第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 第6次中期経営計画の策定に伴い、事業環境や顧客ニーズ、企業価値等のあらゆる変化に対応していくため、経営方針を以下のとおり再定義いたしました。新たに策定した5つの経営方針に沿って、課題解決に向けた戦略・施策を積極的に実施してまいります。

① 事業環境の変化に適応し、新領域へ挑戦

② 特化型SEの育成推進

③ サステナビリティ活動の強化

④ Trust relationship強化で、お客様の事業拡大への貢献

⑤ プライムビジネスの更なる拡大

 

(2)経営戦略等

 当社グループは、2022年6月期(当連結会計年度)から2024年6月期までの3ヵ年にわたる第6次中期経営計画において、2022年6月期(当連結会計年度)を基準に毎年10億円ずつ増収し、最終年度である2024年6月期に売上高230億円、営業利益17億円を達成する目標としております。

 

 初年度にあたる2022年6月期(当連結会計年度)におきましては、売上高は公共分野や製造業分野の受注が堅調に推移したことにより計画を達成いたしました。また営業利益におきましても、売上高の計画達成に加え、高収益案件の獲得及びコスト削減を行うことができたことにより、計画を達成いたしました。

(第6次中期経営計画:計画と進捗状況)

 

2022年6月期(当連結会計年度)

2023年6月期

2024年6月期

計画

実績

計画

計画

売上高

210億円

214.6億円

220億円

230億円

営業利益

12億円

15.7億円

14億円

17億円

営業利益率

5.7%

7.3%

6.4%

7.4%

 

 次年度(2023年6月期)の計画におきましては、売上高は中期経営計画のとおり220億円、営業利益は事業効率の向上を図ることにより、中期経営計画から1億円増の15億円を目標といたします。

 なお、2022年6月期(当連結会計年度)の実績に比べ減益となる計画ですが、これは2022年6月期(当連結会計年度)に受注した高収益案件が一過性の案件であり、2023年6月期では収束するためです。

(第6次中期経営計画:2023年6月期の計画見直し)

 

2022年6月期

(当連結会計年度)

2023年6月期

2024年6月期

実績

計画(見直し前)

計画(見直し後)

計画

売上高

214.6億円

220億円

220億円

230億円

営業利益

15.7億円

14億円

15億円

17億円

営業利益率

7.3%

6.4%

6.8%

7.4%

 当社グループは第6次中期経営計画の達成に向けて、より一層の努力を続けてまいります。

 

(3)経営環境

 わが国経済につきましては、感染対策に万全を期し、経済社会活動の正常化が進む中で、各種政策の効果もあって、景気が持ち直していくことが期待されております。ただし、世界的に金融引締めが進む中での金融資本市場の変動や原材料価格の上昇、供給面での制約等による下振れリスクに十分留意する必要があります。

 当社グループの事業環境につきましては、顧客のソフトウェア関連の設備投資は緩やかに増加しており、新型コロナウイルス感染症や世界情勢が事業に及ぼす影響について注視しつつ、中期経営計画に基づき今後の成長に向けた積極的な投資を行ってまいります。

 

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 第6次中期経営計画の達成に向けて、当社グループは経営方針に則り対処すべき課題を以下のとおり設け、その実現のための戦略・施策を実施してまいります。

 

課題1:事業環境の変化に適応し、新領域へ挑戦

 変化を先取りし、変化に柔軟かつ迅速に対応します。また、社会に必要なシステムを見極め、新しい”コト”へのチャレンジを推進します。

 IT業界を取り巻く事業環境は日々変化を続けており、常に新しい技術や仕組みが生み出されています。近年では、DXやクラウドサービス等の需要が増え、専門知識を求められる機会が増加してまいりました。また、国内外の社会情勢や景気の変動等が事業活動にもたらす影響は大きく、企業は状況に応じて適切な対策を講じていくことが求められています。

 当社グループにおきましては、さまざまな事業環境の変化に適応すべく、これまで構築してきた事業基盤の強化に加え、DXで必要となる技術であるAI・IoT、クラウドソリューションやロボティクスといった新たな領域への挑戦と深耕を推進してまいります。社会が必要とする技術や仕組みを見極め、当社グループが今後さらに成長するための新たな核とできるよう、積極的にチャレンジしてまいります。

 

課題2:特化型SEの育成推進

 IT技術やマネジメント、業務知識等、特化したスペシャリストの育成を推進します。それぞれのスペシャリストを組み合わせ、お客様のニーズへの対応能力を強化します。

 IT業界におきましては、個々の技術者の技術力、プロジェクトマネジメント能力、業種業界に特化した経験値が力量となり、またプロジェクトの成否を左右する大きな要素であるため、優秀な人材の育成が重要であります。特にソリューションサービスやコンサルティングサービスの提供にあたっては、より良いサービスを提供するために、お客様の業務に関する知識が必要不可欠となります。

 当社グループにおきましては、これらの能力に特化したスペシャリストの育成を推進するため、社員の能力に合わせたキャリアアップを推進し、個々のスキルアップを図ります。また、教育体制の強化に加え人材開発面への投資も行なってまいります。

 

課題3:サステナビリティ活動の強化

 より一層サステナビリティを意識し、SDGsが掲げる目標と企業活動をリンクさせ、積極的に取組んでまいります。

 世界規模でサステナビリティ活動に対する社会の関心は年々高まっており、SDGsが目指す「持続可能で平和な世界」の実現に向けて、社会全体での取組みが求められています。

 当社グループは、社員やお客様等、当社を取り巻くすべてのステークホルダーにより事業活動が成立すると考えております。また、長期的な視点で社会の持続可能性に配慮した、サステナビリティ経営を目指しこれまでもさまざまな取組みを続けてまいりました。

 このような状況の中、当社グループは今後もより一層、社会の持続可能性に配慮した企業活動を推進する所存です。事業活動として多種多様な領域へ情報技術を提供することにより人々の利便性向上を実現し、また、健康経営やダイバーシティ、CSR等の取組みを強化することで当社に関わるすべてのステークホルダーのサステナビリティに貢献し、企業価値の向上を図ってまいります。

 

課題4:Trust relationship強化で、お客様の事業拡大への貢献

 お客様のミッションに寄り添い信頼関係を強化し、ソリューション、コンサルティングの上位レイヤーから運用保守のレイヤーまで幅広く対応することで、お客様のビジネス変化に追随します。

 当社グループは、情報システムを提供することでお客様から信頼をいただき、長く取引を継続していただくことをビジネスの基本としております。今後もこの関係性を維持強化したうえで、お客様の事業拡大により一層貢献できるパートナーを目指してまいります。また、システム開発のみならず、ソリューションやコンサルティング等の上位レイヤーから運用保守のレイヤーまで、幅広くワンストップでサービス提供することで、お客様との信頼関係をより一層強化してまいります。さらに、お客様のビジネスの変化にも対応し、技術変革や事業シフトにも追随できるよう、取組みの強化を図ります。

 

 

課題5:プライムビジネスの更なる拡大

 主たる事業であるシステム開発において、プライムでの事業展開を推進します。また、既存の製品・サービスとシステム開発を融合し、強みを活かした事業領域の拡大を目指します。さらに、新たな製品・サービス、ソリューションの開拓を行い、事業領域の拡大を推進します。

 当社グループは、プライム案件の受注拡大を推進し、取組んでまいりました。その結果、製品・サービス、ソリューションの事業領域拡大を達成することができ、その中でもマイグレーション技術は当社グループを代表する技術のひとつに成長いたしました。

 今後も更なるプライムビジネスの拡大を図るため、新たな製品・サービス、ソリューションに投資してまいります。特に自社製品の開発においては、技術者の育成や研究開発強化に注力し、当該事業の拡大を図ることで企業価値の更なる向上を目指します。

 また、既存の自社製品については、展示会への出展や販促等のPR活動を強化し拡販を図るほか、業務提携先との連携による海外マーケットへの進出をより一層推進してまいります。

 

その他:新型コロナウイルス感染症への対応

 新型コロナウイルス感染症拡大の長期化において以下の取組みを継続してまいります。

・在宅勤務促進及び在宅勤務時の作業効率向上のための施策実施

・抗原検査キットの活用による感染症拡大の防止

・新型コロナワクチンの職域接種推進

・事業従事者の健康管理チェック

 当社グループにおいては社員及び関係するステークホルダーの健康や安全を最優先としつつ、情勢の変化に迅速に対応し、事業への影響を抑えることに努めるとともに、各種施策に積極的に取組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

 本項においては当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると考えられる主要なリスクを記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 当社では、事業の推進によって生じ得るリスクの詳細を把握・分析しており、当該リスクへの対応については、「リスク管理規程」に定めております。また、重要リスクを掲げ、代表取締役社長を統括責任者、事業部長を責任者として自部門におけるリスク要因の洗い出し、及びその削除と軽減を図り、リスク管理体制の強化に努めております。

 

(1)特定顧客への依存リスク

 当社グループの主要顧客はNTT/NTTデータグループと日立グループであります。当社グループは、主要なビジネスパートナーとして両グループと安定した取引を継続しており、2022年6月期の連結売上高に占める両グループの割合は41.7%となっております。

 このため、両グループにおいて事業方針・外注政策に関する変化や業績悪化等が発生し当社グループとの取引額が減少した場合に、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 本リスクに対し、当社グループは中期経営計画の達成及び将来成長に向けて、顧客ポートフォリオの整理と重点顧客の明確化を継続して行っております。当連結会計年度においては、2022年6月期の連結売上高に占めるNTT/NTTデータグループと日立グループの割合は、前年度に対し1.4ポイント増加いたしました。両グループの売上高を拡大しつつ、その他の重点顧客の売上高をさらに拡大し、連結売上高に占める両グループの割合を減少させながら、全体の売上高を拡大していくことを目指しております。

 

(2)人材確保に関するリスク

 当社グループが属する情報サービス産業全体における今般の人材不足及びその流動性の高まりにより、人材確保が計画どおりに進捗しない場合に、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 本リスクに対し、当社グループは経営方針「特化型SEの育成推進」等で従業員の採用や育成に注力しております。

 

 

(3)景気変動・顧客動向の変化に関するリスク

 当社グループが属する情報サービス産業におけるソフトウェア開発の需要は景気の動向に大きく影響を受ける傾向があります。このため、国内外における経済動向の変化により景気が悪化し、顧客企業の情報化投資の需要が減退した場合に、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 本リスクに対し、当社グループは官公庁や金融、情報、製造、サービス、通信など、幅広い分野・業種へソリューションを提供することを強みとしていることから、国内外における経済動向の変化に対して特定の分野・業種に依存しない事業ポートフォリオを更に強化することにより、リスク分散に努めてまいります。

 

(4)技術革新・ビジネス革新等による市場喪失リスク

 当社グループが属する情報サービス産業においては、新しい技術・ビジネスが急速に発展しております。予想を超える革新的な技術・ビジネスの進展に適切な対応ができない場合に、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 本リスクに対し、当社グループは先端技術や将来性のあるビジネス、ソリューションの創出に向けた調査・研究開発を積極的に推進しております。また、業務提携先である台湾の凌群電脳股份有限公司(SYSCOM)をはじめ、関係する海外企業とも連携しながら、最先端技術に関する情報収集や技術習得を積極的に行っております。

 

(5)情報セキュリティに係るリスク

 当社グループが受託するシステム開発や提供するサービス、または自社にて利用する社内システム等においては、個人情報、顧客情報、及び公共性の高い情報を取り扱いますが、コンピュータウイルスの潜入や技術的、人為的な要因により情報の漏洩、破壊などを引き起こす可能性があり、これらの事故が現出した場合に、当社グループの企業価値が低下するとともに、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 本リスクに対し、当社グループはプライバシーマークやISMSの認証を取得しているほか、情報セキュリティに対する社員の意識改革に取り組んでおります。また、全従業員および協力会社の作業者に対して、定期的なセキュリティ教育を実施し、セキュリティ知識の定着、規範意識の向上に努めております。

 

(6)自然災害等に関するリスク

 地震や風水害等の自然災害等が発生し、人材や事業所、機器等が被害を受け事業の継続が困難となった場合並びに重篤な感染症が流行し、人材への被害及び移動制限等により生産性が著しく悪化した場合に、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 本リスクに対し、当社グループは「事業継続計画書(BCP)」を策定し、自然災害等の発生後にも事業を継続、または可能な限り迅速に事業を復旧するための体制を整備し、全従業員へ周知しております。

 なお、新型コロナウイルス感染症への対応につきましては、代表取締役社長を本部長とする「新型コロナウイルス対策本部」を設置し、状況把握及び感染防止に向けた対応のほか、事業を継続するための仕組みの整備を行っております。今後も新型コロナウイルス感染症の収束状況及び当社グループの事業環境を注視し、必要な対応を実施してまいる所存です。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

 当連結会計年度(2021年7月1日~2022年6月30日)におけるわが国経済は、感染対策に万全を期し、経済社会活動の正常化が進む中で、各種政策の効果もあって、景気が持ち直していくことが期待されております。ただし、世界的に金融引締めが進む中での金融資本市場の変動や原材料価格の上昇、供給面での制約等による下振れリスクに十分留意する必要があります。

 当社グループの事業環境につきましては、顧客のソフトウェア関連の設備投資は緩やかに増加しており、新型コロナウイルス感染症や世界情勢が事業に及ぼす影響について注視しつつ、中期経営計画に基づき今後の成長に向けた積極的な投資を行ってまいります。

 当社グループは、2022年6月期から2024年6月期の3ヵ年にわたる第6次中期経営計画「Acceleration of growth to 50th~(通称:アクセル50)」を掲げ、最終年度である2024年6月期に売上高230億円、営業利益17億円を達成すべく、核である大手顧客向けシステム開発事業を継続しつつ、プライム事業、製品・サービス事業の拡大を目指しております。

 

 「アクセル50」の達成に向け、以下の5項目を新たな経営方針として策定し、活動を行っております。

 a.事業環境の変化に適応し、新領域へ挑戦

 b.特化型SEの育成推進

 c.サステナビリティ活動の強化

 d.Trust relationship強化で、お客様の事業拡大への貢献

 e.プライムビジネスの更なる拡大

 

 当連結会計年度における活動・成果は以下のとおりであります。

 a.事業環境の変化に適応し、新領域へ挑戦

・クラウドプラットフォームやクラウドサービス、デジタルツインコンピューティング等の技術教育と習得の強化を行い、対応案件数が増加いたしました。

・ペイメント業務やカーシェア業務、物流業務等に関連した案件に参画しつつ、業務ノウハウの習得に着手いたしました。

・お客様のDX実現を支える技術に対応するため、「アジャイルプロフェッショナル人材の育成、供給」を目的とした取り組みを推進いたしました。

 b.特化型SEの育成推進

・益々増加しているクラウドサービスを使用した案件の更なる獲得を目指し、当該知識や技術を必要とする部門の社員を対象として、特別カリキュラムにて社内教育を実施しました。その結果、目標としていたクラウドサービス関連資格を取得することができました。

・当社グループ全体としてマネジメントを強化するため、リーダ候補の社員に向けたマネジメント関連研修への参加を推進いたしました。また、技術や業務知識習得に向けた外部研修への参加も積極的に推進いたしました。

・プロジェクトマネージャのスペシャリストを育成するための教育施策として、PMメンタリング研修を開始いたしました。

 c.サステナビリティ活動の強化

・当社グループ全体のサステナビリティ活動を推進するため、2021年11月より新たにサステナビリティ委員会を設置し、「当社企業理念に従って、社会と会社の持続的な成長と豊かな未来社会の創造を実現してまいります」を主な内容としたサステナビリティ基本方針を定めました。今後については、具体的な活動計画の策定や目標設定、実行状況のモニタリング等を実施してまいります。

・女性をはじめとする多様な人材の活躍を推進するため、2021年12月より新たに女性活躍推進室を設置いたしました。

・気候変動関連リスク及び機会に関する分析を含め対応策の検討を開始いたしました。

 d.Trust relationship強化で、お客様の事業拡大への貢献

・2021年7月より新たに営業統括本部を発足し、主要なお客様との更なる信頼強化に努めました。新たに優良ベンダー認定をいただく等、これまで以上にパートナーシップ強化を図ることができました。

・お客様が実施するDXに関するワークショップに積極的に参加し、DXを推進する上で必要となる技術や価値観についてディスカッションを行う等、お客様と共にDXの創出に向けた取り組みを推進いたしました。

・主要なお客様におけるアカウントプランの作成と拡充を行い、プランに基づきPDCAを回して営業活動の活性化を推進いたしました。

 e.プライムビジネスの更なる拡大

・プライムビジネス拡大に向け、2021年7月より新たにプライムサービス営業本部を発足いたしました。

・ホテル・旅館向け売掛金管理システム「ホテル売掛マイスター」において、ウィズコロナ・アフターコロナを見据え、「今こそおトクに売掛業務効率化!応援キャンペーン」を開始いたしました。この結果、新規案件を4件(4法人6施設)獲得いたしました。

・新たに大手機械メーカーとの取引を開始いたしました。

・自律移動型サービスロボット「AYUDA」や感染症対策支援AIロボット「AYUDA-MíraMe」の各所での導入を進めております。今後は導入先からのニーズもふまえ、製品開発に反映してまいります。

 

 これらの活動のほか、引き続き新型コロナウイルス感染症への対策として、在宅勤務の継続や会議システムの構築、ワクチン休暇制度の継続等、各種対策を実施しております。なお、今後も政府及び関係自治体からの要請も加味し、必要な対応を実施してまいる所存です。

 

 

 当連結会計年度の連結業績におきましては、公共分野や製造業分野の受注が堅調に推移したこと及び株式会社a-LINKの連結子会社化に伴う売上増等により、売上高は21,467百万円(前期比5.3%増)となりました。利益につきましては、売上高の増収及び高収益案件の獲得、コスト削減等により、営業利益は1,570百万円(前期比13.2%増)、経常利益は1,598百万円(前期比14.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は971百万円(前期比5.4%増)となりました。

 

 当社グループの単一セグメントであります「システム開発及びシステム開発に関連するサービス(システム開発等)」の売上品目別の業績概況は、以下のとおりであります。

a.システム開発

 公共分野や製造業分野の受注が堅調に推移したこと、株式会社a-LINKの連結子会社化に伴う売上増、及び従来「システム/パッケージ・インテグレーション・サービス」で計上していた一部案件の売上高を本品目に変更したこと等により、増収となりました。

 この結果、本売上品目の売上高は18,485百万円(前期比3.8%増)となりました。

b.コンサルテーション及び調査研究

 情報・通信業における研究開発案件等の受注が堅調に推移し、増収となりました。

 この結果、本売上品目の売上高は1,031百万円(前期比18.0%増)となりました。

c.システム/パッケージ・インテグレーション・サービス

 従来本品目で計上していた一部案件の売上高を「システム開発」に変更したこと等により、減収となりました。

 この結果、本売上品目の売上高は687百万円(前期比22.7%減)となりました。

d.その他

 運用案件を新たに獲得できたこと等に伴い、増収となりました。

 この結果、本売上品目の売上高は1,262百万円(前期比53.6%増)となりました。

 

② 財政状態の分析

a.資産

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ752百万円減少し、12,331百万円となりました。主な要因は、有価証券が212百万円増加したものの、現金及び預金が681百万円、売掛金が658百万円それぞれ減少したことによります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,181百万円増加し、4,348百万円となりました。主な要因は、株式会社a-LINKを新規連結したこと等に伴いのれんが406百万円、当社の本社移転及び株式会社a-LINKを新規連結したこと等に伴い有形固定資産が405百万円それぞれ増加したことによります。

 この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ428百万円増加し、16,680百万円となりました。

b.負債

 流動負債は、前連結会計年度末に比べ219百万円減少し、2,869百万円となりました。主な要因は、買掛金が48百万円増加したものの、短期借入金が279百万円、未払金が82百万円それぞれ減少したことによります。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べ11百万円増加し、70百万円となりました。主な要因は、その他に含まれている長期未払金が20百万円増加したことによります。

 この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ208百万円減少し、2,939百万円となりました。

c.純資産

 純資産は、前連結会計年度末に比べ636百万円増加し、13,740百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が593百万円増加したことによります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 

前連結会計年度

(2021年6月期)

当連結会計年度

(2022年6月期)

増減

営業活動によるキャッシュ・フロー

701

百万円

1,578

百万円

876

百万円

投資活動によるキャッシュ・フロー

85

百万円

△1,946

百万円

△2,031

百万円

財務活動によるキャッシュ・フロー

△142

百万円

△708

百万円

△565

百万円

現金及び現金同等物の期末残高

7,132

百万円

6,050

百万円

△1,081

百万円

 

a.営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ876百万円収入が増加し、1,578百万円の収入となりました。主な収入内訳は、税金等調整前当期純利益1,410百万円、売上債権及び契約資産の減少額392百万円であります。主な支出内訳は、法人税等の支払額471百万円、未払金の減少額203百万円であります。

b.投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ2,031百万円支出が増加し、1,946百万円の支出となりました。主な支出内訳は、有価証券の取得による支出1,500百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,247百万円であります。主な収入内訳は、有価証券の償還による収入1,100百万円、定期預金の払戻による収入800百万円であります。

c.財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ565百万円支出が増加し、708百万円の支出となりました。主な支出内訳は、配当金の支払額376百万円、短期借入金の純減少額299百万円であります。

 

 これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,081百万円減少し、6,050百万円となりました。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2018年6月期

2019年6月期

2020年6月期

2021年6月期

2022年6月期

自己資本比率(%)

79.6

80.7

81.9

80.6

82.4

時価ベースの自己資本比率

(%)

82.6

113.4

88.5

83.7

86.9

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍)

0.2

0.7

0.1

0.8

0.2

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

1,578.1

394.4

1,719.9

620.5

987.2

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

1 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

3 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

4 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を利用しております。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績は以下のとおりであります。

セグメント及び売上品目の名称

生産高(千円)

前期比(%)

システム開発等

 

 

システム開発

14,569,358

0.7

コンサルテーション及び調査研究

803,864

25.0

システム/パッケージ・インテグレーション・サービス

770,880

9.1

その他

927,381

84.7

合計

17,071,484

4.6

(注) 上記金額は、製造原価によっております。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績は以下のとおりであります。

セグメント及び売上品目の名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

システム開発等

 

 

 

 

システム開発

18,541,327

△5.4

5,163,229

1.1

コンサルテーション及び調査研究

974,839

△8.2

252,176

△18.3

システム/パッケージ・インテグ

レーション・サービス

1,086,320

55.6

512,842

350.8

その他

952,075

△6.5

391,252

△44.3

合計

21,554,563

△3.7

6,319,499

1.4

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績は以下のとおりであります。

セグメント及び売上品目の名称

販売高(千円)

前期比(%)

システム開発等

 

 

システム開発

18,485,971

3.8

コンサルテーション及び調査研究

1,031,136

18.0

システム/パッケージ・インテグレーション・サービス

687,243

△22.7

その他

1,262,763

53.6

合計

21,467,114

5.3

(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ

2,044,896

10.0

2,543,476

11.9

株式会社日立製作所

2,357,210

11.6

2,296,036

10.7

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しており、その作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性の存在により、これらの見積りと異なる場合があります。

 なお、見積りに用いた仮定について、現時点では新型コロナウイルス感染症の感染拡大による重要な影響はないと考えております。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりでありますが、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

② 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度の財政状態につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の分析」に記載したとおりであります。

 当連結会計年度の経営成績の状況につきましては、以下のとおりであります。

a.売上高

 当連結会計年度における売上高は21,467百万円となり、前連結会計年度(20,392百万円)と比較して1,074百万円の増加となりました。

 なお、当社グループの売上品目別の業績概況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」をご参照ください。

b.営業利益

 当連結会計年度における営業利益は1,570百万円となり、前連結会計年度(1,386百万円)と比較して183百万円の増加となりました。

c.営業外損益

 当連結会計年度における営業外収益は57百万円となり、前連結会計年度(40百万円)と比較して大きな変動はありませんでした。

 当連結会計年度における営業外費用は29百万円となり、前連結会計年度(30百万円)と比較して大きな変動はありませんでした。

d.経常利益

 当連結会計年度における経常利益は1,598百万円となり、前連結会計年度(1,396百万円)と比較して201百万円の増加となりました。

e.特別損益

 当連結会計年度における特別利益は投資有価証券売却益の発生により17百万円となりました。

 当連結会計年度における特別損失は当社の本社移転に伴う事務所移転費用の発生等により204百万円となりました。

f.親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は971百万円となり、前連結会計年度(921百万円)と比較して49百万円の増加となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、設備投資及び研究開発投資であります。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本とし、一部短期的な運転資金を銀行からの借入により調達しております。

 なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高は、十分な資金流動性を確保しているものと考えております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当連結会計年度におきまして、当社はワークフローシステムの国内販売に向けた研究開発を行いました。また、社会福祉法人向け福祉総合システムの次期システム開発を行ったほか、3DCGを活用した知識継承・学習を実現するプラットフォームの研究開発を行いました。なお、当連結会計年度の研究開発費は179百万円であります。