第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当連結会計年度における国内経済は、新型コロナウイルス感染症(以下「感染症」という)の影響を受けつつも社会経済活動の正常化が進んだことにより、緩やかに経済回復基調となりました。世界経済は不安定な国際情勢の長期化により、経済活動の減速、エネルギーや原材料価格の高騰による物価上昇等、先行き不透明な状況が続きました。

当フィットネス業界におきましては、人の移動や動きが徐々に増えて個人消費が活発になってきたことに伴い、施設利用や入会については回復傾向となりました。また感染症による健康二次被害への対策、健康への意識向上やライフスタイルの見直し等もあり、社会的にも大変重要な役割を果たしていくことが期待されています。その一方で、エネルギー価格等の物価高騰が経営環境に大きく影響を与える状況が続きました。

 

経営理念・経営方針

『0歳から一生涯の健康づくりに貢献する』

 

当社グループは経営理念として上記を掲げ、すべての世代の方々の健康に寄与できるようサービスの提供を行っております。「現在価値の最大化による顧客満足度の向上」を目標とし、指導力・接客力・施設管理力の再強化に努めてまいりました。

 

今後も原油価格上昇による光熱費の高騰が続き、経営への影響が大きいことが予想されます。その他にも各種原材料費の高騰、人手不足や最低賃金の上昇による人件費の増加等、収益を圧迫する状況への対応も必要となります。引き続き、経営基盤の強化、安定的に利益を確保できる体制づくりを行い、効率化運営の推進、企業価値の向上に努めてまいります。

一方、経済活動の正常化に伴い、基幹事業であるスクール事業やフィットネス事業等のスポーツクラブ経営事業の収益力向上が見込まれ、イベントやツーリズム事業等の拡充や、地域・教育分野との連携事業等への広がりも期待され、新たな価値創造による収益確保の可能性が高まっています。

このような中、経営理念に基づいた新たな分野での事業創出と社会課題解決につながるサービスの提供に努め、社会に必要とされるウェルネスカンパニーとなるための基盤を構築することが重要と考えております。

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループは、日々深刻化する気候変動リスクへの対応や人的資本への投資が、持続的な企業活動の根本を担うものとし、「誰もが笑顔で暮らせるウェルネス社会の実現」に向けたサステナビリティ経営に取り組んでまいります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ

ガバナンス

  取締役会は、サステナビリティ全般に係る課題について、経営企画室内サステナビリティ推進チームより取り組みの進捗状況や新たな課題に関しての報告を受け、当社グループ全体のサステナビリティへの取り組みを監督及び指示を行います。

 気候変動リスク・機会に係る課題への分析・対応についても、取締役会が監督及び指示を行うものとし、サステナビリティに関しての評価や目標設定など一連の取り組みに関しては、代表取締役社長が管理・統括します。

 

リスク管理

 気候変動に起因するリスクは、リスク管理規程に基づき、経営企画室内サステナビリティ推進チームより状況と対策案をリスク管理委員会に報告いたします。リスクの識別・評価に必要な情報をサステナビリティ推進チームが収集し、委員会においてリスクが事業にあたえる影響度について協議し、対応を決定します。

 

 a. エネルギー使用量に関して

  当社グループは、経済産業省に対し、省エネ法に基づく定期報告書の提出を毎年行っております。定期報告書

 内での報告が終了している直近5年間(2017~2021年度)のエネルギーの使用に係る原単位推移は以下のとおりです。

 

 

2017年度

2018年度

2019年度

2020年度

2021年度

エネルギーの使用に係る

原単位(kl/m2)

0.09718

0.09615

0.09229

0.07766

0.07796

対前年度比(%)

98.9

96.0

84.1

100.4

(注)2021年度実績より、省エネ取り組みが優良な事業者(目標達成事業者)としてSクラスの評価を受けており

   ます。

 

 b. 環境問題への具体施策について(CO2排出量削減に向けた電気・ガス供給元の変更)

  1) カーボンニュートラル都市ガスの導入(2022年)

  フィットネスクラブ業界で初めてとなる「カーボンニュートラル都市ガス(以下「CN都市ガス」)」を関東、

 関西エリアに導入。(関東エリア提供:東京ガス株式会社(2022年)、関西エリア提供:大阪ガス株式会社

 (2023年))天然ガスの採掘から燃焼に至るまでの工程で発生する温室効果ガスを、CO2クレジットで相殺(カ

 ーボン・オフセット)し、燃焼しても地球規模ではCO2が発生しないとみなすCN都市化ガスを活用したもので

 す。

  2) 再生可能エネルギー電気の導入(2023年)

  東北・北陸エリアにおいて、再生可能エネルギーを用いてCO2を排出せずに発電された再生可能エネルギー電

 気を導入。昨年度実績値に換算すると1,200tのCO2排出量を削減することが可能です。

 

 当社グループは、高まる気候変動リスクに対してのガバナンスをより強固なものへしていくとともに、TCFDに基づく開示に向けて、グループ全体の現状把握他、具体的な数値目標の決定などステークホルダーへの関連情報開示を推進してまいります。

 

(2)人的資本

   すべての人々にご満足いただける最高のサービスを提供する上で、従業員とその家族が、カラダもココロも健康で

  幸せであることが重要であり、それが企業の発展につながると考えます。従業員の健康増進活動とウェルネスライフ

  の推進から、すべての人々が笑顔で健康に暮らせる「ウェルネス社会」の実現を目指します。

 

戦略

 a. 健康経営の推進体制

  当社グループでは、代表取締役社長を最高健康責任者(CWO : Chief Wellness Officer)とし、健康経営の推

 進により中長期的な企業価値の向上を目標としています。「感動(顧客満足度)」と「幸せ(従業員満足度)」

 を重視した機能的な「サービスプロフィットチェーン」の概念を取り入れ、PDCAサイクルを実行することで、よ

 り魅力的で社会的に価値のある企業となることを目指しています。「サービスプロフィットチェーン」の基本的

 な課題となる従業員の幸せ(満足度向上)を実現するため、健康経営の推進を積極的に進めてまいります。

 (注)サービスプロフィットチェーン…企業が従業員を大切にすることで 従業員のサービス品質が向上し、

    その結果、顧客満足度の向上・企業収益の向上につながるという考え方。従業員満足・顧客満足・企業収

    益向上の好循環ビジネスモデル。

 

< ウェルネスライフの好循環サイクル >

0102010_001.jpg

 

 b. 教育制度

  当社の教育訓練システムを「ビジネスアスリートシステム」と総称し、新規採用から大きく3段階(ファンダ

 メンタル、ベーシック、インターミディエット)に分けた教育訓練を基本に、水泳や体育、ダンスなどのスクー

 ル指導領域とスタジオレッスンなどのフィットネス指導領域の専門的な技術指導の研修を通年で開催しておりま

 す。

 

 

教育内容

実施時期

ファンダメンタル

当社社員として必要な基本的な習得と、OJTによりサービス内容の理解を深めます。

1年目

ベーシック

インストラクターとして「指導のプロ」に必要な知識、技術の習得、インストラクター間の情報交換を行います。

2年目

インターミディエット

メンバーの要望、目的に沿った運動プログラムの提供、指導及び店舗運営のできる幅広い応用力のあるインストラクターを目指し、知識の確認と最新情報の収集及び自己啓発を行います。

3年目

副店長・主任

会社の規程、労務管理、経理処理等、店舗運営に必要な基本的知識の習得を目的とします。

登用後

店長・マネージャー以上

店舗運営の管理監督者として不可欠な知識と心構えを学んでいく。さらに、店舗経営戦略を自らで構築していく力をつけていきます。

登用後

 c. 研修制度

  ウェルネスライフの好循環サイクルの「挑戦&成長」を促し、サービスを受ける人々の感動や笑顔につなげる

 ことができるような研修制度を実施しています。

  1) 海外研修プログラム

  1985年から長きにわたり、社員の視野を広げるとともに新たなプログラムの開発、創造的な仕事への取組の一

 環としてアメリカでの海外研修を実施しています。2020年度以降、感染症による国内及び世界情勢を考慮し、一

 時実施を中断しております。

  2) セントラル大学・大学院

  管理職において必要な知識・能力の習得を目指し、自己啓発できる人材を募集し、2019年より企業内大学「セ

 ントラル大学・大学院」を新設しました。外部講師を招聘するなどして従業員の更なる知識・能力習得の場とな

 っております。

 

 セントラル大学・大学院 修了者数

 

2019年度

2020年度

2021年度

2022年度

セントラル大学

9

9

8

12

セントラル大学院

8

未実施

10

9

 

  指標及び目標

 従業員の健康増進活動とウェルネスライフ推進において、働きやすい職場環境の整備は重要課題の一つとして挙げられます。当社グループの財産である人材の多様性を認め、企業活動の持続的な発展に向けた取組を推進してまいります。指標となる女性管理職比率、男性育児休業取得率、男女別賃金比率は、第1「企業の概況」の5「従業員の状況」の(4)「管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。

 なお、目標につきましては、現在策定中であります。

3【事業等のリスク】

当社グループの事業は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社の事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)収益構造及び業績の変動について

スポーツクラブ運営における収益構造は、労務費や賃借料等の固定費の負担が大きいため、計画時の市場調査から環境の変化、景気の変動、更に競合クラブの出店等により集客に苦戦する場合には収益の確保、初期投資の資金回収に時間がかかる場合があります。

 

(2)有利子負債依存度について

当社が店舗を出店する際には、建物入居のための敷金・保証金、店舗内装設備及び器具備品等のための資金を必要とします。当社は、これらの多くを金融機関からの借入金により賄っているため、総資産に占める有利子負債の比率が高い水準にあります。当期は、有利子負債依存度は20.6%(前期比4.4ポイント減)となりました。近年は低金利の状態が続いておりますが、今後の金利変動によっては業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)敷金及び保証金について

当社が賃貸借契約により差し入れている敷金及び保証金の残高は、当連結会計年度末で10,112百万円となっております。万一、賃貸人の財政状況が悪化し、敷金及び保証金の回収が不能となった場合、賃料との相殺や担保権実行による回収ができない範囲で貸倒損失が発生し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)訴訟等について

当社は、事業活動等に関し、訴訟その他の法的手続等の対象となることがあります。かかる法的手続等は多くの不確定要素により左右されるため、その結果を予測することができません。当社は、当社の連結財務諸表に記載されている金額は、現段階においては適切なものであると確信しておりますが、将来において法的手続等が当社グループの業績に悪影響を与える可能性もあります。

 

(5)個人情報の管理について

当社は、スポーツクラブ経営事業における入会手続等に際して個人情報を取得し、利用しております。

当社では、個人情報の保護に関する法律を遵守し、必要な社内規程を定め、個人情報の取り扱いについて適正な管理に努めておりますが、今後、顧客情報の流出により問題が発生した場合、当社への損害賠償請求や信用の低下等により、当社の業績及び今後の事業展開が影響を受ける可能性があります。

 

(6)自然災害・新型感染症等の影響について

2011年3月に発生した東日本大震災では、直営店舗及び業務受託店舗の設備の一部が破損し、安全確認が取れるまでの間、東日本の店舗を中心に臨時休業し、例年行っているツアーやイベント、短期スクール等の行事も一部中止致しました。2020年には感染症の拡大により一定期間全国の店舗が休業、2022年にかけてイベントや宿泊を伴うツアー等も中止となりました。このように、震災やその他の自然災害、感染症等によって休業が長期にわたる場合、及びイベントやツアー等の催行中止を余儀なくされる場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当社グループは経営理念である『0歳から一生涯の健康づくりに貢献する』のもと、「現在価値の最大化による顧客満足度の向上」を目標とし、指導力・接客力・施設管理力の再強化に努めてまいりました。

当連結会計年度も感染症への対応を大きな課題と捉え、その環境下での経営基盤の構築、安定的に利益を確保できる体制づくりを進めました。感染症に対応した事業継続計画(BCP)の推進に取り組み、効率化運営、各種契約の見直し、オンライン事業の拡充、営業施策としては、フィットネス会員継続促進、休会者・一時退会者の早期復帰促進、子供向け短期教室や体験会・有料イベントの実施強化を推進、宿泊を伴う野外ツアーや、競泳・体操・フィットネス等の大型有料イベントを再開することができました。また、24時間営業の「セントラルスポーツジム24」の出店を進めるとともに、深夜から早朝までの時間が利用できる「ミッドナイトモーニング会員」区分を全国80店舗に広げ、月会費での相互利用を可能とし、利便性向上による集客に努めました。

その他、学校水泳授業についての支援も拡大しており、30を超える自治体より業務受託を受けました。今後は体育授業全般の受託も見据えて推進していく予定です。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,212百万円減の42,565百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,574百万円減の18,663百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ361百万円増の23,901百万円となりました。

 

b.経営成績

 当社グループは、スポーツクラブ経営事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の売上高は43,602百万円(前期比8.1%増)、経常利益は1,346百万円(前期比48.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は793百万円(前期比48.5%減)となりました。

 部門別の販売実績については、「③生産、受注及び販売の実績」に記載しております。

 なお、当連結会計年度末の店舗数は、直営店183店舗、業務受託店60店舗、合計243店舗となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,211百万円減少し、7,997百万円となりました。

 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、2,097百万円(前年同期は6,322百万円)となりました。これは、税金等調整前当期純利益1,249百万円、減価償却費1,527百万円等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、346百万円(前年同期は482百万円)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出508百万円、敷金・保証金の回収による収入204百万円等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、3,010百万円(前年同期は2,653百万円)となりました。これは、長期借入金の返済による支出1,974百万円、配当金の支払額560百万円等によるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 当社グループは、スポーツクラブ経営を主たる事業としているため、提供するサービスの性格上、生産及び受注の実績の記載は省略しております。

販売実績

 当社グループは、スポーツクラブ経営事業の単一セグメントであるため、当連結会計年度における販売実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:百万円)

区分

 

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

 

前年同期比(%)

フィットネス部門

20,803

110.0

スクール部門

15,066

106.2

業務受託部門

5,615

101.4

プロショップ部門

1,076

112.2

その他

1,041

138.3

合計

43,602

108.1

(注)当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 当社は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。

 当社は、引当金、有価証券、固定資産、繰延税金資産、資産除去債務、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対し、継続して評価を行っております。

 当社は、過去の実績や状況に応じて合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。

 実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の1「連結財務諸表」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、今後の会員数等を含む仮定に関する情報は、第5「経理の状況」の1「連結財務諸表」の「重要な会計上の見積り」に記載しております。

上記の見積り項目のうち、重要なものは以下のとおりです。

a.繰延税金資産の回収可能性

 過去の業績等に基づいて、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断した上で繰延税金資産を計上しております。税制改正を含む経営環境の変化等により、課税所得の見積りが大きく変動した場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。

b.固定資産の減損

 店舗についてキャッシュ・フローを生み出す最小単位で資産のグルーピングを行い、減損損失の判定を行っております。営業活動から生じるキャッシュ・フローが継続してマイナスである店舗について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を計上しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

1)財政状態

(資産合計)

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,212百万円減の42,565百万円(前連結会計年度末は44,777百万円)となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ966百万円減の10,815百万円(前連結会計年度末は11,782百万円)となりました。これは主に現金及び預金の減少によるものです。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,246百万円減の31,749百万円(前連結会計年度末は32,995百万円)となりました。これは主に、有形固定資産、敷金及び保証金が減少したことによるものです。

 

(負債合計)

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,574百万円減の18,663百万円(前連結会計年度末は21,237百万円)となりました。

 流動負債は、前連結会計年度末に比べ364百万円減の9,963百万円(前連結会計年度末は10,328百万円)となりました。これは主に、未払法人税等・流動負債のその他に含まれる未払消費税等の減少によるものです。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べ2,209百万円減の8,700百万円(前連結会計年度末は10,909百万円)となりました。これは主に長期借入金及びリース債務の減少によるものです。

 

(純資産合計)

 純資産は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ361百万円増の23,901百万円(前連結会計年度末は23,540百万円)となりました。

 

 

2)経営成績

(売上高)

 売上高は、主にスクール部門の増収などにより、前連結会計年度に比べ8.1%増の43,602百万円となりました。

 

(売上原価、販売費及び一般管理費)

 売上原価は、クラブの人件費、水道光熱費や修繕費の増加などにより、前連結会計年度に比べ8.1%増の38,572百万円となりました。

 販売費及び一般管理費は、広告宣伝費の増加などにより、前連結会計年度に比べ1.6%増の3,179百万円となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて746百万円減の793百万円となりました。

 

3)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、(1)「経営成績等の状況の概要」の

②「キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの経営成績に重要な影響を与えるリスクについては、第2「事業の状況」の3「事業等のリスク」に記載しておりますが、その他、影響を与える要因としては、市場動向、景気の変動、賃貸借契約・受託契約、事故・訴訟・個人情報管理、建設費用・クラブ運営費用、自然災害等があります。

  市場動向については、2020年からの感染症の影響でフィットネス業界は厳しい経営環境となっておりますが、健康維持のための活動や消費行動が増加し、ICTを活用した事業・サービスが進んでおり、今後も新たな競合が増えていくものと予想されます。こうした中、業界のパイオニア企業としての強みを生かすとともに、財務体制を整え、社会環境変化へのスピーディーな対応を行ってまいります。

 景気の変動については、物価高騰、個人の経済的な可処分所得の増減や企業の業績による影響を受けることが予想されます。この為、『0歳から一生涯の健康づくりに貢献する』という経営理念に基づき、様々な世代の皆様を対象としたサービスを提供するとともに、公共団体や民間団体の指定管理業務や業務受託の契約締結により、安定した運営を行ってまいります。

 賃貸借契約・受託契約については、契約内容が変更されるリスクや解約のリスクがありますが、取引先との良好な関係を築くとともに、契約内容のチェック・管理体制を整えてまいります。

 事故・訴訟・個人情報管理については、未然に防止できるよう安全管理対策、従業員の研修や意識改革、注意喚起等に日常的に取組んでおります。

 建設費用・クラブ運営費用については、建設に関わる費用の高騰、クラブ運営の為の労務費・水道光熱費の上下変動による影響が大きくなっております。

 自然災害については、全国に広がる店舗展開によりリスク管理をしておりますが、事前の抑制策として日頃からの点検・早期修繕に努めてまいります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性

(資金需要)

 当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、全国に広がる店舗の賃借料、労務費、水道光熱費等であり、設備資金需要としては、新規店舗出店及び店舗のリニューアルに関する投資、スポーツ施設内のトレーニング機器類設置等があります。

(財務政策)

 当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、十分な内部資金を効率的に活用するとともに、投資計画をもとに金融機関からの借入により資金調達を行っております。

 

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、安定した経営基盤の維持と持続的な成長を目指し、財務強化として自己資本比率と経常利益率を重要な指標と位置づけてまいりました。自己資本比率51%以上、経常利益率8.0%以上の達成を目標値としております。当連結会計年度の自己資本比率は56.1%、経常利益率は3.1%という結果になりました。今後も当該指標の達成を目指して経営にあたってまいります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)業務受託契約

当社は、店舗の展開を図るにあたり、下記の業務受託契約を締結しております。

業務受託店舗数は2023年3月31日現在で60店舗となっております。

①契約の本旨

他企業が管理運営するスポーツ施設における施設管理運営業務のなかで、主にスイミング・フィットネスの指導を委託され顧客に直接指導を行うとともに、クラブの運営ノウハウを提供する契約を締結しております。

②内容

他の企業及び個人が土地・建物等を所有し、スイミングクラブやフィットネスクラブ等を経営しており、その指導業務及び監視業務、一部受付け業務等の委託契約を締結し、当社の社員を従事させ直接会員に指導等を行っております。また、業務委託企業は、当社に対して委託料(各企業との契約によって多少異なりますが、売上に対して一定料率の金額又は一定金額)を支払います。

③契約先内訳

A.民間企業施設…18店舗

他の企業及び個人が土地・建物等を所有し、スイミング又はフィットネス営業を行っており、その指導業務を委託され当社の社員を派遣して直接会員に指導を行っている施設となります。

B.公共施設…42店舗

地方公共団体より、施設の管理業務及びプールの監視業務等を委託されている施設となります。

 

④契約期間

契約先により異なりますが、契約期間は1年~15年間であります。解約更新の申込時期については、契約期間満了日の1ヶ月~6ヶ月前となっております。

 

 

6【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)は、『0歳から一生涯の健康づくりに貢献する』を経営理念とし、会員制スポーツクラブ経営を主要事業としております。本事業において会員に提供する運動プログラムの品質管理を統括するアカデミー部が中心となり、ライフスタイルや環境が大きく変化している社会において、一人一人のニーズに対応できるよう企業や大学と連携し「メディカルフィットネス」「健康と美」「運動と食」などの幅広い分野の新たなプログラムやサービスの開発、競泳や体操競技をはじめとしたトップアスリートの育成・強化システムの研究開発活動等を行っております。なお、当連結会計年度の当社グループにおける研究開発活動の全ては、会員制スポーツクラブ経営事業に係るものであり、当連結会計年度における研究開発費は123百万円であります。

(1)研究開発活動の方針

0歳から一生涯の健康づくりに貢献するプログラムの開発、インストラクターの教育

①時代の流れに応じた新規プログラム開発

②確かな指導を提供する人材の育成と管理

③既存プログラムの管理と改善

④安全管理

なお、研究開発活動は次に掲げる4つの課題を柱として行われております。

○メンバーの運動目的・来館目的の達成に貢献するための健康及び運動プログラムとシステムの開発

○クラブの安全管理に関するシステムの開発

○選手の育成に関するシステムの開発

○上記に関連する制作物の開発

(2)研究開発活動の体制

研究開発活動の体制については下記のとおりでありますが、プログラムの内容によりクラブのインストラクターとプロジェクトチームを発足させて開発を行うこともあります。また、各プログラムの運動強度・消費エネルギー・身体への有効性等の調査を研究所で行うとともに、千葉大学医学部附属病院及び学校法人順天堂との提携により、運動指導を実施し、運動効果の検証・調査・意見交換等を行っております。

    0102010_002.png

(3)研究開発成果及びその主な内容

研究開発課題

  項  目

内    容

 顧客層拡大に向けた

 

 プログラム開発

 

 

PARTY jam

ラテン・エアロ・HIPHOPなど様々なダンス要素の入ったシンプルな有酸素運動のプログラム。

カラダデトックス

足裏リンパを刺激するような、がんばらないエクササイズと漢方の知識を合わせ、カラダ本来のキレイと元気を取りもどすプログラム。

短期間ダイエット

プログラムB-DESIGN

より健康的に、理想の体を手に入れるためのパーソナルダイエットプログラム。

ビューティ

プロジェクト

~MEMOTO~

目のまわりの「エイジングケア」を目的に、目元(MEMOTO)まわりや頭部中心のセルフマッサージと血行促進のためのストレッチ、有酸素運動を組み合わせたプログラム。

LatiLati

ラテン・HIPHOPなどの複数のダンスの「音楽」「振付」「雰囲気」「スキルアップ」を楽しむ脂肪燃焼系ダンスプログラム。

メディカル

フィットネス

シリーズ

病気やケガの予防・改善を目的とした科学的エビデンスに基づく健康運動プログラム。「腰痛予防改善」「骨盤バランス改善・尿もれ予防」「膝痛予防改善」「肩こり予防改善」など。

X-CORE

FIGHTING

体幹(CORE)を意識したトレーニングを軸に、格闘技動作を組合せた、短時間・高強度・安全(低衝撃)プログラム。