第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「持続的な企業価値の向上」を重要な経営課題の1つとして位置付けております。

「企業価値の向上」は、株主及び投資家の皆様による当社への期待収益を反映した資本コストを上回るROEを実現することであるという考えのもと、ROEを「企業価値の向上」を示す目標指標とし、資本効率を重視した経営を実践してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、「企業価値の向上」を示す目標指標をROE20%以上にすると共に、財務の健全性を確保しつつ必要な成長投資を行うための適切な負債水準を維持するためデットエクイティレシオ0.5倍を上限とする方針とし、資本効率を重視した経営を実践すると共に、財務の健全性を確保しながら収益性、成長性のバランスを重視し、企業価値の最大化を図ってまいります。

※ 当社は、繰越欠損金に対する繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額の影響を除いた親会社株主に帰属する当期純利益を基に算定したROEを「調整後ROE」とし、「企業価値の向上」を示す目標指標としております。なお、2018年12月期に繰越欠損金を解消したことから、2019年12月期以降は、当該影響の調整は行わないことといたします。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、コンプライアンス最優先を経営の基本に据え、持株会社機能を最大限活用したグループ全体のコーポレートガバナンスの徹底及び「短期業務支援事業」を軸とした持続成長可能な事業基盤の確立に取り組んでまいります。

2016年12月期からスタートした「中期経営計画(2016年~2020年)」では、短期事業の更なる強化及び警備事業の拡大を優先的な取組みとし、また、新規事業の検討及びグローバル展開の準備を副次的な取り組みとして構築した基盤に基づき、中期経営計画の最終年度である2020年において過去最高益(※)の更新を目指して参りました。その結果、当連結会計年度において、中期経営計画最終年度の営業利益目標である50億円を、2年前倒しで達成し、2019年12月期~2020年12月期の計画値を見直しました。

なお、売上高及び利益等の数値目標を見直しますが、中期経営計画の前提条件及び経営戦略並びに主要な経営指標の目標水準に関しては、変更はございません。

※ 2006年9月期営業利益47.2億円

 

(4)会社の対処すべき課題

当社グループは「持続的な企業価値の向上」を実現するために、2016年12月期を初年度とする「中期経営計画(2016年~2020年)」を策定し、その実現に向けて取り組んで参りました。

その結果、当連結会計年度において、中期経営計画最終年度の営業利益目標である50億円を、2年前倒しで達成し、2019年12月期~2020年12月期の計画値を見直しました。

見直し後初年度となる2019年12月期は、「短期業務支援事業の拡充及び周辺領域への種まきと刈り取りを推進する」を主たる経営課題とし、更なる事業成長を目指してまいります。

 

①持続的な企業価値の向上

当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)会社の経営の基本方針」に記載したとおり、「持続的な企業価値の向上」を重要な経営課題の1つとして位置付け、当社グループの主力事業である短期業務支援事業における「紹介」及び「BPO」サービスの更なる収益拡大を実現すると共に、株主還元を継続して行うことで適正な株主資本の額を維持し、資本効率性を重視した経営の実践に取り組んでまいります。

また、引き続きコンプライアンス最優先の経営を推進し、その維持・向上に努めると共に、全てのステークホ
ルダーからの信頼構築を最優先事項として事業に取り組んでまいります。

 

②「中期経営計画(2016年-2020年)」の見直し

当社グループは、計画3年目である2018年12月期の結果を踏まえ、中期経営計画の2019年12月期~2020年12月期の計画値を見直しております。

なお、売上高及び利益等の数値目標を見直しますが、中期経営計画の前提条件及び経営戦略並びに主要な経営指標の目標水準に関しては、変更はございません。

 

    中期経営計画 3年目の実績

 

2020年12月期

目標

2018年12月期

実績

達成率

営業利益

50億円

59億円

118.7%

稼働者数

257,400人

266,421人

103.5%

人件費1円あたり売上総利益

2.8円

2.6円

91.8%

 

(注) 1. 中期経営計画上の稼働者数目標は、株式会社フルキャスト及び株式会社トップスポットの「BPO」を除くサービスに就業したユニーク人数です。

2.2018年12月期実績の稼働者数は、株式会社フルキャスト、株式会社トップスポット、株式会社ワークアンドスマイル、株式会社フルキャストシニアワークス、株式会社フルキャストポーター及び株式会社フルキャストグローバル並びに株式会社フルキャストアドバンスの短期業務支援事業における、BPOを除くサービスに就業したユニーク人数です。

3.当社グループの生産性を示す指標である「人件費1円あたり売上総利益」は2020年12月期の目標値を下回っておりますが、新たに連結子会社化した株式会社BODの影響を除いた同指標は、同目標値を上回っております。

 

(ご参考)

「中期経営計画(2016年-2020年)」見直しの概要は次の通りです。 

a) 数値目標

 

2018年12月期

実績

2019年12月期

目標

 2020年12月期

 目標

営業利益

59億円

68億円

79億円

経常利益

53億円

69億円

80億円

稼働者数

266,421人

293,000人

320,000人

人件費1円あたり売上総利益

2.6円

2.6円

2.6円

 

 

b) 主要な経営指標

 以下の通り、変更はございません。

 

  「持続的な企業価値の向上」を実現するための指標 : ROE20%以上維持

  「株主還元」に係る指標             : 総還元性向50%

  「資本政策の基本方針」を支える指標       : デッドエクイティレシオ0.5倍以下

  以上の指標を達成することにより、「持続的な企業価値向上」を実現する。 

 ※「ROE」及び「総還元性向」で使用する当期純利益は、繰越欠損金に対する繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額の影響を除いた親会社株主に帰属する当期純利益(調整後当期純利益)でありましたが、2018年12月期に繰越欠損金を解消したことから、2019年12月期以降は当該影響の調整は行いません。

 

c) 対象期間、経営理念及び目標、中期経営計画最終年度に向けた戦略

 変更はございません。

 

 

③2019年12月期目標

当社グループは、「短期業務支援事業の拡充及び周辺領域への種まきと刈り取りを推進する」を2019年12月期の目標とし、主力事業である短期業務支援事業の拡充に注力し、加えて、周辺領域への種まきとその刈り取りを推進することでフルキャストグループ全体の収益を伸張させ増収を果たすと共に、継続してグループ全体の業務効率化を推し進め生産性を高めることで、更なる事業成長を実現するため2019年12月期は以下の施策に取り組んでまいります。

 

a)「短期業務支援事業の拡充」

・営業拠点に係る新規出店の継続(年間10拠点程度)。

・ラグビーワールドカップ及び東京オリンピックにおける短期需要の刈り取り。

・BPOサービスメニューの拡充及び拡販。

b)「求人効率及びスタッフ稼働率の改善」

・求人費投資配分の見直しを継続して実施。

・グループ間のスタッフ及び案件共有拡充。

・マッチングシステムのリプレイス。

c)「グループシナジーの更なる深化」

・株式会社BODとの共同営業推進。

・ミニメイド・サービス株式会社に対する採用及び人的支援強化。

・Advancer Global Limitedとの合弁会社設立、推進。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループにおける事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項をここに記載しております。なお、投資者に対する積極的な情報開示の観点から、事業上のリスクに必ずしも該当しないと考えられる事項であっても投資者が投資判断をするうえで、あるいは当社グループの事業活動を理解するうえで重要であると考えられる事項を含めて記載しております。当社グループは、リスク発生の可能性の認識及び発生の回避並びに発生した場合における対応に最大限の努力を払う所存であります。下記事項には、将来に係るリスク要因が含まれておりますが、これらの事項は当有価証券報告書の提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) グループの事業展開方針について

当社グループは、コーポレートガバナンスを強化すると共に、経営戦略の決定及び戦術実行の迅速化を図ることで企業競争力の強化に努めておりますが、これらの決定及び実行に予想以上の時間を要した場合や、収益への貢献が計画どおり進まなかった場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

短期業務支援事業においては、2012年10月1日に施行された労働者派遣法改正法に対応した、「アルバイト紹介」及び「アルバイト給与管理代行」等を展開しております。また、新たなサービスとして、「マイナンバー管理代行サービス」及び「年末調整事務代行サービス」等のBPOサービスを提供しております。加えて、2018年1月4日付で株式会社BODの株式を取得し連結子会社としたことに伴い、「データ入力及び受注管理受託・信販審査代行・請求代行及び処理受託・入金管理業務・受発注管理・計上及び経理処理受託」等のBPOサービスや、2018年8月31日付でミニメイド・サービス株式会社の株式を取得し連結子会社としたことに伴い、「家事代行サービス」の提供を開始しておりますが、これらの事業収益が見込みどおりに推移しない場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

営業支援事業においては、通信商材等の営業支援、コールセンター業務などを展開しておりますが、同事業の事業収益が見込みどおりに推移しない場合、多額の資金投入を要する場合、販売商品の商品力が低下した場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

今後、当社グループは、既存事業の強化に加えて、新会社の設立や、M&A、業務提携等の手法により、新たな事業を開始する可能性がありますが、新規事業には不確定要因が多く、当該新規事業に係る法的規制や当社グループを取り巻く環境の変化等により、当初期待したシナジー効果が得られず、事業収益が見込みどおりに推移しない場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

また、海外企業の買収によって、当社グループには為替リスク、買収先企業の事業に適用される現地規制に係るリスク及びカントリーリスクが生じます。これらリスクが具現化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

なお、当社グループは事業シナジーが見込まれない関係会社株式や投資有価証券は売却する方針でありますが、株式保有先の業績悪化による時価又は実質価額の著しい下落などにより、減損処理を行うこととなった場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 法的規制について

① 法的規制の変更について

当社グループが行う事業に適用される労働者派遣法、労働基準法、職業安定法、労働者災害補償保険法、健康保険法及び厚生年金保険法、行政手続における特定個人を識別するための番号の利用等に関する法律(マイナンバー法)、出入国管理及び難民認定法(入管法)、その他の関係法令について、労働市場を取り巻く社会情勢の変化などに伴って、改正ないしは解釈の変更などが実施される場合、その内容によっては、当社グループが行う事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

② アルバイト紹介事業について

当社グループでは、職業安定法に基づき、厚生労働大臣の許可を受け有料職業紹介事業を行っております。許可の有効期間は5年であり、更新が必要となった際に第31条の許可の基準に適合せず非継続となった場合、また第32条に定められた許可の欠格事由に該当した場合や許可の取り消し事由に該当した場合には、サービスの提供を継続することができなくなることから、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 派遣事業について

当社グループでは、労働者派遣法に基づき、厚生労働大臣の許可を受け労働者派遣事業を行っております。許可の有効期間は5年であり、更新が必要となった際に第7条の許可の基準に適合せず非継続となった場合、また、関係法令違反や、第6条に定められた許可の欠格事由に該当した場合及び第14条に定められた許可の取り消し事由に該当した場合には、許可の取消、事業廃止命令または事業停止命令を受けることがあります。

当社グループでは、企業コンプライアンス及びリスクマネジメントの強化を図り法令違反を未然に防止するよう努めておりますが、将来何らかの理由により許可の取消等があった場合には、サービスの提供を継続することができなくなることから、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

④ アルバイト給与管理代行等各種事務代行事業について

当社グループにおいては、業務委託契約に基づき、当該契約の顧客企業から独立して委託を受けた業務を行っておりますが、委託業務の未完了や報告遅延により損害賠償債務を負う可能性があります。損害賠償金額によっては、事業効率化などの内部努力によるコスト削減などによって吸収できない場合、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑤ 請負事業について

当社グループにおいては、請負契約に基づく請負事業者として、当該契約の顧客企業から独立して請け負った業務を完遂しております。その業務の遂行にあたっては、労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(昭和61年労働省告示第37号)その他の関係法令に従っております。

請負事業の特性上、生産性のリスクや不良品発生リスクを負っておりますが、このことに対し、事業効率化などの内部努力によるコスト削減などによって吸収できない場合、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 社会保険料負担について

2016年10月1日より、短時間労働者に対する健康保険及び厚生年金保険(社会保険)の適用範囲が拡大されました。当該法改正に伴う連結業績への影響は軽微でありますが、今後、法改正により社会保険及び雇用保険の適用範囲が更に拡大された場合や、顧客企業における人材不足が恒常化し、短期的な人材ニーズがより長期化することで、派遣事業及び請負事業が拡大した結果、社会保険被保険者が増加した場合には、社会保険料負担額が増加することとなります。また、取得・喪失手続きの処理対象件数自体が増加し、事務処理費用が増加する可能性があります。これらに対し、顧客に対する請求金額への転嫁や業務効率化などの内部努力によるコスト削減などによって吸収できない場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 顧客企業及びスタッフのデータベース管理について

当社グループは、顧客企業のニーズに合った最適任者の迅速なマッチングを行い、スタッフ配置の効率化を図るため、スタッフの勤務態度や職種ごとの経験並びに顧客企業に関する情報などをデータベース化し管理しております。

データベース化した情報は、サーバーの故障などに備えバックアップを行っており、またサーバー自体は万が一のトラブルに陥った場合に備え複数台での冗長化された構成にて運用しておりますが、地震などの災害やその他の原因によりサーバーが同時に停止するなどのトラブルが発生し、システムが停止する事態に陥った場合、業務に支障をきたす結果となり、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。

今後とも必要に応じて情報化投資を進め、コストやサービス面での差別化を図っていく計画でありますが、これらの投資が必ずしも今後の売上増加に結びつくとは限らず、投資効率が悪化する可能性があります。

個人情報を含むデータの管理につきましては、明確な取扱基準を定めるとともに、システムに対するアクセス権限の厳格化や内部監査の強化などを通じて、個人情報への不正アクセス、または個人情報の紛失、改ざん、漏洩等の予防に努めておりますが、何らかの原因により情報が漏洩する事態が発生した場合、当社グループに対する社会的信用が失墜し、売上高の減少や損害賠償の請求などをもたらす結果となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) スタッフに係る業務上の災害及び取引上のトラブルについて

① アルバイト紹介事業について

求人に応募したスタッフの選定において、当社の過失により顧客先企業の求人条件を逸脱したスタッフを選定し、紹介した場合に、顧客先企業より契約違反により訴訟の提起またはその他の請求を受ける可能性があります。当社グループは、法務担当者を配して法的危機管理に対処する体制を整えておりますが、訴訟の内容及び金額によっては当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 派遣事業について

スタッフが派遣先での業務遂行に際して、または派遣先での業務に起因して、死亡、負傷した場合、または疾病にかかった場合には、労働基準法及び労働者災害補償保険法その他の関係法令上、使用者である当社グループに災害補償義務が課せられます。(なお、顧客企業にあたる派遣先事業主には、労働安全衛生法上の使用者責任があり、スタッフに対して民事上の安全配慮義務があります。)

当社グループは、スタッフに対する安全衛生教育を徹底するとともに、怪我や病気を未然に防ぐため、作業に関する注意事項の掲示及び配布を実施することで、安全に対するスタッフの意識向上を促しております。また、労働者保護の観点から、労災上積保険として、事業総合賠償責任保険などに加入しておりますが、これらの保険がカバーする範囲を超える災害が万が一発生した場合、労働契約上の安全配慮義務違反や不法行為責任などを理由に、当社グループが損害賠償責務を負う可能性があります。

 また、スタッフによる派遣先での業務遂行に際して、スタッフの過失による事故や顧客企業との契約違反またはスタッフの不法行為により訴訟の提起またはその他の請求を受ける可能性があります。当社グループは、法務担当者を配して法的危機管理に対処する体制を整えておりますが、訴訟の内容及び金額によっては当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 従業員確保と定着について

当社グループでは、従業員の定着を図るため、従業員研修の充実化や、従業員のモチベーションを向上させるための施策などに取り組んでおりますが、今後、当社グループの人材が必要以上に流出するような場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 警備・その他事業におけるその他の事業(ホテル及びレストラン事業)について

当社グループは、警備・その他事業におけるその他の事業として、ホテル及びレストラン事業を展開しております。そのため、以下の事業上のリスクが具現化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

① 自然災害と感染症の発生について

大規模な地震や台風等の自然災害の発生は、当社グループが運営する建物、施設等に損害を及ぼし、一時的な営業停止による売上減や修復のための費用負担が発生する可能性があります。また、新型インフルエンザやSARS等新たな感染症の発生や蔓延は、遠距離移動や団体行動の制限が予想され、当社グループの業績に影響する可能性があります。

 

② テロ、戦争の勃発について

テロ行為や国際的な戦争の勃発等の世界情勢の変化は、海外渡航の自粛による外国人利用客の減少、レジャーや祝事に対する消費マインドの減退が予想され、当社グループの業績に影響する可能性があります。

 

③ 食の安全に関わる問題について

食品の安全性及び消費期限、賞味期限、産地、原材料等の表示については日頃より十分な注意を払っておりますが、万一食中毒が発生した場合、あるいは表示に誤りがあった場合、信用の失墜につながり当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

④ 個人情報や営業上の秘密情報の漏洩について

顧客の個人情報や営業上の秘密情報の管理は、社内の情報管理、監視部門が中心になり、外部への流出防止を行っておりますが、情報の漏洩が発生した場合、当社グループへの信用の失墜とブランドの低下並びに損害賠償等の費用負担により、当社グループの業績に影響する可能性があります。

 

⑤ 法的規制について

当社グループの警備・その他事業におけるその他の事業として展開しているホテル、レストラン等は、旅館業法、建築基準法、消防法、食品衛生法等の法的規制を受けております。当社グループは、これらの法令等の遵守に努めておりますが、当該規制の強化や改正或いは新たな規制が設けられた場合には、規制を遵守するために必要な費用や営業上の制約が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 固定資産の減損について

当社グループは、警備・その他事業におけるその他の事業としてホテルやレストラン等を事業展開している特性上、土地、建物及び設備等の不動産を固定資産として保有しております。保有している当該資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」の適用により、各施設の収益低迷や時価が下落する状況に陥った場合には減損処理が必要となる可能性があり、その場合には当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 有利子負債について

当社グループは、事業基盤と収益力の拡充による中長期的な企業価値の向上のため、ホテル、レストラン等の施設の新設や既存施設のリニューアルを中心とした投資を実施しております。今後、既存施設の改装や新規施設開発等にかかる設備投資を行うにあたり、借入金等が増加した場合、当社グループの財政状態が変動する可能性があります。

 

⑧ 金利の変動リスクについて

当社グループは、金融機関等から資金調達をしており、その一部を変動金利で調達しております。今後、急激かつ大幅な金利変動が生じた場合、金利負担が増加し、当社グループの財務状態に影響を与える可能性があります。

 

(7) 為替リスクについて

当社グループでは、海外関係会社からの受取配当金をはじめとする外貨建て取引において、現地通貨により送金を受けているため、日本円に換算する際の為替変動リスクを負っています。また、海外関係会社の財務諸表は原則として現地通貨で作成後、連結財務諸表作成のため円換算されております。したがって、決算時の為替レートにより、現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が当社グループの経営成績及び財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、消費者物価の上昇テンポに鈍化が見られるものの、個人消費の持ち直しの動きが継続していること、加えて、政府の経済政策及び金融政策によって企業収益及び雇用情勢が改善し、設備投資が増加している等、景気は緩やかな回復基調が続いております。景気の先行きに関しましては、引き続き雇用情勢及び所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあり、緩やかに回復していくことが期待されます。しかしながら、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国を始めアジア新興国等の経済の先行き、政策に関する不確実性による影響及び金融資本市場の変動の影響等が引き続き景気を下押しするリスクになっていること等から、依然として先行きが不透明な状況が続いております。

人材サービス業界を取り巻く環境においては、有効求人倍率及び新規求人倍率は、改善の動きに足踏みが見られるものの高水準で推移しており、また、就業数及び就業率が増加していること、加えて、完全失業者数が緩やかな改善傾向を辿っていること等から、先行きに関しましては、引き続き雇用情勢が改善していくことが見込まれております。

このような環境のもと、当社グループでは、当連結会計年度において、「グループ連携強化及び生産性向上の更なる深化により、過去最高益を目指す」を目標に、特に主力サービスである「アルバイト紹介(以下、「紹介」と言います。)」、「アルバイト給与管理代行」、「マイナンバー管理代行」及び「年末調整事務代行」並びに株式会社BODが提供するBPOサービス(以下、「BPO」と言います。)を中心にフルキャストグループ全体の収益を伸張させることを主眼とした営業活動を行ってまいりました。加えて、継続してグループ全体の業務効率化を推し進め、生産性を高めることにより、増益を実現するための体制作りに取り組んでまいりました。

 

a.経営成績

連結売上高は、主力事業である短期業務支援事業において、期を通じて、既存主力サービスである「紹介」及び「BPO」が伸張したことに加えて、株式会社BODの業績を取り込んだことに伴い「BPO」が伸張したことを主因として38,852百万円(前期比21.2%増)となりました。

利益面では、短期業務支援事業が増収したことを主因とし、連結営業利益は5,896百万円(前期比33.3%増)となりました。

連結経常利益は、連結営業利益が増益したことに対し、当社の持分法適用関連会社であるAdvancer Global Limited株式について、株価の下落に伴う減損(持分法による投資損失)を計上したことにより5,286百万円(前期比20.0%増)となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に繰越欠損金を解消し、当連結会計年度の税金負担額が増加したこと及び前期は段階取得に係る差益167百万円を計上していたこと等により3,310百万円(前期比10.6%増)となりました。

当社グループは、「持続的な企業価値の向上」を重要な経営課題の1つとして位置付けております。「企業価値の向上」は、株主及び投資家の皆様による当社への期待収益を反映した資本コストを上回るROEを実現することであるという考えのもと、ROEを「企業価値向上」を示す目標指標とし、資本効率を重視した経営の実践に取り組んでおります。なお、当社グループは、繰越欠損金に対する繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額の影響を除いた親会社株主に帰属する当期純利益(以下、「調整後当期純利益」と言います。)を基に算定したROE(以下、「調整後ROE」と言います。)20%以上を目標指標としております。

当連結会計年度末時点におけるROEは28.4%でありましたが、調整後ROEは29.0%となり、前連結会計年度末時点の32.5%に比べ3.5ポイント低下したものの、20%以上を維持しております。

なお、当社グループは、2018年1月4日付で株式会社BODの株式を取得し、同社を連結子会社としております。また、2018年8月31日付でミニメイド・サービス株式会社の株式を取得し、同社を連結子会社としております。加えて、当社グループは、誰もが安心して働ける多様な就業機会を提供していくことを目的に、外国人を中心とした人材サービスを提供する新会社「株式会社フルキャストグローバル」を2018年6月29日に設立し、連結子会社としております。同社は、2018年10月1日より営業を開始いたしました。

第2四半期連結会計期間において、株式会社BODは、決算日を12月31日に変更し、連結決算日と同一になっております。なお、同社は従来から連結決算日現在で実施した仮決算に基づく財務諸表を使用しているため、当該変更が連結財務諸表に与える影響はございません。その他の連結子会社の事業年度の末日は、連結決算日と一致しております。

 

事業別の状況

セグメント別の業績は次のとおりです。

 

i)短期業務支援事業

期を通じて、顧客企業の採用状況の逼迫が継続し、既存主力サービスである「紹介」及び「BPO」の売上高を確保できたことに加えて、株式会社BODの業績を取り込んだことで「BPO」が伸張したことを主因として、短期業務支援事業の売上高は33,417百万円(前期比25.8%増)となりました。

利益面では、既存主力サービスが増収したことを主因として、セグメント利益(営業利益)は6,597百万円(前期比35.2%増)となりました。

 

ⅱ)営業支援事業

期を通じて、通信商材の販売件数が伸び悩んだことで、営業支援事業の売上高は3,313百万円(前期比7.9%減)となりました。

利益面では、減収に伴い、セグメント利益(営業利益)は137百万円(前期比46.5%減)となりました。

 

ⅲ)警備・その他事業

主として、当セグメントの主たる事業内容である「警備事業」において、常駐警備案件の獲得数を増加させたことで、警備・その他事業の売上高は2,122百万円(前期比10.8%増)となりました。

利益面では、「警備事業」において、採算性を重視した営業活動を行い、利益率の高い常駐警備案件を獲得し、売上総利益率を改善させたことを主因とし、加えて販管費率を抑制できたことで、セグメント利益(営業利益)は181百万円(前期比55.9%増)となりました。

 

b.財政状態

i)流動性

資産の部では、流動資産が前連結会計年度末に比べて122百万円増加し14,175百万円となりました。これは主に、現金及び預金が904百万円減少し8,467百万円となったこと及び繰延税金資産が89百万円減少し148百万円となったことに対し、受取手形及び売掛金が1,060百万円増加し5,195百万円となったこと及び貯蔵品が24百万円増加し45百万円となったこと並びに商品が18百万円増加し23百万円となったこと等によるものです。
 負債の部では、流動負債が前連結会計年度末に比べて1,193百万円増加し5,820百万円となりました。これは主に、未払金が460百万円増加し1,411百万円となったこと、未払法人税等が250百万円増加し984百万円となったこと、未払消費税等が201百万円増加し889百万円となったこと及び未払費用が166百万円増加し1,031百万円となったこと並びに仮受金が52百万円増加し57百万円となったこと及び社会保険料預り金が31百万円増加し189百万円となったことを主因として流動負債におけるその他が100百万円増加し360百万円となったこと等によるものです。
 以上の結果、当連結会計年度末の運転資本(流動資産-流動負債)は前連結会計年度末に比べ1,071百万円減少し8,356百万円、流動比率(流動資産÷流動負債×100)は前連結会計年度末の303.8%から243.6%となりました。
 

ⅱ)資本的支出

当連結会計年度において実施した設備投資額は、前期比105百万円増加し298百万円となりました。その主な内訳は、土地の購入で117百万円、営業拠点の新規出店・移転に伴う有形固定資産の取得で75百万円、サーバー及びシステム機器等購入に伴う有形固定資産の取得で37百万円、社内利用目的の各種ソフトウエア等購入に伴う無形固定資産の取得で58百万円であります。
 2019年12月期の重要な設備投資につきましては、特に予定はございません。
 

ⅲ)有利子負債

当連結会計年度末の有利子負債の総額は前期比23百万円減少し1,253百万円となりました。これは主に株式会社ディメンションポケッツが銀行借入を返済したことに伴い、同社の保有する有利子負債が減少したことによるものです。

 

ⅳ)純資産

当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末に比べて1,710百万円増加し13,049百万円となりました。これは主に、2017年12月期決算に係る自己株式取得に伴い自己株式が682百万円増加したことに対し、当連結会計年度において剰余金の配当を1,057百万円実施した一方で、3,310百万円の親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより、利益剰余金が2,253百万円増加したことによるものです。

 

以上の結果、デット・エクイティ・レシオ(有利子負債÷自己資本(注)×100)は前期末の11.7%から10.0%、自己資本比率(自己資本÷総資産×100)は前期末の64.6%から62.8%となりました。
  (注)  自己資本=純資産の部の合計-新株予約権-非支配株主持分
 

v)利益配分に関する基本方針

当社は、総還元性向50%を目標とし、株主への利益還元の充実化を図る方針であります。
今後も、収益力を強化し、経営効率の一層の向上を図ると共に、配当と自己株式取得を合わせた総還元性向50%を目標とした株主還元を実施することにより、ROE20%以上を「企業価値の向上」を示す目標指標とし、その実現を目指してまいります。
 なお、当社グループは、ROE及び総還元性向で使用する親会社株主に帰属する当期純利益は、繰越欠損金に対する繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額の影響を除いた親会社株主に帰属する当期純利益(以下、「調整後当期純利益」と言います。)を使用しております。なお、2018年12月期に繰越欠損金を解消したことから、2019年12月期以降は当該影響の調整は行わないことといたします。
 当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。配当の決定機関は、中間配当、期末配当共に取締役会であります。
 当期の配当につきましては、当社の持分法適用関連会社であるAdvancer Global Limited株式に係る株価の下落に伴う減損(持分法による投資損失)の計上の影響を除いた「調整後当期純利益」に対する総還元性向50%の考えに基づき、前期比6円増配、配当予想比2円増配となる1株あたり32円の配当を通期で実施し、期末では1株につき18円の配当及び株式の取得価額の総額827百万円を上限に自己株式の取得を実施し、その具体的な取得方法として従来の市場買付による取得に加え、一部公開買付による自己株取得を行います。その結果、2018年12月期の調整後当期純利益に対する総還元性向は60.0%以上となる予定であります。
 なお、当社は会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」と言います。)は、前連結会計年度に比べて
904百万円減少し(前期は2,409百万円の増加)、当連結会計年度末現在の残高は8,467百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前当期純利益が5,301百万円、持分法による投資損失が620百万円、減価償却費が224百万円、仕入債務の増加額が213百万円、のれん償却額が160百万円、未払消費税等の増加額が152百万円、未払事業税等の増加額が126百万円であったことに対し、法人税等の支払額が1,772百万円、売上債権の増加額が593百万円であったこと等により、営業活動により得られた資金は4,474百万円(前期は得られた資金が3,901百万円)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資有価証券の取得による支出が2,211百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が733百万円であったこと等により、投資活動により使用した資金は2,870百万円(前期は使用した資金が187百万円)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

配当金の支払額が1,056百万円、長期借入金の返済による支出が762百万円、自己株式の取得による支出が685百万円であったこと等により、財務活動により使用した資金は2,508百万円(前期は使用した資金が1,306百万円)となりました。

 

③生産、受注及び販売の状況

a. 生産及び受注実績

当社グループは主として生産活動を行っておらず、また短期業務支援事業は、受注から売上計上までの期間が極めて短いため、受注規模を金額で示すことはしておりません。

 

b. 販売実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自2018年1月1日

   至2018年12月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

短期業務支援事業

33,417

25.8

営業支援事業

3,313

△7.9

警備・その他事業

2,122

10.8

合計

38,852

21.1

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の採用や、資産・負債及び収益・費用の計上及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り項目特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

i)売上高

連結売上高は、主力事業である短期業務支援事業において、期を通じて、既存主力サービスである「紹介」及び「BPO」が伸張したことに加えて、株式会社BODの業績を取り込んだことに伴い「BPO」が伸張したことを主因として38,852百万円(前期比21.2%増)となりました。これをセグメント別に見ますと次のとおりです。

 

・短期業務支援事業

期を通じて、顧客企業の採用状況の逼迫が継続し、既存主力サービスである「紹介」及び「BPO」の売上高を確保できたことに加えて、株式会社BODの業績を取り込んだことで「BPO」が伸張したことを主因として、短期業務支援事業の売上高は33,417百万円(前期比25.8%増)となりました。

 

・営業支援事業

期を通じて、通信商材の販売件数が伸び悩んだことで、営業支援事業の売上高は3,313百万円(前期比7.9%減)となりました。

 

・警備・その他事業

主として、当セグメントの主たる事業内容である「警備事業」において、常駐警備案件の獲得数を増加させたことで、警備・その他事業の売上高は2,122百万円(前期比10.8%増)となりました。

 

ⅱ)営業費用及び営業利益

売上原価は前連結会計年度に比べ2,812百万円増加し22,196百万円(前期比14.5%増)となった一方で、売上原価率については60.5%から57.1%と、3.3ポイント減少しました。販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べて2,503百万円増加し10,760百万円(前期比30.3%増)となり、その売上高に対する比率は前連結会計年度の25.8%から1.9ポイント増加し27.7%となりました。その結果、営業利益は前連結会計年度に比べ1,472百万円増加し5,896百万円(前期比33.3%増)となりました。これをセグメント別に見ますと次のとおりです。

 

・短期業務支援事業

利益面では、既存主力サービスが増収したことを主因として、セグメント利益(営業利益)は、6,597百万円(前期比35.2%増)となりました。

 

・営業支援事業

利益面では、減収に伴い、セグメント利益(営業利益)は137百万円(前期比46.5%減)となりました。

 

・警備事業・その他事業

利益面では、「警備事業」において、採算性を重視した営業活動を行い、利益率の高い常駐警備案件を獲得し、売上総利益率を改善させたことを主因とし、加えて販管費率を抑制できたことで、セグメント利益(営業利益)は181百万円(前期比55.9%増)となりました。

 

ⅲ)営業外損益及び経常利益

営業外損益は、当社の持分法適用関連会社であるAdvancer Global Limited株式について、株価の下落に伴う減損(持分法による投資損失)を計上したことで、前連結会計年度の18百万円の損失(純額)から610百万円の損失(純額)となりました。経常利益は、営業利益が増益したことを主因として、前連結会計年度に比べて879百万円増加し、5,286百万円(前期比20.0%増)となりました。

 

ⅳ)特別利益及び特別損失並びに税金等調整前当期純利益

特別利益から特別損失を控除した純額は、15百万円の収益となりました。結果、税金等調整前当期純利益は5,301万円(前期比17.9%増)となりました。

 

v)法人税等及び当期純利益

税効果会計適用後の法人税等は前連結会計年度に比べ467百万円増加し1,940百万円となり、当期純利益は3,361百万円(前期比11.1%増)となりました。

 

ⅵ)親会社株主に帰属する当期純利益

株式会社BОDを新たに連結子会社としたことに伴い、非支配株主に帰属する当期純利益は51百万円となりました。
 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ316百万円増加し3,310百万円(前期比10.6%増)となりました。1株当たり当期純利益は、87円90銭(前連結会計年度は78円87銭)となりました。
 

b.経営成績に影響を与える大きな要因

当社グループの経営成績に影響を与える大きな要因は「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性

i)資金需要

当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、事業活動の維持・拡大を図っていくために必要となる運転資金、営業拠点の新規出店・移転に伴う費用及びシステム投資費用等の設備投資資金があるほか、M&A等の一時的な資金需要があります。

 

ⅱ)資本の財源及び資金の流動性

当社グループでは、事業活動を維持するための適切な資金の確保と、適正水準の流動性の維持及び健全な財政状態の維持を財務の基本方針としつつ、多様な資金調達手段の確保に努めております。
 当社グループが事業活動の維持・拡大を図っていくために必要となる運転資金や設備投資資金の調達は、営業活動から得られるキャッシュ・フローと金融機関からの借り入れにより十分可能であると考えております。
 なお、当社は運転資金の効率的な調達を行うため、取引先銀行4行と総額5,600百万円を限度とした当座貸越契約を締結しております。
 有利子負債の状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.財政状態 ⅲ)有利子負債」に記載のとおりであります。
 当社グループの資金調達、資金運用等に関する取り組み方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注意事項(金融商品関係)」に記載のとおりであります。
 

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、「持続的な企業価値の向上」を重要な経営課題の1つとして位置付けております。
 当社グループは、「企業価値の向上」を示す目標指標をROE20%以上にすると共に、財務の健全性を確保しつつ必要な成長投資を行うための適切な負債水準を維持するためデットエクイティレシオ0.5倍を上限とする方針とし、資本効率を重視した経営を実践すると共に、財務の健全性を確保しながら収益性、成長性のバランスを重視し、企業価値の最大化を図ってまいります。加えて、当社は、総還元性向50%を目標とし、株主への利益還元の充実化を図る方針であります。
 「持続的な企業価値の向上」を実現するための指標 : ROE20%以上維持

「株主還元」に係る指標             : 総還元性向50%

「資本政策の基本方針」を支える指標       : デッドエクイティレシオ0.5倍以下

以上の指標を達成することにより、「持続的な企業価値向上」を実現する。

※ 当社は、繰越欠損金に対する繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額の影響を除いた親会社株主に帰属する当期純利益を基に算定したROEを「調整後ROE」とし、「企業価値の向上」を示す目標指標としております。なお、2018年12月期に繰越欠損金を解消したことから、2019年12月期以降は、当該影響の調整は行わないことといたします

当社グループは、この度、2016年2月12日に公表した中期経営計画について見直しを行い、その最終年度である2020年12月期において以下の経営指標を達成することを目標としております。

(営業利益)           79億円
 (経常利益)           80億円
 (稼働者数)          320,000人
 (人件費1円あたり売上総利益)   2.6円

 

4 【経営上の重要な契約等】

(Advancer Global Limitedとの資本・業務提携)

当社は、2018年6月22日開催の取締役会において、Advancer Global Limited(以下「Advancer社」といいます。)との間で資本・業務提携を行うことを決議し、同日付で「Advancer Global Limitedの株式の引受け、割当て及び発行に関する契約」及び「業務提携基本合意書」を締結いたしました。

 

(1)資本・業務提携の理由

Advancer社はシンガポール証券取引所に上場し、シンガポールにおいて、東南アジアを中心とした外国人労働者を活用し、家事代行サービスや、当社グループの事業内容と近しいブルーカラー分野への人材サービス提供を得意としております。当社は Advancer 社との協業により、日本において外国人労働者活用サービスを提供する合弁会社設立を目指し、Advancer 社が実施する第三者割当増資の引き受け(資本提携)を契機として、業務提携を行い、まずは日本でグローバル人材を活用したビジネスを共同して行う予定でございます。

 

(2)資本・業務提携の内容等

①資本・業務提携の内容

2018年8月にAdvancer社が実施する第三者割当増資を当社が引き受けました。
日本における外国人労働者活用サービスを提供する合弁会社設立に向けた検討を、当社とAdvancer社で行っています。

 

②新たに取得する相手方の株式又は持分の取得価額

Advancer社が新規に発行する普通株式65,000,000株(左記株式数を含み、潜在株式を含む発行済株式総数258,025,089株に対する割合25.2%、左記株式数を含む発行済株式総数250,672,589株に対する割合26.0%)を22,147,976.18 S$(※)で引き受けました。
※ 1S$は、2018年6月21日12時時点で81.28円であり、左記価格で換算した場合は1,800百万円になります。
 

(3)資本・業務提携の相手先の概要

①名称

Advancer Global Limited

(シンガポール、シンガポール証券取引所証券コード43Q)

②所在地

135 Jurong Gateway Road #05-317 Singapore 600135

③代表者の役職・氏名

Executive Chairman Mr.Desmond Chin Mui Hiong

④事業内容

雇用サービス及び施設管理サービス

⑤資本金

18,378 S$’000(1,494百万円、1S$=81.28円(2018年6月21日12時時点)で換算した参考金額です。

⑥設立年月日

2016年2月2日

 

 

(4)日程

① 取締役会決議日 2018年6月22日
  ② 契約締結日 2018年6月22日
  ③ 株式引受日 2018年8月31日
 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。