第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

 当社グループは、「健全な価値観」「社会貢献」「個と組織の成長」を基本理念として掲げ、高付加価値情報を創造・提供し、顧客の発展ひいては社会の発展に貢献することにより「存在する意義のある組織」であり続けることを目指しております。

 当社グループでは「健全な価値観」に基づく組織風土を保持し続けることを最重要経営課題であると認識しており、その浸透に常に努めております。

 今後も健全な成長・発展を継続することにより「存在する意義のある組織」として社会貢献を目指してまいります。

 

(2) 経営戦略等(セグメント別の経営方針及び今後の見通し)

①経営コンサルティング事業

経営コンサルティング(持続的成長、事業再生、組織人事、コーポレート・ガバナンス、IT)

 現時点における金融機関からの新規顧客紹介については、WEBを活用したオンラインでの面談や打ち合わせが普及したことにより、コロナ前の状況まで戻りつつあります。

 今後、「持続的成長」の分野において、東証の市場再編、コーポレートガバナンス・コード改訂(事業ポートフォリオ、SDGs、カーボンニュートラル等のテーマ)、DX等の対応に伴い増加が見込まれるコンサルティングについて積極的な提案・受注活動を行ってまいります。また、「事業再生」の分野においては、コロナの影響を受けて業績が悪化した企業の事業構造改革や資本提携のニーズに対応いたします。

 「持続的成長」、「事業再生」などいずれの分野においても、従来からの当社の強み、すなわち、経営の視座からコンサルティング機能とM&A機能をシームレスに発揮することにより、クライアントニーズに即した高付加価値サービスの提供に取り組んでまいります。

 

海外事業コンサルティング

 2021年3月期下期以降、アジア・米国問わず引き合い件数は増加してきており、引き続き堅調に推移しています。また、ポートフォリオやサプライチェーン見直し等に関する戦略策定・リサーチ案件及び日本企業の海外子会社の撤退やその見極めに関する受注件数が増えております。一方、クロスボーダーM&Aについては、海外への渡航制限が継続される中、依然として厳しい状況が続くと見込んでいます。

 コロナの影響の長期化を見据えて、既存顧客のニーズ掘り起こしなど、受注基盤の安定に注力してまいります。

 

M&Aコンサルティング

 緊急事態宣言の再発出など先行き不透明なものの、案件相談件数、アドバイザリー契約件数、受注残高がようやくコロナ前の水準近くまで回復してまいりました。

 今後も、コロナの影響を大きく受けている業種・企業等を中心に事業再生にかかるM&A案件の増加、また、大手企業における事業再編に伴うノンコア事業の売却などの役務が増えていくと見込んでおります。

 当社では、M&Aアドバイザリーサービスの差別化・競争力向上のため、顧客企業の経営戦略・事業の承継対策・M&A前の業務改善対応サポート・M&A後の内部体制構築サポート等を含むコンサルティング型M&Aの提案を積極的に強化してまいりました。相談・意思決定・契約・実行まで長期間を要するものの、引き続き、当社ならではの経営者・企業に寄り添うM&Aアドバイザリーサービスを丁寧に実行してまいります。

 体制面においては、経営コンサルティングチーム・事業承継チームとの一体運営のために、メンバーの異動等、よりシームレスにスピード感を持って推進する社内体制を整備いたしました。コンサルティング型M&A事業を当社の中核ビジネスに成長させるべく、中長期的な視点に立った事業運営に注力してまいります。

 

事業承継コンサルティング

 相次ぐ緊急事態宣言やまん延防止措置の発出などにより、対面の面談機会はやや減少していますが、事業承継ニーズは依然として堅調に推移しております。

 対面での面談が必要な場面もあるものの、WEBを活用したクライアント等とのコミュニケーション機会を十分確保することにより、提案・受注活動に注力してまいります。

 今後、事業承継における有効な選択肢であるM&A役務や資産承継支援なども含め、収益基盤の強化を推進してまいります。

②不動産コンサルティング事業

 先行き不透明ではあるものの、実需向け不動産及び投資用不動産ともに活発な取引が行われています。受注済み案件について、コロナ影響による遅延や失注した案件は現時点で発生しておらず、前年度並みの進捗となっています。

購入意欲が高い既存顧客や受注済みの売却案件のフォローを徹底して行うこと、また、提携会計事務所に対して、不動産市況の今後の見通し等の情報発信を積極的に行うなど提案型の営業に注力してまいります。

 

③教育研修・FP関連事業

 企業研修は研修の内容や目的によって、インターネットを活用したWEB研修と従来型の集合研修を使い分けての実施が定着してきました。

 今後、教材コンテンツの充実、効果的な研修運営及び講師のスキル向上を図ります。また、WEBならではの機能を活かした相談対応等の工夫も行い、営業展開を推進してまいります。

 相続手続サポート業務(商品名:「相続あんしんサポート」)について、紹介・受注件数は復調傾向にあります。生前相談も含めたワンストップ対応や、アライアンス先と協働して高齢者向けサービスの充実化を図るなど、利用者の利便性向上と競合他社との差別化を目指してまいります。

 

④投資・ファンド事業

 今後もアフターコロナを見据えた各企業における事業構造見直しの動きに連動した資本構成の再構築ニーズ、株式の資金化ニーズが増加するものと予想しております。

 このようなニーズへの対応を含め、引き続き、優良な未上場企業に対する新規投資案件の発掘・投資を検討してまいります。

 また、既投資先についても、定期的なモニタリング活動を継続してまいります。

 

(3) 新型コロナウイルス感染症収束後を見据えた働き方改革

 新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、昨年来、在宅勤務や時差出勤等の励行など働き方の抜本的な見直しが強く求められ、当社においても、在宅勤務・モバイルワークに積極的に取り組んでおります。これを一過性のものとせず、多様な働き方・生産性の向上等、持続的成長に向けた働き方改革にさらに取り組んでまいります。

 制度面・環境面の整備とともに、社内コミュニケーションのさらなる改善を図り、社員が安心して働ける環境を構築し、人材の定着化を図ることで、さらなる成長と持続的な発展に努めてまいります。

 

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 社員一人一人の成長が組織の成長につながりますので、「個の成長」を最重要課題と認識し経営してまいりました。この方針は今後も継続してまいります。

 また、中長期的には利益の極大化を図り当社グループとしての企業価値を高めることが重要と認識しておりますので、今後も資本運用効率を計る尺度としての「自己資本利益率(ROE)」20%を目標としております。

 なお、ROE20%は将来に関する経営目標ではありますが、将来の事象や動向に関する現時点での仮定に基づくものであり、当該仮定が必ずしも正確であるという保証はありません。様々な要因により実際の業績が本書の記載と著しく異なる可能性があります。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループのセグメント別の対処すべき事業上及び財務上の課題は次のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症に関する課題、対応状況につきましては、「(2) 経営戦略等(セグメント別の経営方針及び今後の見通し)」「(3) 新型コロナウイルス感染症収束後を見据えた働き方改革」に記載しております。

①経営コンサルティング事業

 経営コンサルティング事業における戦略は、企業のあらゆる経営課題を解決するプロフェッショナル集団としての認知を勝ち取り、「総合コンサルティング会社」の地位を確立することであります。重点戦略は次のとおりであります。

・コンサルティング機能とM&A機能をシームレスに発揮、クライアントニーズに即した高付加価値サービスの提供に取り組む

・M&Aアドバイザリーサービスを経営者・企業に寄り添った課題解決を実現するコンサルティングサービスの一つと位置付け、コンサルティング部門間の人事交流を活発化させ、コンサルティング型M&Aサービスを一気通貫で提供できるプレイヤーの育成

・持続的成長コンサルティング:東証の市場再編、コーポレートガバナンス・コード改訂、DX等のコンサルティングニーズ対応強化

・海外コンサルティング:サプライチェーン見直し等の戦略策定、リサーチ案件、海外子会社撤退等のニーズの高まりへの対応強化、既存顧客のニーズ掘り起こし等、受注基盤の安定に注力

・事業再生コンサルティング:事業構造改革や資本提携ニーズへの対応強化

・事業承継コンサルティング:事業承継における有効な選択肢であるM&A役務や資産・人的承継支援なども含めた収益基盤の強化

 

②不動産コンサルティング事業

 不動産コンサルティング事業における戦略は、営業拠点及び顧客からビジネスパートナーとしての認知を獲得し、不動産に関する総合的な提案ができる「不動産コンサルティング会社」を目指すことであります。重点戦略は次のとおりであります。

・富裕層のライフサイクルの各ステージにおいて資産運用(活用)の継続的パートナーとなれるサービス展開と認知獲得

・経営コンサルティング部門の顧客及び提携会計事務所に対する情報発信による提案型営業の強化

・資産管理部門の機能強化を通じて富裕層クライアントへのアプローチ拡充

・即戦力人材の採用

 

③教育研修・FP関連事業

 教育研修・FP関連事業における戦略は、人材育成のソリューションを提案できる「人材育成コンサルティング会社」を目指すことであります。また、これまで蓄積してきたノウハウとネットワークを活かし、新規事業を実現することであります。重点戦略は次のとおりであります。

・WEB研修に対応した教材コンテンツの充実、効果的・効率的な研修運営、講師のスキル向上

顧客ニーズにあった商品への見直し・商品開発、人材育成に関する教育プログラムの提案

・経営コンサルティング事業との協業、中小企業向けの人材育成ニーズに応える教育研修プログラムの開発・推進

相続手続に関するサポート業務(商品名「相続あんしんサポート」)の早期の事業的規模への拡大

 

④投資・ファンド事業

 キャピタルソリューション弐号投資事業有限責任組合は、投資回収活動に注力いたします。

 キャピタルソリューション参号投資事業有限責任組合は、事業承継コンサルティングの一環としての機能を果たすべく、金融機関と連携し慎重に投資実行を進めてまいります。重点施策は次のとおりであります。

・既投資先への定期的なモニタリングの更なる徹底

・投資規模の大型化に対応すべくガバナンス体制を強化

・新規ファンド設立も含め、総合的な管理運営体制の構築

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) コンサルティング事業における人材の確保及び育成

  当社グループのコンサルティング事業においては、その性質上、事業拡大に応じてコンサルタントの増員を図る必要があります。当社グループでは経営コンサルティング事業を中心に、各分野での豊富な経験を持つ優秀な人材を積極的に採用し、かつ幅広い視野をもつコンサルタント育成のために新卒採用も行い、社内教育プログラムを充実させることにより人材の確保及び育成を行っております。また、業務効率化、生産性向上のために、データ処理・情報分析等を行う人材の採用も積極的に行っております。

 今後も優秀な人材を積極的に採用・育成していく方針でありますが、当社グループの求める人材の確保が図れない場合は、コンサルティング事業拡大の制約となる可能性があります。

 

(2) 投資・ファンド事業について

 当社グループでは、ファンド事業としてキャピタルソリューション弐号投資事業有限責任組合及び同参号投資事業有限責任組合を運営管理しており、未上場会社をターゲットとした株式投資を行っております。また、投資事業会社においても株式等投資を行っております。

 そのため投資先企業の業績状況、株式評価、株式売却状況によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 ただし、キャピタルソリューション弐号投資事業有限責任組合及び同参号投資事業有限責任組合は、優良な中堅・中小企業の事業承継をサポートするミドルリスク・ミドルリターンを追求するファンドであり、大手金融機関等の協力のもと、投資リスクを最小限に抑えながら慎重に投資案件を発掘しております。

 

(3) 教育研修・FP関連事業の商品構成

 従来より、教育研修・FP関連事業の売上高のうちFP資格取得講座及びFP実務研修を中心としたFP教育関連売上高が約7割程度を占めております。現状、相続サポート業務(商品名「相続あんしんサポート」)を強化しており、FP教育関連売上高割合は減少傾向にありますが、教育研修・FP関連事業においてはFP教育関連売上高への依存度が高いため、今後のFP資格取得・研修マーケット全体の動向、競合他社の動向により、業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 顧客情報の管理について

 当社グループは事業の性格上、顧客の機密情報や個人情報を取り扱う場合があります。そのため、グループリスク管理・コンプライアンス委員会の主導により、当社グループにおいてプライバシーポリシー、セキュリティポリシーを制定するとともに役職員に対する研修会等の実施により、情報管理には細心の注意を払い、社内管理の徹底を図っておりますが、万一、何らかの事情でこれらの情報が外部に漏洩した場合には、社会的信用の低下等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 法令・規制について

 「宅地建物取引業者」は「不動産コンサルティング事業」を行う上で必要不可欠な免許になります。また、「教育研修・FP関連事業」におきましても、一部ではありますが講師派遣のために「一般労働者派遣事業」は必要な許認可になります。

 両事業においてそれぞれ事業上重要な許認可であり、許認可を取り消されるような事態になった場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 業績の変動について

 当社の事業はコンサルティングが中心であり、多くのクライアントと取引を行っております。近年、コンサルティング案件の大型化や複雑化により利害関係者が多く関与し役務提供完了が長期化する傾向にあり、また、その結果、報酬額が契約当初の予定から変動する案件も増加傾向にあります。案件進捗管理の徹底により案件対応能力の強化を行っておりますが、何らかの事情により大型成功報酬等の計上時期が、四半期または事業年度を超えて遅延した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7) 新型コロナウイルス感染症の影響

 経営コンサルティング事業は、2021年3月期第1四半期は緊急事態宣言の発出等により、当社の主要な顧客紹介元である金融機関の外交活動が制限されたこと等から、営業活動が大きく制限されました。特に海外事業コンサルティングは、受注済みの案件・新規引合い、いずれも大半が中断・延期となりました。

 一般顧客向けのセミナーを積極的に開催する等、案件受注活動の多様化を積極的に図っておりますが、今後も新型コロナウイルス感染症の状況又はその他の事情により、当社の主要な顧客紹介元である金融機関の外交活動が制限されることとなった場合は、当社の営業活動が制限され、当社グループの業績に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。

 教育研修事業は、2021年3月期第1四半期は緊急事態宣言の発出等により、企業の大半が集合研修(企業研修、DC研修)を中止もしくは延期し、新入社員研修を中止する企業も多数ありました。また、FP資格試験が中止となった時期もあり、試験対策研修(通信講座、WEB講座)の新規引合い、受注件数は減少いたしました。

 今後も新型コロナウイルス感染症の状況により、顧客企業の社員研修活動が制限されることになった場合やFP資格試験が中止となった場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,881,803千円増加し16,892,691千円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて1,149,337千円増加し4,159,638千円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて732,466千円増加し12,733,052千円となりました。

 

b.経営成績

 当社グループの当連結会計年度(自2020年4月1日 至2021年3月31日)の業績は、売上高15,315,397千円(前期比12.8%増)、売上原価3,455,597千円(同103.6%増)、売上総利益11,859,799千円(同0.1%減)となりました。

 売上高及び売上原価が前期比増加しているのは、当連結会計年度は投資・ファンド事業において投資先株式売却等による売上高2,619,909千円、売上原価1,916,379千円(売上原価率73.1%)があったためであります(前期の投資・ファンド事業の売上高42,503千円、売上原価28,923千円)。

 販売費及び一般管理費がコロナ禍での出張抑制・オンライン面談の推進による旅費交通費の大幅減少等により前期比62,879千円減少したことから、営業利益は2,252,144千円(同1.9%増)となり、以下、経常利益2,322,211千円(同5.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,394,265千円(同13.0%増)となりました。

 

 当連結会計年度におけるセグメント別の業績の概況は、次のとおりであります。

 

(経営コンサルティング事業)

 当連結会計年度における経営コンサルティング事業の業績は、売上高11,326,174千円(前期比5.4%減)、売上総利益10,170,640千円(同5.9%減)、営業利益1,331,120千円(同31.3%減)となりました。

 

(不動産コンサルティング事業)

 当連結会計年度における不動産コンサルティング事業の業績は、売上高858,337千円(前期比7.6%減)、売上総利益602,093千円(同1.7%増)、営業利益232,080千円(同0.6%増)となりました。

 

(教育研修・FP関連事業)

 当連結会計年度における教育研修・FP関連事業の業績は、売上高558,830千円(前期比24.0%減)、売上総利益385,622千円(同15.6%減)、営業損失10,060千円(前期は営業利益31,668千円)となりました。

 

(投資・ファンド事業)

 当連結会計年度における投資・ファンド事業の業績は、売上高2,619,909千円(前期は売上高42,503千円)、売上総利益703,530千円(前期は売上総利益13,579千円)、営業利益699,004千円(前期は営業利益6,812千円)となりました。

 

(注)各セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高47,854千円(経営コンサルティング事業26,827千円、不動産コンサルティング事業21,026千円)が含まれております。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが3,315,360千円の資金増、投資活動によるキャッシュ・フローが23,926千円の資金増、財務活動によるキャッシュ・フローが767,377千円の資金増となったことから、全体では4,139,119千円の資金増(前期は1,873,672千円の資金減)となりました。その結果、当連結会計年度末の資金残高は10,195,034千円になりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、3,315,360千円(前期は1,162,969千円の資金減)となりました。

 法人税等の支払額794,141千円、その他負債の減少額163,319千円等の資金減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益が1,975,084千円あったこと、営業投資有価証券の減少額1,726,492千円(主として当社子会社が運営管理するキャピタルソリューション弐号投資事業有限責任組合及び同参号投資事業有限責任組合での投資株式の売却)、売上債権の減少額344,727千円等の資金増加要因があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動による資金の増加は、23,926千円(前期は313,245千円の資金減)となりました。

 これは、有形固定資産の取得による支出87,169千円、無形固定資産の取得による支出21,466千円、投資有価証券の取得による支出52,875千円、敷金及び保証金の差入による支出66,668千円等の資金減少要因があったものの、投資有価証券からの分配による収入175,382千円、有形固定資産の売却による収入74,871千円等の資金増加要因があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、767,377千円(前期は365,945千円の資金減)となりました。

 これは、配当金の支払額721,971千円等の資金減少要因があったものの、短期借入金の増加額1,500,000千円等の資金増加要因があったことによるものであります。

 

(2) 仕入、販売及び営業投資活動の実績

①仕入実績

 経営コンサルティング事業、不動産コンサルティング事業及び教育研修・FP関連事業の仕入(外注等)実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

金額(千円)

前連結会計年度比

(%)

経営コンサルティング事業

1,155,534

99.5

不動産コンサルティング事業

256,243

64.8

教育研修・FP関連事業

174,317

62.7

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.当連結会計年度の各セグメントの仕入(外注等)実績には、セグメント間の内部仕入実績(経営コンサルティング事業18,940千円、不動産コンサルティング事業26,827千円)が含まれております。

 

②販売実績

 経営コンサルティング事業、不動産コンサルティング事業及び教育研修・FP関連事業の販売(役務提供)実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

金額(千円)

前連結会計年度比

(%)

経営コンサルティング事業

11,326,174

94.5

不動産コンサルティング事業

858,337

92.3

教育研修・FP関連事業

558,830

75.9

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.当連結会計年度の各セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高(経営コンサルティング事業26,827千円、不動産コンサルティング事業21,026千円)が含まれております。

 

③営業投資活動の実績

 当社グループの投資・ファンド事業では、投資事業有限責任組合等による営業投資活動を行っております。

 当連結会計年度における営業投資活動の実績は次のとおりであります。

 

総投資実行額

前連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

社数

金額(千円)

社数

金額(千円)

4

3,574,152

2

189,871

 

総投資残高

前連結会計年度末

2020年3月31日

当連結会計年度末

2021年3月31日

社数

金額(千円)

社数

金額(千円)

9

3,921,382

5

2,194,889

 

(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

①財政状態

(資産合計)

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,881,803千円増加16,892,691千円となりました。

(流動資産)

 当連結会計年度末の流動資産残高は、前連結会計年度末に比べて2,095,721千円増加し14,240,397千円となりました。主な増減項目は次のとおりであります。

・現金及び預金4,139,920千円増加(当連結会計年度末残高10,391,915千円)

・受取手形及び売掛金344,727千円減少(当連結会計年度末残高1,164,854千円)

・営業投資有価証券1,726,492千円減少(当連結会計年度末残高2,194,889千円

営業投資有価証券は投資・ファンド事業における株式投資残高であり、当連結会計年度における営業投資有価証券の減少は、主としてファンド投資株式の売却による減少であります。

(固定資産)

 当連結会計年度末の固定資産残高は、前連結会計年度末に比べて213,918千円減少し2,652,294千円となりました。

 

(負債合計)

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて1,149,337千円増加4,159,638千円となりました。

(流動負債)

 当連結会計年度末の流動負債残高は、前連結会計年度末に比べて1,153,272千円増加し4,079,624千円となりました。主な増減項目は次のとおりであります。

・短期借入金1,500,000千円増加(当連結会計年度末残高2,000,000千円)

運転資金の効率的な調達を行うため、2020年3月期に取引銀行2行と総額20億円のコミットメントライン契約を締結しており、2021年3月末現在、2,000,000千円の借入を実行いたしました。

・未払法人税等228,340千円減少(当連結会計年度末残高503,980千円)

・その他(流動負債)129,326千円減少(当連結会計年度末残高1,175,377千円)

(固定負債)

 当連結会計年度末の固定負債残高は、前連結会計年度末に比べて3,935千円減少し80,014千円となりました。

 

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて732,466千円増加12,733,052千円となりました。

(株主資本)

 当連結会計年度末の株主資本残高は、前連結会計年度末に比べて675,896千円増加し12,546,218千円となりました。主な増加項目は次のとおりであります。

・利益剰余金672,294千円増加(当連結会計年度末残高9,944,451千円)

(非支配株主持分)

 当連結会計年度末における非支配株主持分残高は、前連結会計年度末に比べて9,367千円増加し124,372千円となりました。

 

②経営成績

 当社グループの当連結会計年度(自2020年4月1日 至2021年3月31日)の業績は、売上高15,315,397千円(前期比12.8%増)、売上原価3,455,597千円(同103.6%増)、売上総利益11,859,799千円(同0.1%減)となりました。

 売上高及び売上原価が前期比増加しているのは、当連結会計年度は投資・ファンド事業において投資先株式売却等による売上高2,619,909千円、売上原価1,916,379千円(売上原価率73.1%)があったためであります(前期の投資・ファンド事業の売上高42,503千円、売上原価28,923千円)。今後も投資・ファンド事業における投資株式の売却状況により、売上総利益率が大きく変動する見込みであります。

 販売費及び一般管理費がコロナ禍での出張抑制・オンライン面談の推進による旅費交通費の大幅減少等により前期比62,879千円減少したことから、営業利益は2,252,144千円(同1.9%増)となり、以下、経常利益2,322,211千円(同5.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,394,265千円(同13.0%増)となりました。

 

 当連結会計年度における各セグメント別の業績の概況は、次のとおりであります。

 

(経営コンサルティング事業)

 当連結会計年度における経営コンサルティング事業の業績は、売上高11,326,174千円(前期比5.4%減)、売上総利益10,170,640千円(同5.9%減)、営業利益1,331,120千円(同31.3%減)となりました。

 下期以降は顧客紹介件数については前期に近い水準まで戻っているものの、第1四半期において金融機関の外交活動が制限されていたこと、顧客との面談が充分に行えなかったこと等により、新規の引き合い、相談件数・受注件数が減少したこと、また、契約の一時中断等により案件進捗が遅延したM&A・海外等の案件が複数あったことから、業績は前期比減収減益となりました。

 

(不動産コンサルティング事業)

 当連結会計年度における不動産コンサルティング事業の業績は、売上高858,337千円(前期比7.6%減)、売上総利益602,093千円(同1.7%増)、営業利益232,080千円(同0.6%増)となりました。

 上期は受注済案件・相談案件について顧客との面談が充分に行えず案件進捗が遅延したこと、同様に提携会計事務所へのアプローチが充分に行えず案件受注が減少したこと等から苦戦いたしましたが、下期において複数の中型不動産売買仲介案件を成約できたこと等から、営業利益は前期と概ね同水準となりました。

 

(教育研修・FP関連事業)

 当連結会計年度における教育研修・FP関連事業の業績は、売上高558,830千円(前期比24.0%減)、売上総利益385,622千円(同15.6%減)、営業損失10,060千円(前期は営業利益31,668千円)となりました。

 多くの顧客企業が集合研修(金融機関の実務研修とFP試験対策、DC研修)の開催を中止もしくは延期したこと、また研修の実施回数が減少したことから、業績は前期比大幅減収、営業損失となりました。

 

(投資・ファンド事業)

 当連結会計年度における投資・ファンド事業の業績は、売上高2,619,909千円(前期は売上高42,503千円)、売上総利益703,530千円(前期は売上総利益13,579千円)、営業利益699,004千円(前期は営業利益6,812千円)となりました。

 ファンド投資先5社の株式売却(一部売却含む)によるキャピタルゲインがあったこと等から、前期比大幅増収増益となりました。

・2021年3月末投資残高2,194,889千円(5件)

・2021年3月期投資実行額189,871千円(2件)

 

③経営上の目標の達成状況

 当社グループは、中長期的には利益の極大化を図り当社グループとしての企業価値を高めることが重要と認識しておりますので、資本運用効率を計る尺度としての「自己資本利益率(ROE)」20%を目標としております。

 当連結会計年度におけるROEは役員特別功労金300,000千円等の特別損失を374,478千円計上したこともあって11.4%(前期比0.9ポイント改善)となりましたので、収益性・効率性を高め、目標達成に努めてまいります。

 なお、ROE20%は将来に関する経営目標ではありますが、将来の事象や動向に関する現時点での仮定に基づくものであり、当該仮定が必ずしも正確であるという保証はありません。様々な要因により実際の業績が本書の記載と著しく異なる可能性があります。

 

資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの運転資金及び設備資金につきましては、自己資金及び取引銀行からの短期借入金を充当する予定であります。当社は運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行2行と総額20億円のコミットメントライン契約を締結しており、2021年3月末時点で20億円の借入を実行しております。

 当社グループの運転資金及び設備資金以外の今後の資金需要としては、投資・ファンド事業でのファンド組成等に伴う自己投資を予定しております。

 キャピタルソリューション参号投資事業有限責任組合の当社グループの自己投資につきましては、引き続き自己資金で行っていく予定であります。

 

(4) 重要な会計方針、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」「注記事項」の「重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。