当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策及び金融政策によって企業収益が改善しており、景気は一部に弱さも見られるものの、緩やかな回復基調が続いております。景気の先行きに関しましては、引き続き雇用及び所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかに改善していくことが期待されますが、アメリカの金融政策の正常化が進む中、中国を始めとするアジア新興国等の景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっていること等から、依然として不透明な状況が続いております。
人材サービス業界を取り巻く環境においては、有効求人倍率は着実な改善を続けており、完全失業率は、緩やかな改善傾向を辿っていること、加えて企業の雇用人員判断は不足感が強まっており、企業が前向きな雇用スタンスを維持していること等から、先行きに関しましては、「人材不足感」がさらに拡大していくことが見込まれております。
このような環境のもと、当社グループは、当連結会計年度において、継続的な成長を実現するための事業基盤整備を目標としたグループ経営を行い、特に主力サービスである「アルバイト紹介」及び「アルバイト給与管理代行」の取引顧客数を拡大するため、営業体制の強化を行ってまいりました。
連結売上高は、取引顧客数の拡大施策を推し進め、戦略的に「アルバイト紹介」及び「アルバイト給与管理代行」に営業リソースを投下した結果、通期で両サービスが伸張したことを主因として22,618百万円(前期比12.1%増)の増収となりました。
利益面では、増収効果に加えて、継続的な業務効率化への取り組みにより、人件費1円当たり売上総利益が前期比で8.0%増加したことを始めとして、売上高の伸張に対して販管費率を0.5%抑制できたことにより、連結営業利益は2,297百万円(前期比42.4%増)となりました。
連結経常利益は、第1四半期連結会計期間において持分法適用関連会社である株式会社エフプレインが、同社が保有する子会社株式の売却による損失を主因として期間損失を計上したことにより、持分法による投資損失110百万円を計上したこと等から2,168百万円(前期比31.6%増)となりました。
連結当期純利益は、増収効果に加えて、当社が保有する投資有価証券を譲渡したことによる投資有価証券売却益48百万円を計上した一方で、子会社である株式会社フルキャストにおける課税所得が増加したことにより法人税、住民税及び事業税を720百万円計上したこと等から1,765百万円(前期比32.1%増)となりました。
当社グループは、「持続的な企業価値の向上」を重要な経営課題の1つとして位置付けます。「企業価値の向上」は、株主及び投資家の皆様による当社への期待収益を反映した資本コストを上回るROEを実現することであると考え、資本効率を重視した経営を実践してまいります。
当連結会計年度末時点におけるROEは24.8%でありましたが繰越欠損金に対する繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額の影響を除いた当期純利益(以下、「調整後当期純利益」と言います。)を基に算定したROE(以下、「調整後ROE」と言います。)は20.9%となり、前連結会計年度末時点の19.3%に比べ1.6ポイント改善いたしました。引き続き、短期業務支援事業における「アルバイト紹介」及び「アルバイト給与管理代行」の収益力を強化し、経営効率の一層の向上を図ると共に、配当と自己株式を合わせた調整後当期純利益に対する総還元性向50%を目標とした株主還元を実施することにより、「企業価値の向上」を示す指標である調整後ROE20%以上を目指してまいります。
事業別の状況
セグメント別の業績は次のとおりです。
①短期業務支援事業
連結業績同様、取引顧客数の拡大施策を推し進め、戦略的に「アルバイト紹介」及び「アルバイト給与管理代行」に営業リソースを投下した結果、通期で両サービスが伸張したことを主因として、短期業務支援事業の売上高は20,623百万円(前期比12.4%増)となりました。
利益面では、連結業績同様に、「アルバイト紹介」及び「アルバイト給与管理代行」を前期比で伸張させたことによる増収効果と、販管費率を0.3%抑制した効果によって、セグメント利益(営業利益)は2,818百万円(前期比34.0%増)となりました。
②警備事業
警備事業の売上高は、期を通じて、常駐案件及び臨時案件の獲得数を増加させたことで、1,996百万円(前期比9.3%増)の増収となりました。
一方、営業利益は、次期を見据えて、求人や就業者に対する研修及び備品等の刷新を優先したため、前期同等の77百万円の着地となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金という。)は、前連結会計年度に比べて122百万円増加し(前期は1,521百万円の増加)、当連結会計年度末現在の残高は6,406百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益が2,209百万円、減価償却費が224百万円、未払費用の増加額が82百万円であったのに対し、売上債権の増加額が323百万円、法人税等の支払額が845百万円であったこと等により、営業活動により得られた資金は1,339百万円(前期は得られた資金が2,209百万円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出が250百万円、無形固定資産の取得による支出が113百万円であったのに対し、投資有価証券の売却による収入が67百万円であったこと等により、投資活動の結果使用した資金は296百万円(前期は使用した資金が154百万円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払いによる支出が921百万円であったことにより、財務活動の結果使用した資金は921百万円(前期は使用した資金が535百万円)となりました。
当社グループは主として生産活動を行っておらず、また短期業務支援事業は、受注から売上計上までの期間が極めて短いため、受注規模を金額で示すことはしておりません。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自平成27年1月1日 至平成27年12月31日) (百万円) | 前年同期比(%) |
短期業務支援事業 | 20,623 | 12.4 |
警備事業 | 1,996 | 9.3 |
合計 | 22,618 | 12.1 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
当社グループは「持続的な企業価値の向上」を実現するために、平成28年12月期を初年度とする「中期経営計画」を策定いたしました。
また、計画初年度となる平成28年12月期は、「主力サービスの伸張と生産性の向上による増益の実現」を主たる経営課題とし、その実現に取り組んでまいります。
当社グループは、「1 業績等の概要 (1)業績」 に記載したとおり、「持続的な企業価値の向上」を重要な経営課題の1つとして位置付け、当社グループの主力事業である短期業務支援事業における「アルバイト紹介」及び「アルバイト給与管理代行」サービスの更なる収益拡大を実現すると共に、株主還元を継続して行うことで適正な株主資本の額を維持し、調整後ROEを重視した経営の実践に取り組んでまいります。
また、引き続きコンプライアンス最優先の経営を推進し、その維持・向上に努めると共に、全てのステークホルダーからの信頼構築を最優先事項として事業に取り組んでまいります。
当社グループは、平成28年12月期を初年度とする5か年計画である「中期経営計画(平成28年~平成32年)」に基づき、「中期経営計画の最終年度で、過去最高益の更新を目指す。」を目標に、その実現に取り組んでまいります。
「中期経営計画(平成28年~平成32年)」の概要は次の通りです。
① 対象期間
平成28年12月期を初年度とする5か年(平成28年12月期〜平成32年12月期)
② 経営理念及び目標
経営理念:「すべての人をいちばん輝ける場所へ」
目標 :「中期経営計画の最終年度で、過去最高益の更新を目指す。」
③ 数値目標
| 平成27年12月期 実績 | 平成32年12月期 目標 | 増減率 |
営業利益 | 23億円 | 50億円 | 116% |
稼働者数 | 165,304人 | 257,400人 | 56% |
人件費1円あたり | 2.4円 | 2.8円 | 20% |
④ 中期経営計画最終年度に向けた戦略
(短期業務支援事業)
「コンプライアンスを遵守しながら、当社シェアを拡大する。」
・スタッフの採用力強化
・顧客との営業接点・組織力強化
・システム自動化によるマッチング効率化
(警備事業)
「業務提携と短期の臨時案件を積極的に受注し売上の拡大を目指す。」
・オリンピック特需の獲得
・業務提携で営業機会の拡大
・グループ力を活かし採用強化
(新規事業及びグローバル事業)
「顧客・スタッフとの接点を活かし、新規ビジネスを創出する」
「まずは、グローバル人材の積極的な受け入れをはじめ、グローバル進出の足掛かりへ」
⑤ 主要な経営指標
「持続的な企業価値の向上」を実現するための指標 : ROE20%以上維持
「株主還元」に係る指標 : 総還元性向50%
「資本政策の基本方針」を支える指標 : デッドエクイティレシオ0.5倍以下
以上の指標を達成することにより、「持続的な企業価値向上」を実現する。
※「ROE」及び「総還元性向」で使用する当期純利益は、繰越欠損金に対する繰延税金資産の計上に伴う
法人税等調整額の影響を除いた当期純利益(調整後当期純利益)であります。
当社は、「主力サービスの伸張と生産性の向上による増益の実現」を平成28年12月期の目標とし、主力サービスである「アルバイト紹介」及び「アルバイト給与管理代行」を中心にグループ全体の収益を伸張させ、増収を果たすと共に、グループ全体の業務効率化を推し進め、生産性を高めることで、増益を実現するため、平成28年12月期は以下の施策に取り組んでまいります。
① 「採用力の強化及びスタッフ稼働者数の伸張 」
・WEB登録の更なる促進及びWEB登録者が稼働に至るまでのフローを改善することにより稼働率を向上させ 人材供給力の強化を図る。
・採用機能を持つ新規出店を継続的に実施する。
・事業会社間のスタッフの同時登録を可能にし、稼働者数を伸張させる。
② 「新規出店の継続及び新会社設立」
・現状の営業拠点網では対応が不可能な、相応の市場規模が見込まれるエリアへの営業拠点の新規出店を継続的に実施する。
・平成28年12月期通期で6~10拠点の出店を予定している。
・株式会社フルキャスト及び株式会社トップスポットと同様の短期業務支援事業を行う新会社を設立し、スタッフ採用及び営業活動におけるグループシナジーを強化し、既存事業の拡充を図る。
③ 「BPO事業の強化」
・「アルバイト紹介」サービスの新規顧客を開拓することによる伸張に合わせ、セットで受注を図ることにより、「アルバイト給与管理代行」サービスの更なる伸張を果たす。
・平成27年10月より開始した、「マイナンバー管理代行」サービスの収益化を目指す。
・顧客企業のビジネスパートナーとしてBPO事業を強化し、従業員ペイロール、年末調整、短期スタッフの給与計算等の新たなサービス提供に向けた準備を進める。
当社グループにおける事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項をここに記載しております。なお、投資者に対する積極的な情報開示の観点から、事業上のリスクに必ずしも該当しないと考えられる事項であっても投資者が投資判断をするうえで、あるいは当社グループの事業活動を理解するうえで重要であると考えられる事項を含めて記載しております。当社グループは、リスク発生の可能性の認識、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力を行う所存です。下記事項には、将来に係るリスク要因が含まれておりますが、これらの事項は当有価証券報告書の提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、コーポレートガバナンスの徹底と経営戦略決定・戦術実行の迅速化を図ることで企業競争力の強化に努めておりますが、予想以上の時間を要したり、収益への貢献度が計画どおり進まなかった場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
短期業務支援事業においては平成24年10月1日から施行された労働者派遣法改正法に対応するため、「アルバイト紹介」「アルバイト給与管理代行」等新たなビジネスモデルを展開しており、加えて、平成27年10月より新たなサービスとして「マイナンバー管理代行サービス」を開始しておりますが、事業収益が見込みどおりに推移しない場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは事業シナジーが見込まれない関係会社株式や投資有価証券は売却する方針でありますが、株式保有先の業績悪化による時価又は実質価額の著しい下落などにより、減損処理を行うこととなった場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが行う事業に適用される労働者派遣法、労働基準法、職業安定法、労働者災害補償保険法、健康保険法及び厚生年金保険法、行政手続における特定個人を識別するための番号の利用等に関する法律(マイナンバー法)その他の関係法令が、労働市場を取り巻く社会情勢の変化などに伴って、改正ないし解釈の変更などが実施される場合、その内容によっては、当社グループが行う事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、職業安定法に基づき、厚生労働大臣の許可を受け有料職業紹介事業を行っております。許可の有効期間は5年であり、更新が必要となった際に第31条の許可の基準に適合せず非継続となった場合、また第32条に定められた許可の欠格事由に該当した場合や許可の取り消し事由に該当した場合には、サービスの提供を継続することができなくなることから当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、労働者派遣法に基づき、厚生労働大臣の許可を受け労働者派遣事業を行っておりますが、派遣元事業者としての一定の欠格事由に該当した場合、関係法令違反並びに許可要件に違反した場合などには、許可の取消、事業廃止命令または事業停止命令を受けることがあります。
また、長期派遣ビジネス取扱責任者認定制度を設け、企業コンプライアンス及びリスクマネジメントの強化を図り法令違反を未然に防止するよう努めておりますが、将来何らかの理由により許可の取消等があった場合には、労働者派遣事業が行えなくなり、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループにおいては、業務委託契約に基づき、当該契約の顧客企業から独立して委託を受けた業務を行っておりますが、委託業務の未完了や報告遅延により損害賠償責務を負う可能性があります。損害賠償金額によっては、事業効率化などの内部努力によるコスト削減などによって吸収できない場合、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループにおいては、請負契約に基づく請負事業者として、当該契約の顧客企業から独立して請け負った業務を完遂しております。その業務の遂行にあたっては、労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(昭和61年労働省告示第37号)その他の関係法令に従っております。
請負事業の特性上、生産性のリスクや不良品発生リスクを担っておりますが、このことに対し、事業効率化などの内部努力によるコスト削減などによって吸収できない場合、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
労働者派遣法改正法により30日以内の派遣が原則禁止され、結果として長期労働者派遣による社会保険被保険者が増加した場合や、今後、法改正により社会保険の適用範囲が拡大となった場合、社会保険料負担額が増加することとなります。
今後、法改正により、雇用保険の加入要件が緩和された場合、取得・喪失手続きの処理対象件数自体が増加し、事務処理費用が増加する可能性もあります。これらに対し、顧客に対する請求金額への転嫁や業務効率化などの内部努力によるコスト削減などによって吸収できない場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、顧客企業のニーズに合った最適任者の迅速なマッチングを行い、スタッフ配置の効率化を図るため、スタッフの勤務態度や職種ごとの経験並びに顧客企業に関する情報などをデータベース化し管理しております。
データベース化した情報は、サーバーの故障などに備えバックアップを行っており、またサーバー自体は万が一のトラブルに陥った場合に備え複数台での冗長化された構成にて運用しておりますが、地震などの災害やその他の原因によりサーバーが同時に停止するなどのトラブルが発生し、システムが停止する事態に陥った場合、業務に支障をきたす結果となり、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。
今後とも必要に応じて情報化投資を進め、コストやサービス面での差別化を図っていく計画でありますが、これらの投資が必ずしも今後の売上増加に結びつくとは限らず、投資効率が悪化する可能性があります。
個人情報を含むデータの管理につきましては、明確な取扱基準を定めるとともに、システムに対するアクセス権限の厳格化や内部監査の強化などを通じて、個人情報への不正アクセス、または個人情報の紛失、改ざん、漏洩等の予防に努めておりますが、何らかの原因により情報が漏洩する事態が発生した場合、当社グループに対する社会的信用が失墜し、売上高の減少や損害賠償の請求などをもたらす結果となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
求職に応募したスタッフの選定において、当社の過失により顧客先企業の求人条件を逸脱したスタッフを紹介した場合に、顧客先企業より契約違反により訴訟の提起またはその他の請求を受ける可能性があります。当社グループは、法務担当者を配して法的危機管理に対処する体制を整えておりますが、訴訟の内容及び金額によっては当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。
スタッフが派遣先での業務遂行に際して、または派遣先での業務に起因して、死亡、負傷した場合、または疾病にかかった場合には、労働基準法及び労働者災害補償保険法その他の関係法令上、使用者である当社グループに災害補償義務が課せられます。(なお、顧客企業にあたる派遣先事業主には、労働安全衛生法上の使用者責任があり、スタッフに対して民事上の安全配慮義務があります。)
当社グループは、スタッフに対する安全衛生教育を徹底するとともに、怪我や病気を未然に防ぐため、作業に関する注意事項の掲示及び配布を実施することで、安全に対するスタッフの意識向上を促しております。また、労働者保護の観点から、労災上積保険として、事業総合賠償責任保険などに加入しておりますが、これらの保険がカバーする範囲を超える災害が万が一発生した場合、労働契約上の安全配慮義務違反や不法行為責任などを理由に、当社グループが損害賠償責務を負う可能性があります。
また、スタッフによる派遣先での業務遂行に際して、スタッフの過失による事故や顧客企業との契約違反またはスタッフの不法行為により訴訟の提起またはその他の請求を受ける可能性があります。当社グループは、法務担当者を配して法的危機管理に対処する体制を整えておりますが、訴訟の内容及び金額によっては当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、従業員の定着を図るため、従業員研修の充実、従業員のモチベーションを向上させるための施策などに取り組んでおりますが、今後、当社グループの人材が必要以上に流出するような場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態について
①キャッシュ・フロー
主な項目の分析は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
②流動性
資産の部では、流動資産が前連結会計年度末に比べて970百万円増加し10,191百万円となりました。これは主に現金及び預金が122百万円増加し6,406百万円となったこと、受取手形及び売掛金が331百万円増加し2,912百万円となったこと及び繰越欠損金に対する税効果を認識したことで、繰延税金資産が278百万円増加し463百万円となったこと並びに未収入金が212百万円増加し229百万円となったことを主因として流動資産におけるその他が242百万円増加し412百万円となったこと等によるものです。
負債の部では、流動負債が前連結会計年度末より152百万円増加し3,611百万円となりました。これは主に未払金が88百万円増加し607百万円となったこと及び未払費用が82百万円増加し738百万円となったこと並びに未払法人税等が73百万円増加し505百万円となったことに対し、未払消費税等が105百万円減少し583百万円となったこと等によるものです。
以上の結果、当連結会計年度末の運転資本(流動資産-流動負債)は前連結会計年度末に比べ818百万円増加し6,580百万円、流動比率(流動資産÷流動負債×100)は前連結会計年度末の266.6%から282.2%となりました。
③資本的支出
当連結会計年度において実施した設備投資額は、前期比210百万円増加し363百万円となりました。その主な内訳は、サーバー及びシステム機器等購入に伴う有形固定資産の取得で216百万円、登録センター及び営業拠点の新規出店に伴う有形固定資産の取得で25百万円、社内利用目的の各種ソフトウエア等購入に伴う無形固定資産の取得で113百万円であります。
平成28年12月期の重要な設備投資につきましては、特に予定はございません。
④有利子負債
当連結会計年度末の有利子負債の総額は前連結会計年度末同様、1,000百万円となりました。
⑤純資産
当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末に比べて852百万円増加し7,530百万円となりました。これは主に、当連結会計年度において剰余金の配当を924百万円実施した一方で、1,765百万円の当期純利益を計上したことにより、利益剰余金が841百万円増加したことによるものです。
以上の結果、デット・エクイティ・レシオ(有利子負債÷自己資本(注)×100)は前期末の15.0%から13.3%、自己資本比率(自己資本÷総資産×100)は前期末の63.3%から64.8%となりました。
(注) 自己資本=純資産の部の合計-新株予約権-少数株主持分
⑥利益配分に関する基本方針
当社は、株主の皆様に対する利益還元として調整後当期純利益(※1)に対する総還元性向50%を目標とし、株主の皆様への利益還元の充実化を図る方針であります。
今後も、収益力を強化し、経営効率の一層の向上を図ると共に、配当と自己株式取得を合わせた調整後当期純利益に対する総還元性向50%を目標とした株主還元を実施することにより、調整後ROE(※2)20%以上を「企業価値の向上」を示す目標指標とし、その実現を目指してまいります。
当期の配当につきましては、調整後当期純利益に対する総還元性向50%の考え方に基づき、前期比2円増配の1株あたり18円の配当を通期で実施すること、また株式の取得価額の総額100百万円を上限に自己株式の取得を実施することを平成28年2月12日開催の取締役会で決議しております。その結果、平成27年12月期の調整後当期純利益に対する総還元性向は53.2%以上となる予定であります。
※1:調整後当期純利益は、繰越欠損金に対する繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額の影響を除いた当期
純利益を言います。
※2:調整後ROEとは、調整後当期純利益を基に算定したROEを言います。
(2) 経営成績について
①売上高
売上高は、取引顧客数の拡大施策を推し進め、戦略的に「アルバイト紹介」及び「アルバイト給与管理代行」に営業リソースを投下した結果、通期で両サービスが伸張したことを主因として22,618百万円(前期比12.1%増)の増収となりました。これをセグメント別に見ますと次のとおりです。
・短期業務支援事業
連結業績同様の理由により、短期業務支援事業の売上高は、前連結会計年度に比べ2,274百万円増加し20,623百万円(前期比12.4%増)となりました。
・警備事業
警備事業の売上高は、前連結会計年度に比べ170百万円増加し1,996百万円(前期比9.3%増)となりました。
②営業費用及び営業利益
売上原価は前連結会計年度に比べ1,211百万円増加し14,363百万円(前期比9.2%増)となった一方で、売上原価率については前連結会計年度の65.2%から63.5%と1.7ポイント減少しました。販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べて549百万円増加し5,959百万円(前期比10.1%増)となりましたが、その売上高に対する比率は前連結会計年度の26.8%から0.5ポイント減少し26.3%となりました。その結果、営業利益は前連結会計年度に比べ684百万円増加し2,297百万円(前期比42.4%増)となりました。これをセグメント別に見ますと次のとおりです。
・短期業務支援事業
「アルバイト紹介」及び「アルバイト給与管理代行」を前期比で伸張させたことによる増収効果と、販管費率を0.3%抑制した効果によって、セグメント利益(営業利益)は2,818百万円(前期比34.0%増)となりました。
・警備事業
次期を見据えて、求人や就業者に対する研修及び備品等の刷新を優先したため、セグメント利益(営業利益)は前期同等の77百万円の着地となりました。
③営業外損益及び経常利益
営業外損益は前連結会計年度の35百万円の収益(純額)から129百万円の損失(純額)となりました。経常利益は前連結会計年度に比べて521百万円増加し、2,168百万円(前期比31.6%増)となりました。
④特別利益及び特別損失並びに税金等調整前当期純利益
特別利益から特別損失を控除した純額は、41百万円の利益となりました。結果、税金等調整前当期純利益は2,209万円(前期比34.2%増)となりました。
⑤法人税等及び少数株主損益調整前当期純利益
税効果会計適用後の法人税等は前連結会計年度に比べ134百万円増加し445百万円となり、少数株主損益調整前当期純利益は1,765百万円となりました。
⑥当期純利益
以上の結果、当期純利益は前連結会計年度に比べ429百万円増加し1,765百万円(前期比32.1%増)となりました。1株当たり当期純利益は、45円85銭(前連結会計年度は34円70銭)となりました。
(3) 資金需要及び資金調達
当社グループでは、事業活動を維持するための適切な資金の確保と、適正水準の流動性の維持及び健全な財政状態の維持を財務の基本方針としつつ、多様な資金調達手段の確保に努めております。
当社グループが事業活動の維持・拡大を図っていくために必要となります運転資金や設備投資資金の調達は、営業活動から得られるキャッシュ・フローと金融機関からの借り入れにより十分可能であると考えております。
なお、当社は運転資金の効率的な調達を行うため、取引先銀行4行と総額2,600百万円を限度とした当座貸越契約を締結しております。
有利子負債の状況については、「第2 事業の状況 7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態について ④有利子負債」に記載のとおりであります。