソフトバンク㈱

299,870

26.5

168,773

46.2

 

 

(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による資産及び負債並びに収益及び費用の報告数値及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や状況を勘案し合理的に判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性により、これらの見積りと実際の結果との間に差異が生じる場合があります。

当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 2[財務諸表等] (1)[財務諸表] [注記事項](重要な会計方針)」に記載しております。

 

(2) 財政状態及び経営成績の分析

① 財政状態の分析

当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ3億80百万円減少して9億76百万円となりました。また、負債合計が前事業年度末に比べ35百万円減少して2億83百万円となり、純資産合計が前事業年度末に比べ3億45百万円減少して6億93百万円となりました。

(資産)

流動資産減少の主な要因は、その他が14百万円増加したものの、現金及び預金が78百万円、売掛金が34百万円、未収入金が49百万円、前払費用が1百万円減少したことによるものです。

固定資産減少の主な要因は、無形固定資産が1億29百万円、投資有価証券が1億円減少したこと等によるものです。

(負債)

流動負債減少の主な要因は、買掛金が20百万円、未払金が5百万円、預り金が73百万円、その他が4百万円減少したこと等によるものです。

固定負債増加の要因は、退職給付引当金が2百万円、役員退職慰労引当金が68百万円増加したことによるものです。

(純資産)

純資産減少の主な要因は、当期純損失3億45百万円を計上したことによるものです。

また、自己資本比率は71.0%となりました。

② 経営成績の分析

当事業年度の経営成績に関する分析につきましては、「第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)業績」に記載しております。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2[事業の状況] 2[事業等のリスク]」に記載しております。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

② 資金需要

当社の資金需要のうち主なものは、仕入債務の支払いおよび無形固定資産を取得するためのものであります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

提出会社の経営上の重要な契約等は以下のとおりであります。

重要な業務提携契約

相手方の名称

契約内容

契約期間

SB C&S㈱(注)1

ソフトウェアのダウンロード販売等に関する業務提携

(注)2

ソフトバンク㈱(注)3

App Passに関する事業提携

2018年5月23日から
2019年12月31日まで (注)4

 

(注)1. SB C&S㈱は、2014年4月1日を効力発生日としてソフトバンクBB㈱のC&S事業を分割(新設分割)し、2019年1月1日付けでソフトバンクコマース&サービス㈱から社名変更をしております。

2. 契約期間は、契約締結日(2000年1月8日)から、ソフトバンクBB㈱及び同社の子会社及び関連会社が保有する当社株式の総和が、当社の発行済株式総数の3分の1を下回らない期間について有効としております。2013年6月27日付でソフトバンクBB㈱が保有する当社普通株式の全株式を当該会社の親会社であるソフトバンク㈱に現物配当したことによる当該契約の取り扱いについて、その継続を当社とソフトバンクBB㈱の相互で同意しております。

       業務提携の骨子は、以下のとおりであります。

・同社は、当社が運営するインターネットサイトでダウンロード販売するソフトウェアの仕入業務を引き受け、当社の取扱いソフトの品揃えを拡大するためにソフトハウス向けに積極的にプロモーション活動を行う。

・同社は、利用者向けのソフトウェアダウンロード販売を当社に担当させ、自らは行わない。

 

3. ソフトバンク㈱は同社が定める支配力基準により当社を子会社として判断しており、当社もソフトバンク㈱を親会社であると認識しております。

4. 契約満了日の3ヶ月前までに、相互何れから書面による申し出がなされない限り、同一条件にて1年間延長され、以後も同様とする。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。