第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社が判断したものであります。当社は、事業基盤の確立のため、以下の取り組みを重点課題とし、企業体制の強化を進めてまいります。
 インターネット広告事業における課題

当社及び当社連結法人(以下総称して「当社連結企業集団」)は継続してインターネット広告事業に重点を置き、業界をリードするプロ集団を目指すにあたり、競合他社に対する優位性を確保する施策を講じ実現するために、次の点を経営課題として認識しております。
 
① 自社商品・サービスの開発の強化
 当社連結企業集団のインターネット広告市場に及ぼす影響力を高めるため、自社商品・サービスの開発力を引き続き強化してまいります。
 この方針の実現に向けて、インターネット広告事業特有の問題を技術的に解決できる開発体制を強化し、広告主に選ばれる自社ブランド商品・サービスの拡充に向けて取り組んでまいります。
 
② サービスの提案力の強化・運用力の強化
 費用対効果の優れた広告サービスを提供するため、PDCA対策を実施し、提案力の強化・運用力強化に引き続き取り組んでまいります。
 この実現に向けて、既存業務の効率化やアドフラウド対策を徹底するとともに、既存の協力会社との販売体制を強化・継続することで、サービスの管理体制強化につなげ、市場シェアの拡大を目指してまいります。 
 
③ 優秀な人財の獲得と育成
 インターネット広告業界をリードするプロ集団を目指すにあたり、高い倫理観を持つ人材の育成は、重要な経営課題の一つとして認識し、継続して取り組んでまいります。
 特に、コンプライアンスに対する高い意識付けを目的とした教育・研修や、人材の長期継続雇用体制の構築を目的とした人材育成フォローアップ制度の拡充を図ってまいります。 
 
④ 内部統制の拡充
 株主・投資家の判断基準となる企業会計の信ぴょう性は、業務・内部管理体制及びコンプライアンス意識の不全により損なわれることを強く認識し、当社に寄せられる信頼に応え続けるべく、引き続き、業務・内部管理体制の拡充、及びコンプライアンス意識の向上に努めてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

 以下には、当社及び当社連結法人(以下総称して「当社連結企業集団」)の事業展開その他に関してリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
 

(1) GMOインターネットグループとの関係について

① GMOインターネットグループにおける当社の位置付け

    当社連結企業集団は、GMOインターネット株式会社を中核とした企業グループ(以下「GMOインターネットグループ」)に属しており、同社は、2019年12月末日現在、当社議決権の9.70%を直接的に、47.56%を間接的に保有しております。GMOインターネットグループは、同社を中核として、「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチの下、インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、仮想通貨事業並びにインキュベーション事業を行っております。これら事業のうち、当社連結企業集団は、GMOインターネットグループのうち、インターネット広告・メディア事業を担う中核企業として位置付けられております。従いまして、同社の当社連結企業集団に対する基本方針等に変更が生じた場合には、当社連結企業集団の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

② GMOインターネットグループとの取引について

当社連結企業集団のGMOインターネット株式会社に対する連結ベースでの販売実績の比率は比較的高くなっており、その他GMOインターネットグループの企業との間で、継続的な取引関係があります。同社グループの事業戦略、経営方針、経営成績及び財政状態により、当社連結企業集団の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ GMOインターネット株式会社との役員の兼務関係について

当社の役員14名(監査等委員であるものを除く取締役10名、監査等委員である取締役4名)のうちGMOインターネット株式会社の役員を兼ねている者は5名であり、当社における役職、氏名及び同社における役職は次のとおりであります。

氏名

当社における役職

GMOインターネット株式会社における役職

橋口 誠 

代表取締役社長

取締役 グループ広告部門統括

熊谷 正寿

取締役会長(非常勤)

代表取締役会長兼社長 グループ代表

堀内 敏明

取締役副社長 グループCTO室長

常務取締役 次世代システム研究室長

安田 昌史

取締役(非常勤)

取締役副社長 グループ代表補佐 グループ管理部門統括

有澤 克己

取締役(非常勤)

常務取締役 グループ財務担当兼グループ国際化支援室担当兼グループ人事部長

 

このとおり、当社役員のうち非常勤の3名は、当社事業に関する助言を得ることを目的として招聘したものでありますが、GMOインターネットグループの経営方針は当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 当社連結企業集団の事業内容について

 当社連結企業集団は、エージェンシー事業及びメディア・アドテク事業を展開しており、インターネット広告業界での圧倒的な地位を構築していくことを目指しております。今後予想されるインターネット広告ビジネスの急速な発展に伴い、当社連結企業集団の事業は、順調にその規模を拡大するものと考えております。しかしながら、当社連結企業集団の事業におきまして、相対的にエージェンシー事業による収益性が高いことから、大規模災害、感染症の発生などによる国内景気の動向、その他の要因による広告主からの需要等が変動した場合、当社連結企業集団の業績が影響を受ける可能性があります。

 

(3) 広告市場の業績への影響について

 当社連結企業集団は、広告枠を提供する媒体について広告主の多様なニーズに対応するため、その取扱数を拡大し、また、広告主のニーズを媒体にフィードバックする等により、媒体開発にも注力しております。一方で、当社連結企業集団が取り扱う各媒体において、新技術への対応に遅れが生じた場合やユーザーの嗜好と乖離したサービス提供を行った場合、これら媒体の利用者数が減少し、当該媒体における当社取扱広告枠の販売に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社連結企業集団の取引先であるネット広告媒体運営事業者が、いわゆる「アドフラウド(広告詐欺)」に関与した場合、その影響を受けた広告主による広告露出が減少すると共に、当社連結企業集団の広告取扱高が減少し、当社連結企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 競合他社の動向について

 インターネット広告市場は、成長中の業界であることから既存の競合他社が多く存在し、また、市場の拡大に伴い事業会社の新規参入が相次ぐ業界でもあります。この状況下において、当社連結企業集団では、サービスの開発、販売力の拡充、技術力の強化により他社との差別化を図っておりますが、競争環境の激化により当社連結企業集団の商品・サービスの優位性が他社に劣後する場合、当社連結企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 特定取引先への依存について

 当社連結企業集団は、エージェンシー事業において、ヤフー株式会社及びGoogle,Inc.の正規代理店を担う会社を含んでおり、連結売上高に占めるこの2社の商材の売上高の割合が大きくなっております。また、ヤフー株式会社とは、当社連結企業集団のメディア・アドテク事業における媒体枠の提供など、密接な取引関係があります。
 これらの取引先とは、ヤフー株式会社との資本関係の維持等、良好な関係を維持しておりますが、各社の事業方針の変更、契約の更新内容及び業界動向などの理由により取引量の縮小が生じた場合、当社連結企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 海外事業者との事業活動について

 当社連結企業集団は、インターネット広告事業におけるテクノロジーの革新に対応するため、海外事業者との業務提携を進めております。この提携関係は、海外現地の法律、規制等に従っておりますが、役務の輸出入に関する規制、関税等の租税に関する制度の制定又は改定、現地事業者の法人統廃合、その他の予期しない現地法令又は政府方針の制定もしくは改定等、関連法令等に基づく勧告や手続の執行、又は行政による命令や指導の結果、当該事業の遂行が制約され、当社連結企業集団の財政状況や業績に影響を与える可能性があります。
 また、戦争、テロリズム、紛争、暴動、その他の要因による社会的・政治的混乱等の発生により、海外事業者が影響を受けた場合、当社連結企業集団の事業活動に影響を与える可能性があります。
 

(7) 情報セキュリティについて

 当社連結企業集団は事業活動を通じ、取引先の重要情報や個人情報に接する機会を有しており、継続した情報資産の適切な管理体制の維持は、当社の重要課題と認識しております。しかしながら、当社連結企業集団から取引先の重要情報等が漏えいするような事態が生じた場合、社会的信用の失墜により当社連結企業集団の業績及び事業の継続に重大な影響を与える可能性があります。

 

(8) システム管理について

 当社連結企業集団の事業は、インターネット関連サービスに特化しており、インターネットへの接続、データセンターの維持管理等の重要な業務の一部を外部委託していることがあります。その為、当社連結企業集団では制御できない領域で発生した障害、悪意の第三者による不正アクセス、ハードウェア又はソフトウェアの欠陥(いわゆるバグを含む)等により、当社連結企業集団の事業に用いるネットワーク・システムの一部又は全部が正常に作動せず、重要なデータの消減や書換え、第三者によるデータの不正入手、取引停止等が発生する可能性があります。これらは、当社連結企業集団の収益機会を喪失するだけでなく、第三者からの多額の損害賠償請求、監督官庁による行政指導、営業停止処分その他の行政処分により、当社連結企業集団の事業活動及び業績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 法令等遵守体制の維持について

 当社連結企業集団は、総合的なリスク管理の継続的な強化が求められていることを認識し、当社連結企業集団全体でコンプライアンスの周知徹底を図り、代表取締役社長直轄の内部監査室や内部通報制度(GMOヘルプライン制度)の運用、金融商品取引法上の内部統制体制の運用、会社法上の内部統制システムの整備・運用などを実行することにより、コンプライアンス体制の継続的強化に取り組んでおります。しかしながら、事業の急速な拡大や人員の急激な増加等によりコンプライアンス管理体制の十分な構築が追いつかない場合、個人的・組織的な不正行為を含むコンプライアンス上のリスクを完全に回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 人材の確保・育成について

 当社連結企業集団は、事業規模の拡大に伴う業務量の増加に伴い、エージェンシー事業及びメディア・アドテク事業各分野における優秀な人材の確保・育成が重要な経営課題であると認識し、事業企画・管理組織の強化と積極的な採用活動を行うと同時に、教育研修等、組織開発と人材育成の充実に注力しております。
 しかしながら、雇用環境や労働需給が変化した場合、既存事業の見直し、事業発展のペースダウン、採用方法の多様化により費用が増加し、当社連結企業集団の業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

 

(11) 新規事業展開・事業投資について

 当社連結企業集団は、事業拡大又は育成の手段として、新会社の設立や既存会社への出資、合弁事業の展開等を行うことがあります。これらの投資活動は、社内主要メンバーによる専門的見地を踏まえつつ、収益可能性とリスク分析を検討する会議体を通じ、当該投資行為の可否を決定するけん制機能を有しております。
 しかしながら、投資実行先の事業状況や新規事業が当社連結企業集団に与える影響を確実に予測することは困難であり、投資実行後、事前の調査で把握できなかった未認識債務の判明や偶発債務が発生した場合、投資活動又は新規事業が計画通りに進捗しない投資回収が困難となるような予期せぬ要因が生じた場合、当社連結企業集団の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 組織改革について

 当社連結企業集団では、継続して既存組織の機能見直しを進めると共に、コストの合理化や資産圧縮を進めるなどの施策を講じていく方針です。この進捗状況により、既存の組織や事業・業務の見直しにより、一時的な多額の経費が発生した場合、当社連結企業集団の業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当社グループの事業領域であるインターネット広告市場につきましては、2018年度の広告費が1兆7,589億円(前年比16.5%増)となり、テレビ広告に次ぐ市場として引き続き堅調な伸びを維持しております(株式会社電通調べ)。また、消費者の可処分時間におけるインターネットの利用の割合は年々増加する傾向にあり、特に購買意欲の高い20代から40代のインターネットの利用時間は、大きく増えております(総務省「平成30年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」より)。
 このような流れを受け、マス広告のように、認知促進を目的として動画広告等を活用するなど、企業における広告活動のより多様な領域においてインターネット広告の活用が進んでおり、今後も同様の傾向が続くものと見込まれております。
 このような環境下、当社グループは、「すべての人にインターネット」という企業理念のもと、インターネット広告事業におけるナンバーワンを目指し、事業にまい進してまいりました。
 その結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は34,538百万円(前期比1.6%増)、営業利益は445百万円(同12.3%減)、経常利益は505百万円(同9.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は240百万円(同2.2%増)となりました。
 当社はセグメント情報の利用者にとって明確で有用な情報開示を目的として、事業を「エージェンシー事業」および「メディア・アドテク事業」として区分しております。セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

エージェンシー事業

「エージェンシー事業」は、当社グループにおける広告主様との主要な接点として、営業活動を主に担っております。

当連結会計年度におきましては、事業年度を通じて、対大手顧客との取引において、既存顧客との取引伸長、新規顧客の取引拡大の取組が順調に推移致しました。一方で中・小型企業向けの既存商材の販売終了と代替商材の販売計画の遅れから、売上高は前年同期比微減となりました。

今後もインターネット広告市場における成長領域・新商流を適時適切につかみ、グループ経営の相乗効果を発揮することによって、大きな成長を実現すべく事業活動を展開してまいります。

これらの結果、エージェンシー事業の売上高は26,151百万円(前期比0.4%減)、営業利益は854百万円(同14.1%増)となりました。

 

メディア・アドテク事業

「メディア・アドテク事業」は主に、当社グループにおけるアドテクノロジー商材・自社メディアの開発及びメディア様とのリレーション構築の要となっております。

当事業においては自社開発のスマートフォン向けアドネットワーク「AkaNe」、コンテンツを活用した集客やブランディングのニーズに高度で適切な配信を実現する、コンテンツ集客に特化した広告配信プラットフォーム(DSP)「ReeMo」を主要商材として、総合的なマーケティングプラットフォームを提供しております。

当連結会計年度におきましては、昨年から取り組んでおりますインターネット広告の品質向上の取組みによる経営成績への影響が一服した一方で、市場全体に品質向上の取組が浸透しつつあることから、良質な媒体の広告枠の獲得競争が激しくなっており、仕入コストが増加し、セグメント利益としては軟調な推移となりました。引き続き市場のニーズをとらえた商品開発・提供を行い、当事業の成長に注力してまいります。

これらの結果、メディア・アドテク事業の売上高は10,134百万円(前期比1.9%増)、営業利益は377百万円(同24.0%減)となりました。

 

当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況は次のとおりであります。

(流動資産)

流動資産は8,860百万円(前連結会計年度末は8,532百万円)と327百万円の増加となりました。主な要因は、関係会社預け金が800百万円(前連結会計年度末は200百万円)と600百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が3,667百万円(前連結会計年度末は3,901百万円)と234百万円の減少、現金及び預金が4,050百万円(前連結会計年度末は4,241百万円)と190百万円減少したこと等によるものであります。


(固定資産)

固定資産につきましては2,420百万円(前連結会計年度末は2,561百万円)と141百万円の減少となりました。主な要因は、関係会社長期預け金が零(前連結会計年度末は800百万円)と800百万円の減少、のれんが34百万円(前連結会計年度末は103百万円)と69百万円減少した一方で、投資有価証券が896百万円(前連結会計年度末は578百万円)と318百万円の増加、建物が313百万円(前連結会計年度末は132百万円)と180百万円増加したこと等によるものであります。

 この結果、総資産は11,280百万円(前連結会計年度末は11,094百万円)と186百万円の増加となりました。

 

(流動負債)

流動負債につきましては5,414百万円(前連結会計年度末は5,575百万円)と160百万円の減少となりました。主な要因は、未払消費税等が39百万円(前連結会計年度末は411百万円)と371百万円の減少、未払法人税等が33百万円(前連結会計年度末は143百万円)と110百万円減少した一方で、買掛金が4,017百万円(前連結会計年度末は3,876百万円)と140百万円の増加、未払金が440百万円(前連結会計年度末は305百万円)と135百万円増加したこと等によるものであります。


(固定負債)

固定負債につきましては677百万円(前連結会計年度末は415百万円)と262百万円の増加となりました。主な要因は、資産除去債務が163百万円(前連結会計年度末は28百万円)と135百万円増加したこと等によるものであります。

この結果、負債合計は6,092百万円(前連結会計年度末は5,990百万円)と101百万円の増加となりました。

 

(純資産)

純資産合計につきましては5,188百万円(前連結会計年度末は5,103百万円)と84百万円の増加となりました。主な要因は親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加240百万円、剰余金の配当による利益剰余金の減少116百万円、自己株式の取得による自己株式の増加70百万円等によるものであります。

 

②キャッシュ・フローの状況

当社グループの当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べて390百万円減少し、4,050百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金は481百万円の増加(前連結会計年度は1,330百万円の増加)となりました。主な増加要因としては、税金等調整前当期純利益437百万円、売上債権の減少額351百万円、減価償却費256百万円、仕入債務の増加額155百万円等によるものであります。一方、減少要因としては未収又は未払消費税等の増減額539百万円、法人税等の支払額296百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金は664百万円の減少(前連結会計年度は364百万円の減少)となりました。主な減少要因としては、投資有価証券の取得による支出321百万円、敷金の差入による支出216百万円、無形固定資産の取得による支出155百万円等によるものであります。一方、増加要因としては、投資有価証券の売却及び償還による収入74百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金は207百万円の減少(前連結会計年度は223百万円の減少)となりました。主な減少要因としては、配当金の支払額116百万円、自己株式の取得による支出70百万円等によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績の状況。

a.生産実績

該当事項はありません。

 

b.仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

エージェンシー事業

21,916,010

102.5%

メディア・アドテク事業

6,526,177

111.7%

合計

28,442,187

104.5%

 

(注)  1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

 2.金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

エージェンシー事業

26,217,509

99.6%

メディア・アドテク事業

8,520,038

109.7%

合計

34,737,547

101.9%

 

(注)  1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

 2.金額には、消費税等は含まれておりません。

 

d.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

エージェンシー事業

26,147,969

99.7%

メディア・アドテク事業

8,390,446

107.8%

合計

34,538,416

101.6%

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりです。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年1月1日

  至 2018年12月31日)

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

  至 2019年12月31日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

GMOインターネット株式会社

3,659,814

10.1

4,375,818

12.7

株式会社ベネッセコーポレーション

3,417,771

10.8

2,582,296

7.5

 

 3.金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

この連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債の帳簿価格及び収益・費用の認識に影響を与える見積りにつきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果は異なる場合があります。

当社グループでは、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表等の作成における見積もりや仮定により重要な影響を受ける可能性があるものと考えております。

 

a.繰延税金資産

当社グループでは、繰延税金資産を計上するに当たり、回収可能性が高いと考えられる金額を見積もり、同金額まで減額するための評価性引当額を計上しております。同見積もりは、客観的合理性があると認められる将来の課税所得と税務計画についての仮定に基づき行われます。将来の業績の変動や税務関係諸法令の変更等により、当該仮定の前提条件に変化が生じた場合、評価性引当額の増加による費用、又は不要な評価性引当額の取崩しによる利益が発生する可能性があります。

 

b.貸倒引当金

当社グループは、営業債権について、回収可能性を検討し、回収不能額を見積もった上で、貸倒引当金を計上しております。その見積もりは、一般債権については貸倒実績率に基づいて行い、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案して行っております。債務者の債務履行能力が、当社グループの見積もりより低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

 

②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 財務状態の分析

当連結会計年度末の財政状態は、流動資産8,860百万円、固定資産2,420百万円、流動負債5,414百万円、固定負債677百万円、純資産5,188百万円となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」において記載しております。

b. 経営成績の分析

当社グループの事業領域であるインターネット広告市場につきましては、2018年度の広告費が1兆7,589億円(前年比16.5%増)となり、テレビ広告に次ぐ市場として引き続き堅調な伸びを維持しております(株式会社電通調べ)。また、消費者の可処分時間におけるインターネットの利用の割合は年々増加する傾向にあり、特に購買意欲の高い20代から40代のインターネットの利用時間は、大きく増えております(総務省「平成30年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」より)。

このような流れを受け、マス広告のように、認知促進を目的として動画広告等を活用するなど、企業における広告活動のより多様な領域においてインターネット広告の活用が進んでおり、当社グループでは、今後も同様の傾向が続くものと見込んでおり、本市場におけるさらなる取扱高の拡大と、市場トレンドに即した柔軟な戦略により、当社グループの収益の最大化を企図し、事業活動を行っております。

 

当連結会計年度の売上高は、エージェンシー事業おいて26,151百万円(前期比0.4%減)、メディア・アドテク事業において10,134百万円(前期比1.9%増)であり、34,538百万円(前期比1.6%増)となりました。前段にも記載の通り、マス広告からインターネット広告へと広告予算のシフトが進んだ結果、特にエージェンシー事業において大手顧客向けの取引の拡大が既存顧客・新規顧客とも好調に推移いたしました。一方で、中小型企業向けの商材において自社商材の刷新を行ったものの、計画通りに推移せず、また昨年好調だったアドテク商材に関連する売上高が大きく伸長しなかったことも重なり、結果として前期比同水準で推移しております。

 

売上原価につきましては、商材構成の変化により外部仕入費用はやや減少しているものの、制作等にかかる人件費等が膨らんだことから、28,442百万円(前期比4.5%増)と売上高に占める売上原価の比率が大きく変動しております。これに伴い売上総利益も減少しております。一方で、販売費および一般管理費に占める人件費等の割合は減少しており、このような比率の変動は今後も同様に続くものと考えております。

また、販売費及び一般管理費においては、上記に記載の人件費等の減少に加え、エージェンシジー事業において、販売促進費や採用費等の費目が前年より減少したことから、5,650百万円(前年比10.0%減)となりました。

売上原価、販売費及び一般管理費については引き続き最適化と費用対効果による検証をすすめ、利益率の向上に努めてまいります。

 

営業利益は、前段記載の要因により、エージェンシー事業において854百万円(前期比14.1%増)、メディア・アドテク事業において377百万円(前期比24.0%減)となり、営業利益は445百万円(前期比12.3%減)となりました。

 

経常利益は、営業外収益において補助金収入の増加、投資有価証券評価益の増加等から、505百万円(前期比9.9%減)となりました。

 

親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失において、主に本社移転による事務所移転費用を73百万円計上したこと、加えて、事業収益の減少により税金等調整前当期純利益が減少したことから税金費用が減少し、240百万円(前期比2.2%増)となりました。

 

c. キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、主に投資活動における現金支出が超過となり、4,050百万円となりました。

主な要因として、投資活動において、無形固定資産の取得による支出155百万円、投資有価証券の取得による支出321百万円、本社移転に伴う敷金の差し入れによる支出216百万円があり、投資活動によるキャッシュ・フローが664百万円の減少となりました。

当社グループにおいては、営業活動によるキャッシュ・イン・フローを投資活動および財務活動によるキャッシュ・アウト・フローに転換し、財務の健全性を保ちながら、自社事業への資本投入による内部成長及びM&Aや業務提携を通じた外部成長の取り込みを行い、収益基盤の安定化と株主還元・株主価値の最大化を円滑かつ効率的に行っております。

また、親会社でありますGMOインターネット株式会社のキャッシュ・マネジメント・サービスに加え、取引銀行をはじめとした金融機関等の外部資金の調達手段の確保により、資金需要の変動に柔軟に対応する体制を整えております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

 

契約会社名

相手先の名称

契約内容

契約期間

GMOアドパートナーズ株式会社

GMOインターネット株式会社

資金調達及び運用並びに決済事務の効率化を目的として、資金の一括管理その他のキャッシュマネージメントサービスの運営委託契約

2006年6月26日より、契約期間の定めなし。

GMO NIKKO株式会社

ヤフー株式会社

ヤフー株式会社の広告配信サービスを正規代理店として取り扱う旨の代理店契約

2013年4月9日から2014年3月31日まで。ただし、期間満了の1ヶ月前までに、契約終了の旨の事前書面通知無き限り、自動的に1年間更新。

GMOインサイト株式会社

Yahoo! Inc.

日本語キーワード検索システム「JWord」サービスを提供するために必要なコンピュータシステムの日本国内における独占的・永続的なライセンス契約

2002年4月22日より、契約期間の定めなし。

 

(注) 上記、当社によるGMOインターネット株式会社との契約に基づく金利については、市場金利等を勘案し決定しております。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

第3 【設備の状況】

 

1 【設備投資等の概要】

当社グループにおいて、「ソフトウエア」は重要な資産であるため、有形固定資産のほか、無形固定資産のうち「ソフトウエア」を含めて設備の状況を記載しております。

当連結会計年度中において実施いたしました企業集団の設備投資の総額は331,249千円で、その主なものは本社移転・増床に関する投資であります。

 

2 【主要な設備の状況】

(1) 提出会社

2019年12月31日現在

事業所名
(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業員数
(名)

建物

工具、器具
及び備品

ソフト
ウエア

合計

本社
(東京都渋谷区)

全社共通

本社機能

249,976

63,231

11,561

324,769

46〔8〕

 

(注) 1.従業員数の〔 〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員を外書しております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

3.当連結会計年度において本社を移転しており、建物賃借床面積および年間賃借料は移転前と移転後の合計であります。

4.上記の他、主要な設備のうち連結会社以外から賃借している設備の内容は、下記のとおりであります。

リース物件

事業所名
(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

年間リース料

リース契約残高

本社
(東京都渋谷区)

全社共通

事務所関連設備

3,661千円

2,219千円

 

賃借物件

事業所名
(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

建物賃借床面積
(㎡)

年間賃借料

本社
(東京都渋谷区)

全社共通

本社事務所

6,612.8

36,729千円

 

 

(2) 国内子会社

2019年12月31日現在

会社名

事業所名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業員数(名)

建物

工具、器具
及び備品

ソフト
ウエア

合計

GMO NIKKO㈱

本社
(東京都渋谷区)

エージェンシー事業

本社事務所

17,064

4,596

66,991

88,652

200〔13〕

GMOアドマーケティング㈱

本社
(東京都渋谷区)

メディア・アドテク事業

本社事務所

289

7,132

89,170

96,591

78〔16〕

GMOインサイト㈱

本社
(東京都渋谷区)

メディア・アドテク事業

本社事務所

500

4,442

4,943

24〔4〕

GMOソリューションパートナー㈱

本社
(東京都渋谷区)

エージェンシー事業

本社事務所

34,647

23,701

39,917

98,266

127〔93〕

 

(注) 1.従業員数の〔 〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員を外書しております。

 2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

3 【設備の新設、除却等の計画】

(1) 重要な設備の新設等

該当事項はありません。

 

(2) 重要な設備の除却等

該当事項はありません。