文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
eコマース市場の拡大を背景に、効果的なマーケティングソリューションの需要が高まるなか、当社グループは、情報技術をもちいて正しく効率的に情報をつないで、コマース事業者のパフォーマンス(流通総額)の向上に貢献することを目指しております。今後も、将来にわたり成長し続けるため、未知の領域に果敢に挑みながら、集客から顧客維持までの効果的なマーケティングソリューションの提供に注力してまいります。
スローガン: ともに拓く
ミッション: 情報技術で新たな価値を創造する
ビジョン: 日本を代表するパフォーマンスマーケティングカンパニーになる
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、限られた経営資源を選択と集中によって成長領域に重点投入し、事業基盤の強化を図りながら、中長期的な成長を目指してまいります。
今後の中長期的な経営戦略では、「日本を代表するパフォーマンスマーケティングカンパニーになる」のビジョン実現に向け、顧客であるコマース事業者のパフォーマンス(流通総額)の向上が、当社グループの収益向上となるビジネスモデルを基盤に、事業をよりいっそう発展させてまいります。
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、経営効率を重視し、売上高及び営業利益増加率の向上に努めてまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
① マーケティングソリューション事業
成果報酬型広告「アフィリエイト」において、広告主のパフォーマンス(流通総額)向上のため、(ⅰ)集客力のある良質なメディアの開拓、(ⅱ)メディアの収益力を高めるコンサルティングの強化、(ⅲ)既存広告主の売上増加及び新たな広告主の獲得、これらをシステム化・仕組化により業務効率を上げて取り組んでまいります。
② ECソリューション事業
ヤフー株式会社が運営するオンラインモールのストア向けCRMツール「STORE's R∞(ストアーズ・アールエイト)」及びクリック課金型広告「ストアマッチ」において、当該オンラインモール及びストアのパフォーマンス(流通総額)向上のため、ヤフー株式会社との協業によって(ⅰ)広告掲載面の拡大、(ⅱ)利用ストア数の増加、(ⅲ)広告表示方法の多様化やクーポン種類の拡充などプロダクトの拡張に取り組んでまいります。
また、2019年9月27日付で連結子会社化したダイナテック株式会社(宿泊施設向けに情報システムを開発・提供)について、宿泊施設の予約及びリピート促進を支援するため、同社と当社のノウハウを連携してまいります。
2020年1月24日付で連結子会社化した株式会社B-SLASH(コマース事業者向けにEC運営に必要なソリューションを提供)について、ストア向けの営業を連携してまいります。
③ 新規事業
将来にわたって持続的成長を実現するため、ターゲットとする事業領域、市場、顧客及び技術を明確にし、イノベーションに挑戦することで、新規事業開発に取り組んでまいります。
④ 自律的に行動する人材の育成と確保
激しく変化する事業環境のなかで本質的課題をとらえ、変革を恐れず、自律的に動いて結果にコミットする人材を育成・確保するため、挑戦を奨励する企業文化の醸成、成功体験を積む環境づくり、教育制度の充実、多様なキャリアパスの提供、適正な評価と処遇に取り組んでまいります。
以下については、当社グループ(当社及び連結子会社)の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資判断上重要であると考えられる事項については、情報開示の観点から記載しております。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の事項を慎重に検討した上で行なわれる必要があると考えられます。また、以下の記載事項は、当社株式への投資に関するすべてのリスクを網羅するものではないという点にご留意下さい。
なお、記載事項のうち将来に関する事項については、別段の記載がない限り、本書提出日現在において入手し得る情報に基づいて当社グループが判断したものであります。
1.事業環境について
(1) eコマース市場について
当社グループの事業は、顧客であるコマース事業者のパフォーマンス(流通総額)を最大化するため、集客から顧客維持までのマーケティングソリューションを提供する事業を展開しているため、eコマース市場の拡大と普及に対して相関関係を有しております。eコマース市場規模は、今後も拡大基調にあると予想されますが、インターネットを取り巻く環境の急激な変化その他要因によって流通取扱高が期待通りに拡大しない場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) インターネット広告市場の推移について
当社グループの事業は、インターネット上での成果報酬型広告の配信などのマーケティングソリューションを提供するため、インターネット広告市場の拡大と普及に対して相関関係を有しております。インターネット広告市場は伸張しているものの、広告市場全般は景況に対して敏感に影響を受けることもあり、急激な景況の変化により、今後総広告費の推移が鈍化し、インターネット広告にもその影響が及んだ場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 消費者の消費動向について
当社グループの事業は、主にBtoCのeコマースを支援するサービスであるため、消費者の消費動向に対して相関関係を有しております。
国内景気が長期的に停滞することで国内eコマース市場及びインターネット広告市場の成長が阻害された場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 法的規制について
当社グループの事業を大きく左右するような法的規制は、現時点において特に存在していないものと認識しておりますが、今後、インターネットの利用者及び事業者を規制対象とする法令、行政指導、その他の規制等が制定され、商用及び宣伝手段としてのインターネットの受け入れが制約を受けた場合、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、当社ネットワーク上で、広告の配信及び注文のトラッキングや、不正行為を防ぐために使用している技術(クッキーの使用等)などが規制、制限された場合、代替手段の開発に多額の投資が必要になり、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
2.事業特性について
(1) 競合について
当社グループが事業を展開するインターネット広告市場は、今後も新技術の開発や新たな企業の参入など、あらゆる側面での競争の激化が予測されます。当社グループは、新機能の開発や業務提携などにより、競争力の維持向上に努めてまいりますが、競合他社との差別化による優位性が十分に確立できない場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) ビジネスモデルの変化について
当社グループが事業を展開するインターネット広告市場は、関連する技術及びビジネスモデルの変化が速く、スマートデバイス等を利用したビジネスモデルが近年拡大しております。インターネット事業者として、一定水準のサービスの提供を維持するためには、技術革新及びビジネスモデルの変化に積極的かつ柔軟に対応していく努力が必要でありますが、変化に追随できず、既存サービス強化及び新サービス導入のために必要な新しい技術及びビジネスモデルを適時かつ効果的に採用もしくは応用できない場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3) システムについて
当社グループの事業には、安定したシステム稼動の維持が不可欠であることから、サービス需要を予測した継続的な設備投資及びシステム構成の見直しも含めた経常的な保守管理を行っております。しかし、システム応答時間の遅延、設備故障、人為災害、事故等の様々な要因によって、当社グループの基幹システムに障害が生じ、一時的にサービスを提供することができなくなった場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 外部環境及び技術への依存について
当社グループは、サービスの運営やサポートにおいて、第三者製システム及び外部インフラストラクチャーを利用しております。また、当社グループのシステムが動作するには、サービスの利用者が使用する第三者製システムが正常に動作していることが前提となります。これらの環境に支障が生じた場合、当社グループの事業に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(5) 有害サイト(悪質商法サイト、悪質勧誘サイト等の反社会性のあるウェブサイト)について
当社グループでは、各サービスを利用しようとする新規の参加者に対して、コンプライアンスを前提とした当社グループ規約の遵守を参加の条件としており、コンテンツについても反社会性の有無、法令違反行為の有無、成果保証表現の有無、関連法規への抵触懸念等を中心に内容の審査を行っています。当社グループ規約の違反を発見した場合には是正を促し、改善が見られない場合は、強制退会とする措置を講じております。しかし、すべてのコンテンツに対する監視の完全性を保証することは現実的に困難であり、違法商品の喧伝、誇大宣伝、悪質な勧誘といった違法行為を十分に取り除くことができず、サービスの提供に不可欠なネットワークの健全性を担保できなくなった場合、当社グループの信用及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 情報セキュリティについて
当社グループは、サービスを提供するにあたり取引に関連した膨大な量の情報資産を有しているため、情報資産を適切に管理するため情報セキュリティ基本方針を定め、情報セキュリティ責任者は情報セキュリティを定期的に評価し適正化を図り、業務を継続的かつ効率的に遂行することに努めております。しかし、業務上の人為的ミスや故意による不法行為、災害などによるシステム障害、マルウェア感染や標的型攻撃などのサイバー攻撃、システムや製品等の脆弱性などによる、情報漏洩、データの破壊や改ざん、サービス停止などの被害等が発生した場合、当社グループの信頼性や企業イメージが低下したり、損害賠償やセキュリティシステム改修に多額の費用が発生する可能性があります。その結果、競争力が低下し、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(7) 個人情報の管理について
当社グループは、サービスを提供するにあたりサービス利用者の個人情報を取得しております。当社グループはそのような情報の取扱いに関して、プライバシー・ポリシーを制定し遵守することにより、個人情報の保護に万全を期しております。また、個人情報に関して社外に業務委託する場合は、個人情報委託先選定基準を定め、一定水準以上の情報セキュリティ対策を実施できる業務委託先に限定し、委託しています。しかし、当社グループや委託先の関係者の故意・過失、悪意を持った第三者の攻撃又は不測の事態により個人情報の漏洩その他不適切な処理が行われた場合、当社グループの信頼性や企業イメージが低下したり、損害賠償やセキュリティシステム改修に多額の費用が発生する可能性があります。その結果、競争力が低下し、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(8) 知的財産権について
当社グループは、当社の提供するサービスの基礎をなす技術やビジネスモデルについて、特許権を取得するとともに、国内外において各種の商標を登録しております。しかし、現時点で取得に至っていない権利について、今後これらの権利を取得できるという確実性はありません。一方で、当社グループの事業分野において、国内外の各種事業者等が特許その他の知的財産権を取得した場合、その内容次第では、当社グループに対する訴訟やクレーム等が発生し、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは、第三者に対する知的財産権を侵害することがないように常に注意を払い事業活動を行っておりますが、当社グループの事業分野における知的財産権の現状を完全に把握することは困難であり、万一当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償又は使用差止めなどの請求を受ける可能性があります。
これらの事態が発生した場合、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(9) 自然災害、感染症流行、事故、有事等の発生について
当社グループの人的・物的資源は東京に集中しており、地震・火災等の自然災害、それに伴う有形資産の損壊、停電、回線故障等の影響を受けやすいといえます。当社グループでは、取締役及び全従業員の生命・安全の確保はもとより、被災に耐えうる物理的環境の整備に努めるとともに、感染症の流行に対しては健康被害の防止と重要業務の継続を念頭に全社的な対応を行うように努めております。しかし、想定外の被災によって、被災中の業務継続、被災からの復旧が上手くいかず、当社グループの業務継続、業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、自然災害以外の事象を契機とする事故・事件やテロ・国際紛争等が発生した場合、有事の影響により業務中断や業務不能の事態を招くことで、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(10) 組織体制・人材について
当社グループは、今後の業容拡大及び顧客ニーズの多様化に対応するべく、適切な人員配置並びに組織構成、及び内部管理体制の一層の充実を図る予定であります。また、当社グループのさらなる成長のために、会社運営を円滑に遂行していく上で優秀な人材を適切な時期に確保する必要があります。
しかし、優秀な人材の拡充や育成が予定通り進まなかった場合、又は既存の主要な人材が社外に流出した場合は、当社グループの経営活動に支障が生じ、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(11) 内部統制について
当社グループは、業務上の人為的なミスによる業務運営への悪影響や内部関係者の不正行為等を防止するため、内部管理体制の強化に努めております。また、内部監査室は、内部管理体制及び業務の遂行状況を評価し、業務の改善に向けた具体的な助言や勧告を行なっております。しかし、不測の事態により業務運営上の問題が発生した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
3.特定ビジネスモデルへの依存度が高いことについて
当社グループは、「日本を代表するパフォーマンスマーケティングカンパニーになる」のビジョン実現に向け、顧客であるコマース事業者のパフォーマンス(流通総額)の向上が、当社グループの収益向上となるビジネスモデルを基盤に事業を展開しております。そのため、顧客の業績悪化やマーケティング方針の変更などにより、顧客のパフォーマンスが期待通りに向上しない場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
4.取引先との関係について
(1) ヤフー株式会社との業務提携について
当社と同一の親会社をもつヤフー株式会社は、当社の主要な取引先です。ヤフー株式会社との業務提携の目的は、主として取引関係強化による事業拡大であり、双方の利益を拡大させることを今後の同社との事業の方針としております。当社は、同社のコマース事業をはじめとする各事業と当社の各種サービスの提携により、事業シナジーの効果を実現させております。しかし、これに相応して当社が提供するサービスは同社が展開する事業に依存する面もあることから、今後、親会社グループ内において当社グループが行う事業に競合関係が生じた場合、親会社グループの当社に対する経営方針に変更があった場合、その他様々な要因により提携関係を維持できなくなった場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
① ヤフー株式会社との取引について
マーケティングソリューション事業において、ヤフー株式会社は主要な広告主であります。また、ECソリューション事業において、当社は同社の運営する「Yahoo!ショッピング」のストア向けに集客から顧客維持までのマーケティングソリューションを提供しています。
② 人的関係について
提出日現在、当社取締役9名のうち4名は、その豊富な経験を活かし当社取締役会の意思決定の適正性を確保するため、ヤフー株式会社より招聘しております。提出日現在、その者の氏名並びに当社及びヤフー株式会社における役職は以下のとおりであります。
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当社における役職 |
氏名 |
ヤフー株式会社における役職 |
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取締役 |
畑中 基 |
執行役員 コマースカンパニー ショッピング統括本部長 |
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取締役 |
長谷川 拓 |
- |
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取締役 |
田邉 浩一郎 |
- |
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取締役 |
粕谷 吉正 |
- |
2019年12月31日現在、ヤフー株式会社の従業員4名を受け入れ及び当社の従業員18名が同社に出向しております。
(2) 主要な広告主及び広告掲載メディアについて
当社グループは、特定の業界、広告主に依存することがないよう、新規取引の拡充に努めております。しかし、良好で安定的な関係を維持している既存の広告主に対して、広告技術とマーケティングデータに基づくコンサルティングを実施することにより、さらなる成果の向上に努めておりますことから、一部の広告主について売上高の比率が高まることがあります。これらの主要な広告主の事業戦略、経営状態もしくは当社グループに対する取引方針に変化が生じた場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、集客力があり広告の有効性が高い広告掲載メディアとの関係は引き続き維持していく所存ですが、これらの主要な広告掲載メディアの事業戦略、経営状態もしくは当社グループに対する取引方針に変化が生じた場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
5.今後の事業展開について
(1) 投融資・新規事業展開にともなうリスクについて
当社グループは、事業の拡大のために、国内海外を問わず、子会社設立、合弁事業の展開、買収等を行っていく可能性がありますが、これらの投融資は、現在の事業規模と比較して多額となる可能性があります。また、新規事業を開始する場合には、予期せぬ要因等により、計画通りに事業が展開できない可能性もあります。これらの要因が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、投融資先の事業の状況が当社グループに与える影響や、新規事業が当社グループに与える影響を確実に予測することは困難であり、予期せぬ要因が発生した場合、投融資の回収ができず、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 海外の事業展開におけるリスクについて
当社グループのビジネスモデルは、国内のみならず海外においてもサービス展開が可能であります。今後、海外での事業展開において、予期し得ない法規制の変更や不利な影響を及ぼす政治的または経済的要因の発生、テロ・紛争・自然災害等による社会的混乱が生じた場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 資金調達に関するリスクについて
当社グループが事業の拡大を図るためには、新たな技術の開発や設備投資のための資金需要に対応していく必要があります。これらの資金需要に対し、資本市場からの調達を含めた調達方法の多様化によってリスク分散を図っていく方針でありますが、環境の変化などによって十分な資金調達を行えない場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
6.その他
(1) 配当政策について
当社では、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要な課題の一つとして位置付けております。配当政策につきましては、将来の成長に向けた投資のための内部留保を確保しつつ、業績に応じた配当を実施することを基本方針とし、目標を連結配当性向30%以上としております。しかし、事業環境の急激な変化などにより、目標とする配当性向を達成できなくなる可能性があります。
(2) ストック・オプションの行使による株式の希薄化について
当社は、取締役及び従業員等の長期的な企業価値向上に対する士気を高める目的などのため、ストック・オプションを付与しております。2019年12月末日現在におけるストック・オプションの目的となる株式の数は38,800株であり、発行済株式総数34,471,000株に対する割合は0.11%となっております。将来新たに付与される可能性のあるストック・オプションの行使により新株が発行され発行済株式総数が増加した場合、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があり、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、記載事項のうち将来に関する事項については、別段の記載がない限り、本書提出日現在において入手し得る情報に基づいて判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループ(当社及び連結子会社)の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2) 経営成績等の状況の概要並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 経営成績
当連結会計年度における我が国の経済は、企業収益が底堅く推移し、雇用情勢の改善により個人消費は緩やかな持ち直しを見せました。消費税率引き上げ前後の消費動向は、直前の駆け込み需要が一部に見られたものの、小幅であったため、その後の反動減は軽微にとどまりました。
当社グループが軸足を置くマーケティング領域においては、eコマース市場が堅調に拡大していくにしたがい、コマース事業者間の競争が激しさを増し、効果的なマーケティングソリューションの需要がいっそう高まっております。
こうした環境の下、当社グループは、顧客であるコマース事業者のパフォーマンス(流通総額)を最大化するため、集客から顧客維持までのマーケティングソリューションを提供することに注力しました。その結果、当連結会計年度(2019年1月1日~2019年12月31日)における連結経営成績は次のとおりとなりました。
売上高は、ヤフー株式会社が運営するオンラインモールのストア向けCRMツール「STORE's R∞(ストアーズ・アールエイト)」及びクリック課金型広告「ストアマッチ」並びに成果報酬型広告「アフィリエイト」が伸長したこと、また、2019年9月27日付で連結子会社化したダイナテック株式会社の売上高を第4四半期連結会計期間から計上したことにより、25,694,601千円(前期比23.7%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、人員の増加及び社内業務の効率化にむけたシステム導入の推進、加えて、ダイナテック株式会社の経費及び同社株式取得に係るのれん償却費を計上したことにより、3,857,059千円(前期比22.6%増)となりました。
営業利益は、既存サービスがいずれも伸長したことにより、4,966,944千円(前期比32.3%増)となりました。
経常利益は、営業外収益に投資事業組合運用益12,389千円を計上したこと等により、4,988,359千円(前期比31.5%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等1,561,941千円を計上したことにより、3,345,026千円(前期比28.4%増)となりました。
また、当社は2019年11月27日開催の取締役会において、株式会社B-SLASH(株式会社コマースニジュウイチが新設分割により新たに設立する会社)の全株式を取得することを決議しました。同社の子会社化により、ヤフー株式会社が運営するオンラインモールをはじめ、コマース事業者のECサイト上での販売を促進するサービスの強化に取り組んでまいります。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
a) マーケティングソリューション事業
マーケティングソリューション事業は、コマース事業者のECサイトへの「集客」を軸とするソリューションを提供する事業です。主要なサービスは、成果報酬型広告「アフィリエイト」です。
当連結会計年度におきましては、「アフィリエイト」において、広告技術とデータ分析に基づく提案を実施したことで、コマース事業者のコンバージョン(購入・申込)が増加しました。
また、プロダクト企画・開発の主な取り組みとして、メディア運営者がアフィリエイト管理画面上で商品やサービスを紹介するパーツを簡単に作成できる新機能「MyLinkBox(マイリンクボックス)」を開発し、2019年6月に提供を開始しました。
この結果、セグメント売上高は17,040,314千円(前期比10.8%増)、セグメント利益は2,884,503千円(前期比8.2%増)となりました。
b) ECソリューション事業
ECソリューション事業は、コマース事業者のECサイト上での「販売促進」を軸とするソリューションを提供する事業です。主要なサービスは、ヤフー株式会社が運営するオンラインモールのストア向けCRMツール「STORE's R∞(ストアーズ・アールエイト)」及びクリック課金型広告「ストアマッチ」です。
当連結会計年度におきましては、ストアのサービス利用促進にむけ、ヤフー株式会社との協業による営業施策に取り組んだこと、及び「ストアマッチ」において前連結会計年度におこなった広告掲載面の拡大が売上増加に寄与しました。また、2019年10月より「PayPayモール」のストア向けに「STORE's R∞」の提供を開始しました。
当社は、2019年9月27日付で、宿泊施設向け情報システムを開発・提供するダイナテック株式会社の全株式を取得し、連結子会社化しました。同社の損益及び同社株式取得に係るのれん償却費を第4四半期連結会計期間から計上しております。
この結果、セグメント売上高は8,654,286千円(前期比60.5%増)、セグメント利益は3,395,969千円(前期比40.1%増)となりました。
② 生産、受注及び販売の実績
a) 生産実績
当社グループは、マーケティングソリューションを提供する事業を展開しており、提供するサービスの性格上生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略いたします。
b) 受注実績
生産実績と同様の理由により、記載を省略いたします。
c) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
マーケティングソリューション事業(千円) |
17,040,314 |
10.8 |
|
ECソリューション事業(千円) |
8,654,286 |
60.5 |
|
合計(千円) |
25,694,601 |
23.7 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
ヤフー株式会社 |
3,247,875 |
15.6 |
4,121,048 |
16.0 |
|
GMOコマース株式会社 |
- |
- |
3,308,818 |
12.9 |
|
株式会社サイバーエージェント |
2,257,321 |
10.9 |
- |
- |
2.2019年10月1日付で、当社の親会社であった旧ヤフー株式会社はZホールディングス株式会社に商号変更し、持株会社体制に移行しました。それに伴い、現ヤフー株式会社は、旧ヤフー株式会社から事業を承継しました。当連結会計年度の販売実績については旧ヤフー株式会社に対する販売実績及び現ヤフー株式会社に対する販売実績を合算して記載しております。
3.前連結会計年度のGMOコマース株式会社については、総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
4.当連結会計年度の株式会社サイバーエージェントについては、総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
5.当連結会計年度において、マーケティングソリューション事業及びECソリューション事業の販売の実績が著しく変動いたしました。その内容については、「① 経営成績」をご覧下さい。
6.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は18,011,572千円となり、前連結会計年度末と比べて3,305,069千円増加いたしました。
流動資産は13,472,525千円となり、前連結会計年度末と比べて809,076千円増加いたしました。これは、主に受取手形及び売掛金が740,835千円増加したことによるものです。
固定資産は4,539,047千円となり、前連結会計年度末と比べて2,495,992千円増加いたしました。これは、主にソフトウエアが293,309千円、ソフトウエア仮勘定が941,725千円、のれんが1,096,408千円増加したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は6,519,652千円となり、前連結会計年度末と比べて959,044千円増加いたしました。
流動負債は6,437,645千円となり、前連結会計年度末と比べて952,380千円増加いたしました。これは、主に未払金が475,597千円、未払法人税等が242,958千円増加したことによるものです。
固定負債は82,006千円となり、前連結会計年度末と比べて6,663千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は11,491,920千円となり、前連結会計年度末と比べて2,346,025千円増加いたしました。これは、主に利益剰余金が剰余金の配当により1,033,333千円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により3,345,026千円増加したことによるものです。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の数値で前連結会計年度末との比較・分析を行っております。
④ キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は7,862,912千円となり、前連結会計年度末と比べて115,142千円減少いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は4,041,227千円(前年同期は2,756,637千円の獲得)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益が4,906,967千円であり、プラス要因として、減価償却費が298,783千円、のれん償却額が175,966千円、未払金の増加額が245,672千円であったものの、マイナス要因として、売上債権の増加額が367,774千円、法人税等の支払額が1,372,646千円であったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3,135,057千円(前年同期は627,155千円の獲得)となりました。これは、主に無形固定資産の取得による支出が424,608千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が2,640,918千円であったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,021,135千円(前年同期は407,624千円の使用)となりました。これは、主に配当金の支払額が1,027,558千円であったことによるものです。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要の主なものは、顧客であるコマース事業者のパフォーマンス(流通総額)を最大化するためマーケティングソリューションの効果向上及び今後の成長に向けた新たな領域等への研究・開発・投資のほか、事業規模の拡大にともない需要が高まる運転資金です。これらの資金需要は自己資金で賄うことを基本とし、必要に応じて外部からの資金調達を実施いたします。
該当事項はありません。
該当事項はありません。