第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用、所得環境が緩やかに改善しており、消費動向は改善の兆しが見られるものの、依然低迷を続けております。また、中国経済の減速や米国の政権交代などによる景気への影響が懸念されるなど、先行きは不透明な状況が続いております。そのような環境下において、当社グループを取り巻くインターネット業界では、2014年に総メディア接触時間(東京地区)の中でネット接触時間が初めてテレビ接触時間を上回り、その後もスマートフォンとタブレットの普及を背景として、ネット接触時間の割合が上昇し続けています(株式会社博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所、平成28年6月発表)。また、Webを通じたユーザーとのダイレクトで双方向かつ継続的なコミュニケーションの重要性が高まっており、インターネットユーザーが企業のWebサイトやFacebook等のSNSページを介して情報共有や企業の取組みに個人の意見を発信するなど、デジタル上で企業と生活者による積極的かつ継続的な関係構築が進んでおります。同時に顧客企業のニーズもこのようなコミュニケーションを通じて、企業のマーケティング成果を創出するように変化しております。


 そのような中、当社グループは、2020年に向け策定いたしました「VISION2020」(平成26年5月8日発表)に則り、Webを通じたユーザーとの継続的な関係構築を通じて、顧客と一体となってデジタル時代のマーケティング成果を創出する総合的なWeb運用サービス「エンゲージメント・マーケティング・センター(EMC)」モデル(※)の確立と提供クライアントの拡大に注力しております。当連結会計年度におけるEMCモデル提供クライアントの売上は5,581百万円(前連結会計年度比37.0%増)、社数は15社(同+1社)と、堅調に成長を続けております。
 また、国際情勢の変化による円高の影響が若干懸念されるものの、2020年の東京オリンピック開催を背景として、訪日外国人旅行者(インバウンド)数は継続的な増加が見込まれており、当社グループは国内企業と訪日外国人旅行者との関係構築をデジタルマーケティング領域で総合的に支援すべく積極的に取り組んでおります。
 加えて当社グループは、デジタルマーケティング市場における深刻な人材不足に対応し、更なる事業拡大を実現すべく、積極的な新卒人材の採用及び育成を通じ、優秀なWeb人材の確保を計画的に進めております。その結果、当連結会計年度において95名の新卒社員を採用(地方拠点を含む)いたしました。
 当連結会計年度の収益面においては、顧客企業のデジタルマーケティング領域への急速な投資拡大を背景に、EMCモデル提供クライアントの売上が堅調に推移し、売上、利益ともに過去最高を更新いたしました。引き続きデジタルマーケティング市場の拡大を見据え、人材採用、育成に加え、EMCモデル拡大に向けたサービスラインナップの拡充に向けて積極的な投資を継続し、また、同時に経営基盤の確立に取り組んでまいります。

 

(※)EMCモデルとは、顧客企業専用ユニットを編成し、戦略立案、デザイン、エンジニアリング等、Webサイト運用に関わる様々な専門業務を総合的に組み合わせ、データを活用したPDCAサイクルを回していくことで、顧客企業のマーケティング成果を向上させることを目標にした企業Webサイトの運用サービスです。

 

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は8,088百万円(前連結会計年度比25.0%増)、営業利益は617百万円(前連結会計年度比37.7%増)、経常利益は629百万円(前連結会計年度比34.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は414百万円(前連結会計年度比42.6%増)となりました。

 

 また、当社グループは、株主の皆様への利益還元の充実とさらなる企業価値の向上を図る観点から、長期的な利益成長に向けた新たな事業投資及び業容の拡大に備えるための内部留保を行うとともに、経営成績の伸長に見合った成果の配分や配当金額の継続的な増額を基本方針とし、中期的な目標連結純資産配当率(DOE)は5%程度を目標としております。上記基本方針を踏まえ、1株当たり7円50銭(※)の配当を実施いたしました。

 

(※)平成29年1月1日を効力発生日として、普通株式を1株につき2株の割合をもって分割しており、1株当たりの期末配当を15円00銭から7円50銭に変更しておりますが、実質的な変更はありません。

 

 なお、当社グループはネットビジネス支援事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ247百万円増加し、1,613百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、347百万円(前年同期は322百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益628百万円、その他の負債の増加213百万円によるものであり、支出の主な内訳は、売上債権の増加246百万円、法人税等の支払239百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、28百万円(前年同期は121百万円の使用)となりました。主に、無形固定資産の取得による支出15百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、70百万円(前年同期は40百万円の使用)となりました。主に、配当金の支払額71百万円によるものであります。

 

 

2【制作、受注及び販売の状況】

(1)制作実績

区分

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

ネットビジネス支援事業(千円)

4,591,947

125.9

合計(千円)

4,591,947

125.9

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

   2.上記金額は、製造原価によっております。

 

(2)広告及び商品の仕入実績

区分

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

ネットビジネス支援事業(千円)

1,610,769

116.8

合計(千円)

1,610,769

116.8

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

   2.上記金額は、仕入価格によっております。

 

(3)受注状況

区分

受注高(千円)

 前年同期比(%)

受注残高(千円)

 前年同期比(%)

ネットビジネス支援事業

7,905,216

120.5

399,832

68.6

合計

7,905,216

120.5

399,832

68.6

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

   2.上記金額は、販売価格によっております。

 

(4)販売実績

区分

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

ネットビジネス支援事業(千円)

8,088,430

125.0

合計(千円)

8,088,430

125.0

(注)1.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社ユニクロ

889,583

13.8

1,069,545

13.2

トレンドマイクロ株式会社(注)

684,247

10.6

(注)当連結会計年度は総販売実績に対する割合が100分の10未満であったため、記載を省略しております。

 

   2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営方針

当社グループは、「“MEMBERSHIP”でマーケティングを変え、心豊かな社会を創る」を経営理念とし、経営理念に基づいた経営を進めるための指針として「超会社」コンセプトを掲げております。本指針では、事業によって社会の課題解決に役立つことを行い、社員の幸せと社会貢献と企業利益を同時に実現し、長期的な視点で社員の幸せを伴いながら事業活動を展開することを目指しております。
 本指針の下、高度な専門知識・スキルと高いモチベーションを持った社員を採用・育成していくこと、また、品質マネジメントシステム等の経営基盤の構築・改善を通じ、顧客企業に対して競争力のある高品質なサービスを提供するとともに、高い収益性・成長性を実現する体制を築いてまいります。

 

(2)経営戦略等

Webサイトやアプリ、SNS等を用いたデジタルマーケティング活動は今後も増加し続け、更にAI, IoT等によりデジタル経済は大きく拡大しています。
 また、Webを通じたユーザーとのダイレクトで双方向かつ継続的なコミュニケーションの重要性が高まっており、インターネットユーザーが企業のWebサイトやFacebook等のSNSページを介して情報共有や企業の取組みに個人の意見を発信するなど、デジタル上で企業と生活者による積極的かつ継続的な関係構築が進んでおります。同時に顧客企業のニーズもこのようなコミュニケーションを通じて、企業のマーケティング成果を創出するように変化しております。

今後、企業におけるデジタルマーケティングの重要性は更に高まることが予想され、デザイナーやエンジニア、ディレクター、プランナーなどのデジタルクリエイターは、デジタル経済における価値創造の中心的な担い手となります。デジタルクリエイターの重要性が増す一方で、人材不足はますます深刻になることが予想されます。

このような市場環境を踏まえ、当社グループは2020年に向け策定いたしました「VISION2020」(平成26年5月8日発表、以下「VISION2020」)に則り、Webを通じたユーザーとの継続的な関係構築を通じて、顧客と一体となってデジタル時代のマーケティング成果を創出する総合的なWeb運用サービス「エンゲージメント・マーケティング・センター(EMC)」モデル(※)の確立と提供クライアントの拡大に注力しております。

当社グループは持続的な成長を維持すべく、EMCサービスの強化、生産性向上のための施策および新規事業開発投資を積極的に行い、当社グループの提供する持続的なサービスレベルの向上を図ります。また、引き続き人材の採用、育成といった投資を行うことにより、拡大するデジタルマーケティング市場において不足が見込まれるデジタルクリエイターを多数有し、労働集約型のプロフェッショナルサービスを提供する企業として当社グループの競争優位性を高めてまいります。

 

(※)EMCモデルとは、顧客企業専用ユニットを編成し、戦略立案、デザイン、エンジニアリング等、Webサイト運用に関わる様々な専門業務を総合的に組み合わせ、データを活用したPDCAサイクルを回していくことで、顧客企業のマーケティング成果を向上させることを目標にした企業Webサイトの運用サービスです。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、大手企業におけるデジタルマーケティング運営に求められる業務のボリュームと複雑性が高まり続ける中で、持続的なサービスレベルの向上、人材投資、各ステークホルダーへの収益還元のために、更なる事業拡大と経営基盤および収益体質の強化実現を目指しております。そのためには大口かつ継続的な取引が見込める大手企業に対して、総合的なWeb運用サービスであるEMCを提供することが不可欠であるため、EMCモデル提供クライアントの売上高、社数をその指標としております。

 

(4)経営環境

 テクノロジーの著しい進歩によりあらゆるビジネスのデジタル化が急速に進展しています。スマートフォン、ソーシャルメディア、クラウドによりリアルとデジタルの境界はあいまいになり、デジタルビジネスの市場を大きく広げ、ECおよびインターネット広告市場は引き続き成長を続けています。既にインターネット専門職/デジタルクリエイターの採用市場は枯渇状態であり、今後もAI、IoT、Fintech、VR/ARなどが本格的に発展することに伴い、これまで以上にデジタルクリエイターが求められることが予想されます。また、このような市場の急速な拡大を背景に、大手広告代理店やグローバルなコンサルティングファーム、システムインテグレーター、BPOベンダー等が、従来以上にデジタルマーケティング市場へ本格的に参入してきています。
 スマートデバイスと通信環境の進歩により、ユーザーは24時間365日インターネットとつながっており、総メディア接触時間(東京地区)はデジタルメディアがテレビを上回りました(株式会社博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所、平成28年6月発表)。

 またソーシャルメディアの普及によりユーザー自身が情報の発信者となり、流通する情報量は爆発的に増大した一方で、ユーザーの広告への信頼度は年々低下し、ソーシャルメディアを含めた知り合いの推奨・口コミの重要性が高まっています。
 また、モノにあふれた時代においてハードのみでの差別化は困難となり、デジタルテクノロジーを活用して消費前後までを含めたユーザー体験を設計・提供することが求められています。同様にユーザーのエンゲージメントを高める上では、商品軸の実質的価値・情緒的価値の訴求よりも、企業のビジョンや価値観、更には社会的課題への解決姿勢をデジタルメディア上で訴求することの有効性が高まっています。これらのマーケティングの変革においてもデジタルクリエイターの活躍がますます求められると予想されます。

 

(5)事業及び財務上の対処すべき課題

 当社グループは、高度化・複雑化して重要度が高まっているインターネットビジネス環境において、顧客ニーズが従来以上に効果的・効率的かつ高品質にインターネットビジネスを運営することに変化してきていることに加えて、採用マーケットにおける深刻なデジタルクリエイターの人材不足を重要な課題として認識しております。当社グループとしては、大手優良企業顧客との取引において、膨大に増えるWebマネジメント業務やソーシャルメディアを活用したエンゲージメント向上の取り組みを包括的に提供するEMCモデルの確立を通じ高品質なネットビジネス運営代行実績を積み上げ、顧客企業の信頼と満足を勝ち得ること、及びそのために必要な人材リソースの確保・育成に注力し、今後も地方での拠点展開や人材確保、さらにはグローバル人材の確保、社員のスキル育成などへ積極的に投資してまいります。

 

(6)株式会社の支配に関する基本方針

 当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値および株主共同の利益を最大限に確保し、より向上させるという最終的な目的を理解している者でなければならないと考えます。
 現時点では特別な買収防衛策は導入いたしておりませんが、当社株式に対する大規模買付行為があった場合には、適時適切な情報開示に努めるとともに、法令及び定款の範囲内で、その時点における適切な対応をしてまいります。

4【事業等のリスク】

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には主として以下のようなものがあります。

なお、本項において将来に関する事項は、別段の記載がない限り有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため実際の結果と異なる可能性があります。

①当社グループの事業を取り巻く環境について

当社グループは、Webインテグレーションやインターネット広告代理に関するコンサルティング・プランニング・プロジェクトマネジメント等、付加価値の高いサービスの提供を強みとしております。しかし、インターネット関連業界は、参入障壁が低く、技術進歩のスピードが速いことから、今後の新規参入、新技術・サービスの出現等によって当社グループの強みが消失し、当社グループ主力業務の規模縮小、価格競争の激化等の可能性があります。

また、一般に広告市場は景気の動向に左右されやすい傾向があります。インターネット広告は他の広告に比して成長市場ではありますが、景気動向により成長率が鈍化する可能性があります。したがって、わが国経済の景気変動が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。


新規事業等に伴う業績推移について

 当社グループは、新規事業等を積極的に展開してまいりましたが、必ずしも全ての新規事業が計画通りの成果をあげたわけではございません。当社グループは今後も事業内容を陳腐化させないよう、インターネット・ビジネス支援の業務に軸足を置いたうえで新規事業の展開を積極的に進めていく予定でありますが、新規事業の開始後、社会のニーズに合致しないこととなる場合もありえます。その場合には投資額の回収が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③売上及び利益計上の季節性について
 当社グループは顧客からWebサイト制作業務、広告代理業務等を受託する受注型の業務が主体であるため、第2四半期末・年度決算期末の9月、3月に納品が集中し、売上高が大きくなる傾向にあります。また、優秀なWeb人材の確保を目的として、計画的に多数の新卒人材の採用・育成を行っており、期初に販管費が先行して増える傾向にあります。新卒スタッフのスキル・生産性の向上による稼働率の増加とともに、受注高が期末にかけて高まる事業形態であることから、利益額は年度決算期末にかけて増加する傾向にあります。

 前連結会計年度及び当連結会計年度の業績変動の状況は以下のとおりであります。

 

 

前連結会計年度(2015年4月1日 至 2016年3月31日)

第2四半期累計

通期

売上高(千円)

(構成比)

2,858,905

(44.2%)

6,469,690

(100%)

営業利益(千円)

(構成比)

157,744

(35.2%)

448,653

(100%)

経常利益(千円)

(構成比)

172,579

(36.8%)

468,452

(100%)

 

 

当連結会計年度(2016年4月1日 至 2017年3月31日)

第2四半期累計

通期

売上高(千円)

(構成比)

3,749,016

(46.4%)

8,088,430

(100%)

営業利益(千円)

(構成比)

227,520

(36.8%)

617,953

(100%)

経常利益(千円)

(構成比)

224,474

(35.7%)

629,047

(100%)

 

 

④広告業界の取引慣行について

広告業界の取引慣行として、広告会社は、自己の名と責任でメディア会社等と取引を行うこととなっており、そのことはインターネット広告業界においても変わりはありません。したがって、当社グループは、広告主が倒産等により広告料を支払うことが不能となった場合でも、メディア会社等に対しては広告料の支払義務を負うこととなり、広告主の信用リスクを負担しております。当社グループは当該信用リスクを極小化させるために、一定の信用力のある優良企業と取引することが通常ではありますが、当該リスクはなお残ります。

また、広告業界の取引慣行として、一般に、インターネット広告を含めた広告取引に係る契約について契約書その他の書面が取り交わされることは少ないといえます。これは、広告取引においては取引当事者の信頼関係を基礎として迅速かつ柔軟に契約の締結・変更に対応する必要性が高いためですが、反面、取引当事者の合意事項について齟齬が生じてトラブルに発展するリスクがあります。当社グループは、このリスクを可及的に回避するために、広告取引に当たって顧客に発注書の提出を要請する等契約内容を書面で残す努力を行っておりますが、顧客によっては発注書の提出要請に応じない場合もあります。したがって、書面化されていない広告取引に係る契約の成立又は内容についてトラブルが発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。


⑤外注の活用について

 当社グループでは、専門業務分野ごとに特定のパートナー企業を選定し、相互協力してサービスを提供しております。その場合、そのパートナー企業に不測の事態が生じ又は市場の逼迫等によりパートナー企業への発注費用が上昇すると、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループは、パートナー企業の選定を、その業績、業界での評判、従前の当社グループとの取引関係等を勘案して慎重に行っており、これに加えて、パートナー企業選定後も、パートナー企業の業務運営の監督及びその提供する成果物の検収、品質レベル評価を厳正に行っております。しかし、パートナー企業の提供する成果物に隠れたる瑕疵が存在する可能性がないとはいえず、当該瑕疵により当社グループの顧客が損害を蒙った場合、当社グループに対する損害賠償の請求その他の責任追及又は当社グループの社会的信用の失墜等によって当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。


⑥システムトラブルについて

当社グループの業務はコンピューターシステムに依存しており、またインターネット回線を通じての顧客企業との取引もあることから、ほぼ全てのサーバーをデータセンターへ設置し、オフィスの選定に関してもシステム保守・保全の点を重視するなどの対策を講じております。しかしながら、想定を超えたシステム障害、自然災害、テロ等によりコンピューターシステムが停止し、又はインターネット回線の接続が不能となった場合、当社グループの業務の遂行に支障を来すリスクがあり、当該リスクが顕在化すると、機会損失の発生、代金の返還、損害賠償の支払、社会的信用の失墜等によって当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦情報セキュリティ及び個人情報保護について

当社グループは、システム上の瑕疵、コンピューターウィルス、不正アクセス等に起因するシステム障害、情報の流出・漏洩・改竄等のリスクを未然に防止して情報セキュリティを確保することにより、顧客の機密情報及び個人情報を適切に保護することが、当社グループに対する顧客の信用の根幹をなすものであり、経営上の最重要課題であると考えております。そのため、当社グループは、一般財団法人日本情報経済社会推進協会が付与適格しているプライバシーマークおよび情報セキュリティマネジメントシステム「ISO/IEC27001(JISQ27001)」を取得し、これらの管理手法に基づく情報の適正管理を継続的に行うことにより情報セキュリティ体制を構築・運営しております。しかしながら、こうした対策を講じていても、情報セキュリティ体制に完全はなく、何らかの要因からこれらの問題が発生した場合には、顧客の機密情報又は個人情報の漏洩、改竄、不正使用等が生じる余地が考えられ、その場合、当社グループに対する損害賠償の請求その他の責任追及や当社グループの社会的信用の失墜等によって当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧法的規制について

ⅰインターネット広告に関する規制
 現在のところ、当社グループの事業の阻害要因となる直接的な法規制又はインターネット広告業界の自主規制はありません。しかし、インターネット取引が普及する一方で、インターネット広告を悪用した犯罪が頻発する等、社会情勢が大きく変化すると、インターネット広告事業等に係る法規制又はインターネット広告業界の自主規制が強化される可能性があります。現時点でその規制内容を予測することは困難ではありますが、その内容如何によっては、当社グループの事業展開に重大な影響を及ぼすおそれがあります。

 

また、広告主を規制する法律としては、不当景品類及び不当表示防止法、特定商取引に関する法律等があります。広告主がこれらの法律に違反しても直ちに広告代理事業者の広告取引が違法となるわけではありませんが、広告代理事業者である当社グループの行為が広告主の違法行為を助長するものとして損害賠償の対象となり又は当社グループの社会的評判が失墜するリスクがあります。当社グループは、一定の信用力のある広告主とのみ広告取引を行い、風俗営業に係る広告取引を行わないことを基本方針としており、違法な広告の掲載に関与しないための防止策をとっておりますが、上記リスクが顕在化する余地がないとはいえません。

また、当社グループは既述のように、サービス提供に当たって外注業者等と相互協力しておりますが、当社グループが小規模事業者を外注先として選定して取引する場合、当社グループがその相対的な優越的地位を濫用して代金支払の遅延等を行うと、下請代金支払遅延等防止法に違反するものとして、公正取引委員会からその是正を勧告され又は原状回復措置を求められるリスクがあります。当社グループでは現在までこうしたリスクが顕在化した例はなく、また、顕在化しないように契約管理をしておりますが、当該リスクが完全にないとはいえません。

 

ⅱ派遣サービスに関する規制

当社グループが提供するサービスの内、人材派遣サービスは、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」(労働者派遣法)に基づいた一般労働者派遣事業として厚生労働大臣の許可を受けてサービス提供を行っています。
 労働者派遣法では、労働者派遣事業の適正な運営を確保するために、当社グループが一般労働者派遣事業主としての欠格事由(労働者派遣法第6条)、及び、当該事業許可の取消事由(同法第14条)に該当した場合には、厚生労働大臣が事業許可の取消、業務の停止を命じることができる旨を定めております。
 現時点において認識している限りでは、当社グループはこれらの法令に定める欠格事由及び取消事由に該当する事実はありません。しかしながら将来、何らかの理由により許可の取消等が発生した場合には、当社グループのサービス運営に多大な支障を来すとともに、業績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
 また、派遣労働者保護のための派遣元および派遣先企業の事業規制や義務の拡大などを目的とする「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案」が国会において可決され、平成24年4月6日に公布され、平成24年10月1日より施行されました。現時点でこの法改正の影響により当社グループの事業が制約され、あるいは経済的負担が増加し、当社グループの業績に多大な影響を与える可能性は少ないものの、今後、労働基準法等の労働関連法令において、法令の変更や新法令の制定等が行われた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨知的財産権について
 当社グループは、第三者の特許権、著作権等の知的財産権を侵害することのないように、システム開発、ホームページの制作等の業務を行っておりますが、当社グループ開発物・制作物の全てにつき特許権等の侵害の有無を厳密に調査することは不可能であり、当該開発物・制作物が第三者の知的財産権を侵害していない保証はありません。万一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該開発物・制作物の使用の差止請求、損害賠償請求、使用許諾料の支払請求等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。


⑩人材の確保及び育成について
 当社グループが、参入障壁が低く技術進歩のスピードが速いインターネット業界において、高付加価値のサービスの提供を継続し、拡大するためには、高度な専門知識・能力を有する人材の確保・育成が最重要課題であります。しかし、インターネット業界は比較的新しくかつ急成長している業界であることから人材の裾野は狭く、また、昨今のデジタル業界を中心に技術者に対する需要の高まりから、優秀な人材の採用が困難となっております。

当社グループでは、優秀な人材の中途採用や既存の従業員の離職率を抑えることのほか、新卒を採用して教育する方針を強め、また、仙台を始めとする地方拠点での採用やグローバル採用も強化しておりますが、事業拡大の速度に比して中途採用の確保、新卒採用者の戦力化が遅れる場合、又は採用・育成した社員の離職率が高い場合等には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪配当政策について

 当社グループは、株主の皆様への利益還元の充実とさらなる企業価値の向上を図る観点から、長期的な利益成長に向けた新たな事業投資及び業容の拡大に備えるための内部留保を行うとともに、経営成績の伸長に見合った成果の配分や配当金額の継続的な増額を基本方針とし、中期的な目標連結純資産配当率(DOE)は5%程度を目標としております。しかしながら、将来の経営成績、財政状態等によっては、株主への配当等による利益還元が困難となる場合があります。

 

⑫ストック・オプションについて
 当社グループは、長期的な企業価値の向上に対する役員及び従業員等の士気を高める目的等のため、ストック・オプションを発行しております。現在発行し又は今後発行するストック・オプションが行使された場合、発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があり、この株式価値の希薄化が株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑬自然災害等について

 当社グループは既述のように、サーバーのデータセンター設置やオフィス選定において災害・事故への対策を講じておりますが、想定を超える自然災害等が発生した場合は、オフィス、設備、人的被害も含め甚大な損失が生じる可能性があり、当社グループにおける全ての事業又は一部の事業が一時的又は中長期的に中断され、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、災害による停電や電力制限、計画停電等により電力供給が十分得られなかった場合、当社グループの事業活動やサービスの提供が停止し、当社グループの経営成績等に大きな影響を与える可能性があります。
 なお、当社グループが直接被災しない場合であっても、顧客企業、協力会社の被災、災害等に起因する個人消費の落込みや企業の広告自粛により、企業の広告宣伝費及び販売促進費等の抑制につながる可能性があり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑭デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社との関係について
 当社は、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(以下、DAC株式会社)の持分法適用関連会社であり、平成29年3月31日現在、DAC株式会社は、当社株式の17.95%を直接保有しており、DAC株式会社の取締役が当社社外取締役として1名就任しております。DAC株式会社は、インターネットメディアレップ事業、アドテクノロジー事業を展開しております。DAC株式会社は、インターネットメディア、テクノロジー関連分野を主体としているのに対して、当社グループはインターネットマーケティング、Webサイト制作運用関連分野を主体としているため、事業領域が異なっているほか、当社グループにおける事業上の制約等はありません。しかしながら、DAC株式会社の事業戦略やグループ戦略に変更が生じた場合は、一部分野において当社グループの事業展開その他に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態

当社グループは、適切なる流動性の維持、事業活動のための資金確保および健全なバランスシートの維持を財務方針としております。

 

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は3,492百万円となり、前連結会計年度末に比べ498百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が247百万円、受取手形及び売掛金が229百万円増加したことによるものであります。固定資産は516百万円となり、前連結会計年度末に比べ11百万円減少いたしました。これは主に無形固定資産が21百万円減少したことによるものであります。

 この結果、総資産は、4,008百万円となり、前連結会計年度末に比べ486百万円増加いたしました。

 

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は1,499百万円となり、前連結会計年度末に比べ89百万円増加いたしました。これは主に未払金及び未払費用が117百万円増加したことによるものであります。固定負債は94百万円となり、前連結会計年度末に比べ3百万円増加いたしました。これは主にその他(固定負債)が14百万円増加したことによるものであります。

 この結果、負債合計は、1,593百万円となり、前連結会計年度末に比べ93百万円増加いたしました。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は2,414百万円となり、前連結会計年度末に比べ393百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益414百万円及び剰余金の配当72百万円によるものであります。

 この結果、自己資本比率は58.9%(前連結会計年度末は56.2%)となりました。

 

(2)経営成績およびキャッシュ・フロー

 「1 業績等の概要」をご参照ください。