第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社は、「信頼のお付き合いをモットーに社会のブレーンたらん」を経営理念に掲げ、顧客ニーズの変化をいち早く察知し、常に新しいサービスの検証を重ね、人材及び企業に対し最適なサービスを提供することにより、社会に貢献できるよう、業務を推進してまいります。

(2)経営戦略等

 当社グループには、「Work Work(わくわく)社会の創造」のスローガンを掲げ、北海道を中心に30年を超える様々な人材サービスの提供を通じて、地域社会の雇用に関わってきた信頼と実績があります。

 これからは、定年後であっても働きたい方がいつまでも働けるよう、社会における終身雇用の実現が重要と考えております。地域に特化した人材サービスの提供の経験を生かし、当社グループは、北海道及び東北地方を重視した経営戦略を推し進めてまいります。

(3)経営環境及び優先的に対処すべき課題

当社は、「信頼のお付き合いをモットーに社会のブレーンたらん」を経営理念に掲げ、顧客ニーズの変化をいち早く察知し、常に新しいサービスの検証を重ね、人材及び企業に対し最適なサービスを提供することにより、社会に貢献できるよう、業務を推進してまいりました。

 雇用環境における今後の見通しにつきましては、人材の流動化は引き続き活発で人材不足感が解消されない状況が継続するものと予想されます。総合人材サービス会社として、新たな雇用のマーケットを的確に捉え、社会のニーズに応えることで業績の拡大を目指していけると考えております。

このような環境下において当社は次の課題に取り組んでまいります。

 人材紹介・人材派遣関連事業においては、採用難の上、人材の流動化が活発で、企業における人手不足は慢性化しており、あらゆる業種の多様な求人ニーズに迅速に対応していく必要があります。人材登録を増やしマッチング機能をより高めること及び外国人材の活用を積極的に促すことで業績の向上を目指してまいります。

 就労支援等委託事業においては、氷河期世代の就労支援や若年者を中心とした就労定着を支援する雇用対策事業が継続して行政官庁より発出されると予想されます。より多くの雇用対策事業の受託をすることで、当該事業を通じた社会への貢献を続けてまいります。

 教育研修事業においては、能力の向上及び人材の定着等を目的とした社員教育のニーズは更に高まるものと予想されます。企業のニーズに沿った様々な研修メニューを提案してまいります。また、東京及び大阪で行っている中国語の研修事業についても、新たに中国展開を予定している企業へのアプローチを強化し、顧客数の増加を目指してまいります。加えて日本語学校の運営事業においては、日本に来る留学生はもちろんのこと、日本で働く様々な外国人に対しての日本語教育のニーズが年々上がっております。当社グループは、進学を目的とする留学生を中心に日本語学校を運営してまいりましたが、今後は、就労を目的とする外国人に対する新たな日本語教育マーケットを獲得していきます。

全体としては、北海道・東北地方はもちろん、他の地域への進出をさらに進めていきたいと考えております。各地域への進出にあたってはM&Aも視野に入れ、様々な課題に取り組んでまいります。

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) サステナビリティ全般に関するガバナンス、リスク管理、戦略並びに指標及び目標

 当社グループは、「信頼のお付き合いをモットーに社会のブレーンたらん」という経営理念のもと、「Work Work(わくわく)社会の創造」というスローガンを掲げ、当社グループの役員及び全従業員は、お取引先と人材から信頼を得る人物像と、たえず能力の啓発と向上を目指し、一生懸命働き(Work Work)自らの価値を高めていくことを目標としております。その価値を社会が求める「雇用創出の機会」に役立て、お取引先と人材の付加価値創造に寄与し、お互い仕事の楽しさを感じ合いワクワクしながら世の中の成長に力を注ぎ、社会の創造に向け挑戦し続け、持続可能な社会の実現に貢献することをサステナビリティに関する取組の一つと考えております。

 当社グループのサステナビリティ関連を含むコーポレート・ガバナンスの状況につきましては「第4提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりであります。

 当社グループのサステナビリティ関連を含むリスク管理体制としては、原則週1回開催される経営会議にて、必要に応じてリスクの洗い出し、評価、予防・対応及び現状の把握を行っております。

 当社グループは、自社のサステナビリティに関する戦略、指標及び目標について重要と定めた項目がないため、記載しておりませんが、サステナビリティに関する取組の重要性を十分に認識し事業活動を行っております。今後は、当社グループ全体のサステナビリティ全般に関する取組についてより一層の強化を図ってまいります。

(2) 人材の多様性の確保を含む人的資本に関する戦略並びに指標及び目標

 人材を活用したビジネスを行う当社グループは、人材を最も重要な資産としてとらえております。当社グループでは全ての会社で同様の取組を実施しているわけではなく、当社グループにおける記載が困難であるため、人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針並びにその取り組み状況については、当社のものについて記載しております。

  人材の多様性の確保を含む人的資本に関する戦略は次のとおりです。

  当社の人材育成方針として、当社の事業目標として掲げている社会的終身雇用の実現に向け、働きたいと思う人がいつまでも働ける社会と雇用を創出するお役に立てる人材となるための人材育成を全社で実施しております。また、そのために活躍できる有能な人材を、性別や国籍、年齢を問わず採用・評価することを通じて企業体質の強化に取り組んでおります。

  当社の社内環境整備に関する方針として「全ての社員が多様なキャリアを形成できる会社」と定め、各社員のライフイベントやキャリアプランに合わせた多様な働き方を推進するために人事制度の中で様々な制度を設け、働き方の具体的事例を多数提示しております。

  各方針に基づいて設定した、人的資本に関する指標及び目標は次のとおりです。なお、当社では人的資本に関する指標については定めておりますが、具体的な数値目標について設定していない指標については、増加させることを方針としております。今後は、指標及び目標についてさらなる検討を行ってまいります。

指標

実績

目標

管理職に占める女性労働者の割合

42.8

50

正社員に占める日本国籍以外の国籍の社員の割合

8.0

増加

 

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

   なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年5月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 法的規制について

    人材派遣関連事業は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」という)に基づき、また、人材紹介事業は「職業安定法」により規制されております。当社グループは各法律に基づき厚生労働大臣より許可を取得し、法令を遵守して事業運営を行っております。

    万一、法的規制が強化された場合、又は法令違反に該当し許可の取り消し等の指導を受けた場合には業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

(2) 個人情報の保護について

    当社グループの事業は、登録者情報をはじめとする多数の個人情報を取り扱っております。

    当社及び連結子会社1社では、個人情報の適切な管理及びその安全性を確保する目的として、一般財団法人日本情報経済社会推進協会が認定する「プライバシーマーク」を取得し、2年毎の更新時に審査を受けております。また、当社グループの各事業においては個人情報及び企業情報の漏洩、さらには取引先企業の情報漏洩防止のため、厳格な管理体制を継続し、個人情報の取り扱いに十分に注意してまいります。

    しかしながら、万一個人情報の不正使用及び漏洩が発生した場合、当社グループの信用力は低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 社会保険(健康保険、厚生年金保険)の加入及び料率の影響について

    当社グループが雇用する派遣労働者に対しては、「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」を遵守し、社会保険に加入させ、当社グループも応分の社会保険負担をする義務があります。当社グループにおきましては該当する派遣労働者全員を加入させております。

    今後も、社会情勢の変化に伴い保険料率が上昇し、当社グループの保険料負担分が増加した場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 人材紹介事業及び人材派遣関連事業における優良な派遣登録者及び転職希望者(以下、「登録者)という。」の確保について

    人材紹介事業及び人材派遣関連事業において、スキルの高い登録者の確保と登録数の拡大に努力しております。登録者の確保については求人誌や新聞、地下鉄及びJR車両への広告等の媒体と弊社のウェブサイト並びに各種求人サイトを活用し募集を行っております。加えて、充実した福利厚生サービスや仕事探し・就職に役立つ各種セミナーを開催しております。今後も業容拡大に向け、登録者の確保に努めてまいりますが、登録数が当初の計画を大幅に下回ることが発生しますと、取引先企業及び求人のオーダーに迅速に応えられないなど営業活動への支障が出ることも予想され、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 代表者の兼務について

当社代表取締役社長の佐藤良雄は、労働保険事務組合である労務事務指導協会、北海道社会労働保険協会及び北海道社会労働保険協会旭川、SATO行政書士法人、職業訓練法人キャリアバンク職業訓練協会、株式会社セールスアウトソーシング並びに株式会社ジャパンランゲージの代表者を兼務しております。北海道社会労働保険協会及び労務事務指導協会は厚生労働大臣より認可を受け、「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」に基づき企業における労働保険料を徴収し、国に納付する代行業務に加え企業に対し労働保険の適正な運用等の労務管理のアドバイスを行っております。労働保険の徴収と国への納付の代行業務については国より報酬を受け取り、また、労務管理のアドバイスに関しては各企業より報酬を得ております。また、SATO行政書士法人は各行政官庁へ提出する許認可申請書類の作成代行等を行い、顧客より報酬を得ております。

職業訓練法人キャリアバンク職業訓練協会は「職業能力開発促進法」に基づき、協会員及び失職者に対する職業訓練を実施し、報酬を得ております。株式会社セールスアウトソーシングは「労働者派遣法」及び「職業安定法」に基づき関東圏の家電量販店を中心に家電メーカーの営業及び販売等の業務過程の一部を受託し、当該業務を行う人材派遣及び人材紹介により報酬を得ております。株式会社ジャパンランゲージは「出入国管理及び難民認定法」に基づき、日本語学校の運営により報酬を得ております。

 

労務事務指導協会とSATO行政書士法人は当社設立以前に佐藤良雄が設立した団体であり、これらの経営を通し道内の中小企業からの情報収集と相談に対し、アドバイスを行うことを通して、企業より信頼を得ることで北海道社会労働保険協会及び北海道社会労働保険協会旭川と併せ4団体とも拡大してまいりました。加えて、この4団体を通し北海道において人材ビジネスのニーズがあることを確信し、当社を設立し今日に至っております。キャリアバンク職業訓練協会については職業訓練を終了した人材の紹介を受けるなど、登録者を増やすうえで相互協力の関係にあります。

    佐藤良雄はキャリアバンク職業訓練協会、株式会社セールスアウトソーシング及び株式会社ジャパンランゲージ以外の4団体より役員報酬を受け、さらに6団体の重要な決議については現在も関与しております。しかしながら、労務事務指導協会、北海道社会労働保険協会及び北海道社会労働保険協会旭川には常勤する常務理事が日常業務の決裁を行い、SATO行政書士法人には他の代表社員、キャリアバンク職業訓練協会には理事が常勤しております。

    また、労務事務指導協会とは、現在、労務管理業務として労働保険の取得・喪失の手続等を委託しており、毎月報酬を支払っておりますが、適正な価格にて行われております。さらに、キャリアバンク職業訓練協会とは、現在、研修施設の転貸及び備品等の賃借取引がありますが、いずれの取引も適正な価格にて行われております。

    しかしながら6団体の代表者として重要な決議に関与することは当社業務への専業を妨げる要因を含み、また、当社との取引については利益相反の疑義を与える懸念があり、その点については十分な管理体制にて対応しております。

(6)当社グループの組織体制について

    当社グループは代表取締役社長の佐藤良雄を中心に事業を推進しておりますが、当社の各事業運営においては各担当役員が事業戦略の立案及び業績の拡充に向けて重要な役割を担っております。ヒューマンリソース営業部において、人材派遣関連事業については、国内人材は元より海外人材の活用により、企業の求人ニーズに応えることで業績の拡大を実現します。その中でメディカル系の事業については、医師及び看護師に加え人材の需要が増大を続ける介護事業に対応するため、更なる機能強化と業績の拡大のために各種サービスメニューの充実と営業体制の強化を行っております。ヒューマンリソース営業推進部は営業サポートを行うとともに、情報システム部門では全社へのセキュリティ対応及びバックアップ支援を行っております。コーポレートデザイン事業部は、大学及び文部科学省から学生を対象とした人材教育を受託しており、学生及び若年者に向けた就職セミナーやキャリア形成のための研修を充実させております。同時に民間企業における社員教育のニーズを掘り起こし、オーダーメイドのカリキュラムを提案することで業績に寄与しております。また、人材紹介事業については、景気動向等によって影響される企業の求人ニーズに的確に対応してまいります。パブリックサービス事業部は行政官庁から発出される業務の情報収集と受託に向けた企画運営機能を集約し、行政官庁からの雇用対策事業を中心に受託を拡大し業績に貢献しております。道内3支店(旭川・函館・帯広)及び仙台支店は、より地域に根ざした人材サービスをワンストップで提供できる体制を整えております。海外事業部は外国人の人材ニーズに対応し、海外と日本の企業との懸け橋となるべくサービスを行っております。経営管理部は人事・総務・広報・秘書室、そして経営管理業務を統括し予算の進捗管理など経営上の数値管理と業績拡大への社内支援を担っていきます。経理財務部は経理・財務の効率化と専門性の高い財務報告等、会社決算上の数値管理を担ってまいります。

    この結果、営業部は5名の取締役が担当し、営業の強化を図ってまいります。経営管理部及び経理財務部は取締役1名に集約し、業務遂行の迅速化を図ってまいります。

    連結子会社である株式会社セールスアウトソーシングにつきましては、代表取締役社長磯裕章が子会社の経営において重要な役割を担っております。

    連結子会社である株式会社ジャパンランゲージにつきましては、当社取締役である水田充彦が代表取締役社長として経営において重要な役割を担っております。

    また、当社代表取締役社長佐藤良雄が株式会社セールスアウトソーシング代表取締役会長及び株式会社ジャパンランゲージ代表取締役会長を兼務し、同子会社2社の取締役会に参加する等の重要な役割を担っております。

    しかし、当社グループにおけるこれら取締役等の業務の継続が何らかの理由により困難となった場合には、当社グループの事業戦略や業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)持分法適用関連会社について

    当社グループは、持分法適用関連会社4社を有しております。持分法適用関連会社の業績・財務状況の悪化により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)災害によるリスクについて

  大規模な災害等により、当社グループや取引先企業が人的・物的被害を受けた場合には、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。また、主に持分法適用関連会社である株式会社エコミック及びその子会社2社が行っているBPO事業については、業務がコンピュータシステム、プリンタ等のOA機器に依存する事を前提として成り立っており、天災による停電が発生した場合には業務に重大な支障が発生することにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の拡大等により、景気が緩やかな回復基調で推移しておりますが、物価上昇の継続による個人消費への影響や米国の関税等の政策による世界的な景気後退リスク等により、先行きは依然として不透明な状況が続くものと思われます。

このような状況のもと、当社グループは、企業と人材を繋ぐ役割と機能を果たし、質の高い人材サービスの提供を通じて、双方が求めるニーズに応えてまいりました。

 企業における人材の採用難及び活発な流動性により、求人ニーズが高い状況が続いております。これらの求人ニーズや従業員の定着を目的とした教育研修ニーズに対応した結果、各報告セグメントともに業績を拡大することができましたが、株式会社エコミックを持分法適用関連会社に変更したことに伴い、BPO事業が報告セグメントから外れたことにより、売上高及び利益が前年同期を下回ることとなりました。

 以上の結果、当連結会計年度の業績については、売上高5,126,057千円(前連結会計年度比28.1%減)、経常利益124,606千円(同54.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は89,609千円(同28.4%減)となりました。

なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較は変更後の報告セグメントの区分に基づき記載しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 人材紹介・人材派遣関連事業

 人材紹介・人材派遣関連事業においては、人材紹介の成約数増加及び外国人材に係る事業が拡大したこと並びに人材派遣関連事業での人手不足に対応する受託が増加した結果、売上高3,532,052千円(前年同期比1.9%増)、セグメント利益252,804千円(同26.2%増)となりました。

 就労支援等委託事業

 就労支援等委託事業においては、受託する地域の拡充が図れたことで受託数が増加した結果、売上高が前年同期を上回りましたが、受託事業の利益率が減少したことにより、セグメント利益が前年同期を下回りました。その結果、売上高1,197,323千円(前年同期比4.5%増)、セグメント利益147,398千円(同18.0%減)となりました。

 教育研修事業

  教育研修事業においては、人材不足による採用難の影響を受け、社員の定着を図る目的で社内研修の需要が増加したこと及び日本語学校運営事業が堅調に推移した結果、売上高396,681千円(前年同期比6.6%増)、セグメント利益37,545千円(同1.2%増)となりました。

また、BPO事業は、株式会社エコミックの増資に伴い、同社グループを連結子会社から持分法適用関連会社に変更したことにより、当連結会計年度より報告セグメントから外れております。なお、前連結会計年度のBPO事業は、売上高2,039,689千円、セグメント利益194,441千円であります。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、主に税金等調整前当期純利益126,056千円の計上、未払費用の増加額及び未払消費税等の増加額等が短期借入金の返済による支出等を上回ったことにより、前連結会計年度末に比べて25,193千円増加し、当連結会計年度末には1,095,966千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は247,626千円(前年同期比204.6%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益126,056千円の計上、未払費用の増加額及び未払消費税等の増加額等が売上債権及び契約資産の増加額等を上回ったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は8,375千円(前年同期比93.9%減)であります。これは主に有形固定資産の取得及び敷金及び保証金の差し入れによる支出によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は214,057千円(前年同期は、得られた資金148,541千円)であります。これは主に借入金の返済等による支出によるものであります。

③生産、受注及び販売の実績

 a.生産実績

当社グループの主たる業務は人材派遣及び有料職業紹介であり、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。

 b.受注実績

生産実績の記載と同様に、受注状況の記載に馴染まないため記載を省略しております。

 c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年6月1日

至 2025年5月31日)

金額(千円)

 前年同期比(%)

人材紹介・人材派遣関連事業

3,532,052

101.9

 就労支援等委託事業

1,197,323

104.5

 教育研修事業

396,681

106.6

合計

5,126,057

71.9

  (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、株式会社エコミックが持分法適用関連会社に変更したことに伴い、BPO事業が報告セグメントから外れたことによるものであります。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

売上高は5,126,057千円(前連結会計年度比28.1%減)、営業利益は109,515千円(同58.4%減)、経常利益は124,606千円(同54.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は89,609千円(同28.4%減)となりました。

これは主に株式会社エコミックが連結子会社から持分法適用関連会社に変更したことに伴い、BPO事業が報告セグメントから外れたことにより売上高及び利益が前年同期を下回ることとなりました。

(売上高)

売上高は前連結会計年度と比較して2,001,191千円減少し、5,126,057千円となりました。これは主に「a.経営成績等」に記載の要因によるものであります。

(売上原価)

売上原価は前連結会計年度と比較して1,426,837千円減少し、4,038,047千円となりました。これは主に「a.経営成績等」に記載の要因に伴う減少であります。

この結果、売上総利益は1,088,010千円となりました。

(販売費及び一般管理費)

販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比較して420,759千円減少し、978,494千円となりました。これは主に「a.経営成績等」に記載の要因に伴う減少であります。

この結果、営業利益は109,515千円となりました。

(営業外収益及び営業外費用)

営業外収益は前連結会計年度と比較して13,836千円減少し、30,881千円となりました。これは主に前連結会計年度において計上されていたデリバティブ評価益及び保険解約返戻金が、当連結会計年度には計上されなかったこと等による減少であります。

また、営業外費用は前連結会計年度と比較して17,079千円減少し、15,790千円となりました。これは主に前連結会計年度において計上されていた株式交付費及び為替差損が、当連結会計年度には計上されなかったこと等による減少であります。

この結果、経常利益は124,606千円となりました。

(特別利益及び特別損失)

特別利益は前連結会計年度と比較して28,348千円減少し、1,449千円となりました。これは主に前連結会計年度に計上されていた株式会社エコミックの増資に伴う持分法適用関連会社への変更に係る持分変動利益が、当連結会計年度では発生していないためであります。

特別損失は当連結会計年度において計上されていません。これは主に前連結会計年度に計上されていた減損損失が、当連結会計年度には計上されていないためであります。

この結果、税金等調整前当期純利益は126,056千円となりました。

 

b.財政状態

(流動資産)

流動資産は前連結会計年度と比較して102,995千円増加し、1,808,671千円となりました。これは主に売掛金の増加等によるものであります。

(固定資産)

固定資産は前連結会計年度と比較して17,155千円減少し、990,452千円となりました。これは主にのれん及び投資有価証券の減少によるものです。

(流動負債)

流動負債は前連結会計年度と比較して415,993千円増加し、1,374,166千円となりました。これは主に長期借入金が1年内返済予定の長期借入金へ振り替えられたことによる増加であります。

(固定負債)

固定負債は前連結会計年度と比較して402,928千円減少し、24,974千円となりました。これは主に流動負債の増加要因に伴う長期借入金の計上がなくなったためであります。

(純資産)

純資産は前連結会計年度と比較して72,774千円増加し、1,399,983千円となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。

c.資本の財源及び資金の流動性

(キャッシュ・フロー)

キャッシュ・フローについては、「第2事業の状況4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

(財務政策)

運転資金及び設備資金については、自己資金及び銀行等からの借入により対応しております。今後事業拡大に伴い資金需要が発生した場合には、銀行等からの借入及び増資等、状況に応じた最適な資金の調達方法を選択していく方針であります。

d.経営者の問題認識と今後の方針

当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めておりますが、当社グループを取り巻く環境はめまぐるしく変化しており、諸経済情勢に影響を受ける可能性があります。このため常に環境の変化に対処すべく、「業務のスピードアップ、成果物の量産」、「業務品質の向上及び情報管理体制の強化」、「優秀な人材の確保及び育成」、「災害等に関わるリスクの分散」及び「営業体制の強化」を図り業務基盤を強化していく方針であります。

5【重要な契約等】

該当事項はありません。

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。