文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社及び当社連結法人(以下総称して「当社連結企業集団」)が判断したものであります。当社連結企業集団は、事業基盤の確立のため、以下の取り組みを重点課題とし、企業体制の強化を進めてまいります。
当社連結企業集団は、親会社であるGMOインターネットグループのインターネット広告・メディアセグメントを構成する連結企業集団として「すべての人にインターネット」という企業理念のもと、インターネット広告事業におけるナンバーワンを目指し、事業を展開しております。
また、事業運営にあたり、「ともにつくろう」をかかげ、すべてのステークホルダーと協同し、新しいサービスを生み出し、社会に対してよりよい価値を提供していくことをミッションとしています。
当社連結企業集団の事業領域であるインターネット広告市場につきましては、2019年度の広告費が2兆1,084億円(前年比19.7%増)となり、6年連続の2桁成長でテレビメディア広告費を超え、媒体別では最も大きな市場となりました(株式会社電通調べ)。
また、消費者の可処分時間におけるインターネットの利用の割合は年々増加する傾向にあり、特に購買意欲の高い20代から40代のインターネットの利用時間は、大きく増えております(総務省「平成30年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」より)。
このような流れを受け、マス広告のように、認知促進を目的として動画広告等を活用するなど、企業における広告活動のより多様な領域においてインターネット広告の活用が進んでおり、当社連結企業集団では、今後も同様の傾向が続くものと見込んでおり、本市場におけるさらなる取扱高の拡大と、市場トレンドに即した柔軟な戦略により、当社連結企業集団の収益の最大化を企図し、事業活動を行っております。
一方で、当連結会計年度においては、新型コロナウイルスの感染拡大による政治・経済・市民生活の様々な変化がインターネット広告市場にも一定の影響を及ぼすこととなりました。なお、新型コロナウイルスの感染拡大による当社事業への影響については「事業等のリスク」および「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の項目に記載をしております。
② 今後の市場の状況の認識
インターネット広告市場はソーシャルメディアの影響力の拡大やいわゆるマス広告等からの予算シフトを受け、引き続き好調に推移していくと考えられます。一方でアドフラウドや広告品質といった市場環境の整備に関する課題は、インターネット広告におけるテクノロジーをどのように広告主・生活者のニーズと適合させていくのかという課題にそのレベルを変化させており、参画企業の取組みに一層の注目が集まっています。特に市場におけるプレーヤーとしての立場において、大手プラットフォーマーとの共存を進めつつ、独自性を打ち出していくことが求められており、参画企業の直面する事業課題は複雑化・多面化しております。
また2020年において生じた新型コロナウイルスの感染拡大による様々な変化は、引き続き市場環境に影響を及ぼすものと認識しております。特に、前段に記載をしておりますマス広告等からの予算シフトの流れがさらに加速し、インターネット広告市場はさらなる成長をするものと見込んでおります。一方で、リモートワークなどの働く環境をはじめとした生活様式の変化は、大きな潮流としては不可逆的なものと見込んでおり、これに伴う事業構造、収益構造の変化に機動的かつ適切に対応していくことが重要であると認識しております。
このような市場において、当社連結企業集団は競合他社に対する競争優位性の確保に向け、自社商材の開発と販売拡大・内部管理体制の一層の強化により収益力の向上を掲げ、推進してまいりました。2021年12月期においては、これまでの取組を継続しつつ、当社連結企業集団内のみならず、親会社であるGMOインターネットグループ全体での連携を強化し、グループ商材の開発・販売に注力するとともに、成長と収益効率の最大化を目指してまいります。
当社連結企業集団は、(1)の記載の方針に基づき、継続してインターネット広告事業に重点を置き、業界をリードするプロ集団を目指すにあたり、競合他社に対する優位性を確保する施策を講じ実現するために、次の点を経営課題として認識しております。
① 自社商品・サービスの開発の強化
当社連結企業集団のインターネット広告市場に及ぼす影響力を高めるため、自社商品・サービスの開発力を引き続き強化してまいります。
この方針の実現に向けて、インターネット広告事業特有の問題を技術的に解決できる開発体制を強化し、広告主に選ばれる自社ブランド商品・サービスの拡充に向けて取り組んでまいります。
② 自社商品・サービスの提案力の強化・運用力の強化
アドフラウド(広告詐欺)等のインターネット広告における課題に向けてPDCAサイクルを高速化し、自社商品・サービスの提供・運用力強化に引き続き取り組んでまいります。
この実現に向けて、既存業務の効率化や人材育成・拡充などの組織強化を徹底するとともに、既存の協力会社との販売体制を強化・継続することで、サービスの管理体制強化につなげ、市場シェアの拡大を目指してまいります。
③ 優秀な人材の獲得と育成、組織の強化
インターネット広告業界をリードするプロ集団を目指すにあたり、高い倫理観を持つ人材の育成は、重要な経営課題の一つとして認識し、継続して取り組んでまいります。特に、コンプライアンスに対する高い意識付けを目的とした教育・研修や、人材の長期継続雇用体制の構築を目的とした人材育成フォローアップ制度の拡充を図ってまいります。
また、より良い組織と職場環境の構築を目的としたエンゲージメント施策を講じ、当社連結経営と事業・サービスに関与する全ての役職員の声・組織の状態を可視化することで、外的要因に左右されない強い組織づくりを進めてまいります。
④ 内部統制の拡充
株主・投資家の判断基準となる企業会計の信憑性は、業務・内部管理体制及びコンプライアンス意識の不全により損なわれることを強く認識し、当社に寄せられる信頼に応え続けるべく、引き続き、業務・内部管理体制の拡充、及びコンプライアンス意識の向上に努めてまいります。
⑤ 突発的な外的環境変化への対応と社内環境の整備
天災地変・感染症などの外的要因による当社連結企業集団の事業・サービスの停止や業績への影響を回避・軽減するべく、社内システム等の業務基盤の整備、指揮命令系統の連携体制を適宜見直すなど、既存のBCP対策に対して必要に応じて改善を進めてまいります。また、外的要因の環境変化をいち早く感知し、柔軟に対応していくための組織体制の強化を実行してまいります。
特に、当連結会計年度において発生した新型コロナウイルスの感染拡大に対し、当社連結企業集団の大切な経営資産である役職員の安全を最優先するとともに、現在の環境が一定の期間にわたって継続することを前提に、事業継続を担保し、新たな外部環境に対応できる仕組みの維持・改善に努めてまいります。
以下には、当社及び当社連結法人(以下総称して「当社連結企業集団」)の事業展開その他に関してリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
なお、当社連結企業集団は、これらの重要性の高いリスクやその他中小のリスク発生の可能性を認識したうえで、経営上のリスクとなる事項の洗い出しや対策の検討、保険の付保や与信管理、専門部署の設置および規程の整備といったリスクコントロールを行い、発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
当社連結企業集団は、GMOインターネット株式会社を中核とした企業グループ(以下「GMOインターネットグループ」)に属しており、同社は、2020年12月末日現在、当社議決権の9.70%を直接的に、47.55%を間接的に保有しております。GMOインターネットグループは、同社を中核として、「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチの下、インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、暗号資産事業並びにインキュベーション事業を行っております。一方で、当社連結企業集団は、GMOインターネットグループのうち、インターネット広告・メディア事業を担う中核企業として位置付けられております。従いまして、同社の当社連結企業集団に対する基本方針等に変更が生じた場合には、当社連結企業集団の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社連結企業集団のGMOインターネット株式会社に対する連結ベースでの販売実績の比率は比較的高くなっており、その他GMOインターネットグループの企業との間で、継続的な取引関係があります。同社グループの事業戦略、経営方針、経営成績及び財政状態により、当社連結企業集団の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の役員15名(監査等委員であるものを除く取締役11名、監査等委員である取締役4名)のうちGMOインターネット株式会社の役員を兼ねている者は5名であり、当社における役職、氏名及び同社における役職は次の通りであります。
当社役員のうち非常勤の3名は、当社連結企業集団の事業に関する助言を得ることを目的として招聘したものでありますが、GMOインターネットグループの経営方針は当社連結企業集団の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社連結企業集団の事業活動および経営判断において、すべての業務を独自に意思決定し事業を展開しております。また、GMOインターネット株式会社からの兼務状況は当社独自の経営判断を妨げるものではなく、当社連結企業集団の経営判断は、同社からの独立性が担保されているものと判断しております。
当社連結企業集団の営業取引において、GMOインターネット株式会社との取引の状況は前項②に記載の通りでありますが、当社連結企業集団の営業取引の多くは当社と資本関係を有しない一般企業との取引となっております。また、当社連結企業集団がGMOインターネット株式会社およびGMOインターネットグループの企業等と取引を行う場合、取引条件等の内容の適正性を、その他の第三者との取引条件との比較などから慎重に検討し、実施しております。
当社連結企業集団は、エージェンシー事業及びメディア・アドテク事業を展開しており、インターネット広告業界での圧倒的な地位を構築していくことを目指しております。今後予想されるインターネット広告ビジネスの急速な発展に伴い、当社連結企業集団の事業は、順調にその規模を拡大するものと考えております。しかしながら、当社連結企業集団の事業におきまして、相対的にエージェンシー事業による収益性が高いことから、大規模災害、感染症の発生などによる国内景気の動向、その他の要因による広告主からの需要等が変動した場合、当社連結企業集団の業績が影響を受ける可能性があります。
なお、感染症の発生時における詳細なリスクの認識とその対処については、(13)に「新型コロナウイルス感染症の拡大について」として記載の通りです。
当社連結企業集団は、広告枠を提供する媒体について広告主の多様なニーズに対応するため、その取扱数を拡大し、また、広告主のニーズを媒体にフィードバックする等により、媒体開発にも注力しております。一方で、当社連結企業集団が取り扱う各媒体において、新技術への対応に遅れが生じた場合やユーザーの嗜好と乖離したサービス提供を行った場合、これら媒体の利用者数が減少し、当該媒体における当社取扱広告枠の販売に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社連結企業集団の取引先であるネット広告媒体運営事業者が、いわゆる「アドフラウド(広告詐欺)」に関与した場合、その影響を受けた広告主による広告露出が減少すると共に、当社連結企業集団の広告取扱高が減少し、当社連結企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。
インターネット広告市場は、成長中の業界であることから既存の競合他社が多く存在し、また、市場の拡大に伴い事業会社の新規参入が相次ぐ業界でもあります。この状況下において、当社連結企業集団では、サービスの開発、販売力の拡充、技術力の強化により他社との差別化を図っておりますが、競争環境の激化により当社連結企業集団の商品・サービスの優位性が他社に劣後する場合、当社連結企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社連結企業集団は、エージェンシー事業において、ヤフー株式会社及びGoogle,Inc.の正規代理店を担う会社を含んでおり、連結売上高に占めるこの2社の商材の売上高の割合が大きくなっております。また、ヤフー株式会社とは、当社連結企業集団のメディア・アドテク事業における媒体枠の提供など、密接な取引関係があります。
これらの取引先とは、良好な関係を維持しておりますが、各社の事業方針の変更、契約の更新内容及び業界動向などの理由により取引量の縮小が生じた場合、当社連結企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社連結企業集団は、インターネット広告事業におけるテクノロジーの革新に対応するため、海外事業者との業務提携を進めております。この提携関係は、海外現地の法律、規制等に従っておりますが、役務の輸出入に関する規制、関税等の租税に関する制度の制定又は改定、現地事業者の法人統廃合、その他の予期しない現地法令又は政府方針の制定もしくは改定等、関連法令等に基づく勧告や手続の執行、又は行政による命令や指導の結果、当該事業の遂行が制約され、当社連結企業集団の財政状況や業績に影響を与える可能性があります。
また、戦争、テロリズム、紛争、暴動、その他の要因による社会的・政治的混乱等の発生により、海外事業者が影響を受けた場合、当社連結企業集団の事業活動に影響を与える可能性があります。
当社連結企業集団は事業活動を通じ、取引先の重要情報や個人情報に接する機会を有しており、継続した情報資産の適切な管理体制の維持は、当社の重要課題と認識しております。しかしながら、当社連結企業集団から取引先の重要情報等が漏えいするような事態が生じた場合、社会的信用の失墜により当社連結企業集団の業績及び事業の継続に重大な影響を与える可能性があります。
当社連結企業集団の事業は、インターネット関連サービスに特化しており、インターネットへの接続、データセンターの維持管理等の重要な業務の一部を外部委託していることがあります。その為、当社連結企業集団では制御できない領域で発生した障害、悪意の第三者による不正アクセス、ハードウェア又はソフトウェアの欠陥(いわゆるバグを含む)等により、当社連結企業集団の事業に用いるネットワーク・システムの一部又は全部が正常に作動せず、重要なデータの消減や書換え、第三者によるデータの不正入手、取引停止等が発生する可能性があります。これらは、当社連結企業集団の収益機会を喪失するだけでなく、第三者からの多額の損害賠償請求、監督官庁による行政指導、営業停止処分その他の行政処分により、当社連結企業集団の事業活動及び業績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社連結企業集団は、総合的なリスク管理の継続的な強化が求められていることを認識し、当社連結企業集団全体でコンプライアンスの周知徹底を図り、代表取締役社長直轄の内部監査室や内部通報制度(GMOヘルプライン制度)の運用、金融商品取引法上の内部統制体制の運用、会社法上の内部統制システムの整備・運用などを実行することにより、コンプライアンス体制の継続的強化に取り組んでおります。
しかしながら、事業の急速な拡大や人員の急激な増加等によりコンプライアンス管理体制の十分な構築が追いつかない場合、個人的・組織的な不正行為を含むコンプライアンス上のリスクを完全に回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社連結企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社連結企業集団は、事業規模の拡大に伴う業務量の増加に伴い、エージェンシー事業及びメディア・アドテク事業各分野における優秀な人材の確保・育成が重要な経営課題であると認識し、事業企画・管理組織の強化と積極的な採用活動を行うと同時に、教育研修等、組織開発と人材育成の充実に注力しております。
しかしながら、雇用環境や労働需給が変化した場合、既存事業の見直し、事業発展のペースダウン、採用方法の多様化により費用が増加し、当社連結企業集団の業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
当社連結企業集団は、事業拡大又は育成の手段として、新会社の設立や既存会社への出資、合弁事業の展開等を行うことがあります。これらの投資活動は、社内主要メンバーによる専門的見地を踏まえつつ、収益可能性とリスク分析を検討する会議体を通じ、当該投資行為の可否を決定するけん制機能を有しております。
しかしながら、投資実行先の事業状況や新規事業が当社連結企業集団に与える影響を確実に予測することは困難であり、投資実行後、事前の調査で把握できなかった未認識債務の判明や偶発債務が発生した場合や、投資活動又は新規事業が計画通りに進捗しないなど、投資回収が困難となるような予期せぬ要因が生じた場合において、当社連結企業集団の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社連結企業集団では、継続して既存組織の機能見直しを進めると共に、コストの合理化や資産圧縮を進めるなどの施策を講じていく方針です。この進捗状況により、既存の組織や事業・業務の見直しにより、一時的な多額の経費が発生した場合、当社連結企業集団の業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
当社連結企業集団は、広告主の広告掲載に伴う経済的収益が収益における主たる要素を占めていることから、経済環境や広告主の業績状況を背景とした広告支出の要否、またその支出額の多寡の判断により、業績に影響を受ける可能性があります。特に、新型コロナウイルスの世界的流行は、広告主と生活者を繋ぐ広告コミュニケーション活動に影響を与えており、一部の業種・業態においてはその業績に深刻な影響を受ける事例も発生しております。
当社連結企業集団は、特定の業界に依存することなく、多種多様の業界に属する広告主との広告取引を進めておりますが、広告主が緊急事態宣言等の何らかの公的施策により、その業績に影響を受けた場合、当社連結企業集団の業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染拡大への対策といたしまして、当社連結企業集団では、お客様、取引先、役職員の安全を最優先と考え、入退室時の体調管理の徹底、出張の制限や勤務形態の見直し、リモートワーク環境の整備など、感染症の感染予防・拡大の防止に努めております。
当連結会計年度における当社及び当社連結法人(以下総称して「当社連結企業集団」)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社連結企業集団の当連結会計年度の売上高は34,519百万円(前連結会計年度比0.1%減)、営業利益は365百万円(同18.0%減)、経常利益は573百万円(同13.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は260百万円(同8.4%増)となりました。
セグメント別の業績は次の通りであります。
(エージェンシー事業)
当連結会計年度のエージェンシー事業の売上高は24,965百万円(前連結会計年度比4.5%減)、営業利益は724百万円(同15.2%減)となりました。
「エージェンシー事業」は、当社連結企業集団における広告主様との主要な接点として、営業活動を主に担っております。
当連結会計年度におきましては、事業年度を通じて、新型コロナウイルス感染拡大の影響から、既存顧客においては広告出稿の抑制がみられ、また新規顧客との取引が苦戦するなど、困難な事業環境となりました。一方で、既存顧客・新規顧客とも、一部の業種・業界において、いわゆる「巣ごもり需要」を取り込んだ業績の伸長による広告出稿予算の拡大といった側面もみられましたが、売上高は前連結会計年度比でやや減少となりました。セグメント利益については、在宅勤務の推進等により営業費用が減少したものの、地方拠点のファシリティ関連費用等を計上したことから前連結会計年度比で減益となっております。
今後もインターネット広告市場における成長領域・新商流を適時適切につかみ、グループ経営の相乗効果を発揮することによって、大きな成長を実現すべく事業活動を展開してまいります。
(メディア・アドテク事業)
当連結会計年度のメディア・アドテク事業の売上高は10,757百万円(前連結会計年度比6.1%増)、営業利益は406百万円(同7.4%増)となりました。
「メディア・アドテク事業」は主に、当社連結企業集団におけるアドテクノロジー商材・自社メディアの開発及びメディア様とのリレーション構築の要となっております。
当事業においては自社開発のスマートフォン向けアドネットワーク「AkaNe」、コンテンツを活用した集客やブランディングのニーズに高度で適切な配信を実現する、コンテンツ集客に特化した広告配信プラットフォーム(DSP)「ReeMo」を主要商材として、総合的なマーケティングプラットフォームを提供しております。当連結会計年度におきましては、媒体におけるウェブサイトへの訪問者数・閲覧者数が大きく増加したことから、当社連結企業集団が提供しているアドテクノロジー商材においても広告の表示回数が増加し、売上高が前連結会計年度比で増加しました。新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛等によりインターネットへの接触時間が相対的に増加した影響とみられています。一方で、各媒体の訪問者数の増加が広告表示枠の仕入価格の上昇へとつながり、収益効率はやや鈍化しました。セグメント利益としては在宅勤務の推進等により営業費用が減少したことも重なり、前連結会計年度比で増加しております。
引き続き市場のニーズをとらえた商品開発・提供を行い、当事業の成長に注力してまいります。
当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況は次の通りであります。
(流動資産)
当社連結企業集団の当連結会計年度末の流動資産は8,771百万円(前連結会計年度末は8,860百万円)と88百万円の減少となりました。主な要因は、関係会社預け金を短期から長期を振り替えたことにより零(前連結会計年度末は800百万円)と800百万円の減少、流動資産その他が123百万円(前連結会計年度末は375百万円)と251百万円減少した一方で、現金及び預金が5,011百万円(前連結会計年度末は4,050百万円)と960百万円増加したこと等によるものであります。なお、関係会社預け金はGMOインターネットグループ全体で資金運用を行うために導入しているキャッシュマネジメントシステム(CMS)を利用しているものであります。
(固定資産)
固定資産につきましては3,125百万円(前連結会計年度末は2,420百万円)と705百万円の増加となりました。主な要因は、短期から振り替えたことにより関係会社長期預け金が860百万円(前連結会計年度末は零)と860百万円の増加、投資有価証券が1,035百万円(前連結会計年度末は896百万円)と138百万円増加した一方で、投資その他の資産その他が419百万円(前連結会計年度末は640百万円)と221百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は11,897百万円(前連結会計年度末は11,280百万円)と616百万円の増加となりました。
(流動負債)
流動負債につきましては5,823百万円(前連結会計年度末は5,414百万円)と408百万円の増加となりました。主な要因は、流動負債その他が1,108百万円(前連結会計年度末は779百万円)と329百万円の増加、未払法人税等が121百万円(前連結会計年度末は33百万円)と88百万円増加した一方で、買掛金が3,991百万円(前連結会計年度末は4,017百万円)と26百万円の減少、未払金が369百万円(前連結会計年度末は440百万円)と71百万円減少したこと等によるものであります。
(固定負債)
固定負債につきましては692百万円(前連結会計年度末は677百万円)と15百万円の増加となりました。主な要因は、繰延税金負債が47百万円(前連結会計年度末は29百万円)と18百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は6,515百万円(前連結会計年度末は6,092百万円)と423百万円の増加となりました。
(純資産)
純資産合計につきましては5,381百万円(前連結会計年度末は5,188百万円)と192百万円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金の増加140百万円(親会社株主に帰属する当期純利益の計上により260百万円の増加、配当金の支払いにより120百万円の減少)を計上したこと等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当社連結企業集団の当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べて960百万円増加し、5,011百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金は1,233百万円の増加(前連結会計年度は481百万円の増加)となりました。主な増加要因としては、税金等調整前当期純利益392百万円、未払又は未収消費税等の増減額248百万円、投資有価証券評価損179百万円等によるものであります。一方、減少要因としては投資事業組合運用益160百万円、法人税等の支払額133百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金は53百万円の増加(前連結会計年度は664百万円の減少)となりました。主な増加要因としては、敷金の回収による収入205百万円、投資事業組合からの分配による収入178百万円等によるものであります。一方、減少要因としては、無形固定資産の取得による支出142百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金は326百万円の減少(前連結会計年度は207百万円の減少)となりました。主な減少要因としては、主に子会社の自己株式の取得による支出198百万円、配当金の支払額120百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績の状況。
該当事項はありません。
当連結会計年度における仕入実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下の通りです。
3.金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社連結企業集団の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社連結企業集団の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債の帳簿価格及び収益・費用の認識に影響を与える見積りにつきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果は異なる場合があります。
当社では、特に以下の重要な会計方針が、当社連結企業集団の連結財務諸表等の作成における見積もりや仮定により重要な影響を受ける可能性があるものと考えております。
a.繰延税金資産
当社連結企業集団では、繰延税金資産を計上するに当たり、回収可能性が高いと考えられる金額を見積もり、同金額まで減額するための評価性引当額を計上しております。同見積もりは、客観的合理性があると認められる将来の課税所得と税務計画についての仮定に基づき行われます。将来の業績の変動や税務関係諸法令の変更等により、当該仮定の前提条件に変化が生じた場合、評価性引当額の増加による費用、又は不要な評価性引当額の取崩しによる利益が発生する可能性があります。
なお、本項目において用いられる将来の課税所得の仮定にあたっては、当事業年度の実績に基づいた事業計画に基づき、保守的に算定を行っております。当事業年度については新型コロナウイルスの感染拡大の影響が当社連結企業集団の業績にも影響を与えておりますが、当該事業計画は当事業年度の実績を十分に検証し、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を考慮したものとなっております。
b.貸倒引当金
当社連結企業集団は、営業債権について、回収可能性を検討し、回収不能額を見積もった上で、貸倒引当金を計上しております。その見積もりは、一般債権については貸倒実績率に基づいて行い、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案して行っております。債務者の債務履行能力が、当社の見積もりより低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
なお、個別の回収可能性の検討においては、債務者の財務情報をはじめとした経営情報を、調査会社等を通じて把握し、さらに、社内において財務面を中心に、定量・定性の両面における分析を行い決定しております。
当事業年度については新型コロナウイルスの感染拡大による債務者の業績・財務体質への影響度合いも重要な検討要素であるとの認識に基づき、総合的に検討し、引当金の計上だけでなく、前受取引への切替や売掛保証の利用など、営業債権の回収を円滑に行うべく努めております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財務状態の分析
当連結会計年度末の財政状態は、流動資産8,771百万円、固定資産3,125百万円、流動負債5,823百万円、固定負債692百万円、純資産5,381百万円となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」において記載しております。
b. 経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、エージェンシー事業において24,965百万円(前連結会計年度比4.5%減)、メディア・アドテク事業において10,757百万円(同6.1%増)であり、34,519百万円(同0.1%減)となりました。
当連結会計年度におきましては、事業年度を通じて、新型コロナウイルス感染拡大の影響が各所に生じており、特に店舗での集客や旅行などの外出・移動を伴うサービスにおいては広告需要の減衰が顕著となり、当社連結企業集団においてもエージェンシー事業において一部の顧客向けの取引が減少することとなりました。一方で、外出自粛等による「巣ごもり需要」の高まりにより、インターネット上でサービスが完結するEC等のウェブプラットフォームの運営を主体とする業種においては広告予算が大きく拡大しております。また、同様にウェブサイトへの接触時間が増加したことから、当社連結企業集団が提供しているアドテク商材の売上が増加する面も見られ、総合インターネット広告サービスとして幅広い事業ポートフォリオを展開してきたことが奏功し、連結売上高は前連結会計年度比同水準で推移いたしました。
売上原価につきましては、制作費用等の固定性原価は前年同水準となりましたが、前段に記載の通り、当社連結企業集団が提供しているアドテク商材の売上が増加した要因でもあるウェブサイトのへの接触時間の増加が、そのまま各媒体の仕入単価を押し上げることにもつながっており、売上原価は28,586百万円(同0.5%増)と、やや増加しております。緊急事態宣言の解除等による売上の変動に対して、仕入調整が追い付かなかったことから、売上高の増加に比べて収益が伸び悩んだことが要因です。
また、販売費及び一般管理費においては、当初計画では新オフィスへの移転費用等により前年比で増加するものと見込んでおりましたが、在宅勤務の推進により旅費交通費・接待交際費などの営業関連費用が大幅に減少したことや、販売体制の見直しを続けております中小企業向け事業での費用削減により、5,567百万円(同1.5%減)となりました。
売上原価、販売費及び一般管理費については、在宅勤務などによる働き方の変革によるオフィス利用の効率化や、遠隔コミュニケーションツールを通じた営業活動の拡がりなど、「ニューノーマル」な事業環境に対応し、最適化と費用対効果による検証を進め、利益率の向上に努めてまいります。
営業利益は、前段記載の要因により、エージェンシー事業において724百万円(同15.2%減)、メディア・アドテク事業において406百万円(同7.4%増)となり、報告セグメントに属さない持株会社の運営に係る費用を加えた結果、365百万円(同18.0%減)となりました。
経常利益は、営業外収益において投資事業組合運用益160百万円、為替差益34百万円を計上したこと等から、573百万円(同13.4%増)となりました。いずれも当社が出資をしているベンチャーファンド等の上場分配益およびその為替差益となります。
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益が増加したことに加え、前年にあった本社移転による事務所移転費用がなかったことなどから特別損失が減少し、260百万円(同8.4%増)となりました。
なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響は2021年度12月期にも一定程度残るものと見込んでおり、特に、エージェンシー事業における一部顧客の広告需要の低迷や、メディアアドテク事業におけるウェブサイトの接触時間の増加に伴うアドテク商材の売上影響などは継続するものと見込んでおります。同様に、売上原価においても各媒体における仕入単価の高止まりといった影響が継続するものと考えています。
一方で、新型コロナウイルス感染拡大の影響が生じて以降、社内制度や社内環境の整備、業務効率化に努めており、いわゆる「ニューノーマル」な市場環境においても、継続的な成長と収益の創出を目指してまいります。
c. キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、主に営業活動における現金収入が増加し、5,011百万円となりました。
主な要因として、営業活動において、「税金等調整前当期純利益」や、「未払又は未収消費税等の増減額」、「投資有価証券評価損」等により、営業活動によるキャッシュ・フローが1,233百万円の増加となりました。
集計単位ごとの詳細は「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社連結企業集団においては、営業活動によるキャッシュ・イン・フローを投資活動および財務活動によるキャッシュ・アウト・フローに転換し、財務の健全性を保ちながら、自社事業への資本投入による内部成長及びM&Aや業務提携を通じた外部成長の取り込みを行い、収益基盤の安定化と株主還元・株主価値の最大化を円滑かつ効率的に行っております。
また、親会社でありますGMOインターネット株式会社のキャッシュ・マネジメント・サービスに加え、取引銀行をはじめとした金融機関等の外部資金の調達手段の確保により、資金需要の変動に柔軟に対応する体制を整えております。
(注) 上記、当社によるGMOインターネット株式会社との契約に基づく金利については、市場金利等を勘案し決定しております。
該当事項はありません。
当社グループにおいて、「ソフトウエア」は重要な資産であるため、有形固定資産のほか、無形固定資産のうち「ソフトウエア」を含めて設備の状況を記載しております。
当連結会計年度中において実施いたしました企業集団の設備投資の総額は
2020年12月31日現在
(注) 1.従業員数の〔 〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員を外書しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3.上記の他、主要な設備のうち連結会社以外から賃借している設備の内容は、下記のとおりであります。
リース物件
賃借物件
2020年12月31日現在
(注) 1.従業員数の〔 〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員を外書しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。